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JP2015170587A - コンセント差込型感震器 - Google Patents

コンセント差込型感震器 Download PDF

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Abstract

【課題】コンセントタップに差し込むだけで、地震を検出した後に主幹ブレーカを遮断することができ、しかも振動を検出した後に構造物に損傷がないことが確認できたような場合には、主幹ブレーカが遮断されることを阻止することができるコンセント差込型感震器を提供する。
【解決手段】本発明のコンセント差込型感震器は、電路のコンセントタップに差し込まれる差込プラグ11と、接地されたアース端子に接続するアース端子接続部と、地震を検出したとき判定回路14に検出情報を出力する感震センサ13と、この検出情報により震度を判定する判定回路14と、判定回路14からの出力信号により漏電を発生させる漏電発生部15と、漏電発生部15の動作を無効化するリセット手段とを備えたものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、地震発生時に電路を遮断するために使用されるコンセント差込型感震器に関するものである。
地震発生時の家屋の損壊に伴って発生する漏電火災や感電事故を防止するために、所定震度以上の地震が検出されたときには、負荷への給電を停止することが望まれる。
この要望に応えるために、特許文献1には分電盤の内部に感震器を設置し、地震を検出した後、避難のための所定時間(例えば3分)を経過したときに主幹ブレーカを遮断する技術が提案されている。また復電時にも一定条件で主幹ブレーカを遮断するようになっている。
しかし、このように感震器を分電盤に組み込むには電気工事士などの資格が必要であり、一般の人が作業することはできない。また感震器が動作したか否かを確認するためには分電盤まで行かねばならず、手元での確認はできないという問題があった。
そこで特許文献2のように、コンセント差込型の感震器が提案されている。このコンセント差込型感震器は手元のコンセントタップに差し込んで使用することができるので、電気工事士などの資格は不要であり、手元での確認も容易である。
しかしこのコンセント差込型感震器に不意の外力が加えられて振動した場合や、地震が発生したが構造物に損傷がないことが確認できたような場合にも、特許文献2の構造ではその後に主幹ブレーカが遮断されることを阻止することができない。またコンセント差込型感震器をコンセントタップから取り外したときにも感震センサが揺れを記憶するので、再度コンセントタップに差し込んだ時に、誤動作する可能性が残されていた。
特開平09−233623公報 実用新案登録第3016474号公報
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、コンセントタップに差し込むだけで、地震を検出した後に主幹ブレーカを遮断することができ、しかも振動を検出した後に構造物に損傷がないことが確認できたような場合には、主幹ブレーカが遮断されることを防止することができるコンセント差込型感震器を提供することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明のコンセント差込型感震器は、電路のコンセントタップに差し込まれる差込プラグと、接地されたアース端子に接続するアース端子接続部と、地震を検出したとき判定回路に検出情報を出力する感震センサと、この検出情報により震度を判定する判定回路と、判定回路からの出力信号により漏電を発生させる漏電発生部と、漏電発生部の動作を無効化するリセット手段とを備えたことを特徴とするものである。
なお請求項2のように、感震器の動作を確認する動作確認手段を備えることが好ましく、また請求項3のように、電路が停電中、前記検出情報を記憶する記憶部を備え、判定回路は復電時に記憶部から検出情報を読み出して震度を判定することが好ましい。
また請求項4のように、コンセントタップへの差込み・取外しを検出する差込検出手段を備え、差込検出後所定時間経過後に判定回路を機能させることが好ましく、請求項5のように、コンセントタップへの差込み・取外しを検出する差込検出手段を差込プラグ側に設け、コンセントタップからの取外しが検出されたとき記憶部の検出情報を無効化することが好ましい。さらに請求項6のように、筐体にコンセントタップを設けた構造とすることが好ましい。
本発明のコンセント差込型感震器は、電路のコンセントタップに差し込んで使用されるものであり、感震センサが振動を検出すると、判定回路が震度を判定し、所定震度以上である場合には所定時間後に漏電発生部が漏電を発生させる。分電盤の主幹開閉器は漏電検出機能を備えた漏電ブレーカであるので、主幹開閉器は直ちに電路を遮断し、地震発生後の漏電火災や感電事故を防止することができる。このように本発明によれば、特許文献1のように感震器を分電盤に組み込む必要がないため、電気工事士などの資格は不要であり、手元での作動状態の確認も容易である。
また本発明のコンセント差込型感震器は、漏電発生部の動作を無効化するリセット手段を備えているので、振動を検出した後に構造物に損傷がないことが確認できたような場合には、主幹ブレーカが遮断されることを阻止することができる。
なお請求項4、5のようにコンセントタップへの差込み・取外しを検出する差込検出手段を設けておけば、コンセントタップへの差込み・取外し時の振動を地震振動と誤認するトラブルを防止することができ、復電時や再接続時に誤動作することがない。
本発明のコンセント差込型感震器の使用状態の説明図である。 実施形態のコンセント差込型感震器の外観図斜視である。 実施形態のコンセント差込型感震器の概念的な側面図である 実施形態のコンセント差込型感震器の内部構成の説明図である。 漏電発生部の回路図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1において、1は一般住宅等の構造物に設置されている分電盤、2は主幹ブレーカである漏電ブレーカ、3はその二次側に多数接続された分岐ブレーカである。各分岐ブレーカ3には図示を略した各種の負荷に給電するための電路4が接続されており、図1ではその電路4の一つに本発明のコンセント差込型感震器が接続されている。なお差込まれる電路4は特定されるものではなく、どの電路でも差し支えない。
図2、図3に実施形態のコンセント差込型感震器の外観を示し、図4にその内部構成を示す。
図3において、10はコンセント差込型感震器の筐体、11は電路4のコンセントタップ(図示せず)に差し込まれる差込プラグである。この差込プラグ11は電源プラグとしての機能を有するものである。12はアース端子接続部として筐体10に設けたアースプラグであり、構造物のコンセントタップに設けられ、接地されたアース端子26に接続されるが、コンセントタップにアースプラグ12に対応するアース端子がない場合には、図2のようにアース端子接続部をアース線24として筐体10の側面から引出して別途アース端子に接続してもよい。何れにせよ、確実に接地しておくことが必要である。
図4に示すように、筐体10の内部には感震センサ13、判定回路14、漏電発生部15、記憶部16、バッテリ17などが設けられている。また筐体10の表面側には、表示部18、リセットボタン19、テストボタン20、切替スイッチ21などが設けられている。さらに筐体10の裏面側には、上記した差込プラグ11、アースプラグ12のほか、差込プラグ11がコンセントタップに差し込まれたこと及びコンセントタップから取り外されたことを検出する差込検出手段22が設けられている。
感震センサ13は地震の揺れを検出し、判定回路14に検出情報を出力する機能を有するもので、それ自体は公知である。判定回路14は感震センサ13からの検出情報により震度を判定し、その後の動作を決定する。すなわち、第1レベル以上(例えば震度5以上)の揺れであると判定した場合には、所定時間(例えば3分後)に漏電発生部15に出力信号を送る。しかし第2レベル以上(例えば震度6以上)の揺れと判定した場合には、直ちに漏電発生部15に出力信号を送るものとしてもよい。なお、表示部18は地震が発生したことや、間もなく電源が遮断される旨をランプ点滅や音声によって表示、警告する。
漏電発生部15は図5に示す回路を備えたもので、一次的に擬似的な漏電を発生させる機能を有する。これにより交流の相間バランスが崩れるため、漏電検出機能を有する分電盤1の主幹ブレーカ2が漏電を検出し、電路を遮断する。主幹ブレーカ2は漏電を検出すると直ちに回路を遮断するため、上記のように、判定回路14が漏電発生部15に信号を出力するタイミングを制御する必要がある。
なお、感震センサ13から出力された検出情報は記憶部16に記憶される。これは判定回路14が漏電発生部15に出力信号を送る前に、停電が発生したときには主幹ブレーカ2を動作させることができず、その後に復電した際に記憶されている検出情報に基づいて震度を判定し、主幹ブレーカ2を動作させるためである。従って判定回路14が漏電発生部15に出力信号を送るとその必要がなくなるため、この記憶はクリアされる。
このほか、地震波が到達する前に電力会社が送電を停止して停電するケースがある。このような事態に対応するために、停電発生後の所定時間(例えば8秒後)内に感震センサ13が揺れを検出した場合にも記憶部16に記憶させ、復電時に主幹ブレーカ2を動作させるようにすることが好ましい。停電中にも記憶を維持させておくためには、不揮発性メモリを用いることが好ましい。なおバッテリ17は、停電中にも各素子に所定時間の給電ができるようにするためのものである。
上記した判定回路14の動作を整理すると、次の通りである。
停電を伴わない通常の場合には、判定回路14が第1レベル以上の揺れであると判定すると、所定時間に漏電発生部15に出力信号を送り、第2レベル以上の揺れと判定した場合には、直ちに漏電発生部15に出力信号を送る。これにより主幹ブレーカ2が動作して給電を停止する。
地震発生後、3分以内に停電した場合には、主幹ブレーカ2はオンの状態のままである。このため復電時に判定回路14が記憶部16の記憶を読み込み震度を判定し、第1レベル以上の検出情報が記憶されている場合には、復電直後に漏電発生部15に出力信号を送り、主幹ブレーカ2を動作させる。
停電発生後、所定時間内に地震が発生した場合にも、復電時に判定回路14が記憶部16の記憶を読み込み、第1レベル以上の検出情報が記憶されている場合には、復電直後に漏電発生部15に出力信号を送り、主幹ブレーカ2を動作させる。
なお、復電時に記憶部に記憶された検出情報に基づく上記の2つの動作は、切替スイッチ21により選択できるようにしておくこともできる。すなわち、両方とも有効、片方のみ有効、両方とも無効を選択可能としてもよい。
リセットボタン19は判定回路14に組み込まれたリセット手段を作動させ、漏電発生部15の動作を無効化するためのボタンである。地震が検出され、表示部18が間もなく電源が遮断される旨を表示しているが、実際には構造物に損傷がないような場合には、電源を遮断する必要がない。このような場合にはリセットボタン19を押してリセット手段を作動させると、判定回路14は漏電発生部15に出力信号を送ることを中止する。このほか、筐体10に意図せぬ衝撃を加えてしまったような場合にも、地震による揺れと判断して誤動作する可能性があるが、リセットボタン19を押すことによって電源が遮断される事態を回避することができる。
テストボタン20は動作確認手段を構成するボタンであり、押されたときに漏電発生部15に信号を送り、疑似的な漏電を発生させる。これにより、主幹ブレーカ2が確実に動作することを確認することができる。なお主幹ブレーカ2が動作しない原因としては、アースプラグ12が接地されていないために主幹ブレーカ2が漏電を検出できないことと、主幹ブレーカ2の漏電検出機能自体の劣化を挙げることができる。
差込検出手段22は必須の構成ではないが、以下に説明する機能を発揮する。差込検出手段22は、差込プラグ11がコンセントタップに差し込まれたことを機械的に検出するものであり、差込み検出後に所定時間が経過してから判定回路14の機能を有効化する。これによってコンセントタップへの差込み時の振動を地震の揺れと誤認することによる誤動作を防止することができる。また、差込プラグ11がコンセントタップから取り外されたことを差込検出手段22が検出した場合に記憶部の検出情報を無効化するようにしておけば、再度差込みを行なった場合の誤動作(復電と誤認することによる電源遮断)を防止することができる。なお、インターロック解除ボタンを押圧しないと差込プラグ11をコンセントタップから取り外すことができない構造とした場合には、インターロック解除ボタンの押圧により記憶部16も検出情報を消去するようにしてもよい。
以下に、その他の付加的な機能について説明する。
判定回路14には、アース接続判定機能を持たせておくことが好ましい。すなわち、差込検出手段22による差込み検出後、または差込プラグ11の端子間で電圧を検出した後に、アースプラグ12と差込プラグ11との間で電位差を検出し、100Vであれば接地が正しく接続されていると判定するが、0Vであれば非接続と判定する。接地が正しく接続されていないと漏電発生部15が正しく動作しても擬似漏電が発生せず主幹ブレーカ2を遮断させることができないので、表示部18にその旨を表示し、アースプラグ12を正しく接続するように警告する。
なお、筐体10に増設用コンセントタップ23を設けておけば、感震器の取付けによって既存のコンセントが塞がることを回避できる。
以上に説明したように、本発明のコンセント差込型感震器を用いれば、電路のコンセントタップに差し込むだけで、地震を検出した後に主幹ブレーカ2を遮断することができ、しかも振動を検出した後に構造物に損傷がないことが確認できたような場合には、リセットボタン19を押圧することによって、主幹ブレーカ2が遮断されることを事前に阻止することができる。
1 分電盤
2 主幹ブレーカ(漏電ブレーカ)
3 分岐ブレーカ
4 電路
10 筐体
11 差込プラグ
12 アースプラグ(アース端子接続部)
13 感震センサ
14 判定回路
15 漏電発生部
16 記憶部
17 バッテリ
18 表示部
19 リセットボタン
20 テストボタン
21 切替スイッチ
22 差込検出手段
23 増設用コンセントタップ
24 アース線(アース端子接続部)
25 コンセントタップ
26 アース端子

Claims (5)

  1. 電路のコンセントタップに差し込まれる差込プラグと、接地されたアース端子に接続するアース端子接続部と、地震を検出したとき判定回路に検出情報を出力する感震センサと、この検出情報により震度を判定する判定回路と、判定回路からの出力信号により漏電を発生させる漏電発生部と、漏電発生部の動作を無効化するリセット手段とを備えたことを特徴とするコンセント差込型感震器。
  2. 感震器の動作を確認する動作確認手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のコンセント差込型感震器。
  3. 電路が停電中、前記検出情報を記憶する記憶部を備え、判定回路は復電時に記憶部から検出情報を読み出して震度を判定することを特徴とする請求項1または2に記載のコンセント差込型感震器。
  4. コンセントタップへの差込み・取外しを検出する差込検出手段を備え、差込検出後所定時間経過後に判定回路を機能させることを特徴とする請求項1記載のコンセント差込型感震器。
  5. コンセントタップへの差込み・取外しを検出する差込検出手段を差込プラグ側に設け、コンセントタップからの取外しが検出されたとき記憶部の検出情報を無効化することを特徴とする請求項3記載のコンセント差込型感震器。
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