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JP2015506493A - ホウ砂カップリング剤を含むトナーの製造方法 - Google Patents

ホウ砂カップリング剤を含むトナーの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の第一実施形態に係るトナーの製造方法は、第1ポリマーエマルジョンを、着色剤分散液及び離型剤分散液に混合して凝集し、トナーのコアを生成するステップを含む。ホウ砂カップリング剤を、前記トナーのコアに添加する。第2ポリマーエマルジョンを、ホウ砂カップリング剤を有する前記トナーのコアに混合して、凝集し、当該トナーのコアの周囲にトナーのシェルを生成する。凝集された前記トナーのコアと、前記トナーのシェルと、を融合してトナー粒子を生成する。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2011年12月 日付で出願された、米国特許出願第XX/XXX,XXX号(代理人整理番号P7-US2)の関連出願である。先の出願の発明の名称は、「ホウ砂カップリング剤を含むケミカルトナー配合物」であり、本出願の出願人に譲渡されている。
1.開示の分野
本発明は、概して、電子写真に使用されるトナーを化学的に調製する方法に関し、より具体的には、ホウ砂カップリング剤を含むトナーを化学的に調製する方法に関する。
2.関連技術の開示
電子写真に使用されるトナーには、メカニカルミリングによるトナーと、ケミカルトナー(CPT)の主に2種類がある。ケミカルトナーは、メカニカルミリングによるトナーよりも印刷品質に優れ、トナー転写効率が高い上に、現像ローラ、定着ベルト及び荷電ローラのような電子写真プリンタの種々の構成部品に対するトルク特性が低い、という大きな利点を有する。CPTの粒度分布は、一般に、メカニカルミリングによるトナーの粒度分布よりも狭い。また、CPTのサイズ及び形状は、メカニカルミリングによるトナーよりも調整が容易である。
CPTには、懸濁重合トナー(SPT)、エマルジョン凝集トナー(EAT)/ラテックス凝集トナー(LAT)、溶剤に予備形成されたポリマーを分散させてなるトナー(DPPT)及び「ケミカルミリングによる」トナーを含む、いくつかの既知の種類がある。エマルジョン凝集トナーは、他のCPTトナーに比べてより複雑な生成プロセスを要するが、比較的狭い粒度分布が得られる。エマルジョン凝集トナーは、より小さな粒子径で生成可能であるため、印刷解像度を向上することもできる。エマルジョン凝集プロセスでは、トナー粒子の形状及び構造をより良好に制御できるため、所望のクリーニング特性、ドクタリング特性、及び転写特性に見合ったトナー粒子に調整することが可能である。トナー粒子の形状は、現像ローラ、帯電ローラ、及び、ドクターブレードのような電子写真プリンタの種々の構成部品からトナーを、適切かつ効率的に、確実にクリーニングするべく最適化される。これは、上記構成部品へのフィルミングやトナーの堆積を防止するためである。
EATを提供するための典型的なプロセスにおいて、エマルジョン凝集は、トナーのサイズ及び形状の双方を良好に制御可能である、水性系で実施される。トナー成分は、典型的には、ポリマーバインダー、1種以上の着色剤、及び、離型剤を含む。エマルジョン凝集プロセスでは、スチレン−アクリル系共重合体のポリマーバインダーが、ラテックスバインダーとして用いられることが多い。しかしながら、スチレン−アクリル系共重合体のラテックスバインダーは、トナーの定着特性と、その運搬及び貯蔵特性と、のトレードオフを要する。トナーの定着特性とは、その定着ウィンドウを含む。定着ウィンドウとは、トナーの定着不良や、トナーの発熱体(ローラ、ベルト、又はトナーの定着中にトナーと接触する他の構成部品)への転写なしに、トナーの定着が良好に行われる温度範囲のことをいう。従って、定着ウィンドウの下限未満の温度では、トナーは不完全溶融し、定着ウィンドウの上限を超える温度では、トナーが定着部材上に流入して、トナーが定着される用紙を台無しにする。定着ウィンドウの下限を可能な限り低くし、電子写真プリンタの定着器に求められる温度を低減することによって、プリンタの安全性を改善し、エネルギーを節約することが好ましい。しかしながら、トナーは、欠陥印刷をもたらし得る凝結又は固結を生じさせることなく、運搬及び貯蔵に関連した極端な温度及び湿度環境を乗り切ることができなければならない。従って、トナーを内包したトナーカートリッジが運搬及び貯蔵される間も、トナーを溶融状態に保つためには、定着ウィンドウの下限を過度に下げることはできない。
ポリエステルバインダー樹脂から形成されるトナーは、一般に、同様の溶融粘度特性を有するスチレン−アクリル共重合体バインダーから形成されるトナーよりも、良好な機械的特性を有する。これにより、プリンタ部品のフィルミングに対する耐久性及び耐性がもたらされる。ポリエステルトナーもまた、着色顔料と高い互換性を有するため、より広い色域がもたらされる。最近まで、ポリエステルバインダー樹脂は、メカニカルミリングによるトナーに用いられていたものの、ケミカルトナーには滅多に用いられることがなかった。ポリエステルバインダー樹脂は、縮重合によって生成される。この方法は、長期の重合サイクルが関与して時間を要するため、トナーの定着特性を制限する低〜中程度の分子量を有するポリエステルポリマーへの、ポリエステルバインダー樹脂の使用は制限される。さらに、ポリエステルバインダー樹脂は、極性の性質、pH感受性、及び、ゲル含量によって、エマルジョン凝集プロセスにおけるそれらの適用性が制限されるため、水性系で分散させることがより難しい。
しかしながら、トナーの生成技術の進歩に伴い、ポリエステルバインダー樹脂を、まず初めにメチルエチルケトン(MEK)、塩化メチレン、エチルアセテート、又は、テトラヒドロフラン(THF)のような有機溶媒に溶解し、それから、その有機溶媒に水をゆっくり添加する転相プロセスを経ることによって、該ポリエステルバインダー樹脂を用いて安定なエマルジョンが得られるようになった。有機溶媒が蒸発すると、ポリエステルバインダー樹脂は安定なエマルジョンを形成する。本出願と出願人が同一であり、参照により本出願に組み込まれる、「ケミカルトナー及びその製造方法」と題した米国特許第7,939,236号には、有機溶媒を用いて安定なエマルジョンを得るための同様の方法が開示されている。これらのアドバンテージは、ポリエステルバインダー樹脂を用いて、エマルジョン凝集トナーを生成することを可能にしたことにある。例えば、本出願と同様の出願人により提出され、参照により開示のすべてが本出願に組み込まれる、「エマルジョン凝集によって生成されたポリエステル樹脂」と題する米国特許第7,923,191号、及び、「エマルジョン凝集トナー処方」と題する米国特許出願第12/206,402号には、ポリエステルバインダー樹脂を用いたエマルジョン凝集トナーの製造方法が開示されている。
これらの技術により、優れた溶融性を有するエマルジョン凝集トナーを生産する技能は提供されたが、しかしながら、低分子量樹脂、ワックス及び着色剤の表面移動に関連する問題は、依然として残されたままである。これらの成分がトナー粒子の表面に移動すると、トナーの定着性及び運搬・貯蔵特性が低下し、プリンタ部品へのフィルミングの発生が増加する。従って、低分子量の樹脂、ワックス及び着色剤の、トナー粒子表面への移動が低減した、エマルジョン凝集トナー配合物及びその生成方法が希求されている。プリンタ部品へのフィルミングを助長する、微細なトナー粒子の全体数を最小にすることも同様に望まれている。
本発明の第一実施形態に係るトナーの製造方法は、第1ポリマーエマルジョンを、着色剤分散液及び離型剤分散液に混合して凝集し、トナーのコアを生成するステップを含む。ホウ砂カップリング剤を、前記トナーのコアに添加する。第2ポリマーエマルジョンを、ホウ砂カップリング剤を有する前記トナーのコアに混合して、凝集し、当該トナーのコアの周囲にトナーのシェルを生成する。凝集された前記トナーのコアと、前記トナーのシェルと、を融合してトナー粒子を生成する。
本発明の第二実施形態に係るトナーの製造方法は、第1ポリマーエマルジョンを、着色剤分散液及び離型剤分散液に混合して、トナーのコアを生成するステップを含む。前記第1ポリマーエマルジョンと、前記着色剤分散液と、前記離型剤分散液と、からなる混合液のpHを調整して、当該コアの凝集を促進する。前記トナーのコアが所定の大きさに達したら、ホウ砂カップリング剤を前記トナーのコアに添加する。第2ポリマーエマルジョンを、前記ホウ砂カップリング剤を有する前記トナーのコアと混合して、当該トナーのコア周囲にトナーのシェルを形成する。トナーの粒径が所望の大きさに達したら、凝集された前記トナーのコアと前記トナーのシェルとの混合物のpHを調整して、更なる粒子の成長を阻止する。凝集した前記トナーコア及び前記トナーシェルを融合させてトナー粒子を生成する。
上述の特徴、他の特徴及び種々の実施形態の利点、並びにそれらの達成方法は、添付の図面を参照することによってより明らかになり、より良く理解されるであろう。
走査型電子顕微鏡を用いて撮影した、従来のエマルジョン凝集トナー粒子像である。 トナーのコアとシェル層との間にホウ砂カップリング剤を含む、一実施形態に係るエマルジョン凝集トナー粒子像である。 トナーのコアとシェル層との間に、ホウ砂カップリング剤を含有する、一実施形態に係るエマルジョン凝集トナーのpH調節ウィンドウを、硫酸亜鉛カップリング剤又は硫酸アルミニウムカップリング剤を含む、従来のエマルジョン凝集トナーのそれと比較したグラフである。
以下の記載及び図面は、当業者が本発明を実施するのに十分な実施形態を例示している。本開示は、以下の説明に記載し又は図面に示された構造の詳細及び、構成要素の配置に限定されないものと理解される。本発明は、本明細書に記載のない他の実施形態が可能であり、様々な形態にて実行及び実施することができる。例えば、他の実施形態において、構造上の変更、経時的変化、プロセス上の変更、及びその他の変更を組み込むことが可能である。実施例は、単に可能なバリエーションを類型化したにすぎない。個々の構成要素及び機能は、特に断りのない限り任意であり、一連の操作を変更してもよい。いくつかの実施形態の一部及び特徴を、他の実施形態に含めることや、他の実施形態のそれらと置換することができる。本出願の適用範囲は、添付の特許請求の範囲及びすべての利用可能な同等物の記載を包含する。従って、以下の記載は、限定的な意味に解釈されるべきものでなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。同様に、本明細書で用いられる表現及び用語は、説明することを目的とするものであり、限定するものと理解されるべきでない。本明細書で使用される「含む」、「具える」又は「有する」及びその類の用語は、それ以降に列挙される項目及びその同等物、並びに追加の項目を包含する。
本開示は、トナーのコアとシェル層との間にホウ砂カップリング剤が含まれた、化学的に調製されたトナー及び、かかるトナーの調製に関連するエマルジョン凝集法に関する。トナーは、プリンタ、コピー機、多機能機器又はオールインワン機器のような電子写真プリンタに役立てることができる。トナーは、電子写真プリンタにトナーを供給する、カートリッジに入れて提供することができる。従来のエマルジョン凝集技術を用いてトナーを生成する例示的方法は、参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、米国特許第6,531,254号、又は、米国特許第6,531,256号に見ることができる。
本開示におけるエマルジョン凝集法では、トナー粒子を、粉砕法等の物理的方法とは対照的な科学的方法によって提供する。一般に、トナーは1つ以上のポリマーバインダー、離型剤、着色剤、ホウ砂カップリング剤、及び、荷電制御剤(CCA)のような1つ以上の任意の添加剤を含む。ポリマーバインダーのエマルジョンは水中で、場合によっては、有機溶媒を含む水中で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムのような無機塩基や、有機アミン化合物を用いて形成される。アニオン性官能基(A−)、例えば、アニオン界面活性剤又はアニオン性高分子分散剤を有する安定剤も含むことができる。必要に応じて、カチオン性官能基(C+)、例えば、カチオン性界面活性剤又はカチオン性高分子分散剤と置換してもよい。ポリマーラテックスは、トナーの生成プロセスにおいて2つの箇所で用いられる。ポリマーラッテクスの第1部分は、得られたトナー粒子のコアを形成するために用いられ、ポリマーラテックスの第2部分は、トナーのコアの周囲にシェルを形成するために用いられる。ポリマーラテックスの第1部分及び第2部分は、別々に又は同時に形成することができる。ポリマーラテックスの、トナーのコアを形成する第1部分とシェルを形成する第2部分とが別々に形成される場合、同じ又は異なるポリマーバインダーのいずれかを使用することができる。シェルに含まれるトナー量に対する、トナーのコア内のポリマーバインダー量の重量比は、約20:80〜約80:20である。例えば、約50:50〜約80:20といったように、使用される特定の樹脂に応じて、上記範囲には範囲内のすべての値及び増加が含まれる。
着色剤、離型剤、及び任意のCCAは、独自の水性環境中で別々に分散するか、又は、1つの水性混合溶媒中で分散する。また、要望に応じて、ポリマーラテックスに用いられる安定剤と同様の機能(及びイオン電荷)を有する安定剤の存在下で分散する。トナーのコアを形成するポリマーラテックス、離型剤分散液、着色剤分散液、及び任意のCCA分散液を混合し、均質な組成物を得るよう撹拌する。本明細書で使用される、分散液という用語は、粒子が、異なる組成物(または状態)の連続相中に分散した系を意味し、エマルジョンを含んでもよい。それから、pHを下げて軟凝集させるよう酸を添加する。軟凝集とは、(利用可能な対イオンの存在によって)不安定な粒子がまとまって、比較的大きな凝集物になることを意味する。この場合、軟凝集は、樹脂、着色剤、離型剤、及びCCAが、一般的に1〜2ミクロン(μm)の大きさの凝集体混合物を形成するところの、ゲルの形成を含む。特に記載のない限り、本明細書における粒子の大きさは、粒子の最大断面寸法を意味する。凝集したトナー粒子を、ポリマーラテックスのガラス転移温度(Tg)未満の温度、又は、それ付近の温度(例えば、±5℃)まで加熱し、凝集粒子のクラスタ成長を誘引する。凝集粒子がトナーのコアに望ましい大きさに達したら、ホウ砂カップリング剤を添加して、トナーのコア表面上に形成する。ホウ砂カップリング剤の添加に続いて、トナーのシェルを形成するポリマーラテックスを添加する。このポリマーラテックス凝集体によって、トナーのコア周囲にシェルが形成される。凝集粒子がトナーに望ましい大きさに達したら、pHを高めるとともにアニオン安定化剤を再イオン化することによって、粒子のさらなる成長を防止するために、塩基を追加してもよく、或いは、アニオン安定化剤を更に添加することもできる。それから、ポリマーラテックスのガラス転移温度まで温度上昇させ、各クラスタ内の粒子を互いに融合させる。この温度を、粒子が所望の真円になるまで維持する。その後、トナー粒子を洗浄し、乾燥させる。
生成されたトナー粒子は、平均粒径(体積平均粒径)が約3μm〜約20μmであり、約4μm〜約15μm、より詳細には、約5μm〜約7μmのような、上記範囲のすべての値と増分を含む。生成されたトナー粒子は、平均真円度が約0.90〜約1.00であり、約0.93〜約0.98のような、上記範囲のすべての値と増分を含む。平均真円度及び平均粒径は、マルヴァーン社から入手可能である、シスメックス社のフロー式粒子画像分析装置(例えば、FPIA−3000)を用いて測定することができる。
上述のトナーを調製するための、エマルジョン凝集法の種々の構成要素を、以下に記載する。示された構成要素の種々の特徴はすべて、所望のサイズ及びジオメトリを有するトナー粒子を凝集し、生成するためのステップに役立つよう調整することができる点に留意されたい。従って、示された特徴を制御することにより、第1に、比較的安定な分散液を生成することができ、その場合、電子写真プリンタ又はプリンタカートリッジの使用に供する、最終的なトナー粒子のサイズを比較的容易に制御して、凝集を進行させることができる。
[ポリマーバインダー]
上述のとおり、本明細書に記載されるトナーは、1つ以上のポリマーバインダーを含有する。樹脂及びポリマーという用語は置換可能に用いられ、本明細書において、これら2つの用語には技術的差異はない。一実施形態において、ポリマーバインダーは、ポリエステルを含む。ポリエステルバインダーは、半結晶性ポリエステルバインダー、結晶性ポリエステルバインダー、又は、非晶質ポリエステルバインダーを含むことができる。或いは、ポリエステルバインダーは、ポリエステル共重合体バインダー樹脂を含んでもよい。例えば、ポリエステルバインダーは、スチレン/アクリル−ポリエステルのグラフト共重合体を含むことができる。ポリエステルバインダーは、テレフタル酸、トリメリット酸無水物、ドデセニル琥珀酸無水物、及びフマル酸のような酸モノマーを用いて形成可能である。さらに、ポリエステルバインダーは、エトキシル化及びプロポキシル化ビスフェノールAのような、アルコールモノマーを用いて形成可能である。例示的なポリエステル樹脂は、花王株式会社が販売する、T100、TF−104、NE−1582、NE−701、NE−2141、NE−1569、Binder C、FPESL−2、W−85N、TL−17、TPESL−10、TPESL−11ポリエステル樹脂、又はこれらの混合樹脂を含むことができるが、これらに限定されない。
他の実施形態において、ポリマーバインダーは、スチレンポリマー及び/又は置換スチレンポリマー、例えば、ホモポリマー(例えば、ポリスチレン)及び/又はコポリマー(例えば、スチレン−ブタジエンコポリマー及び/又はスチレン−アクリルコポリマー、スチレン−ブチルメタクリレートコポリマー、及び/又は、スチレン−アクリル酸ブチルと、ヒビドロキシアクリレート又はヒビドロキシメチルアクリレートのような他のアクリルモノマーからなるポリマー)のような熱可塑性ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアルケン、ポリ(塩化ビニル)、ポリウレタン、ポリアミド、シリコーン、エポキシ樹脂、又はフェノール樹脂を含む。
上述のとおり、いくつかの実施形態において、トナーのコアは、1つのポリマーバインダー(又は混合物)から形成され、トナーのシェルは他のものから形成される。さらに、トナーのコアに含まれるポリマーバインダー量の、トナーのシェルが含むトナー量に対する重量比は、約20:80〜約80:20であり、またより詳細には、約50:50〜約80:20であり、上記範囲のすべての値と増分を含む。ポリマーバインダーの平均的な総量を、最終的なトナー配合物の約70重量%〜約95重量%とすることができ、この範囲のすべての値と増分を含む。
[ホウ砂カップリング剤]
本明細書で用いられるカップリング剤は、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、又は、四ホウ酸二ナトリウム)である。本明細書にて使用するカップリング剤という用語は、2つ以上の成分を結合させる架橋能を有する化合物を意味する。一般に、カップリング剤は、多価結合性を有する。ホウ砂によるカップリングは可逆的であるという点において、多価金属イオン(例えば、アルミニウム及び亜鉛)のような一般に使用される永久的なカップリング剤とは異なる。電子写真プロセスにおいて、トナーは、低溶融温度性を有してエネルギーを節約すること、及び、低溶融粘度性(「柔らかい」)を有して低い定着温度にて高速印刷を可能にすること、が好ましい。しかしながら、運搬及び貯蔵の間においても安定性を維持し、プリンタ部品へのフィルミングを防ぐためには、トナーが定着温度以下の温度において「硬く」あることが好ましい。ホウ砂は、ヒドロキシ基と、それに結合している分子の官能基と、の間に水素結合を介する架橋を提供する。水素結合は、温度及び圧力に敏感であり、安定的かつ永続的な結合とはいえない。例えば、温度がある程度まで上昇した場合、又は、ポリマーに応力が掛かった場合、結合が部分的に又は完全に解かれ、ポリマーは「フロー」し、切り離されることになる。ホウ砂カップリング剤による結合の可逆性は、特にトナーに有用であるが、それは、溶融温度にてトナーを「柔らかく」し、保存温度にてトナーを「硬く」するからである。
ホウ砂においては、驚くべきことに、微細な粒子を収集してより大きな粒子にする様子が観察された。従って、ホウ砂は、トナーのコアとシェル層との間の結合剤に特に適している。シェルをコアに結合させる前に、コア粒子がトナーのコア成分を収集することができ、トナー内の残留微粒子が減少するからである。これにより、凝集段階に要する酸の量を低減し、且つトナーの粒子サイズ分布を狭めることができる。
ホウ砂は、ホウ酸と共役塩基とによって平衡を形成する結果、トナー形成反応において良好なバッファとしても機能する。ホウ砂の存在により、反応がpHの変化に対しより耐性を持つこととなり、従来のエマルジョン凝集プロセスと比較して、反応のpH調整ウィンドウが広がる。pH調整ウィンドウは、粒子の大きさを制御するプロセスの工業的なスケールアップにおいて重要である。ウィンドウが広がることにより、工業規模でのプロセスの制御が容易になる。
本明細書で使用されるホウ砂カップリング剤の量は、様々とすることができる。ホウ砂カップリング剤は、トナー内のポリマーバインダーに対して、約0.1重量%〜約5.0重量%とすることができ、約0.1重量%〜約1.0重量%、又は、約0.1重量%〜約0.5重量%のように、上記範囲内のすべての値と増分を含むことができる。過剰量のカップリング剤が使用されると、トナーを高温で定着させる際に、かかる結合が完全に解かれない場合がある。その一方で、過少量のカップリング剤が使用されると、所望の結合効果及び緩衝効果が得られない場合がある。
[着色剤]
着色剤は、トナーに色又は他の視覚効果を与える組成物であり、カーボンブラック、染料(所与の媒体に可溶性を示し、析出することができるもの)、顔料(所与の媒体に対して不溶性であってもよい)、又はこれら2つの混合物を含むことができる。着色剤分散液は、分散剤の入った水に顔料を混合することによって調製することができる。また、自己分散性着色剤であれば、分散剤を使用せずに用いることができる。着色剤は、分散剤液中に約5重量%〜約20重量%の割合で分散させることができ、これらの間のすべての値及び増分を含む。例えば、着色剤を、約10重量%〜約15重量%の割合で存在させることができる。また、着色剤の分散液には、約50ナノメートル(nm)〜約500nmの粒子を含むことができ、これらの範囲内のすべての値及び増分を含む。さらに、着色剤の分散液において、顔料の重量パーセントを、分散剤の重量パーセントで除した値(比P/D)を、約1:1〜約8:1とすることができ、かかる比は、約2:1〜約5:1のような、当該範囲のすべての値及び増分を含む。着色剤を、最終的なトナー配合物の約15重量%以下含むことができ、この範囲のすべての値及び増分を含むことができる。
[離型剤]
離型剤は、電子写真プリンタの構成部品からのトナーの遊離(例えば、ローラ表面からのトナーの遊離)を促す、任意の化合物を含むことができる。例えば、離型剤は、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、ポリエステルワックス、ポリエチレンワックス、脂肪酸の金属塩、脂肪酸エステル、部分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、パラフィンワックズ、カルナバワックス、アミドワックス、及び多価アルコールエステルを含むことができる。
従って、離型剤は、約140℃未満の融点を有する低分子量炭化水素系ポリマー(例えば、Mn≦10,000)を含んでもよく、該融点には、約50℃〜約140℃の範囲のすべての値及び増分が含まれる。例えば、離型剤は、約60℃〜約135℃、又は、約65℃〜約100℃等の融点を有してもよい。離型剤は、分散液中に、約5重量%〜約35重量%の割合で存在することができ、この範囲のすべての値及び増分が含まれる。例えば、離型剤は、分散液中に、約10重量%〜約18重量%の割合で存在してもよい。離型剤の分散液は、約50nm〜約1μmの大きさの粒子を含むことができ、この範囲のすべての値及び増分が含まれる。さらに、離型剤は、離型剤の重量パーセントを、分散液の重量パーセントで除した値(比RA/D)が、約1:1〜約30:1であるとして特徴づけることができる。例えば、比RA/Dは、約3:1〜約8:1である。離型剤は、最終的なトナー配合物の約2重量%〜約20重量%とすることができ、この範囲のすべての値と増分を含む。
[界面活性剤/分散剤]
界面活性剤、ポリマー分散剤、又はこれらの混合物を用いることができる。ポリマー分散剤は、一般に、3つの成分、すなわち親水性成分、疎水性成分、及び保護コロイド成分を含むことができる。疎水性は、水の存在に対して自己会合する傾向にある、非極性の化学構造をいう。ポリマー分散剤の疎水性成分は、電子の豊富な官能基又は長鎖炭化水素を含むことができる。かかる官能基は、着色剤及びポリエステル樹脂エマルジョンのポリエステルバインダー樹脂として、粒子表面に対して強い相互作用、及び/又は、吸着特性を示すことが知られている。親水性官能基は、その後、水分と会合する傾向のある、比較的極性の官能基(例えば、アニオン性基)を指す。保護コロイド成分は、非イオン性機能を有する水溶性基を含む。ポリマー分散剤の保護コロイド成分は、水系での親水性成分に加えて、さらなる安定性をもたらす。保護コロイド成分の使用は、ポリマー分散剤のイオン性モノマーセグメント又は親水性成分の量を実質的に減少させる。さらに、保護コロイド成分は、ポリマー分散剤をより酸性の低い媒体中で安定させる。保護コロイド成分は、一般に、ポリエチレングリコール(PEG)基を含む。本明細書で用いられる分散剤は、参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、米国特許第6,991,884号、及び、米国特許第5,714,538号に開示されている。
本明細書で使用される界面活性剤は、電子写真用トナー配合物を調製するために用いられ、非自己分散性着色剤及び離型剤を分散させる用途で、当技術分野で既知である、通常の界面活性剤とすることができる。花王株式会社(日本国、東京都墨田区所在)が販売するカルボン酸のAKYPOシリーズのような市販の界面活性剤を用いることができる。例えば、アルキルエーテルカルボキシレート及びアルキルエーテルサルフェート、好ましくは、ラウリルエーテルカルボン酸塩及びラウリルエーテル硫酸塩、のそれぞれを用いることができる。特に好適なアニオン性界面活性剤の1つに、花王株式会社から入手可能なAKYPO RLM−100があり、これは、アニオン性カルボキシレート機能を提供するラウレス−11カルボン酸である。本明細書で意図される他のアニオン性界面活性剤には、アルキルホスフェート、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネートを含む。ポリマー又は界面活性剤を含有するスルホン酸を用いることもできる。
[任意の添加物]
本開示のトナー配合は、1つ以上の従来の電荷制御剤を含んで、トナー配合物の調製に用いることができる。電荷制御剤は、トナー内の摩擦電荷の生成及び安定性を補助する化合物として理解することができる。電荷制御剤は、トナー配合の電荷の劣化を防止するのにも役立つ。電荷制御剤は、上述の着色剤及び離型剤分散液と同様に、分散液の形態とすることができる。
トナー配合物は、酸及び/又は塩基、乳化剤、紫外線吸収剤、蛍光添加剤、真珠光沢添加剤、可塑剤、及びこれらの組合せの1つ以上のような、付加的な添加剤を含むことができる。これらの添加剤により、本開示のトナー配合物を用いた画像プリントの特性を増強することが望める。例えば、紫外線吸収剤は、紫外線退色耐性を増加させるよう用いることができ、これによれば、後に、画像が紫外線放射に暴露されて次第に退色するのを防ぐことができる。紫外線吸収剤の好適な事例には、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、アセトアニリド、トリアジン及びその誘導体が含まれるが、これに限定されない。当技術分野で既知の市販の可塑剤を、トナー配合物の融合温度を調製するために使用することもできる。
以下の実施例は、本開示の教示を例示するために提供するものであり、本開示の範囲を制限しない。
[例示的マゼンタ顔料分散液]
花王社製のAKYPO RLM−100ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルカルボン酸約10gを、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7〜9に調整した、約350gの脱イオン水に混合した。米国オハイオ州クリーブランド所在のルーブリゾール・アドバンスド・マテリアルズ社製のソルスパース27000を約10g加え、100gの赤色の顔料122を比較的ゆっくり添加し、続いて、分散剤と水の混合液を電気撹拌機で混合した。顔料が完全に濡れて分散したら、分散液と水の混合液を水平媒体ミルに加え、粒径を減少させた。粒径が約200nmになるまで、当該溶液を媒体ミルで処理した。最終的な顔料分散液が、約20重量%〜約25重量%の固形分を含有するように設定した。
[例示的シアン顔料分散剤液]
花王社製のAKYPO RLM−100ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルカルボン酸約10gを、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7〜9に調整した、約350gの脱イオン水に混合した。米国オハイオ州クリーブランド所在のルーブリゾール・アドバンスド・マテリアルズ社製のソルスパース27000を約10g加え、100gの青色の顔料15:3を比較的ゆっくり添加し、続いて、分散剤と水の混合液を電気撹拌機で混合した。顔料が完全に濡れて分散したら、分散液と水の混合液を水平媒体ミルに添加し、粒径を減少させた。粒径が約200nmになるまで、当該溶液を媒体ミルで処理した。最終的な顔料分散液が、約20重量%〜約25重量%の固形分を含有するように設定した。
[例示的ワックスエマルジョン]
花王社製のAKYPO RLM−100ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルカルボン酸約12gを、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7〜9に調整した、約325gの脱イオン水に混合した。次いで、混合液を、マイクロフルイダライザで処理して約90℃に加熱した。米国オハイオ州ウエストレイク所在のペトロコープ社製のポリエチレンワックス約60gを、温度を約90℃に維持しながら、約15分かけてゆっくりと加えた。粒径が約300nm以下となったら、エマルジョンをマイクロフルイダイザから取り出した。次いで、溶液を室温で撹拌した。ワックスエマルジョンが約10重量%〜約18重量%の固形成分を含有するように設定した。
[例示的ポリエステル樹脂エマルジョンA]
約9000のピーク分子量、約53℃〜約58℃のガラス転移温度(Tg)、約110℃の溶融温度(Tm)、約15〜約20の酸価を有する、混合ポリエステル樹脂を用いた。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定した。この場合、ベースライン(熱容量)のシフトが開始すると、Tgが、約5分毎の加熱速度で約53℃〜約58℃であることが示される。酸価は、ポリエステル中の1つ以上の遊離カルボン酸官能基(−COOH)の存在に起因する可能性がある。酸価は、ポリエステル1gを中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)の質量をミリグラム単位で示すため、ポリエステル中のカルボン酸基量の尺度となる。
混合ポリエステル樹脂150gを、丸底フラスコ内のメチルエチルケトン(MEK)450g中に撹拌しながら溶解した。次いで、溶解した樹脂をビーカーに注いだ。ビーカーを、ホモジナイザ下の氷浴に直接投入した。ホモジナイザを高せん断モードで起動し、10%水酸化カリウム(KOH)溶液10g、及び脱イオン水500gをビーカーに即座に加えた。ホモジナイザを、約2〜4分の間、高せん断モードで運転し、それから、均質化された樹脂溶液を、真空蒸留反応器に入れた。反応器温度を約43℃に維持し、圧力を約22inHg〜約23inHgに維持した。追加の脱イオン水約500mLを、反応器に加え、温度を約70℃まで徐々に上昇させ、実質的にすべてのMEKを確実に蒸留した。それから、反応器の加熱を停止し、反応器が室温に達するまで混合液を撹拌した。反応器が室温に達したら、真空状態を解除し、樹脂溶液を保存瓶に移し替えた。
樹脂エマルジョンの粒径は、NANOTRAC粒径分析器で測定すると、容積平均で約185nm〜約235nmであった。樹脂溶液のpHは、約6.5〜約7.0であった。
[例示的ポリエステル樹脂エマルジョンB]
約11,000のピーク分子量、約55℃〜約60℃のガラス転移温度(Tg)、約110℃の溶融温度(Tm)、約15〜約20の酸価を有する、ポリエステル樹脂を用いて、[例示的ポリエステル樹脂A]に記載した手順でエマルジョンを調製した。ただし、用いた10%水酸化カリウム(KOH)溶液は8gである。
樹脂エマルジョンの粒径は、NANOTRAC粒径分析器で測定すると、容積平均で約195nm〜約235nmであった。樹脂溶液のpHは、約6.7〜約7.2であった。
[例示的ポリエステル樹脂エマルジョンC]
約11,000のピーク分子量、約55℃〜約58℃のガラス転移温度(Tg)、約115℃の溶融温度(Tm)、約8〜約13の酸価を有する、ポリエステル樹脂を用いて、[例示的ポリエステル樹脂A]に記載した手順でエマルジョンを調製した。ただし、用いた10%水酸化カリウム(KOH)溶液は7gである。
樹脂エマルジョンの粒径は、NANOTRAC粒径分析器で測定すると、容積平均で約190nm〜約240nmであった。樹脂溶液のpHは、約7.5〜約8.2であった。
[トナー配合物の例示]
[比較例トナーI]
比較例トナーIは、従来のエマルジョン凝集プロセスを用いて得られたものであり、ホウ砂カップリング剤を含まない。当該比較例トナーIに用いられたエマルジョン凝集CPTは、pH反転性を有する酸凝集体であり、該pH反転性をトナー粒子の成長を停止させるために用いた。コンポーネントを、以下の相対比率で、2.5リットルの反応器に添加した。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAが88.2部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。この混合物が、重量で約12.5%の固形分を含むように、脱イオン水を加えた。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを毎分10000回転(rpm)に設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を306g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻した。反応器の温度を50℃まで上昇させ、粒子を成長させた。反応器の温度は、粒子が所望の大きさ(数平均粒径が約5μm〜約6μm、体積平均粒径が約6μm〜約7μm)に達するまで、約50℃に保持した。粒子が所望の大きさに達したら、4%のNaOHを添加してpHを6.00まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応は、約50℃の温度で約1時間行われた。続いて、温度を91℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の真円度(約0.97)に達するまで、温度を91℃に保持した。
乾燥させたトナーの体積平均粒径は、コールターカウンターマルチサイザー3分析器によって測定したところ、約6.0μmであった。微粉(2μm未満)が個数で4.16%存在し、トナーの真円度は0.970であった。これらは、英国ウスターシャー州に所在のマルヴァーン社によって製造されている、SYSMEX FPIA−3000粒子特性解析器によって測定された。比較例トナーIの微粉量は、ホウ砂カップリング剤を有しない他のエマルジョン凝集ポリエステルトナーであって、個数で1%〜7%の微粉を有したものと一致した。
比較例トナーIの構成及び手順を用いて、追加の比較例トナーをいくつか作成した。追加の比較例トナーでは、pH調整ウィンドウを試験するよう中和液を変更した。これらのトナーの試験結果を、以下の表2に示す。
[実施例トナーA]
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.7%を占めた。従って、第1のバッチが、トナーの全固体の61.4%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の26.3%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが61.4部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を200g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約40℃〜45℃まで上昇させた。粒径(数平均)が4.0μmに達したら、5%(wt.)のホウ砂溶液(30gの容器に1.5gのホウ砂が含まれる)を添加した。ホウ砂は、トナーの全固体の約0.5重量%を占めた。ホウ砂を添加した後、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第2のバッチを加えた。第2のバッチには、26.3部(ポリエステルの重量で)が含まれる。混合液を約5分間撹拌し、pHをモニタした。粒径(数平均)が5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを5.95まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の真円度(約0.97)になるまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥させたトナーは、体積平均粒径が6.65μmで、数平均粒径が5.49μmであった。微粉(2μm未満)が、個数で0.11%存在し、0.978の真円度であった。
実施例トナーAの構成及び手順を用いて、追加の実施例トナーをいくつか作成した。追加の実施例トナーでは、pH調整ウィンドウを試験するために中和液を変更した。これらのトナーの試験結果を、以下の表2に示す。
[実施例トナーB]
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように60:40の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の52.7%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の35.2%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが52.7部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を150g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約40℃〜45℃まで上昇させた。粒径(数平均)が4.0μmに達したら、5%(wt.)のホウ砂溶液(15gの容器に0.75gのホウ砂が含まれる)を添加した。ホウ砂は、トナーの全固体の約0.3重量%を占めた。ホウ砂を添加した後、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第2のバッチを加えた。第2のバッチには、35.2部(ポリエステルの重量で)が含まれる。混合液を約5分間撹拌し、pHをモニタした。粒径(数平均)が5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを5.95まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の真円度(約0.97)に達するまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥したトナーは、体積平均粒径が6.24μmで、数平均粒径が5.48μmであった。微粉(2μm未満)が、個数で0.09%存在し、0.983の真円度であった。
[実施例トナーC]
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAと、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンCと、が70:30の重量比で用いられた混合液であり、それぞれがトナーのコア及びシェルを形成する。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAがトナーの全固体の61.5%を占め、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンCがトナーの全固体の26.4%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAが61.5部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を200g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約37℃〜42℃まで上昇させた。粒径(数平均)が4.0μmに達したら、5%(wt.)のホウ砂溶液(15gの容器に0.75gのホウ砂が含まれる)を添加した。ホウ砂は、トナーの全固体の約0.25重量%を占めた。ホウ砂を添加した後、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンCを加えた。例示的ポリエステル樹脂エマルジョンCには、26.4部(ポリエステルの重量で)が含まれる。混合液を約5分間撹拌し、pHをモニタした。粒子径が(数平均で)5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを6.60まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の真円度(約0.97)になるまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥したトナーは、体積平均粒径が6.40μmで、数平均粒径が5.18μmであった。微粉(2μm未満)が、(個数で)0.92%存在し、0.970の真円度であった。
[実施例トナーD]
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAと、日本国大阪府北区所在の東洋紡社製のACT−004ポリエステル樹脂からなるエマルジョンとの組み合わせを、70:30の重量比で用いて、トナーのコア及びシェルをそれぞれ形成した。ACT−004ポリエステル樹脂は、ピーク分子量が約11,000、ガラス転移温度が約57℃〜約61℃、溶融温度が約104℃、そして酸価が約16である。エマルジョン粒径は(体積平均で)約200nmである。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、例示的ポリエステルエマルジョンAがトナーの全固体の61.5%を占め、ACT−004ポリエステルエマルジョンがトナーの全固体の26.4%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが61.5部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を200g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約35℃〜40℃まで上昇させた。粒径(数平均)が4.0μmに達したら、5%(wt.)のホウ砂溶液(15gの容器に0.75gのホウ砂が含まれる)を添加した。ホウ砂は、トナーの全固体の約0.25重量%を占めた。ホウ砂を添加した後、ACT−004ポリエステル樹脂エマルジョンを加えた。当ACT−004ポリエステル樹脂エマルジョンには、26.4部(ポリエステルの重量で)が含まれる。混合液を約5分間撹拌し、pHをモニタした。粒径が(数平均で)5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを6.20まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の真円度(約0.97)になるまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥したトナーは、体積平均粒径が6.18μmで、数平均粒径が5.28μmであった。微粉(2μm未満)が、個数で0.42%存在し、0.973の真円度であった。
[実施例トナーE]
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンBを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の61.5%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の26.4%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンBの第1バッチが61.5部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を200g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約40℃〜45℃まで上昇させた。粒径が5.0μm(数平均)に達したら、5%(wt.)のホウ砂溶液(15gの容器に0.75gのホウ砂が含まれる)を添加した。ホウ砂は、トナーの全固体の約0.25重量%を占めた。ホウ砂を添加した後、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンBの第2のバッチを加えた。第2のバッチには、26.4部(ポリエステルの重量で)が含まれる。混合液を約5分間撹拌し、pHをモニタした。粒子径が(数平均で)5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを7.10まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の真円度(約0.97)になるまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥したトナーは、体積平均粒径が7.24μmで、数平均粒径が5.86μmであった。微粉(2μm未満)が、個数で1.76%存在し、0.974の真円度であった。
以上から、実施例トナーA〜Eを調製するために用いられた、トナー粒子のコアとシェル層との間にホウ砂カップリング剤が含まれているエマルジョン凝集プロセスは、比較例トナーIを調製するために用いられた、従来のエマルジョン凝集プロセスと比較して、微粒子の割合を著しく減少させたことが分かる。さらに、実施例トナーA〜Eは、所望のとおり、比較例トナーIに匹敵する平均粒径及び真円度を有することが分かる。
[試験結果]
[表面移動]
図1は、従来のエマルジョン凝集トナー粒子10であって、比較例Iに従って調製された粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した図である。図2は、エマルジョン凝集トナー粒子20を示す。当該粒子20は、トナーのコアとシェル層との間にホウ砂カップリング剤を含有する、実施例トナーAに従って調製した粒子である。図示するように、トナー粒子20は、従来のエマルジョン凝集トナー粒子10に比べて、より滑らかで均一な表面を有する。トナー粒子20の滑らかで均一な表面により、現像ローラ上へのフィルミングの発生が低減され、高温におけるトナーの定着性能が改善される。それとは対照的に、従来の粒子10は、着色剤、離型剤及び粒子表面へ移動した低分子量の樹脂粒子12を多量に有する。上述のとおり、ホウ砂は、驚くべきことに、これらの粒子をシェル層が追加されるに先立ってトナーのコアに収集するため、粒子がトナー表面に移動するのを防ぐことができる。
[現像ローラ及びドクターブレードフィルミング]
実施例トナーA、Bの、現像ローラ及びドクターブレードフィルミング、及び比較例トナーIについても試験を行った。トナーを、それぞれトナーカートリッジに設置した。それから、各カートリッジを試験ロボットに挿入して50ppmで運転した。各カートリッジの現像ローラ及びドクターブレードを定期的に目視で確認し、トナーによる構成要素上のフィルミング量を測定した。トナーのフィルミング量を、1〜4段階でランク付けした。ランクが大きいほど(例えばランク4)フィルミング量が多く、性能に劣ることを示す。試験結果を、以下の表1に示す。
表1に示すように、ホウ砂カップリング剤を含む例示的トナーA、Bでは、現像ローラへのフィルミングに対する耐性、及び、ドクターブレードへのフィルミングに対する同様の耐性が、比較例トナーIと比較して改善されたことが分かる。
ホウ砂カップリング剤の性能をさらに評価するべく、トナーのコアとシェル層との間のカップリング剤に、硫酸亜鉛を用いたトナーと、硫酸アルミニウムを用いたトナーと、をそれぞれ準備した。
[比較例トナーII]
ホウ砂カップリング剤を用いる代わりに、硫酸亜鉛のカップリング剤を用いた、比較例トナーIIを準備した。例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約90.3%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の63.2%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の27.1%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが63.2部(ポリエステルの重量で)、例示的シアン顔料分散液が4.4部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合液が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を175g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約40℃〜45℃まで上昇させた。粒径が(数平均で)4.0μmに達したら、5%(wt.)の硫酸亜鉛水溶液(18gの容器に0.9gの硫酸亜鉛が含まれる)を添加した。硫酸亜鉛は、トナーの全固体の約0.3重量%を占めた。硫酸亜鉛を添加した後、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第2のバッチを加えた。第2のバッチには、27.1部(ポリエステルの重量で)が含まれる。粒子径が(数平均で)5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを6.82まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の円形(約0.97)になるまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥したトナーは、体積平均粒径が5.87μmで、数平均粒径が4.98μmであった。微粉(2μm未満)が、個数で1.12%存在し、0.972の真円度であった。
比較例トナーIIの構成及び手順を用いて、追加の比較例トナーをいくつか作成した。追加の比較例トナーでは、pH調整ウィンドウを試験するために中和液を変更した。これらのトナーの試験結果を、以下の表2に示す。
[比較例トナーIII]
ホウ砂カップリング剤を用いる代わりに、硫酸アルミニウムのカップリング剤を用いた、比較例トナーIIIを準備した。例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約90.3%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の63.2%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の27.1%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが63.2部(ポリエステルの重量で)、例示的シアン顔料分散液が4.4部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
混合液を、反応器内で30℃まで加熱し、高せん断ミキサー及び酸添加ポンプで構成される循環ループを始動させた。混合液は、循環ループを介して送られ、高せん断ミキサーを10000rpmに設定した。トナー内に酸を均一に分散させるために、高せん断ミキサーに酸をゆっくり添加して均一に分散させ、pHが低いポケットが生じないようにした。酸添加は、1%硫酸溶液を175g用いて、約4分かけて行った。その後、ループの流れを逆にして、トナーの混合液を反応器に戻し、反応器の温度を約40℃〜45℃まで上昇させた。粒径が4.0μm(数平均)に達したら、5%(wt.)の硫酸アルミニウム水溶液(18gの容器に0.9gの硫酸アルミニウムが含まれる)を添加した。硫酸アルミニウムは、トナーの全固体の約0.3重量%を占めた。硫酸アルミニウムを添加した後、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第2のバッチを加えた。第2のバッチには、27.1部(ポリエステルの重量で)が含まれる。粒径が(数平均で)5.5μmに達したら、4%のNaOHを添加してpHを6.47まで上昇させ、粒子の成長を停止させた。反応温度は、1時間維持した。粒径をその間モニタし、粒子の成長が停止したら、温度を88℃まで上昇させ、粒子を凝集させた。粒子が所望の円形(約0.97)になるまで、当該温度を維持した。その後、トナーを洗浄し、乾燥させた。
乾燥したトナーは、体積平均粒径が6.10μmで、数平均粒径が5.20μmであった。微粉(2μm未満)が、個数で0.24%存在し、0.970の真円度であった。
比較例トナーIIIの構成及び手順を用いて、追加のトナーをいくつか作成した。追加のトナーでは、pH調整ウィンドウを試験するために中和液を変更した。これらのトナーの試験結果を、以下の表2に示す。
[pH調整ウィンドウ]
上記の比較例トナーI〜III及び、実施例トナーAにおける、pH調整ウィンドウ試験の結果を、図3及び以下の表2に示す。具体的には、図3は、表2のデータを要約したグラフである。
表2及び図3に示すように、カップリング剤(ホウ砂、硫酸亜鉛、又は硫酸アルミニウム)を有するトナーのpH調整ウィンドウは、従来のエマルジョン凝集トナーである比較例トナーIの調整ウィンドウよりも著しく広いことが分かる。上述の通り、pH調整窓が広いほど、工業規模でのプロセスの制御が容易になる。
[定着ウィンドウ]
各トナー組成物を、1.1mg/cmのトナー被覆率で、毎分50ページ(ppm)に定着させるロボットを用いて、24#ハンマーミルレーザー紙(HMLP)に印刷した。以下の表3及び4に示すように、様々な定着温度にて行った。表3及び4に示される温度は、融合ロボットの加熱素子/ヒータの温度である。各トナー組成物について、種々の定着等級の測定を行った。これらの定着等級の測定は、図3に示す耐擦傷性試験及び、表4に示す従来の60度光沢試験を含む。耐擦傷性試験においては、印刷されたサンプルを、米国ニューヨーク州ノースタナワンダ所在のテーバーインダストリーズが販売する、テーバー摩擦試験機を用いて評価した。印刷されたサンプルを、テーバー摩擦試験機の0から10のスケール(10が最も耐擦傷性があることを示す)に則って評価した。テーバー摩擦試験機は、印刷されたサンプルに、異なる力で複数回に渡って傷をつける作業を、印刷されたトナーがサンプルから掻き取られるまで行う。トナーが掻き取られた部分が、テーバー摩擦試験機のスケールの0から10までの評価に対応する。当技術分野で既知のように、従来の60度光沢試験は、印刷されたシートの表面に、60度の角度で既知量の光を照射し、その反射率を測定する。より高い光沢試験値は、光が定着器を通過する際に、より多くのエネルギーが基板に転写されたことを示す。印刷の光沢もまた、トナーに使用される樹脂及び離型剤に関係する。
表3に示すように、ホウ砂カップリング剤を含み、比較例トナーI〜IIIと同様の樹脂を用いた実施例トナーA、Bでは、従来のエマルジョン凝集トナー(比較例トナーI)及び硫酸亜鉛又は硫酸アルミニウムのカップリング剤を有するトナー(比較例トナーII、III)と比較して、優れた定着性能が得られた。実施例トナーA、Bの定着ウィンドウの下限は、比較例I〜IIIの定着ウィンドウの下限値よりも低い。詳細には、実施例トナーA、Bは、それぞれ200℃及び195℃の低温で許容可能な耐擦傷性を有する。比較例トナーI〜IIIは、当該温度にて許容可能な耐擦傷性を提供できず、しかも、トナーの用紙への定着がなされないことを意味するコールドオフセット(「CO」)を示した。このように、実施例トナーA、Bは、比較例トナーI〜IIIよりも、許容可能な定着操作を達成するのに要するエネルギー量が少ない。比較例トナーA、Bは、210℃〜230℃に上昇した温度下においても、比較例トナーI〜IIIと比べて耐擦傷性が向上している。
実施例トナーC及びDのコアを、実施例トナーA、B及び、比較例トナーI〜IIIと同じ樹脂を用いて形成したが、異なる樹脂を用いて実施例トナーC及びDのシェルを形成した。それにも関わらず、表3に示すように、ホウ砂カップリング剤を含んだ、実施例トナーC及びDの定着ウィンドウの下限は、比較例I〜IIIの定着ウィンドウの下限値よりも低かった。また、実施例トナーC及びDは、比較例トナーI〜IIIに比べて、210℃〜230℃の高温での耐擦傷性が向上していた。
実施例トナーEは、より分子量の大きい樹脂であって、実施例トナーA、B及び、比較例トナーI〜IIIに用いられた樹脂より高いガラス転移温度を有する樹脂を用いて生成された。分子量が大きく、より高いガラス転移温度を有する当該樹脂においては、定着ウィンドウの下限が損なわれることが予想される、と当業者は理解されるであろう。表3は、実施例トナーA、Bは、実施例トナーEよりも使用される樹脂の分子量及びガラス転移温度が共に低い点で、該実施例トナーEの性能を上回ったことを示している。しかしながら、ホウ砂カップリング剤と高分子量且つ高ガラス転移温度樹脂を含む実施例トナーEの定着性能は、比較例トナーI〜IIIが低分子量且つ低ガラス転移温度樹脂を含むにも関わらず、比較例トナーI〜IIIの定着性能に匹敵していた。
表4に示すように、実施例トナーA〜Eは、比較例トナーIに匹敵する光沢試験性能を示した。比較例トナーII、IIIは、実施例トナーA〜E、及び、比較例トナーIに比べて、低い光沢値を示した。
いくつかの実施形態に関する前述の説明は、例示の目的で提示されたものである。これらの記載が本発明の全てであること、また、本開示を、開示された厳密な形態に限定することを意図しておらず、多くの修正及び変形が、前述の教示に照らして可能であることは明らかである。なお、本発明は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された具体的方法以外の方法で実施可能であると理解される。

Claims (20)

  1. トナーの製造方法であって、
    第1ポリマーエマルジョンを、着色剤分散液及び離型剤分散液に混合して凝集し、トナーのコアを生成するステップと、
    前記トナーのコアにホウ砂カップリング剤を添加するステップと、
    第2ポリマーエマルジョンを、ホウ砂カップリング剤を有する前記トナーのコアに混合して凝集し、当該トナーのコアの周囲にトナーのシェルを生成するステップと、
    凝集された前記トナーのコアと、前記トナーのシェルとを融合させて、トナー粒子を生成するステップと、を有する、トナーの製造方法。
  2. 前記トナーのコアが所定の大きさに達したら、前記ホウ砂カップリング剤を当該トナーのコアに添加する、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記ホウ砂カップリング剤を、前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンに含まれる全ポリマーバインダーの、約0.1重量%〜約5.0重量%添加する、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記ホウ砂カップリング剤を、前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンに含まれる全ポリマーバインダーの、約0.1重量%〜約1.0重量%添加する、請求項3に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンの各々がポリエステル樹脂を含む、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記第1ポリマーエマルジョンが第1ポリエステル樹脂又は混合物を含み、前記第2ポリマーエマルジョンが、前記第1ポリエステル樹脂又は混合物とは異なる、第2ポリエステル樹脂又は混合物を含む、請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記第1ポリマー樹脂及び前記第2ポリマー樹脂の各々がスチレンポリマーを含む、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記第1ポリマーエマルジョンが第1スチレンポリマー又は混合物を含み、前記第2ポリマーエマルジョンが、前記第1スチレンポリマー又は混合物とは異なる、第2スチレンポリマー又は混合物を含む、請求項7に記載のトナーの製造方法。
  9. 前記第1ポリマーエマルジョンに存在するポリマーバインダーの、前記第2ポリマーエマルジョンに存在するポリマーバインダーに対する重量比が、約20:80〜約80:20である、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  10. 前記第1ポリマーエマルジョンに存在するポリマーバインダーの、前記第2ポリマーエマルジョンに存在するポリマーバインダーに対する重量比が、約50:50〜約80:20である、請求項9に記載のトナーの製造方法。
  11. 前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンが、同一のポリマーバインダーを含む、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  12. 請求項1に記載のトナーの製造方法によって製造されたトナー。
  13. トナーの製造方法であって、
    第1ポリマーエマルジョンを、着色剤分散液及び離型剤分散液と混合してトナーのコアを生成するステップと、
    前記第1ポリマーエマルジョンと、前記着色剤分散液と、前記離型剤分散液と、からなる混合液のpHを調整して、当該コアの凝集を促進するステップと、
    前記トナーのコアが所定の大きさに達したら、ホウ砂カップリング剤を前記トナーのコアに添加するステップと、
    第2ポリマーエマルジョンを、前記ホウ砂カップリング剤を有する前記トナーのコアと混合して、当該トナーのコア周囲にトナーのシェルを形成するステップと、
    トナーの粒径が所望の大きさに達したら、凝集された前記トナーのコアと前記トナーのシェルとの混合物のpHを調整して、更なる粒子の成長を阻止するステップと、
    凝集した前記トナーコア及び前記トナーシェルを融合させてトナー粒子を生成するステップと、を含む、トナーの製造方法。
  14. 前記ホウ砂カップリング剤の添加量が、前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンに含まれる全ポリマーバインダーの、0.1重量%〜1.0重量%である、請求項13に記載のトナーの製造方法。
  15. 前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンの各々がポリエステル樹脂を含む、請求項13に記載のトナーの製造方法。
  16. 前記第1ポリマーエマルジョンが第1ポリエステル樹脂又は混合物を含み、前記第2ポリマーエマルジョンが、前記第1ポリエステル樹脂又は混合物とは異なる、第2ポリエステル樹脂又は混合物を含む、請求項13 に記載のトナーの製造方法。
  17. 前記第1ポリマー樹脂及び前記第2ポリマー樹脂の各々がスチレンポリマーを含む、請求項13に記載のトナーの製造方法。
  18. 前記第1ポリマーエマルジョンが第1スチレンポリマー又は混合物を含み、前記第2ポリマーエマルジョンが、前記第1スチレンポリマー又は混合物とは異なる、第2スチレンポリマー又は混合物を含む、請求項13に記載のトナーの製造方法。
  19. 前記第1ポリマーエマルジョンに存在するポリマーバインダーの、前記第2ポリマーエマルジョンに存在するポリマーバインダーに対する重量比が、約50:50〜約80:20である、請求項13に記載のトナーの製造方法。
  20. 前記第1ポリマーエマルジョン及び前記第2ポリマーエマルジョンが、同一のポリマーバインダーを含む、請求項13に記載のトナーの製造方法。
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