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JP2015182013A - 消泡性向上剤、これを含有する消泡剤組成物及び水系コーティング組成物 - Google Patents

消泡性向上剤、これを含有する消泡剤組成物及び水系コーティング組成物 Download PDF

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JP2015182013A
JP2015182013A JP2014060846A JP2014060846A JP2015182013A JP 2015182013 A JP2015182013 A JP 2015182013A JP 2014060846 A JP2014060846 A JP 2014060846A JP 2014060846 A JP2014060846 A JP 2014060846A JP 2015182013 A JP2015182013 A JP 2015182013A
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JP2014060846A
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克臣 島林
Katsuomi Shimabayashi
克臣 島林
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San Nopco Ltd
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San Nopco Ltd
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Abstract

【課題】消泡剤を含む疎水性化合物に含有させるだけで、ハジキを抑制し、且つ消泡性が飛躍的に改善できる消泡性向上剤の提供。【解決手段】式(1)で表される化合物(Y1)を含有してなる消泡性向上剤を用いる。{H-(OA-)a}bQ{-(OA-)aX}C(1)[Qは3〜8価のアルコールから水酸基の水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、Xは式(2)〜(4)で表される基、aは1〜35の整数、bは0〜3の整数、cは1〜8の整数(b及びcの和は3〜8)、-C(=O)-R(2)、-C(=O)-NH-R(3)、-CH2-CH(-OH)-CH2-R(4)(Cは炭素原子、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Hは水素原子を表し、Rは炭素数7〜24のアルキル基、炭素数7〜23のアルケニル基又は炭素数7〜15のアリール基から選ばれるいずれか1つの基)]【選択図】なし

Description

本発明は消泡性向上剤、これを含有する消泡剤組成物及び水系バインダーからなる水系コーティング組成物に関する。
従来、「ビヒクル中に分散した約500ないし約25000の分子量を有するポリエチレンを含有する水−含有系に対する消泡剤組成物において前記ポリエチレンを溶解を起こさせるのに十分な温度で前記ビヒクルおよびポリエチレンを加熱し、得られた物質を該ビヒクル中のポリエチレンの安定な分散物が得られるのに十分な速度で冷却する工程によつて前記組成物を製造してなる前記消泡剤組成物」(特許文献1)や、「担体液体中に懸濁した疎水性シリカの3〜20重量%を含有する水性系消泡剤組成物において、疎水性シリカ/担体液体を安定化するように0.1〜2.0重量%の急冷アミドを含有する水性系消泡剤組成物」(特許文献2)等が知られている。
特開昭46−3116号公報 特開昭49−109276号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されたような消泡剤組成物では、消泡性に乏しいという問題がある。すなわち、本発明の目的は、特許文献1、2等に記載された消泡剤を含む疎水性化合物に含有させるだけで、ハジキを抑制し、且つ消泡性が飛躍的に改善できる消泡性向上剤を提供することである。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に達した。
すなわち、本発明の消泡性向上剤(第1の形態)の特徴は、一般式(1)で表される化合物(Y1)を含有してなる点を要旨とする。

{H-(OA-)Q{-(OA-)X} (1)
一般式(1)において、Qは3〜8価のアルコールから水酸基の水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、Xは一般式(2)〜(4)で表される基、aは1〜35の整数、bは0〜3の整数、cは1〜8の整数(但し、b及びcの和は3〜8である。)であり、X、a、b、及びcはそれぞれ同じでも異なってもよい。

-C(=O)-R (2)
-C(=O)-NH-R (3)
-CH-CH(-OH)-CH-R (4)
一般式(2)〜(4)において、Cは炭素原子、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Hは水素原子を表し、Rは炭素数7〜24のアルキル基、炭素数7〜23のアルケニル基又は炭素数7〜15のアリール基から選ばれるいずれか1つの基を表す。
本発明の消泡性向上剤(第2の形態)の特徴は、一般式(1)で表される化合物(Y1)と架橋剤(B)との化学反応から得られる化合物(Y2)を含有してなる点を要旨とする。
本発明の消泡剤組成物の特徴は、上記の消泡性向上剤と、疎水性化合物(E)を含有してなる点を要旨とする。
本発明の水系コーティング組成物の特徴は、水系コーティング材及び上記の消泡剤組成物からなる点を要旨とする。
本発明の消泡性向上剤は、従来の消泡剤等を含む疎水性化合物に含有させるだけで、ハジキを効果的に防止し、且つ消泡性を飛躍的に向上できる。
本発明の消泡剤組成物は、上記の消泡性向上剤を含有するので、ハジキが抑制され、優れた消泡性を発揮する。
本発明の水系コーティング組成物は、上記の消泡剤組成物を含むので、すなわち、上記の消泡性向上剤を含有するため、ハジキが抑制され、優れた消泡性を発揮する。したがって、本発明の水系コーティング組成物を塗布して得られた塗膜は、残泡痕等により外観を損なうことがない。
一般式(1)において、3〜8価のアルコールから水酸基の水素原子を除いた反応残基(Q)を構成することができるアルコールとしては、3価アルコール(トリメチロールプロパン、グリセリン及びトリメチロールエタン等)、4価アルコール(ジグリセリン及びペンタエリスリトール等)、5価アルコール(トリグリセリン等)、6価アルコール(ジペンタエリスリトール、ソルビトール及びテトラグリセリン等)、8価アルコール(蔗糖及びトレハロース等)等が挙げられる。これらのうち、消泡性及びハジキの抑制の観点から、3〜6価のアルコールが好ましく、さらに好ましくは4〜6価のアルコール、特に好ましくは6価アルコール、最も好ましくはジペンタエリスリトール、ソルビトール及びテトラグリセリンである。
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)としては、オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレンが含まれる。これらのうち、ハジキの抑制の観点から、オキシエチレン及びオキシエチレンとオキシプロピレンとの混合が好ましい。
OA内に複数種類のオキシアルキレン基を含む場合、これらのオキシアルキレン基の結合順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び含有割合には制限ないが、ブロック状又はブロック状とランダム状との組合せを含むことが好ましく、さらに好ましくはブロック状を含むことである。
オキシアルキレン基にオキシエチレンを含む場合、オキシエチレンの含有割合(モル%)は、オキシアルキレン基の全モル数に基づいて、30〜99が好ましく、さらに好ましくは40〜95、特に好ましくは50〜90である。
aは、1〜35の整数が好ましく、さらに好ましくは3〜30の整数である。この範囲であると消泡性及びハジキの抑制がさらに良好となる。
bは、0〜3の整数が好ましく、さらに好ましくは1又は2である。この範囲であると消泡性及びハジキの抑制がさらに良好となる。
cは、1〜8の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜7の整数である。この範囲であると消泡性及びハジキの抑制がさらに良好となる。
炭素数7〜24のアルキル基、炭素数7〜23のアルケニル基又は炭素数7〜15のアリール基から選ばれるいずれか1つの基(R)のうち、炭素数7〜24のアルキル基としては、ヘプチル、2−エチルヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘプタデシル、イソヘプタデシル、オクタデシル、イコシル、ヘンイコシル、トリコシル及びテトラコシル等が挙げられる。
(R)のうち、炭素数7〜23のアルケニル基としては、ヘプテニル、2−エチルヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、トリデセニル、ヘプタデセニル、イソヘプタデセニル、ノナコセニル、ヘンイコセニル及びトリコセニル等が挙げられる。
(R)のうち、炭素数7〜15のアリール基としては、ベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、7−フェニルヘプチル及び9−フェニルノニル等が挙げられる。
これらの(R)のうち、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、ペンタデシル、オクタデシル、オクタデセニル、ヘンイコシル及び2−フェニルエチルが好ましい。
一般式(1)で表される化合物(Y1)は、公知の方法(アルキレンオキシド付加反応、エステル化反応、ウレタン反応及びエポキシ開環反応等)で容易に得ることができる。すなわち、化合物(Y1)は、一般式(1)においてXが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物(Y1’)と、カルボン酸、イソシアネート又はα−オレフィンエポキシドとの化学反応により容易に得ることができる。
一般式(1)においてXが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物(Y1’)は、市場からも容易に入手でき、たとえば、ブラウノンGL−3(グリセリン/エチレンオキシド(以下、エチレンオキシドをEOと略する。)3モル付加物:青木油脂工業株式会社)、ブラウノンGL−9(グリセリン/EO9モル付加物:青木油脂工業株式会社)、SC−E450(ジグリセリン/EO6モル付加物:阪本薬品工業株式会社)、SC−E1000(ジグリセリン/EO20モル付加物:阪本薬品工業株式会社)、サンニックス(登録商標;以下同じ。)GL−3000(グリセリン/プロピレンオキシド(以下、プロピレンオキシドをPOと略する。)/EO付加物、分子量約3000:三洋化成工業株式会社)、サンニックスGH−5000(グリセリン/PO付加物、分子量約5000:三洋化成工業株式会社)、サンニックスTL−4500(トリメチロールプロパン/PO/EO付加物、分子量約4500:三洋化成工業株式会社)、PNT−40(ペンタエリスリトール/EO約4モル付加物:日本乳化剤株式会社)、PNT−60(ペンタエリスリトール/EO約6モル付加物:日本乳化剤株式会社)、ニューポールSE−240(ソルビトール/EO付加物、分子量約1280:三洋化成工業株式会社)、ニューポールSE−850(ソルビトール/EO付加物、分子量約850:三洋化成工業株式会社)及びSNデフォーマー180(蔗糖/PO/1,2−ブチレンオキシド(以下、1,2−ブチレンオキシドをBOと略する。)付加物、水酸基価:214、サンノプコ株式会社)等が挙げられる。
一般式(1)においてXが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物(Y1’)としては、市場から容易に入手できる上記のような商品を原料として、さらにアルキレンオキシド付加反応させて得てもよい。
一般式(1)においてXが一般式(2)で表される基である場合、化合物(Y1)は、一般式(1)においてXが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物(Y1’)と、カルボン酸との化学反応により得ることができる(エステル化反応について、特開2011−005373号公報等を参照。)。
カルボン酸としては、炭素数8〜25のモノカルボン酸が含まれ、カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、リンデル酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、アラキド酸及びフェニルプロピオン酸等が挙げられる。これらのうち、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸及びフェニルプロピオン酸が好ましく、さらに好ましくはラウリン酸、オレイン酸及びリノール酸である。
一般式(1)においてXが一般式(3)で表される基である場合、化合物(Y1)は、一般式(1)においてXが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物(Y1’)と、イソシアネートとの化学反応により得ることができる(イソシアネートとの反応について、特開2009−197112号公報等を参照。)。
イソシアネートとしては、炭素数8〜25のモノイソシアネートが含まれ、オクチルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、ジシクロヘキシルイソシアネート、ノニルシクロヘキシルイソシアネート、エチルフェニルイソシアネート及びノニルフェニルイソシアネート等が挙げられる。これらのうち、オクチルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート及びノニルシクロヘキシルイソシアネートが好ましく、さらに好ましくはオクチルイソシアネートである。
一般式(1)においてXが一般式(4)で表される基である場合、化合物(Y1)は、一般式(1)においてXが水素原子であるポリオキシアルキレン化合物(Y1’)と、α−オレフィンエポキシドとの化学反応により得ることができる(α−オレフィンエポキシドとの反応について、特開2005−54128号公報等を参照。)。
α−オレフィンエポキシドとしては、炭素数8〜25のα−オレフィンモノエポキシドが含まれ、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン及び1,2−エポキシオクタデカン等が挙げられる。これらのうち、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシドデカン及び1,2−エポキシテトラデカンが好ましく、さらに好ましくは1,2−エポキシドデカンである。
架橋剤(B)は、一般式(1)で表される化合物(Y1)と化学反応して、化合物(Y1)の多量体が得られれば制限なく、化合物(Y1)がもつ水酸基と化学反応する置換基を持つ化合物等が使用できる。
架橋剤(B)としては、炭素数2〜10のジカルボン酸(B1)、炭素数6〜17のジイソシアネート(B2)又は炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(B3)のいずれかから選ばれるものが好ましい。
炭素数が2〜10のジカルボン酸(B1)としては、脂肪族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸等が用いられ、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、マレイン酸(異性体を含む)及びフタル酸(異性体を含む)等が挙げられる。これらのうち、コハク酸、アジピン酸及びフタル酸が好ましい。
炭素数が6〜17のジイソシアネート(B2)としては、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネート等が使用できる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、炭素数6〜8のアルキレンジイソシアネート等が用いられ、1,4−ジイソシアナトブタン及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、炭素数8〜15のアリレンジイソシアネート等が用いられ、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート及び1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ジイソシアネートとしては、炭素数12〜15のシクロアルキレンジイソシアネート等が用いられ、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加MDI、トランス1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、水素添加TDI及び水素添加1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
これらのジイソシアネートのうち、ハジキの抑制の観点から、1,4−ジイソシアナトブタン、HDI、IPDI、MDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート及び水素添加MDIが好ましく、さらに好ましくはHDI及び水素添加MDIである。
炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(B3)としては、アルキレングリコールのジグリシジルエーテル及びポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が用いられ、テトラメチレンジグリシジルエーテル、2,2−ジメチルプロピレンジグリシジルエーテル、ヘキサメチレンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル及びポリオキシアルキレン(炭素数4〜44、アルキレンの炭素数は2〜4)ジグリシジルエーテル等が挙げられる。
これらのジグリシジルエーテルのうち、ハジキの抑制の観点から、ポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテルが好ましい。
一般式(1)で表される化合物(Y1)と架橋剤(B)との化学反応において、化合物(Y1)と架橋剤(B)とのモル比{(Y1):(B)}は、1:0.3〜1:0.8が好ましく、さらに好ましくは1:0.5〜1:0.67である。
化合物(Y2)は、一般式(1)で表される化合物(Y1)が架橋剤(B)で架橋された化学構造を有する。そして、化合物(Y2)の1モル中に含まれる化合物(Y1)単位のモル数は、上記のモル比{(Y1):(B)}により決定されるが、この化合物(Y1)単位のモル数は、2〜6が好ましく、さらに好ましくは2〜4、特に好ましくは2〜3である。すなわち、この化合物(Y1)単位のモル数をzとするには、理論上、上記のモル比{(Y1):(B)}をz:(z−1)にすればよい。
一般式(1)で表される化合物(Y1)と架橋剤(B)との化学反応において、反応触媒を用いてもよい。
架橋剤(B)としてジカルボン酸(B1)を使用する場合、反応触媒としては、有機スルホン酸(パラトルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸等)、アルカリ金属のシュウ酸化合物(シュウ酸チタンカリウム及びシュウ酸チタンナトリウム等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が挙げられる。これらのうち、有機スルホン酸及びアルカリ金属のシュウ酸化合物が好ましく、さらに好ましくは有機スルホン酸、特に好ましくはメタンスルホン酸である。
反応触媒を使用する場合、この使用量(重量%)は、化合物(Y1)及びジカルボン酸(B1)の重量に基づいて、0.05〜2が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.2〜0.6である。
架橋剤(B)としてジイソシアネート(B2)を使用する場合、反応触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、スタナスオクトエート及びトリエチレンジアミン等が挙げられる。ジイソシアネート(B2)として、反応速度の小さいイソシアネート(脂肪族若しくは脂環式のジイソシアネート等;たとえば、HDI、IPDI等)の場合、反応時間の短縮が期待できる。
反応触媒を使用する場合、この使用量(重量%)は、化合物(Y1)及びジイソシアネート(B2)の重量に基づいて、0.001〜0.1が好ましく、さらに好ましくは 0.003〜0.08、特に好ましくは0.005〜0.05である。
架橋剤(B)としてジグリシジルエーテル(B3)を使用する場合、反応触媒としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸バリウム等)、炭素数3〜24の第3級アミン(トリメチルアミン、トリオクチルアミン、トリエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミン等)及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が挙げられる。これらのうち、アルカリ金属の水酸化物及び第3級アミン化合物が好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウム及びトリメチルアミンである。
反応触媒を使用する場合、この使用量(重量%)は、化合物(Y1)及びジグリシジルエーテル(B3)の重量に基づいて、0.05〜2が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.2〜0.6である。
反応容器としては、加熱、冷却及び撹拌が可能な反応容器を用いることが好ましい。反応雰囲気としては、反応装置内を真空又は乾燥した不活性気体(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気とすることが好ましい。
架橋剤(B)としてジカルボン酸(B1)を使用する場合、反応温度は、120〜170℃が好ましく、反応時間は2〜12時間が好ましい。反応の終点は、留出した水の量の定量、生成物の酸価の測定又は未反応のジカルボン酸の定量(ガスクロマトグラフィー法等)等によって確認することできる。なお、得られるエステルは、完全エステル化物でも部分エステル化物でもよい。
架橋剤(B)としてジイソシアネート(B2)を使用する場合、反応温度(℃)は、70〜150が好ましく、さらに好ましくは90〜130である。反応の終点は、ジ−n−ブチルアミンのジオキサン溶液を用いるイソシアナト基含有量測定法において、イソシアナト基含有量が0.01重量%以下となった時点を反応の終点とできる。
架橋剤(B)としてジグリシジルエーテル(B3)を使用する場合、反応温度(℃)としては、80〜150が好ましく、さらに好ましくは90〜130である。反応時間は4〜12時間が好ましい。反応の終点は、エポキシ基の消滅の確認等により行うことができ、エポキシ基の定量としては、過塩素酸と第四級アンモニュウム塩(CTAB)とからハロゲン化水素(HB)を発生させてこれとエポキシ基とを反応させるセチルトリメチルアンモニュウムブロマイド(CTAB)法(JIS K7236:ISO3001:1999に準拠)等が適用できる。
反応触媒を使用する場合、反応触媒は反応生成物から除去することが好ましく、除去方法としては、アルカリ吸着剤{合成アルミノシリケート等;キョーワード(登録商標)200、500、700、1000、協和化学工業株式会社}を用いる方法(特開昭53−123499号公報等)、キシレン又はトルエン等の溶媒に溶かして水洗する方法(特公昭49−14359号公報等)、イオン交換樹脂を用いる方法(特開昭51−23211号公報等)及びアルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して生じる炭酸塩を濾過する方法(特公昭52−33000号公報)等が挙げられる。
本発明の消泡性向上剤には、水、増粘剤、分散剤、防腐剤、凍結防止剤及び/又は溶剤等を含んでもよい。
増粘剤としては、ザンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、カラギーナン、アルギン酸及びこの塩、トラガントガム、マグネシウムアルミニウムシリケート、ベントナイト、合成含水珪酸、並びにカルボキシル基を含む合成高分子型増粘剤(商品名として、たとえば、SNシックナー636、SNシックナー641;サンノプコ株式会社)、ポリオキシエチレン鎖を含む会合型増粘剤(商品名として、たとえば、SNシックナー625N、SNシックナー665T;サンノプコ株式会社)等が挙げられる。
分散剤としては、ポリアクリル酸(塩)、部分鹸化ポリビニルアルコール及び硫酸化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
凍結防止剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリン等が挙げられる。
防腐剤としては、公知の防腐剤(防菌・防黴剤辞典、日本防菌防黴学会昭和61年第1版発行、1−32頁等)等が使用でき、ホルマリン及び5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。
溶剤としては、公知の溶剤(溶剤ハンドブック、講談社 昭和51年発行、143−881頁等)等が使用でき、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテル及び1−ブタノール等が挙げられる。
疎水性化合物(E)としては、鉱物油、動植物油、合成潤滑油及びこれらを含有してなる消泡剤等が含まれる。
鉱物油としては、スピンドル油、マシン油及び冷凍機油等が挙げられる。動植物油としては、魚油、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、トウモロコシ油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ油及びパーム核油等が挙げられる。合成潤滑油としては、ポリオレフィン油(α―オレフィン油)、ポリグリコール油、ポリブテン油、アルキルベンゼン油(アルキレート油)及びイソパラフィン油等が挙げられる。
消泡剤としては、公知の消泡剤や、鉱物油、動植物油及び/又は合成潤滑油を含むものが使用できる。消泡剤には、酸化ポリエチレン等のワックス成分、脂肪酸ポリアミド等のアマイド成分、金属石鹸や疎水シリカ粒子等を含有してもよい。
疎水性化合物(E)には、鉱物油又は合成潤滑油が含まれることが好ましく、さらに好ましくは動粘度(mm/s;40℃)が0.5〜30(0.8〜27が好ましく、さらに好ましくは1〜25)であって、アニリン点が50〜100℃である鉱物油及び合成潤滑油を含むことである。
上記の鉱物油、動植物油及び合成潤滑油は、市場から容易に入手でき、鉱物油及び合成潤滑油としては、コスモSC22(21mm/s)、コスモSP10(10mm/s)、コスモRCスピンドル油(10mm/s)、コスモRBスピンドル油(15mm/s)、コスモニュートラル150(32mm/s)、コスモピュアスピンG(21mm/s)及びコスモピュアスピンE(5mm/s)(コスモ石油ルブリカンツ株式会社、「コスモ」は、コスモ石油株式会社の登録商標である。);日石スーパーオイルC(93mm/s)、日石スーパーオイルD(141mm/s)及び日石スーパーオイルB(54mm/s)(新日本石油株式会社);スタノール43N(27mm/s)、スタノール52(56mm/s)、スタノール69(145mm/s)、スタノール35(9mm/s)及びスタノールLP35(11mm/s)(エッソ石油株式会社);並びにフッコールSHスピン(9mm/s)、フッコールNT100(21mm/s)、フッコールNT150(28mm/s)、フッコールNT200(39mm/s)、フッコールNT60(10mm/s)及びフッコールSTマシン(9mm/s)(富士興産株式会社、「フッコール」は新日本石油株式会社の登録商標である。)(かっこ内の数字は「動粘度(40℃)」を表す。)等が挙げられ、動植物油としては、ファインオイルN、ファインオイルLR−1、ファインオイルISB−12(ミヨシ油脂株式会社)等が挙げられる。
消泡剤も市場から容易に入手でき、たとえば、ワックス成分を含む消泡剤として、SNデフォーマー1340、SNデフォーマー1360、金属石鹸を含む消泡剤としてノプコNXZ、疎水性シリカを含む消泡剤としてSNデフォーマー318、SNデフォーマー154及びノプコ8034(いずれもサンノプコ株式会社製)等が挙げられる。
消泡性向上剤の含有量(重量%)と、疎水性化合物(E)との重量比{(消泡性向上剤):(E)}は、1:99〜25:75が好ましく、さらに好ましくは1:99〜10:90、特に好ましくは1:99〜5:95である。この範囲であると、消泡性及びハジキの抑制がさらに良好となる。
本発明の消泡剤組成物は、上記の消泡性向上剤と、疎水性化合物(E)を含有していれば、製造方法に制限はなく、公知の混合方法等が適用できる。
本発明の消泡剤組成物は、塗料用の消泡剤や各種製造工程用の消泡剤として適用できる。これらのうち、塗料用の消泡剤として適しており、さらに水系コーティング材用の消泡剤として好適である。
好適な水系コーティング材としては、アクリルバインダー、酢酸ビニルバインダー、スチレンバインダー、ハロゲン化オレフィンバインダー、ウレタンバインダー、アクリル−シリコーンバインダー又はフッ素バインダーを含有してなるコーティング材が挙げられる。
本発明の消泡剤組成物を塗料に適用する場合、本発明の消泡剤組成物は、(1)顔料分散時及び/又は(2)塗料作成後に添加する方法等が挙げられる。また、各種製造工程に適用する場合、本発明の消泡剤組成物は、(1)原料の供給と共に、(2)加熱及び/若しくは減圧処理前に、並びに/又は(3)最終仕上げ工程等に添加する方法のいずれでもよい。
本発明の消泡剤組成物の添加量は、適用対象、用途等により適宜決定でき、たとえば、本発明の消泡剤組成物を水系コーティング材用の消泡剤として使用する場合、本発明の消泡剤組成物の含有量(重量%)は、水系コーティング材の重量に基づいて、0.05〜5が好ましく、さらに好ましくは0.1〜4.5、特に好ましくは0.15〜4、最も好ましくは0.2〜3である。この範囲であると、消泡性及びハジキの抑制がさらに良好となる。
本発明の消泡剤組成物を添加した水系コーティング材は、通常の方法により被塗装体に塗装することができ、ハケ塗り、ローラー塗装、エアスプレー塗装、エアレス塗装、ロールコーター塗装及びフローコーター塗装等の塗装方法等が適用できるが、特にハケ塗り及びローラー塗装時にその効果が顕著である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を意味する。
<実施例1>
攪拌、加熱、冷却、滴下、窒素置換、窒素による加圧及び真空ポンプによる減圧の可能な耐圧反応容器に、ニューポールSE−240{三洋化成工業株式会社、ソルビトール/EO付加物、水酸基価:263、以下同じ「ニューポール」は同社の登録商標である}1280部(1モル部)、オレイン酸{試薬特級、和光純薬工業株式会社、以下同じ}1130部(4モル部)及びメタンスルホン酸{試薬特級、和光純薬工業株式会社}2部を仕込み、窒素ガスを用いて0.3MPaになるまで加圧し、次いで0.12MPaになるまで排出する操作を3回繰り返した(以下、この操作を「窒素置換」と略する。)のち、120℃まで昇温した。次いで昇温しつつ真空ポンプにより次第に減圧とし、10〜20kPa、150℃×10時間反応させて、本発明の消泡性向上剤(S1)を得た。
<実施例2>
「オレイン酸1130部(4モル部)」を「ラウリン酸{試薬特級、和光純薬工業株式会社}800部(4モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S2)を得た。
<実施例3>
「オレイン酸1130部(4モル部)」を「ステアリン酸{試薬特級、和光純薬工業株式会社}1138部(4モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S3)を得た。
<実施例4>
「ニューポールSE−240の1280部(1モル部)」を「ニューポールSE−850{三洋化成工業株式会社、ソルビトール/EO付加物、水酸基価:396}850部(1モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S4)を得た。
<実施例5>
「オレイン酸1130部(4モル部)」を「オレイン酸847.5部(3モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S5)を得た。
<実施例6>
「オレイン酸1130部(4モル部)」を「オレイン酸1695部(6モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S6)を得た。
<実施例7>
実施例1と同様な耐圧反応容器に、ニューポールSE−240の1280部(1モル部)を仕込んだのち、真空ポンプにより次第に減圧とし、2.5kPa、120℃にて3時間脱水して水分(カールフィッシャー法による。以下、同じである。)を0.02%とした。次いで80℃にてミリオネートO{保土ヶ谷化学工業株式会社、ステアリルイソシアネート、NCO含量(ジ−n−ブチルアミンのジオキサン溶液を用いる測定法による。):14.2%}885部(3モル部)を仕込み、「窒素置換」したのち、NCO含量が0.02%になるまで、100℃にて6時間させて、本発明の消泡性向上剤(S7)を得た。
<実施例8>
実施例1と同様な耐圧反応容器に、ニューポールSE−240の1280部(1モル部)及び水酸化カリウム{試薬特級、和光純薬工業株式会社、使用量は水分を除いた純分換算量で表示した。以下、同じである。}4部を投入した後、120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて2時間脱水した。次いで80℃にて、エポサイザーM−24{DIC株式会社、炭素数12、14のα−オレフィンオキシドの混合物、「エポサイザー」は同社の登録商標である。}840部(4モル部)を仕込み、120℃にて6時間攪拌を続けて反応させた。次いで90℃にて脱イオン水25部を加えた後、アルカリ吸着剤{合成アルミノシリケート、キョーワード600、協和化学工業株式会社、「キョーワード」は同社の登録商標である。}60部を加え、同温度にて1時間攪拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙{東洋濾紙株式会社}を用いて濾過してアルカリ吸着剤を取り除き、さらに1.3〜2.7kPaの減圧下120℃にて2時間脱水(脱イオン水及びアルカリ吸着剤を添加、攪拌、濾過、脱水の処理をまとめて、以下、「触媒除去処理」と略記する。)して、本発明の消泡性向上剤(S8)を得た。
<実施例9>
実施例1と同様な耐圧反応容器に、ニューポールSE−240の1280部(1モル部)及び水酸化カリウム5部を投入した後、120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて2時間脱水した。次いで減圧のまま120℃にて、864部(12モル部)のBOを6時間かけて滴下し、さらに120℃にて2時間攪拌を続け、残存するBOを反応させた。次いで「触媒除去処理」して、ソルビトールのEO/BO付加物を得た。
「ニューポールSE−240の1280部(1モル部)」を「ソルビトールのEO/BO付加物2144部(1モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S9)を得た。
<実施例10>
「864部(12モル部)のBO」を「704部(16モル部)のEO」に変更したこと以外、実施例9と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S10)を得た。
<実施例11>
実施例1と同様な耐圧反応容器に、実施例1で得た消泡性向上剤(S1)4696部(2モル部)、アジピン酸{試薬特級、和光純薬工業株式会社}146部(1モル部)及びメタンスルホン酸4部を仕込み、「窒素置換」したのち、120℃まで昇温した。次いで昇温しつつ真空ポンプにより次第に減圧とし、10〜20kPa、150℃×10時間反応させて、本発明の消泡性向上剤(S11)を得た。
<実施例12>
実施例1と同様な耐圧反応容器に、実施例1で得た消泡性向上剤(S1)4696部(2モル部)及び水酸化カリウム7部を投入した後、120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて2時間脱水した。次いで80℃にて、グリシエールPP−300P{三洋化成工業株式会社、エポキシ当量290g/eqのジグリシジルエーテル、「グリシエール」は同社の登録商標である。}580部(1モル部)を仕込み、120℃にて6時間攪拌を続けて反応させた。次いで「触媒除去処理」して、本発明の消泡性向上剤(S12)を得た。
<実施例13>
実施例1と同様な耐圧反応容器に、実施例1で得た消泡性向上剤(S1)4696部(2モル部)を投入した後、120℃にて0.6〜1.3kPaの減圧下にて2時間脱水した。次いで80℃にて、HDI{三井武田ケミカル株式会社、タケネート700、「タケネート」は同社の登録商標である。}168部(1モル部)を仕込み、120℃にて6時間攪拌を続けて反応させて、本発明の消泡性向上剤(S13)を得た。
<実施例14>
「ニューポールSE−240の1280部(1モル部)」を「ニューポールGH−5000{三洋化成工業株式会社、グリセリン/PO付加物、水酸基価:33.6}5000部(1モル部)」に変更したこと及び「オレイン酸1130部(4モル部)」を「オレイン酸847.5部(3モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S14)を得た。
<実施例15>
「ニューポールSE−240の1280部(1モル部)」を「SNデフォーマー180{サンノプコ株式会社、蔗糖/PO/BO付加物、水酸基価:214}2100部(1モル部)」に変更したこと及び「オレイン酸1130部(4モル部)」を「オレイン酸847.5部(3モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の消泡性向上剤(S15)を得た。
<実施例16>
疎水性化合物(E1){SNデフォーマー1360、鉱物油系消泡剤、サンノプコ株式会社}95部及び消泡性向上剤(S1)5部を、25℃にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー{日本精器株式会社、モデルED}を用いて15分間攪拌して、本発明の消泡剤組成物(DF1)を得た。
<実施例17>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S2)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF2)を得た。
<実施例18>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S3)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF3)を得た。
<実施例19>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S4)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF4)を得た。
<実施例20>
疎水性化合物(E1)の使用量を「95部」から「75部」に変更したこと及び「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S5)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF5)を得た。
<実施例21>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S6)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF6)を得た。
<実施例22>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S7)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF7)を得た。
<実施例23>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S8)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF8)を得た。
<実施例24>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S9)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF9)を得た。
<実施例25>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S10)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF10)を得た。
<実施例26>
疎水性化合物(E1)の使用量を「95部」から「99部」に変更したこと及び「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S11)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF11)を得た。
<実施例27>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S12)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF12)を得た。
<実施例28>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S13)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF13)を得た。
<実施例29>
疎水性化合物(E2){SNデフォーマー318、鉱物油系消泡剤、サンノプコ株式会社}95部及び消泡性向上剤(S11)5部を、25℃にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー{日本精器株式会社、モデルED}を用いて15分間攪拌して、本発明の消泡剤組成物(DF14)を得た。
<実施例30>
疎水性化合物(E3){ノプコ NXZ、鉱物油系消泡剤、サンノプコ株式会社}95部及び消泡性向上剤(S11)5部を、25℃にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー{日本精器株式会社、モデルED}を用いて15分間攪拌して、本発明の消泡剤組成物(DF15)を得た。
<実施例31>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S14)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF16)を得た。
<実施例32>
「消泡性向上剤(S1)」を「消泡性向上剤(S15)」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、本発明の消泡剤組成物(DF17)を得た。
<実施例33>
疎水性化合物(E4){コスモSP10、コスモ石油ルブリカンツ株式会社、鉱物油}95部及び消泡性向上剤(S11)5部を、25℃にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザー{日本精器株式会社、モデルED}を用いて15分間攪拌して、本発明の消泡剤組成物(DF18)を得た。
<比較例1>
疎水性化合物(E1)をそのまま比較用の消泡剤組成物(H1)とした。
<比較例2>
疎水性化合物(E2)をそのまま比較用の消泡剤組成物(H2)とした。
<比較例3>
疎水性化合物(E3)をそのまま比較用の消泡剤組成物(H3)とした。
<比較例4>
「消泡性向上剤(S1)」を「ニューポールSE−240」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、比較用の消泡剤組成物(H4)を得た。
<比較例5>
水を比較用の消泡剤組成物(H5)とした。
<比較例6>
「消泡性向上剤(S1)」を「サンニックスGH−5000」に変更したこと以外、実施例16と同様にして、比較用の消泡剤組成物(H6)を得た。
<比較例7>
疎水性化合物(E4)をそのまま比較用の消泡剤組成物(H7)とした。
<消泡性評価用水性塗料の作成>
(1.エマルションベース塗料の調製)
表1、2に記載した原料組成にて、インペラー型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーを用いて、グラインディング及びレットダウンして、エマルションベース塗料を調製した。
Figure 2015182013
注1:サンノプコ株式会社製分散剤
注2:サンノプコ株式会社製増粘剤
注3:竹原化学工業株式会社製炭酸カルシウム
注4:石原産業株式会社製二酸化チタン(「タイペーク」は同社の登録商標である。)
注5:BASF社製アクリルエマルション、「ACRONAL」は、ビ−エ−エスエフ アクチエンゲゼルシヤフトの登録商標である。
注6:イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村油化学株式会社の登録商標である。
注7:サンノプコ株式会社製増粘剤
Figure 2015182013
注8:サンノプコ株式会社製分散剤
注9:ダイセルファインケム株式会社製増粘剤
注10:サンノプコ株式会社製増粘剤
注11:サンノプコ株式会社製湿潤剤
注12:竹原化学工業株式会社製炭酸カルシウム
注13:石原産業株式会社製二酸化チタン(「タイペーク」は同社の登録商標である。)
注14:ダウケミカルカンパニー製バインダー樹脂(「プライマル」はロ−ム エンド ハ−スコムパニ−の登録商標である。)
注15:イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村化学株式会社の登録商標である。
注16:サンノプコ株式会社製増粘剤
(2.エマルション塗料の調製)
エマルションベース塗料A又はBに、消泡剤組成物(DF1)〜(DF18)又は比較用の消泡剤組成物(H1)〜(H7)をそれぞれ0.2%(対エマルションベース塗料A又はB)となるように加えて、コーレス型羽根を装着したエクセルオートホモジナイザーにて25℃、1500rpm、2分間攪拌混合して、評価用エマルション塗料を得た。
(消泡性の評価)
中毛ウールローラー(大塚刷毛製造株式会社)を用いて評価用エマルション塗料を15cm×15cmのブリキ板上にローラー塗装し、直後(0秒)及び30秒後に写真撮影して、ブリキ板の中央部分(1.5cm×1.5cm)に発生した泡を目視で数えて表3及び4に記載した。数が少ない方が消泡性が優れることを意味する。
(ハジキの評価)
ガラス板{厚さ5mm、20×30cmにカット}をアセトン/布にて脱脂した後、25℃、60%相対湿度の条件下、ウェット膜厚100μmとなるように、評価用エマルション塗料をアプリケーターにて塗装した後、塗膜表面を観察し、目視にて、ハジキ痕の個数を数え、表3及び4に記載した。なお、数値の小さい方がハジキが少ないことを意味し好ましい。
Figure 2015182013
Figure 2015182013
本発明の消泡性向上剤を含有する消泡剤組成物は、比較用の消泡剤組成物に比べ、ハジキの発生及び消泡性に優れ、塗料を塗布して得られた塗膜は、外観を損なうことがなかった。
本発明の消泡性向上剤は、公知の消泡剤等を含む疎水性化合物に含有させるだけで、ハジキを抑制し、且つ消泡性が飛躍的に改善できるため、あらゆる用途に用いることができる。特に水性発泡液用の消泡剤に含有させると効果的であり、例えば、紙パルプ製造工業(パルプ化工程、抄紙工程及び塗工工程等)、建築工業(抄造工程等)、染料工業、染色工業、発酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、インキ、塗料工業及び繊維加工工業等の各種工程で発生する気泡に対して使用される消泡剤に適用することができる。これらのうち、塗料用消泡剤として適しており、さらに水性塗料用消泡剤として好適である。






Claims (6)

  1. 一般式(1)で表される化合物(Y1)を含有してなることを特徴とする消泡性向上剤。

    {H-(OA-)Q{-(OA-)X} (1)

    一般式(1)において、Qは3〜8価のアルコールから水酸基の水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、Xは一般式(2)〜(4)で表される基、aは1〜35の整数、bは0〜3の整数、cは1〜8の整数(但し、b及びcの和は3〜8である。)であり、X、a、b、及びcはそれぞれ同じでも異なってもよい。

    -C(=O)-R (2)
    -C(=O)-NH-R (3)
    -CH-CH(-OH)-CH-R (4)

    一般式(2)〜(4)において、Cは炭素原子、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Hは水素原子を表し、Rは炭素数7〜24のアルキル基、炭素数7〜23のアルケニル基又は炭素数7〜15のアリール基から選ばれるいずれか1つの基を表す。
  2. 一般式(1)で表される化合物(Y1)と架橋剤(B)との化学反応から得られる化合物(Y2)を含有してなることを特徴とする消泡性向上剤。

    {H-(OA-)Q{-(OA-)X} (1)

    一般式(1)において、Qは3〜8価のアルコールから水酸基の水素原子を除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、Xは一般式(2)〜(4)で表される基、aは1〜35の整数、bは0〜3の整数、cは1〜8の整数(但し、b及びcの和は3〜8である。)であり、X、a、b、及びcはそれぞれ同じでも異なってもよい。

    -C(=O)-R (2)
    -C(=O)-NH-R (3)
    -CH-CH(-OH)-CH-R (4)

    一般式(2)〜(4)において、Cは炭素原子、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Hは水素原子を表し、Rは炭素数7〜24のアルキル基、炭素数7〜23のアルケニル基又は炭素数7〜15のアリール基から選ばれるいずれか1つの基を表す。
  3. 架橋剤(B)が、炭素数2〜10のジカルボン酸(B1)、炭素数6〜17のジイソシアネート(B2)又は炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(B3)のいずれかから選ばれる請求項2に記載の消泡性向上剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の消泡性向上剤と、疎水性化合物(E)を含有してなることを特徴とする消泡剤組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の消泡性向上剤と、疎水性化合物(E)との重量比{(消泡性向上剤):(E)}が1:99〜25:75である請求項4に記載の消泡剤組成物。
  6. 水系コーティング材及び請求項4又は5に記載された消泡剤組成物からなることを特徴とする水系コーティング組成物。

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