JP2015034577A - クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】ストラッププレートに作用する圧縮荷重を低下させることができるクラッチを提供する。
【解決手段】
入力側回転部材に摩擦接触させられてトルクを伝達するクラッチディスク19が出力側回転部材に連結され、クラッチディスク19を入力側回転部材側に弾性的に押圧する押圧板7がクラッチディスク19を挟んで入力側回転部材とは反対側に配置され、入力側回転部材と一体に回転する回転体2と押圧板7とが回転体2と押圧板7との間でトルクを伝達する連結機構12によって連結されているクラッチ1において、連結機構12は、出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として回転体2から押圧板7にトルクを伝達する第1連結部22と、入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として押圧板7から回転体2にトルクを伝達する第2連結部23とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】
入力側回転部材に摩擦接触させられてトルクを伝達するクラッチディスク19が出力側回転部材に連結され、クラッチディスク19を入力側回転部材側に弾性的に押圧する押圧板7がクラッチディスク19を挟んで入力側回転部材とは反対側に配置され、入力側回転部材と一体に回転する回転体2と押圧板7とが回転体2と押圧板7との間でトルクを伝達する連結機構12によって連結されているクラッチ1において、連結機構12は、出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として回転体2から押圧板7にトルクを伝達する第1連結部22と、入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として押圧板7から回転体2にトルクを伝達する第2連結部23とを備えている。
【選択図】図1
Description
この発明は、入力側回転部材にクラッチディスクが摩擦接触させられてトルクを伝達させるように構成されたクラッチに関するものである。
従来、エンジンの出力軸と一体に回転するフライホイールと、そのフライホイールにクラッチカバーを介して連結されたプレッシャープレートとでクラッチディスクを挟み付けてトルクを伝達させるように構成されたクラッチが知られている。このように構成されたクラッチが特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたクラッチは、フライホイールとクラッチカバーとを一体化させ、そのクラッチカバーの内側に軸線方向に移動可能にプレッシャープレートが設けられている。また、そのプレッシャープレートをクラッチディスクから離隔させる方向に弾性力を作用させかつクラッチカバーとプレッシャープレートを一体に回転させるように、複数の板部材を積層したストラッププレートが設けられている。具体的には、ストラッププレートの一方の端部をクラッチカバーに連結し、クラッチカバーに連結された固定部と円周方向においてずれた位置で、他方の端部とプレッシャープレートとを連結するように構成されている。そして、上記ストラッププレートの弾性力に対抗した方向にダイアフラムスプリングの弾性力を作用させるように構成されていて、そのダイアフラムスプリングの弾性力を減少させるようにレリーズ機構が設けられている。
特許文献1に記載されたようにストラッププレートを備えたクラッチは、通常、エンジンから出力されたトルクを駆動輪に伝達するときに、ストラッププレートに引っ張り荷重が作用するように構成されている。そのようにエンジンの出力トルクを駆動輪に伝達するときに、ストラッププレートに引っ張り荷重が作用するようにクラッチを構成した場合には、クラッチの出力側からエンジンの回転数が増大するようにトルクを伝達するときには、ストラッププレートに圧縮荷重が作用する。したがって、エンジンの回転数が増大するようにクラッチの出力側から伝達するトルクが大きい場合には、ストラッププレートの耐久性が低下してしまう可能性がある。
また、ストラッププレートに引っ張り荷重が作用する場合には、その引っ張り荷重の分力がプレッシャープレートをクラッチディスクから離隔させる方向に作用する。このようにプレッシャープレートに作用する引っ張り荷重の分力は、ストラッププレートの剛性やクラッチに入力されるトルクなどから比較的予測することができる。一方、ストラッププレートに圧縮荷重が作用する場合には、その圧縮荷重の分力がプレッシャープレートをクラッチディスク側に押圧するように作用する。この場合には、プレッシャープレートをクラッチディスク側に押圧する荷重を予測することが比較的困難であり、そのため、クラッチの伝達トルク容量の制御性が低下する可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、ストラッププレートに作用する圧縮荷重を低下させることができるクラッチを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、入力側回転部材に対向して配置されるとともに前記入力側回転部材に摩擦接触させられてトルクを伝達するクラッチディスクが出力側回転部材に連結され、前記クラッチディスクを前記入力側回転部材側に弾性的に押圧する押圧板が前記クラッチディスクを挟んで前記入力側回転部材とは反対側に配置され、前記入力側回転部材と一体に回転する回転体と前記押圧板とが前記回転体と前記押圧板との間でトルクを伝達する連結機構によって連結されているクラッチにおいて、前記連結機構は、前記出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記回転体から前記押圧板にトルクを伝達する第1連結部と、前記入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記押圧板から前記回転体にトルクを伝達する第2連結部とを備えていることを特徴とするものである。
前記連結機構は、前記回転体と前記押圧板とのいずれか一方に連結される第1固定部と、円周方向において前記第1固定部の両側で前記回転体と前記押圧板との他方に連結される第2固定部および第3固定部を備えていてもよい。
前記クラッチディスクと前記押圧板とが接触してトルクを伝達しているときに、前記第1固定部と前記第2固定部と前記第3固定部とが軸線方向において同一位置になるように構成されていてもよい。
前記連結機構は、前記第1固定部および前記第2固定部に連結されかつ軸線方向に弾性変形する第3連結部と、前記第1固定部および前記第3固定部に連結されかつ軸線方向に弾性変形する第4連結部とを含み、前記第3連結部と前記第4連結部との長さが同一に形成されていてもよい。
前記第1連結部は、軸線方向に突出した第1屈曲部を有し、前記第2連結部は、軸線方向に突出した第2屈曲部を有していてもよい。
前記出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記回転体から前記押圧板に伝達するトルクと、前記入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記押圧板から前記回転体に伝達するトルクとの大きいトルクを引っ張り荷重として伝達する前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とのいずれか一方の屈曲部における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量が、他方の屈曲部における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量よりも小さく形成されていてもよい。
前記第1連結部および前記第2連結部を前記押圧板に連結する第4固定部を有し、前記第1連結部は、前記押圧板が軸線方向に移動するときに、前記第4固定部が軸線方向のみに移動するように弾性変形する第5連結部を含み、前記第2連結部は、前記押圧板が軸線方向に移動するときに、前記第4固定部が軸線方向のみに移動するように弾性変形する第6連結部を含んでいてもよい。
前記連結機構と前記回転体あるいは前記押圧板とを連結する固定手段を備え、前記連結機構は、前記固定手段に対して前記押圧板の円周方向に相対移動することができるように設けられていてもよい。
前記連結機構は、前記回転体あるいは前記押圧板に連結される箇所に第1貫通孔が形成された第1プレート部材を含み、前記固定手段は、前記第1貫通孔に挿入される第1固定部材を含み、前記第1固定部材の外径は、前記押圧板が前記第1プレート部材に対して円周方向に相対移動することができるように前記第1貫通孔の内径よりも小さく形成されていてもよい。
前記連結機構は、一方の端部に第2貫通孔が形成された第2プレート部材と、一方の端部に第3貫通孔が形成されかつ前記第2プレート部材と円周方向において隣り合って設けられた第3プレート部材を含み、前記固定手段は、前記第2貫通孔と前記第3貫通孔とに挿入されて前記回転体と前記押圧板とのいずれか一方に前記第2プレート部材と前記第3プレート部材とを連結させる第2固定部材を含み、前記第2プレート部材と前記第3プレート部材とのいずれにもトルクが入力されていない状態で、前記第2貫通孔における前記第3プレート部材側の内壁面と前記第2固定部材との隙間が、前記第3貫通孔における前記第2プレート部材側の内壁面に対向した内壁面と前記第2固定部材との隙間よりも小さく構成されてもよい。
前記出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記回転体から前記押圧板に伝達するトルクと、前記入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記押圧板から前記回転体に伝達するトルクとの大きいトルクを引っ張り荷重として伝達する前記第1連結部と前記第2連結部とのいずれか一方の連結部の剛性が、前記他方の連結部の剛性よりも高く形成されていてもよい。
前記入力側回転部材は、車両に搭載されたエンジンの出力軸を含み、前記出力側回転部材は、前記出力軸を回転させて前記エンジンをクランキングさせるクランキング手段に連結されていてもよい。
前記クランキング手段は、前記車両に搭載されたモータを含んでいてもよい。
この発明によれば、入力側回転部材に対向して配置されるとともに入力側回転部材に摩擦接触させられてトルクを伝達するクラッチディスクが出力側回転部材に連結されている。また、クラッチディスクを入力側回転部材側に弾性的に押圧する押圧板がクラッチディスクを挟んで入力側回転部材とは反対側に配置され、入力側回転部材と一体に回転する回転体と押圧板とが連結機構によりトルクを伝達するように構成されている。そして、連結機構は、出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として回転体から押圧板にトルクを伝達する第1連結部と、入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として押圧板から回転体にトルクを伝達する第2連結部とを備えている。したがって、出力側回転部材の回転数を増大させるように入力側回転部材からトルクが入力されている場合であっても、入力側回転部材の回転数を増大させるように出力側回転部材からトルクが入力されている場合であっても連結機構が引っ張り荷重としてトルクを伝達するように構成されているので、連結機構に圧縮荷重が過剰に作用して耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。また、連結機構に作用する荷重の分力が押圧板を軸線方向に押圧する方向に作用することを抑制もしくは防止することができるので、押圧板とクラッチディスクとの摩擦力の制御性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
また、クラッチディスクと押圧板とが接触してトルクを伝達しているときに、クラッチカバーおよび押圧板のいずれか一方に連結機構が連結された第1固定部と、円周方向においてその第1固定部の両側でクラッチカバーと押圧板との他方に連結機構が連結された第2固定部および第3固定部とを、軸線方向において同一位置になるように構成することにより、連結機構に圧縮あるいは引っ張り荷重が作用した場合であっても、押圧板がクラッチディスクを押圧する方向に連結機構に作用する荷重の分力が作用することを抑制もしくは防止することができる。その結果、押圧板とクラッチディスクとの摩擦力の制御性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
連結機構が、第1固定部および第2固定部に連結されかつ軸線方向に弾性変形する第3連結部と、第1固定部および第3固定部に連結されかつ軸線方向に弾性変形する第4連結部とを含み、第3連結部と第4連結部との長さが同一に形成されている場合には、押圧板が軸線方向に移動する際に、押圧板におけるクラッチディスクと接触する摩擦面が傾斜することを抑制もしくは防止することができる。その結果、連結機構における押圧板に連結された部分に捩れ荷重などが作用することを抑制もしくは防止することができるので、連結機構の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
また、軸線方向に突出した第1屈曲部を第1連結部が備え、軸線方向に突出した第2屈曲部を第2連結部が備えている場合には、押圧板が軸線方向に移動するときに、各屈曲部が弾性変形する。そのため、各屈曲部が弾性変形することに伴って、押圧板が円周方向に移動することを抑制もしくは防止することができる。そのため、押圧板とクラッチディスクとを十分に離隔させることができる。その結果、押圧板とクラッチディスクとが意図せずに接触してトルクを伝達することを抑制もしくは防止することができる。また、そのように構成することにより、押圧板とクラッチディスクとの摩擦力を変化させる荷重を押圧板に作用させる部材と押圧板とが円周方向に相対移動することを抑制もしくは防止することができる。その結果、押圧板の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
さらに、比較的大きいトルクを引っ張り荷重として伝達する一方の屈曲部における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量が、他方の屈曲部における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量よりも小さく形成することにより、引っ張り荷重に対する剛性を高くすることができる。その結果、連結機構の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
第1連結部および第2連結部を押圧板に連結する第4固定部を備え、押圧板が軸線方向に移動するときに、第4固定部が軸線方向のみに移動するように弾性変形する第5連結部を備え、押圧板が軸線方向に移動するときに、前記第4固定部が軸線方向のみに移動するように弾性変形する第6連結部を備えている場合には、押圧板が軸線方向に移動するときに、同時に円周方向に移動することを抑制もしくは防止することができる。そのため、押圧板とクラッチディスクとを十分に離隔させることができる。その結果、押圧板とクラッチディスクとが意図せずに接触してトルクを伝達することを抑制もしくは防止することができる。また、そのように構成することにより、押圧板とクラッチディスクとの摩擦力を変化させる荷重を押圧板に作用させる部材と押圧板とが円周方向に相対移動することを抑制もしくは防止することができる。その結果、押圧板の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
連結機構とクラッチカバーあるいは押圧板とを連結する固定手段を備え、その固定手段に対して押圧板の円周方向に相対移動することができるように連結機構を設けることにより、押圧板が軸線方向に移動する際に、同時に円周方向に押圧板が移動することを抑制もしくは防止することができる。そのため、押圧板とクラッチディスクとを十分に離隔させることができる。その結果、押圧板とクラッチディスクとが意図せずに接触してトルクを伝達することを抑制もしくは防止することができる。また、そのように構成することにより、押圧板とクラッチディスクとの摩擦力を変化させる荷重を押圧板に作用させる部材と押圧板とが円周方向に相対移動することを抑制もしくは防止することができる。その結果、押圧板の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
一方の端部に第2貫通孔が形成された第2プレート部材と、一方の端部に第3貫通孔が形成されかつ第2プレート部材と円周方向において隣り合って設けられた第3プレート部材を連結機構が備え、第2貫通孔と第3貫通孔とに挿入されてクラッチカバーと押圧板とのいずれか一方に第2プレート部材と第3プレート部材とを連結させる第2固定部材を固定手段が備え、第2プレート部材と第3プレート部材とのいずれにもトルクが入力されていない状態で、第2貫通孔における第3プレート部材側の内壁面と第2固定部材との隙間が、第3貫通孔における第2プレート部材側の内壁面に対向した内壁面と第2固定部材との隙間よりも小さく構成されている場合には、一方のプレート部材が引っ張り荷重としてトルクを伝達する。言い換えると、他方のプレート部材に圧縮荷重が作用することを抑制もしくは防止することができる。その結果、連結機構の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
この発明に係るクラッチの構成の一例を図5に示している。なお、図5には、クラッチ1の出力側から見た側面図を示し、図5に示す右上部分は、この発明における回転体に相当するクラッチカバー2の内部の構成を示している。また、図5に示すクラッチ1は、摩擦面にオイルを介さずにトルクを伝達する乾式クラッチである。なお、この発明に係るクラッチは、入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重としてトルクを伝達する部分と、出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重としてトルクを伝達する部分とを有する連結機構を備えていればよく、他の部材の構成は、従来知られたクラッチと同様に構成することができる。そのため、ここでは、この発明における連結機構に相当するストラッププレートの構成以外の部材については簡単に説明する。図5に示すクラッチ1は、環状に形成されたクラッチカバー2を有し、そのクラッチカバー2の内周部3が軸線方向における出力側に突出して形成されている。また、クラッチカバー2の外周部4は、円周方向に所定の間隔を空けて入力側に屈曲して形成されていて、その屈曲した部分5と入力側回転部材とがリベット6により一体化されている。すなわち、クラッチカバー2は、入力側回転部材と一体に回転するように構成されている。
また、クラッチカバー2の入力側には、軸線方向に移動することができるように構成された環状のプレッシャープレート(押圧板)7が設けられている。このプレッシャープレート7は、出力側回転部材と一体に回転するクラッチディスクを、入力側回転部材とにより挟み付けるための部材である。したがって、プレッシャープレート7は入力側回転部材と対向して配置され、プレッシャープレート7と入力側回転部材との間にクラッチディスクが配置されている。
さらに、プレッシャープレート7をクラッチディスク側に押圧するダイアフラムスプリング8が設けられている。このダイアフラムスプリング8は、環状に形成されていて、その内周部9には放射状にスリット10が形成されている。そして、ダイアフラムスプリング8の外周部11がプレッシャープレート7と一体になって軸線方向に移動するように構成されている。また、ダイアフラムスプリング8の内周部9は、図示しないレリーズ機構が連結されていて、そのレリーズ機構によりダイアフラムスプリング8の内周部9を軸線方向に押圧することにより、クラッチディスクを挟み付ける挟圧力を低下させるように構成されている。すなわち、ダイアフラムスプリング8の内周部9を押圧することにより、プレッシャープレート7と連結された外周部11が、軸線方向における出力側に移動するように構成されている。なお、ダイアフラムスプリング8を押圧する力点の位置と、ダイアフラムスプリング8が撓む支点の位置との関係に応じて、レリーズ機構によりダイアフラムスプリング8の内周部9を押圧する荷重の方向は軸線方向における入力側であっても出力側であってもよい。また、この発明に係るクラッチは、上述したようにダイアフラムスプリング8によりプレッシャープレート7をクラッチディスク側に押圧するように構成されたものに限らず、ダイアフラムスプリング8がプレッシャープレート7をクラッチディスクから離隔させるように弾性力を作用させるように構成されたクラッチであってもよい。そのように構成されたクラッチの場合には、プレッシャプレート7とクラッチディスクとを係合させる機構を備えればよい。
また、図5に示すクラッチ1は、クラッチカバー2とプレッシャプレート7とに連結されたストラッププレート12が円周方向に三つ設けられている。このストラッププレート12は、複数の板部材を積層して形成されていて、クラッチディスクからプレッシャープレート7を離隔させる方向に弾性力を付与するように構成されている。また、ストラッププレート12は、クラッチカバー2からプレッシャープレート7にトルクを伝達するように構成されている。
ここで、図5に示すストラッププレート12の具体的な構成について説明する。図5に示すストラッププレート12は、クラッチカバー2に対向したプレッシャープレート7の側面とストラッププレート12における中央部13とがリベット14により固定され、かつプレッシャープレート12に対向したクラッチカバー2の内壁面とストラッププレート12における両端部15,16とがリベット17,18により固定されている。また、ストラッププレート12がプレッシャープレート7に固定された中央部13と、ストラッププレート12がクラッチカバー2に固定された両端部15,16とは、クラッチ1の円周方向において同一位置に設けられている。言い換えると、クラッチ1の中心軸線から中央部13および両端部15,16までの距離が同一になるように構成されている。なお、上記中央部13がこの発明における第1固定部に相当し、両端部15,16がこの発明における第2固定部および第3固定部に相当する。
また、図5におけるIII-III線に沿う断面図を模式的に図3(a)に示している。なお、図3(a)に示す例では、プレッシャープレート7とクラッチディスク19とが接触している状態を示している。図3(a)に示す例では、ストラッププレート12とプレッシャープレート7とが連結された中央部13を挟んで両側に、軸線方向におけるクラッチカバー2側に突出した第1,第2アーチ部20,21が形成されている。この第1アーチ部20および第2アーチ部21における軸線方向の突出量および長手方向の長さが同一に形成されている。すなわち、第1アーチ部20と第2アーチ部21との曲率半径が同一になるように形成されている。さらに、図3(a)に示す例では、プレッシャープレート7が軸線方向に移動するときに、中央部13の位置が円周方向に移動しないように、言い換えると、中央部13が軸線方向にのみ移動するように、中央部13から一方の端部15までの長さと、中央部13から他方の端部16までの長さが同一に形成されている。そして、プレッシャープレート7がクラッチディスク19に接触してトルクを伝達している場合に、中央部13と両端部15,16との軸線方向における位置が同一となるように構成されている。なお、プレッシャープレート7とクラッチディスク19とがトルクを伝達している場合とは、スリップしながらトルクを伝達している半係合時であってもよく、同一回転数になってトルクを伝達している完係合時であってもよい。すなわち、クラッチ1がトルクを伝達し始める半係合から、完全にトルクを伝達する完係合までのいずれかの状態で、中央部13と両端部15,16とが軸線方向において同一の位置になるように構成されている。なお、第1アーチ部20がこの発明における第3連結部あるいは第5連結部もしくは第1屈曲部に相当し、第2アーチ部21がこの発明における第4連結部あるいは第6連結部もしくは第2屈曲部に相当する。
さらに、図4には、プレッシャープレート7とクラッチディスク19とが離れることにより、トルクの伝達を遮断している状態を示している。この図4に示す例のように、プレッシャープレート7がクラッチディスク19から離隔するときには、ストラッププレート12における各アーチ部20,21が軸線方向に撓み変形することにより中央部13が円周方向に移動しないように構成されている。
つぎに、上述したように構成されたクラッチ1の作用について説明する。上述したクラッチ1は、ダイアフラムスプリング8の弾性力と、ストラッププレート12の弾性力とがプレッシャープレート7に作用するように構成されていて、それらの弾性力の差に応じてプレッシャープレート7が軸線方向に移動するように構成されている。具体的には、ダイアフラムスプリング8の弾性力がストラッププレート12の弾性力よりも大きい場合には、プレッシャープレート7がクラッチディスク19側に押圧されて移動する。それとは反対に、ダイアフラムスプリング8の弾性力がストラッププレート12の弾性力よりも小さい場合には、プレッシャープレート7がクラッチディスク19から離隔させられる。したがって、上述した例では、レリーズ機構によりダイアフラムスプリング8を押圧してダイアフラムスプリング8の弾性力を低下させることにより、プレッシャープレート7とクラッチディスク19との摩擦力が低下させられる。言い換えると、レリーズ機構がダイアフラムスプリング8を押圧する荷重を制御することにより、クラッチ1の伝達トルク容量を制御する。そのため、レリーズ機構によりダイアフラムスプリング8を押圧して、ダイアフラムスプリング8の弾性力がストラッププレート12の弾性力よりも小さくなると、図4に示すようにプレッシャープレート7がクラッチディスク19から離隔する。このようにプレッシャープレート7がクラッチディスク19から離隔すると、クラッチディスク19に作用する摩擦力が「0」となり、その結果、クラッチ1が解放されて入力側回転部材と出力側回転部材とのトルクの伝達が遮断される。
それとは反対に、レリーズ機構がダイアフラムスプリング8を押圧していないときや、レリーズ機構がダイアフラムスプリング8を押圧しているもののその押圧力が比較的小さくダイアフラムスプリング8の弾性力がストラッププレート12の弾性力よりも大きいときには、図3に示すようにプレッシャープレート7とクラッチディスク19とが接触する。その結果、入力側回転部材と出力側回転部材とのトルクの伝達が可能になる。なお、プレッシャープレート7に作用する押圧力に応じて入力側回転部材と出力側回転部材との伝達トルク容量が変化する。
図3(a)に示すようにプレッシャープレート7とクラッチディスク19とが接触してトルクを伝達しているときには、ストラッププレート12に圧縮荷重と引っ張り荷重とが作用する。図1は、出力側回転部材の回転数が増大するように入力側回転部材からクラッチ1にトルクを入力しているときに、各部材に作用する荷重の向きを矢印で示している。図1に示す例では、入力側回転部材と連結されたクラッチカバー2に図における左側からトルクが入力される。一方、出力側回転部材に連結されたクラッチディスク19は、クラッチカバー2から伝達されたトルクにより回転数が増大するため、図1に示す例では、出力側回転部材の慣性力がクラッチカバー2から入力されたトルクの反力として図における右側から荷重が作用する。その結果、中央部13と一方の端部15との間の第1連結部22には圧縮荷重が作用し、中央部13と他方の端部16との間の第2連結部23には引っ張り荷重が作用する。言い換えると、第1連結部22は圧縮荷重としてクラッチカバー2からプレッシャープレート7にトルクを伝達し、第2連結部23は、引っ張り荷重としてクラッチカバー2からプレッシャープレート7にトルクを伝達する。
それとは反対に、入力側回転部材の回転数が増大するように出力側回転部材からクラッチ1にトルクが入力されているときには、ストラッププレート12に作用する荷重の方向が反転する。図2は、入力側回転部材の回転数が増大するように出力側回転部材からクラッチ1にトルクが入力されているときに、各部材に作用する荷重の向きを矢印で示している。図2に示す例では、クラッチディスク19に図に示す右側のトルクが入力される。そのため、クラッチディスク19と接触しているプレッシャープレート7には図に示す右側に、トルクが伝達される。一方、クラッチカバー2には、入力側回転部材およびその入力側回転部材に連結された慣性力が作用するので、クラッチディスク19から伝達されるトルクと対抗した反力が作用し、その反力は図に示す左側となる。その結果、第1連結部22には引っ張り荷重が作用し、第2連結部23には圧縮荷重が作用する。言い換えると、第1連結部22は引っ張り荷重としてプレッシャープレート7からクラッチカバー2にトルクを伝達し、第2連結部23は、圧縮荷重としてプレッシャープレート7からクラッチカバー2にトルクを伝達する。
上述したように構成されたクラッチ1は、入力側回転部材から出力側回転部材の回転数を増大させるようにトルクが入力された場合であっても、出力側回転部材から入力側回転部材の回転数を増大させるようにトルクが入力された場合であっても、ストラッププレート12におけるいずれか一方の連結部22(23)が引っ張り荷重としてトルクを伝達する。そのため、ストラッププレート12における他方の連結部23(22)に作用する圧縮荷重を相殺させることができる。言い換えると、ストラッププレート12に圧縮荷重が過剰に作用することを抑制もしくは防止することができ、その結果、ストラッププレート12の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
また、上述した例では、各連結部22,23にアーチ部20,21が形成されている。このようにストラッププレート12にアーチ部20,21を形成することにより、プレッシャープレート7がクラッチディスク19に接触しているときにアーチ部20,21が撓み変形する。言い換えると、第1アーチ部20と一方の端部15との間、あるいは第2アーチ部21と他方の端部16との間は軸線方向に変位しない。すなわち、その軸線方向に変位しない部分と各アーチ部20,21との境界位置を支点にして、各アーチ部20,21が軸線方向に撓み変形する。そのように各アーチ部20,21が撓み変形し、かつ第1連結部22と第2連結部23との剛性が同一である場合には、中央部13が円周方向に移動せずにプレッシャープレート7がクラッチディスク19に接近あるいは離隔する。そのため、ストラッププレート12とプレッシャープレート7とを連結している中央部13が円周方向に変位することによりストラッププレート7の軸線方向の変位量が低減することを抑制もしくは防止することができる。言い換えると、プレッシャープレート7が軸線方向に変位する量が減少することを抑制もしくは防止することができる。つまり、プレッシャープレート7とクラッチディスク19とを十分に離隔させることができる。その結果、プレッシャープレート7とクラッチディスク19とが意図せずに接触してトルクを伝達するなどにより引き摺り損失が生じることを抑制もしくは防止することができる。また、プレッシャープレート7とダイアフラムスプリング8との接触位置が円周方向に移動することによる摩耗を抑制もしくは防止することができ、その結果、プレッシャープレート7の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
なお、図3(a)では、各アーチ部20,21がクラッチカバー2側に突出して形成された例を示しているが、要は、各アーチ部20,21が撓み変形することにより中央部13が円周方向に変位することを抑制もしくは防止することができればよい。したがって、図3(b)に示すように各アーチ部20,21がプレッシャプレート7側に突出して形成されていてもよい。
さらに、プレッシャープレート7とクラッチディスク19とが接触してトルクを伝達しているときに、中央部13および両端部15,16の軸線方向における位置が同一となるように構成することにより、各連結部22,23に作用する圧縮荷重や引っ張り荷重の分力が、プレッシャープレート7を軸線方向に移動させるように作用しない。そのため、その分力がプレッシャープレート7に作用してクラッチディスク19を押圧する荷重が変化することを抑制もしくは防止することができる。その結果、プレッシャープレート7とクラッチディスク19との摩擦力、言い換えるとクラッチ1の伝達トルク容量の制御性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
また、各アーチ部20,21の長さを同一に構成することにより、プレッシャープレート7を軸線方向のみに移動させること、言い換えると円周方向に移動することを抑制もしくは防止することができる。その結果、プレッシャープレート7におけるクラッチディスク19に対向した摩擦面が傾斜することを抑制もしくは防止することができる。そのため、ストラッププレート12とプレッシャープレート7とが連結された中央部13に捩れ荷重などが作用することを抑制もしくは防止することができるので、ストラッププレート12の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
さらに、クラッチ1の中心軸線と中央部13および両端部15,16との距離を同一に形成されている。そのため、中央部13と一方の端部15との距離および中央部13と他方の端部15との距離を短くするほど、第1連結部22および第2連結部23の長手方向と中央部13および両端部15,16とを結ぶ円弧の接線方向とをほぼ同一にすることができる。その結果、ストラッププレート12により伝達する荷重の大半が各連結部22,23の長手方向に作用することとなる。そのため、ストラッププレート12の幅方向へ荷重が作用することを抑制もしくは防止することができるので、ストラッププレート12の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
なお、この発明に係るクラッチは、入力側回転部材の回転数を増大させるようにクラッチカバー2からプレッシャープレート7にトルクを伝達している場合であっても、出力側回転部材の回転数を増大させるようにプレッシャープレート7からクラッチカバー2にトルクを伝達している場合であっても、連結機構におけるいずれか一方の連結部が引っ張り荷重としてトルクを伝達するように構成されていればよい。そのため、図3に示すようにアーチ部20,21を形成していなくてもよい。また、第1連結部22と第2連結部23とが一体化されたものに限らない。具体的には、出力側回転部材の回転数を増大させるように入力側回転部材からトルクがクラッチ1に入力されている場合に、引っ張り荷重としてそのトルクを伝達するストラッププレートを備え、入力側回転部材の回転数を増大させるように出力側回転部材からトルクがクラッチ1に入力されている場合に、引っ張り荷重としてそのトルクを伝達する他のストラッププレートを備えていてもよい。すなわち、複数のストラッププレートを設け、少なくともいずれか一つのストラッププレートが引っ張り荷重としてトルクを伝達するように構成されていればよい。さらに、ストラッププレート12とプレッシャープレート7とを連結する中央部13の両側に、クラッチカバー2とプレッシャープレート7とを連結する両端部15,16を備えた構成に限らず、ストラッププレート12とプレッシャープレート7とを2箇所で固定し、円周方向においてそれらの固定部の間でストラッププレート12とクラッチカバー2とを連結するように構成されていてもよい。
図6および図7は、そのように構成されたクラッチ1の一例を示している。なお、図7は、図6におけるVII-VII線に沿う断面図を模式的に示している。また、図3ないし図5と同様の構成については、同一の参照符号を付してその説明を省略する。図6および図7に示す例では、一方の端部がクラッチカバー2に連結され、他方の端部がプレッシャープレート7に連結された第1ストラッププレート24と第2ストラッププレート25とが設けられている。また、図7に示す例では、第1ストラッププレート24における左側の端部とプレッシャープレート7とが連結され、右側の端部とクラッチカバー2とが連結されている。さらに、第2ストラッププレート25における左側の端部とクラッチカバー2とが連結され、右側の端部とプレッシャープレート7とが連結されている。すなわち、円周方向においてクラッチカバー2と第1ストラッププレート24および第2ストラッププレート25とを連結する部分を挟んで、第1ストラッププレート24および第2ストラッププレート25とプレッシャープレート7とを連結している。なお、図6および図7に示す例では、第1ストラッププレート24および第2ストラッププレート25を一対の連結部材として構成され、その連結部材が円周方向に三対設けられている。
このようにクラッチカバー2とプレッシャープレート7とを連結することにより、出力側回転部材の回転数を増大させるように入力側回転部材からトルクが入力されている場合には、第1ストラッププレート24および第2ストラッププレート25のいずれか一方のストラッププレート24(25)が引っ張り荷重としてプレッシャープレート7にトルクを伝達する。それとは反対に、入力側回転部材の回転数を増大させるように出力側回転部材からトルクを伝達する場合には、上記他方のストラッププレート25(24)が引っ張り荷重としてプレッシャープレート7にトルクを伝達する。そのため、図1に示す例と同様に、入力側回転部材から出力側回転部材の回転数を増大させるようにトルクが入力された場合であっても、出力側回転部材から入力側回転部材の回転数を増大させるようにトルクが入力された場合であっても、いずれかのストラッププレート24(25)が引っ張り荷重としてプレッシャープレート7にトルクを伝達する。そのため、クラッチ1がトルクを伝達しているときには、クラッチカバー2とプレッシャープレート7とを連結する連結部材に引っ張り荷重を作用させることができる。したがって、いずれか一方のストラッププレート24(25)に作用する圧縮荷重を相殺させることができる。言い換えると、ストラッププレート24(25)に圧縮荷重が過剰に作用することを抑制もしくは防止することができ、その結果、ストラッププレート24(25)の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
また、図1ないし図4に示す例では、プレッシャープレート7が円周方向に移動することを抑制もしくは防止するために、ストラッププレート7にアーチ部20,21を形成した例を挙げて説明したが、要は、ストラッププレート12の弾性力が円周方向に作用することを抑制もしくは防止することができればよい。図8および図9は、ストラッププレート12の弾性力が円周方向に作用することを抑制もしくは防止するように構成した他の例を示している。なお、図8は、クラッチディスク19とプレッシャープレート7とが接触してトルクを伝達している状態を示し、図9は、クラッチディスク19とプレッシャープレート7とが離隔してトルクの伝達を遮断している状態を示している。また、図1ないし図4と同様の構成については、同一の参照符号を付してその説明を省略する。図8および図9に示す例では、一方の端部がクラッチカバー2と連結され、他方の端部がプレッシャープレート7と連結された第3ストラッププレート26と、一方の端部がプレッシャープレート7と連結され、他方の端部がクラッチカバー2とに連結された第4ストラッププレート27とが設けられている。また、第3ストラッププレート26における上記他方の端部には、長穴形状の第1貫通孔28が形成され、第4ストラッププレート27における上記一方の端部には、長穴形状の第2貫通孔29が形成されている。そして、それら各貫通孔28,29にリベット30が挿入されて、プレッシャープレート7と各ストラッププレート26,27とが軸線方向に一体となって移動することができるように構成されている。なお、リベット30がこの発明における固定手段に相当し、第3ストラッププレート26がこの発明における第1プレート部材あるいは第2プレート部材に相当し、第4ストラッププレート27がこの発明における第3プレート部材に相当する。
このように各ストラッププレート26,27に貫通孔28,29を形成して、各ストラッププレート26,27とプレッシャープレート7とを連結することにより、貫通孔の内壁面とリベット30の外周面とに隙間ができる。そのため、第3ストラッププレート26の他方の端部とリベット30とが円周方向に相対的に移動することができ、かつ第4ストラッププレート27の一方の端部とリベット30とが円周方向に相対的に移動することができる。したがって、プレッシャープレート7をクラッチディスク19から離隔させるときには、円周方向の荷重が各ストラッププレート26,27からプレッシャープレート7に作用することを抑制もしくは防止することができる。言い換えると、プレッシャープレート7を軸線方向に移動させる方向の荷重のみが各ストラッププレート26,27から作用する。その結果、プレッシャープレート7が円周方向に移動することを抑制もしくは防止することができる。
なお、第3ストラッププレート26における一方の端部に貫通孔を形成して、その貫通孔の内径よりも外径が小さいリベットにより、第3ストラッププレート26とクラッチカバー2とを連結し、かつ第4ストラッププレート27における他方の端部に貫通孔を形成して、その貫通孔の内径よりも外径が小さいリベットにより、第4ストラッププレート27とクラッチカバー2とを連結するように構成していてもよい。すなわち、ストラッププレートをクラッチカバー2あるいはプレッシャープレート7に連結する部分に貫通孔を形成し、その貫通孔の内径よりも外径が小さい固定部材によって、ストラッププレートとクラッチカバー2あるいはプレッシャープレート7とを連結するように構成してあればよい。
さらに、各ストラッププレート26,27にトルクが入力されていない状態で、第1貫通孔28における先端側の内壁面の位置が、第2貫通孔29におけるクラッチカバー2と連結された側の内壁面の位置よりもリベット30に接近するように構成し、第2貫通孔29における先端側の内壁面の位置が、第1貫通孔28におけるクラッチカバー2と連結された側の内壁面の位置よりもリベット30に接近するように構成することにより、各ストラッププレート26,27のいずれか一方のストラッププレート26(27)のみによってプレッシャープレート7に引っ張り荷重としてトルクを伝達する。そのように構成された各ストラッププレート26,27がトルクを伝達している状態を図10および図11に示している。なお、図10には、出力側回転部材の回転数を増大させるように入力側回転部材からトルクが入力されている状態を示し、図11には、入力側回転部材の回転数を増大させるように出力側回転部材からトルクが入力されている状態を示している。
図10に示すように、出力側回転部材の回転数を増大させるように入力側回転部材からトルクが入力されている場合には、第4ストラッププレート27の内壁面とリベット30の外周面とが接触し、かつ第3ストラッププレート26の内壁面とリベット30の外周面とが接触していない。すなわち、第4ストラッププレート27のみによってトルクを伝達している。したがって、第4ストラッププレート27には引っ張り荷重が作用し、第3ストラッププレート26には長手方向の荷重が作用しない。また、図11に示すように、入力側回転部材の回転数を増大させるように出力側回転部材からトルクが入力されている場合には、第3ストラッププレート26の内壁面とリベット30の外周面とが接触し、かつ第4ストラッププレート27の内壁面とリベット30の外周面とが接触していない。すなわち、第3ストラッププレート26のみによってトルクを伝達している。したがって、第3ストラッププレート26には引っ張り荷重が作用し、第4ストラッププレート27には長手方向の荷重が作用しない。そのため、上述したように構成することにより、いずれか一方のストラッププレート26(27)のみが引っ張り荷重としてトルクを伝達し、他方のストラッププレート27(26)に圧縮荷重が作用することを抑制もしくは防止することができる。その結果、ストラッププレート26,27の耐久性が低下することを抑制もしくは防止することができる。さらに、ストラッププレート26,27に圧縮荷重が作用することを抑制もしくは防止することができるので、プレッシャープレート7とクラッチディスク19との摩擦力、すなわちクラッチ1の伝達トルク容量の制御性が低下することを抑制もしくは防止することができる。
さらに、上述した各ストラッププレート12,24,25,26,27は、図12に示すように引っ張り荷重に対する剛性が、圧縮荷重に対する剛性よりも大きくなるように構成することが好ましい。言い換えると、圧縮方向に荷重が作用したときに歪み易い構成にすることが好ましい。なお、図12における横軸は、歪み量を示し右側が引っ張り方向の歪み量、左側が圧縮方向の歪み量を示している。また、図12における縦軸は、ストラッププレートに作用する荷重を示し、上側が引っ張り方向の荷重を示し、下側が圧縮方向の荷重を示している。さらに、図12に示すように引っ張り方向の剛性と圧縮方向の剛性とは、ストラッププレートの形状や材料によって変化させることができる。
このように引っ張り荷重に対する剛性を圧縮荷重に対する剛性よりも大きくすることにより、各ストラッププレート12,24,25,26,27によりトルクを伝達するときには、引っ張り荷重が作用するストラッププレートあるいは連結部でトルクを伝達する割合が、圧縮荷重が作用するストラッププレートあるいは連結部でトルクを伝達する割合よりも大きくなる。その結果、ストラッププレートに過剰に圧縮荷重が作用することを抑制もしくは防止することができるので、ストラッププレートの耐久性を向上させることができる。
また、入力側回転部材の回転数を増大させるように出力側回転部材からクラッチ1に入力されるトルクの大きさと、出力側回転部材の回転数を増大させるように入力側回転部材からクラッチ1に入力されるトルクの大きさとが異なる場合には、クラッチ1に比較的大きなトルクが入力されるときにストラッププレート12における引っ張り荷重が作用する部分の剛性を大きくすることが好ましい。図13は、そのように構成されたストラッププレート12の構成の一例を示している。なお、図13に示す構成は、図1に示す第1アーチ部20の曲率半径を変更したものであり、他の構成は図1に示す構成と同様に構成することができる。また、図13には、クラッチディスク19が左側に回転していて、そのクラッチディスク19からプレッシャープレート7およびストラッププレート12を介して図における右側へのクラッチカバー2の回転数が増大するようにトルクを伝達するときに、ストラッププレート12における第1アーチ部20に大きな引っ張り荷重が作用する例を示している。
図13に示す例では、第1アーチ部20の曲率半径を第2アーチ部21の曲率半径よりも大きく形成している。また、第1アーチ部20と第2アーチ部21とが軸線方向におけるクラッチカバー2側に突出した量は同一に形成されている。言い換えると、第1アーチ部20における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量が、第2アーチ部21における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量よりも小さくなるように構成されている。したがって、一方の端部15から中央部13までの長さが、中央部13から他方の端部16までの長さよりも長くなるように構成されている。このように第1アーチ部20の曲率半径を第2アーチ部21よりも大きくすることにより、第1アーチ部20における引っ張り荷重に対する剛性が、第2アーチ部21における引っ張り荷重に対する剛性よりも大きくなるので、ストラッププレート12の耐久性を向上させることができる。
なお、図13では、ストラッププレート12の形状により第1アーチ部20と第2アーチ部21との剛性を異ならせるように構成した例を挙げて説明したが、第1アーチ部20と第2アーチ部21との材料を変更して剛性を異ならせてもよい。また、2つのストラッププレートがプレッシャープレート7に連結されている場合には、比較的大きな引っ張り荷重が作用する方のストラッププレートの剛性を高くするように構成してもよい。
さらに、図1に示す構成では、円周方向に所定の間隔を空けて三つのストラッププレートを設けた例を挙げて説明したが、図14ないし図16に示すようにストラッププレート同士の間に間隔を空けずに連続して設けていてもよい。なお、図16に示す例では、各アーチ部20,21を設けていない例を示している。具体的には、図14に示すように第6ストラッププレート31における一方の端部と、第7ストラッププレート32における一方の端部とを一つのリベット33によってクラッチカバー2に連結するように構成してもよい。また、図15に示すように第8ストラッププレート34における中央部をクラッチカバー2に連結し、その第8ストラッププレート34における両端部をプレッシャープレート7に連結するとともに、その第8ストラッププレート34と隣り合う第9ストラッププレート35における一方の端部を上記第8ストラッププレート34がプレッシャープレート7に連結された部分に一体に連結されるように構成されていてもよい。さらに、図16に示すように一方の端部がクラッチカバー2に連結され、かつ他方の端部がプレッシャープレート7に連結されるように構成された複数のストラッププレート36,36を円周方向に連続して設けていてもよい。なお、図14および図15における各ストラッププレートは、図1に示すストラッププレート12と同様に構成されている。
また、上記各構成例では、ストラッププレートを複数設けた例を挙げて説明したが、図17に示すようにストラッププレート37を環状に形成して、複数箇所でクラッチカバー2およびプレッシャープレート7に連結されるように構成していてもよい。その場合には、クラッチカバー2に連結する箇所とプレッシャープレート7に連結する箇所とを円周方向において交互に設けることが好ましい。
つぎに、上述したように構成されたクラッチを搭載することができる車両の一例について説明する。図18は、その一例を説明するためのギヤトレーン図である。図18に示す車両は、エンジン38の出力軸39に、この発明で対象とすることができるクラッチ1を備え、そのクラッチ1の出力軸40に第1モータ・ジェネレータ41が設けられている。そして、第1モータ・ジェネレータ41の出力軸42に他のクラッチ43およびトランスミッション44を介して駆動輪45,45が連結されている。また、上記クラッチを搭載することができる車両の他の構成を図19に示している。図19に示す例では、エンジン46の出力軸47に、この発明で対象とすることができるクラッチ1を介してデュアルクラッチトランスミッション48が連結され、そのデュアルクラッチトランスミッション48の出力軸49にデファレンシャルギヤ50を介して駆動輪51,51が連結されている。さらに、デュアルクラッチトランスミッション48には、第2モータ・ジェネレータ52が連結されている。図18および図19に示すように構成された車両は、第1モータ・ジェネレータ41あるいは第2モータ・ジェネレータ52からトルクを出力して走行することができ、その際に、クラッチ1を解放することによりエンジン38(46)の連れ回りによる動力損失を低減することができる。すなわち、モータ・ジェネレータ41(52)のみからトルクを出力しているときに、エンジン38(46)を停止させることができる。また、エンジン38(46)とモータ・ジェネレータ41(52)とのからトルクを出力して走行することができる。さらに、クラッチ1を係合してモータ・ジェネレータ41(52)からトルクを出力することにより、エンジン38(56)をクランキングさせることができる。したがって、クラッチ1の耐久性が低下することを抑制もしくは防止するために、クラッチ1の出力側の回転数を増大させるように入力側からトルクが伝達された場合であっても、入力側の回転数を増大させるように出力側からトルクが伝達された場合であっても、ストラッププレートに引っ張り荷重が作用するように構成されている。
なお、図18および図19には、エンジン38(46)をクランキングさせることにより、クラッチ1の入力側の回転数を増大させるように出力側からトルクが伝達される例を挙げて説明したが、要は、クラッチ1の入力側の回転数を増大させるように出力側からトルクが伝達されるクラッチであればよい。したがって、エンジンブレーキを駆動輪に作用させる場合も同様に入力側の回転数を増大させるように出力側からトルクが伝達される場合がある。そのため、図18および図19に示すようにクラッチ1の出力側にエンジン38(46)をクランキングさせるモータ・ジェネレータを備えた車両以外であっても、この発明に係るクラッチを搭載することができる。
1…クラッチ、 2…クラッチカバー、 7…プレッシャープレート、 8…ダイアフラムスプリング、 12,24,25,26,27、31,32,34,35,36,37…ストラッププレート、 13…中央部、 14,17,18,30,33…リベット、 15,16…端部、 19…クラッチディスク、 20,21…アーチ部、 22,23…連結部、 28,29…貫通孔、 38,46…エンジン、 41,52…モータ・ジェネレータ。
ここで、図5に示すストラッププレート12の具体的な構成について説明する。図5に示すストラッププレート12は、クラッチカバー2に対向したプレッシャープレート7の側面とストラッププレート12における中央部13とがリベット14により固定され、かつプレッシャープレート12に対向したクラッチカバー2の内壁面とストラッププレート12における両端部15,16とがリベット17,18により固定されている。また、ストラッププレート12がプレッシャープレート7に固定された中央部13と、ストラッププレート12がクラッチカバー2に固定された両端部15,16とは、クラッチ1の径方向において同一位置に設けられている。言い換えると、クラッチ1の中心軸線から中央部13および両端部15,16までの距離が同一になるように構成されている。なお、上記中央部13がこの発明における第1固定部に相当し、両端部15,16がこの発明における第2固定部および第3固定部に相当する。
図3(a)に示すようにプレッシャープレート7とクラッチディスク19とが接触してトルクを伝達しているときには、ストラッププレート12に圧縮荷重と引っ張り荷重とが作用する。図1は、出力側回転部材の回転数が増大するように入力側回転部材からクラッチ1にトルクを入力しているときに、各部材に作用する荷重の向きを矢印で示している。図1に示す例では、入力側回転部材と連結されたクラッチカバー2に図における左側からトルクが入力される。一方、出力側回転部材に連結されたクラッチディスク19は、クラッチカバー2から伝達されたトルクにより回転数が増大するため、図1に示す例では、出力側回転部材の慣性力がクラッチカバー2から入力されたトルクの反力として図における右側から作用する。その結果、中央部13と一方の端部15との間の第1連結部22には圧縮荷重が作用し、中央部13と他方の端部16との間の第2連結部23には引っ張り荷重が作用する。言い換えると、第1連結部22は圧縮荷重としてクラッチカバー2からプレッシャープレート7にトルクを伝達し、第2連結部23は、引っ張り荷重としてクラッチカバー2からプレッシャープレート7にトルクを伝達する。
Claims (13)
- 入力側回転部材に対向して配置されるとともに前記入力側回転部材に摩擦接触させられてトルクを伝達するクラッチディスクが出力側回転部材に連結され、前記クラッチディスクを前記入力側回転部材側に弾性的に押圧する押圧板が前記クラッチディスクを挟んで前記入力側回転部材とは反対側に配置され、前記入力側回転部材と一体に回転する回転体と前記押圧板とが前記回転体と前記押圧板との間でトルクを伝達する連結機構によって連結されているクラッチにおいて、
前記連結機構は、前記出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記回転体から前記押圧板にトルクを伝達する第1連結部と、前記入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記押圧板から前記回転体にトルクを伝達する第2連結部とを備えていることを特徴とするクラッチ。 - 前記連結機構は、前記回転体と前記押圧板とのいずれか一方に連結される第1固定部と、円周方向において前記第1固定部の両側で前記回転体と前記押圧板との他方に連結される第2固定部および第3固定部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ。
- 前記クラッチディスクと前記押圧板とが接触してトルクを伝達しているときに、前記第1固定部と前記第2固定部と前記第3固定部とが軸線方向において同一位置になるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のクラッチ。
- 前記連結機構は、前記第1固定部および前記第2固定部に連結されかつ軸線方向に弾性変形する第3連結部と、前記第1固定部および前記第3固定部に連結されかつ軸線方向に弾性変形する第4連結部とを含み、
前記第3連結部と前記第4連結部との長さが同一に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のクラッチ。 - 前記第1連結部は、軸線方向に突出した第1屈曲部を有し、
前記第2連結部は、軸線方向に突出した第2屈曲部を有する
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のクラッチ。 - 前記出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記回転体から前記押圧板に伝達するトルクと、前記入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記押圧板から前記回転体に伝達するトルクとの大きいトルクを引っ張り荷重として伝達する前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とのいずれか一方の屈曲部における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量が、他方の屈曲部における長手方向の長さに対する軸線方向の突出量よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項5に記載のクラッチ。
- 前記第1連結部および前記第2連結部を前記押圧板に連結する第4固定部を有し、
前記第1連結部は、前記押圧板が軸線方向に移動するときに、前記第4固定部が軸線方向のみに移動するように弾性変形する第5連結部を含み、
前記第2連結部は、前記押圧板が軸線方向に移動するときに、前記第4固定部が軸線方向のみに移動するように弾性変形する第6連結部を含む
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のクラッチ。 - 前記連結機構と前記回転体あるいは前記押圧板とを連結する固定手段を備え、
前記連結機構は、前記固定手段に対して前記押圧板の円周方向に相対移動することができるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のクラッチ。 - 前記連結機構は、前記回転体あるいは前記押圧板に連結される箇所に第1貫通孔が形成された第1プレート部材を含み、
前記固定手段は、前記第1貫通孔に挿入される第1固定部材を含み、
前記第1固定部材の外径は、前記押圧板が前記第1プレート部材に対して円周方向に相対移動することができるように前記第1貫通孔の内径よりも小さく形成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のクラッチ。 - 前記連結機構は、一方の端部に第2貫通孔が形成された第2プレート部材と、一方の端部に第3貫通孔が形成されかつ前記第2プレート部材と円周方向において隣り合って設けられた第3プレート部材を含み、
前記固定手段は、前記第2貫通孔と前記第3貫通孔とに挿入されて前記回転体と前記押圧板とのいずれか一方に前記第2プレート部材と前記第3プレート部材とを連結させる第2固定部材を含み、
前記第2プレート部材と前記第3プレート部材とのいずれにもトルクが入力されていない状態で、前記第2貫通孔における前記第3プレート部材側の内壁面と前記第2固定部材との隙間が、前記第3貫通孔における前記第2プレート部材側の内壁面に対向した内壁面と前記第2固定部材との隙間よりも小さく構成されていることを特徴とする請求項8に記載のクラッチ。 - 前記出力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記回転体から前記押圧板に伝達するトルクと、前記入力側回転部材の回転数を増大させるように引っ張り荷重として前記押圧板から前記回転体に伝達するトルクとの大きいトルクを引っ張り荷重として伝達する前記第1連結部と前記第2連結部とのいずれか一方の連結部の剛性が、前記他方の連結部の剛性よりも高く形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のクラッチ。
- 前記入力側回転部材は、車両に搭載されたエンジンの出力軸を含み、
前記出力側回転部材は、前記出力軸を回転させて前記エンジンをクランキングさせるクランキング手段に連結されている
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のクラッチ。 - 前記クランキング手段は、前記車両に搭載されたモータを含むことを特徴とする請求項12に記載のクラッチ。
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