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JP2015017113A - D−タガトースを有効成分として含有する植物病害の防除剤および防除方法 - Google Patents

D−タガトースを有効成分として含有する植物病害の防除剤および防除方法 Download PDF

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JP2015017113A JP2014184645A JP2014184645A JP2015017113A JP 2015017113 A JP2015017113 A JP 2015017113A JP 2014184645 A JP2014184645 A JP 2014184645A JP 2014184645 A JP2014184645 A JP 2014184645A JP 2015017113 A JP2015017113 A JP 2015017113A
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Abstract

【課題】植物病害防除剤および植物の病害防除方法を提供する。【解決手段】D−タガトースを有効成分とする植物病害防除剤、および、さらに糖類および殺菌および/または殺かび作用を有する物質からなる群から選ばれた1種以上を含有する植物病害防除剤。効果:キュウリ、ブドウおよびキャベツべと病、ピシウムによる各種苗立枯病、キュウリおよびオオムギうどんこ病、コムギさび病、ジャガイモおよびトマト疫病等の防除に有効である。【選択図】 なし

Description

本発明は、D− タガトースを有効成分として含有する、各種植物病害に対して高い防除効果を有する植物病害防除剤およびD−タガトースを植物に施用する植物病害防除方法に関するものである。
農業生産において、病虫害対策は最も重要な事項の一つであり、その中で農薬は、病虫害の防除目的、除草剤等のように省力化目的、および品質や収穫量を安定させる目的に使用され、食料生産量の確保の上で現在の農業には不可欠なものとなっている。従来、数多くの化学薬剤が使用されて来ているが、類似骨格を有する同作用系の化学薬剤の同種病害防除への頻繁な使用や過剰投与等により、化学薬剤に対する植物病原菌の耐性化問題も顕著になってきている。
昨今、減農薬作物への消費者のニーズや、化学農薬による環境負荷の低減化に対する社会的なニーズが高まりを見せている。このような状況下、従来の農薬と比較して環境負荷が少なく、各種病害に対し広いスペクトラムを有する上、既存の薬剤に対する耐性菌に対しても効果が高い植物病害防除組成物及び植物病害防除方法が望まれている。
従来の農薬の多くは、糸状菌や細菌等の植物病原菌や害虫を直接標的とするものであった。しかしながら、近年、植物が本来持っている生体防御機構を活性化させて、植物体全体に病害抵抗性を発現させる化学物質として、プロベナゾールやアシベンゾラルSメチル等が開発された。植物が本来持っている生体防御機構の活性化による全身病害抵抗性の誘導は、全身獲得抵抗性(Systemic Acquired Resistance ; SAR) と呼ばれている。特に、プロベナゾールは、イネいもち病防除剤として非常に大きい市場規模を有している。しかしながら、薬害等の問題から登録を取得している作物が少ないのが現状である。世界的に、各種作物で使用可能であり、各種病害に対し卓効を示す抵抗性誘導剤が待望されている。
一方、近年、異物認識が植物抵抗性遺伝子群の起動に関与する例が多々報告され、この異物認識によって抵抗性遺伝子を誘導する因子をエリシター(elicitor ) と呼んでいる( 特許文献1、2、非特許文献1 )。すなわち、エリシターとは、植物に対して防御反応を誘導する物質であり、病原菌が植物体内に侵入した際、植物はこれを識別して、抗菌性タンパク質およびファイトアレキシンの合成、活性酸素の生成および過敏感細胞死等の植物防御システムを起動して抵抗反応を示す物質である。糖類では、既に、D−プシコースおよびD−アロース等の希少糖が、エリシターとして植物の病害抵抗性遺伝子群の発現を誘導し、病害防除に利用できることが明らかにされている( 特許文献3、4 )。
一方、実際の農業場面では、同時に異なる病害が発生する場合も多く、殺菌剤を単一成分で使用するだけでは、実際の防除場面で全ての病害を効果的に防除することは困難な場合が多い。また、既存の薬剤に対する耐性菌に対しても効果が高く、より有効成分量が低くても効果が高い植物病害防除組成物が望まれている。更に、植物病原菌の耐性化を予防するためにも、異なる基本骨格を有する作用性の異なる成分(化合物)を含有する植物病害防除組成物及び植物病害防除方法が望まれている。
このような状況下において、異なる種類の薬剤の併用による相乗効果によって、有効成分量が低くても効果が高い植物病害防除組成物とする検討もなされており、例えば、無機銅剤及びアゾキシストロピンを有効成分として含有する農園芸殺菌剤組成物が知られている(特許文献5)が、このような相乗効果によるものは、ごく特定の薬剤の組み合わせしか用いることができず、汎用性に欠けるものであり、また、いずれも既存化学薬剤の併用であるので、減農薬作物への消費者のニーズや、化学農薬による環境負荷の低減化に対する社会的なニーズに充分対応できないものであった。
希少糖のひとつであるD−タガトースは、食品添加剤として、低カロリーの甘味料、甘味増強剤、充填剤等として利用さているものであり(特許文献6、7)、人を含めた環境に対しての安全性は問題ないとされている。D−タガトースは、甘味を有するだけでなく、小腸における砂糖分解酵素を阻害するという生理活性を有するので、血糖値の上昇抑制が期待され、糖尿病予防等の健康食品としても注目されているものである(特許文献8、非特許文献2)。
植物病害との関連については、D−タガトースもD−プシコースやD−アロースと同様に病害抵抗性遺伝子群の発現を誘導することが記載されている(特許文献4)。しかしながら、病害抵抗性遺伝子群の発現誘導が植物病害防除に繋がらない例も多く、D−タガトースの各種植物病害に対する効果は抗菌作用も含めてこれまで不明であった。
特開2000−319107号公報 特開平7−67681号公報 特開2004−300079号公報 特開2006−8669号公報 特開2007−176865号公報 特開2008−147号公報 特表2002−500028号公報 特開2008−189638号公報
植物細胞工学、第2巻、補1、第399頁、1990年 Diabete,Obesity and Metabolism,10号,2008年,109−134
本発明はこのような従来技術の問題点を改善し、植物病原菌による各種病害に対し広いスペクトラムを有する上、高い病害防除効果を示し、さらに植物に薬害の発生が認められない植物病害防除剤および植物病害防除方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、D−タガトースが各種の植物病害、特にうどんこ病、さび病および卵菌類による病害に対し高い防除効果を示すことを見出し、さらに、D−タガトースと他の単糖や、殺菌および/または殺かび作用を有する物質との組み合わせを検討した結果、D−タガトースと特定の単糖類や、殺菌および/または殺かび作用を有する物質を組み合わせることにより、種々の植物病害に対して単独の成分からは予想できないほどの相乗的な防除効果を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の(a)および)に記載の植物病原菌防除剤に係るものである。
(a)D−タガトースを有効成分とすることを特徴とする植物病害防除剤(ただし、植物病害が、萎凋病菌、炭疽病菌、灰色かび病菌、及び半身萎凋病菌による病害である場合を除く)
(b)植物病害が、うどんこ病、さび病および卵菌類による病害である上記()に記載の植物病害防除剤。
また、本発明は、以下の(c)および(d)に記載の植物病害防除方法に係るものである。
(c)上記(a)または)に記載の植物病害防除剤を植物へ施用することを特徴とする植物病害防除方法。
(d)植物への施用が、植物物病害防除剤を植物体または種子と接触させる、または栽培床へ含有させることによる上記(c)に記載の植物病害防除方法。
D−タガトースは、茎葉散布剤、土壌処理剤又は種子処理剤等として用いることができ、植物に薬害を与えることなく、薬剤耐性菌を含む各種植物病原菌、特にうどんこ病、さび病および卵菌類による病害に対して卓効を示し、茎葉散布剤、土壌処理剤又は種子処理剤として優れた効果を有する。
また、D−タガトース以外の糖類および殺菌および/または殺かび作用を有する物質からなる群から選ばれた1種以上の物質と混合することによって、または併用して施用することによって、単独成分からは予想できないほどの相乗的な防除効果を発現させることができる。さらに、薬剤等の植物環境への投与量を低減させることができるとともに、植物に薬害を生じさせることもない。また、本発明の植物病害防除剤は、作用性の異なる糖類および殺菌および/または殺かび作用を有する物質を含有させることにより、各種病害に対し広いスペクトラムを有する植物病害防除方法が実現できる。
D−タガトースは「希少糖」に含まれる単糖である。「希少糖」とは、自然界に微量にしか存在しない単糖と定義づけることができるものであり、その中で、例えば、D−プシコース、D−タガトース、D−アロース、D−タリトール、D−アリトール等が機能性素材または天然活性物質として注目を浴びるようになってきている。D−プシコースやD−タガトース等の一部のものは、化学的に合成される(「カーボハイドレート・リサーチ(Carbohyd.Res.)」,第70巻,第209ページ(1979)参照)。また、自然界に多量に存在する単糖類から希少糖を生産する方法が開発されつつあり、その技術を利用して製造することができる(WO 03/097820参照)。さらに、化学的な合成法に代る製造方法として、バイオテクノロジーを利用する方法が実用化段階に入っている。このようなバイオテクノロジーを利用した生物学的な方法は、酵素特有の高い基質特異性により高純度の目的物を得ることができるので有利であり、種々の希少糖類の製造にも応用されている。
本発明では、D−タガトースは、各種の農園芸の植物病原菌に対する茎葉散布剤、土壌処理剤または種子処理剤として用いられ、例えば、茎葉散布剤、土壌処理剤、または種子処理剤として、各種の農園芸植物病原菌によって引き起こされる病害に対し優れた防除効果を示す。特に、キュウリ、ブドウおよびキャベツべと病、ピシウムによる各種苗立枯病、キュウリおよびオオムギうどんこ病、コムギさび病、ジャガイモおよびトマト疫病等の各種病害等に対して優れた防除効果を示す。このように、D−タガトースは優れた防除効果を示すことから、感染前および感染後の処理による病害防除が可能である。
本発明の植物病害防除剤および防除方法は、有効成分としてD−タガトースを含み、必要に応じて他の糖類、単糖、オリゴ糖から多糖、中性糖、酸性糖、アミノ糖、糖アルコールさらにそれらの異性体、それ以外に下記の糖類から選ばれる少なくとも1種以上の糖類を含有する。糖類として、DおよびL−アルドースとして、グルコース、アロース、アルトロース、タロース、ガラクトース、イドース、グロース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、エリトロース、トレオース、グリセルアルデヒド、DおよびL−ケトースとして、キシルロース、リブロース、エリトルロース、ジヒドロキシアセトン、DおよびL−ポリトールとして、グルシトール、マンニトール、アルトリトール、タリトール、イジトール、グリトール、アリトール、ガラクチトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、エリトリトール、グリセリン、マルチトール、ラクチトール、イノシトール、クエルシトール、二糖類として、スクロース、マルトース、ラクトース、セロビオース、トレハロース、パラチノース、三糖類として、ラフィノース、パノース、メレジトース、ゲンチアノース、四糖類として、スタキオースが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明のD−タガトースに他の糖類を混合した本発明の植物病害防除剤は、各々の有効成分を単独で使用する場合に比べ、相乗的な効果があることが実証された。
また、本発明の植物病害防除剤は、有効成分としてD−タガトース(a)を含み、必要に応じて殺菌および/または殺かび作用を有する物質(b)を混合して用いることができる。ここで、物質(b)とは、グループ(1)ストロビルリン系化合物、(2)トリアゾール系化合物、(3)イミダゾール系化合物、(4)カルボキサミド系化合物、(5)アシルアラニン系化合物、(6)バリンアミド系化合物、(7)スルホンアミド系化合物、(8)スルフェンアミド系化合物、(9)カーバメート系化合物、(10)ジチオカーバメート系化合物、(11)ジカルボキシイミド系化合物、(12)グアニジン系化合物、(13)ピリミジン系化合物、(14)モルホリン系化合物、(15)ベンズイミダゾール系化合物、(16)ピロール系化合物、(17)有機リン系化合物、(18)銅系化合物、(19)抗生物質、(20)有機塩素系化合物、(21)トリアゾロピリミジン系化合物、(22)ベンゾイル化合物、(23)エチレンジアミン系化合物、(24)イソキサゾリジン系化合物、(25)キノリン系化合物、(26)チアゾリジン系化合物、(27)殺菌・殺かび剤に属する化合物、からなる群から選択される少なくとも1種以上のものである。
上記の(1)〜(27)の各グループに属する化合物、抗生物質または殺菌・殺かび剤の具体的な例を以下に挙げる。
グループ(1):下記1−1〜1−11のストロビルリン系化合物
(1−1)アゾキシストロビン、(1−2)クレソキシムメチル、(1−3)ピラクロストロビン、(1−4)ピコキシストロビン、(1−5)フルオキサストロビン、(1−6)ジモキシストロビン、(1−7)オリサストロビン、(1−8)メトミノストロビン、(1−9)トリフロキシストロビン、(1−10)ピラメトストロビン、(1−11)ピラオキシストロビン、
グループ(2):下記2−1〜2−25のトリアゾール系化合物
(2−1)シメコナゾール、(2−2)テブコナゾール、(2−3)フェンブコナゾール、(2−4)ヘキサコナゾール、(2−5)イミベンコナゾール、(2−6)トリアジメホン、(2−7)テトラコナゾール、(2−8)プロチオコナゾール、(2−9)トリティコナゾール、(2−10)エポキシコナゾール、(2−11)イプコナゾール、(2−12)メトコナゾール、(2−13)プロピコナゾール、(2−14)シプロコナゾール、(2−15)ジフェノコナゾール、(2−16)ジニコナゾール、(2−17)フルキンコナゾール、(2−18)フルシラゾール、(2−19)ペンコナゾール、(2−20)ブロムコナゾール、(2−21)トリアジメノール、(2−22)フルトリアフォル、(2−23)ミクロブタニル、(2−24)エタコナゾール、(2−25)ビテルタノール、
グループ(3):下記3−1〜3−7のイミダゾール系化合物
(3−1)オキスポコナゾールフマル酸塩、(3−2)トリフミゾール、(3−3)イマザリル、(3−4)イマザリル−S、(3−5)プロクロラズ、(3−6)ペフラゾエート、(3−7)トリアゾキシド、
グループ(4):下記4−1〜4−29のカルボキサミド系化合物
(4−1)ペンチオピラド、(4−2)フルトラニル、(4−3)フラメトピル、(4−4)ボスカリド、(4−5)フェンヘキサミド、(4−6)シフルフェナミド、(4−7)テクロフタラム、(4−8)ピコベンザミド、(4−9)マンジプロパミド、(4−10)ビキサフェン、(4−11)カルボキシン、(4−12)オキシカルボキシン、(4−13)メプロニル、(4−14)シルチオファム、(4−15)チフルザミド、(4−16)フルメトバー、(4−17)エタボキサム、(4−18)ゾキサミド、(4−19)チアジニル、(4−20)イソチアニル、(4−21)ジクロシメット、(4−22)フェノキサニル、(4−23)フルオピコリド、(4−24)フルオピラム、(4−25)カルプロパミド、(4−26)トルフェンピラド、(4−27)ペンフルフェン、(4−28)セダキサン、(4−29)イソピラザム、
グループ(5):下記5−1〜5−5のアシルアラニン系化合物
(5−1)メタラキシル、(5−2)メタラキシル−M、(5−3)ベナラキシル、(5−4)ベナラキシル−M、(5−5)フララキシル−M、
グループ(6):下記6−1〜6−3のバリンアミド系化合物
(6−1)ベンチアバリカルブイソプロピル、(6−2)イプロバリカルブ、(6−3)バリフェナレート、
グループ(7):下記7−1〜7−3のスルホンアミド系化合物
(7−1)シアゾファミド、(7−2)アミスルブロム、(7−3)フルスルファミド、
グループ(8):下記8−1〜8−2のスルフェンアミド系化合物
(8−1)トリルフルアニド、(8−2)ジクロフルアニド、
グループ(9):下記9−1〜9−4のカーバメート系化合物
(9−1)プロパモカルブ、(9−2)プロパモカルブ塩酸塩、(9−3)ジエトフェンカルブ、(9−4)ピリベンカルブ、
グループ(10):下記10−1〜10−8のジチオカーバメート系化合物
(10−1)マンゼブ、(10−2)マンネブ、(10−3)プロピネブ、(10−4)ジネブ、(10−5)メチラム、(10−6)ジラム、(10−7)チウラム、(10−8)ポリカーバメート、
グループ(11):下記11−1〜11−6のジカルボキシイミド系化合物
(11−1)イプロジオン、(11−2)プロシミドン、(11−3)キャプタン、(11−4)ビンクロゾリン、(11−5)クロゾリネート、(11−6)ホルペット、
グループ(12):下記12−1〜12−4のグアニジン系化合物
(12−1)イミノクタジンアルベシル酸塩、(12−2)イミノクタジン酢酸塩、(12−3)グアザチン、(12−4)ドジン、
グループ(13):下記13−1〜13−9のピリミジン系化合物
(13−1)メパニピリム、(13−2)フェナリモル、(13−3)フェリムゾン、(13−4)シプロジニル、(13−5)ピリメタニル、(13−6)ヌアリモル、(13−7)ジメチリモル、(13−8)ブピリメート、(13−9)ジフルメトリム、
グループ(14):下記14−1〜14−5のモルホリン系化合物
(14−1)ジメトモルフ、(14−2)フェンプロピモルフ、(14−3)トリデモルフ、(14−4)ドデモルフ、(14−5)フルモルフ、
グループ(15):下記15−1〜15−6のベンズイミダゾール系化合物
(15−1)チオファネートメチル、(15−2)チオファネート、(15−3)ベノミル、(15−4)カルベンダジム、(15−5)チアベンダゾール、(15−6)フベリダゾール、
グループ(16):下記16−1〜16−3のピロール系化合物
(16−1)フルジオキソニル、(16−2)フルオロイミド、(16−3)フェンピクロニル、
グループ(17):下記17−1〜17−5の有機リン系化合物
(17−1)ホセチルおよび亜燐酸誘導体、(17−2)エジフェンホス、(17−3)トルクロホスメチル、(17−4)イプロベンホス、(17−5)ピラゾホス、
グループ(18):下記18−1〜18−10の銅系化合物
(18−1)水酸化第二銅、(18−2)銅、(18−3)塩基性塩化銅、(18−4)塩基性硫酸銅、(18−5)オキシン銅、(18−6)硫酸銅五水塩、(18−7)無水硫酸銅、(18−8)ノニルフェノールスルホン酸銅、(18−9)DBEDC、(18−10)ドデシルベンゼンスルホン酸ピスエチレンジアミン銅錯塩、
グループ(19):下記19−1〜19−8の抗生物質
(19−1)カスガマイシン、(19−2)バリダマイシン、(19−3)ポリオキシン誘導体、(19−4)ブラストサイジンSベンジルアミノベンゼンスルホン酸塩、(19−5)ストレプトマイシン、(19−6)ナタマイシン、(19−7)ミルディオマイシン、(19−8)オキシテトラサイクリン、
グループ(20):下記20−1〜20−3の有機塩素系化合物
(20−1)クロロタロニル、(20−2)フサライド、(20−3)キントゼン、
グループ(21):下記21−1〜21−6のトリアゾロピリミジン系化合物
(21−1)5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(21−2)5−クロロ−N−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(21−3)5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(21−4)5−(メトキシメチル)−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(21−5)5−エチル−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(21−6)アメトクトラジン、
グループ(22):下記22−1〜22−2のベンゾイル化合物
(22−1)メトラフェノン、(22−2)3−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジン、
グループ(23):下記23−1〜23−9のエチレンジアミン系化合物
(23−1)イソプロピル((1S)−2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−2)イソプロピル((1S)−2,2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−3)イソプロピル((1S)−1−{[(1−ベンゾフラン−2-イルカルボニル)アミノ]メチル}−2−メチルプロピル)カーバメート、(23−4)2,2,2−トリフルオロエチル((1S)−2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−5)2,2,2−トリフルオロエチル((1S)−2,2−ジメチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−6)2,2,2−トリフルオロエチル((1S)−1−{[(1−ベンゾフラン−2−イルカルボニル)アミノ]メチル}−2−メチルプロピル)カーバメート、(23−7)2,2,2−トリフルオロエチル{(1S)−1−メチル−2−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]エチル}カーバメート、(23−8)ベンジル((1S)−2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−9)イソプロピル((1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}エチル)カーバメート、
グループ(24):下記24−1〜24−2のイソキサゾリジン系化合物
(24−1)3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソキサゾリジン−3−イル]ピリジン、(24−2)3−[2,3−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)イソキサゾリジン−3−イル]ピリジン、
グループ(25):下記25−1〜25−3のキノリン系化合物
(25−1)キノキシフェン、(25−2)[6−(2,2−ジメチルエチル)−8−フルオロ−2,3−ジメチルキノリン−4−イル]アセテート、(25−3)[6−(2,2−ジメチルエチル)−8−フルオロ−2,3−ジメチルキノリン−4−イル]メトキシアセテート、
グループ(26):下記26−1のチアゾリジン系化合物
(26−1)フルチアニル、
グループ(27):下記27−1〜27−49の殺菌・殺かび剤
(27−1)ヒドロキシイソキサゾール、(27−2)フルアジナム、(27−3)ジクロメジン、(27−4)トリシクラゾール、(27−5)シモキサニル、(27−6)ファモキサドン、(27−7)フェンアミドン、(27−8)クロルピクリン、(27−9)チアジアジン、(27−10)プロキナジド、(27−11)スピロキサミン、(27−12)フェンプロピジン、(27−13)ジチアノン、(27−14)ペンシクロン、(27−15)イソプロチオラン、(27−16)プロベナゾール、(27−17)レスベラトロール、(27−18)トリホリン、(27−19)アシベンゾラル−S−メチル、(27−20)ピロキロン、(27−21)ジノキャップ、(27−22)有機ニッケル、(27−23)エトリジアゾール、(27−24)オキサジキシル、(27−25)アンバム、(27−26)ピリフェノックス、(27−27)オキソリニック酸、(27−28)亜燐酸、(27−29)ダゾメット、(27−30)メチルイソチオシアネート、(27−31)メタスルホカルブ、(27−32)1,3−ジクロロプロペン、(27−33)カーバム、(27−34)ヨウ化メチル、(27−35)硫黄、(27−36)石灰硫黄混剤、(27−37)フェンチン次亜塩素酸塩、(27−38)キノメチオネート、(27−39)クロロネブ、(27−40)アニラジン、(27−41)ニトロタルイソプロピル、(27−42)フェニトロパン、(27−43)ジクロラン、(27−44)ベンチアゾール、(27−45)炭酸水素カリウム、(27−46)炭酸水素ナトリウム、(27−47)オレイン酸ナトリウム、(27−48)脂肪酸グリセリド、(27−49)テブフロキン、
実施例1〜23の試験結果等から見て、上記各グループに属する化合物、抗生物質または殺菌・殺かび剤のうち好ましいものは以下の通りである。
グループ(1):下記1−1〜1−11のストロビルリン系化合物
(1−1)アゾキシストロビン、(1−2)クレソキシムメチル、(1−3)ピラクロストロビン、(1−4)ピコキシストロビン、(1−5)フルオキサストロビン、(1−6)ジモキシストロビン、(1−7)オリサストロビン、(1−8)メトミノストロビン、(1−9)トリフロキシストロビン、(1−10)ピラメトストロビン、(1−11)ピラオキシストロビン、
グループ(2):下記2−1〜2−25のトリアゾール系化合物
(2−1)シメコナゾール、(2−2)テブコナゾール、(2−3)フェンブコナゾール、(2−4)ヘキサコナゾール、(2−5)イミベンコナゾール、(2−6)トリアジメホン、(2−7)テトラコナゾール、(2−8)プロチオコナゾール、(2−9)トリティコナゾール、(2−10)エポキシコナゾール、(2−11)イプコナゾール、(2−12)メトコナゾール、(2−13)プロピコナゾール、(2−14)シプロコナゾール、(2−15)ジフェノコナゾール、(2−16)ジニコナゾール、(2−17)フルキンコナゾール、(2−18)フルシラゾール、(2−19)ペンコナゾール、(2−20)ブロムコナゾール、(2−21)トリアジメノール、(2−22)フルトリアフォル、(2−23)ミクロブタニル、(2−24)エタコナゾール、(2−25)ビテルタノール、
グループ(3):下記3−1〜3−7のイミダゾール系化合物
(3−1)オキスポコナゾールフマル酸塩、(3−2)トリフミゾール、(3−3)イマザリル、(3−4)イマザリル−S、(3−5)プロクロラズ、(3−6)ペフラゾエート、(3−7)トリアゾキシド、
グループ(4):下記4−1〜4−29のカルボキサミド系化合物
(4−1)ペンチオピラド、(4−2)フルトラニル、(4−3)フラメトピル、(4−4)ボスカリド、(4−5)フェンヘキサミド、(4−6)シフルフェナミド、(4−7)テクロフタラム、(4−8)ピコベンザミド、(4−9)マンジプロパミド、(4−10)ビキサフェン、(4−11)カルボキシン、(4−12)オキシカルボキシン、(4−13)メプロニル、(4−14)シルチオファム、(4−15)チフルザミド、(4−16)フルメトバー、(4−17)エタボキサム、(4−18)ゾキサミド、(4−19)チアジニル、(4−20)イソチアニル、(4−21)ジクロシメット、(4−22)フェノキサニル、(4−23)フルオピコリド、(4−24)フルオピラム、(4−25)カルプロパミド、(4−26)トルフェンピラド、(4−27)ペンフルフェン、(4−28)セダキサン、(4−29)イソピラザム、
グループ(5):下記5−1〜5−5のアシルアラニン系化合物
(5−1)メタラキシル、(5−2)メタラキシル−M、(5−3)ベナラキシル、(5−4)ベナラキシル−M、(5−5)フララキシル−M、
グループ(6):下記6−1〜6−3のバリンアミド系化合物
(6−1)ベンチアバリカルブイソプロピル、(6−2)イプロバリカルブ、(6−3)バリフェナレート、
グループ(7):下記7−1〜7−3のスルホンアミド系化合物
(7−1)シアゾファミド、(7−2)アミスルブロム、(7−3)フルスルファミド、
グループ(8):下記8−1〜8−2のスルフェンアミド系化合物
(8−1)トリルフルアニド、(8−2)ジクロフルアニド、
グループ(9):下記9−1〜9−4のカーバメート系化合物
(9−1)プロパモカルブ、(9−2)プロパモカルブ塩酸塩、(9−3)ジエトフェンカルブ、(9−4)ピリベンカルブ、
グループ(10):下記10−1〜10−8のジチオカーバメート系化合物
(10−1)マンゼブ、(10−2)マンネブ、(10−3)プロピネブ、(10−4)ジネブ、(10−5)メチラム、(10−6)ジラム、(10−7)チウラム、(10−8)ポリカーバメート、
グループ(11):下記11−1〜11−6のジカルボキシイミド系化合物
(11−1)イプロジオン、(11−2)プロシミドン、(11−3)キャプタン、(11−4)ビンクロゾリン、(11−5)クロゾリネート、(11−6)ホルペット、
グループ(12):下記12−1〜12−4のグアニジン系化合物
(12−1)イミノクタジンアルベシル酸塩、(12−2)イミノクタジン酢酸塩、(12−3)グアザチン、(12−4)ドジン
グループ(13):下記13−1〜13−5のピリミジン系化合物
(13−1)メパニピリム、(13−2)フェナリモル、(13−3)フェリムゾン、(13−4)シプロジニル、(13−5)ピリメタニル
グループ(14):下記14−1〜14−5のモルホリン系化合物
(14−1)ジメトモルフ、(14−2)フェンプロピモルフ、(14−3)トリデモルフ、(14−4)ドデモルフ、(14−5)フルモルフ
グループ(15):下記15−1〜15−6のベンズイミダゾール系化合物
(15−1)チオファネートメチル、(15−2)チオファネート、(15−3)ベノミル、(15−4)カルベンダジム、(15−5)チアベンダゾール、(15−6)フベリダゾール、
グループ(16):下記16−1〜16−3のピロール系化合物
(16−1)フルジオキソニル、(16−2)フルオロイミド、(16−3)フェンピクロニル、
グループ(17):下記17−1〜17−3の有機リン系化合物
(17−1)ホセチルおよび亜燐酸誘導体、(17−2)エジフェンホス、(17−3)トルクロホスメチル、
グループ(18):下記18−1〜18−7、および18−10の銅系化合物
(18−1)水酸化第二銅、(18−2)銅、(18−3)塩基性塩化銅、(18−4)塩基性硫酸銅、(18−5)オキシン銅、(18−6)硫酸銅五水塩、(18−7)無水硫酸銅、(18−10)ドデシルベンゼンスルホン酸ピスエチレンジアミン銅錯塩、
グループ(19):下記19−1〜19−5の抗生物質
(19−1)カスガマイシン、(19−2)バリダマイシン、(19−3)ポリオキシン誘導体、(19−4)ブラストサイジンSベンジルアミノベンゼンスルホン酸塩、(19−5)ストレプトマイシン、
グループ(20):下記20−1〜20−3の有機塩素系化合物
(20−1)クロロタロニル、(20−2)フサライド、(20−3)キントゼン、
グループ(21):下記21−1〜21−6のトリアゾロピリミジン系化合物
(21−1)5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(21−2)5−クロロ−N−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(21−3)5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、(21−4)5−(メトキシメチル)−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(21−5)5−エチル−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(21−6)アメトクトラジン、
グループ(22):下記22−1〜22−2のベンゾイル化合物
(22−1)メトラフェノン、(22−2)3−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジン、
グループ(23):下記23−1〜23−9のエチレンジアミン系化合物
(23−1)イソプロピル((1S)−2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−2)イソプロピル((1S)−2,2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−3)イソプロピル((1S)−1−{[(1−ベンゾフラン−2-イルカルボニル)アミノ]メチル}−2−メチルプロピル)カーバメート、(23−4)2,2,2−トリフルオロエチル((1S)−2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−5)2,2,2−トリフルオロエチル((1S)−2,2−ジメチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−6)2,2,2−トリフルオロエチル((1S)−1−{[(1−ベンゾフラン−2−イルカルボニル)アミノ]メチル}−2−メチルプロピル)カーバメート、(23−7)2,2,2−トリフルオロエチル{(1S)−1−メチル−2−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]エチル}カーバメート、(23−8)ベンジル((1S)−2−メチル−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}プロピル)カーバメート、(23−9)イソプロピル((1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−{[(4−メチルベンゾイル)アミノ]メチル}エチル)カーバメート、
グループ(24):下記24−1〜24−2のイソキサゾリジン系化合物
(24−1)3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソキサゾリジン−3−イル]ピリジン、(24−2)3−[2,3−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)イソキサゾリジン−3−イル]ピリジン、
グループ(25):下記25−1〜25−2のキノリン系化合物
(25−1)キノキシフェン、(25−2)[6−(2,2−ジメチルエチル)−8−フルオロ−2,3−ジメチルキノリン−4−イル]アセテート、
グループ(26):下記26−1のチアゾリジン系化合物
(26−1)フルチアニル、
グループ(27):下記27−1〜27−21、27−28、および27−45〜27−49の殺菌・殺かび剤、
(27−1)ヒドロキシイソキサゾール、(27−2)フルアジナム、(27−3)ジクロメジン、(27−4)トリシクラゾール、(27−5)シモキサニル、(27−6)ファモキサドン、(27−7)フェンアミドン、(27−8)クロルピクリン、(27−9)チアジアジン、(27−10)プロキナジド、(27−11)スピロキサミン、(27−12)フェンプロピジン、(27−13)ジチアノン、(27−14)ペンシクロン、(27−15)イソプロチオラン、(27−16)プロベナゾール、(27−17)レスベラトロール、(27−18)トリホリン、(27−19)アシベンゾラル−S−メチル、(27−20)ピロキロン、(27−21)ジノキャップ、(27−28)亜燐酸、(27−45)炭酸水素カリウム、(27−46)炭酸水素ナトリウム、(27−47)オレイン酸ナトリウム、(27−48)脂肪酸グリセリド、(27−49)テブフロキン、
また、各グループに属する化合物、抗生物質または殺菌・殺かび剤のうち最も好ましいものは以下の通りである。
グループ(1):下記1−1〜1−5、および1−7〜1−9のストロビルリン系化合物
(1−1)アゾキシストロビン、(1−2)クレソキシムメチル、(1−3)ピラクロストロビン、(1−4)ピコキシストロビン、(1−5)フルオキサストロビン、(1−7)オリサストロビン、(1−8)メトミノストロビン、(1−9)トリフロキシストロビン、
グループ(2):下記2−1〜2−18のトリアゾール系化合物
(2−1)シメコナゾール、(2−2)テブコナゾール、(2−3)フェンブコナゾール、(2−4)ヘキサコナゾール、(2−5)イミベンコナゾール、(2−6)トリアジメホン、(2−7)テトラコナゾール、(2−8)プロチオコナゾール、(2−9)トリティコナゾール、(2−10)エポキシコナゾール、(2−11)イプコナゾール、(2−12)メトコナゾール、(2−13)プロピコナゾール、(2−14)シプロコナゾール、(2−15)ジフェノコナゾール、(2−16)ジニコナゾール、(2−17)フルキンコナゾール、(2−18)フルシラゾール、
グループ(3):下記3−1〜3−2のイミダゾール系化合物
(3−1)オキスポコナゾールフマル酸塩、(3−2)トリフミゾール、
グループ(4):下記4−1、4−4〜4−6、4−9、4−10、4−17、4−18、4−23〜4−25、および4−27〜4−29のカルボキサミド系化合物
(4−1)ペンチオピラド、(4−4)ボスカリド、(4−5)フェンヘキサミド、(4−6)シフルフェナミド、(4−9)マンジプロパミド、(4−10)ビキサフェン、(4−17)エタボキサム、(4−18)ゾキサミド、(4−23)フルオピコリド、(4−24)フルオピラム、(4−25)カルプロパミド、(4−27)ペンフルフェン、(4−28)セダキサン、(4−29)イソピラザム、
グループ(5):下記5−1〜5−4のアシルアラニン系化合物
(5−1)メタラキシル、(5−2)メタラキシル−M、(5−3)ベナラキシル、(5−4)ベナラキシル−M、
グループ(6):下記6−1〜6−3のバリンアミド系化合物
(6−1)ベンチアバリカルブイソプロピル、(6−2)イプロバリカルブ、(6−3)バリフェナレート、
グループ(7):下記7−1〜7−2のスルホンアミド系化合物
(7−1)シアゾファミド、(7−2)アミスルブロム、
グループ(9):下記9−1〜9−2、および9−4のカーバメート系化合物
(9−1)プロパモカルブ、(9−2)プロパモカルブ塩酸塩、(9−4)ピリベンカルブ、
グループ(10):下記10−1〜10−4、10−6、および10−7のジチオカーバメート系化合物
(10−1)マンゼブ、(10−2)マンネブ、(10−3)プロピネブ、(10−4)ジネブ、(10−6)ジラム、(10−7)チウラム、
グループ(11):下記11−1〜11−3のジカルボキシイミド系化合物
(11−1)イプロジオン、(11−2)プロシミドン、(11−3)キャプタン、
グループ(12):下記12−1〜12−2のグアニジン系化合物
(12−1)イミノクタジンアルベシル酸塩、(12−2)イミノクタジン酢酸塩、
グループ(13):下記13−1〜13−5のピリミジン系化合物
(13−1)メパニピリム、(13−2)フェナリモル、(13−3)フェリムゾン、(13−4)シプロジニル、(13−5)ピリメタニル、
グループ(14):下記14−1のモルホリン系化合物
(14−1)ジメトモルフ、
合物グループ(15):下記15−1、および15−3のベンズイミダゾール系化合物
(15−1)チオファネートメチル、(15−3)ベノミル、
グループ(16):下記16−1のピロール系化合物
(16−1)フルジオキソニル、
グループ(17):下記17−1の有機リン系化合物
(17−1)ホセチルおよび亜燐酸誘導体、
グループ(18):下記18−1の銅系化合物
(18−1)水酸化第二銅、
グループ(19):下記19−1〜19−4の抗生物質
(19−1)カスガマイシン、(19−2)バリダマイシン、(19−3)ポリオキシン誘導体、(19−4)ブラストサイジンSベンジルアミノベンゼンスルホン酸塩、
グループ(20):下記20−1〜20−2の有機塩素系化合物
(20−1)クロロタロニル、(20−2)フサライド、
グループ(21):下記21−6のトリアゾロピリミジン系化合物
(21−6)アメトクトラジン、
グループ(22):下記22−1〜22−2のベンゾイル化合物
(22−1)メトラフェノン、(22−2)3−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジン、
グループ(25):下記25−1〜25−2のキノリン系化合物
(25−1)キノキシフェン、(25−2)[6−(2,2−ジメチルエチル)−8−フルオロ−2,3−ジメチルキノリン−4−イル]アセテート、
グループ(26):下記26−1のチアゾリジン系化合物
(26−1)フルチアニル、
グループ(27):下記27−1、27−2、27−4〜27−7、および27−20の殺菌・殺かび剤
(27−1)ヒドロキシイソキサゾール、(27−2)フルアジナム、(27−4)トリシクラゾール、(27−5)シモキサニル、(27−6)ファモキサドン、(27−7)フェンアミドン(27−20)ピロキロン、
D−タガトースまたはD−タガトースに他の糖類および殺菌および/または殺かび作用を有する物質からなる本発明の植物病害防除剤は、D−タガトースと他の成分を混合して、または別々に植物に施用してもよいが、通常は混合物を担体と共に施用する。このとき、必要に応じて界面活性剤、湿潤剤、固着剤、増粘剤、防腐剤、着色剤、安定剤等の製剤用補助剤を添加して、水和剤、フロアブル剤、顆粒水和剤、粉剤、乳剤、粒剤等一般的に知られた方法によって適時製剤化して用いられる。
用いられる担体としては、処理すべき部位への有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸送、取扱いを容易にするために配合される合成または天然の無機または有機物質であって、通常農園芸用薬剤に使用されるものであるならば固体または液体のいずれでも使用でき、特定のものに限定されるものではない。例えば、固体担体としては、ベントナイト、モンモリロナイト、カオリナイト、珪藻土、白土、タルク、クレー、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、非晶質シリカ、硫安等の無機物質、大豆粉、木粉、鋸屑、小麦粉、乳糖、ショ糖、ぶどう糖等の植物性有機物質および尿素等が挙げられる。液体担体としては、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素類およびナフテン類、n−パラフィン、iso−パラフィン、流動パラフィン、ケロシン、鉱油、ポリブテン等のパラフィン系炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等のカーボネート類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒および水等が挙げられる。
さらに、D−タガトースまたはD−タガトースに他の糖類および殺菌および/または殺かび性化合物を混合した本発明の植物病害防除剤の効力を増強するために、製剤の剤型、処理方法等を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組み合わせて次のような補助剤を使用することもできる。補助剤として通常農薬製剤に乳化、分散、拡展、湿潤等の目的で使用される界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、アルキルフェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンベンジルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル、高級アルコールのポリオキシアルキレン付加物およびポリオキシエチレンエーテルおよびエステル方型シリコーンおよびフッ素系界面活性剤等の非イオン性界面活性剤、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーサルフェート、パラフィンスルホネート、アルカンスルホネート、AOS、ジアルキルスルホサクシネート、アルキルベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、ジアルキルナフタレンスルホネート、ナフタレンスルホネートのホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホネート、リグニンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸ハーフエステル、脂肪酸塩、N−メチル−脂肪酸サルコシネート、樹脂酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーホスフェート、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミン、アルキルホスフェート、トリポリ燐酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、アクリル酸とアクリロニトリル、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸から導かれるポリアニオン型高分子界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、メチルポリオキシエチレンアルキルアンモニウムクロライド、アルキルN−メチルピリジニウムブロマイド、モノメチル化アンモニウムクロライド、ジアルキルメチル化アンモニウムクロライド、アルキルペンタメチルプロピレンアミンジクロライド、アルキルジメチルベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ジアルキルジアミノエチルベンタイン、アルキルジメチルベンジルベンタイン等の両性界面活性剤等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
結合剤としては、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、CMCナトリウム、ベントナイト等があげられる。崩壊剤としてCMCナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、安定剤としてはヒンダードフェノール系の酸化防止剤やベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤等があげられる。pH調整剤としてリン酸、酢酸、水酸化ナトリウムを用いたり、防菌防黴のために1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の工業用殺菌剤、防菌防黴剤等を添加することもできる。増粘剤としてはキサンタンガム、グアーガム、CMCナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、モンモリロナイト等を使用することもできる。消泡剤としてシリコーン系化合物、凍結防止剤としてプロピレングリコール、エチレングリコール等を必要に応じて使用しても良い。しかし、これらの成分は以上の例示したものに限定されるものではない。
本発明の植物病害防除剤の施用方法としては、植物体への茎葉散布処理、苗
注入処理後の土壌との混和、土壌潅注処理、土壌潅注処理後の土壌との混和、培養液への混和等による栽培床へ添加、植物種子への吹き付け処理、植物種子への塗沫処理、植物種子への浸漬処理または植物種子への粉衣処理等があげられるが、通常当業者が利用するどの様な施用方法にても十分な効力を発揮する。
本発明の植物病害防除剤の施用量および施用濃度は対象作物、対象病害、病害の発生程度、化合物の剤型、施用方法および各種環境条件等によって変動するが、散布または潅注する場合にはD−タガトースおよび/または他の成分と共に有効成分量としてヘクタール当たり50〜1,000,000gが適当であり、望ましくはヘクタール当り100〜500,000gである。また、D−タガトースの他に含有するその他の殺菌剤、殺かび剤等の有効成分としてヘクタール当たり1〜10,000gが適当であり、望ましくはヘクタール当り10〜5,000gである。また、D−タガトースの種子処理の場合の使用量は、種子1kg当たり0.001から50g、好ましくは0.01から10gである。また、その他の殺菌剤、殺かび剤等の使用量は、種子1kg当たり0.001から50g、好ましくは0.01から10gである。D−タガトースまたはD−タガトースに他の糖類、殺菌剤や殺かび剤を混合した本発明の植物病害防除剤の植物茎葉散布処理、土壌表面への散布処理、土壌中への注入処理、土壌潅注処理する場合は、適当な担体に適当な濃度に希釈した後、処理を行ってもよい。本発明の植物病害防除剤を植物種子に接触させる場合は、そのまま植物種子をD−タガトース含有液に浸漬してもよいし、本発明の植物病害防除剤を適当な担体に適当な濃度に希釈した後、植物種子に浸漬、粉衣、吹き付け、塗沫処理して用いてもよい。粉衣・吹き付け・塗沫処理する場合の製剤使用量は、通常、乾燥植物種子重量の0.05〜50%程度、さらに望ましくは0.1〜30%が適当であるが、このような使用量は、これら範囲に限定されるものではなく、製剤の形態や処理対象となる植物種子の種類により変わり得るものである。適当な担体とは、水またはエタノール等の有機溶媒の液体担体やベントナイト、モンモリロナイト、カオリナイト、珪藻土、白土、タルク、クレー、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、非晶質シリカ、硫安等の無機物質、大豆粉、木粉、鋸屑、小麦粉、乳糖、ショ糖、ぶどう糖等の植物性有機物質および尿素等の固体担体が挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明でいう植物とは、具体的には、稲、小麦、大麦、トウモロコシ、ブドウ、リンゴ、ナシ、モモ、オウトウ、カキ、カンキツ、大豆、インゲン、イチゴ、ジャガイモ、キャベツ、レタス、トマト、キュウリ、ナス、スイカ、テンサイ、ホウレンソウ、サヤエンドウ、カボチャ、サトウキビ、タバコ、ピーマン、サツマイモ、サトイモ、コンニャク、綿、ヒマワリ、チューリップ、キク、芝等が挙げられるが、植物体を構成する全ての部位を含むものであり、例えば、茎、葉、根、種子、花が挙げられる。
本発明でいう植物種子とは、幼植物が発芽するための栄養分を蓄え農業上繁殖に用いられるものをいう。具体的にはトウモロコシ、大豆、綿、稲、テンサイ、小麦、大麦、ヒマワリ、トマト、キュウリ、ナス、ホウレンソウ、サヤエンドウ、カボチャ、サトウキビ、タバコ、ピーマンおよびセイヨウアブラナ等の種子やサトイモ、ジャガイモ、サツマイモ、コンニャク等の種芋、食用ゆり、チューリップ等の球根やラッキョウ等の種球等、さらに遺伝子等を人工的に操作することにより生み出された植物であり自然界に元来存在するものではない除草剤耐性を付与した大豆、トウモロコシ、綿等、寒冷地適応したイネ、タバコ等、殺虫物質生産能を付与したトウモロコシ、綿、バレイショ等の形質転換を受けた種子等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明の植物病害防除剤は、必要に応じて他の農薬、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤および植物成長調節剤等の農薬、土壌改良剤または肥効物質との混用又は併用することができる。
本発明の植物病害防除剤を用いた防除方法は、例えば、下記の種類の植物病害に対して有効である。以下に、本発明が防除対象とする具体的病害及びその病原菌を示すが、これらの限定されるものではない。
イネのいもち病(Pyricularia oryze)、紋枯病(Thanatephorus cucumeris)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、苗立枯病(Pythium spp.、Fusarium spp.、Trichoderma spp.、Rhizopus spp.、Rhizoctonia solani等)、稲こうじ病(Claviceps virens)、黒穂病(Tilletia barelayana)、黄化萎縮病(Sclerophthora macrospora)、白葉枯病(Xhanthomonas oryzae)、褐条病(Pseudomonas avenae)、内頴褐変病(Erwinia ananas)、苗立枯細菌病(Burkholderia plantarii)、もみ枯細菌病(Burkholderia glumae)、葉鞘褐変病(Pseudomonas fuscovaginae);
ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.hordei; f.sp.tritici)、さび病(Puccinia striiformis; Puccinia graminis、Puccinia recondita、Puccinia hordei)、斑葉病(Pyrenophora graminea)、網斑病(Pyrenophora teres)、赤かび病(Fusarium graminearum、Fusarium culmorum、Fusarium avenaceum、Microdochium nivale)、雪腐病(Typhula incarnata、Typhula ishikariensis、Micronectriella nivalis)、裸黒穂病(Ustilago nuda、Ustilago tritici、Ustilago nigra、Ustilago avenae)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries、Tilletia pancicii)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、株腐病(Rhizoctonia cerealis)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、苗立枯病(Fusarium spp.、Pythium spp.、Rhizoctonia spp.、Septoria nodorum、Pyrenophora spp.)、立枯病(Gaeumannomyces graminis)、炭疽病(Colletotrichum gramaminicola)、麦角病(Claviceps purpurea)、斑点病(Cochliobolus sativus)、黒節病(Pseudomonas syringae);
トウモロコシの赤かび病(Fusarium graminearum等)、苗立枯病(Fusarium avenaceum、 Penicillium spp、 Pythium spp.、Rhizoctonia spp)、さび病(Puccinia sorghi)、ごま葉枯病(Cochliobolus heterostrophus)、黒穂病(Ustilago maydis)、炭疽病(Colletotrichum gramaminicola)、北方斑点病(Cochliobolus carbonum)、萎ちょう細菌病(Erwinia stewartii);ブドウのべと病(Plasmopora viticola)、さび病(Phakopsora ampelopsidis)、うどんこ病(Uncinula necator)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella cingulata)、黒腐病(Guignardia bidwellii)、つる割病(Phomopsis viticola)、すす点病(Zygophiala jamaicensis)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、芽枯病(Diaporthe medusaea)、紫紋羽病(Helicobasidium mompa)、白紋羽病(Rosellinia necatrix);
リンゴのうどんこ病(Podosphaera leucotricha)、黒星病(Venturia inaequalis)、斑点落葉病(Alternaria alternata(Apple pathotype))、赤星病(Gymnosporangium yamadae)、モニリア病(Monillia mali)、腐らん病(Valsa ceratosperma)、輪紋病(Botryosphaeria berengeriana)、炭疽病(Colletotrichum acutatum)、すす点病(Zygophiala jamaicensis)、すす斑病(Gloeodes pomigena)、黒点病(Mycosphaerella pomi)、紫紋羽病(Helicobasidium mompa)、白紋羽病(Rosellinia necatrix)、胴枯病(Phomopsis mali、Diaporthe tanakae)、褐斑病(Diplocarpon mali)、火傷病(Erwinia amylovora);ナシの黒斑病(Alternaria alternata(Japanese pear pathotype))、黒星病(Venturia nashicola)、赤星病(Gymnosporangium haraeanum)、輪紋病(Physalospora piricola)、胴枯病(Diaporthe medusaea、Diaporthe eres)、セイヨウナシの疫病(Phytophthora cactorum);モモの黒星病(Cladosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp.)、疫病(Phytophthora sp.)、炭疽病(Gloeosporium laeticolor)、穿孔細菌病(Xhanthomonas campestris pv. pruni);オウトウの炭疽病(Glomerella cingulata)、幼果菌核病(Monilinia kusanoi)、灰星病(Monilinia fructicola);カキの炭疽病(Gloeosporium kaki)、落葉病(Cercospora kaki; Mycosphaerella nawae)、うどんこ病(Phyllactinia kakikora);カンキツの黒点病(Diaporthe citri)、緑かび病(Penicillium digitatum)、青かび病(Penicillium italicum)、そうか病(Elsinoe fawcettii)、褐色腐敗病(Phytophthora citrophthora)、かいよう病(Xhanthomonas campestris pv. citri);
トマト、キュウリ、豆類、イチゴ、ジャガイモ、キャベツ、ナス、レタス等の灰色かび病(Botrytis cinerea);トマト、キュウリ、豆類、イチゴ、ジャガイモ、ナタネ、キャベツ、ナス、レタス等の菌核病(Sclerotinia sclerotiorum);トマト、キュウリ、豆類、ダイコン、スイカ、ナス、ナタネ、ピーマン、ホウレンソウ、テンサイ等各種野菜の苗立枯病(Rhizoctonia spp.、Pythium spp.、Fusarium spp.、Phythophthora spp.、Sclerotinia sclerotiorum等);ナス科植物の青枯病(Ralstonia solanacearum);ウリ類のべと病(Pseudoperonospora cubensis)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、炭疽病(Colletotrichum lagenarium)、つる枯病(Mycosphaerella melonis)、つる割病(Fusarium oxysporum)、疫病(Phytophthora parasitica、Phytophthora melonis、Phytophthora nicotianae、Phytophthora drechsleri、Phytophthora capsici等);トマトの輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvam)、疫病(Phytophthora infestans)、萎凋病(Fusarium oxysporum)、根腐病(Pythium myriotylum、Pythium dissotocum)、炭疽病(Colletotrichum phomoides)、かいよう病(Clavibacter michiganensis);ナスのうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea等)、すすかび病(Mycovellosiella nattrassii)、疫病(Phytophthora infestans)、褐色腐敗病(Phytophthora capsici);
ナタネの黒斑病(Alternaria brassicae)、アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria brassicae等)、白斑病(Cercosporella brassicae)、根朽病(Leptospheria maculans)、根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)、べと病(Peronospora brassicae);キャベツの株腐病(Rhizoctonia solani)、萎黄病(Fusarium oxysporum);ハクサイの尻腐病(Rhizoctonia solani)、黄化病(Verticillium dahlie);ネギのさび病(Puccinia allii)、黒斑病(Alternaria porri)、白絹病(Sclerotium rolfsii. Sclerotium rolfsii)、白色疫病(Phytophthora porri);ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycinnes)、黒点病(Diaporthe phaseololum)、リゾクトニア根腐病(Rhizoctonia solani)、茎疫病(Phytophthora megasperma)、べと病(Peronospora manshurica)、さび病(Phakopsora pachyrhizi)、炭疽病(Colletotrichum truncatum);
インゲンの炭疽病(Colletotrichum lindemuthianum);ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella personatum)、褐斑病(Cercospora arachidicola);エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi)、べと病(Peronospora pisi)、つる枯細菌病(Pseudomonas syringae pv. pisi);ソラマメのべと病(Peronospora viciae)、疫病(Phytophthora nicotianae);ジャガイモの夏疫病(Alternaria solani)、黒あざ病(Rhizoctonia solani)、疫病(Phytophthora infestans)、銀か病(Spondylocladium atrovirens)、乾腐病(Fusarium oxysporum、Fusarium solani)、粉状そうか病(Spongospora subterranea);テンサイの褐斑病(Cercospora beticola)、べと病(Peronospora schachtii)、黒根病(Aphanomyces cochioides)、じゃのめ病(Phoma batae)、そうか病(Streptomyces scabies);
ニンジンの黒葉枯病(Alternaria dauci);イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca humuli)、疫病(Phytophthora nicotianae)、炭疽病(Gromerella cingulata)、果実腐敗病(Pythium ultimum Trow var.ultimum);チャの網もち病(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucospila)、炭疽病(Colletotrichum theaesinensis)、輪紋病(Pestalotiopsis longiseta);タバコの赤星病(Alternaria alternata(Tobacco pathotype))、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭疽病(Colletotrichum tabacum)、疫病(Phytophthora parasitica)、野火病(Pseudomonas syringae pv.tabaci);ワタの立枯病(Fusarium oxysporum);ヒマワリの菌核病(Sclerotinia sclerotiorum);バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、疫病(Phytophthora megasperma)、べと病(Peronospora sparsa);キクの褐斑病(Septoria chrysanthemi−indici)、白さび病(Puccinia horiana)、疫病(Phytophthora cactorum);シバのブラウンパッチ病(Rhizoctonia solani)、ダラースポット病(Sclerotinia homoeocarpa)、カーブラリア葉枯病(Curvularia geniculata)、さび病 (Puccinia zoysiae)、ヘルミントスポリウム葉枯病(Cochliobolus sp.)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、立枯病(Gaeumannomyces graminis)、炭疽病(Colletotrichum graminicola)、雪腐褐色小粒菌核病(Typhula incarnata)、雪腐黒色小粒菌核病(Typhula ishikariensis)、雪腐大粒菌核病(Sclerotinia borealis)、フェアリーリング(Marasmius oreades等)、ピシウム病(Pythium aphanidermatum等)、いもち病(Pyricularia oryzae)。
本発明の詳細を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、実施例7、14〜23は参考例である。
本実施例においては、キュウリべと病防除試験(ポット試験:予防試験)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5%、1%、および0.5%の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後または5日後の苗に、1×10個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を以下の基準を指標に評価し、発病度から防除価を算出した。
[発病度]
0:無発病
1:発病面積が無処理区の40%未満
2:発病面積が無処理区の40%以上〜80%未満の発病
3:発病面積が無処理区の80%以上
[防除価]
防除価=100{1 −( n / N )}
N=無処理区の発病度, n=各区の発病度
本試験の結果、D−タガトース5%、1%および0.5%の散布区での防除価は、散布3日後接種で、それぞれ100、99.2、49.2であり、散布5日後接種で、それぞれ100、90、37.5であった。D−タガトース散布区では,処理濃度が高いほど防除効果が向上した。
本実施例では、キュウリべと病防除試験(ポット試験:治療試験)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。本葉裏面に1×10個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonosporaubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。以上の方法で作成した罹病苗を試験に供試した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5%、1%、0.5%となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を評価し、発病度から防除価を算出した。なお、発病程度および判定は、実施例1と同様に行った。
本試験の結果、D−タガトース5%、1%、および0.5%散布区での防除価は、それぞれ100、91.7、22.5であった。D−タガトースの散布区では、処理濃度が高いほど治療効果が向上した。このように、抵抗性誘導剤では効果が認められない試験条件においても、十分な効果を発揮した。
本実施例では、キュウリべと病防除試験(ポット試験:潅注試験)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5%、1%となるように蒸留水で希釈した希釈液(5ml)を株元に潅注した。以上の方法で5日間栽培した供試植物に1×10個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室で16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を評価し、発病度から防除価を算出した。なお、発病程度および判定は、実施例1と同様に行った。
試験の結果、D−タガトース5%および1%処理区の防除価は、それぞれ100および95であり、灌注処理においても、優れた防除効果を示した。
本実施例では、キュウリべと病防除試験(圃場試験)を行った。
供試植物(キュウリ品種:アンコール)を定植後、本葉が約10枚程度展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5%、1%となるように蒸留水で希釈した希釈液を十分量散布した。なお、散布は7日間隔で3回、1回目の散布後に接種(1×105個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種)に行い、その効果を評価した。なお、試験は、1区8株2反復で行った。発病程度は、以下の基準で評価し、発病度から防除価を算出した。
[発病程度]
0:無発病
1:発病面積率が葉面積の5%未満
2:発病面積率が葉面積の5%以上25%未満
3:発病面積率が葉面積の25%以上50%未満
4:発病面積率が葉面積の50%以上
[発病度および防除価]
発病度=100 ×{(1n+2n+3n+4n)/ 4N}
N=調査葉数, n=各発病程度に対応する葉数
防除価=100{1 -( n/ N )}
N=無処理区の発病度, n=各区の発病度
試験の結果、D−タガトース5%および1%散布区の防除価は、それぞれ96.1および96.5であった。キュウリべと病に対し、圃場試験においても、D−タガトースは優れた防除効果を示した。
本実施例では、キュウリ苗立枯病防除試験(ポット試験:潅注試験)を行った。
土壌1Lにキュウリ苗立枯病菌(Pythium aphanidermatum)の菌糸(100g)を混和し、汚染土壌を作成した。汚染土壌を含む5×5cmのポットにキュウリ種子(相模半白)5粒を播種し、覆土した後、10mLのD−タガトース希釈液を潅注した。1区5本の苗を対象として、2週間後に発病の有無を調査した。なお、試験は3連制で行い、防除価は発病率から算出した。
試験の結果、D−タガトース5%および1%潅注区の防除価は、それぞれ92.5および70.0であった。D−タガトースは、キュウリ苗立枯病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、トマト疫病防除試験(ポット試験:予防試験)を行った。
供試植物(トマト品種:大型福寿)を播種後、複葉が3枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが10%、5%の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、1×10個/mlのトマト疫病菌(Phytophthora infestans)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を評価し、発病度から防除価を算出した。なお、発病程度および判定は、実施例1と同様に行った。
本試験の結果、D−タガトース10%および5%散布区の防除価は、それぞれ58.3および28.3であった。D−タガトースは、トマト疫病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、キュウリべと病防除試験(ポット試験:予防試験:各種糖類との混用)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトース単独では5%〜0.1%、各種糖類との混用ではD−タガトースが0.5%、各種糖類が0.5%の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、1×10個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を評価し、発病度から防除価を算出した。なお、発病程度および判定は、実施例1と同様に行った。
相乗効果は、下記に示すコルビー(Colby)の式により判定した。
E=(X+Y)-(X×Y)/100
Xは一方の有効成分の効果を、Yは他方の有効成分の効果を、Eは2種の有効成分の組み合わせにより期待される効果を示し、完全に有効な場合を100、完全に無効な場合を0として示した。
実際に測定された効果が、上記のコルビー式で計算される効果の期待値Eよりも大きい場合は、2種の有効成分の組み合わせの作用は相乗的であると判定した。
本試験の結果、D−タガトース0.5%と各種糖0.5%の組み合わせで相乗効果が認められた。なお、D−タガトース0.5%とD−フルクトース0.5%、D−プシコース0.5%、D−ソルボース0.5%、D−マンノース0.5%混用散布区の防除価は、それぞれ75.0、76.7、55.0、25.0であった。また、効果の期待値(E値)は、8.3であり、これらの4種の糖とD−タガトースとの併用により防除効果が飛躍的に向上することが判明した。
本実施例では、キュウリうどんこ病防除試験(ポット試験:予防試験)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5%、1%の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fliginea)の分生胞子を噴霧接種した後、7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を評価し、発病度から防除価を算出した。なお、発病程度および判定は、実施例1と同様に行った。
本試験の結果、D−タガトース5%および1%散布区の防除価は、それぞれ87.5および20.0であった。D−タガトースは、キュウリうどんこ病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、イネ苗立枯病防除試験(ポット試験:潅注試験)を行った。
土壌1Lにイネ苗立枯病菌(Pythium glaminicola)の菌糸(100g)を混和し、汚染土壌を作成した。汚染土壌を含む5×5cmのポットに催芽したイネ種子(コシヒカリ)4gを播種した後、10mLのD−タガトース希釈液を潅注し、覆土した。1区25cmの苗を対象として、2週間後に発病面積率を調査した。なお、試験は2連制で行い、防除価は発病面積率から算出した。
本試験の結果、D−タガトース5%および1%潅注区の防除価は、それぞれ96.2および77.3であった。D−タガトースは、イネ苗立枯病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、コムギ赤さび病防除試験(圃場試験)を行った。
供試植物(コムギ品種:農林61号)を播種後、出穂するまで栽培した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5%となるように蒸留水で希釈した希釈液を十分量散布した。なお、散布は8日間隔で2回、1回目の散布3日後にコムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)に感染した罹病葉を設置し、発病を促した。調査は最終散布21日後に行い、その効果を評価した。なお、試験は、1区5m2反復で行った。発病程度は、以下の基準で評価し、発病度から防除価を算出した。
[発病程度]
0:無発病
1:夏胞子層数が1〜5個
2:夏胞子層数が6〜12個
3:夏胞子層数が13〜25個
4:夏胞子層数が26〜50個
5:夏胞子層数が51〜100個
6:夏胞子層数が100個以上
[発病度および防除価]
発病度=100 ×{(1n+2n+3n+4n+5n+6n)/ 6N}
N=調査葉数, n=各発病程度に対応する葉数
防除価=100{1 -( n/ N )}
N=無処理区の発病度, n=各区の発病度
本試験の結果、D−タガトース5%散布区の防除価は、92.5であった。D−タガトースは、コムギさび病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、キャベツべと病防除試験(ポット試験:予防試験)を行った。
供試植物(キャベツ品種:四季穫)を播種後、本葉が4枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5%、1%の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、キャベツべと病菌(Peronospora parasitica)の分生胞子を噴霧接種した後、7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
1区2本の苗を対象として、発病程度を評価し、発病度から防除価を算出した。なお、発病程度および判定は、実施例1と同様に行った。
本試験の結果、D−タガトース5%および1%散布区の防除価は、それぞれ95.1および90.1であった。D−タガトースは、キャベツべと病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、ブドウべと病防除試験(圃場試験)を行った。
供試植物(ブドウ品種:巨峰)の本葉が約10枚程度展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5%、1%となるように蒸留水で希釈した希釈液を十分量散布した。なお、散布は7日間隔で4回、1回目の散布後に接種(1×105個/mlのブドウべと病菌(Plasmopara viticola)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種)に行い、その効果を評価した。なお、試験は、1区1/2樹3反復で行った。発病程度は、以下の基準で評価し、発病度から防除価を算出した。
[発病程度]
0:無発病
1:発病面積率が葉面積の5%未満
2:発病面積率が葉面積の5%以上25%未満
3:発病面積率が葉面積の25%以上50%未満
4:発病面積率が葉面積の50%以上
[発病度および防除価]
発病度=100 ×{(1n+2n+3n+4n)/ 4N}
N=調査葉数, n=各発病程度に対応する葉数
防除価=100{1 -( n/ N )}
N=無処理区の発病度, n=各区の発病度
本試験の結果、D−タガトース5%および1%散布区の防除価は、それぞれ99.4および71.7であった。D−タガトースは、ブドウべと病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例では、キュウリうどんこ病防除試験(圃場試験)を行った。
供試植物(キュウリ品種:アンコール)の本葉が約10枚程度展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5%、1%となるように蒸留水で希釈した希釈液を十分量散布した。なお、散布は7日間隔で4回、1回目の散布後にキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fliginea)の分生胞子を接種し、その効果を評価した。なお、試験は、1区8株3反復で行った。発病程度は、以下の基準で評価し、発病度から防除価を算出した。
[発病程度]
0:無発病
1:発病面積率が葉面積の5%未満
2:発病面積率が葉面積の5%以上25%未満
3:発病面積率が葉面積の25%以上50%未満
4:発病面積率が葉面積の50%以上
[発病度および防除価]
発病度=100 ×{(1n+2n+3n+4n)/ 4N}
N=調査葉数, n=各発病程度に対応する葉数
防除価=100{1 -( n/ N )}
N=無処理区の発病度, n=各区の発病度
本試験の結果、D−タガトース5%および1%散布区の防除価は、それぞれ98.7および94.0であった。D−タガトースは、キュウリうどんこ病に対して優れた防除効果を示した。
本実施例において、キュウリべと病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、1×10個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。1区2本の苗を対象として、発病程度を以下の基準を指標に評価し、発病度から防除価を算出した。
[発病度]
0:無発病
1:発病面積が無処理区の40%未満
2:発病面積が無処理区の40%以上〜80%未満の発病
3:発病面積が無処理区の80%以上
[防除価]
防除価=100{1 −( n / N )}
N=無処理区の発病度, n=各区の発病度
[相乗効果]
相乗効果は、下記に示すコルビー(Colby)の式により判定した。
E=(X+Y)-(X×Y)/100
Xは一方の有効成分の効果を、Yは他方の有効成分の効果を、Eは2種の有効成分の組み合わせにより期待される効果(期待値)を示し、完全に有効な場合を100、完全に無効な場合を0として示した。
実際に測定された効果が、上記のコルビー式で計算される効果E(期待値)よりも大きい場合は、2種の有効成分の組み合わせの作用は相乗的であると判定した。


本試験では、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(10ppm)、フルオピコリド(10ppm)、マンジプロパミド(0.4ppm)、シアゾファミド(0.4ppm)、プロパモカルブ塩酸塩(250ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(250ppm)、フルジオキソニル(10ppm)、水酸化第2銅(50ppm)、クロロタロニル(50ppm)、シモキサニル(50ppm)、フルアジナム(10ppm)およびフェンアミドン(2ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、キュウリべと病防除試験(ポット試験:治療試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。本葉裏面に1×10個/mlのキュウリべと病菌(Pseudoperonosporaubensis)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。以上の方法で作成した罹病苗を試験に供試した。試験では、D−タガトースの処理濃度が5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。



本試験では、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(10ppm)、シメコナゾール(250ppm)、ペンチオピラド(50ppm)、フルオピコリド(10ppm)、ゾキサミド(2ppm)、マンジプロパミド(0.4ppm)、メタラキシル(2ppm)、ベンチアバリカルブ(0.4ppm)、シアゾファミド(0.4ppm)、プロパモカルブ塩酸塩(250ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(250ppm)、シプロジニル(250ppm)、ジメトモルフ(10ppm)、クロロタロニル(50ppm)、ホセチル(250ppm)、シモキサニル(50ppm)、フルアジナム(10ppm)およびフェンアミドン(2ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、ブドウべと病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(ブドウ品種:ネオマスカット)を播種後、本葉が3枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、1×10個/mlのブドウべと病菌(Plasmopora viticola)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。


本試験では、D−タガトース(5000ppm)とアゾキシストロビン(10ppm)、シメコナゾール(250ppm)、フルオピコリド(10ppm)、ゾキサミド(2ppm)、マンジプロパミド(0.4ppm)、メタラキシル(2ppm)、ベンチアバリカルブ(0.4ppm)、シアゾファミド(0.4ppm)、プロパモカルブ塩酸塩(250ppm)、マンゼブ(10ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(250ppm)、シプロジニル(250ppm)、ジメトモルフ(10ppm)、チオファネートメチル(250ppm)、フルジオキソニル(10ppm)、水酸化第2銅(50ppm)、クロロタロニル(50ppm)、ホセチル(250ppm)、ヒドロキシイソキサゾール(250ppm)、シモキサニル(50ppm)、フルアジナム(10ppm)およびフェンアミドン(2ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、トマト疫病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(トマト品種:大型福寿)を播種後、本葉が3枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、1×10個/mlのトマト疫病菌(Phytophthora infestans)の遊走子のう懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。

本試験では、D−タガトースと試験したすべての殺菌剤との間で相乗効果があった。すなわち、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(10ppm)、シメコナゾール(250ppm)、ペンチオピラド(50ppm)、フルオピコリド(10ppm)、ゾキサミド(2ppm)、マンジプロパミド(0.4ppm)、メタラキシル(2ppm)、ベンチアバリカルブ(0.4ppm)、シアゾファミド(0.4ppm)、プロパモカルブ塩酸塩(250ppm)、マンゼブ(10ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(250ppm)、シプロジニル(250ppm)、ジメトモルフ(10ppm)、チオファネートメチル(250ppm)、フルジオキソニル(10ppm)、水酸化第2銅(50ppm)、クロロタロニル(50ppm)、ホセチル(250ppm)、ヒドロキシイソキサゾール(250ppm)、シモキサニル(50ppm)、フルアジナム(10ppm)およびフェンアミドン(2ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、キュウリ苗立枯病防除試験(ポット試験:潅注試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
土壌1Lにキュウリ苗立枯病菌(Pythium aphanidermatum)の菌糸(100g)を混和し、汚染土壌を作成した。汚染土壌を含む5×5cmのポットにキュウリ種子(相模半白)5粒を播種し、覆土した後、D−タガトースが5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した10mLの希釈液を潅注した。1区5本の苗を対象として、2週間後に発病の有無を調査した。なお、試験は3連制で行い、防除価は発病率から算出した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。
本試験では、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(50ppm)、ペンチオピラド(250ppm)、フルオピコリド(250ppm)、メタラキシル(2ppm)、ベンチアバリカルブ(250ppm)、シアゾファミド(50ppm)、アミスルブロム(50ppm)、プロパモカルブ塩酸塩(250ppm)、シプロジニル(250ppm)、ジメトモルフ(250ppm)、チオファネートメチル(250ppm)、ホセチル(250ppm)、ヒドロキシイソキサゾール(50ppm)、シモキサニル(250ppm)およびフェンアミドン(10ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、コムギさび病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(コムギ品種:農林61号)を播種後、本葉が2枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが10000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、1×10個/mlのコムギさび病菌(Puccinia recondita)の胞子懸濁液を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に16時間放置し、発病を促した。接種7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。


本試験では、D−タガトース(10000ppm)を、アゾキシストロビン(2ppm)、シメコナゾール(10ppm)、テブコナゾール(0.4ppm)、トリフミゾール(2ppm)、ボスカリド(2ppm)、ペンチオピラド(0.4ppm)、マンゼブ(50ppm)、イプロジオン(250ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(250ppm)、シプロジニル(250ppm)、フルジオキソニル(50ppm)、ポリオキシン(50ppm)、クロロタロニル(50ppm)およびフルアジナム(50ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、キュウリうどんこ病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fliginea)の分生胞子を噴霧接種した後、7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。


本試験では、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(0.4ppm)、シメコナゾール(0.4ppm)、テブコナゾール(0.4ppm)、トリフミゾール(0.4ppm)、シフルフェナミド(0.4ppm)、メタラキシル(250ppm)、シアゾファミド(250ppm)、イプロジオン(250ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(50ppm)、シプロジニル(10ppm)、チオファネートメチル(10ppm)、フルジオキソニル(250ppm)、クロロタロニル(50ppm)、ホセチル(250ppm)、キノキシフェン(2ppm)およびフルアジナム(250ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、オオムギうどんこ病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(オオムギ品種:赤神力)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが5000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、オオムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis f.sp.hordei)の分生胞子を噴霧接種した後、7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。

本試験では、D−タガトース(5000ppm)をアゾキシストロビン(0.4ppm)、シメコナゾール(0.4ppm)、テブコナゾール(0.4ppm)、トリフミゾール(0.4ppm)、メタラキシル(250ppm)、シプロジニル(10ppm)、チオファネートメチル(10ppm)、クロロタロニル(50ppm)、キノキシフェン(2ppm)およびフルアジナム(250ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、イネいもち病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(イネ品種:幸風)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが10000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、イネいもち病菌(Pyricularia oryze)の分生胞子を噴霧接種した後、7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。
本試験では、D−タガトースと試験したすべての殺菌剤との間で相乗効果があった。すなわち、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(10ppm)、シメコナゾール(250ppm)、ペンチオピラド(50ppm)、フルオピコリド(250ppm)、ゾキサミド(250ppm)、シアゾファミド(250ppm)、イプロジオン(250ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(250ppm)、シプロジニル(250ppm)、チオファネートメチル(250ppm)、フルジオキソニル(50ppm)、バリダマイシン(10ppm)、カスガマイシン(10ppm)、ポリオキシン(50ppm)、フサライド(10ppm)、ヒドロキシイソキサゾール(250ppm)、トリシクラゾール(10ppm)およびフェリムゾン(10ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
本実施例では、トマト灰色かび病防除試験(ポット試験:予防試験:各種殺菌剤との混用)を行った。
供試植物(トマト品種:大型福寿)を播種後、本葉が3枚展開するまで栽培した。試験では、D−タガトースが10000ppm、各種殺菌剤が所定の濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液(10ml)を散布した。散布3日後の苗に、灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子を噴霧接種した後、7日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
評価は実施例14と同様の指標に従って実施し、防除価、コルビーの式による期待値も同様に算出した。


本試験では、D−タガトース(5000ppm)を、アゾキシストロビン(50ppm)、シメコナゾール(50ppm)、テブコナゾール(10ppm)、トリフミゾール(50ppm)、ボスカリド(10ppm)、ペンチオピラド(10ppm)、メタラキシル(250ppm)、イプロジオン(2ppm)、イミノクタジンアルベシル酸塩(10ppm)、シプロジニル(10ppm)、チオファネートメチル(50ppm)、フルジオキソニル(2ppm)、ポリオキシン(50ppm)およびクロロタロニル(50ppm)と混合した場合に相乗効果が認められた。
上記実施例から明らかなように、D−タガトースは各種植物病害防除に有効であることが明らかになった。また、D−タガトースと他の糖類および殺菌および/または殺かび作用を有する既存の種々の殺菌剤を混合使用することで、各種植物病害に対し防除効力を増強させることが可能であることが確認された。D−タガトースの作用性は、既存の殺菌剤と異なることから、混合(併用)することによってもその効果が減殺されることなく、有効であると推定される。人体に安全なD−タガトースと混合使用することによる相加又は相乗効果は、結果として、人体、環境に対して問題がある既存の殺菌剤の植物環境への投与量を低減させることができ、植物に薬害を生じさせることもないという効果を奏するものである。
今回、実施例で使用した既存の殺菌剤は、それぞれのグループの代表的な化合物であり、これ以外の化合物でも同じ作用性を有していれば、実施例中の化合物と同等のD−タガトースとの相乗効果が奏される。例えば、グループ(1)に属する11化合物はミトコンドリア複合体III(QoI)をターゲットとする同じ呼吸阻害剤であり、これらの化合物は代表化合物であるアゾキシストロビンと同様の相乗効果が奏される。また、このグループに属さないフェンアミドンも同様の作用性の化合物であり、実施例が示すようにこの化合物にもD−タガトースとの相乗効果があることから、同様の作用性の化合物はグループ(1)以外でも広く相乗効果が奏される。このような化合物の例としては化合物(9−4)、(27−6)があげられる。グループ(2)に属する25化合物、およびグループ(3)に属する7化合物はステロール合成阻害剤であり、これらは代表化合物のシメコナゾール、テブコナゾールおよびトリフミゾールと同様の相乗効果が奏される。同じように、実施例に使用したボスカリドおよびペンチオピラドはミトコンドリア複合体IIを標的とする呼吸阻害剤の、メタラキシルはRNA合成阻害剤の、ベンチアバリカルブ、マンジプロパミド、ジメトモルフは脂質および細胞膜合成阻害剤の、チオファネートメチルはβチューブリンに作用する化合物の代表であり、同様の作用性の化合物であれば、このような相乗効果が奏される化合物は、実施例で使用した化合物に限定されない。また、D−タガトースと相乗効果を示す殺菌剤や殺かび剤の作用性はこのように多岐にわたっており、相乗効果が奏される化合物は、実施例に挙げた代表化合物の作用性にも限定されない。
本発明は、炭素、酸素、水素のみからなる単糖であるD−タガトースに、各種植物病害に対し植物病害防除剤として利用可能であることを見出したものであり、本発明により従来の農薬と比較して環境負荷が少ない農業が実現できる。また、D−タガトースと他の糖類および殺菌および/または殺かび性を有する物質との組み合わせにより、さらに植物病害防除効力を増強させることができる。今後、異なる作用の糖類および殺菌性および/または殺かび性物質と組み合わせて使用することにより、薬剤耐性菌の出現を危惧することなく各種病害を防除することが可能である。
本発明は、茎葉散布剤、土壌処理剤または種子処理剤としても用いることができ、宿主植物に薬害を与えることなく、種々の植物病害を防除することができる優れた植物病害防除剤および防除方法を提供するものである。本発明が特に優れた植物病害防除効果を発揮する病害としては、例えば、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubensis)、ブドウべと病菌(Plasmopora viticola)、キュウリうどんこ病(Sphaerotheca fliginea)、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)、トマト/ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、キャベツべと病菌(Peronospora parasitica)並びにイネ、キュウリの苗立枯病(Pythium glaminicolaPythium aphanidermatum)、が挙げられるがこれらの病害に限定されない。

Claims (4)

  1. D−タガトースを有効成分とすることを特徴とする植物病害防除剤(ただし、植物病害が、萎凋病菌、炭疽病菌、灰色かび病菌、及び半身萎凋病菌による病害である場合を除く)。
  2. 植物病害が、うどんこ病、さび病および卵菌類による病害である請求項1に記載の植物病害防除剤。
  3. 請求項1または2に記載の植物病害防除剤を植物へ施用することを特徴とする植物病害防除方法。
  4. 植物への施用が、植物物病害防除剤を植物体または種子と接触させる、または栽培床へ含有させることによる請求項に記載の植物病害防除方法。
JP2014184645A 2008-08-18 2014-09-10 D−タガトースを有効成分として含有する植物病害の防除剤および防除方法 Active JP5932923B2 (ja)

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