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JP4811210B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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JP4811210B2
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Description

本発明は、照明装置を庫内に設置した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫内照明装置として、従来の白熱灯や電球に変わり、発熱性が低い、赤外波長がでない、低電圧駆動できる等の理由で半導体発行素子を用いるものが提案されている。
従来の発光ダイオードを照明装置として利用した冷蔵庫としては、複数の発光ダイオードを正方形に配置し、庫内天面に設置して庫内照射しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
図9は特許文献1に記載された従来の製氷機の照明装置の斜視図であり、図10は図9の照明装置を製氷機の庫内天面に設置した概念図を示すものである。
図9の照明装置30において、実装基板1は平板状で、一面または両面に回路パターン(図示せず)が形成され、熱伝導性の良好なエポキシ樹脂系の基板や絶縁金属基板を使用する。白色LED2は砲弾状に形成され、GaN系の青色LEDからの青色光を用いて蛍光材を励起して白色光を得る構造で、電流を通電する2本の通電端子3が導出される。
断熱板4は、ウレタン等の樹脂により平板状に形成され、複数の挿通孔が並設されて、実装基板1と発光ダイオード2との間に設けられる。ここで、発光ダイオード2は通電端子3が断熱板4の挿通孔に挿通され、実装基板1の回路パターンに半田付けされて実装され、複数個が実装基板1に並設される。尚、発光ダイオード2の発熱量が少ない場合には、断熱板4は廃止しても構わない。
図10において、照明装置30は、製氷機31の庫内の天面32に配置されている。
以上のように構成された発光ダイオードを照明装置として利用した冷蔵庫について、以下その動作を説明する。
まず、冷蔵庫の扉が閉まっている時には、発光ダイオード2への通電は行なわず、庫内は照射されていない。扉が開けられると、機械式スイッチやホールIC等の電子式スイッチで開扉状態と判断され、発光ダイオード2に順方向電流が流れて、白色光が発光されて庫内が照射される。
特開2001−82869号公報
しかしながら、上記従来の構成では、照明装置が冷蔵庫の庫内天井面に配置されると、冷蔵庫内に庫内を分割する収納棚がある場合、収納棚の下側の保存物の視認性は、収納棚そのものや収納棚上に置かれた保存物により影が発生することにより悪化する。これは、一般家庭用冷蔵庫のように、複数の収納棚を有する場合においては、収納棚が下段になるほど顕著となる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、冷蔵庫内の保存物の上下位置関係に関わらず、保存物の視認性を向上させることを目的とした照明装置を有する冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、庫内の左右両側壁面に、可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードを複数個実装した実装基板を支持する支持部材と、前記支持部材の開口面をランプカバーで覆われた照明装置を設け、前記照明装置は、前記支持部材が前記実装基板を対向して支持する面を庫内の手前側となるように傾けて前記左右両側面の内箱に発泡断熱材で覆われ、前記支持部材の周縁部に設けた支持部材段部と前記内箱の前記両側壁面に設けた内箱段部とを相対させて固定されるとともに、前記支持部材の前記実装基板を対向して支持する面に対して前記面より後方の前記実装基板を支持していない他の面を長く形成することにより、前記ランプカバーを介して前記発光ダイオードの光を庫内後方に向けて照射可能となるようにしたものである。
これによって、庫内の照明として、棚上の収納物の前側面から棚のほぼ全面に渡ってカバーするように照射でき、天井面に照明装置を配設した場合と比較して、保存物の上下位置による影の発生を抑制することができるので、庫内の下部においても保存物の視認性を向上することができ、さらに必要断熱壁を確保し結露を防止できる。
本発明の冷蔵庫は、照明装置を冷蔵庫庫内の側壁面に配設することにより、天井面に照明装置を配設した場合と比較して、保存物の上下位置による影の影響を受けず、庫内の下部においても保存物の視認性を向上することができ、使い勝手の向上を図ることができる。
請求項1に記載の発明は、庫内の左右両側壁面に、可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードを複数個実装した実装基板を支持する支持部材と、前記支持部材の開口面をランプカバーで覆われた照明装置を設け、前記照明装置は、前記支持部材が前記実装基板を対向して支持する面を庫内の手前側となるように傾けて前記左右両側面の内箱に発泡断熱材で覆われ、前記支持部材の周縁部に設けた支持部材段部と前記内箱の前記両側壁面に設けた内箱段部とを相対させて固定されるとともに、前記支持部材の前記実装基板を対向して支持する面に対して前記面より後方の前記実装基板を支持していない他の面を長く形成することにより、前記ランプカバーを介して前記発光ダイオードの光を庫内後方に向けて照射可能となるようにしたものであり、冷蔵庫内の保存物を側面から照射でき、保存物の上下位置による影の発生を抑制することができるので、庫内の下部においても保存物の視認性を向上することができる。
また、支持部材の高さ寸法を極力抑えることができ、必要断熱壁を確保し支持部材部の結露を防止できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記冷蔵室内の上下方向に複数の棚を備え、前記発光ダイオードの光の照射中心線が前記棚上で交わるようにしたものであり、内全体を均一に照らすことができ、保存物の視認性を更に向上することができる、また請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記冷蔵室の扉は観音開き式扉としたものであり、保存物の取り入れ出しに扉の開放を最小限に抑えることができ、省エネの向上が図れる。また、扉の開閉負担が半減近くまで軽減され、かつ、扉開放に伴う前方スペースの確保が小さくて済み、大容量化されても冷蔵庫の実質占有スペースをコンパクトに抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または3のいずれか一項に記載の発明において、前記照明装置の照明手段である発光ダイオードの照射方向は、前記棚の中心に向かって照射するものであり、庫内全体を均一に照らすことができ、保存物の視認性を更に向上することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記扉の少なくとも1枚が開いた時、両側壁面に配置している前記照明装置を動作させるものであり、両側壁面から照射することで庫内全体を均一に照らすことができ、保存物の視認性を更に向上することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項または4に記載の発明において、前記扉が開いた時、開いた扉側の照明装置のみを動作させるので、照明装置の消費電力が半減でき省エネが図れる。
請求項7に記載の発明は、請求項または4に記載の発明において、前記扉が開いた時、閉じている扉側の照明装置のみを動作させるので、照明装置の消費電力が半減でき省エネが図れる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明において、冷蔵室側面の前記照明装置が配設した断熱壁中には真空断熱材を配設したものであり、冷蔵室側壁の断熱壁厚をできる限り少なくでき、冷蔵室の大容量化が図れる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の発明において、前記断熱壁を形成する内箱と、前記透明樹脂製のカバーは、同一平面となるものであり、お客様が棚を位置変えや、清掃時に棚の移動が容易にできる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の発明において、前記実装基板の下部にコネクタを配置し、コネクタ接続方向は下から上とするものであり、前記照明装置の高さを低くすることができ、冷蔵室側壁の断熱壁厚をさらに少なくでき、冷蔵室の大容量化が図れる。また、コネクタ接続方向は下から上とすることで万一照明装置内に水が浸入したり、基板が結露した場合にも、コネクタに水が溜まることがなく、接触不良等の故障の原因がない仕様となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵室の回転式扉が片開き式の正面図を示すものである。図2は本発明の実施の形態1における冷蔵室扉の回転式扉が観音開き式の正面図を示すものである。図3は本発明の実施の形態1における冷蔵室扉の回転式扉が観音開き式の冷蔵庫の扉を開放した斜視図を示すものである。図4は本発明の実施の形態1における冷蔵室の縦断面図を示すものである。図5は本発明の実施の形態1における照明装置の要部平面断面図である。図6は本発明の実施の形態1における照明装置の奥側から見た要部縦断面図である。図7は本発明の実施の形態1における発光ダイオードの指向特性図である。図8は本発明の実施の形態1における照明装置の照射状態を示す冷蔵室の平面断面図である。
冷蔵庫の断熱箱体101は複数の断熱区画に区分されており最上部断熱区画の扉を回転式、それ以外の断熱区画の扉を引き出し式とする構成をとってある。すなわち、最上部から回転式扉を有する冷蔵室102、その下部に、左右方向に並べて設けた引き出し式の扉を有する製氷室103および特定冷却室104、その下部に引き出し式の扉を有する野菜室105、さらに、その下部に引き出し式の冷凍室106を配置している。そして、冷蔵室102の回転式の扉構成においては、図1に示す1枚扉の片開き式扉107と図2に示す2枚扉の観音開き式扉108とがある。
以下、観音開き式扉の冷蔵庫について説明する。扉は、上から冷蔵室の観音開き式扉108、製氷室の引き出し式扉109、特定冷却室の引き出し式扉110、野菜室の引き出し式扉111、冷凍室の引き出し式扉112である。
冷蔵室の回転式扉108には複数の収納ポケット108aが扉内箱内板を設置し収納スペースとして設けられており、室内には上下に複数の棚102aが設けられて、最下段には引き出し式の貯蔵ケース114と、卵収納容器115と、製氷用の水を貯水する給水タンク116が設けてある。
可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードを備えた照明装置140は、冷蔵室102庫内の前面から見て、棚102aの先端部より前方で扉内板117の先端部より後方である区間Dの間に位置する左側壁面と右側壁面にそれぞれ棚102aに跨って縦方向に配設されている。
冷蔵室102は、冷蔵保存のために凍らない温度を下限に冷蔵温度帯に設定されており、通常1〜5℃で設定されている。また、最下段の収納スペース113eのうち、貯蔵ケース114は、同様に冷蔵温度帯として、日常状頻度の高い小物を収容して使うユーティリティケースとしてもよいし、肉類、魚介類などの保鮮性向上のため冷蔵温度よりもやや低めの温度、たとえば−3〜1℃の範囲としてもよい。一方、卵収納容器115や給水タンク116は、卵や水の凍結を避ける必要があるために冷蔵温度帯に維持される。
製氷室103は独立した扉を有する氷貯蔵室であり、給水タンク116より供給される水を凍らせて、製氷し、離氷する自動製氷装置(図示せず)を室内上部に備えて、氷を自動的に生成、貯蔵するものである。氷を貯蔵するために冷凍温度帯であるが、氷の昇華や氷同士のくっつきを促進しない程度なら、通常の冷凍温度帯よりも比較的高い冷凍温度設定も可能である。
特定冷却室104は、温度的に冷凍温度帯,冷蔵温度帯,冷凍と冷蔵の中間温度帯のいずれに設定してもよく、冷凍と冷蔵の中間温度帯としてはチルド(例えば−1〜1℃)やパーシャルフリージング(例えば−3℃〜−1℃)等の温度帯のほか、例えば−12〜−6℃の冷凍ではあるが短期貯蔵向きに温度を高めた弱冷凍の温度帯をも含めることができる。また、高湿状態や乾燥状態、解凍、急冷、調理等の特定の機能を有する室とすることも可能であり、多機能でマルチユースの利便性の高い室として利用できる。
代表的な例としては、使用者の設定により温度帯設定を切り替え可能とした温度切替室であり、冷凍温度帯,冷蔵温度帯,冷凍と冷蔵の中間温度帯に設定できる。冷凍と冷蔵の中間温度帯としてはチルド(例えば−1〜1℃)やパーシャルフリージング(例えば−3℃〜−1℃)等の温度帯のほか、例えば−12〜−6℃の冷凍ではあるが短期貯蔵向きに温度を高めた弱冷凍の温度帯をも含めて、温度帯の切り替えを用途に応じて任意に切り替えることができる。
野菜室105は、冷蔵室102と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが多い。低温にするほど葉野菜等の蒸散や呼吸作用を抑えて、鮮度を長期間維持することが可能である。
冷凍室106は、冷凍保存のために冷凍温度帯に設定されており、通常−22〜−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30や−25℃の低温で設定されることもある。
次に、照明装置140について詳細に説明する。
実装基板141は平板状の縦長形状で、一面または両面に回路パターン(図示せず)が形成され、熱伝導性の良好なエポキシ樹脂系の基板や絶縁金属基板を使用される。発光ダイオード142は砲弾状に形成され、GaN系の青色LEDからの青色光を用いて蛍光材を励起して白色光を得る構造である。ここで、発光ダイオード142は実装基板141の回路パターンに半田付けされて実装され、縦方向に複数個が実装基板141に並設される。
縦方向に複数個の発光ダイオードが実装された実装基板141は、支持部材143のスペーサー144と爪145によって保持されている。支持部材143は、実装基板141を保持している辺より、他の辺が長い略台形であり、支持部材143の周りに設けた段部146と、冷蔵室の内箱147の両側壁面の支持部材143の段部146と相対するべく設けた段部148に実装基板141を支持した辺が手前になるべく断熱壁内側より組み込み発泡断熱材130より固定されている。これにより、各段部146、148により支持部材143の位置決めが容易であり、製造において支持部材を容易に組み込むことができる。尚、支持部材143を冷蔵室内箱147に組み込む際、発泡断熱材130注入時の発泡断熱材130の漏れ防止として周囲をテープで仮止めするとなお確実に組み込むことができる。
また、実装基板141の下部にコネクタ160を、コネクタ接続方向は下から上となるように配設し、ハーネス161を実装基板141下部のから支持部材143内に出し、下方向からコネクタ160に接続している。これにより、コネクタ160の基板上からの高さを極力抑えることができ、照明装置140をコンパクトにできる。また、コネクタ160接続方向は下から上とすることで万一照明装置140内に水が浸入したり、基板が結露した場合にも、コネクタに水が溜まることがなく、接触不良等の故障の原因がない仕様である。
また、冷蔵室102の両側壁中には発泡断熱材130と複合的に真空断熱材131が配設されている。
真空断熱材131は、外箱126側に接着部材(図示せず)を用いて密着貼付けされている。また、真空断熱材131は断熱箱体101の璧厚内に配設するために薄い平面形状のものが必要となる。さらに、ホットメルトなどの接着部材は接着部に空気が混入しないように真空断熱材131の貼付け面に全面塗布されている。真空断熱材131は発泡断熱材130と一体に発泡されて断熱箱体101を構成しており、発泡断熱材130と比べて5倍〜20倍の断熱性能を有している。
これにより、冷蔵室側壁の断熱壁厚をできる限り少なくでき、冷蔵室の大容量化が図れる。
なお、真空断熱材131を、第1,第2,第3の区画壁127,128,129及び背面内に必要に応じて挿入してもよい。
また、真空断熱材131芯材には、無機材料としてのガラス繊維やパーライト,シリカ等の比重の大きい材料を用いる。発泡断熱材130(硬質発泡ウレタン)の密度が20〜50kg/mであるのに対して真空断熱材131の密度は200〜250kg/mと少なくとも4倍以上とすることができる。
ランプカバー150は、エポキシ、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの透明樹脂のうち、一つの材料もしくは複合材料をベース材として形成されており、発光ダイオード142の発光部全体を覆うように支持部材143の周囲のリブ151に、冷蔵室の内箱147と同一平面になるように固定されている。
図7は、発光ダイオード142の光の照射方向に関する指向性を示したグラフである。照射方向を垂直方向とすると照射される範囲は線内であり、たとえば照射量1/2では照射角は、Eの如く左右各30°である。
図8において、実装基板141上の発光ダイオード142は、冷蔵室102の棚102aの中心に向かって照射するようにスペーサー144と爪145によって保持され、庫内を満遍なく照射できるようしている。尚冷蔵庫庫内を満遍なく照射する発光ダイオード142の照射方向は、冷蔵庫の奥行き寸法と幅寸法により微妙に変わることから、発光ダイオード142からの照射量が1/2である60°の角度を持った扇型の照射範囲(照射範囲L、R)が、棚102aの最も離れた前端部に照射できるように、実装基板141の保持角度を決定するほうが良い。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
回転式扉は観音開き式の両開き扉108とすることによって、冷蔵室102の大容量化に対しても、扉108の開閉負担が半減近くまで軽減され、かつ、扉108開放に伴う前方スペースの確保が小さくて済み、大容量化されても冷蔵庫の実質占有スペースをコンパクトに抑えることができる。
冷蔵庫の扉108が閉まっている時には、発光ダイオード142への通電は行なわず、庫内は照射されていない。2枚の扉108のどちらか一方の扉108が開けられると、冷蔵室左右の両側壁面に配設している照明装置140内の発光ダイオード142に順方向電流が流れて、白色光が発光される。
照明装置140は、棚102aの前端部と扉の収納ポケット(扉棚)108aの側面を囲う扉内板117の先端部との間の冷蔵室の内箱147の両側壁面に設けられているので、発光ダイオード142から発光された白色光は、ランプカバー150に進光して、冷蔵室内102内の前側面から斜め後方に向かって照射されるが、発光ダイオード142の照射中心線が棚102a上で交わるように実装基板141を支持部材143に傾けて配置したので、両側面からの照射中心線を中心とした所定の角度幅をもった照射範囲が棚102a上の大部分をカバーすることになり、収納物の前側面から棚102aの全平面に渡ってむらが少ない状態で照射でき、天井面に照明装置を配設した場合と比較して、保存物の上下位置による影の発生を抑制することができるので、庫内の下部においても保存物の視認性を向上することができる。
さらに、棚102aの中心に向かって照射することで、庫内全体を均一に、特に保存物の前面及び側面が強調され配光されることとなる。これにより、保存物の上下位置関係による影の発生を抑制し、保存物の視認性を向上することができる。
また、実装基板141を冷蔵庫庫内に対して縦方向に棚102aに跨って配設することにより、一層効果を高めることができる。
また、ランプカバー150に光拡散性を持つ材料を含有することにより、指向性のある発光ダイオードの発光をランプカバー150で拡散させて庫内を照射させるので、食品等の保存物に均一な白色光が当たり視覚的な照射ムラがなくせ、更に照明の演出性を高めることができる。
また、ランプカバー150を、エポキシ、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの透明樹脂のうち、一つの材料もしくは複合材料をベース材として形成することにより、ランプカバー150を自由な形状に成型加工できるので、容易な取り付け設計が可能になり、庫内の最適な任意の位置に照明装置が設置できる。
また、断熱壁130を形成する内箱147とランプカバー150は、同一平面となっているので、お客様が棚を位置変えや、清掃時に棚の移動が容易にでき、また庫内に突出していないので見栄え上も良い。
また、支持部材143は、実装基板141を保持している辺より、他の辺が長い略台形であり、支持部材143の高さ寸法を極力抑えることができ、必要断熱壁を確保し支持部材部143の結露を防止できる。さらに、実装基板141を保持していない辺を長く取ることで庫内に支持部材の影が映らなく保存物の視認性をさらに向上することができる。
(実施の形態2)
図8で、本発明の実施の形態2を説明する。
尚、前記実施の形態1と同様の構成については詳細な説明は省略する。
冷蔵室扉108の2枚の扉に内、どちらか1枚の扉のみを開いた場合、開いた扉側の照明装置140のみを動作させる。例えば、左の扉108のみを開いた場合は、照明装置140の照射範囲はLのみであり、右の扉のみを開いた場合は、照明装置の照射範囲はRのみとなる。
お客様が、片側のみの扉を開いて取り出す保存物は、棚102aの前方部側に置かれている場合が多く、その点からも近傍の照明装置のみを動作させるだけで十分な照度を得ることができ、消費電力としては半減できる。
尚、両方の扉を開いた時は、両側面の照明装置が動作し、庫内全体を均一に照明することは、言うまでもない。
(実施の形態3)
図8で、本発明の実施の形態3を説明する。
尚、前記実施の形態1と同様の構成については詳細な説明は省略する。
冷蔵室扉108の2枚の扉に内、どちらか1枚の扉のみを開いた場合、閉じている扉側の照明装置140のみを動作させる。例えば、左の扉108のみを開いた場合は、照明装置140の照射範囲はRのみであり、右の扉のみを開いた場合は、照明装置の照射範囲はLのみとなる。
冷蔵庫の奥行き寸法及び幅寸法によっては、閉じている扉側の遠い照明装置のみを動作させた方が、片側のみの扉を開いて見える庫内全体を照明するのに効率が良い場合があり、この場合でも、消費電力としては半減できる。
尚、両方の扉を開いた時は、両側面の照明装置が動作し、庫内全体を均一に照明することは、言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、家庭用又は業務用冷蔵庫に発光ダイオードの照明を適用する場合に実施することはもちろん、扉のある物品貯蔵装置など発光ダイオード照明を適用する幅広い設備機器に応用できるものである。
本発明の実施の形態1における冷蔵室の回転式扉が片開き式の冷蔵庫の正面図 本発明の実施の形態1における冷蔵室扉の回転式扉が観音開き式の正面図 本発明の実施の形態1における冷蔵室扉の回転式扉が観音開き式の冷蔵庫の扉を開放した斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵室の縦断面図 本発明の実施の形態1における照明装置の要部平面断面図 本発明の実施の形態1における照明装置の奥側から見た要部縦断面図 本発明の実施の形態1における発光ダイオードの指向特性図 本発明の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3における照明装置の照射状態を示す冷蔵室の平面断面図 従来の照明装置の斜視図 従来の照明装置を庫内天面に設置した冷蔵庫の斜視図
符号の説明
101 断熱箱体
102 冷蔵室
102a 棚
107 冷蔵室の片開き式扉
108 冷蔵室の観音開き式扉
117 扉内板
131 真空断熱材
140 照明装置
141 実装基板
142 発光ダイオード
143 支持部材
146 段部
148 段部
150 ランプカバー
160 コネクタ

Claims (10)

  1. 庫内の左右両側壁面に、可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードを複数個実装した実装基板を支持する支持部材と、前記支持部材の開口面をランプカバーで覆われた照明装置を設け、前記照明装置は、前記支持部材が前記実装基板を対向して支持する面を庫内の手前側となるように傾けて前記左右両側面の内箱に発泡断熱材で覆われ、前記支持部材の周縁部に設けた支持部材段部と前記内箱の前記両側壁面に設けた内箱段部とを相対させて固定されるとともに、前記支持部材の前記実装基板を対向して支持する面に対して前記面より後方の前記実装基板を支持していない他の面を長く形成することにより、前記ランプカバーを介して前記発光ダイオードの光を庫内後方に向けて照射可能となるようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記冷蔵室内の上下方向に複数の棚を備え、前記発光ダイオードの光の照射中心線が前記棚上で交わるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記冷蔵室の扉は観音開き式扉としたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  4. 前記照明装置の照明手段である発光ダイオードの照射方向は、前記棚の中心に向かって照射することを特徴とした請求項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記扉の少なくとも1枚が開いた時、両側壁面に配置している前記照明装置を動作させることを特徴とした請求項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記扉が開いた時、開いた扉側の照明装置のみを動作させることを特徴とした請求項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記扉が開いた時、閉じている扉側の照明装置のみを動作させることを特徴とした請求項に記載の冷蔵庫。
  8. 冷蔵室側面の前記照明装置が配設した断熱壁中には真空断熱材を配設したことを特徴とした請求項1から7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  9. 前記断熱壁を形成する内箱と、前記透明樹脂製のカバーは、同一平面となることを特徴とした請求項1から8のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  10. 前記実装基板の下部にコネクタを配置し、コネクタ接続方向は下から上とすることを特徴とした請求項1から9のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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