JP2015121142A - 制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の気筒における混合気の燃焼状態の判定の精度を高める。
【解決手段】車両に搭載された内燃機関の運転領域から、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関の車体に対する相対的な変位を推定するとともに、実際の内燃機関の車体に対する相対的な変位を変位センサを介して知得し、内燃機関の運転領域から推定した変位と、変位センサを介して知得した変位との比較を通じて、混合気が正常に燃焼しているか否かを判断することとした。
【選択図】図6
【解決手段】車両に搭載された内燃機関の運転領域から、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関の車体に対する相対的な変位を推定するとともに、実際の内燃機関の車体に対する相対的な変位を変位センサを介して知得し、内燃機関の運転領域から推定した変位と、変位センサを介して知得した変位との比較を通じて、混合気が正常に燃焼しているか否かを判断することとした。
【選択図】図6
Description
本発明は、内燃機関が搭載された車両の制御装置に関する。
内燃機関の気筒において混合気の燃焼が不安定化しまたは失火したことを感知する手法として、内燃機関の回転変動を参照する方法(例えば、下記特許文献1を参照)や、イオン電流信号を参照する方法(例えば、下記特許文献2を参照)が公知である。
前者は、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトが所定角度回転するのに要した時間を反復的に計測して回転速度の低下量を求め、この低下量が判定閾値を上回った場合に、燃焼の不安定ないし失火が発生したと判定するものである。
後者は、気筒の燃焼室内で混合気が燃焼する際に点火プラグの電極を流れるイオン電流を検出してその推移を計測し、イオン電流の大きさが所定量より高い期間の長さが判定閾値を下回った場合に、燃焼の不安定ないし失火が発生したと判定するものである。
内燃機関の回転変動を参照して混合気の燃焼状態を判断する場合、運転領域によっては正常燃焼時と不良燃焼(失火)時とで機関の回転速度に明確な差が現れないことがあり、失火が発生したとしてもこれを検知できない、あるいは逆に正常燃焼であるにもかかわらず失火したと誤判定してしまうおそれを否定できなかった。
イオン電流信号を参照して混合気の燃焼状態を判断する場合にも、使用されている燃料の性状如何によっては、イオン電流の検出レベルが変動し、燃焼状態を正しく判定できないことがあった。
本発明は、内燃機関の気筒における混合気の燃焼状態の判定の精度を高めることを所期の目的としている。
本発明では、車両に搭載された内燃機関の運転領域から、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関の車体に対する相対的な変位を推定するとともに、実際の内燃機関の車体に対する相対的な変位を変位センサを介して知得し、内燃機関の運転領域から推定した変位と、変位センサを介して知得した変位との比較を通じて、混合気が正常に燃焼しているか否かを判断する制御装置を構成した。
本発明によれば、内燃機関の気筒における混合気の燃焼状態の判定の精度をより一層高めることができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関M1の概要を示す。この内燃機関M1は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
内燃機関M1には、外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置2が付帯している。外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通するEGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
図2に、車両に搭載される内燃機関M1及び駆動系M2、M3をエンジンマウント装置M5を介して車体M4にマウントする支持構造の一例を示す。
図2に示している支持構造は、いわゆる横置きのFF(Front−engine Front−drive)式のものである。つまり、内燃機関M1を、クランクシャフトが車両の左右方向に沿って延伸するように横向きにして、車両の前方に配置している。内燃機関M1の側方には、駆動系を構成するトルクコンバータM2やミッションケースM3等が組み付けられており、それらが内燃機関M1と一体化したユニットとなっている。そして、当該ユニットの左右両側部(一方は内燃機関M1の側部、他方はミッションケースM3の側部)を、エンジンマウント装置M5を介して車体M4の一部であるサブフレームM41に取り付けるとともに、同ユニットの後部(トルクコンバータM2)を、トルクロッドM6を介して車体M4の一部であるフロントサスペンションメンバM42に接続している。上記のユニットの両側部は、エンジンマウントブラケットM7を介してエンジンマウント装置M5に載置する。
図3に示すように、エンジンマウント装置M5は、エンジンマウントブラケットM7に締結される内燃機関M1側の取付金具M51と、サブフレームM41に締結される車体M4側の取付金具M52と、これら取付金具M51、M52間に介在して両者を接合する防振部材M53と、防振部材M53内に成形された小室に封入される緩衝液体M54とを主要な要素とする。
防振部材M53は、弾性変形可能なゴム等を主体とする。防振部材M53及び封入された緩衝液体M54は、内燃機関M1から車体M4に伝わる振動を低減する防振作用、並びに、トルク反力や路面からの入力等に起因した内燃機関M1の揺動を抑制する制振作用を営む。
その上で、本実施形態では、上記ユニットの一方側の側部(内燃機関M1の側部)を車体M4にマウントするエンジンマウント装置M5の内部に、車体M4に対する内燃機関M1の相対的な変位を検出するための機構を実装している。
具体的には、図3に示しているように、エンジンマウント装置M5に、内燃機関M1側の取付金具M51に対して固定した永久磁石M55と、車体M4側の取付金具M52に対して固定した磁界検出素子M56とを設けている。磁界検出素子M56は、典型的にはホール効果を利用して磁界を検出するホール素子であるが、その他の態様の素子、例えばコイルや、フラックスゲート磁界センサ、ウィーガントワイヤ等を磁界検出素子M56として採用することを妨げるものではない。
内燃機関M1が車体M4に対して相対的に変位すると、磁石M55が磁界検出素子M56に対して相対的に変位する。磁界検出素子M56によれば、その磁石M55の変位量及び変位の方向を検出することができる。ひいては、車体M4に対する内燃機関M1の変位量及び変位の方向を知得することが可能である。この磁界検出素子M56は、内燃機関M1及び/または駆動系M2、M3の運転制御を司るECU(Electronic Control Unit)0に接続しておく。
なお、エンジンマウント装置M5の変位検出機構を、アクティブエンジンマウントに適用することも可能である。図4に、アクティブエンジンマウント機能を具現する変形例のエンジンマウント装置M5を示す。本変形例に係るエンジンマウント装置M5は、封入されている緩衝流体が流通する複数のオリフィスM57、M58と、各オリフィスM57、M58を開閉可能なバルブM59、M50とを備えている。その余の点は、図3に示したエンジンマウント装置M5と同様である。即ち、当該エンジンマウント装置M5の内部に、内燃機関M1側の取付金具M51に対して固定した永久磁石M55と、車体M4側の取付金具M52に対して固定した磁界検出素子M56とを設けてある。
各オリフィスM57、M58は、内燃機関M1のクランクシャフトが延伸する方向に対して直交する方向に沿って離間して配列される。内燃機関M1を横置きのFF方式で車両に搭載している場合、各オリフィスは前後方向に離間して存在することとなる。
各オリフィスM57、M58に対応するバルブM59、M50は、例えば、ECU0から制御信号を入力して操作することが可能なソレノイドバルブとする。各バルブM59、M50の操作を通じて、各オリフィスM57、M58を開閉する、または各オリフィスM57、M58の開度を拡縮することができる。
図5に、車体M4に対する内燃機関M1の相対的な変位の例を示す。図5(A)に表すように、内燃機関M1は車体M4に対して前後方向に揺動し得る。車両が加速しているときや、車両が登坂走行しているときには、図5(B)に表すように、内燃機関M1が車体M4に対して後傾するように相対的に後方に変位する。車両が減速しているときや、車両が降坂走行しているときには、図5(C)に表すように、内燃機関M1が車体M4に対して前傾するように相対的に前方に変位する。
また、気筒1の燃焼室内で混合気を燃焼させると、内燃機関M1のクランクシャフトに正のエンジントルク、即ちクランクシャフトの回転を加速させようとするトルクが作用する。このとき、内燃機関M1の本体には、クランクシャフトの回転方向と逆方向の力が作用する。つまり、内燃機関M1の本体が、車体M4に対して相対的に後方に変位する。その変位量は、クランクシャフトに作用する正のエンジントルクが大きいほど大きくなる。
内燃機関M1が車体M4に対して相対的に後方に変位する場合には、防振部材M53の後部が潰れるように変形し、緩衝液体M54が封入されている小室の後部が圧縮されてその容積が縮小する。これにより、緩衝液体M54は、後方にあるオリフィスM58内を下向きに流れる。また、前方にあるオリフィスM57内を上向きに流れることがある
内燃機関M1の車体M4に対する後方への変位を変位検出機構を介して検出したECU0は、少なくとも後方にあるオリフィスM58に付設されたバルブM50を操作して、当該オリフィスM58を閉止するか、その開度を絞る。さすれば、防振部材M53のそれ以上の変形が阻まれ、内燃機関M1のそれ以上の後方への変位が抑止される。このとき、前方にあるオリフィスM57に付設されたバルブM59を操作して、当該オリフィスM57を閉止するか、その開度を絞っても構わない。
内燃機関M1の車体M4に対する後方への変位を変位検出機構を介して検出したECU0は、少なくとも後方にあるオリフィスM58に付設されたバルブM50を操作して、当該オリフィスM58を閉止するか、その開度を絞る。さすれば、防振部材M53のそれ以上の変形が阻まれ、内燃機関M1のそれ以上の後方への変位が抑止される。このとき、前方にあるオリフィスM57に付設されたバルブM59を操作して、当該オリフィスM57を閉止するか、その開度を絞っても構わない。
翻って、内燃機関M1が車体M4に対して相対的に前方に変位する場合には、防振部材M53の前部が潰れるように変形し、緩衝液体M54が封入されている小室の前部が圧縮されてその容積が縮小する。これにより、緩衝液体M54は、前方にあるオリフィスM57内を下向きに流れる。また、後方にあるオリフィスM58内を上向きに流れることがある。
内燃機関M1の車体M4に対する前方への変位を変位検出機構を介して検出したECU0は、少なくとも前方にあるオリフィスM57に付設されたバルブM59を操作して、当該オリフィスM57を閉止するか、その開度を絞る。さすれば、防振部材M53のそれ以上の変形が阻まれ、内燃機関M1のそれ以上の前方への変位が抑止される。このとき、後方にあるオリフィスM58に付設されたバルブM50を操作して、当該オリフィスM58を閉止するか、その開度を絞っても構わない。
図4に示した変形例では、前方のオリフィスM57及び後方のオリフィスM58にそれぞれバルブM59、M50を付設していたが、オリフィスM57、M58のどちらか一方にのみバルブM59、M50を付設するようにしてもよい。
また、図3及び図4に示したエンジンマウント装置M5にあっては、内燃機関M1側に磁石M55を設け、車体M4側に磁界検出素子M56を設けるようにしていたが、これとは逆に、車体M4側に磁石M55を設け、内燃機関M1側に磁界検出素子M56を設けるようにしてもよい。この場合、磁石M55は車体M4側の取付部材に対して固定し、磁界検出素子M56は内燃機関M1側の取付部材に対して固定する。
本実施形態の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、機関M1の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号f、車両が所在している路面の勾配を検出する傾斜角センサ(または、加速度センサ)から検出される傾斜角(または、加速度)信号g、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号h、変位検出機構を構成する磁界検出素子M56から出力される変位信号m等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、バルブM59に対して開度操作信号p、バルブM50に対して開度操作信号q等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関M1の運転を制御する。ECU0は、内燃機関M1の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、mを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)等といった運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、p、qを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、エンジンマウント装置M5の変位検出機構を介して検出される、車体M4に対する内燃機関M1の相対的な変位を参照して、気筒1の燃焼室内で混合気が正常に燃焼しているか否かの判定を実行する。
図6は、内燃機関M1が運転中であり、車両が停止しているか定常走行(エンジン回転数及び車速が特に加速も減速もしておらず、定速度と見なせる)している状況下で、磁界検出素子M56が出力する変位信号mの例を示すものである。内燃機関M1の運転中は、言うまでもなく内燃機関M1のクランクシャフトが回転しており、その回転速度やエンジントルクの脈動に起因して内燃機関M1が車体M4に対して揺動する。このことから、図6に示すように、磁界検出素子M56が出力する変位信号mが振動する。
図6(A)は、気筒1において混合気が正常に燃焼しているときの変位信号mを表している。この場合、定常運転中している内燃機関M1は車体M4に対して概ね一定の振幅及び周期で揺動し、変位信号mも概ね一定の振幅及び周期で振動する。
これに対し、図6(B)は、気筒1において混合気の燃焼不良ないし失火が発生したときの変位信号mを表している。この場合、燃焼不良ないし失火が発生した瞬間に、本来出力されるはずのエンジントルクが失われることから、正常燃焼の場合の振動から逸脱した波形が変位信号mに現れる。つまり、燃焼不良ないし失火が発生したときの変位信号mの振幅及び/または周期は、正常に燃焼しているときの変位信号mの振幅及び/または周期から変化することとなる。
因みに、車両が坂路上で停車しまたは坂路上を走行している最中には、内燃機関M1が車体M4に対して一方側に偏るように傾くため、変位信号mの振動の中心もまた一方側に偏る。図7(A)は、車両が登坂路上に所在しているときの変位信号mを表しており、図7(B)は、車両が降坂路上に所在しているときの変位信号mを表している。
混合気の燃焼状態の判定を行うECU0は、磁界検出素子M56の出力する変位信号mを反復的にサンプリングしてその時系列を取得する。そして、その変位信号mの時系列の極大値、極小値、平均値、及び/または、振動の周期(周波数)等を求める。なお、図7に示した通り、変位信号mの時系列の極大値、極小値や平均値は、車両が現在所在している路面の勾配と相関関係を有している。故に、ECU0は、変位信号mの時系列の極大値、極小値または平均値を、傾斜角センサ(または、加速度センサ)を介して検出される路面の勾配に応じて補正し、極大値、極小値または平均値から路面の勾配の影響を取り除く。
並びに、ECU0は、内燃機関M1の運転領域[エンジン回転数,サージタンク33内吸気圧(または、要求負荷、気筒1に充填される吸気量、燃料噴射量)]を含む現在の運転パラメータに基づき、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関M1の車体M4に対する相対的な変位を推測する。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数、サージタンク33内吸気圧(または、要求負荷、気筒1に充填される吸気量、燃料噴射量)、点火タイミング、車速、及び内燃機関M1と車軸(駆動輪)との間に介在する変速機の変速比等と、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関M1の相対変位量(その揺動の極大値、極小値、平均値、及び/または、振動の周期等)との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在のエンジン回転数、サージタンク33内吸気圧(または、要求負荷、気筒1に充填される吸気量、燃料噴射量)、点火タイミング、車速、及び変速機の変速比等をキーとして当該マップを検索し、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の推定の相対変位量(内燃機関M1の揺動の極大値、極小値、平均値、及び/または、振動の周期等)を知得する。
しかして、ECU0は、現在の内燃機関M1の運転パラメータから推定した(上記マップデータから知得した)内燃機関M1の相対変位量を、エンジンマウント装置5の変位検出機構を介して実測した(そして、路面の勾配の影響を取り除いた)内燃機関M1の相対変位量、即ち変位信号mの時系列の極大値、極小値、平均値、及び/または、振動の周期等と比較する。前者と後者との差分の大きさが所定量を上回ったならば、ECU0は、何れかの気筒1において混合気の燃焼不良ないし失火が発生したと判断する。
何れかの気筒1において混合気の燃焼不良ないし失火が発生したとの判定を下したECU0は、当該気筒1における混合気の燃焼を安定化させるための処理を実行する。例えば、気筒1に充填される新気の量を増量したり、EGRガス量を減量したり、燃料噴射量を増量したり、点火タイミングを進角したりする。
また、混合気の燃焼不良ないし失火が所定回数繰り返された場合、ECU0は、内燃機関M1に何らかの異常が認められる旨を運転者の視聴覚に訴えかける態様で出力して、運転者に報知する。例えば、コックピット内に設置された警告灯(エンジンチェックランプ)を点灯させたり、ディスプレイの画面に警告を表示したり、ブザー、アラーム音その他の音声を出力したりする。
本実施形態では、車両に搭載された内燃機関M1の運転領域から、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関M1の車体M4に対する相対的な変位を推定するとともに、実際の内燃機関M1の車体M4に対する相対的な変位を変位センサM55、M56を介して知得し、内燃機関M1の運転領域から推定した変位と、変位センサM55、M56を介して知得した変位との比較を通じて、混合気が正常に燃焼しているか否かを判断する制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、内燃機関M1の気筒1における混合気の燃焼状態の判定の精度を高めることが可能である。特に、変位信号mを参照する本実施形態の手法を、内燃機関の回転変動を参照する手法や、イオン電流信号を参照する手法と併用することで、気筒1における混合気の燃焼不良ないし失火を確実に感知できるようになる。混合気が正常に燃焼しているにもかかわらずこれを不良燃焼と誤判定することもなくなる。
また、変位信号mを参照して、気筒1毎の燃焼状態のばらつきを評価することもできる。
変位センサM55、M56(エンジンマウント装置M5における変位検出機構)は、車体M4に対する内燃機関M1の相対的な変位、換言すれば内燃機関M1の挙動を直接に検出し得るものである上、簡便であり安価に作製することが可能である。
変位センサM55、M56は、混合気の燃焼状態の判定以外の用途、例えば、アクティブエンジンマウントシステムや、内燃機関M1の出力するエンジントルク(の変動)の計測、車両の重心(の変動)の計測、路面勾配の計測等に供することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御装置に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
M1…内燃機関
M4…車体
M5…エンジンマウント装置
M55、M56…変位センサ(磁石、磁界検出素子)
M1…内燃機関
M4…車体
M5…エンジンマウント装置
M55、M56…変位センサ(磁石、磁界検出素子)
Claims (1)
- 車両に搭載された内燃機関の運転領域から、混合気が正常に燃焼していると仮定した場合の内燃機関の車体に対する相対的な変位を推定するとともに、
実際の内燃機関の車体に対する相対的な変位を変位センサを介して知得し、
内燃機関の運転領域から推定した変位と、変位センサを介して知得した変位との比較を通じて、混合気が正常に燃焼しているか否かを判断する制御装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017173788A (ja) * | 2016-03-16 | 2017-09-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 映像表示システム |
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