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JP2016035028A - コークス乾式消火設備のガス吹込装置 - Google Patents

コークス乾式消火設備のガス吹込装置 Download PDF

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JP2016035028A
JP2016035028A JP2014158842A JP2014158842A JP2016035028A JP 2016035028 A JP2016035028 A JP 2016035028A JP 2014158842 A JP2014158842 A JP 2014158842A JP 2014158842 A JP2014158842 A JP 2014158842A JP 2016035028 A JP2016035028 A JP 2016035028A
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正栄 山口
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Naoto Yoshinari
直人 吉成
弘次 山口
Koji Yamaguchi
弘次 山口
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Abstract

【課題】コークスの温度のばらつきを抑制し、コークスの顕熱のエネルギー回収量の増加及び安定を図ることのできるコークス乾式消火設備のガス吹込装置の提供。【解決手段】上部においてコークスが装入される冷却塔2の下部からガスを吹き込むコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7であって、ガスを吹き込むブラストヘッド30を複数有し、複数のブラストヘッド30は、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置されている、という構成を採用する。【選択図】図1

Description

本発明は、コークス乾式消火設備のガス吹込装置に関するものである。
高炉に投入するコークスは、コークス炉で石炭を乾留(蒸し焼き)して生成している。乾留後のコークスは、高温(1000℃前後)状態を保っており、そのままでは、ベルトコンベヤによる搬送及び大気中での貯留ができず、高炉に装入することができないため、コークス消火設備を使用して装入可能な温度に下げている。
以前は湿式消火方式(水を赤熱したコークスに噴射し消火して温度を下げる)が主流であったが、この方式の場合は、消火に伴う白煙(蒸気)の発生によりコークスの粉が周囲に飛散し公害発生源となるとともに、赤熱コークスの大きな顕熱が無駄に捨てられていた。
現在は乾式消火方式(不活性ガスを流し、この冷却ガス流で消火し温度を下げる)が主流になっており、コークス炉から押し出された赤熱コークスをバケットに積載し、コークス消火設備の冷却塔の上部から装入している。
コークス乾式消火設備において、冷却塔に装入したコークスを均一な速度で降下させることは、コークスを均一に冷却して、コークス乾式消火設備の安定操業を図る上で極めて重要なことである。
下記特許文献1には、コークスの降下を均一化して、コークスの冷却効率を向上させるべく、冷却塔の水平断面における中央に位置するように配置された主ブラストヘッドと、主ブラストヘッドの下方に配置され、主ブラストヘッドよりも小さい直径の小ブラストヘッドと、を備えるコークス乾式消火設備が開示されている。
特開2011−207919号公報
ところで、冷却塔の上部から装入されるコークスには、様々な粒径のものが含まれているため、冷却塔の内部にて粒度偏析が生じる。具体的には、コークスの着地点から離れるほどコークスの粒径が大きくなる傾向にある。このコークスの粒径の差異により、コークスの隙間を流通するガスの量に偏りが発生し、結果的に冷却塔から排出されるコークスの温度がばらつき、また、熱回収の観点からも損失が発生している。
特許文献1に記載の主ブラストヘッドの下方に小ブラストヘッドを配置する構成は、主ブラストヘッドの下方領域をガスによる冷却ゾーンとすることができ、冷却塔から排出される前にコークスの温度のばらつきを抑えることができる。
しかしながら、冷却塔の底部は通常、ファンネル(漏斗)形状となっており、スペースが殆ど取れないため、小ブラストヘッドを設置できるのは大型の冷却塔のみである。
また、小ブラスヘッドの上方は主ブラストヘッドに遮られており、小ブラストヘッドから吹き込まれたガスは主ブラストヘッドを回り込むように流通するため、主ブラストヘッドより上方のガスの流れは殆ど変化しない。このため、主ブラストヘッドの上方領域においては、依然としてコークスの粒度偏析によって熱回収が不十分な状態にあり、コークスの顕熱が十分に回収されていないという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、コークスの温度のばらつきを抑制し、コークスの顕熱のエネルギー回収量の増加及び安定を図ることのできるコークス乾式消火設備のガス吹込装置の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、上部においてコークスが装入される冷却塔の下部からガスを吹き込むコークス乾式消火設備のガス吹込装置であって、前記ガスを吹き込むブラストヘッドを複数有し、複数の前記ブラストヘッドは、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置されている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ブラストヘッドの上に小さいブラストヘッドを1以上配置し、冷却塔にガスを吹き込む。従来のブラストヘッドの下方は、冷却塔がファンネル形状となっておりスペースが殆ど取れないが、上方であればスペースを容易に確保できる。また、ブラストヘッドの上方には小さいブラストヘッドが配置されるため、下方のブラストヘッドから吹き込まれたガスは、上方のブラストヘッドに遮られることはない。このため、ブラストヘッドより上方のガスの流れに変化が生じ、従来よりもコークスの粒度偏析による熱回収の損失を低減することができる。
また、本発明においては、前記ブラストヘッドの外形は、その下方に位置する前記ブラストヘッドの外形より小さい、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ブラストヘッドから吹き込まれたガスは上昇流を形成するため、上方に配置されるブラストヘッドの外形を小さくして、下方から吹き込まれたガスの上昇流と干渉しないようにする。これにより、冷却塔内に多重リング状にガスの上昇流を形成し、コークスの粒度偏析によるコークスの隙間を流通するガスの量の偏りを低減することができる。
また、本発明においては、複数の前記ブラストヘッドから吹き込まれる前記ガスのそれぞれの吹き込み量を調節するガス吹込量調節装置を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、上方に向かって小さくなる複数のブラストヘッドから吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節することで、冷却塔内の半径方向にガスを分配し、ガス流量の平面分布を調節することができる。このため、コークスとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔内に形成することができる。
また、本発明においては、前記冷却塔は、前記コークスを排出する排出口を有しており、前記排出口から排出された前記コークスの温度を計測する温度センサと、前記温度センサの計測結果に基づいて、前記ガス吹込量調節装置を制御する制御装置と、を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却塔におけるコークスとガスとの熱交換状態は、冷却塔から排出されたコークスの温度に直接反映されるため、冷却塔から排出されたコークスの温度に基づいて、ガス吹込量調節装置を制御することで、コークスとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔内に形成することができる。
また、本発明においては、前記冷却塔は、前記コークスと熱交換した前記ガスを排出する煙道と接続されており、前記煙道を流通する前記ガスの温度を計測する第2の温度センサと、前記第2の温度センサの計測結果に基づいて、前記ガス吹込量調節装置を制御する第2の制御装置と、を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却塔におけるコークスとガスとの熱交換状態は、冷却塔から排出されたガスの温度に直接反映されるため、冷却塔から排出されたガスの温度に基づいて、ガス吹込量調節装置を制御することで、コークスとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔内に形成することができる。
また、本発明においては、複数の前記ブラストヘッドのうち少なくとも一つは、前記ガスを吹き込むガス吹込部が周方向において複数に区分けされており、前記ブラストヘッドから周方向において区分けされて吹き込まれる前記ガスのそれぞれの吹き込み量を調節する第2のガス吹込量調節装置を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ブラストヘッドから吹き込むガス吹込部を周方向において複数に区分けし、そのブラストヘッドから周方向において区分けされて吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節することで、冷却塔内の周方向にガスを分配し、ガス流量の平面分布を調節することができる。このため、コークスとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔内に形成することができる。
また、本発明においては、上部においてコークスが装入される冷却塔の下部からガスを吹き込むコークス乾式消火設備のガス吹込装置であって、前記ガスを吹き込むブラストヘッドを複数有し、複数の前記ブラストヘッドのうち少なくとも一つは、前記ガスを吹き込むガス吹込部が周方向において複数に区分けされている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ブラストヘッドから吹き込むガス吹込部を周方向において複数に区分けし、冷却塔内の周方向にガスを分配することができる。
また、本発明においては、前記ブラストヘッドから周方向において区分けされて吹き込まれる前記ガスのそれぞれの吹き込み量を調節する第2のガス吹込量調節装置を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ブラストヘッドから周方向において区分けされて吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節することで、冷却塔内の周方向にガスを分配し、ガス流量の平面分布を調節することができる。このため、コークスとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔内に形成することができる。
また、本発明においては、前記冷却塔は、前記コークスと熱交換した前記ガスを排出する煙道に合流する小煙道を複数有しており、複数の前記小煙道を流通する前記ガスのそれぞれの温度を計測する第3の温度センサと、前記第3の温度センサの計測結果に基づいて、前記第2のガス吹込量調節装置を制御する第3の制御装置と、を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却塔におけるコークスとガスとの周方向における熱交換状態は、複数の小煙道を流通するガスの温度に直接反映されるため、複数の小煙道を流通するガスの温度に基づいて、第2のガス吹込量調節装置を制御することで、コークスとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔内に形成することができる。
また、本発明においては、前記ガスに、その性状とは異なる物質を添加する物質添加装置を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、冷却塔に吹き込むガスに、その性状とは異なる物質を添加することにより、ガスが運ぶエネルギー量を調節し、コークス乾式消火設備の安定した操業を可能とすることができる。
本発明によれば、コークスの温度のばらつきを抑制し、コークスの顕熱のエネルギー回収量の増加及び安定を図ることのできるコークス乾式消火設備のガス吹込装置が得られる。
本発明の第1実施形態におけるコークス乾式消火設備の構成を示す全体図である。 本発明の第1実施形態におけるコークス乾式消火設備のガス吹込装置の構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態におけるコークス乾式消火設備のガス吹込装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるコークス乾式消火設備のガス吹込装置の構成を示す断面図である。 本発明の別実施形態におけるコークス乾式消火設備のガス吹込装置の構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるコークス乾式消火設備1の構成を示す全体図である。図2は、本発明の第1実施形態におけるコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の構成を示す断面図である。
図1に示すように、コークス乾式消火設備1は、冷却塔2と、粗粒ダスト回収装置3と、熱回収装置4と、細粒ダスト回収装置5と、循環ファン6と、ガス吹込装置7と、を有する。
本実施形態のガス吹込装置7は、コークスCを冷却するガスとして、不活性ガスを吹き込む構成となっている。このコークス乾式消火設備1では、冷却塔2に吹き込まれたガスが、粗粒ダスト回収装置3、熱回収装置4、細粒ダスト回収装置5、循環ファン6、ガス吹込装置7の順に循環し、再び冷却塔2に吹き込まれるようになっている。
冷却塔2は、図2に示すように、装入口20を有する。装入口20は、冷却塔2の上端部に設けられている。この装入口20から、不図示のバケットによって持ち上げられたコークスCが、冷却塔2の内部に装入されるようになっている。また、冷却塔2は、排出口21を有する。排出口21は、冷却塔2の下端部に設けられている。この排出口21から、冷却塔2の内部に装入されて、ガス吹込装置7によって冷却されたコークスCが排出されるようになっている。
冷却塔2は、ファンネル部22を有する。ファンネル部22は、冷却塔2の下部に設けられている。ファンネル部22は、冷却塔2の下部を円錐状(漏斗状)に形成するものである。このファンネル部22は、下方に向かって縮径し、排出口21と連通するように傾斜している。また、冷却塔2は、図1に示すように、コークス排出装置23を有する。コークス排出装置23は、排出口21に設けられている。コークス排出装置23は、排出口21からコークスCを切り出すものである。
このコークス排出装置23から切り出されたコークスCは、コンベア24によって搬送される。コンベア24は、切り出されたコークスCを高炉等に搬送するようになっている。また、冷却塔2は、小煙道25を有する。小煙道25は、ガス吹込装置7から冷却塔2の内部に吹き込まれたガスを排出するものである。小煙道25は、略円筒形の冷却塔2の側壁に間隔をあけて複数設けられている。複数の小煙道25は、下流側で煙道10に合流している。煙道10の下流側には、粗粒ダスト回収装置3が接続されている。
粗粒ダスト回収装置3は、冷却塔2から排出されたガスに含まれる粗粒ダストを除塵するものである。粗粒ダスト回収装置3は、例えば、ガスを衝突させる衝突壁を備え、衝突壁に衝突して落下する粒径の大きなコークスC等を回収する構成となっている。この粗粒ダスト回収装置3は、循環ダクト11を介して熱回収装置4と接続されている。熱回収装置4は、冷却塔2でコークスCと熱交換したガスから熱を回収するものである。熱回収装置4は、例えば、ボイラーであり、ガスとの熱交換によって水蒸気を生成する構成となっている。この熱回収装置4は、循環ダクト12を介して細粒ダスト回収装置5と接続されている。
細粒ダスト回収装置5は、熱回収装置4から排出されたガスに含まれる細粒ダストを除塵するものである。細粒ダスト回収装置5は、例えば、ガスを旋回させ、遠心分離によって側壁に衝突して落下する粒径の小さいコークスC等を回収する構成となっている。この細粒ダスト回収装置5は、循環ダクト13を介して循環ファン6と接続されている。循環ファン6は、ガスに運動エネルギーを付与する送風機である。この循環ファン6は、循環ダクト14を介してガス吹込装置7に接続されている。
ガス吹込装置7は、図2に示すように、上部においてコークスCが装入される冷却塔2の下部からガスを吹き込み、コークスCを冷却(消火)するものである。ガス吹込装置7は、ガスを吹き込むブラストヘッド30を複数有する。ブラストヘッド30は、平面視で冷却塔2の中心部に配置されている。ブラストヘッド30は、傘型に形成されており、その周囲にガスを吹き込むガス吹込部31が設けられている。複数のブラストヘッド30は、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置されている。本実施形態では、ブラストヘッド30aの上方に、小さなブラストヘッド30bが配置されている。
ブラストヘッド30aは、2つのガス吹込部31a1,31a2を有する。ガス吹込部31a1の上方には、ガス吹込部31a2が配置されている。ガス吹込部31a1は、 ブラストヘッド30aの最外径からガスを吹き込むものであり、ガス吹込部31a2は、ガス吹込部31aよりも内径側からガスを吹き込むものである。
一方、ブラストヘッド30bは、1つのガス吹込部31bを有する。ガス吹込部31bは、ブラストヘッド30bの最外径からガスを吹き込むものである。
図1に示すように、ブラストヘッド30bの外形dは、その下方に位置するブラストヘッド30aの外形Dよりも小さい。具体的には、図2に示すように、ブラストヘッド30bのガス吹込部31bは、ガス吹込部31a2を形成するブラストヘッド30aの上段の傘よりも内径側に設けられている。また、ブラストヘッド30aのガス吹込部31a2は、ガス吹込部31a1を形成するブラストヘッド30aの下段の傘よりも内径側に設けられている。すなわち、ブラストヘッド30a,30bから吹き込まれたガスの流れが相互に干渉しないように構成されている。
ガス吹込装置7は、複数のブラストヘッド30から吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節するガス吹込量調節装置40を有する。ガス吹込量調節装置40は、吹込管41a,41bと、流量調節弁42a,42bと、を有する。
吹込管41aは、ブラストヘッド30aにガスを供給するものである。吹込管41aは、循環ダクト14から分岐して設けられており、循環ダクト14を流通するガス(循環ガス)を分配する。流量調節弁42aは、吹込管41aに設けられており、吹込管41aの流路面積を調節する構成となっている。
一方、吹込管41bは、ブラストヘッド30bにガスを供給するものである。吹込管41bは、循環ダクト14から分岐して設けられており、循環ダクト14を流通するガス(循環ガス)を分配する。流量調節弁42bは、吹込管41bに設けられており、吹込管41bの流路面積を調節する構成となっている。
上記構成のガス吹込量調節装置40によれば、ブラストヘッド30aから吹き込まれたガスが上昇流を形成してコークスCを冷却する冷却ゾーンZ1におけるガス流量と、ブラストヘッド30bから吹き込まれたガスが上昇流を形成してコークスCを冷却する冷却ゾーンZ2におけるガス流量と、を調節できる。
ガス吹込装置7は、ガス吹込量調節装置40を制御する制御装置50(制御装置、第2の制御装置)を有する。制御装置50は、CPU等の演算回路、メモリ等の記憶手段、各種の入出力インターフェース等を備え、流量調節弁42a,42bの駆動を制御するものである。この制御装置50は、図1に示すように、温度センサ51,52,53と電気的に接続されており、温度センサ51,52,53の少なくともいずれか一つの計測結果に基づいて、ガス吹込量調節装置40(流量調節弁42a,42b)を制御する構成となっている。
温度センサ51は、排出口21から排出されたコークスCの温度を計測するものである。温度センサ51は、例えば、コンベア24の上方に配置された放射温度計であり、コンベア24によって連続的に搬送されるコークスCの温度を非接触で計測する。温度センサ52は、煙道10を流通するガスの温度を計測するものである。温度センサ52は、例えば、煙道10に温度検出端が挿入された熱電対からなる。温度センサ53は、複数の小煙道25を流通するガスのそれぞれの温度を計測するものである。温度センサ53は、複数の小煙道25の一つ一つに設けられており、例えば、小煙道25に温度検出端が挿入された熱電対からなる。
続いて、上記構成のコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の具体的な動作について説明する。
コークス乾式消火設備1において、コークスCは、冷却塔2の上部より供給され、冷却塔2を降下しながら、不活性ガス(窒素ガス等)を主成分とするガスにより、消火、冷却される。ガスは、ガス吹込装置7のブラストヘッド30から吹き込まれ、対向流移動層を形成しながら、降下するコークスCの粒子間の隙間を上昇し、熱回収を行い、冷却塔2の複数の小煙道25から排出される。小煙道25から排出されたガスは、煙道10に合流し、粗粒ダスト回収装置3を介して熱回収装置4に送られ、水蒸気を生成する。熱回収装置4において熱回収されたガスは、細粒ダスト回収装置5を介して循環ファン6に送られ、再びガス吹込装置7に供給される。
冷却塔2において冷却されたコークスCは、排出口21から排出される。ファンネル部22を有する冷却塔2からコークスCを排出する場合には、コークスCは、ファンネルフロー(出口真上の降下速度が最も大きく深い穴のようになる流れ)を形成する。このファンネルフローによって、コークスCの降下速度に、冷却塔2の半径上の不均一が発生する。また、コークスCには、様々な粒径のものが含まれているため、冷却塔2の内部にて粒度偏析が生じる。具体的には、図2に示すように、コークスCの着地点から離れるほどコークスCの粒径が大きくなる傾向にある。このコークスCの粒径の差異により、コークスCの隙間を流通するガスの量に偏りが発生し、結果的に冷却塔2から排出されるコークスCの温度がばらつき、また、熱回収の観点からも損失が発生する。
このため、本実施形態においては、コークス乾式消火設備1のガス吹込装置7は、ガスを吹き込むブラストヘッド30を複数有し、複数のブラストヘッド30は、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置されている。この構成によれば、ブラストヘッド30aの上に小さいブラストヘッド30bを配置し、それぞれのブラストヘッド30から冷却塔2にガスを吹き込むことが可能となる。ブラストヘッド30aの下方は、冷却塔2のファンネル部22によってスペースが殆ど取れないが、ブラストヘッド30aの上方であれば、小さいブラストヘッド30bを設けるスペースを容易に確保できる。
また、この構成によれば、ブラストヘッド30aの上方には小さいブラストヘッド30が配置されるため、下方のブラストヘッド30aから吹き込まれたガスは、上方のブラストヘッド30bに遮られることはない。このため、ブラストヘッド30aより上方に、従来とは異なるガスの流れを形成することができる。本実施形態においては、ブラストヘッド30bの外形dは、その下方に位置するブラストヘッド30aの外形Dより小さい。ブラストヘッド30aから吹き込まれたガスは上昇流を形成するため、上方に配置されるブラストヘッド30bの外形dを小さくすることで、下方から吹き込まれたガスの上昇流と干渉しないようにすることが可能となる。このため、図2に示すように、冷却塔2内に多重リング状にガスの上昇流(冷却ゾーンZ1,Z2)を形成することができる。
また、本実施形態においては、複数のブラストヘッド30から吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節するガス吹込量調節装置40を有する。この構成によれば、上方に向かって小さくなる複数のブラストヘッド30から吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節することで、冷却塔2内の半径方向にガスを分配し、ガス流量の平面分布を調節することができる。このため、コークスCとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔2内に形成することができる。例えば、流量調節弁42aの開度を小さくし、コークスCの粒径が大きい冷却ゾーンZ1におけるガス流量を小さくし、また、流量調節弁42bの開度を大きくし、コークスCの粒径が小さい冷却ゾーンZ2におけるガス流量を大きくすることで、コークスCの粒度偏析による熱回収の損失を低減することができる。
また、本実施形態においては、冷却塔2の排出口21から排出されたコークスCの温度を計測する温度センサ51と、温度センサ51の計測結果に基づいて、ガス吹込量調節装置40を制御する制御装置50と、を有する。冷却塔2におけるコークスCとガスとの熱交換状態は、冷却塔2から排出されたコークスCの温度に直接反映されるため、この構成によれば、冷却塔2から排出されたコークスCの温度に基づいて、ガス吹込量調節装置40を制御することで、コークスCとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔2内に形成することができる。例えば、制御装置50は、温度センサ51が検出したコークスCの温度変化(単位面積あたりの温度差や単位時間当たりの温度差)が予め設定した規定値を超えている場合には、流量調節弁42a,42bの開度を増減させ、コークスCの温度変化が規定値以内になるように制御する。
また、本実施形態においては、煙道10を流通するガスの温度を計測する温度センサ52と、温度センサ52の計測結果に基づいて、ガス吹込量調節装置40を制御する制御装置50と、を有する構成を採用する。冷却塔2におけるコークスCとガスとの熱交換状態は、冷却塔2から排出されたガスの温度に直接反映されるため、この構成によれば、冷却塔2から排出されたガスの温度に基づいて、ガス吹込量調節装置40を制御することで、コークスCとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔2内に形成することができる。例えば、制御装置50は、温度センサ52が検出したガスの温度変化(単位時間当たりの温度差)が予め設定した規定値を超えている場合には、流量調節弁42a,42bの開度を増減させ、ガスの温度変化が規定値以内になるように制御する。
このように、本実施形態では、冷却塔2から排出されるガスの温度は高く、冷却塔2から排出されるコークスCの温度は低く、ガスやコークスCの温度の変化が小さくなるように、ブラストヘッド30a,30bからのガスの吹込み量を調節する。なお、温度センサ51による制御と、温度センサ52による制御とを組み合わせる場合、高品質のコークスを製造(温度センサ51による制御)と熱回収装置4の安定化(温度センサ52による制御)の目的に応じて、制御の優先度を設定することが好ましい。
以上のように、本実施形態では、コークスCの粒径、温度、降下速度の冷却塔2内分布の変化に対応して、ガスの冷却塔2内分布を適宜調節できるので、排出されるコークスCの温度ばらつきを抑制し、高品質のコークスを製造することができる。また、本実施形態では、排出されるコークスCの温度の低温維持及び冷却塔2から排出されるガスの温度の高温維持を図り、エネルギー回収量の増加と安定を図ることができる。さらに、本実施形態では、排出されるコークスCの温度の低下と温度ばらつきの低減により、コンベア24等のコークス搬送装置の設計温度の低下が可能となり、また、排出されるガス温度のばらつきの低減により熱回収装置4の設計点が絞られ効率的な設備設計が可能となる。加えて、関連設備の最適設計、設備費削減にも大きく寄与することができる。
したがって、上述の本実施形態によれば、上部においてコークスCが装入される冷却塔2の下部からガスを吹き込むコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7であって、ガスを吹き込むブラストヘッド30を複数有し、複数のブラストヘッド30は、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置されている、という構成を採用することによって、コークスCの温度のばらつきを抑制し、コークスCの顕熱のエネルギー回収量の増加及び安定を図ることのできるコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7が得られる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図3は、本発明の第2実施形態におけるコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、第2実施形態では、ブラストヘッド30の構成が、上記実施形態と異なる。第2実施形態では、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置された複数のブラストヘッド30のうち少なくとも一つが、図3に示す構成となっている。なお、図3では、吹込管41bに接続されたブラストヘッド30を例示する。
第2実施形態のブラストヘッド30は、ガスを吹き込むガス吹込部31が周方向において複数に区分けされている。具体的に、ブラストヘッド30は、傘部32と、フランジ部33と、複数の仕切板34と、を有する。傘部32は、下部が開口する中空の円錐形に形成されている。フランジ部33は、円盤状に形成されており、傘部32の下に配置されている。複数の仕切板34は、それぞれ板状に形成されており、傘部32とフランジ部33との間を複数の空間(図3では4つの空間)に仕切る構成となっている。
第2実施形態のガス吹込装置7は、ブラストヘッド30から周方向において区分けされて吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節する第2のガス吹込量調節装置60を有する。第2のガス吹込量調節装置60は、吹込管61a,61b,61c,61dと、流量調節弁62a,62b,62c,62dと、を有する。
吹込管61a,61b,61c,61dは、仕切板34によって仕切られた4つの空間のそれぞれにガスを供給するものである。吹込管61a,61b,61c,61dは、吹込管41bから分岐して設けられており、吹込管41bを流通するガス(循環ガス)を分配する。
流量調節弁62a,62b,62c,62dは、吹込管61a,61b,61c,61dに対応して設けられており、それぞれの流路面積を調節する構成となっている。
上記構成の第2のガス吹込量調節装置60によれば、ガス吹込部31を周方向において複数に区分けし、そのブラストヘッド30から吹き込まれるガスの量を、方向別(図3では4つの方向)に分配調節できる。
第2実施形態のガス吹込装置7は、第2のガス吹込量調節装置60を制御する制御装置50(第3の制御装置)を有する。制御装置50は、複数の小煙道25を流通するガスのそれぞれの温度を計測する温度センサ53(図1参照)の計測結果に基づいて、第2のガス吹込量調節装置60を制御する構成となっている。
続いて、上記構成のコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の具体的な動作について説明する。
コークスCを冷却塔2に投入するバケットの投入口の形状が、例えば矩形の場合、冷却塔2内に形成されるコークスCの山は、必ずしも円錐ではなく、扁平になる場合が多い。
このため、第2実施形態においては、ブラストヘッド30から周方向において区分けされて吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節する第2のガス吹込量調節装置60を有する。この構成によれば、ブラストヘッド30から吹き込むガス吹込部31を周方向において複数に区分けし、そのブラストヘッド30から周方向において区分けされて吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節することで、冷却塔2内の周方向にガスを分配し、ガス流量の平面分布を調節することができる。このため、コークスCとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔2内に形成することができる。例えば、扁平となったコークスCが延在する方向に吹き込むガス流量を大きくし、また、逆にコークスCが延在しない方向に吹き込むガス流量を小さくすることで、コークスCの粒度偏析による熱回収の損失を低減することができる。
また、本実施形態においては、複数の小煙道25を流通するガスのそれぞれの温度を計測する温度センサ53と、温度センサ53の計測結果に基づいて、第2のガス吹込量調節装置60を制御する制御装置50と、を有する。冷却塔2におけるコークスCとガスとの周方向における熱交換状態は、複数の小煙道25を流通するガスの温度に直接反映されるため、この構成によれば、複数の小煙道25を流通するガスの温度に基づいて、第2のガス吹込量調節装置60を制御することで、コークスCとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔2内に形成することができる。例えば、制御装置50は、温度センサ53を周方向で90°毎に組分けし、特定の組の温度変化(平均値)が予め設定した規定値を超えている場合には、流量調節弁62a,62b,62c,62dの開度を増減させ、その特定の組に向かって吹き込むガスの量を調節し、その特定の組の温度変化が規定値以内になるように制御する。
このように、第2実施形態によれば、複数の小煙道25から排出されるガスの温度を均一に高くするように、ブラストヘッド30から吹き込まれるガスの周方向分配量を調節することができる。したがって、第2実施形態によれば、より効率的なコークスCとガスとの熱交換を可能とすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第3実施形態におけるコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の構成を示す断面図である。
図4に示すように、第3実施形態では、ブラストヘッド30の構成と、ガス吹込量調節装置40の構成と、物質添加装置70が設けられている点で、上記実施形態と異なる。
第3実施形態では、ブラストヘッド30aの上方に、小さなブラストヘッド30bが配置され、さらに、ブラストヘッド30bの上方に、より小さなブラストヘッド30cが配置されている。ブラストヘッド30a,30b,30cは、ガス吹込部31a,31b,31cを有する。図4に示すように、ブラストヘッド30a,30b,30cは、ガス吹込部31a,31b,31cから吹き込まれたガスの流れが相互に干渉しないように構成されている。
第3実施形態のガス吹込量調節装置40は、吹込管41a,41b,41cと、流量調節弁42a,42b,42cと、を有する。
吹込管41a,41b,41cは、ブラストヘッド30a,30b,30cのそれぞれにガスを供給するものである。吹込管41a,41b,41cは、循環ダクト14から分岐しており、循環ダクト14を流通するガス(循環ガス)を分配する。
流量調節弁42a,42b,42cは、吹込管41a,41b,41cに対応して設けられており、それぞれの流路面積を調節する構成となっている。
上記構成のガス吹込量調節装置40によれば、ブラストヘッド30aから吹き込まれたガスが上昇流を形成してコークスCを冷却する冷却ゾーンZ1におけるガス流量と、ブラストヘッド30bから吹き込まれたガスが上昇流を形成してコークスCを冷却する冷却ゾーンZ2におけるガス流量と、ブラストヘッド30cから吹き込まれたガスが上昇流を形成してコークスCを冷却する冷却ゾーンZ3におけるガス流量と、を調節できる。
物質添加装置70は、複数のブラストヘッド30から吹き込まれるガスに、その性状とは異なる物質を添加するものである。本実施形態の物質添加装置70は、ガスに水蒸気を添加し、熱回収装置4(図1参照)における熱量確保及び運転の安定化を図るようになっている。この物質添加装置70は、吹込管71a,71b,71cと、流量調節弁72a,72b,72cと、を有する。
吹込管71a,71b,71cは、吹込管41a,41b,41cのそれぞれに水蒸気を供給するものである。吹込管71a,71b,71cは、流量調節弁42a,42b,42cよりも下流側において、吹込管41a,41b,41cに接続されている。
流量調節弁72a,72b,72cは、吹込管71a,71b,71cに対応して設けられており、それぞれの流路面積を調節する構成となっている。
なお、水蒸気は、熱回収装置4で生成したものを用いてもよい。
上記構成の物質添加装置70によれば、冷却塔2の半径方向において、水蒸気を供給する位置(冷却ゾーンZ1,Z2,Z3)を選択することができる。
第3実施形態のガス吹込装置7は、物質添加装置70を制御する制御装置50(第4の制御装置)を有する。制御装置50は、熱回収装置4における負荷変動に基づいて、物質添加装置70を制御する構成となっている。
続いて、上記構成のコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の具体的な動作について説明する。
コークスCは、投入時の冷却塔2内の分布(例えば、図4に示すようなコークスCの山形状と粒度分布)を基本として、下降するに従ってその分布が変化していく。例えば、ファンネルフローによって、冷却塔2の半径上の中間部のコークスCの降下速度が、ブラストヘッド30がある中央部や壁際の側壁部の降下速度よりも大きくなる傾向にある。
このため、第2実施形態においては、ブラストヘッド30を3つ設けて、複数のブラストヘッド30から吹き込まれるガスのそれぞれの吹き込み量を調節することで、冷却塔2内の半径方向にガスを分配し、ガス流量の平面分布を調節する。すなわち、冷却塔2内に複数のリング状の冷却ゾーンZ1,Z2,Z3を形成し、冷却ゾーンZ1,Z2,Z3におけるガス流量を可変とすることにより、コークスCとの熱交換に適したガス流量の平面分布を冷却塔2内に形成することができる。例えば、流量調節弁42a,42cの開度を小さくし、コークスCの降下速度が小さい冷却ゾーンZ1,Z3におけるガス流量を小さくすると共に、流量調節弁42bの開度を大きくし、コークスCの降下速度が大きい冷却ゾーンZ2におけるガス流量を大きくすることで、コークスCの降下に分布変化に伴う熱回収の損失を低減することができる。
また、本実施形態においては、ガスに、水蒸気を添加する物質添加装置70を有する。コークスCの生産量が減ると冷却塔2に投入される量が減り、熱源であるコークスCの保有熱(顕熱分)が減り、結果として熱回収装置4での回収熱量が減る。熱回収装置4での回収熱は広く他の設備において使用されているので、減ることは施設全体として大きな問題となる。熱回収装置4として蒸気ボイラーが採用されている場合は、施設内で使用できる蒸気量が減り生産活動に大きな悪影響を及ぼすこととなる。この構成によれば、冷却塔2に吹き込むガスに、水蒸気を添加することにより、ガスが運ぶエネルギー量を調節し、熱回収装置4での回収熱量の安定した操業を可能とすることができる。具体的には、水蒸気は、ブラストヘッド30を介して冷却塔2に吹き込まれて上昇し、コークスCと接触して水成ガス化反応をおこし、一酸化炭素等の可燃性ガスを発生する。冷却塔2または煙道10に空気等を吹き込むことにより、これら可燃ガスを燃焼させ、排ガスの温度を上げ熱回収装置4での回収熱量を増加することができる。
制御装置50は、例えば、熱回収装置4の負荷変動に応じて、物質添加装置70に水蒸気を添加させる。水蒸気を添加する位置は、水成ガス化反応が効率的に起こるコークス粒径の小さいゾーンが好ましく、コークスCが図4に示す分布を有する場合、例えば、流量調節弁72cを開き、コークス粒径の小さい冷却塔2の中心領域(冷却ゾーンZ3)に水蒸気を添加することが好ましい。
このように、第3実施形態によれば、コークスCの降下に分布変化に伴う熱回収の損失を低減することができ、また、水蒸気の添加によってガスが運ぶエネルギー量を調節し、熱回収装置4の安定した操業を可能とすることができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、本発明は、以下に説明する別実施形態も採用し得る。
図5は、本発明の別実施形態におけるコークス乾式消火設備1のガス吹込装置7の構成を示す平面図である。
図5に示す、別実施形態においては、ブラストヘッド30aの上方に、同一の高さで複数の小さいブラストヘッド30b1,30b2,30b3が配置されている。ブラストヘッド30b1,30b2,30b3は、3角形の頂点に対応する位置に平面上に配置されている。この構成によっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能である。
また、例えば、第1実施形態のブラストヘッド30aは、2つのガス吹込部31a1,31a2を有すると説明したが、ガス吹込部31は1つのみであってもよい。また、ブラストヘッド30を三段以上で配置し、ブラストヘッド30aの上方に順次小さなブラストヘッド30が配置される構成であってもよい。
また、例えば、第2実施形態のブラストヘッド30を、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置した場合、上方のブラストヘッド30の区分けの位相と、下方のブラストヘッド30の区分けの位相とをずらしてもよい。例えば、上方のブラストヘッド30の区分けの位相を、周方向で45°ずらしてもよい。この構成によれば、複数のブラストヘッド30から吹き込まれるガスの分配方向を容易に増加させることができる。
また、例えば、第2実施形態のブラストヘッド30は、第2のガス吹込量調節装置60と組み合わせなくともよく、単体で設けてもよい。
また、例えば、第3実施形態の物質添加装置70から添加する物質は、水蒸気に限定されない。例えば、物質添加装置70は、冷却塔2の内部の温度が規定値を超えたとき、循環ガスとは別に窒素ガスやその他の不活性ガスを添加することで、高温異常状態を回避することができる。
また、例えば、上記各実施形態の構成の置換、組み合わせは適宜可能である。
1 コークス乾式消火設備
2 冷却塔
7 ガス吹込装置
10 煙道
21 排出口
25 小煙道
30 ブラストヘッド
31 ガス吹込部
40 ガス吹込量調節装置
50 制御装置(第2の制御装置、第3の制御装置)
51 温度センサ
52 温度センサ(第2の温度センサ)
53 温度センサ(第3の温度センサ)
60 第2のガス吹込量調節装置
70 物質添加装置
C コークス

Claims (10)

  1. 上部においてコークスが装入される冷却塔の下部からガスを吹き込むコークス乾式消火設備のガス吹込装置であって、
    前記ガスを吹き込むブラストヘッドを複数有し、
    複数の前記ブラストヘッドは、上方に向かってその大きさが順に小さくなるように配置されている、ことを特徴とするコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  2. 前記ブラストヘッドの外形は、その下方に位置する前記ブラストヘッドの外形より小さい、ことを特徴とする請求項1に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  3. 複数の前記ブラストヘッドから吹き込まれる前記ガスのそれぞれの吹き込み量を調節するガス吹込量調節装置を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  4. 前記冷却塔は、前記コークスを排出する排出口を有しており、
    前記排出口から排出された前記コークスの温度を計測する温度センサと、
    前記温度センサの計測結果に基づいて、前記ガス吹込量調節装置を制御する制御装置と、を有する、ことを特徴とする請求項3に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  5. 前記冷却塔は、前記コークスと熱交換した前記ガスを排出する煙道と接続されており、
    前記煙道を流通する前記ガスの温度を計測する第2の温度センサと、
    前記第2の温度センサの計測結果に基づいて、前記ガス吹込量調節装置を制御する第2の制御装置と、を有する、ことを特徴とする請求項3または4に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  6. 複数の前記ブラストヘッドのうち少なくとも一つは、前記ガスを吹き込むガス吹込部が周方向において複数に区分けされており、
    前記ブラストヘッドから周方向において区分けされて吹き込まれる前記ガスのそれぞれの吹き込み量を調節する第2のガス吹込量調節装置を有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  7. 上部においてコークスが装入される冷却塔の下部からガスを吹き込むコークス乾式消火設備のガス吹込装置であって、
    前記ガスを吹き込むブラストヘッドを複数有し、
    複数の前記ブラストヘッドのうち少なくとも一つは、前記ガスを吹き込むガス吹込部が周方向において複数に区分けされている、ことを特徴とするコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  8. 前記ブラストヘッドから周方向において区分けされて吹き込まれる前記ガスのそれぞれの吹き込み量を調節する第2のガス吹込量調節装置を有する、ことを特徴とする請求項7に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  9. 前記冷却塔は、前記コークスと熱交換した前記ガスを排出する煙道に合流する小煙道を複数有しており、
    複数の前記小煙道を流通する前記ガスのそれぞれの温度を計測する第3の温度センサと、
    前記第3の温度センサの計測結果に基づいて、前記第2のガス吹込量調節装置を制御する第3の制御装置と、を有する、ことを特徴とする請求項6または8に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
  10. 前記ガスに、その性状とは異なる物質を添加する物質添加装置を有する、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備のガス吹込装置。
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