JP2015203519A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単に少人数調理の設定をする。
【解決手段】本体と、該本体に被加熱物を収納して加熱調理する加熱室と、前記被加熱物を加熱する加熱手段と、前記本体に設けられた操作パネルと、該操作パネルに設けられ前記被加熱物の加熱条件を設定する入力手段と、前記操作パネルに設けられ予め設定された人数よりも少ない人数に変更する少人数設定手段と、前記入力手段にて設定された加熱条件で前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記少人数設定手段で人数が変更された場合に、変更された人数に基づき、前記加熱手段の温度を下げる又は時間を短くするように制御することを特徴とする加熱調理器。
【選択図】 図1
【解決手段】本体と、該本体に被加熱物を収納して加熱調理する加熱室と、前記被加熱物を加熱する加熱手段と、前記本体に設けられた操作パネルと、該操作パネルに設けられ前記被加熱物の加熱条件を設定する入力手段と、前記操作パネルに設けられ予め設定された人数よりも少ない人数に変更する少人数設定手段と、前記入力手段にて設定された加熱条件で前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記少人数設定手段で人数が変更された場合に、変更された人数に基づき、前記加熱手段の温度を下げる又は時間を短くするように制御することを特徴とする加熱調理器。
【選択図】 図1
Description
本発明は、オートメニューの調理分量を容易に変更できる加熱調理器に関するものである。
従来から、加熱調理器は、電子レンジ加熱やオーブン加熱を自動で行うオートメニューを備えたものが知られている。そのオートメニューの使用方法は取扱説明書に材料及び調理方法など記載され一般的に4人分であることが多かった。
特許文献1に示すものは、分量に応じて加熱時間を変更する加熱調理器が記載されている。
しかし、近年は、個食化や食事時間の多様性から、1人や2人の少人数で食事をする機会が増えてきた。
上記した特許文献1に示す加熱調理器においては、分量を必要に応じて何倍かに設定し加熱時間を変更するものである。しかし、何倍とは、何を基準にしているのか使用者に直感的にわかりづらく、特に少人数調理への設定がしづらいという課題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、例えば特許請求の範囲に記載された構成を採用する。
本発明によれば、簡単に少人数調理の設定をすることができる。
以下に、本発明の具体的内容について上記した図1から図12の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1から図4において、加熱調理器の本体1は、加熱室28の中に加熱調理する被調理物を入れ、マイクロ波やヒータ,水蒸気の熱を使用して被調理物を加熱調理する。
ドア2は、加熱室28の内部に被調理物を出し入れするために開閉するもので、ドア2を閉めることで加熱室28を密閉状態にし、被調理物を加熱する時に使用するマイクロ波の漏洩を防止し、熱を封じ込め、効率良く加熱することを可能とする。
取っ手9は、ドア2に取り付けられ、ドア2の開閉を容易にするもので、手で握りやすい形状になっている。
ガラス窓3は、調理中の食品の状態が確認できるようにドア2に取り付けられ、ヒータ等の発熱による高温に耐えるガラスを使用している。
入力手段71は、ドア2の前面下側の操作パネル4に設けられている。マイクロ波で被調理物を加熱するレンジ加熱手段77(図9)、加熱室28の加熱室上面28eに設けたヒータで被調理物を加熱するグリル加熱手段12、水蒸気により被調理物を加熱する水蒸気発生手段43、加熱室奥壁面28bの上方と下方に設けた熱風ヒータ14a,14bと熱風モータ13によって回転する熱風ファン32による熱風で加熱室28を加熱するオーブン加熱手段である熱風ユニット11などの被調理物を加熱する加熱手段を選択し、加熱する時間等の調理条件や自動メニューを入力するための操作部6と、操作部6から入力された内容や調理の進行状態を表示する表示部5とで構成される。そして、入力手段71は、オートメニューの選択や設定を行いオートメニューの設定内容を表示し、また、オートメニューの料理を少ない人数分で調理したいときに設定する少人数設定手段である少人数キー6aを備える、
この少人数キー6aは、操作パネル4に設けられているため、外見から少量調理に対応していることが一目で分かり、また操作時も迷うことが無く使い勝手が良い。
この少人数キー6aは、操作パネル4に設けられているため、外見から少量調理に対応していることが一目で分かり、また操作時も迷うことが無く使い勝手が良い。
水タンク42は、水蒸気を作るのに必要な水を溜めておく容器であり、本体1の前面下側に設けられ、本体1の前面から着脱可能な構造とすることで給水および排水が容易にできるようになっている。
外枠7は、加熱調理器の本体1の上面と左右側面を覆うキャビネットである。
後板10は、前記したキャビネットの後面を形成するものであり、上部に外部排気ダクト18が取り付けられ、前記外部排気ダクト18の取り付けられる内側に、被調理物から排出した蒸気や本体1の内部の部品を冷却した後の冷却風(廃熱)39を排出する排気孔36が設けられている。
また、外部排気ダクト18は、排気孔36を通過した冷却風39を本体1の外に排出するもので、排気は外部排気ダクト18の外部排気口8から排出し、排気の排出方向は本体1の上部方向で且つ前面側に排気する。排気の排出方向を上部方向で且つ前面側に向けることで、背面を壁面に寄せた時でも排気によって壁面を汚すことがないようにしている。
機械室20は、加熱室底面28aと本体1の底板21との間の空間部に設けられ、底板21上には食品を加熱するためのマグネトロン33,マグネトロン33に接続された導波管47,制御基板23,その他、後述する各種部品、これらの各種部品を冷却する冷却手段50(図9)等が取り付けられている。
加熱室28の加熱室左側面28cと加熱室右側面には棚上段27a、棚中段27b、棚下段27cからなる棚27を設け、調理によって使用する各種の加熱皿を載せる。
加熱室底面28aは、略中央部が凹状に窪んでおり、その中に回転アンテナ26が設置され、マグネトロン33より放射されるマイクロ波は、導波管47,回転アンテナ駆動手段46の出力軸46aが貫通する結合穴47aを通して回転アンテナ26の下面に流入し、回転アンテナ26で拡散されて加熱室28内に放射される。回転アンテナ26は、回転アンテナ駆動手段46の出力軸46aに連結されている。
冷却手段50は、底板21に取り付けられた冷却モータにファンが連結されたファン装置15で、この冷却手段50によって送風される冷却風39は、機械室20内の自己発熱するマグネトロン33やインバータ基板22,重量検出手段25等を冷却し、加熱室28の外側と外枠7の間および熱風ケース11aと後板10の間を流れ、外枠7と後板10を冷却しながら排気孔36を通り、外部排気ダクト18の外部排気口8より排出される。
加熱室28の後部には熱風ユニット11が取り付けられ、熱風ユニット11は加熱室奥壁面28bの後部側に熱風ケース11aを設け、加熱室奥壁面28bと熱風ケース11aとの間に熱風ファン32とその外周側に位置するように熱風ヒータ14a、および14bを設け、熱風ケース11aの後側に熱風モータ13を取り付け、そのモータ軸を熱風ケース11aに設けた穴を通して熱風ファン32と連結している。
そして、熱風ユニット11は加熱室奥壁面28bに設けた空気の通り道となる熱風吸気孔31と熱風吹出し孔30を通して連結し、熱風ケース11a内の熱風ファン32を熱風モータ13により回転することで、加熱室28と熱風ユニット11との空気を循環し、熱風ヒータ14a、および14bで循環する空気を加熱する。
また、熱風ユニット11の代わりに、加熱室28の上面と下面にヒータを設けて加熱室28を加熱しても良い。
加熱室上面28eの外側には、ヒータよりなるグリル加熱手段12が取り付けられている。グリル加熱手段12は、マイカ板にヒータ線を巻き付けて平面状に形成し、加熱室上面28eの外側に押し付けて固定し、加熱室上面28eを加熱して加熱室28内の被調理物130を輻射熱によって焼くものである。
また、加熱室底面28aには、複数個の重量検出手段25、例えば前側左右に右側重量センサ25a,左側重量センサ25b,後側中央に奥側重量センサ25cが設けられ、その上にテーブルプレート24が載置されている。
テーブルプレート24は、食品を載置するためのもので、ヒータ加熱とマイクロ波加熱の両方に使用できるように耐熱性を有し、かつ、マイクロ波の透過性が良く、衛生面でも問題がない磁器等の材料で成形されている。
加熱室28の後部上方には、加熱室28内の温度を検出する温度検出手段a85が設けられている。温度検出手段a85は、グリル加熱手段12及び熱風ユニット11の熱風吹出し孔30から加熱室28内に吹出される熱風の影響を直接受けない位置に設けられている。
スチームユニット43a(図9)は水蒸気発生手段43とポンプ手段87により成る。
水蒸気発生手段43は、加熱室左側面28cの外側面に取り付けられ、水蒸気を噴出するスチーム噴出口44は加熱室28内に臨ませている。
また、水蒸気発生手段43は、アルミの鋳造で作られ、鋳造時にボイラー加熱手段89(図9)であるシーズヒータを一体となるように埋め込んでいる。そのヒータの消費電力は600W前後と大きく、水蒸気発生手段43は短時間で水を沸騰できる温度に加熱することができる。
水蒸気発生手段43への水の供給は、ポンプ手段87を駆動することによって水タンク42からパイプ45を通してポンプ手段87へ供給され、パイプ40を通って水蒸気発生手段43に供給され、水蒸気発生手段43で加熱されて沸騰し、水蒸気となってスチーム噴出口44から加熱室28へ噴出する。
温度検出手段b88は、水蒸気発生手段43の温度を検出するもので、その検出結果を後述する制御手段151(図9)に伝え、ボイラー加熱手段89やポンプ手段87を制御する。
ポンプ手段87は、水タンク42の水を水蒸気発生手段43まで汲み上げるもので、ポンプとポンプを駆動するモータで構成される。水蒸気発生手段43への給水量の調節はモータに供給する電力のON/OFFの比率で決定する。
図5から図8を用いて本発明におけるグリル皿蓋と受け皿について説明する。
図5、図6を用いて本発明における受け皿111について説明する。
受け皿111は、金属皿部112および脚部113aを備えた左右2つの脚ベース113と、左右2つの金属脚部114と、左右2つの張り出し部119により構成されている。
金属皿部112は、マグネトロン33より放射されるマイクロ波を透過しない金属製のアルミ材料により形成され、表面処理はフッ素PCMにより構成されている。
金属皿部112の裏面には、マグネトロン33より放射されたマイクロ波を吸収することで発熱する高周波発熱体120を設ける。高周波発熱体120が発した熱は金属皿部112に伝達され、金属皿部112表面に載置されている被調理物130を下から加熱して調理によっては美味しく見えるように下部に焼きながら焦げ目を付ける効果がある。
金属皿部112は被調理物130を載置するものであり、牛肉とにんにくの芽の蒸し物
などの被調理物130に含まれる汁などの水分等が外部に漏れないよう、外壁112dが設けられている。また金属皿部112の表面には波状の凹凸部112cを設け、肉などの被調理物130の内部に含まれる余分な脂分を排出しながら加熱される凹部112aは外周部112bと繋がっている。
などの被調理物130に含まれる汁などの水分等が外部に漏れないよう、外壁112dが設けられている。また金属皿部112の表面には波状の凹凸部112cを設け、肉などの被調理物130の内部に含まれる余分な脂分を排出しながら加熱される凹部112aは外周部112bと繋がっている。
そして金属皿部112の表面には、フッ素コーティングを施し、調理後、被調理物130による金属皿部112の焦げ付き等を防止している。
また、受け皿111の左右には、樹脂製の脚部113aを前後に設けた脚ベース113を備え、脚部113aは受け皿111の四隅に配置される。
また、受け皿111の左右には、前後の脚部113aの間で脚ベース113に先端を挿入して係止させる金属脚部114を備える。金属脚部114は、脚部113aより高さを高くする脚で、金属皿部112の下側に回動して折り畳み可能である。
更に、受け皿111の左右には、脚ベース113の略中部に係止して回転する軸を設けた張り出し部119を備える。張り出し部119は、金属皿部112の下側に回動して折り畳み可能で、折り畳んだ状態で金属皿部112の左右端面112eの内側に収納される。また、回動して金属皿部112の左右端面112eの外側に張り出して加熱室28に設けた棚27に載せるものである。
図5には、脚部113aで支持し、金属脚部114を折り畳んで収納し、張り出し部119を金属皿部112の下側に回動して折り畳み、金属皿部112に被調理物130を載せた受け皿111を示している。図6は、受け皿111の底面図である。
図7は、グリル皿蓋101で、グリル蓋105,蒸気口102,グリル皿蓋取っ手103,蓋パッキン104によって構成されている。
グリル蓋105は、マグネトロン33より放射されるマイクロ波を透過しない金属製の材料により形成され、本実施例では、アルミ材料により形成され表面処理は、フッ素PCMにより構成されている。また蒸気口102,グリル皿蓋取っ手103は、グリル蓋105の熱が伝わりにくく、更に加熱室28内の熱による変形等の抑制を図るよう、本実施例ではプラスチック製樹脂にガラス材を混合させた材料により形成する。
蒸気口102は、本体1の内部に設けられた水蒸気発生手段43から噴出される水蒸気をグリル皿蓋101に流入可能な構成となっており、蒸気口102はグリル蓋105と係合され、蒸気口102が係合されているグリル蓋105部は、蒸気口102の内径同形状の楕円形の連通口が設けられている。
グリル皿蓋101の下端周部には蓋パッキン104が設けられている。蓋パッキン104は、受け皿111からの熱の伝達を抑制する効果があり、さらに充満された水蒸気を、受け皿111とグリル皿蓋101から漏れることが無いよう設けている。これにより水蒸気が加熱室28内に漏れるのを少なくし、加熱室28の清掃を省き、使い勝っての向上している。本実施例ではシリコンゴム製の材料を使用している。また蓋パッキン104は、グリル蓋105と着脱可能な構成となっていることから、お手入れ時には容易にはずれ、使い勝っての良い構造となっている。
グリル皿蓋101は蓋パッキン104を介して受け皿111に載置されている。しかしグリル皿蓋101と受け皿111とで共振器を構成し、グリル皿蓋101と受け皿111間の寸法を共振点の寸法から外す事で、グリル皿蓋101と受け皿111で構成する空間内(蒸し焼き器125の内部)にはマイクロ波が供給されにくくなっている。
調理を行う際には、受け皿111の表面上に被調理物である被調理物130を載置し、受け皿111を覆うようにグリル皿蓋101を金属皿部112に載置する。
図8はドア2を開いた状態で、加熱室28に蒸し焼き器125を載置した斜視図である。蒸し焼き器125の金属脚部114(図5)を閉じて脚部113aによってテーブルプレート24に載置して加熱室28にセットすることにより本体1の重量検出手段25で重量を測定して調理の制御をするものである。
被調理物130を内在した受け皿111、およびグリル皿蓋101を本体1のテーブルプレート24に載置した状態において、受け皿111とグリル皿蓋101を組み合わせた時のグリル皿蓋101に有する蒸気口102の開口部の位置は、本体1に有するスチーム噴出口44と同位置の高さである。
しかもグリル皿蓋101に有する蒸気口102の開口部先端と、加熱室左側面28cとの位置関係は、受け皿111をテーブルプレート24に載置した状態において、スチーム噴出口44は、蒸気口102の開口部の内側にて隠れるような位置関係となっている。
図9は本加熱調理器の制御手段を表わしたブロック図である。
次に、図1〜図3、図9を用いて加熱調理器のシステムの動作について説明する。
電源76は、加熱調理器の本体1を動作させるためのものである。
熱風ユニット11は、熱風吸気孔31と熱風吹出し孔30を備える加熱室奥壁面28b外側に設けた熱風ケース11aの後側に熱風モータ13を備え、熱風ケース11aの穴を通してそのモータ軸に熱風ファン32を設け、熱風ファン32の外周側に熱風ヒータ14a、および14bを設け、加熱室28に熱風を循環して供給する。
レンジ加熱手段77は、マグネトロン33とマグネトロン33を駆動するための電源を作るインバータ回路を搭載したインバータ基板22である。インバータ回路は入力手段71より入力された加熱パワーに応じた電源を作りマグネトロン33に供給する。
グリル加熱手段12は、加熱室28の天面の裏側に設けられたヒータよりなり、加熱室28の加熱室上面28eを加熱して加熱室28内の被調理物130を輻射熱によって焼くものである。
冷却手段50は、底板21に取り付けられた冷却モータにファンが連結されたファン装置15で、この冷却手段50によって送風される冷却風39は、機械室20内の自己発熱するマグネトロン33やインバータ基板22,重量検出手段25等を冷却する。
回転アンテナ駆動手段46は、回転アンテナ26を駆動するためのモータで、同期モータと回転数を減速するためのギヤが一体になっているものである。
重量検出手段25は、テーブルプレート24に載置された被調理物の重量を測定するものである。
温度検出手段a85は、加熱室28に取り付けられ、加熱室28内の温度を検出し、制御手段151によってオーブン加熱手段である熱風ユニット11とグリル加熱手段12のヒータの電力を調整するものである。
スチームユニット43aは水蒸気発生手段43とポンプ手段87により成る。
水蒸気発生手段43は、水を加熱するヒータからなるボイラー加熱手段89と、水蒸気発生手段43の温度を検出する温度検出手段b88から構成し、制御手段151は温度検出手段b88の検出結果からボイラー加熱手段89やポンプ手段87を制御する。
71は入力手段で、ここでは、操作部6と表示部5を示す。
151は制御手段で、制御基板23に搭載され、入力手段71から入力のあった内容に従い、食品を加熱調理するように動作させるもので、各検知手段から食品の状態や加熱室の状態を検知し、その後各加熱手段や駆動手段を必要に応じて動作させるものである。
制御手段151は、各加熱手段の動作と時間による加熱運転を組み合わせたオートメニューの制御工程300(図10)である加熱条件を記憶する。
制御手段151は、入力手段71で前記オートメニューを設定した場合は、標準分量である4人分の調理を行うデフォルト加熱運転Dで制御工程300を実行し、入力手段71で前記オートメニューを設定した後、少人数キー6aを操作した場合は、デフォルト加熱運転Dより短時間または低い火力の少加熱運転Sで制御工程300を実行してメニューに応じて定められている何人分かによって1人分もしくは2人分の調理を行うものである。
本実施例は、以上の構成からなり、次に動作について蒸し物料理の一例として主に鶏肉を被調理物130となる「鶏肉の柔らか蒸し」を調理する場合の動作例を図10、図11を用いて説明する。
「鶏肉の柔らか蒸し」を作る材料は、3〜4人分で、鶏むね肉(皮なし、200g/枚)2枚、酒大さじ1、塩少々、しょうが汁小さじ2、白菜(食べやすい大きさに切る)100gである。作り方は、鶏肉は塩をして酒としょうが汁をふりかけて下味を付けておき、脚部113aによって支持する受け皿111に、オーブンシートを敷き図5のように前記の鶏肉を広げて2枚を左右に並べ、鶏肉の周りに白菜を置く。そして受け皿111をグリル皿蓋101で覆って、蒸気口102を加熱室28のスチーム噴出口44に合わせるようにテーブルプレート24に置く。水タンク42の水を満水までいれて本体1にセットし、ドア2を閉めて、操作部6によってオート調理メニューから「蒸し物」の中の「鶏肉の柔らか蒸し」を選択して、加熱スタートを操作する。
「鶏肉の柔らか蒸し」は制御手段151に自動メニューとして入力された図10に示す制御工程300の中のデフォルト加熱運転Dを用いる。
図10のように、制御工程300は、レンジ工程301とスチーム+オーブン工程302とオーブン工程303の3段階の工程を行う制御である。概ね、鶏肉の柔らか蒸しの蒸し物2枚分を一度に調理するための加熱時間は全工程で30分間、レンジ工程301の加熱時間T1が約3分間、スチーム+オーブン工程302の加熱時間T2は約26分間、オーブン工程303の加熱時間T3が約1分間である。
初めにレンジ工程301について説明する。レンジ工程301は、制御手段151にて、レンジ加熱手段77のマイクロ波加熱する工程である。レンジ加熱手段77のマイクロ波加熱によって受け皿111の金属皿部112裏面に有する高周波発熱体120を発熱させて、受け皿111の全体の温度を上昇させるとともに、被調理物130の加熱に必要な温度に短時間に上昇させる工程である。
この料理においては、蒸し料理のため、被調理物130は焼き色がつかない程度に加熱するようにし、しかも短時間で所定の温度に上昇するように設定された熱量と時間で行うものである。
このレンジ工程301では、レンジ加熱手段77の出力を最大出力800Wで動作することで、高周波発熱体120の発熱による金属皿部112の温度を早く立ち上げ、次のスチーム+オーブン工程302の時間を長くとるようにして、次工程に引き継ぐようにしている。
また、鶏肉の周りに水分を含む食材の白菜を置くことで、付け合せの野菜も同時に調理する。
図11(a)に示すように、受け皿111に載った被調理物130の下面130bが受け皿111によって加熱され、金属皿部112全体が加熱されて、蒸し焼き器125内へ放熱する。
次にスチーム+オーブン工程302について説明する。スチーム+オーブン工程302は、制御手段151にて、水蒸気を発生させて水蒸気加熱するスチームユニット43aと、オーブン加熱手段である熱風ユニット11で同時に行い、本工程で被調理物130を蒸しあげる工程である。
この工程で、水蒸気加熱とオーブン加熱を同時に行う理由は、水蒸気加熱のみでは受け皿111とグリル皿蓋101の表面の温度と蒸し焼き器125内部の雰囲気温度を所望の温度に維持できないためである。
つまり、スチームユニット43aと同時に熱風ユニット11で加熱室28を加熱し、蒸し焼き器125を外側から加熱することで、受け皿111とグリル皿蓋101の表面の温度と蒸し焼き器125内部の雰囲気温度を所望の温度に維持させている。
この時の熱風ユニット11の温度制御は、温度検出手段a85で検出する温度に基づいて加熱室28の中心部で120℃を得られるように、制御手段151が熱風ユニット11の出力を制御している。そのため、加熱室28の熱風に直接曝されて蒸し焼き器125の受け皿111とグリル皿蓋101の外表面の温度は略120℃になり、受け皿111とグリル皿蓋101の内側面の温度も略100℃以上になるものである。
そして、スチームユニット43aは一定量の水蒸気を蒸し焼き器125へ噴出し続けている。
蒸し焼き器125内部に充満される水蒸気は、スチーム噴出口44では100℃であるが、蒸気口102を経て蒸し焼き器125内部に充満されると、水蒸気は被調理物130に触れて被調理物130を温度上昇させて熱を奪われ、約70℃の水蒸気の雰囲気となってしまう。そのため、蒸し焼き器125内部の雰囲気温度を80〜100℃に維持するために、熱風ユニット11で加熱室28内の蒸し焼き器125を加熱して、受け皿111とグリル皿蓋101の内側表面を100℃以上に保つものである。
ここで被調理物130である肉の構造と肉の温度と柔らかさについて説明する。肉は、一般的に75℃以上の温度で長時間加熱すると肉の繊維質がほぐれて柔らかくなることが知られている。
そこで、スチーム+オーブン工程302は、このような肉の変性に合わせて被調理物130を柔らかくしてなお且つ短時間で加熱を行うものである。
そして同時に受け皿111が、加熱室28内を熱風ユニット11で120℃に加熱されることで金属皿部112に熱を伝達し、受け皿111からの伝熱とグリル皿蓋101により蒸し焼き器125の温度を保って加熱を継続し、受け皿111の被調理物130が載った場所でも約80℃に熱せられ、受け皿111に載った被調理物130の下面130bが加熱される。
そのため、鶏肉は調理の途中で裏返すことなく両面から加熱して芯130cまで加熱する。
これにより、鶏肉の上面130aと下面130bと芯130cの全体の温度を上げて、被調理物130を乾燥させること無く、蒸し料理として焼き色をつけることなく、短時間に蒸しあげるため、柔らかい食感で、なお且つ仕上がりの形状や食感を損なうことなく、食味と風味を保った状態で調理を行うことができる。
そして、最後に、スチームユニット43aを停止して、熱風ユニット11のみを動作して、水蒸気による加熱を停止した後に、蒸し焼き器125内部の温度が下がり過ぎないように維持するためのものである。
そして、オーブン加熱手段を停止して調理を終了する。
3〜4人分の場合は上記加熱方式で上手に調理することができる。
次に、1もしくは2人分の分量(鶏むね肉1枚)を調理する場合について説明する。操作部6によってオート調理メニューから「蒸し物」の中の「鶏肉の柔らか蒸し」を選択した後に少人数キー6aを操作して、加熱スタートを操作する。
制御装置151は、デフォルト加熱運転Dより短時間または低い火力の少加熱運転Sで制御工程300を実行して付属の調理ブックに記載された1人分もしくは2人分の調理を行うものである。
少加熱運転Sは、レンジ工程301においてレンジ出力を800Wから700Wに替えて行われる。その理由は、少量の被加熱物(鶏むね肉1枚)に対して、800Wで行われると、レンジ出力が強すぎて堅い仕上がりとなってしまう。そこで、700Wに火力を低くして加熱することで、3〜4人分を調理した時と同じような、やわらかな仕上がりを得ることができる。
この場合はレンジ出力を変更するものであるが、オーブン調理の場合は、分量に応じて調理時間を減算した値を使用して少加熱運転Sで制御工程300を実行し、オートメニューの調理をするものもある。
少人数キー6aと異なる入力として、図12に示すように、入力手段71において、1人分または2人分のいずれかを選択する方法による少人数キー6xによりメニューの人数を設定しても良い。この設定は、タッチキーでも良く、表示と合わせた入力手段を設けてもよい。また、材料キー6zを操作すると、少人数キー6xにより選択された人数分の材料が材料表示7zに表示されるものである。
以上によれば、使用者が簡単にオートメニューの調理分量を変更することができた。
6a 少人数キー、
28 加熱室、
71 入力手段
151 制御手段、
300 制御工程、
D デフォルト加熱運転、
S 少加熱運転、
28 加熱室、
71 入力手段
151 制御手段、
300 制御工程、
D デフォルト加熱運転、
S 少加熱運転、
Claims (1)
- 本体と、
該本体に被加熱物を収納して加熱調理する加熱室と、
前記被加熱物を加熱する加熱手段と、
前記本体に設けられた操作パネルと、
該操作パネルに設けられ前記被加熱物の加熱条件を設定する入力手段と、
前記操作パネルに設けられ予め設定された人数よりも少ない人数に変更する少人数設定手段と、
前記入力手段にて設定された加熱条件で前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は前記少人数設定手段で人数が変更された場合に、変更された人数に基づき、前記加熱手段の温度を下げる又は時間を短くするように制御することを特徴とする加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014082441A JP2015203519A (ja) | 2014-04-14 | 2014-04-14 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014082441A JP2015203519A (ja) | 2014-04-14 | 2014-04-14 | 加熱調理器 |
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JP2015203519A true JP2015203519A (ja) | 2015-11-16 |
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ID=54597062
Family Applications (1)
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JP2014082441A Pending JP2015203519A (ja) | 2014-04-14 | 2014-04-14 | 加熱調理器 |
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JP (1) | JP2015203519A (ja) |
-
2014
- 2014-04-14 JP JP2014082441A patent/JP2015203519A/ja active Pending
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