JP2015138683A - 金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止して、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止し得る金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供する。【解決手段】金属支持型固体酸化物形燃料電池は、固体電解質、固体電解質を挟持する燃料極及び空気極を備える固体酸化物形燃料電池と、燃料極に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池を支持する金属支持体と、を具備する。金属支持体は、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する。金属支持体の開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方には、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている。【選択図】図1
Description
本発明は、金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法に関する。更に詳細には、本発明は、燃料極側に所定の金属支持体を備えた金属支持型固体酸化物形燃料電池及び金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法に関する。
従来、電解質のイオン伝導性と厚みに起因する純抵抗及び電極反応に起因する電極抵抗が低く、出力特性が高い金属支持型固体酸化物形燃料電池が提案されている(特許文献1参照。)。
この金属支持型固体酸化物形燃料電池は、金属支持体上に、順に、燃料極層、電解質層及び空気極層が形成されている金属支持型固体酸化物形燃料電池である。そして、電解質層の厚みが5〜30μmであり、電解質層と燃料極層との界面の表面粗さRaが0.5〜3.0μmであり、電解質層と空気極層との界面の表面粗さRaが0.5〜3.0μmである。
しかしながら、燃料極層側において炭素分が析出し易い条件となった場合、特許文献1に記載の金属支持型固体酸化物形燃料電池では、燃料極層のうちの金属支持体側の薄い領域に、多孔質構造や貫通孔を有する金属支持体を通り抜けた燃料等に由来する炭素分が集中的に析出し、燃料極層の体積膨張が生じる。そして、このような燃料極層の体積膨張に伴って、燃料極層や隣接する電解質層が損傷する可能性がある。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止して、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止し得る金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、燃料極側に、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有し、開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている金属支持体を具備する構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の金属支持型固体酸化物形燃料電池は、固体電解質、固体電解質を挟持する燃料極及び空気極を備える固体酸化物形燃料電池と、燃料極に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池を支持する金属支持体と、を具備するものである。
そして、金属支持体は、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する。
また、金属支持体の開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方には、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている。
そして、金属支持体は、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する。
また、金属支持体の開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方には、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている。
また、本発明の金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法は、上記本発明の金属支持型固体酸化物形燃料電池を製造する方法であって、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する金属支持体の該開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料を配設するに際して、湿式含浸法及びスプレー塗布法の少なくとも一方を利用する製造方法である。
本発明によれば、固体電解質、固体電解質を挟持する燃料極及び空気極を備える固体酸化物形燃料電池と、燃料極に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池を支持する金属支持体とを具備する金属支持型固体酸化物形燃料電池における金属支持体を、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有し、開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている構成とした。
そのため、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止して、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止し得る金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することができる。
そのため、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止して、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止し得る金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法について詳細に説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池について詳細に説明する。
本実施形態の金属支持型固体酸化物形燃料電池は、固体電解質、固体電解質を挟持する燃料極及び空気極を備える固体酸化物形燃料電池と、燃料極に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池を支持する金属支持体とを具備するものである。そして、金属支持体は、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する。また、金属支持体の開気孔の内表面及び内部のいずれか一方又は双方には、炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている。
本実施形態の金属支持型固体酸化物形燃料電池は、固体電解質、固体電解質を挟持する燃料極及び空気極を備える固体酸化物形燃料電池と、燃料極に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池を支持する金属支持体とを具備するものである。そして、金属支持体は、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する。また、金属支持体の開気孔の内表面及び内部のいずれか一方又は双方には、炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている。
このような構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔に配設されている炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。
ここで、「炭化水素系燃料」としては、代表的には、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素や、メタノール、エタノール等のアルコールを挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、ガソリン、軽油などの各種燃料から改質された炭素及び水素を構成元素として含む有機化合物や、炭素、水素及びヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、リン、硫黄などがある。)を構成元素として含む有機化合物を適用することもできる。
また、ここで、「システム異常」としては、例えば、燃料の過剰供給、水の供給不足、改質器の温度変動(例えば、炭素数2以上の燃料が発生することである。通常、正常である場合には、炭素数2以上の燃料が発生しないように調整されている。)、燃料電池スタックの温度変動等を挙げることができる。
なお、燃料極側において炭素分が析出し易い条件としては、例えば、燃料極側における水蒸気モル数/炭素モル数(S/C)が定常状態より低下した場合を挙げることができる。
また、本実施形態の金属支持型固体酸化物形燃料電池においては、開気孔の内表面の全面又は一部に、触媒材料が被覆されて配設されていることが好適である。このような構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔の内表面に被覆されて配設されている炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。また、触媒材料の使用量を低減することができるという利点がある。
更に、本実施形態の金属支持型固体酸化物形燃料電池においては、少なくとも一部の開気孔の内部に、開気孔が未封止状態となるように触媒材料が充填されて配設されていることが好適である。このような構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔の内部に、開気孔が未封止状態となるように充填されて配設されている炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。また、配設される触媒材料の仕様を調整し易いという利点がある。
また、本実施形態の金属支持型固体酸化物形燃料電池においては、金属支持体が、開気孔の内表面又は内部に、触媒材料が配設されている触媒材料配設領域と、開気孔の内表面及び内部に、触媒材料が配設されていない触媒材料未配設領域と、を有し、触媒材料未配設領域が、金属支持体の燃料供給流路側と燃料極側とに位置することが好適である。このような構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔の内表面に、被覆されて配設されている、若しくは、開気孔の内部に、開気孔が未封止状態となるように充填されて配設されている炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。また、金属支持体の燃料供給流路側及び燃料極側でない金属支持体の中間部において、炭素分を析出させることにより、体積膨張を緩和し易い金属支持体において炭素分の析出による体積膨張を抑制することができるという利点がある。
更に、本実施形態の金属支持型固体酸化物形燃料電池においては、触媒材料が、ニッケル及びコバルトの少なくとも一方を含むことが好適である。このような構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔の内表面に、被覆されて配設されている、若しくは、開気孔の内部に、開気孔が未封止状態となるように充填されて配設されている炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換するニッケルやコバルトを含む触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。
以下、本発明の若干の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の一例を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池1Aは、固体酸化物形燃料電池10と金属支持体20とを具備する。そして、固体酸化物形燃料電池10は、固体電解質11と燃料極層12と空気極層13とを備え、固体電解質層11が燃料極層12と空気極層13とで挟持された構造を有する。また、金属支持体20は、燃料極層11に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池10を支持する。
更に、金属支持体20は、燃料供給流路側面20aから燃料極側面20bに連通する開気孔20cを有し、開気孔20cの内表面20dに、触媒材料22が被覆されて配設されている。なお、本例においては、金属支持体20が、粒状の支持体構成材料21の集合体によって構成されている。また、図中のUは燃料供給流路を示す。
まず、第1の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の一例を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池1Aは、固体酸化物形燃料電池10と金属支持体20とを具備する。そして、固体酸化物形燃料電池10は、固体電解質11と燃料極層12と空気極層13とを備え、固体電解質層11が燃料極層12と空気極層13とで挟持された構造を有する。また、金属支持体20は、燃料極層11に隣接して配設され、固体酸化物形燃料電池10を支持する。
更に、金属支持体20は、燃料供給流路側面20aから燃料極側面20bに連通する開気孔20cを有し、開気孔20cの内表面20dに、触媒材料22が被覆されて配設されている。なお、本例においては、金属支持体20が、粒状の支持体構成材料21の集合体によって構成されている。また、図中のUは燃料供給流路を示す。
このような構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔の内表面に被覆されて配設されている炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換する触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。また、触媒材料の使用量を低減することができるという利点がある。例えば、触媒材料は全面に被覆されている必要はなく、一部に被覆されていればよい。
ここで、各構成について更に詳細に説明する。
まず、上記固体酸化物形燃料電池10における上記固体電解質層11としては、ガス不透過性と、電子を通さずに酸化物イオンを通す性能を有するものを好適に用いることができる。固体電解質層の構成材料としては、例えば、イットリア(Y2O3)や酸化ネオジム(Nd2O3)、サマリア(Sm2O3)、ガドリア(Gd2O3)、スカンジア(Sc2O3)などを固溶した安定化ジルコニアを適用することができる。また、サマリアドープセリア(SDC)やイットリアドープセリア(YDC)、ガドリアドープセリア(GDC)のようなセリア固溶体や、酸化ビスマス(Bi2O3)、ランタンストロンチウムマグネシウムガレート(La1−xSrxGa1−yMgyO3:LSMG)などを適用することもできる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、従来公知の固体電解質層材料を適用することができる。なお、これらは1種を単独で又は複数種を組み合わせて適用することができる。
また、上記燃料極層12としては、還元雰囲気に強く、燃料ガスを透過し、電気伝導度が高く、水素分子をプロトンに変換する触媒作用を有するものを好適に用いることができる。燃料極層の構成材料としては、例えば、ニッケル(Ni)などの金属が単独で適用される場合もあるが、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)に代表される酸化物イオン伝導体を混在させたサーメットを適用することが好ましく、これによって反応エリアが増加し、電極性能を向上させることができる。このとき、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)に替えて、サマリアドープセリア(SDC)やガドリアドープセリア(GDC)のようなセリア固溶体を適用することもできる。また、セラミック製の酸化物イオン伝導体は割れ易いため、燃料極層がサーメットである場合には、本発明の効果が特に顕著に発揮される。しかしながら、これらに限定されるものではなく、従来公知の燃料極層材料を適用することができる。なお、これらは1種を単独で又は複数種を組み合わせて適用することができる。
更に、上記空気極層13としては、酸化雰囲気に強く、酸化剤ガスを透過し、電気伝導度が高く、酸素分子を酸化物イオンに変換する触媒作用を有するものを好適に用いることができる。空気極層の構成材料としては、例えば、電極触媒からなるものであっても、電極触媒と電解質材料とのサーメットからなるものであってもよい。電極触媒としては、例えば、銀(Ag)や白金(Pt)などの金属が適用される場合もあるが、ランタンストロンチウムコバルタイト(La1−xSrxCoO3:LSC)やランタンストロンチウムコバルトフェライト(La1−xSrxCo1−yFeyO3:LSCF)、サマリウムストロンチウムコバルタイト(SmxSr1−xCoO3:SSC)、ランタンストロンチウムマンガナイト(La1−xSrxMnO3:LSM)などのペロブスカイト型酸化物を適用することが好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、従来公知の空気極層材料を適用することができる。なお、これらは1種を単独で又は複数種を組み合わせて適用することができる。また、電解質材料としては、例えば、酸化セリウム(CeO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化ランタン(La2O3)などを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、上述した各種の安定化ジルコニアやセリア固溶体などの酸化物との混合体を好適に用いることもできる。
また、上記金属支持体20としては、ガス透過性を確保し得る、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有し、支持体としての十分な強度を有するものであれば、特に限定されるものではない。また、金属支持体は、電気伝導度が高いものを好適に用いることができる。例えば、ニッケルやクロムを含有する耐食合金や耐食鋼、ステンレス鋼などからなり、複数の開気孔を有する板状のものを適用することができる。具体的には、上記支持体構成材料21により構成された、パンチングメタル基板、エッチングメタル基板、エキスパンドメタル基板、発泡金属体、金属(粒子)粉末焼結体、金網等の金属メッシュ、金属不織布などを用いることができる。また、これらは、必要に応じて同種又は異種のものを積層してもよい。
なお、本発明において、金属支持体における「燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔」とは、例えば、金属支持体がパンチングメタル基板やエッチングメタル基板、エキスパンドメタル基板などの場合には貫通孔、発泡金属体や金属粉末焼結体などの場合には開気孔(連続気孔)、金属メッシュの場合には素線間の目開き、金属不織布の場合には金属繊維間の隙間をそれぞれ意味する。
更に、上記触媒材料22としては、炭化水素系燃料及び一酸化炭素のいずれか一方又は双方を炭素分に転換し得るものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ニッケルやコバルトを挙げることができる。なお、これらは単独で又は組み合わせて適用することもできる。また、金属支持体20の骨格となる支持体構成材料21とは別に、この触媒材料22が開気孔の内表面(若しくは内部)に配設されているため、炭素分が析出した場合であっても、金属支持体の機械的強度は損なわれ難い。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池について詳細に説明する。なお、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第2の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池について詳細に説明する。なお、第1の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図2は、第2の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の一例を模式的に示す断面図である。図2に示すように、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池1Bは、全部の開気孔20cの内部20eに、開気孔20cが未封止状態となるように触媒材料22が充填されて配設されている構成が、上述した実施形態と相違している。
また、図3は、第2の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の他の一例を模式的に示す断面図である。図3に示すように、本例の固体酸化物形燃料電池1Cは、金属支持体20が、開気孔20cの内表面20d又は内部20eに、触媒材料22が配設されている触媒材料配設領域20Aと、開気孔20cの内表面20d及び内部20eに、触媒材料22が配設されていない触媒材料未配設領域20Bと、を有し、触媒材料未配設領域20Bが、金属支持体20の燃料供給流路側と燃料極側とに位置する構成が、上述した実施形態と相違している。
上述したように、本実施形態においては、開気孔の内部に、開気孔が未封止状態となるように触媒材料が充填されて配設されている構成とすることにより、例えば、システム異常が発生し、燃料極側において炭素分が析出し易い条件となった場合であっても、金属支持体の開気孔の内部に、開気孔が未封止状態となるように充填されて配設されている触媒材料において炭素分を析出させることにより、燃料極での炭素分の析出を抑制ないし防止することができる。これにより、燃料極の体積膨張が抑制ないし防止され、燃料極や固体電解質の損傷を抑制ないし防止することができる。その結果、固体酸化物形燃料電池のより安定的な発電が可能となる。また、金属支持体の燃料供給流路側及び燃料極側でない金属支持体の中間部において、炭素分を析出させることにより、体積膨張を緩和し易い金属支持体において炭素分の析出による体積膨張を抑制することができるという利点がある。
次に、本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法について詳細に説明する。
なお、本発明の金属支持型固体酸化物形燃料電池は、上述した構成を有するものであれば、後述する本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法により製造されたものに限定されるものではない。
なお、本発明の金属支持型固体酸化物形燃料電池は、上述した構成を有するものであれば、後述する本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法により製造されたものに限定されるものではない。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法は、上述した本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法の好適形態であって、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する金属支持体の開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料を配設するに際して、湿式含浸法及びスプレー塗布法の少なくとも一方を利用する製造方法である。
第3の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法は、上述した本発明の一実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法の好適形態であって、燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する金属支持体の開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料を配設するに際して、湿式含浸法及びスプレー塗布法の少なくとも一方を利用する製造方法である。
このように湿式含浸法やスプレー塗布法を適用すると、金属支持体の開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に触媒材料を容易に配設することができる。なお、特に限定されるものではないが、上述した第1の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造においては、湿式含浸法を適用することが好ましく、上述した第2の実施形態に係る金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造においては、湿式含浸法及びスプレー塗布法のいずれを適用してもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
まず、金属支持体(基板)を得るため、金属支持体形成用のグリーンシートを作成した。具体的には以下のように作成した。
SUS430と同様の組成(Cr:18質量%)の粉末を主体とした基板材料に、バインダとしての水溶性アクリル系バインダと、造孔剤としてのポリエチレングリコール(PEG)とを更に添加し、混合し、テープ・キャスト法により、金属支持体形成用のグリーンシートを得た。なお、金属支持体形成用のグリーンシートの厚みは600μmであり、基板材料とバインダと造孔剤の割合は、基板材料:バインダ:造孔剤=60:20:20(体積比)である。
まず、金属支持体(基板)を得るため、金属支持体形成用のグリーンシートを作成した。具体的には以下のように作成した。
SUS430と同様の組成(Cr:18質量%)の粉末を主体とした基板材料に、バインダとしての水溶性アクリル系バインダと、造孔剤としてのポリエチレングリコール(PEG)とを更に添加し、混合し、テープ・キャスト法により、金属支持体形成用のグリーンシートを得た。なお、金属支持体形成用のグリーンシートの厚みは600μmであり、基板材料とバインダと造孔剤の割合は、基板材料:バインダ:造孔剤=60:20:20(体積比)である。
次に、燃料極層を得るため、燃料極層形成用のグリーンシートを作成した。具体的には以下のように作成した。
平均粒径0.5μmの酸化ニッケル(NiO)と平均粒径1μmのイットリア安定化ジルコニア(YSZ)とをニッケル(Ni)と(YSZ)との割合が、Ni:YSZ=7:3(質量比)となるように秤量し、これらを混合して、燃料極層材料を得た。これに、バインダとしての水溶性アクリル系バインダと、造孔剤としてのポリエチレングリコール(PEG)とを更に添加し、混合し、テープ・キャスト法により、NiOとYSZを含む燃料極層形成用のグリーンシートを得た。なお、燃料極層材料とバインダと造孔剤の割合は、燃料極層材料:バインダ:造孔剤=80:10:10(体積比)である。
平均粒径0.5μmの酸化ニッケル(NiO)と平均粒径1μmのイットリア安定化ジルコニア(YSZ)とをニッケル(Ni)と(YSZ)との割合が、Ni:YSZ=7:3(質量比)となるように秤量し、これらを混合して、燃料極層材料を得た。これに、バインダとしての水溶性アクリル系バインダと、造孔剤としてのポリエチレングリコール(PEG)とを更に添加し、混合し、テープ・キャスト法により、NiOとYSZを含む燃料極層形成用のグリーンシートを得た。なお、燃料極層材料とバインダと造孔剤の割合は、燃料極層材料:バインダ:造孔剤=80:10:10(体積比)である。
燃料極層形成用のグリーンシートを金属支持体形成用のグリーンシート上に積層し、1000℃、50%H2(Arベース)の電気炉中で、2時間焼成を行って、一体化された金属支持体/燃料極層を得た。
得られた基板/燃料極層からレーザカットより、直径:30mmの円板を切り出した。円板の厚みは500μmであり、燃料極層の厚みは50μmであり、金属支持体の気孔率は35体積%である。
次いで、円板の燃料極層上に、スパッタリング法によりイットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなる固体電解質層を形成した。具体的には、スパッタリングターゲットとしてイットリアの含有量が8モル%であるイットリア安定化ジルコニア(8YSZ)を用い、スパッタリングガスとしてアルゴンガス(ガス圧:0.2Pa)を用い、室温(25℃)、出力300Wで固体電解質層を形成した。更に、固体電解質層上に、スパッタリング法によりランタンストロンチウムコバルトフェライト(LSCF)からなる空気極層を形成した。具体的には、スパッタリングターゲットとしてランタンストロンチウムコバルトフェライト(LSCF)を用い、スパッタリングガスとしてアルゴンガス(ガス圧:0.2Pa)を用い、室温(25℃)、出力300Wで空気極層を形成して、触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。しかる後、触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、ニッケル(Ni)含有溶剤(高純度化学社製、MODコート剤)を用いて調製した溶液を垂らし、浸漬し、乾燥する工程を3回繰り返して、図1に示すように触媒材料を配設して、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
(比較例1)
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、ニッケル(Ni)含有溶剤(高純度化学社製、MODコート剤)を用いて調製した溶液を垂らすことなく、乾燥する工程を3回繰り返して、触媒材料が未配設である、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、ニッケル(Ni)含有溶剤(高純度化学社製、MODコート剤)を用いて調製した溶液を垂らすことなく、乾燥する工程を3回繰り返して、触媒材料が未配設である、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
(実施例2)
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:10質量%)を垂らし、浸漬し、乾燥する工程を10回繰り返して、図2に示すように触媒材料を配設して、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:10質量%)を垂らし、浸漬し、乾燥する工程を10回繰り返して、図2に示すように触媒材料を配設して、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
(比較例2)
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:10質量%)を垂らすことなく、乾燥する工程を10回繰り返して、触媒材料が未配設である、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:10質量%)を垂らすことなく、乾燥する工程を10回繰り返して、触媒材料が未配設である、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
(実施例3)
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:5質量%)をスプレーし、支持体内へ染み込ませるため10分間待機し、乾燥する工程を5回繰り返して、図3に示すように触媒材料を配設して、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:5質量%)をスプレーし、支持体内へ染み込ませるため10分間待機し、乾燥する工程を5回繰り返して、図3に示すように触媒材料を配設して、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
(比較例3)
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:5質量%)をスプレーすることなく、乾燥する工程を5回繰り返して、触媒材料が未配設である、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
実施例1で得られた触媒材料が未配設の金属支持型固体酸化物形燃料電池の金属支持体(基板)の燃料極層が形成された面と反対側の面に、酸化ニッケル(NiO)微粒子と酢酸ブチルカルビトールとの混合液(NiOの含有量:5質量%)をスプレーすることなく、乾燥する工程を5回繰り返して、触媒材料が未配設である、本例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を得た。
[性能評価]
(開回路電圧測定)
上記各例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を評価機に設置して、下記測定条件下、開回路状態を15分間保持した後の開回路電圧(OCV)の低下値を測定した。得られた結果を表1に示す。なお、評価機の燃料供給流路には、ロジウム主体の改質触媒を有する改質器が配設されている。
(開回路電圧測定)
上記各例の金属支持型固体酸化物形燃料電池を評価機に設置して、下記測定条件下、開回路状態を15分間保持した後の開回路電圧(OCV)の低下値を測定した。得られた結果を表1に示す。なお、評価機の燃料供給流路には、ロジウム主体の改質触媒を有する改質器が配設されている。
<測定条件>
・固体酸化物形燃料電池温度:750℃
・改質器入口ガソリン流量:0.64cc/min
・改質器供給水(H2O)量:0.22g/min
・改質器温度(出口):700℃
・固体酸化物形燃料電池温度:750℃
・改質器入口ガソリン流量:0.64cc/min
・改質器供給水(H2O)量:0.22g/min
・改質器温度(出口):700℃
(目視観察)
上記開回路電圧測定後の実施例1及び比較例1の金属支持型固体酸化物形燃料電池を目視により観察した。得られた結果を表1に併記する。なお、実施例1における「燃料極層において炭素分未検出」とは、金属支持型固体酸化物形燃料電池を切断し、燃料極層の断面に対して顕微鏡ラマン分光分析を行った結果である。
上記開回路電圧測定後の実施例1及び比較例1の金属支持型固体酸化物形燃料電池を目視により観察した。得られた結果を表1に併記する。なお、実施例1における「燃料極層において炭素分未検出」とは、金属支持型固体酸化物形燃料電池を切断し、燃料極層の断面に対して顕微鏡ラマン分光分析を行った結果である。
表1の開回路電圧測定の結果より、本発明の範囲に属する実施例1〜実施例3は、本発明外の比較例1〜比較例3と比較して、安定的な発電が可能であることが分かる。
また、表1の目視観察等の結果より、本発明の範囲に属する実施例1は、燃料極での炭素炭素分の析出が抑制ないし防止され、燃料極層等の損傷が抑制ないし防止されていることが分かる。
また、表1の目視観察等の結果より、本発明の範囲に属する実施例1は、燃料極での炭素炭素分の析出が抑制ないし防止され、燃料極層等の損傷が抑制ないし防止されていることが分かる。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
すなわち、上記実施形態及び実施例においては、金属支持型固体酸化物形燃料電池として金属支持型の単セルを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、複数の金属支持型の単セルが積層された構造、すなわちスタック構造を有する金属支持型固体酸化物形燃料電池に本発明を適用することもできる。
1A,1B,1C 金属支持型固体酸化物形燃料電池
10 固体酸化物形燃料電池
11 固体電解質層
12 燃料極層
13 空気極層
20 金属支持体
20A 触媒材料配設領域
20B 触媒材料未配設領域
20a 燃料供給流路側面
20b 燃料極側面
20c 開気孔
20d 内表面
20e 内部
21 支持体構成材料
22 触媒材料
U 燃料供給流路
10 固体酸化物形燃料電池
11 固体電解質層
12 燃料極層
13 空気極層
20 金属支持体
20A 触媒材料配設領域
20B 触媒材料未配設領域
20a 燃料供給流路側面
20b 燃料極側面
20c 開気孔
20d 内表面
20e 内部
21 支持体構成材料
22 触媒材料
U 燃料供給流路
Claims (6)
- 固体電解質、該固体電解質を挟持する燃料極及び空気極を備える固体酸化物形燃料電池と、
上記燃料極に隣接して配設され、上記固体酸化物形燃料電池を支持する金属支持体と、を具備し、
上記金属支持体が、燃料供給流路側面から上記燃料極側面に連通する開気孔を有し、該開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料が配設されている
ことを特徴とする金属支持型固体酸化物形燃料電池。 - 上記開気孔の内表面の全面又は一部に、上記触媒材料が被覆されて配設されていることを特徴とする請求項1に記載の金属支持型固体酸化物形燃料電池。
- 少なくとも一部の上記開気孔の内部に、該開気孔が未封止状態となるように上記触媒材料が充填されて配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属支持型固体酸化物形燃料電池。
- 上記金属支持体が、上記開気孔の内表面又は内部に、上記触媒材料が配設されている触媒材料配設領域と、上記開気孔の内表面及び内部に、上記触媒材料が配設されていない触媒材料未配設領域と、を有し、
上記触媒材料未配設領域が、上記金属支持体の燃料供給流路側と燃料極側とに位置する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の金属支持型固体酸化物形燃料電池。 - 上記触媒材料が、ニッケル及びコバルトの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の金属支持型固体酸化物形燃料電池。
- 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法であって、
燃料供給流路側面から燃料極側面に連通する開気孔を有する金属支持体の該開気孔の内表面及び内部の少なくとも一方に、炭化水素系燃料及び一酸化炭素の少なくとも一方を炭素分に転換する触媒材料を配設するに際して、湿式含浸法及びスプレー塗布法の少なくとも一方を利用する
ことを特徴とする金属支持型固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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JP2014009997A JP2015138683A (ja) | 2014-01-23 | 2014-01-23 | 金属支持型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
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JP2020095983A (ja) * | 2020-03-23 | 2020-06-18 | 大阪瓦斯株式会社 | 電気化学素子、電気化学モジュール、電気化学装置、エネルギーシステム、固体酸化物形燃料電池、および電気化学素子製造方法 |
JP2021026947A (ja) * | 2019-08-07 | 2021-02-22 | 日産自動車株式会社 | メタルサポートセル触媒層形成方法、およびメタルサポートセル |
JP2022156005A (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-14 | 森村Sofcテクノロジー株式会社 | 燃料電池単セルおよび燃料電池スタック |
-
2014
- 2014-01-23 JP JP2014009997A patent/JP2015138683A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020095983A (ja) * | 2020-03-23 | 2020-06-18 | 大阪瓦斯株式会社 | 電気化学素子、電気化学モジュール、電気化学装置、エネルギーシステム、固体酸化物形燃料電池、および電気化学素子製造方法 |
JP7089543B2 (ja) | 2020-03-23 | 2022-06-22 | 大阪瓦斯株式会社 | 電気化学素子、電気化学モジュール、電気化学装置、エネルギーシステム、固体酸化物形燃料電池、および電気化学素子製造方法 |
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