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JP2016056958A - 冷蔵庫扉 - Google Patents

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Abstract

【課題】テープによる仮止めを行うことなく、収納カバーを扉前面板の所定位置に確実に固定することができる、断熱性に優れた冷蔵庫扉を提供する。
【解決手段】透光性を有する扉前面板2の後方に設置され扉前面板を通じて扉表面から視認可能な表示装置と、扉前面板の後方に設置された扉内板5と扉前面板との間に注入されて発泡により充填形成される発泡断熱材6と、扉内板と扉前面板との間に配置される真空断熱材7と、扉前面板の後面に設置されて表示装置が収納される収納空間を形成する収納カバー8と、を備えた冷蔵庫扉1であって、前記真空断熱材は、前記収納カバーと前記扉内板との間に配置され、収納カバーの背面と扉内板とによって前後方向に支持されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫の扉に関するものである。
近年、扉前面に液晶ディスプレイなどの表示装置が設けられた冷蔵庫が出現している。特許文献1には、扉前面に表示部を有する操作パネルを備え、内板と操作パネルとの間に真空断熱材と発泡断熱材とを備えた冷蔵庫扉が開示されている。
特許文献2には、冷蔵庫扉の前面にタッチパネルユニットが配されており、タッチパネルユニットは収納ボックス内に収納され、収納ボックスは冷蔵庫扉の前面外板にテープその他のもので仮固定された技術が開示されている。
特開2004−347238号公報(図4参照) 特開2014−44016号公報
ところで、操作パネルやタッチパネルなどを収納する収納ボックスを扉前面板にテープなどで仮固定した状態で発泡断熱材を充填発泡させると、発泡断熱材の発泡時の体積膨張およびその後の冷却時の体積収縮により、テープ貼付部とそれ以外の部分とにかかる応力に差が生じ、扉前面板のテープ貼付部の境界に歪みが生じるおそれがある。
冷蔵庫扉に配する液晶ディスプレイなどの表示装置は大型化する傾向があり、面積の増大に伴ってこの歪み量も増加する。一方で、冷蔵庫の扉を鏡面加工し優れた意匠性とした冷蔵庫の需要も期待され、この場合は、扉前面板の背面に施す鏡面処理が歪んでしまうと、意匠性や商品性が著しく損なわれてしまう。
また、表示装置の大型化に伴い表示装置からの発熱量も増えるため、特に冷蔵庫では貯蔵室内への影響が及ばないように断熱する必要がある。
本発明は、上記に鑑み、発泡断熱材の充填発泡時に表示装置を収納する収納カバーをテープなどで仮固定しなくても、真空断熱材により収納カバーを扉前面板の所定位置に確実に固定することができる、断熱性に優れた冷蔵庫扉の提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、透光性を有する扉前面板の後方に設置され扉前面板を通じて扉表面から視認可能な表示装置と、扉前面板の後方に設置された扉内板と扉前面板との間に注入されて発泡により充填形成される発泡断熱材と、扉内板と扉前面板との間に配置される真空断熱材と、扉前面板の後面に設置されて表示装置が収納される収納空間を形成する収納カバーと、を備えた冷蔵庫扉であって、前記真空断熱材は、前記収納カバーと前記扉内板との間に配置され、収納カバーの背面と扉内板とによって前後方向に支持されていることを特徴としている。
本発明によると、真空断熱材が収納カバーと扉内板とで挟まれた状態となり、収納カバーが、真空断熱材を介して扉内板と扉前面板とに前後方向から押さえ付けられる。したがって、収納カバーが少なくとも前後方向の移動を制限された状態で、発泡断熱材が発泡するため、テープなどで仮固定しなくとも発泡断熱材の応力に対し収納カバーが移動するのを防止することができる。これにより、扉前面板の裏面処理に歪みを生じさせること無く、確実に収納カバーを扉前面板の所定位置に固定することができる。
本発明の第1の実施形態である冷蔵庫の扉の外周枠部分を前面側から見た斜視図である。 冷蔵庫扉の構成部材を示す分解斜視図である。 冷蔵庫扉の平面断面図である。 第2の実施形態である冷蔵庫扉の分解斜視図である。 第3の実施形態における支持構造部を示す図であって、(a)は平面断面図、(b)は正面図である。 第4の実施形態を示す支持構造部の平面断面図である。 第5の実施形態を示す支持構造部の正面図である。 第6の実施形態を示す支持構造部の正面図である。 第7の実施形態を示す支持構造部の平面断面図である。 第8の実施形態を示す冷蔵庫扉の正面図である。 同じく冷蔵庫扉と支持構造部との位置関係を示す分解斜視図である。 第9の実施形態を示す冷蔵庫扉の分解斜視図である。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態における冷蔵庫は、全体図を図示しないが、周知のごとく、断熱箱体と、断熱箱体の前方を覆う開閉可能な複数の扉を備える。図1はこれらの複数の扉のうち一枚の扉の外周枠部分を前面側から見た斜視図である。図2は冷蔵庫扉の構成部材を示す分解斜視図、図3は冷蔵庫扉の平面断面図である。
図に示すように、冷蔵庫扉1は、透光性を有する扉前面板2の後方に設置され扉前面板2を通じて扉表面から視認可能な表示装置4と、扉前面板2の後方に設置された扉内板5と扉前面板2との間に注入されて発泡により充填形成される発泡断熱材6と、扉内板5と扉前面板2との間に配置される真空断熱材7と、扉前面板2の後面に設置されて表示装置4が収納される収納空間を形成する収納カバー8とを備えている。
そして、扉前面板2と扉内板5の外周を覆う縁取り部材10を備え、この縁取り部材10が扉の側壁を構成している。本実施形態では、扉外周に枠状の縁取り部材10を形成し、この縁取り部材10に扉前面板2および扉内板5の周縁が取付けられる。縁取り部材10は、合成樹脂製または金属製の薄板から構成されている。
扉前面板2は、透光性を有するアクリル製などの合成樹脂板から構成される。この扉前面板の後方に表示装置4が設置される。表示装置4は、扉前面板2を通じて扉表面から視認可能である。この表示装置4には、タッチパネルへの接触により庫内設定温度などを調節する操作部(図示略)と、液晶により庫内温度などを表示する表示部(図示略)とが設けられている。表示部は例えば液晶ディスプレイから構成される。また、操作部はタッチパネルから構成されている。なお、扉前面板2は、その全部が透光性を有する樹脂板で形成してもよいし、一部が透光性を有する樹脂板とし、残部が他の樹脂板あるいは金属製薄板としてもよい。
扉内板5は、扉の内面を構成する合成樹脂製の薄板から構成され、周囲の凸状壁5aの内側に収納ポケットが形成されている。扉内板5の周囲は縁取り部材10に係合し、扉内板5、扉前面板2および縁取り部材10で囲まれた空間部に発泡断熱材6を充填発泡させて断熱扉を形成するものである。
真空断熱材7は、断熱材の周囲を真空状態にし、気体による熱伝導を限りなくゼロに近づけることにより、断熱性能を高める真空技術を利用した断熱材である。真空断熱材7は、通常、多孔質のウレタンフォームやグラスウールなどの断熱材を芯材とし、その周囲に金属フィルムを外装し、内部を真空状態とすることで、極めて高い断熱性を確保することができる。真空断熱材7は、収納カバー8と扉内板5との間に配置され、収納カバー8の背面と扉内板5とによって前後方向に支持されている。
真空断熱材7の支持形態としては、真空断熱材7と収納カバー8の背面との間、および真空断熱材7と扉内板5との間の少なくとも一方の間には支持構造11が形成されている。本実施形態では、真空断熱材7と扉内板5との間に支持構造11を介在させる構成を採用している。この支持構造11により真空断熱材7を収納カバー8の背面に直接押当てることにより、真空断熱材7を扉内板5と収納カバー8との間に挟み込むようにして支持する。
支持構造11は、発泡スチロールなどの軽量かつ断熱性のある板状部材から構成される。支持構造の材質はこれに限らず、他の樹脂、ゴム製、金属製のいずれをも採用可能である。また、重量および断熱性についても特に限定されるものではない。但し、支持構造11は、軽量かつ断熱性に優れたものが最適であるので、本実施形態のように発泡スチロールなどの断熱材を採用するのが好ましい。
支持構造11は、真空断熱材7への押当て面がフラット形状とされ、真空断熱材7を面全体で均一に支持する。一方、支持構造11の扉内板5との接触面には凹溝状の前後方向の隙間12が形成される。この隙間12は支持構造11の上下方向に貫通しており、発泡断熱材6の注入時の流路となっている。この隙間には発泡断熱材6が注入され、充填発泡される。
なお、第1の実施形態では、真空断熱材7と扉内板5との間に支持構造11を介在させる構成を採用しているが、真空断熱材7と収納カバー8の背面との間に支持構造11を介在させる構成であってもよい。
収納カバー8は、図1に示すように、表示装置4が収納される収納空間を形成された箱状のものであって、前面側が開放され、その開放面に扉前面板2が取付けられる。収納カバー8は、接着などにより縁取り部材10に固定される。収納カバー8の表示装置収納空間は、縁取り部材10に形成された挿入口13に連通しており、挿入口13から表示装置4を着脱可能に装着することができる。この挿入口13を設けたことにより、表示装置4の故障時に表示装置4を取り替えることができる。また、収納カバー8の背面に横方向に走る上下2本のレール14が配置され、表示装置4を挿入口13か収納空間内部に容易に案内することができると共に、表示装置4を前面の扉前面板2に密着させることができる。
次に、製造方法について説明する。冷蔵庫扉1の製造方法は、扉内板5に真空断熱材7を固定する工程と、扉前面板2の背面を上にした状態で扉前面板2に収納カバー8を配置し、その上から真空断熱材7が固定された扉内板5を載置して真空断熱材7によって収納カバー8を扉前面板2に押し当てる工程と、扉前面板2と扉内板5との間に発泡断熱材6を注入し発泡する工程と、を備える。
詳述すると、真空断熱材7の固定工程では、扉内板5の内面に支持構造11を接着し、さらに支持構造11に真空断熱材を接着しておく。次に、押し当て工程では、扉前面板2の背面を上にした状態で扉前面板2に収納カバー8を配置する。収納カバー8は縁取り部材10に接着固定しておき、その上から真空断熱材7が固定された扉内板5を載置して真空断熱材7によって収納カバー8を扉前面板2に押し当てる。次に、扉前面板2と扉内板5との間に発泡断熱材6を注入し発泡する。
縁取り部材10には挿入口13が開口しているので、この挿入口13から表示装置4を収納カバー8内の案内レール14に沿って挿入し、表示装置4を収納カバー8内に設置する。設置後、挿入口13の蓋をして冷蔵庫扉を完成する。
このように、真空断熱材7が支持構造11を介して収納カバー8と扉内板5とで挟まれた状態となり、収納カバー8は、真空断熱材7を介して扉内板5と扉前面板2とに前後方向から押さえつけられる。したがって、収納カバー8が少なくとも前後方向の移動を制限された状態で、発泡断熱材6が発泡するため、収納カバー8をテープなどで仮固定しなくとも発泡断熱材6の応力に対し収納カバー8の移動を制限することができる。これにより、扉前面板2の裏面処理に歪みを生じさせること無く、確実に収納カバー8を扉前面板2の所定位置に固定することができる。
また、真空断熱材7と扉内板5との間には支持構造11が形成されているので、この支持構造11により、収納カバー8の移動を制限することができ、しいては、扉前面板2の裏面処理に歪みを生じさせること無く、確実に収納カバー8を扉前面板2の所定位置に固定することができる。
また、支持構造11は、凹状溝の前後方向の隙間12を有しているので、発泡断熱材6の注入時に発泡断熱材6がこの隙間12を通って全体に流れることができ、発泡断熱材6をより均一に充填することができる。なお、支持構造11は、真空断熱材7と収納カバー8の背面との間に形成することもでき、この場合でも、上記と同様に、収納カバー8の移動を確実に制限することができる。
図4は第2の実施形態である冷蔵庫扉の分解斜視図である。この第2の実施形態では、支持構造の前面の四隅に平面断面でL字状の位置決め突起16を形成することで、該位置決め突起16が真空断熱材7の周囲に係合し、支持構造11と真空断熱材7との間の横方向の位置決めが可能となる。
さらに、位置決め突起16の突出長さを長くし、かつ収納カバー8の四隅に係合するようにすることもできる。これにより、支持構造11と真空断熱材7、収納カバー8の位置決めおよび移動抑制も確実に行うことができる。
図5は第3の実施形態における支持構造部を示す図であって、(a)は平面断面図、(b)は正面図である。本実施形態では、上記2つの実施形態と異なり、複数の支持構造11に分断している。具体的には、3本の支持構造11を間隔をおいて配置し、支持構造11間には発泡材の注入流路が上下方向に形成されている。
上記構成においては、支持構造11が少なくて済むため、コストダウンに繋がるとともに、支持構造11間の発泡断熱材の量が多くなるため、断熱性能が高くなる利点を有する。特に、液晶ディスプレイが大きい場合、扉上下間で発泡断熱材の流入・流出が困難となるが、この支持構造11で上下方向に貫通する隙間12を形成すれば、発泡断熱材6をより均一に充填させることができる。
図6は第4の実施形態を示す支持構造部の平面断面図である。この実施形態では、支持構造11の背面が平坦部とされ、その平坦部が扉内板5側になるように配置され、真空断熱材7との間に上下方向の流路となる隙間12が形成された構造である。
上記構成においては、支持構造11の平坦部が扉内板5側にあるので、扉内板5に対して貼付けが容易となり、かつ接着性も良くなる。
図7は第5の実施形態を示す支持構造部の正面図である。この実施形態では扉内板5の両側にのみ角棒状の支持構造11を配置したものである。支持構造11の本数が少なくなるので、コストダウンとなる。しかも、中央部分の隙間が広くなり、注入流路が増加するため、発泡断熱材6の上下の流入・流出量が増え、扉上下に発泡断熱材6がより均一に形成される。
図8は第6の実施形態を示す支持構造部の正面図である。この実施形態では、支持構造11は、扉内板の四隅と中央に支持構造11を配置し、断熱発泡材6の流入路として、上下方向の隙間12aのみならず、左右両側にも隙間12bを形成している。そのため、発泡断熱材6を上下のみならず左右にも均一に充填することができる。
図9は第7の実施形態を示す支持構造部の平面断面図である。この実施形態では、支持構造11を設けることなく、扉内板5と収納カバー8との間に真空断熱材7のみを介在させ、扉内板5と収納カバー8により真空断熱材7を挟み込むように支持する構造である。この構造では、真空断熱材7が支持構造11を介在させることなく、扉内板5と収納カバー8とで挟み込み支持するので、真空断熱材7の体積が多くなり、コストアップになるが、真空断熱材7が他の断熱材に比べて最も断熱性能が高いので、断熱性能を維持しながら扉を薄型化することができる。
図10は第8の実施形態を示す冷蔵庫扉の正面図、図11は同じく冷蔵庫扉と支持構造部との位置関係を示す分解斜視図である。本実施形態では、扉内板5の仕切部15、例えば、貯蔵室側に貯蔵物を収納する仕切部15を利用した支持構造である。仕切部15に対応した位置に支持構造11を配置し、その下側に真空断熱材7を配置した形態である。複数の支持構造11は、井桁を組んだ形態とされ、内部に注入流路となる隙間12が形成されている。
ドアポケット仕切部15は、前後方向に突出する態様であるため、前後方向の構造強度が大きくなる。そのため、この仕切部15で真空断熱材7を支持するようにすれば、真空断熱材7の支持部分が前後方向に変形するのを抑制することができ、より確実に表示装置4を扉前面板2に押し付けることができる。
また、井桁の支持構造11で隙間12を形成することができるので、発泡断熱材6をより均一に充填することができる。
図12は第9の実施形態を示す冷蔵庫扉の分解斜視図である。表示装置4を扉中央に置いて発泡することにより、簡易に表示装置4を扉に取付けることができる。本例の場合、表示装置4を挿入する挿入口13(図1参照)を具備していないが、収納カバー8の移動を制限された状態で、発泡断熱材6が発泡するため、少なくともテープなどで仮固定しなくとも発泡断熱材6の応力に対し収納カバー8の移動を防止することができる。
以上の実施形態で説明したように、本発明は、透光性を有する扉前面板の後方に設置され扉前面板を通じて扉表面から視認可能な表示装置と、扉前面板の後方に設置された扉内板と扉前面板との間に注入されて発泡により充填形成される発泡断熱材と、扉内板と扉前面板との間に配置される真空断熱材と、扉前面板の後面に設置されて表示装置が収納される収納空間を形成する収納カバーと、を備えた冷蔵庫扉であって、前記真空断熱材は、前記収納カバーと前記扉内板との間に配置され、収納カバーの背面と扉内板とによって前後方向に支持されていることを特徴としている。
上記構成によると、真空断熱材が収納カバーと扉内板とで挟まれた状態となり、収納カバーは、真空断熱材を介して扉内板と扉前面板とに前後方向から押さえつけられる。したがって、収納カバーが少なくとも前後方向の移動を制限された状態で、発泡断熱材が発泡するため、テープなどで仮固定しなくとも発泡断熱材の応力に対し移動することを防止できる。これにより、扉前面板の裏面処理に歪みを生じさせること無く、確実に収納カバーを扉前面板の所定位置に固定することができる。
また、真空断熱材と収納カバーの背面との間、および真空断熱材と扉内板との間の少なくとも一方の間には支持構造が形成されており、発泡断熱材の充填前には前後方向に隙間を有した状態で支持されている構成を採用することができる。
上記構成によると、真空断熱材と収納カバーの背面との間、および真空断熱材と扉内板との間の少なくとも一方の間に支持構造を形成しているので、隙間を形成しつつ支持することができる。これにより、発泡断熱材の注入時にこの隙間を通ることができ、発泡断熱材をより均一に充填できる。
また、本発明では、真空断熱材と収納カバーの背面との間、および真空断熱材と扉内板との間の少なくとも一方の間には横方向の位置決め構造が形成されており、横方向の移動が制限された状態で支持されている構成を採用することができる。この構成によると、真空断熱材、収納カバーおよび扉内板との横方向位置決めおよび移動抑制を確実に行うことができる。
ま た、本発明においては、扉内板には貯蔵室側に貯蔵物を収納する仕切部が形成され、真空断熱材は仕切部に対向する部分で扉内板に支持される構成を採用することができる。この構成によると、扉内板の仕切部など、前後方向に構造強度が大きい部分で真空断熱材を支持することで、扉内板に薄い材質のものを使用しても、真空断熱材の支持部分が前後方向に変形することを抑制でき、より確実に収納カバーを扉前面板に押し付けることができる。
さらに、本発明においては、扉内板に真空断熱材を固定する工程と、扉前面板の背面を上にした状態で扉前面板に収納カバーを配置し、その上から真空断熱材が固定された扉内板を載置して真空断熱材によって収納カバーを扉前面板に押し当てる工程と、扉前面板と扉内板との間に発泡断熱材を注入し発泡する工程と、を備えた冷蔵庫扉の製造方法を提供することができる。
上記製造方法によると、真空断熱材によって収納カバーを扉前面板に押し当て、収納カバーが前後方向の移動を制限された状態で、発泡断熱材を発泡させるので、収納カバーをテープなどで仮固定しなくとも発泡断熱材の応力に対し移動するのを防止することができ、その際、扉前面板の裏面処理に歪みを生じさせること無く、確実に収納カバーを扉前面板の所定位置に固定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。
1 冷蔵庫扉
2 扉前面板
4 表示装置
5 扉内板
6 発泡断熱材
7 真空断熱材
8 収納カバー
10 縁取り部材
11 支持構造
12 隙間
13 挿入口
14 案内レール
15 仕切部
16 位置決め突起

Claims (5)

  1. 透光性を有する扉前面板の後方に設置され扉前面板を通じて扉表面から視認可能な表示装置と、
    扉前面板の後方に設置された扉内板と扉前面板との間に注入されて発泡により充填形成される発泡断熱材と、
    扉内板と扉前面板との間に配置される真空断熱材と、
    扉前面板の後面に設置されて表示装置が収納される収納空間を形成する収納カバーと、を備えた冷蔵庫扉であって、
    真空断熱材は、収納カバーと扉内板との間に配置され、収納カバーの背面と扉内板とによって前後方向に支持されていることを特徴とする冷蔵庫扉。
  2. 真空断熱材と収納カバーの背面との間、および真空断熱材と扉内板との間の少なくとも一方の間には真空断熱材を支持する支持構造が形成されており、該支持構造には発泡断熱材の注入時の流路となる前後方向の隙間が形成されている、請求項1に記載の冷蔵庫扉。
  3. 真空断熱材と収納カバーの背面との間、および真空断熱材と扉内板との間の少なくとも一方の間には横方向の位置決め構造が形成されており、横方向の移動が制限された状態で支持されている、請求項1に記載の冷蔵庫扉。
  4. 扉内板には貯蔵室側に貯蔵物を収納する仕切部が形成され、真空断熱材は仕切部に対向する部分で扉内板に支持される、請求項1〜3のいずれかに記載の冷蔵庫扉。
  5. 扉内板に真空断熱材を固定する工程と、
    扉前面板の背面を上にした状態で扉前面板に収納カバーを配置し、その上から真空断熱材が固定された扉内板を載置して真空断熱材によって収納カバーを扉前面板に押し当てる工程と、
    扉前面板と扉内板との間に発泡断熱材を注入し発泡する工程と、
    を備えた冷蔵庫扉の製造方法。
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