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JP2015229245A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2015229245A JP2014114731A JP2014114731A JP2015229245A JP 2015229245 A JP2015229245 A JP 2015229245A JP 2014114731 A JP2014114731 A JP 2014114731A JP 2014114731 A JP2014114731 A JP 2014114731A JP 2015229245 A JP2015229245 A JP 2015229245A
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Abstract

【課題】階調処理前において精度良く画像の位置補正をし、高い解像度での画像処理を実行する。
【解決手段】光走査により画像を形成する画像形成装置であって、光源と、画像データを処理する画像処理部と、光源変調信号を生成する変調信号生成部と、光源変調信号に基づいて光源を駆動する光源駆動部と、形成する画像のレジストレーションずれの補正値を特定する補正値特定部と、を備え、画像処理部は、補正値特定部により特定された補正値に基づき画像データを第1の解像度で画像データの変形処理および階調処理を含む第1の画像処理を行い、変調信号生成部は、画像処理部が処理した画像データを第1の解像度よりも大きい解像度に変換して第2の画像処理を行う。
【選択図】図12

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
近年、電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機が、プロダクションプリンティング分野で盛んに用いられるようになってきている。このため、電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、高画質化、高信頼化が要求されている。特に、電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、表面と裏面との位置合わせ(見当合わせ)の精度の向上が要求されている。電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、熱定着プロセスにおいて用紙の収縮が生じるので、両面印刷をした場合、画像データに対してなんら処理をせずに印刷すると、表面と裏面とで見当ずれが発生してしまう。
デジタル印刷機は、このような問題を解消するために、入力画像データに対して画像の回転、変倍またはシフト等の位置補正を行う。デジタル印刷機は、精度良く処理を行うため、例えば1200dpiまたは2400dpi等の高解像度且つ多ビットデータで位置補正をする場合が多い。
また、電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、感光性を有する被走査面として表面が機能する感光体ドラム、レーザ光を射出する光源、光源からのレーザ光を偏向するポリゴンミラー、および、ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光を感光体ドラムの表面(被走査面)に導く走査光学系等を備える。電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、光源から出射される光束を画像データに応じて変調し、光源からの光束を被走査面に照射するとともに、被走査面を光束で走査することによって、感光体ドラム上に画像データに応じた静電潜像を形成する。
このような構成の電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、光源として、LDA(Laser Diode Array)またはVCSEL(垂直共振器面発光レーザ)等の複数の発光点を有する素子を用いる。これにより、電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機は、1200dpiの画像データよりも解像度が高い、例えば2400dpiまたは4800dpiの静電潜像を形成することができる。
デジタル印刷機は、このような高解像度での画像処理を行うことによって、微細な回転、変倍またはシフト等の操作をすることができる。従って、デジタル印刷機は、高解像度での画像処理を行うことによって、精度良く表裏の見当合わせをすることが可能となる。
しかしながら、高解像度での画像処理を実行した場合、画像処理部から下流の光源駆動回路へのデータ転送に問題が生じる。画像処理部で扱う解像度を例えば2400dpiまたは4800dpiの多ビットデータとすると、画像処理の自由度が高まり、また、1200dpiの微小な文字およびラインに対して再現性を向上させることができる。しかし、高密度な画像処理を実行した場合、画像処理部から下流側の光源駆動回路へ転送しなければならないデータ量が膨大となってしまい、生産性に対して律速になってしまう。
特許文献1には、プレ補正とポスト補正との2段階で補正を行うことで、必要な個所に対して高解像度での処理を実行して、必要なメモリを削減する技術が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、データ転送量を削減することはできない。
特許文献2および特許文献3には、階調処理後に補正をする技術が記載されている。しかしながら、階調処理後に表裏見当合わせ処理をする場合、ディザ処理との干渉から、大きなダイナミックレンジでの補正をすることができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、階調処理前において精度良く画像の位置補正をし、さらに、画像データのデータ転送量を増加させることなく、高い解像度での画像処理を実行する画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光走査により画像を形成する画像形成装置であって、光源と、画像データを処理する画像処理部と、光源変調信号を生成する変調信号生成部と、前記光源変調信号に基づいて前記光源を駆動する光源駆動部と、形成する画像のレジストレーションずれの補正値を特定する補正値特定部と、を備え、前記画像処理部は、前記補正値特定部により特定された補正値に基づき画像データを第1の解像度で前記画像データの変形処理および階調処理を含む第1の画像処理を行い、前記変調信号生成部は、前記画像処理部が処理した画像データを前記第1の解像度よりも大きい解像度に変換して第2の画像処理を行う。
本発明によれば、階調処理前において精度良く画像の位置補正をし、さらに、画像データのデータ転送量を増加させることなく、高い解像度での画像処理を実行することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態のカラープリンタ2000の概略構成を示す図である。 図2は、光学センサ2245a,2245b,2245cの配置の一例を示す図である。 図3は、光学センサ2245a,2245b,2245cの構成を示す図である。 図4は、光走査装置2010の光学系の構成を示す図である。 図5は、光源2200aからポリゴンミラー2104までの光路、および、光源2200bからポリゴンミラー2104までの光路の一例を示す図である。 図6は、光源2200cからポリゴンミラー2104までの光路、および、光源2200dからポリゴンミラー2104までの光路の一例を示す図である。 図7は、ポリゴンミラー2104からそれぞれの感光体ドラム2030への光路の一例を示す図である。 図8は、光走査装置2010の電気系の構成を示す図である。 図9は、インターフェイスユニット3101の構成を示す図である。 図10は、画像処理ユニット3102の構成を示す図である。 図11は、駆動制御ユニット3103の構成を示す図である。 図12は、変調信号生成部3233の構成を示す図である。 図13は、2400dpiの線画の一例を示す図である。 図14は、位置補正をした後の2400dpiの線画の一例を示す図である。 図15は、エッジを示すタグ情報が割り当てられた画素の一例を示す図である。 図16は、線画のエッジ部分および位置補正後の線画のエッジ部分の一例を示す図である。 図17は、図16の線画における、エッジを示すタグ情報が割り当てられた画素の一例を示す図である。 図18は、対象領域の一例、および、対象領域におけるエッジの方向、並びに、白領域および黒領域側に向かう方向の一例を示す図である。 図19は、画像データにおける対象領域の位置、および、対象領域における黒画素の位置を示す図である。 図20は、対象領域を高解像度化した画素パターンの第1例を示す図である。 図21は、対象領域を高解像度化した画素パターンの第2例を示す図である。 図22は、位置補正および階調処理後の線画、並びに、高解像度化および平滑化後の線画の一例を示す図である。 図23は、横長の形状の対象領域の一例、および、横長の形状の対象領域におけるエッジの方向、並びに、白領域および黒領域側に向かう方向の一例を示す図である。 図24は、位置補正および階調処理後の横方向の線画、並びに、高解像度化後の横方向の線画の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施形態である、画像形成装置の一例としてカラープリンタ2000を詳細に説明する。
図1は、実施形態のカラープリンタ2000の概略構成を示す図である。カラープリンタ2000は、記録紙(対象物)にトナーを転写して印刷物を製造する。カラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタである。
カラープリンタ2000は、光走査装置2010と、4つの感光体ドラム2030a,2030b,2030c,2030d(4つを総称する場合には感光体ドラム2030と称する。)と、4つのクリーニングユニット2031a,2031b,2031c,2031d(4つを総称する場合にはクリーニングユニット2031と称する。)と、4つの帯電装置2032a,2032b,2032c,2032d(4つを総称する場合には帯電装置2032と称する。)とを備える。さらに、カラープリンタ2000は、4つの現像ローラ2033a,2033b,2033c,2033d(4つを総称する場合には現像ローラ2033と称する。)と、4つのトナーカートリッジ2034a,2034b,2034c,2034d(4つを総称する場合にはトナーカートリッジ2034と称する。)とを備える。さらに、カラープリンタ2000は、転写ベルト2040と、転写ローラ2042と、定着ローラ2050と、給紙コロ2054と、レジストローラ対2056と、排紙ローラ2058と、給紙トレイ2060と、排紙トレイ2070と、通信制御装置2080と、濃度検出器2245と、4つのホームポジションセンサ2246a,2246b,2246c,2246d(4つを総称する場合にはホームポジションセンサ2246と称する。)と、プリンタ制御装置2090とを備える。
通信制御装置2080は、ネットワーク等を介した上位装置(例えばコンピュータ)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、カラープリンタ2000に備えられるそれぞれの部を統括的に制御する。プリンタ制御装置2090は、CPU(Central Processing Unit)、CPUで実行されるコードで記述されたプログラムおよびプログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路等を有する。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じてそれぞれの部を制御するとともに、上位装置からの画像データを光走査装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、およびクリーニングユニット2031aは、一組で使用される。これらは、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(Kステーションという場合もある)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、およびクリーニングユニット2031bは、一組で使用される。これらは、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(Cステーションという場合もある)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、およびクリーニングユニット2031cは、一組で使用される。これらは、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(Mステーションという場合もある)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、およびクリーニングユニット2031dは、一組で使用される。これらは、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(Yステーションという場合もある)を構成する。
それぞれの感光体ドラム2030は、潜像担持体の一例であり、何れも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、それぞれの感光体ドラム2030の表面は、被走査面となる。なお、感光体ドラム2030a,2030b,2030c,2030dは、回転軸が平行に並んで配置され、例えば全て同一の方向(例えば図1における面内で矢印方向)に回転する。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、それぞれの感光体ドラム2030の中心軸に平行な方向をY軸方向、それぞれの感光体ドラム2030の配列方向に沿った方向をX軸方向として説明する。
それぞれの帯電装置2032は、対応する感光体ドラム2030の表面をそれぞれ均一に帯電させる。光走査装置2010は、画像データ(ブラック画像データ、シアン画像データ、マゼンタ画像データ、イエロー画像データ)に基づいて、色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラム2030の表面にそれぞれ照射する。これにより、それぞれの感光体ドラム2030の表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像データに対応した潜像がそれぞれの感光体ドラム2030の表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム2030の回転に伴って対応する現像ローラ2033の方向に移動する。なお、この光走査装置2010の構成については詳細を後述する。
ところで、それぞれの感光体ドラム2030において、画像データが書き込まれる領域は、「有効走査領域」、「画像形成領域」、「有効画像領域」などと呼ばれている。
トナーカートリッジ2034aには、ブラックトナーが格納されている。ブラックトナーは、現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bには、シアントナーが格納されている。シアントナーは、現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cには、マゼンタトナーが格納されている。マゼンタトナーは、現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dには、イエロートナーが格納されている。イエロートナーは、現像ローラ2033dに供給される。
それぞれの現像ローラ2033は、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ2034からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、それぞれの現像ローラ2033の表面のトナーは、対応する感光体ドラム2030の表面に接すると、この表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、それぞれの現像ローラ2033は、対応する感光体ドラム2030の表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。
転写ベルト2040は、ベルト回転機構に掛け渡されて、一定方向に回転する。転写ベルト2040は、外側の面が、それぞれの感光体ドラム2030a,2030b,2030c,2030dの表面に、光走査装置2010とは反対側の位置で接触する。また、転写ベルト2040は、外側の面が、転写ローラ2042と接触する。
ここで、それぞれの感光体ドラム2030の表面上におけるトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラム2030の回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれのトナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。転写ベルト2040上に形成されたカラー画像は、転写ベルト2040の移動に伴い、転写ローラ2042の方向に移動する。
給紙トレイ2060には、記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には、給紙コロ2054が配置されている。給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。
レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像は、記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着ローラ2050に送られる。
定着ローラ2050は、熱と圧力とを記録紙に加える。これにより、定着ローラ2050は、トナーを記録紙上に定着させることができる。トナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
それぞれのクリーニングユニット2031は、対応する感光体ドラム2030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム2030の表面は、再度対応する帯電装置2032に対向する位置に戻る。
濃度検出器2245は、転写ベルト2040の−X側(定着ローラ2050よりも転写ベルト2040の進行方向における上流側であって、4つの感光体ドラム2030よりも下流側の位置)に配置されている。濃度検出器2245は、一例として、図2に示されるように、3つの光学センサ2245a,2245b,2245cを有する。
光学センサ2245aは、転写ベルト2040における有効画像領域内の−Y側端部近傍(転写ベルト2040の幅方向の一方の端側)に対向する位置に配置される。光学センサ2245cは、転写ベルト2040における有効画像領域内の+Y側端部近傍(転写ベルト2040の幅方向の他方の端側)に対向する位置に配置される。光学センサ2245bは、主走査方向に関して、光学センサ2245aと光学センサ2245cのほぼ中央位置(転写ベルト2040の幅方向の中央位置)に配置されている。ここでは、主走査方向(Y軸方向)に関して、光学センサ2245aの中心位置をY1、光学センサ2245bの中心位置をY2、光学センサ2245cの中心位置をY3とする。
それぞれの光学センサ2245a,2245b,2245cは、何れも一例として、図3に示されるように、転写ベルト2040に向けて光(以下、検出用光ともいう)を射出するLED11、転写ベルト2040あるいは転写ベルト2040上のトナーパッドからの正反射光を受光する正反射光受光素子12、転写ベルト2040あるいは転写ベルト2040上のトナーパッドからの拡散反射光を受光する拡散反射光受光素子13を有している。それぞれの受光素子は、何れも受光量に応じた信号(光電変換信号)を出力する。
ホームポジションセンサ2246aは、感光体ドラム2030aにおける回転のホームポジションを検出する。ホームポジションセンサ2246bは、感光体ドラム2030bにおける回転のホームポジションを検出する。ホームポジションセンサ2246cは、感光体ドラム2030cにおける回転のホームポジションを検出する。ホームポジションセンサ2246dは、感光体ドラム2030dにおける回転のホームポジションを検出する。
図4は、光走査装置2010の光学系の構成を示す図である。図5は、光源2200aからポリゴンミラー2104までの光路、および、光源2200bからポリゴンミラー2104までの光路の一例を示す図である。図6は、光源2200cからポリゴンミラー2104までの光路、および、光源2200dからポリゴンミラー2104までの光路の一例を示す図である。図7は、ポリゴンミラー2104からそれぞれの感光体ドラム2030への光路の一例を示す図である。
つぎに、光走査装置2010の光学系の構成について説明する。光走査装置2010は、光学系として、4つの光源2200a,2200b,2200c,2200dと、4つのカップリングレンズ2201a,2201b,2201c,2201dと、4つの開口板2202a,2202b,2202c,2202dと、4つのシリンドリカルレンズ2204a,2204b,2204c,2204dとを有する。さらに、光走査装置2010は、光学系として、ポリゴンミラー2104と、4つの走査レンズ2105a,2105b,2105c,2105dと、6枚の折り返しミラー2106a,2106b,2106c,2106d,2108b,2108cとを有する。これらは、光学ハウジングの所定位置に組み付けられている。
なお、光走査装置2010は、電気系の回路も有するが、電気系の回路については図8以降において説明する。
それぞれの光源2200a,2200b,2200c,2200dは、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザアレイを含んでいる。面発光レーザアレイの複数の発光部は、すべての発光部を副走査対応方向に伸びる仮想線上に正射影したときに、発光部間隔が等間隔となるように配置されている。それぞれの光源2200a,2200b,2200c,2200dは、一例として、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)である。
カップリングレンズ2201aは、光源2200aから射出された光束の光路上に配置され、通過する光束を略平行光束とする。カップリングレンズ2201bは、光源2200bから射出された光束の光路上に配置され、通過する光束を略平行光束とする。カップリングレンズ2201cは、光源2200cから射出された光束の光路上に配置され、通過する光束を略平行光束とする。カップリングレンズ2201dは、光源2200dから射出された光束の光路上に配置され、通過光束を略平行光束とする。
開口板2202aは、開口部を有し、カップリングレンズ2201aを介した光束を整形する。開口板2202bは、開口部を有し、カップリングレンズ2201bを介した光束を整形する。開口板2202cは、開口部を有し、カップリングレンズ2201cを介した光束を整形する。開口板2202dは、開口部を有し、カップリングレンズ2201dを介した光束を整形する。
シリンドリカルレンズ2204aは、開口板2202aの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。シリンドリカルレンズ2204bは、開口板2202bの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。シリンドリカルレンズ2204cは、開口板2202cの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。シリンドリカルレンズ2204dは、開口板2202dの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
カップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aとからなる光学系は、Kステーションの偏向器前光学系である。カップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bとからなる光学系は、Cステーションの偏向器前光学系である。カップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cとからなる光学系は、Mステーションの偏向器前光学系である。カップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dとからなる光学系は、Yステーションの偏向器前光学系である。
ポリゴンミラー2104は、Z軸に平行な軸まわりに回転する2段構造の4面鏡を有し、それぞれの鏡が偏向反射面となる。そして、1段目(下段)の4面鏡では、シリンドリカルレンズ2204bからの光束およびシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏向され、2段目(上段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204aからの光束およびシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏向されるように配置されている。
また、シリンドリカルレンズ2204aおよびシリンドリカルレンズ2204bからのそれぞれの光束は、ポリゴンミラー2104の−X側に偏向され、シリンドリカルレンズ2204cおよびシリンドリカルレンズ2204dからのそれぞれの光束はポリゴンミラー2104の+X側に偏向される。
それぞれの走査レンズ2105a,2105b,2105c,2105dは、光束を対応する感光体ドラム2030近傍に集光する光学的パワー、およびポリゴンミラー2104の回転に伴って、対応する感光体ドラム2030の面上で光スポットが主走査方向に等速で移動するような光学的パワーを有している。
走査レンズ2105aおよび走査レンズ2105bは、ポリゴンミラー2104の−X側に配置されている。走査レンズ2105cおよび走査レンズ2105dは、ポリゴンミラー2104の+X側に配置されている。
そして、走査レンズ2105aおよび走査レンズ2105bは、Z軸方向に積層されている。走査レンズ2105bは、1段目の4面鏡に対向している。走査レンズ2105aは、2段目の4面鏡に対向している。
また、走査レンズ2105cおよび走査レンズ2105dは、Z軸方向に積層されている。走査レンズ2105cは、1段目の4面鏡に対向している。走査レンズ2105dは、2段目の4面鏡に対向している。
ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、走査レンズ2105a、折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030a上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030aでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030aの回転方向が、感光体ドラム2030aでの「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、走査レンズ2105b、折り返しミラー2106bおよび折り返しミラー2108bを介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030b上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030bでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030bの回転方向が、感光体ドラム2030bでの「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、走査レンズ2105c、折り返しミラー2106cおよび折り返しミラー2108cを介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030c上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030cでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030cの回転方向が、感光体ドラム2030cでの「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、走査レンズ2105d、折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030d上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030dでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030dの回転方向が、感光体ドラム2030dでの「副走査方向」である。
なお、それぞれの折り返しミラー2106a,2106b,2106c,2106d,2108b,2108cは、ポリゴンミラー2104から対応する感光体ドラム2030に至る光路長が互いに一致するとともに、対応する感光体ドラム2030における光束の入射位置および入射角が何れも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
ポリゴンミラー2104とそれぞれの感光体ドラム2030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aとからKステーションの走査光学系が構成されている。また、走査レンズ2105bと2枚の折り返しミラー2106b,2108bとからCステーションの走査光学系が構成されている。そして、走査レンズ2105cと2枚の折り返しミラー2106c,2108cとからMステーションの走査光学系が構成されている。さらに、走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dとからYステーションの走査光学系が構成されている。なお、それぞれの走査光学系において、走査レンズ2105が複数のレンズから構成されていてもよい。
図8は、光走査装置2010の電気系の構成を示す図である。光走査装置2010は、電気系の構成として、インターフェイスユニット3101と、画像処理ユニット3102と、駆動制御ユニット3103とを備える。
インターフェイスユニット3101は、上位装置(例えばコンピュータ)から転送された画像データをプリンタ制御装置2090から取得する。そして、インターフェイスユニット3101は、取得した画像データを、後段の画像処理ユニット3102に受け渡す。
本例においては、インターフェイスユニット3101は、RGB形式、解像度が1200dpi、ビット数が8ビットの画像データを取得して、画像処理ユニット3102に受け渡す。
画像処理ユニット3102は、画像処理部として機能する。画像処理ユニット3102は、インターフェイスユニット3101から画像データを取得して、印刷方式に対応したカラーの画像データに変換する。一例として、画像処理ユニット3102は、RGB形式の画像データを、タンデム形式(CMYK形式)の画像データに変換する。また、画像処理ユニット3102は、データ形式の変換に加えて、各種の画像処理も実行する。
本例においては、画像処理ユニット3102は、CMYK形式、解像度が2400dpi、ビット数が1ビットの画像データを出力する。また、画像処理ユニット3102から出力される画像データの解像度を、第1解像度という。
さらに、画像処理ユニット3102は、第1解像度(2400dpi)の画像データの画素のそれぞれに対応付けられた、文字または線のエッジの画素であるか否かを示すタグ情報を生成する。そして、画像処理ユニット3102は、生成したタグ情報を駆動制御ユニット3103へと渡す。
駆動制御ユニット3103は、画像処理ユニット3102から第1解像度の画像データを取得して、光源駆動に対応した第2解像度のカラーの画像データに変換する。なお、第2解像度は、第1解像度より高い。本例においては、駆動制御ユニット3103は、CMYK形式、解像度が4800dpi、ビット数が1ビットの画像データに変換する。
ここで、駆動制御ユニット3103は、画素毎の解像度変換処理の内容を、文字または線のエッジを含む対象領域であるか否かによって切り替える。具体的には、駆動制御ユニット3103は、第1解像度の画像データの中から、タグ情報および輝度情報等に基づき、文字または線のエッジを含む対象領域を特定する。そして、駆動制御ユニット3103は、対象領域を第2解像度の画像処理済みの画素パターンに変換し、対象領域以外の画素を、当該画素の濃度に応じた画素パターンに変換する。駆動制御ユニット3103は、このような変換をすることにより、第1解像度の画像データから第2解像度の画像データを生成する。
駆動制御ユニット3103は、このように生成した第2解像度の画像データを画素の発光タイミングを示すクロック信号に変調して、色毎の独立した変調信号(光源変調信号)を生成する。そして、駆動制御ユニット3103は、光源2200a,2200b,2200c,2200dを、それぞれの色に対応した変調信号に応じて駆動して発光させる。なお、駆動制御ユニット3103は、解像度変換処理と変調処理とを一体的に行ってもよい。
また、駆動制御ユニット3103は、一例として、光源2200a,2200b,2200c,2200dの近傍に設けられたワンチップ化された単一の集積デバイスである。画像処理ユニット3102およびインターフェイスユニット3101は、駆動制御ユニット3103と比較して、光源2200a,2200b,2200c,2200dよりも遠くに配置される。そして、画像処理ユニット3102と駆動制御ユニット3103との間は、ケーブル3104により接続される。
このような構成の光走査装置2010は、画像データに応じた光を光源2200a,2200b,2200c,2200dから発光させて潜像を形成することができる。
図9は、インターフェイスユニット3101の構成を示す図である。インターフェイスユニット3101は、一例として、フラッシュメモリ3211と、RAM3212と、IF回路3213と、CPU3214とを有する。フラッシュメモリ3211、RAM3212、IF回路3213およびCPU3214は、それぞれバスで接続される。
フラッシュメモリ3211は、CPU3214で実行されるプログラム、および、CPU3214でのプログラムの実行に必要な各種データを格納する。RAM3212は、CPU3214がプログラムを実行する場合の作業用の記憶領域である。IF回路3213は、プリンタ制御装置2090と双方向の通信をする。
CPU3214は、フラッシュメモリ3211に格納されたプログラムに従って動作して、光走査装置2010の全体を制御する。そして、このような構成のインターフェイスユニット3101は、プリンタ制御装置2090から送信された入力画像データ(RGB形式、1200dpi、8ビット)を、画像処理ユニット3102へと受け渡す。
図10は、画像処理ユニット3102の構成を示す図である。画像処理ユニット3102は、補正値特定部3219と、属性分離部3220と、色変換部3221と、墨生成部3222と、ガンマ補正部3223と、位置補正部3224と、階調処理部3225と、タグ生成部3226とを有する。
補正値特定部3219は、形成する画像のレジストレーションずれの補正値を特定する。より具体的には、補正値特定部3219は、両面印刷をする場合、表裏の見当合わせをすることを目的とした、回転量、変倍量およびシフト量を補正値として特定する。補正値特定部3219は、このような補正値を工場出荷時等に予め設定されていてもよいし、キャリブレーション等により補正値を生成してもよいし、ユーザにより入力された値を取得してもよい。
属性分離部3220は、インターフェイスユニット3101から、入力画像データ(RGB形式、1200dpi、8ビット)を受け取る。ここで、入力画像データのそれぞれの画素には、属性情報が付加されている。属性情報は、その領域(画素)のソースとなるオブジェクトの種類を示す。例えば、画素が文字の一部であれば、属性情報には、「文字」を示す属性が示される。例えば、画素が線の一部であれば、属性情報には、「線」を示す属性が示される。また、画素が図形の一部であれば、属性情報には、「図形」を示す属性が示される。また、画素が写真の一部であれば、属性情報には、「写真」を示す属性が示される。
属性分離部3220は、入力画像データから属性情報および画像データを分離する。属性分離部3220は、分離した属性情報および画像データをタグ生成部3226に渡す。また、属性分離部3220は、画像データを色変換部3221に渡す。属性分離部3220から出力される画像データは、一例として、RGB、1200dpi/8ビットである。また、属性分離部3220から出力される属性データは、一例として、画像データと同一の解像度(1200dpi)で、ビット数が2ビットのデータである。
色変換部3221は、8ビットのRGB形式の画像データを、8ビットのCMY形式の画像データに変換する。墨生成部3222は、色変換部3221により生成されたCMY形式の画像データから、黒成分を生成してCMYK形式の画像データを生成する。ガンマ補正部3223は、墨生成部3222により生成されたCMYK形式の画像データを、テーブル等を用いて各色のレベルを線形変換する。
位置補正部3224は、ガンマ補正部3223から画像データを受け取り、ノイズまたは歪みを除去する。さらに、位置補正部3224は、両面印刷をする場合、表裏の見当合わせをすることを目的として、画像データの変形処理を行う変形処理部として機能する。より具体的には、位置補正部3224は、両面印刷をする場合、補正値特定部3219により特定された補正値に基づき、画像を回転、変倍またはシフト等をして、画像の位置補正を行う。また、この際、位置補正部3224は、1200dpiの解像度を、2400dpiに変換する。そして、位置補正部3224は、1画素が複数ビット(本例においては8ビット)で表された2400dpi(第1解像度)のCMYK形式の画像データを出力する。
階調処理部3225は、位置補正部3224から、2400dpi、8ビットのCMYK形式の画像データを受け取る。階調処理部3225は、受け取った8ビットの画像データの階調数を低減して、1ビットの画像データを出力する。階調処理部3225は、例えば、ディザ処理または誤差拡散処理等により疑似中間調処理をすることにより、8ビットの画像データの階調数を1ビットに低減する。そして、階調処理部3225は、第1解像度(2400dpi)の1ビットの画像データを、駆動制御ユニット3103へと送信する。
タグ生成部3226は、1200dpiの画像データの画素のそれぞれに対応付けて、文字または線のエッジの画素であるか否かを示すタグ情報を生成する。タグ生成部3226は、一例として、属性情報および画像データの画素値に基づき、タグ情報を生成する。
より具体的には、タグ生成部3226は、属性情報が文字または線を示す画素であり、且つ、文字または線の境界部分の画素に、文字または線のエッジを示すタグ情報を割り当てる。タグ生成部3226は、一例として、属性情報が文字または線を示す画素であり、且つ、黒色を示す画素であり、且つ、隣接する何れかの画素との輝度差が一定の閾値以上の画素に対して、文字または線のエッジを示すタグ情報を割り当てる。
タグ生成部3226により生成されたタグ情報は、位置補正部3224および階調処理部3225を介して、駆動制御ユニット3103へと渡される。ここで、位置補正部3224は、画像データを1200dpiから2400dpiに高解像度化する処理および画像データの位置補正をする処理と同一の処理を、タグ情報に施す。これにより、位置補正部3224は、タグ情報も1200dpiから2400dpiに高解像度化し、高解像度化した後のそれぞれの画素にタグ情報を割り当てることができる。
このように、画像処理ユニット3102は、第1解像度(2400dpi)の画像データの画素のそれぞれに対応付けられたタグ情報を生成して、駆動制御ユニット3103へと送信することができる。
また、画像処理ユニット3102は、一部または全部がハードウェアにより実現されていてもよいし、CPUがソフトウェアプログラムを実行することにより実現されてもよい。
図11は、駆動制御ユニット3103の構成を示す図である。駆動制御ユニット3103は、クロック生成部3232と、変調信号生成部3233と、光源駆動部3234とを有する。
クロック生成部3232は、画素の発光タイミングを示すクロック信号を発生する。クロック信号は、4800dpiに対応する分解能で画像データが変調可能な信号である。
変調信号生成部3233は、画像処理ユニット3102から、第1解像度の画像データを取得する。そして、変調信号生成部3233は、第1解像度の画像データに基づき、第1解像度よりも高い第2解像度の画像データを生成する。本例においては、変調信号生成部3233は、CMYK形式、2400dpi、1ビットの画像データに基づき、CMYK形式、4800dpi、1ビットの画像データを生成する。そして、変調信号生成部3233は、このような第2解像度の画像データをクロック信号に変調して、4800dpiの画像を形成するための変調信号を生成する。
さらに、変調信号生成部3233は、画像処理ユニット3102から、タグ情報を取得する。そして、変調信号生成部3233は、タグ情報の内容に応じて、画素毎の解像度変換処理の内容を切り替える。
光源駆動部3234は、第2解像度の画像データに応じた変調信号を受け取る。光源駆動部3234は、変調信号生成部3233から出力された色毎に独立した変調信号のそれぞれに応じて、対応する光源2200a,2200b,2200c,2200dを駆動する。これにより光源駆動部3234は、それぞれの光源2200a,2200b,2200c,2200dを変調信号に応じた光量で発光させることができる。
図12は、変調信号生成部3233の構成を示す図である。変調信号生成部3233は、バッファメモリ3251と、変換部3252と、ガンマ変換部3253と、レジスタメモリ3254と、プロセッサ3255とを含む。
バッファメモリ3251は、画像処理ユニット3102から送られてくる、第1解像度の画像データ(2400dpi/1ビット)および第1解像度のタグ情報(2400dpi/1ビット)を蓄積する。バッファメモリ3251は、主走査ライン単位で画像データを蓄積して、後段の回路からの読み出しに応じて蓄積したデータを後段の回路に渡す。
変換部3252は、第1解像度の画像データを、第1解像度より高い第2解像度の画像データに変換する。本実施形態においては、変換部3252は、2400dpi/1ビットの画素を、主走査方向および副走査方向のそれぞれに2分割して、4800dpi/1ビットの画像データに変換する。
ここで、変換部3252は、ある注目画素の解像度を変換する場合、その注目画素が対象領域に含まれるか否かを示す情報をプロセッサ3255から受け取る。さらに、変換部3252は、注目画素が対象領域に含まれる場合、対象領域に相当する形状および大きさの第2解像度の画素パターンを、プロセッサ3255から受け取る。なお、対象領域は、複数の画素から構成される所定の形状(例えば、長方形)の領域であって、文字または線のエッジを含む領域である。
そして、変換部3252は、注目画素が対象領域に含まれる場合、その注目画素を、受け取った画素パターンにおける対応する領域の複数の画素に置き換えることにより、解像度を変換する。
一方、変換部3252は、注目画素が対象領域に含まれない場合には、その注目画素を、その濃度に応じた画素値の複数の画素に置き換える。変換部3252は、一例として、2400dpi/1ビットの画像データを4800dpi/1ビットの画像データに変換する場合であれば、画素値が1の注目画素を、画素値を全て1とした4つの画素に置き換える。また、変換部3252は、画素値が0の注目画素を、画素値を全て0とした4つの画素に置き換える。変換部3252は、変換後の第2解像度の画像データをガンマ変換部3253に渡す。
ガンマ変換部3253は、第2解像度の画像データを受け取り、受け取った画像データをクロック信号に変調するとともに、光源2200の特性に応じたレベルにレベル変換することにより、変調信号を生成する。ガンマ変換部3253は、生成した変調信号を光源駆動部3234に送る。
レジスタメモリ3254は、パターン記憶部3262を含む。パターン記憶部3262は、第1解像度の画像データにおける対象領域を特定するための条件またはパターン等を記憶する。
プロセッサ3255は、特定部3263と、方向検出部3264と、個数検出部3265と、パターン生成部3266とを含む。
特定部3263は、第1解像度のタグ情報および第1解像度の画像データの各画素の濃度等に基づき、第1解像度の画像データにおける対象領域を特定する。特定部3263は、一例として、第1解像度の画像データにおける、予め定められた数のエッジを示すタグ情報が割り当てられた黒画素と、予め定められた数の白画素とを少なくとも含む、予め定められた形状の領域を、対象領域として特定する。また、特定部3263は、一例として、第1解像度の画像データと予め定め登録されたパターンとを比較して、一致する領域を対象領域として特定してもよい。そして、特定部3263は、変換部3252による変換対象となる注目画素が対象領域に含まれるか否かの判定結果を変換部3252に渡す。
方向検出部3264は、対象領域におけるエッジの方向、すなわち、白領域と黒領域との境界に沿った方向を検出する。さらに、方向検出部3264は、エッジから黒領域側に向かう方向を検出する。個数検出部3265は、対象領域における第1解像度の黒画素の個数を検出する。
パターン生成部3266は、方向検出部3264により検出されたエッジの方向およびエッジから高領域側に向かう方向、並びに、個数検出部3265により検出された黒画素の個数に基づき、第2解像度の画素パターンを生成する。
パターン生成部3266は、一例として、黒画素が予め定められた形状の領域におけるエッジから黒領域側に寄せて配置され、白領域と黒領域とのエッジがエッジの方向に平滑化して形成された、第2解像度の画素パターンを生成する。この場合において、パターン生成部3266は、一例として、第1解像度の黒画素の個数に応じた個数の、第2解像度の黒画素を含む画素パターンを生成する。そして、パターン生成部3266は、生成した画素パターンを変換部3252に渡す。
そして、変換部3252は、第1解像度の画像データにおける対象領域を、パターン生成部3266により生成された画素パターンに変換する。具体的には、変換部3252は、解像度変換の処理対象となる注目画素が対象領域に含まれるか否かの判定結果を、特定部3263から取得する。変換部3252は、注目画素が対象領域に含まれる場合には、その注目画素を、パターン生成部3266により生成された画素パターンにおける対応する領域の画素群に置き換える。これにより、変換部3252は、第1解像度の画像データにおける文字または線のエッジを含む対象領域を、第2解像度のエッジを平滑化した画素パターンに変換することができる。
このようなプロセッサ3255は、例えばCPU等のデータ処理装置である。プロセッサ3255は、ROM等に予め書き込まれたプログラムを実行することにより、特定部3263およびパターン生成部3266として機能する。
<各部の処理内容の具体例>
以下、各部の処理内容を具体的な画像データを参照して具体的に説明する。
図13は、2400dpiの線画の一例を示す図である。図14は、位置補正をした後の2400dpiの線画の一例を示す図である。
位置補正部3224は、両面印刷をする場合、表裏の見当合わせをすることを目的として、画像を回転、変倍またはシフト等をして、画像の位置補正を行う。位置補正部3224が、画像の位置補正をしなかった場合、線画(文字または線のことを線画ともいう)のエッジは、図13に示すように、乱れが生じない。これに対して、位置補正部3224が、画像の位置補正をした場合、線画のエッジは、図14に示すように、乱れが生じる可能性がある。
図15は、エッジを示すタグ情報が割り当てられた画素の一例を示す図である。タグ生成部3226は、属性情報が線画を示す画素であり、且つ、線画の境界部分の画素に、エッジを示すタグ情報を割り当てる。
タグ生成部3226は、一例として、図15に示すように、属性情報が線画を示す画素であり、且つ、黒色を示す画素(例えば、画素値が255の画素)であり、且つ、隣接する何れかの画素との輝度差が一定の閾値以上の画素に対して、エッジを示すタグ情報を割り当てる。
図16は、線画のエッジ部分および位置補正後の線画のエッジ部分の一例を示す図である。位置補正部3224が、画像を回転、変倍またはシフト等をして位置補正を行った場合、図16に示すように、線画のエッジは直線とならずに、乱れが生じる可能性がある。
図17は、図16の線画における、エッジを示すタグ情報が割り当てられた画素の一例を示す図である。位置補正部3224は、画像データに対する位置補正と同様の処理で、タグ情報に対しても位置補正を行う。これにより、図17に示すように、エッジを示すタグ情報の画素位置も、画像データと同様に、直線とならずに乱れが生じる。
図18は、対象領域の一例、および、対象領域におけるエッジの方向、並びに、白領域および黒領域側に向かう方向の一例を示す図である。
特定部3263は、第1解像度の画像データにおける、文字または線のエッジを含む対象領域を特定する。対象領域は、例えば、予め定められた大きさおよび形状であって、予め定められた条件の画素パターンを含む領域である。
特定部3263は、一例として、予め定められた数のエッジを示すタグ情報が割り当てられた黒画素と、予め定められた数の白画素とを少なくとも含む、予め定められた形状の領域を、対象領域として特定する。
図18の例においては、特定部3263は、横方向に4ドット、縦方向に8ドットの領域を対象領域として特定する。さらに、図18の例においては、特定部3263は、エッジを示すタグ情報が割り当てられた黒画素を8個以上含み、且つ、白画素を8個以上含む領域を、対象領域として特定する。なお、この対象領域の特定条件は一例であり、少なくともエッジを含む領域を特定できる条件であれば、どのような条件であってもよい。
また、方向検出部3264は、特定部3263により対象領域が特定された場合、対象領域内におけるエッジの方向を検出する。方向検出部3264は、例えば、画素が横に並んだ行毎に画素値の濃度の重心位置を計算し、計算した各行の重心位置を直線近似した方向をエッジの方向として検出してもよい。
また、方向検出部3264は、エッジから黒領域側に向かう方向を検出する。すなわち、方向検出部3264は、対象領域内において、エッジを挟んでどちらの方向に黒領域が存在するかを検出する。方向検出部3264は、例えば、行毎に、濃度の重心位置から右側の濃度が高いか左側の濃度が高いかを検出し、これらの検出結果の多数決等を取ることにより、エッジから黒領域側に向かう方向を検出する。
図19は、画像データにおける対象領域の位置、および、対象領域における黒画素の位置を示す図である。個数検出部3265は、対象領域における第1解像度の黒画素の個数を検出する。例えば、図19に示す例においては、個数検出部3265は、12個を検出する。
図20は、対象領域を高解像度化した画素パターンの第1例を示す図である。パターン生成部3266は、エッジの方向および高領域側に向かう方向、並びに、黒画素の個数に基づき、第2解像度の画素パターンを生成する。
この場合、第2解像度の画素パターンは、一例として、第1解像度の黒画素の個数に応じた個数の第2解像度の黒画素を含み、黒画素がエッジから黒領域側に寄せて配置され、且つ、白領域と黒領域との境界であるエッジが検出したエッジの方向に平滑化されている。
例えば、図20の例においては、対象領域は、第1解像度(2400dpi)で、横方向に4ドット、縦方向に8ドットの長方形である。対象領域は、黒画素の個数が12個である。また、対象領域は、エッジの方向が縦に垂直な方向であり、黒領域側に向かう方向が右側である。
従って、図20の例において、画素パターンは、第2解像度(4800dpi)で、横方向に8ドット、縦方向に16ドットの長方形である。また、画素パターンは、黒画素の個数が48個(12個×4)であり、黒画素が右側に寄せて配置され、且つ、黒画素の領域の左側がエッジの方向(縦方向に垂直)に平滑化されている。
図21は、対象領域を高解像度化した画素パターンの第2例を示す図である。また、例えば、図21の例においては、対象領域は、第1解像度(2400dpi)で、横方向に4ドット、縦方向に8ドットの長方形である。対象領域は、黒画素の個数が14個である。また、対象領域は、エッジの方向が縦に垂直な方向であり、黒領域側に向かう方向が右側である。
従って、図21の例において、画素パターンは、第2解像度(4800dpi)で、横方向に8ドット、縦方向に16ドットの長方形である。また、画素パターンは、黒画素の個数が56個(14個×4)であり、黒画素が右側に寄せて配置され、且つ、黒画素の領域の左側がエッジの方向(縦方向に垂直)に平滑化されている。
図22は、位置補正および階調処理後の線画、並びに、高解像度化および平滑化後の線画の一例を示す図である。
図22の(A)に示すように、位置補正および階調処理後の画像データに含まれる線画は、画像の回転、変倍またはシフトの影響により、エッジの形状が乱れている。
これに対して、変換部3252は、エッジを含む対象領域を、パターン生成部3266により生成された第2解像度の画素パターンに置き換える。これにより、変換部3252が高解像度化した後の、第2解像度の画像データは、図22の(B)に示すように、線画のエッジが平滑化される。
図23は、横長の形状の対象領域の一例、および、横長の形状の対象領域におけるエッジの方向、並びに、白領域および黒領域側に向かう方向の一例を示す図である。
特定部3263により特定する対象領域の形状は、どのような形状であってもよい。例えば、図23の例においては、特定部3263は、横方向に8ドット、縦方向に4ドットの領域を対象領域として特定する。そして、図23の例においては、特定部3263は、エッジを示すタグ情報が割り当てられた黒画素を8個以上含み、且つ、白画素を8個以上含む領域を、対象領域として特定する。
また、図23の例においては、方向検出部3264は、例えば、画素が縦に並んだ列毎に画素値の濃度の重心位置を計算し、計算した各縦列の重心位置を直線近似した方向をエッジの方向として検出してもよい。また、方向検出部3264は、例えば、列毎に、濃度の重心位置から上側の濃度が高いか下側の濃度が高いかを検出し、これらの検出結果の多数決等を取ることにより、エッジから黒領域側に向かう方向を検出する。
図24は、位置補正および階調処理後の横方向の線画、並びに、高解像度化後の横方向の線画の一例を示す図である。
図24の(A)に示すように、位置補正および階調処理後の画像データに含まれる横方向の線画は、画像の回転、変倍またはシフトの影響により、エッジの形状が乱れている。
これに対して、変換部3252は、図23で示したような横長の形状の対象領域を、パターン生成部3266により生成された第2解像度の画素パターンに置き換える。これにより、変換部3252が高解像度化した後の、第2解像度の画像データは、図24の(B)に示すように、線画のエッジが平滑化される。
以上のように、本実施形態に係るカラープリンタ2000によれば、階調処理前において精度良く画像の位置補正をし、さらに、画像データのデータ転送量を増加させることなく、高い解像度での画像処理を実行することができる。従って、カラープリンタ2000によれば、両面印刷等による表裏の見当合わせをする場合であっても、文字または線のエッジ部分を滑らかにした画像を印刷することができる。
2000 カラープリンタ
2010 光走査装置
2030a,2030b,2030c,2030d 感光体ドラム
2031a,2031b,2031c,2031d クリーニングユニット
2032a,2032b,2032c,2032d 帯電装置
2033a,2033b,2033c,2033d 現像ローラ
2034a,2034b,2034c,2034d トナーカートリッジ
2040 転写ベルト
2042 転写ローラ
2050 定着ローラ
2054 給紙コロ
2056 レジストローラ対
2058 排紙ローラ
2060 給紙トレイ
2070 排紙トレイ
2080 通信制御装置
2090 プリンタ制御装置
2104 ポリゴンミラー
2105a,2105b,2105c,2105d 走査レンズ
2106a,2106b,2106c,2106d,2108b,2108c 折り返しミラー
2200a,2200b,2200c,2200d 光源
2201a,2201b,2201c,2201d カップリングレンズ
2202a,2202b,2202c,2202d 開口板
2204a,2204b,2204c,2204d シリンドリカルレンズ
2245 濃度検出器
2246a,2246b,2246c,2246d ホームポジションセンサ
3101 インターフェイスユニット
3102 画像処理ユニット
3103 駆動制御ユニット
3211 フラッシュメモリ
3212 RAM
3213 IF回路
3214 CPU
3219 補正値特定部
3220 属性分離部
3221 色変換部
3222 墨生成部
3223 ガンマ補正部
3224 位置補正部
3225 階調処理部
3226 タグ生成部
3232 クロック生成部
3233 変調信号生成部
3234 光源駆動部
3251 バッファメモリ
3252 変換部
3253 ガンマ変換部
3254 レジスタメモリ
3255 プロセッサ
3262 パターン記憶部
3263 特定部
3264 方向検出部
3265 個数検出部
3266 パターン生成部
特許第4622850号公報 特許第5017910号公報 特許第4882426号公報

Claims (10)

  1. 光走査により画像を形成する画像形成装置であって、
    光源と、
    画像データを処理する画像処理部と、
    光源変調信号を生成する変調信号生成部と、
    前記光源変調信号に基づいて前記光源を駆動する光源駆動部と、
    形成する画像のレジストレーションずれの補正値を特定する補正値特定部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、前記補正値特定部により特定された補正値に基づき画像データを第1の解像度で前記画像データの変形処理および階調処理を含む第1の画像処理を行い、
    前記変調信号生成部は、前記画像処理部が処理した画像データを前記第1の解像度よりも大きい解像度に変換して第2の画像処理を行う
    画像形成装置。
  2. 前記画像処理部は、
    入力画像データを変形処理して、1画素が複数ビットで表された第1解像度の画像データを出力する変形処理部と、
    1画素が複数ビットで表された前記第1解像度の画像データに階調処理を施して、1画素が1ビットで表された前記第1解像度の画像データを出力する階調処理部と、
    を有し、
    前記変調信号生成部は、1画素が1ビットで表された前記第1解像度の画像データを、前記第1解像度より高い第2解像度の画像データに変換する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記光源データ生成部は、前記第1解像度の画像データにおける、文字または線のエッジを含む対象領域を、前記第2解像度の前記エッジを平滑化した画素パターンに変換する
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、前記入力画像データに基づき、文字または線のエッジの画素であるか否かを示すタグ情報を生成するタグ生成部をさらに備え、
    前記変形処理部は、前記タグ情報に対して前記入力画像データと同一の位置補正をして、前記第1解像度のタグ情報を出力し、
    前記画像形成装置は、前記第1解像度の前記タグ情報に基づき、前記第1解像度の画像データにおける前記対象領域を特定する特定部をさらに備える
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記タグ生成部は、前記入力画像データにおける文字または線のエッジの黒画素の位置に、エッジを示すタグ情報を割り当てる
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記特定部は、前記第1解像度の画像データにおける、予め定められた数のエッジを示すタグ情報が割り当てられた黒画素と、予め定められた数の白画素とを少なくとも含む、予め定められた形状の領域を、前記対象領域として特定する
    請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記対象領域における、白領域と黒領域とのエッジの方向、および、前記エッジから黒領域側に向かう方向を検出する方向検出部と、
    黒画素が前記予め定められた形状の領域における前記エッジから黒領域側に寄せて配置され、白領域と黒領域とのエッジが前記エッジの方向に平滑化して形成された、前記第2解像度の前記画素パターンを生成するパターン生成部と、
    をさらに備え、
    前記光源データ生成部は、前記第1解像度の画像データにおける前記対象領域を、前記パターン生成部により生成された前記画素パターンに変換する
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記対象領域における前記第1解像度の黒画素の個数を検出する個数検出部をさらに備え、
    前記パターン生成部は、前記第1解像度の黒画素の個数に応じた個数の、第2解像度の黒画素を含む前記画素パターンを生成する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記光源データ生成部および前記光源駆動部は、単一の集積デバイスに集積されている
    請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記光源は、垂直共振器面発光レーザである
    請求項1から9の何れか1項に記載の画像形成装置。
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