JP2015079673A - 接点装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電流の向きによって遮断特性が変化し難い接点装置を提供する。【解決手段】固定接点2と、可動接点3と、電磁石装置4とを備え、電磁石装置4は、固定接点2に可動接点3が接する閉位置と、固定接点2から可動接点3が離れる開位置との間で可動接点3を移動させる可動子40と、固定接点2と可動接点3との間を流れる電流により磁束を発生する第1コイル41とを有し、規定値以上の異常電流により第1コイル41で発生する磁束によって可動子40を吸引し、可動子40を閉位置から開位置に移動させ、電流の向きが逆であっても可動子40を含む磁路を通る磁束の大きさが同じになるように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は一般に接点装置、より詳細には規定値以上の異常電流が流れると接点を開く接点装置に関する。
特許文献1には、可動子(プランジャ)を吸引駆動するコイル、可動子と対向配置され且つ可動子を吸引保持する永久磁石を有し、可動子が永久磁石側に吸引駆動された際に接点がオン(閉成)する電磁リレーが開示されている。この電磁リレーでは、コイルに電圧が印加されると可動子が動作し、これに伴い接点がオン状態になり、コイルの励磁が解除されても永久磁石の磁束により可動子が保持され、接点のオン状態が維持される。
更に、この電磁リレーは、接点を含む電路内に過電流検出コイルを設け、電路に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に過電流検出コイルで可動子を永久磁石とは逆向きに駆動し、接点をオフ(開成)するように構成されている。このように、この電磁リレーは、異常電流が流れた場合に発生する磁束を利用して可動子を強制的に復帰させるべく駆動するので、異常電流の発生を速やかに検出して電路を迅速に遮断する。
しかしながら、上記従来例では、永久磁石で発生する磁束が過電流検出コイルで発生する磁束に影響を及ぼすという問題があった。このため、上記従来例では、可動子を永久磁石とは逆向きに駆動する力が、電流の向きによって互いに異なる。その結果、電流の向きによって遮断特性が変化してしまうという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されており、電流の向きによって遮断特性が変化し難い接点装置を提供することを目的とする。
本発明の接点装置は、固定接点と、可動接点と、電磁石装置とを備え、前記電磁石装置は、前記固定接点に前記可動接点が接する閉位置と、前記固定接点から前記可動接点が離れる開位置との間で前記可動接点を移動させる可動子と、前記固定接点と前記可動接点との間を流れる電流により磁束を発生する第1コイルとを有し、規定値以上の異常電流により前記第1コイルで発生する磁束によって前記可動子を吸引し、前記可動子を前記閉位置から前記開位置に移動させ、前記電流の向きが逆であっても前記可動子を含む磁路を通る磁束の大きさが同じになるように構成されていることを特徴とする。
この接点装置において、前記電磁石装置は、前記磁路上に配置される第2コイルを備えることが好ましい。
この接点装置において、前記可動子を前記開位置で保持する保持部を備えることが好ましい。
この接点装置において、前記保持部は、永久磁石と、前記永久磁石で発生する磁束により吸引される磁性片とを備え、前記永久磁石から前記磁性片に作用する吸引力により、前記可動子を前記開位置で保持するように構成されていることが好ましい。
この接点装置において、前記固定接点及び前記可動接点を収納する器体の外部に露出する操作部を有し、且つ前記操作部が操作されると前記保持部による前記可動子の保持を解除する解除部を備えることが好ましい。
この接点装置において、前記固定接点及び前記可動接点を収納する器体の外部に露出する第1操作片を有し、且つ前記第1操作片が操作されると前記可動子を前記開位置から前記閉位置へと移動させる第1切替部を備えることが好ましい。
この接点装置において、前記固定接点及び前記可動接点を収納する器体の外部に露出する第2操作片を有し、且つ前記第2操作片が操作されると前記可動子を前記閉位置から前記開位置へと移動させる第2切替部を備えることが好ましい。
本発明は、何れの向きに電流を流しても可動子に作用する吸引力が等しい。したがって、本発明は、電流の向きによって遮断特性が変化し難い。
本発明の実施形態に係る接点装置1は、図1(a),(b)に示すように、固定接点2と、可動接点3と、電磁石装置4とを備える。電磁石装置4は、可動子40と、第1コイル41とを有する。
可動子40は、固定接点2に可動接点3が接する閉位置と、固定接点2から可動接点3が離れる開位置との間で可動接点3を移動させるように構成されている。第1コイル41は、固定接点2と可動接点3との間を流れる電流により磁束を発生するように構成されている。
電磁石装置4は、規定値以上の異常電流により第1コイル41で発生する磁束によって可動子40を吸引し、可動子40を閉位置から開位置に移動させるように構成されている。また、電磁石装置4は、第1コイル41を流れる異常電流の向きが逆になっても可動子40を含む磁路に同じ大きさの磁束が発生するように構成されている。
以下、本実施形態の接点装置1について詳細に説明する。但し、以下に説明する接点装置1は本発明の一例に過ぎない。そして、本発明は、下記の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態の接点装置1は、固定接点2と、一対の固定端子20,21と、可動接点3と、接圧ばね30と、電磁石装置4とを備える。電磁石装置4は、可動子40と、第1コイル41と、コイルボビン42と、鉄心43と、継鉄44とを備える。これら固定接点2、一対の固定端子20,21、可動接点3、接圧ばね30、電磁石装置4は、直方体状の器体5に収納されている。
なお、以下の説明では、コイルボビン42の軸方向を上下方向とし、コイルボビン42から見て可動子40側を上方、その反対側を下方として説明するが、接点装置1の使用形態を限定する趣旨ではない。
一対の固定端子20,21は、それぞれ導電性材料で形成されている。一対の固定端子20,21のうち第1固定端子20は、その長手方向の一端(図1(a)における右端)を器体5の外側に露出する形で、器体5に接合されている。また、第1固定端子20の長手方向の他端(図1(a)における左端)の上面には、固定接点2が固着されている。一対の固定端子20,21のうち第2固定端子21は、その長手方向の一端(図1(a)における右端)を器体5の外側に露出する形で、器体5に接合されている。一対の固定端子20,21は、電源(図示せず)から負荷(図示せず)への電力の供給路上に挿入されている。なお、本実施形態の接点装置1は、電源から負荷への直流電力の供給路上での使用を想定している。
可動子40は、磁性材料により長尺な板状に形成されている。可動子40の長手方向の一端(図1(a)における右端)の下面には、可動接点3が固着されている。可動接点3は、固定接点2と対向するように配置されている。また、可動子40の長手方向の中央には、図1(a)に示すように軸部400が設けられている。軸部400は、その幅方向(図1(a)における紙面奥行き方向)の寸法が、可動子40の他の部位の幅寸法よりも小さくなっている。軸部400は、後述する第2継鉄441の上端に設けられた溝442の内底部に回転自在に支持されている。なお、軸部400と、溝442の内底部を除いた内面との間には、軸部400が回転し易いように隙間が設けられている。
したがって、可動子4は、軸部400を支点として、可動接点3が固定接点2と接する位置と、可動接点3が固定接点2から離れた位置との間で回転自在に配置されている。言い換えれば、可動子40の移動により、可動接点3は、固定接点2と接する位置と、固定接点2から離れた位置との間で移動することになる。以下では、可動接点3が固定接点2に接しているときの可動子40の位置を「閉位置」、可動接点3が固定接点2から離れているときの可動子40の位置を「開位置」と定義する。
可動子40が閉位置にあるとき、一対の固定端子20,21の間は可動子40を介して短絡される。この状態の接点装置1では、電源から負荷へと電力が供給可能となっている。この状態を、以下では「閉状態」と定義する。また、可動子40が開位置にあるとき、一対の固定端子20,21の間は開放される。したがって、この状態の接点装置1では、電源から負荷へと電力が供給されない。この状態を、以下では「開状態」と定義する。
接圧ばね30は、例えばコイルばねであって、器体5の上壁と可動子40との間に配置されている。接圧ばね30は、圧縮した状態から元の状態に復帰しようとするばね力により、可動子40を下向きに押している。本実施形態の接点装置1では、接圧ばね30のばね力により、可動接点3が固定接点2に接する圧力(接圧)を確保している。
第1コイル41は、導線をコイルボビン42に巻き付けることで形成されている。第1コイル41は、その一端が第2固定端子21に電気的に接続され、その他端が可動接点3に電気的に接続されている。第1コイル41は、一対の固定端子20,21、固定接点2、可動接点3を介して電源から電流を流すことにより、磁束を発生する。例えば、第1固定端子20から第1コイル41を介して第2固定端子21へと電流を流すと、第1コイル41は、鉄心43において下向きの磁束を発生する。また、第2固定端子21から第1コイル41を介して第1固定端子20へと電流を流すと、第1コイル41は、鉄心43において上向きの磁束を発生する。すなわち、第1コイル41は、固定接点2と可動接点3との間に電流を流すことにより磁束を発生する。
なお、以下の説明では、第1固定端子20から第1コイル41を介して第2固定端子21へと電流を流す向きを「第1向き」、第2固定端子21から第1コイル41を介して第1固定端子20へと電流を流す向きを「第2向き」と定義する。
コイルボビン42は、例えば合成樹脂により円筒状に形成されている。コイルボビン42には、第1コイル41が巻き付けられている。また、コイルボビン42の内側には、鉄心43が配置されている。
鉄心43は、磁性材料により円柱状に形成されている。鉄心43の上端430は、コイルボビン42の外側に露出している。鉄心43の上端430は、可動子40の長手方向の一端(図1(a)における左端)と対向するように配置されている。また、鉄心43の下端は、コイルボビン42の外側に露出しており、継鉄44と接している。
継鉄44は、磁性材料により形成されている。継鉄44は、鉄心43と可動子40と共に、第1コイル41の通電時に発生する磁束が通る磁路(磁気回路)を形成する。継鉄44は、後述するベース50に固定される第1継鉄440と、第1継鉄440の長手方向の一端(図1(a)における右端)から上向きに突出する第2継鉄441とを備える。本実施形態の接点装置1では、第1継鉄440と第2継鉄441とは一体に形成されている。第2継鉄441の上端には、溝442が設けられている。
電磁石装置4は、第1コイル41で生じる磁束によって、可動子40と鉄心43の上端430との間に磁気吸引力を生じ、可動子40に対して鉄心43の上端430から下向きの吸引力を作用させる。つまり、電磁石装置4は、第1コイル41で磁束が発生することで、可動子40と鉄心43と継鉄44とで形成される磁路の磁気抵抗が小さくなるように、可動子40を開位置に移動させる向きの吸引力を可動子40に作用させる。
器体5は、例えば合成樹脂製であって、平板状のベース50と、下面を開口した箱状のカバー51とで構成されている。カバー51は、その開口の周縁がベース50の上面に接合されている。器体5は、内部に気密空間を形成する気密容器であることが望ましい。器体5が気密容器である場合、器体5の内部には水素を主体とする消弧ガスが封入されていることが望ましい。この構成では、可動接点3が固定接点2から離れる際にアークが生じたとしても、消弧性ガスによりアークを急速に冷却して迅速に消弧することが可能になる。なお、器体5を気密容器で形成するか否かは任意である。また、器体5内に消弧ガスを封入するか否かも任意である。
以下、本実施形態の接点装置1の動作について説明する。なお、以下の説明では、可動子40に作用する吸引力による、軸部400まわりの力のモーメントを「第1モーメント」と定義する。また、接圧ばね30のばね力による、軸部400まわりの力のモーメントを「第2モーメント」と定義する。
第1コイル41に規定値未満の電流が流れている通常時は、第2モーメントが第1モーメントよりも大きいので、可動子40は閉位置から移動しない。すなわち、通常時では、接点装置1は閉状態を維持する。第1コイル41に規定値以上の異常電流が流れると、可動子40に作用する吸引力が大きくなることから、第1モーメントが第2モーメントよりも大きくなる。したがって、可動子40が第2継鉄441の上端を支点として反時計回りに回転し、閉位置から開位置へと移動する。すなわち、異常電流が流れると、接点装置1は閉状態から開状態に切り替わる。
上述のように、電磁石装置4は、異常電流が流れると可動子40を閉位置から開位置へと移動させ、接点装置1を強制的に開状態にする。以下では、電磁石装置4が接点装置1を強制的に開状態にする動作を「トリップ」と定義する。なお、電磁石装置4がトリップする電流の規定値は、例えば接点装置1の定格電流が数百Aの場合、過電流となる1000A程度、あるいは短絡電流となる数千A程度に設定される。
ここで、従来の特許文献1に記載の電磁リレーでは、過電流検出コイルで発生する磁束が通る磁路上に永久磁石が配置されていた。すなわち、従来の電磁リレーでは、過電流検出コイルの他に永久磁石という磁束発生源が存在していた。このため、従来の電磁リレーでは、永久磁石で発生する磁束が過電流検出コイルで発生する磁束に影響を及ぼしてしまう。例えば、過電流検出コイルの一端から電流を流す場合、過電流検出コイルで発生する磁束の向きと、永久磁石で発生する磁束の向きとが同じであると仮定する。この場合、過電流検出コイルで発生する磁束に永久磁石で発生する磁束が加わることで、1000Aの異常電流で従来の電磁リレーが遮断すると仮定する。ここで、過電流検出コイルの他端から電流を流すと、過電流検出コイルで発生する磁束の向きが反対になるので、過電流検出コイルで発生する磁束の一部が、永久磁石で発生する磁束により相殺されてしまう。すると、従来の電磁リレーでは、1000Aよりも大きな異常電流が流れなければ遮断できない。このように、従来の電磁リレーでは、過電流検出コイルに流す電流の向きによって遮断特性が変化するという問題があった。
従来の電磁リレーに対して、本実施形態の接点装置1では、磁束発生源が第1コイル41のみであり、第1コイル41で発生する磁束の通る磁路上に永久磁石のような他の磁束発生源が存在しない。つまり、本実施形態の接点装置1では、電磁石装置4は、電流の向きが逆であっても可動子40を含む磁路を通る磁束の大きさが同じになるように構成されている。言い換えれば、本実施形態の接点装置1では、電磁石装置4は、第1コイル41に第1向きに電流を流す場合と、第2向きに電流を流す場合との何れにおいても、同じ大きさの磁束を発生するように構成されている。なお、「同じ大きさ」とは、「同一」、若しくは「ほぼ同一」を含む表現である。したがって、本実施形態の接点装置1では、第1向きに電流を流す場合と、第2向きに電流を流す場合との何れにおいても、可動子40に作用する吸引力が等しい。なお、「等しい」とは、「同一」、若しくは「ほぼ同一」を含む表現である。
例えば、第1コイル41に第1向きに電流を流す場合に、第1コイル41に1000Aの異常電流が流れると電磁石装置4がトリップすると仮定する。ここで、第1コイル41に第2向きに電流を流す場合でも、第1コイル41に1000Aの異常電流が流れれば電磁石装置4がトリップする。
上述のように、本実施形態の接点装置1では、電磁石装置4は、電流の向きが逆であっても可動子40を含む磁路を通る磁束の大きさが同じになるように構成されている。このため、本実施形態の接点装置1では、何れの向きに電流を流しても可動子40に作用する吸引力が等しい。したがって、本実施形態の接点装置1では、電流の向きによって遮断特性が変化し難い。
なお、図2に示すように、本実施形態の接点装置1は、第2コイル45を備えてもよい。第2コイル45は、コイルボビン42における第1コイル41の下方に、導線を巻き付けることで形成されている。換言すれば、第2コイル45は、第1コイル41で発生する磁束の通る磁路上に配置されている。コイルボビン42の長手方向における中央には、第1コイル41と第2コイル45とを隔てるフランジ420を形成している。
第2コイル45は、その一端が第1入力端子46に接続され、その他端が第2入力端子47に接続されている。これら一対の入力端子46,47は、何れも下端を器体5の外側に露出する形で、器体5に接合されている。また、一対の入力端子46,47には、一対の固定端子20,21に電流を流す経路とは異なる経路で電流が流れるように構成されている。
第2コイル45は、一対の入力端子46,47に電流を流すことにより、磁束を発生する。例えば、第1入力端子46から第2コイル45を介して第2入力端子47へと電流を流すと、第2コイル45は上向きの磁束を発生する。また、第2入力端子47から第2コイル45を介して第1入力端子46へと電流を流すと、第2コイル45は下向きの磁束を発生する。そして、電磁石装置4は、第2コイル45で生じる磁束によって、可動子40と鉄心43の上端430との間に磁気吸引力を生じ、可動子40に対して鉄心43の上端430から下向きの吸引力を作用させる。
ここで、第2コイル45の巻き数を第1コイル41の巻き数よりも十分に多くなるように設計すれば、規定値未満の電流を第2コイル45に流すことで、電磁石装置4がトリップする。以下、第2コイル45に流す規定値未満の電流を「点検用電流」と定義する。すなわち、この構成では、一対の固定端子20,21に電流を流しているか否かに関わらず、一対の入力端子46,47に点検用電流を流すことで、電磁石装置4によるトリップが正常に行われるか否かを点検することができる。
なお、第2コイル45に流す電流の向きによっては、第1コイル41で発生する磁束とは逆向きの磁束が発生する。しかしながら、第2コイル45の巻き数は第1コイル41の巻き数に比べて十分に多い。したがって、第2コイル45に点検用電流を流せば、第1コイル41で発生する磁束に関わらずトリップするのに十分すぎる磁束が第2コイル45で発生するので、接点装置1の遮断特性に及ぼす影響は非常に小さい。
また、図3(a),(b)に示すように、本実施形態の接点装置1は、可動子40を開位置で保持する保持部6を備えてもよい。保持部6は、ストッパ60と、復帰ばね61とを備える。
ストッパ60は、留め具600と、支持部601とを備える。留め具600は、可動子40が閉位置から開位置に移動するときに、可動子40の長手方向の一端(図3(a)における右端)が接する傾斜面を有している。支持部601は、棒状に形成されており、その一端が器体5の壁(図3(a)における左壁)に回転自在に支持されている。支持部601の他端には、留め具600が一体に形成されている。したがって、留め具600は、支持部601により、支持部601の一端を支点として回転自在に支持されている。
復帰ばね61は、例えばコイルばねであって、器体5の壁(図3(a)における左壁)と留め具600との間に配置されている。復帰ばね61は、圧縮した状態から元の状態に復帰しようとするばね力により、留め具600を時計回りに回転させる向きに押している。
以下、保持部6の動作について説明する。電磁石装置4がトリップして可動子40が開位置に移動するとき、可動子40の長手方向の一端(図3(a)における左端)は、留め具600の傾斜面をすりながら動く。すると、留め具600が支持部601の一端を支点として反時計回りに回転する。このとき、復帰ばね61は、留め具600に押されることで圧縮される。その後、可動子40が鉄心43の上端430と接し、留め具600の傾斜面から離れると、復帰ばね61のばね力により、留め具600が支持部601の一端を支点として時計回りに回転する。すると、図3(b)に示すように、可動子40は、留め具600と鉄心43の上端430との間に挟み込まれる。
ここで、可動子40には、留め具600を介して復帰ばね61のばね力が作用している。そして、この力の軸部400まわりの力のモーメントは、第2モーメントよりも大きくなるように設計されている。このため、異常電流が流れなくなっても、ストッパ60により、可動子40が開位置に保持される。すなわち、保持部6は、可動子40を開位置で機械的に保持するように構成されている。
ここで、保持部6は、可動子40を開位置で磁気的に保持する構成でもよい。以下、この保持部6について説明する。この保持部6は、図4(a),(b)に示すように、永久磁石62と、磁性片63と、非磁性部64とを備える。
永久磁石62は、可動子40の長手方向の一端(図4(a)における左端)に取り付けられている。永久磁石62は、その上端がN極、その下端がS極となっている。なお、永久磁石62は、その上端がS極、その下端がN極であってもよい。磁性片63は、磁性材料により平板状に形成されている。
磁性片63は、その上面が鉄心43の上端430の上面と同じ平面に位置するように、器体5の内壁(図4(a)における左側の内壁)に取り付けられている。また、磁性片63は、可動子40が開位置にあるときに、永久磁石62と対向するように配置されている。磁性片63は、永久磁石62で発生する磁束により吸引される。
非磁性部64は、非磁性材料により形成されている。非磁性部64は、永久磁石62と可動子40との間に配置されている。したがって、非磁性部64により、永久磁石62で発生する磁束が、可動子40を極力通らないようになっている。
以下、この保持部6の動作について説明する。電磁石装置4がトリップして可動子40が開位置に移動すると、図4(b)に示すように、永久磁石62が磁性片63に対向する。すると、永久磁石62で発生する磁束により、磁性片63が永久磁石62に吸引される。この吸引力による軸部400まわりの力のモーメントは、第2モーメントよりも大きくなるように設計されている。このため、異常電流が流れなくなっても、永久磁石62が磁性片63を吸引し続けることで、可動子40が開位置に保持される。すなわち、保持部6は、永久磁石62から磁性片63に作用する吸引力により、可動子40を開位置で保持するように構成されている。
なお、永久磁石62は磁性片63と共に磁気回路を形成する。一方、第1コイル41は、可動子40と鉄心43と継鉄44とで磁気回路を形成する。両磁気回路は、非磁性部材64によって磁気的に絶縁されている。したがって、永久磁石62で発生する磁束が、第1コイル41で発生する磁束に及ぼす影響は非常に小さい。
また、図5(a),(b)に示すように、本実施形態の接点装置1は、第1切替部7を備えてもよい。第1切替部7は、上下方向に長尺な棒状に形成されており、その上端である第1操作片70が器体5の上壁を貫通して外部に露出している。第1切替部7は、上下方向に移動自在であって、その下端が可動子40の長手方向の一端(図5(a)における右端)を下向きに押すように配置されている。
以下、第1切替部7の動作について説明する。先ず、本実施形態の接点装置1が、図5(b)に示すように開状態にあると仮定する。このとき、使用者が第1操作片70を下向きに押すことで、可動子40の長手方向の一端(図5(b)における右端)に下向きの力が作用する。そして、使用者が第1操作片70を一定以上の力で押し込むことで、保持部6による可動子40の保持が解除され、図5(a)に示すように可動子40が開位置から閉位置へと移動する。
すなわち、第1切替部7は、器体5の外部に露出する第1操作片70を有し、且つ第1操作片70が操作されると可動子40を開位置から閉位置へと移動させるように構成されている。したがって、使用者は、第1切替部7を操作することで、接点装置1を開状態から閉状態へと手動で切り替えることができる。
なお、図5(a),(b)に示す例では、ストッパ60及び復帰ばね61で保持部6を構成しているが、永久磁石62及び磁性片63、並びに非磁性部64で保持部6を構成してもよい。
また、本実施形態の接点装置1は、器体5の外部に露出する操作部を有し、且つ操作部が操作されると保持部6による可動子40の保持を解除する解除部を、第1切替部7とは別に備えてもよい。なお、図5(a),(b)に示す例では、解除部を第1切替部7で兼用している。
また、図6(a),(b)に示すように、本実施形態の接点装置1は、第2切替部8を備えてもよい。第2切替部8は、上下方向に長尺な棒状に形成されており、その上端である第2操作片80が器体5の上壁を貫通して外部に露出している。第2切替部8は、上下方向に移動自在であって、その下端が可動子40の長手方向の一端(図6(a)における左端)を下向きに押すように配置されている。
以下、第2切替部8の動作について説明する。先ず、本実施形態の接点装置1が、図6(a)に示すように閉状態にあると仮定する。このとき、使用者が第2操作片80を下向きに押すことで、可動子40の長手方向の一端(図6(a)における左端)に下向きの力が作用する。そして、使用者が第2操作片80を一定以上の力で押し込むことで、図6(b)に示すように可動子40が閉位置から開位置へと移動する。
すなわち、第2切替部8は、器体5の外部に露出する第2操作片80を有し、且つ第2操作片80が操作されると可動子40を開位置から閉位置へと移動させるように構成されている。したがって、使用者は、第2切替部8を操作することで、接点装置1を閉状態から開状態へと手動で切り替えることができる。
更には、図7(a),(b)に示すように、本実施形態の接点装置1は、第1切替部7と第2切替部8との両方を備えてもよい。したがって、使用者は、第1切替部7を操作することで、開状態から閉状態へと手動で切り替えることができる。また、使用者は、第2切替部8を操作することで、閉状態から開状態へと手動で切り替えることができる。
なお、第1切替部7及び第2切替部8は、自動復帰型スイッチと、位置保持型スイッチとの何れで構成してもよい。「自動復帰型スイッチ」は、押している間だけ動作状態(この場合は、可動子40を押し下げる状態)を維持するスイッチである。「位置保持型スイッチ」は、押す力を取り除いても動作状態を保ち続け、更にもう一度押すと元の状態に復帰するスイッチである。
また、図7(a),(b)に示す例では、保持部6を備えていないが、保持部6を備えてもよい。保持部6は、ストッパ60及び復帰ばね61で構成してもよいし、永久磁石62及び磁性片63、並びに非磁性部64で構成してもよい。
また、図3〜図7に示す例では、第2コイル45及び一対の入力端子46,47を備えていないが、第2コイル45及び一対の入力端子46,47を備えてもよい。
更に、本実施形態の接点装置1では、第1固定端子20に固定接点2を配置しているが、固定接点2は第1固定端子20と一体に形成されていてもよい。また、本実施形態の接点装置1では、可動子40に可動接点3を配置しているが、可動接点3は可動子40と一体に形成されていてもよい。
なお、本実施形態の接点装置1は、例えば遮断器やリモコンブレーカとして用いることができる。また、本実施形態の接点装置1は、図5〜7に示す例のように第1切替部7又は第2切替部8を備えていれば、例えば手動のスイッチとして用いることもできる。
1 接点装置
2 固定接点
3 可動接点
4 電磁石装置
40 可動子
41 第1コイル
45 第2コイル
6 保持部
62 永久磁石
63 磁性片
7 第1切替部
8 第2切替部
2 固定接点
3 可動接点
4 電磁石装置
40 可動子
41 第1コイル
45 第2コイル
6 保持部
62 永久磁石
63 磁性片
7 第1切替部
8 第2切替部
Claims (7)
- 固定接点と、
可動接点と、
電磁石装置とを備え、
前記電磁石装置は、前記固定接点に前記可動接点が接する閉位置と、前記固定接点から前記可動接点が離れる開位置との間で前記可動接点を移動させる可動子と、
前記固定接点と前記可動接点との間を流れる電流により磁束を発生する第1コイルとを有し、
規定値以上の異常電流により前記第1コイルで発生する磁束によって前記可動子を吸引し、前記可動子を前記閉位置から前記開位置に移動させ、
前記電流の向きが逆であっても前記可動子を含む磁路を通る磁束の大きさが同じになるように構成されていることを特徴とする接点装置。 - 前記電磁石装置は、前記磁路上に配置される第2コイルを備えることを特徴とする請求項1記載の接点装置。
- 前記可動子を前記開位置で保持する保持部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の接点装置。
- 前記保持部は、永久磁石と、前記永久磁石で発生する磁束により吸引される磁性片とを備え、
前記永久磁石から前記磁性片に作用する吸引力により、前記可動子を前記開位置で保持するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の接点装置。 - 前記固定接点及び前記可動接点を収納する器体の外部に露出する操作部を有し、且つ前記操作部が操作されると前記保持部による前記可動子の保持を解除する解除部を備えることを特徴とする請求項3又は4記載の接点装置。
- 前記固定接点及び前記可動接点を収納する器体の外部に露出する第1操作片を有し、且つ前記第1操作片が操作されると前記可動子を前記開位置から前記閉位置へと移動させる第1切替部を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の接点装置。
- 前記固定接点及び前記可動接点を収納する器体の外部に露出する第2操作片を有し、且つ前記第2操作片が操作されると前記可動子を前記閉位置から前記開位置へと移動させる第2切替部を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の接点装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013216710A JP2015079673A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 接点装置 |
PCT/JP2014/005250 WO2015056448A1 (ja) | 2013-10-17 | 2014-10-16 | 接点装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013216710A JP2015079673A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 接点装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015079673A true JP2015079673A (ja) | 2015-04-23 |
Family
ID=53010936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013216710A Pending JP2015079673A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 接点装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015079673A (ja) |
-
2013
- 2013-10-17 JP JP2013216710A patent/JP2015079673A/ja active Pending
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