JP2015006990A - シリコンインゴット、シリコンウェハ、太陽電池及びシリコンパーツ - Google Patents
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Abstract
Description
特に、シリコンインゴットに含有される不純物量が多いと、太陽電池の変換効率が大幅に低下するため、シリコンインゴット中の不純物量を低減する必要がある。
さらに、前記蓋が、前記坩堝の側壁から外側に突出した庇部を有し、前記庇部が前記坩堝の側壁上端外縁の10%以上の領域の外周側に配設され、かつ、前記側壁上端外縁からの突出長さが50mm以上とされているので、この庇部が前記ヒータによって加熱されることで、坩堝の側壁からの放熱がさらに抑制されることになる。
よって、坩堝の底部から上方に向けて結晶が安定して成長することになり、一方向凝固が促進される。また、凝固の過程において、坩堝内の不純物が坩堝上部の液相側へと濃縮されることになり、シリコンインゴット中の不純物量を低減することができる。
この場合、前記不活性ガス手段から供給された不活性ガスが、坩堝内のシリコン融液上を通過して坩堝の側壁上端内縁に位置する開口部から排出されることになる。このように、不活性ガスの通過経路が設けられているので、坩堝内で不活性ガスが滞留することがなく、蓋と坩堝との間に存在する不純物を、坩堝の外部へと排出することができ、シリコンインゴットにおける不純物量を低減することができる。
この場合、シリコン融液から生成する酸化シリコンガスと蓋とが反応することが抑制され、蓋の早期劣化を防止することができる。
この構成のシリコンインゴットの製造方法によれば、不純物量が少なく、結晶の成長方向が安定した高品質なシリコンインゴットを製造することができる。
また、坩堝20の外周側には、断熱壁12が配設されており、上部ヒータ43の上方に断熱天井13が配設され、下部ヒータ33の下方に断熱床14が配設されている。すなわち、坩堝20、上部ヒータ43、下部ヒータ33等を囲繞するように、断熱材(断熱壁12、断熱天井13、断熱床14)が配設されているのである。また、断熱床14には、排気孔15が設けられている。
坩堝20が載置されるチルプレート31は、下部ヒータ33に挿通された支持部32の上端に設置されている。このチルプレート31は、中空構造とされており、支持部32の内部に設けられた供給路(図示なし)を介して内部にArガスが供給される構成とされている。
この蓋部50は、図2に示すように、平面視で正方形状をなしており、内部に複数の開口部53が形成されている。
また、蓋部50は、炭素系材料で構成されており、本実施形態では炭化ケイ素で構成されている。
そして、この開口部53により、坩堝の側壁部の上端面のうちの50%以上の領域が上部ヒータ43に対して露出している。本実施形態では、坩堝20の4つの角部を含む部分が上部ヒータ43に対して露出されている。
また、ガス供給管42が挿入される挿入孔54は、蓋部50の平面中心に形成されている。
また、同一の水平断面において、少なくとも5箇所以上の点で測定した炭素濃度の平均値が1×1017atm/cc以下とされ、標準偏差が3以下とされている。
なお、本実施形態では、この水平断面から50mm×50mm×2mm角の測定サンプルを採取し、フーリエ変換赤外線分光法(FI−IR)によって酸素濃度及び炭素濃度を測定している。
なお、本実施形態では、底部側領域Z1は、底部から20mmの部分とされ、頂部側領域Z3は、頂部から10mmの部分とされている。
これにより、坩堝20の底面21から上方に向けて結晶が安定して成長することになり、一方向凝固が促進される。よって、凝固の過程において、坩堝20内の不純物が坩堝20の上部の液相側へと濃縮されることになり、シリコンインゴット1中の不純物量を低減することができる。
本実施形態では、坩堝20内へのArガスの供給量を、1l/min以上100l/min以下の範囲としているので、シリコン融液3から生成する酸化シリコンガス等を坩堝の外部へと確実に除去でき、不純物量が少なく、かつ、不純物量のばらつきが小さいシリコンインゴット1を製造することができる。
また、本実施形態であるシリコンインゴット1では、同一の水平断面において、少なくとも5箇所以上の点で測定した酸素濃度の平均値が5×1017atm/cc以下とされ、少なくとも5箇所以上の点で測定した炭素濃度の平均値が1×1017atm/cc以下とされているので、シリコンインゴット1の特性を向上させることができる。
さらに、蓋部を炭化ケイ素で構成したもので説明したが、これに限定されることはなく、カーボン等で構成されていてもよい。また、シリコン融液側を向く面のみが炭化ケイ素で構成されたものであってもよい。
また、図7に示すように、平面視で正方形状をなす蓋部を用いて、開口部の大きさ(c)を変更して坩堝の側壁部の上端面の露出面積を調整し、本発明例3、4、比較例4を製造した。
まず、シリコンインゴットを製造する際に、アクセプタとしてB(ホウ素)を添加して、抵抗値1〜2Ω・cm程度のP型シリコンウェハを製造した。このP型シリコンウェハにP(リン)のドーパントを用いて、850℃×30分の熱処理を実施し、P型シリコン層の上にN型シリコン層を形成した。
次に、反射率を低下させるために、シリコンウェハの表面にエッチングした。エッチングには、KOH水溶液を用いた。
また、シリコンウェハの表面に反射防止膜としてSiNxを、プラズマ化学気相法(CVD)を用いて形成した。株式会社島津製作所製の太陽電池反射防止膜製造用装置(SLPC)を用い、厚さを100nmとした。
評価結果を表1に示す。
また、開口部による坩堝の側壁上端面の露出面積が50%未満とされた比較例4においては、坩堝の側壁部から熱が放散されることから、液相側への不純物の排出が不十分となり、変換効率が低下した。
以上のことから、本発明例によれば、不純物量が少なく、かつ、結晶の成長方向が安定したシリコンインゴットを製造することができることが確認された。
3 シリコン融液
10 シリコンインゴット製造装置
20 坩堝
22 側壁部
33 下部ヒータ
43 上部ヒータ
50 蓋部
52 庇部
53 開口部
Claims (4)
- シリコン融液を保持する坩堝と、この坩堝を加熱するヒータと、前記坩堝内に向けて不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、を備えたシリコンインゴット製造装置であって、
前記坩堝の上に載置される蓋を有し、
前記蓋は、前記坩堝の側壁上面に載置される載置部と、前記坩堝の側壁外縁から外周側に突出した庇部と、厚さ方向に貫通した開口部と、を有し、
前記庇部は、前記坩堝の側壁上端の10%以上の領域の外周側に配設され、かつ、前記側壁上端外縁からの突出長さが50mm以上とされており、
前記開口部は、前記坩堝の側壁上端面の50%以上の領域が前記ヒータに対して露出するように配設されていることを特徴とするシリコンインゴット製造装置。 - 前記蓋の平面中心近傍に前記不活性ガス手段が接続されており、
前記開口部は、前記坩堝の側壁上端内縁から100mm以内の領域に形成されており、前記開口部の開口面積の合計が、前記坩堝の上端内側面積の1.5%以上10%以下とされていることを特徴とする請求項1に記載のシリコンインゴット製造装置。 - 前記蓋は、少なくとも前記坩堝を向く面が炭化ケイ素で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコンインゴット製造装置。
- 坩堝内に保持されたシリコン融液を、坩堝の底部から上方に向けて一方向凝固させるシリコンインゴットの製造方法であって、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコンインゴット製造装置を用いて製造することを特徴とするシリコンインゴットの製造方法。
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