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JP2015061358A - 廃熱発電システム - Google Patents

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JP2015061358A
JP2015061358A JP2013192341A JP2013192341A JP2015061358A JP 2015061358 A JP2015061358 A JP 2015061358A JP 2013192341 A JP2013192341 A JP 2013192341A JP 2013192341 A JP2013192341 A JP 2013192341A JP 2015061358 A JP2015061358 A JP 2015061358A
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俊雄 高橋
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Abstract

【課題】平時の電源系統が正常な場合には集中型電源の電源系統に接続されて電力供給を行う分散型電源として機能し、非常時の電源系統に異常が生じた場合には限られた小規模範囲に電源を供給する非常用電源として機能する廃熱発電システムを提供する。
【解決手段】廃熱発電システム1は、廃熱エネルギーを回収して発電を行い、発電した電力を電源系統PS及び小規模範囲に電力を供給することを想定した電気負荷ELの少なくとも一方に供給する廃熱発電装置10と、廃熱発電装置10で発電された一部の電力を蓄電する蓄電池23を有し、電源系統PSに異常が生じた場合に、電気負荷ELで必要になる電力のうち廃熱発電装置10からの電力では不足する分の電力を電気負荷ELに供給する蓄電池装置20とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃熱発電システムに関する。
従来から、工場や焼却施設等で放出される廃熱エネルギーを回収して発電が行われており、この発電によって得られた電気エネルギーが再利用されることで省エネルギーが図られている。このような工場や施設では、発電機を駆動するための高圧の蒸気を生成しやすいということから約300℃以上(場合によっては1000℃近く)の廃熱が発電に用いられており、約300℃以下の低温廃熱はその多くが依然として大気中に放出されていた。このため、従来は殆ど回収されていなかった低温廃熱の廃熱エネルギーを回収して発電を行えば、更なる省エネルギーを実現することができると考えられている。
以下の特許文献1には、低沸点作動媒体を用いたランキンサイクルによって、300℃以下の低温廃熱の廃熱エネルギーを用いて発電を行う廃熱発電装置が開示されている。具体的に、以下の特許文献1に開示された廃熱発電装置は、廃熱回収器、蒸気タービン、凝縮器、及び高圧ポンプを備えており、廃熱回収器で回収される低温の廃熱によって低沸点作動媒体の高圧蒸気を生成し、この高圧蒸気により蒸気タービンを駆動して発電を行っている。尚、蒸気タービンの排気は凝縮器により凝縮液化し、この液化した低沸点作動媒体を廃熱回収器に送り出して循環させるようにしている。
特開2000−110514号公報
ところで、近年においては、非常時(例えば、災害時)における電力供給の観点、再生可能エネルギーの有効活用の観点、その他の観点から、集中型電源と分散型電源との併用が促進されている。ここで、「集中型電源」とは、電力消費地から離れた場所に大規模発電設備を設置し、この大規模発電設備によって発電された電力を電力消費地まで伝送するようにした電源である。これに対し、「分散型電源」とは、電力消費地の近くに小規模又は中規模の発電設備を複数設置し、各々の発電設備で発電された電力を、その発電設備の近くで消費するようにした電源である。
上述した特許文献1に開示された廃熱発電装置は、約300℃以下の低温廃熱で発電可能であることから、例えば温泉等の熱を回収して発電することも可能である。このため、上述の特許文献1に開示された廃熱発電装置を、例えば温泉が湧き出る山間部等に設置すれば、発電可能な時間が制限される太陽光発電装置とは異なり、常時発電を行うことが可能な分散型電源を実現することができると考えられる。
集中型電源の場合は、火力発電所のような大規模発電となり、化石燃料等の資源を用いて発電を行うため、資源枯渇の問題以外にもCO排出量の増加等の問題もある。また、温泉等は自然のエネルギーであり、これを用いて発電する場合、再生可能エネルギーとして、半永久的に活用できる発電の一つとなる。特に、既存の温泉を利用する場合、大規模発電とはならず、源泉の近くに比較的小規模の分散型電源として、設ける形になることが多い。このように温泉等のエネルギーから発電した電気を集中型電源に繋ぐことで、各所に敷設された電線網を通じて電力が活用され、更にはこれら分散型電源が多数になれば、化石燃料の使用量削減にもつながり、CO排出量の削減にもなる。このような分散型電源を電源系統に接続する場合には、系統連系規程に準拠することが電力の質や安全性のために重要となり、例えば電源系統に異常が生じたときには分散型電源から電源系統への送電が停止される必要がある。
また一方で、温泉等の自然エネルギーを使用して発電を行う分散型電源の場合、何らかの要因で集中型電源の発電が停止しても、自然エネルギーから発電を続けることが可能であるため、小規模な範囲であれば、電力の供給が可能であり、非常用電源としての活用も可能である。しかしながら、上述したように、平時に集中型電源の電線網へ接続し、発電を行い、更に非常時に小規模範囲に電力供給することは、系統連系規程に準拠した廃熱発電装置のみでは、電源系統に異常が生じて廃熱発電装置から電源系統への送電が停止されてしまうため、両立させることは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、平時の電源系統が正常な場合には集中型電源の電源系統に接続されて電力供給を行う分散型電源として機能し、非常時の電源系統に異常が生じた場合には限られた小規模範囲に電源を供給する非常用電源として機能する廃熱発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の廃熱発電システムは、廃熱エネルギーを回収して発電を行う廃熱発電システム(1)であって、前記廃熱エネルギーを回収して発電を行い、発電した電力を電源系統(PS)及び小規模範囲に電力を供給することを想定した電気負荷(EL)の少なくとも一方に供給する廃熱発電装置(10)と、前記廃熱発電装置で発電された一部の電力を蓄電する蓄電池(23)を有し、前記電源系統に異常が生じた場合に、前記電気負荷で必要になる電力のうち前記廃熱発電装置からの電力では不足する分の電力を前記電気負荷に供給する蓄電池装置(20)とを備えることを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電システムは、前記蓄電池装置が、前記電源系統に異常が生じていない場合には、前記蓄電池の充電状態が予め規定された上限閾値を超えないように充電制御する充放電制御部(25)を備えることを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電システムは、前記充放電制御部が、前記電源系統に異常が生じていない場合には、前記蓄電池の充電制御を行い、前記電源系統に異常が生じた場合には、前記電気負荷で必要になる電力と前記廃熱発電装置で発電される電力との大小関係に応じて前記蓄電池の充放電制御を行うことを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電システムは、前記廃熱発電装置が、前記廃熱エネルギーを回収して作動媒体の蒸気を生成する蒸発器(11)と、該蒸気を膨張させつつ発電を行う発電装置(12)と、該発電装置を介した蒸気を凝縮する凝縮器(13)と、該凝縮器で凝縮された作動媒体を前記蒸発器に向けて送出するポンプ(15)とを備えており、前記電源系統に異常が生じた場合には、前記ポンプによる前記作動媒体の送出量を減ずることによって発電量を低下させることを特徴としている。
或いは、本発明の廃熱発電システムは、前記廃熱発電装置が、前記電源系統に生じた異常によって停止状態となった場合には、前記蓄電池装置から供給される電力を用いて自動起動を行うことを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電システムは、前記電源系統に異常が生じた場合に、前記廃熱発電装置及び前記蓄電池装置を前記電源系統から電気的に切り離すスイッチ(21)を備えることを特徴としている。
本発明によれば、廃熱エネルギーを回収して発電を行い、発電した電力を電源系統及び小規模範囲に電力を供給することを想定した電気負荷の少なくとも一方に供給する廃熱発電装置とともに、廃熱発電装置で発電された一部の電力を蓄電する蓄電池を有し、電源系統に異常が生じた場合に、電気負荷で必要になる電力のうち廃熱発電装置からの電力では不足する分の電力を電気負荷に供給する蓄電池装置を備えるため、電源系統が正常な場合には分散型電源として用い、電源系統に異常が生じた場合には非常用電源として用いることが可能であるという効果がある。
本発明の一実施形態による廃熱発電システムの要部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による廃熱発電システムが備える廃熱発電装置の要部構成を示す図である。 本発明の一実施形態による廃熱発電システムの正常時動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態による廃熱発電システムの第1異常時動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態による廃熱発電システムの第2異常時動作を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による廃熱発電システムについて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による廃熱発電システムの要部構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態の廃熱発電システム1は、電源系統PS及び電気負荷ELに接続された廃熱発電装置10及び蓄電池装置20を備えており、廃熱エネルギーを回収して発電を行う。
この廃熱発電システム1は、電源系統PSが正常な場合には分散型電源として機能し、電源系統PSに異常が生じた場合には電気負荷ELに対する非常用電源として機能する。ここで、電源系統PSの異常とは、例えば停電等であり、電源系統PSの周波数が予め規定された周波数範囲を外れ、或いは電源系統PSの電圧が予め規定された電圧範囲から外れる状態になることをいう。
尚、廃熱発電システム1は、例えば温泉が湧き出る場所の近傍等に設置され、温泉等の熱を回収して発電を行い、発電した電力を電源系統PSや小規模範囲に電力を供給する。この例において、電源系統PSは、例えば200V級の三相交流電力が供給される電源系統であり、電気負荷ELは、例えば非常時に機能すべき機器(排水ポンプや集合所の電灯等)である。
廃熱発電装置10は、温泉等の低温廃熱(本実施形態では温水という)の廃熱エネルギーを用いて発電を行い、発電した電力を電源系統PS及び電気負荷ELの少なくとも一方に供給する。具体的に、廃熱発電装置10で発電される電力は、発電量が電気負荷ELで必要になる電力量以下である場合には、電気負荷ELのみに供給される。これに対し、発電量が電気負荷ELで必要になる電力量よりも多い場合には、電源系統PSと電気負荷ELとの双方に供給される。尚、電源系統PSに向けて供給される電力は、蓄電池装置20が備える蓄電池23の充電状態に応じて、蓄電池23の充電に用いられる場合がある。つまり、廃熱発電装置10は、電源系統PSに接続された分散電源として機能するとともに、電気負荷ELに対しては非常用電源として機能する。
図2は、本発明の一実施形態による廃熱発電システムが備える廃熱発電装置の要部構成を示す図である。図2に示す通り、廃熱発電装置10は、蒸発器11、膨張タービン発電機12(発電装置)、凝縮器13、リザーバタンク14、及びポンプ15を備えるランキンサイクルを利用した発電装置である。また、廃熱発電装置10は、AC/DC変換器16及びDC/AC変換器17を備えており、膨張タービン発電機12で発電された電力を、商用電力と同仕様の三相交流電力に変換する。加えて、廃熱発電装置10は、計測装置18及び制御装置19を備えており、システム内部の状態を計測し、その計測結果に基づいて温水の熱エネルギーから最も多くの発電が可能となるようにポンプ15の駆動を制御する。
蒸発器11は、温水の廃熱エネルギーを回収して作動媒体の蒸気を生成する。この蒸発器11は、温水との間の熱交換によって作動媒体を気化させる一種の熱交換器である。具体的に、蒸発器11は、温水が流通する流路と作動媒体が流通する流路とが隣接するように設けられており、高温側である温水の熱が低温側である作動媒体に効率良く伝導するようにされている。このような蒸発器11は、ポンプ15から供給された液体状態の作動媒体を気化させ、気化状態の作動媒体を膨張タービン発電機12に供給する。
廃熱発電装置10で用いられる作動媒体は、沸点(大気圧条件下における沸点)が15℃程度の媒体であり、且つ運転中の装置内部の圧力が最大で1MPa(G)(ゲージ圧で1MPa)以下であるのが望ましい。その理由は、例えば約100℃以下の低温廃熱の廃熱エネルギーを利用した発電を可能とすべく低温廃熱から蒸気の生成を可能にするとともに、装置全体の圧力を低く抑えることで膨張タービン発電機12の内部圧力を低く抑えるためである。
膨張タービン発電機12の内部圧力が低く抑えられると、膨張タービン発電機12のケーシングや蒸発器11及び凝縮器13にも高い圧力がかからないため、安全で且つコストを低く抑えて製造することも可能となるという相乗的な効果も得られる。ここで、上記の作動媒体としては、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、フルオロカーボン、フルオロケトン、パーフルオロポリエーテル等を用いることができる。
膨張タービン発電機12は、蒸発器11から供給された気化状態の作動媒体を用いて三相交流電力を発電する。この膨張タービン発電機12は、図示の通り、タービン12a及び発電機12bを備える。タービン12aは、蒸発器11から供給される作動媒体によって駆動される回転機械である。つまり、タービン12aは、作動媒体を蒸発器11から受け入れる受入口と、作動媒体を凝縮器13に排出する排出口と、軸(タービン軸)が発電機12bと結合するタービンインペラ等を備えるものであり、蒸発器11からの作動媒体の供給によってタービンインペラを回転させる。
発電機12bは、タービン12aの回転動力によって駆動されて三相交流電力を発電する回転機械である。つまり、発電機12bは、タービン12aのタービン軸と軸結合すると共に略円筒状のロータ(界磁)と、このロータの外周に円環状に備えられたステータ(電機子巻線)等から構成されている。発電機12bは、ロータ(界磁)がタービン12aによって回転駆動されることによって、ステータ(電機子巻線)に起電力が発生する。尚、発電機12bが出力する三相交流電力は、周波数及び出力電圧の少なくとも一方が商用電力の仕様とは異なっている。
凝縮器13は、膨張タービン発電機12を介した後の蒸気を冷却水等の冷却媒体にて冷却して凝縮させるものである。凝縮器13は、冷却水との間の熱交換によって作動媒体を凝縮(液体化)させる一種の熱交換器である。このような凝縮器13は、作動媒体を液体状態にしたものをリザーバタンク14に供給する。リザーバタンク14は、凝縮器13で凝縮された作動媒体を一時的に蓄えるタンクである。ポンプ15は、凝縮器13で凝縮されてリザーバタンク14に一時的に蓄えられた作動媒体を加圧して蒸発器11に向けて送出する。尚、ポンプ15は、制御装置19の制御の下で、例えば電動機によって回転駆動される。
AC/DC変換器16及びDC/AC変換器17は、発電機12bが発電した三相交流電力を商用電力(電源系統PS)の仕様に適合した三相交流電力(例えば50/60Hz,200V級)に変換するためのものである。AC/DC変換器16は、発電機12bから入力される三相交流電力を直流電力に変換してDC/AC変換器17に出力する。DC/AC変換器17は、AC/DC変換器16からの直流電力を商用電力(電源系統PS)の仕様に適合した三相交流電力に変換する。
計測装置18は、DC/AC変換器17に流れる電流を計測して膨張タービン発電機12の単位時間(例えば秒単位)当りの発電量を計測する。ここで、計測装置18は、AC/DC変換器16に流れる電流を計測して膨張タービン発電機12の単位時間当りの発電量を計測するものであっても良い。尚、計測装置18は、発電量のノイズ(例えば、μsecオーダーのノイズ)を拾うことのないようノイズフィルタを有する。
制御装置19は、廃熱発電装置10の動作を統括して制御する。具体的に、制御装置19は、電源系統PSから供給される電力、或いは蓄電池装置20から供給される電力を用いて、廃熱発電装置10を起動させる制御を行う。また、制御装置19は、通常動作時は温度センサ19a及び圧力センサ19bの計測結果に基づいて、最も多くの発電を行うようにポンプ15の駆動(作動媒体の循環量)を制御する。
更に、制御装置19は、電源系統PSに異常が生じた場合に、蓄電池装置20からの電力に切り替わることによって、廃熱発電装置10の動作が継続されているときには、ポンプ15を制御して作動媒体の送出量を減ずることにより廃熱発電装置10の発電量を低下させる制御を行う。これは、廃熱発電装置10で発電される一部の電力を少なくするためである。廃熱発電装置10の発電量をどの程度低下させるかは、蓄電池23の容量や電気負荷ELにおける単位時間当りの電力消費量等を考慮して決定される。尚、図2では図示を省略しているが、廃熱発電装置10は、電源系統PSの異常を検出する検出装置を備えている。制御装置19は、この検出装置の検出結果に基づいて上記の制御を行う。
蓄電池装置20は、電子スイッチ21(スイッチ)、双方向インバータ22、蓄電池23、電圧電流検出部24、及び制御部25(充放電制御部)を備えており、廃熱発電装置10で発電された一部の電力を蓄電池23に蓄積し、必要に応じて蓄電池23に蓄積した電力を電気負荷ELに供給する。具体的に、蓄電池装置20は、電源系統PSに異常が生じた場合に、電子スイッチ21を遮断して外部への接続を切ると同時に、その電気系統と同じ電圧、周波数となる電力を蓄電池23に蓄えられた蓄電量から廃熱発電装置10と電気負荷ELに供給する。この蓄電池装置20は、廃熱発電装置10に対しては一部の電力を蓄電する機能と電力を供給する機能を有し、電気負荷ELに対しては廃熱発電装置10とともに非常用電源として機能する。
電子スイッチ21は、制御部25の制御によって開閉状態が切り替わるスイッチであり、電源系統PSに異常が生じた場合に、廃熱発電システム1及び電気負荷ELを電源系統PSから電気的に切り離すために設けられる。この電子スイッチ21は、系統連系規程に準拠するために設けられるスイッチである。このスイッチとしては、バイポーラトランジスタ、FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)等を用いることができる。
双方向インバータ22は、制御部25の制御の下で、廃熱発電装置10で発電された電力を用いて蓄電池23を充電し、或いは蓄電池23に充電された電力を放電させる。具体的に、双方向インバータ22は、三相交流電力を直流電力に変換する電力変換器と、直流電力を三相交流電力に変換する電力変換器とを備えており、廃熱発電装置10で発電された電力(三相交流電力)を直流電力に変換して蓄電池23を充電し、蓄電池23から放電される電力(直流電力)を三相交流電力に変換する。
蓄電池23は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等の再充電が可能な二次電池であり、廃熱発電装置10で発電された一部の電力を蓄えるとともに、必要に応じて蓄えた電力を電気負荷ELや廃熱発電装置10に供給するために設けられる。この蓄電池23は、電力の充電及び放電が可能なものであれば良く、上記の二次電池以外にフライホイール電力貯蔵装置(電力エネルギーをフライホイールの回転エネルギーに変換することによって蓄電する装置)を用いることもできる。
電圧電流検出部24は、電子スイッチ21を介して電源系統PSに接続されるとともに電気負荷ELに接続されており、電流及び電圧の検出を行う。具体的に、電圧電流検出部24は、電源系統PSから電気負荷ELに流れる電流、蓄電池23から電気負荷ELに流れる電流、廃熱発電装置10から電源系統PS或いは蓄電池23に流れる電流を検出する。また、電圧電流検出部24は、電気負荷ELの電圧(廃熱発電装置10の出力電圧)を検出する。
制御部25は、電圧電流検出部24の検出結果を参照しつつ双方向インバータ22を制御することにより、蓄電池23の充放電制御を行う。ここで、制御部25は、電源系統PSに異常が生じていない場合には、蓄電池23の充電状態が予め規定された上限閾値を超えないように充電制御する。これは、電源系統PSの異常が生じた場合に、廃熱発電装置10で発電される電力(余剰電力)による蓄電池23の充電を可能にするためである。
つまり、電源系統PSに異常が生じていない場合に蓄電池23を満充電状態まで充電してしまうと、電源系統PSの異常が生じたときに廃熱発電装置10で発電される余剰電力を蓄電池23で吸収することができない。このため、敢えて蓄電池23の充電状態が予め規定された上限閾値を超えないようにしている。尚、上記の上限閾値は、蓄電池23の容量、廃熱発電装置10の単位時間当りの発電量、電気負荷ELにおける単位時間当りの電力消費量等を考慮して決定される。
制御部25は、電源系統PSに異常が生じていない場合には、上述した蓄電池23の充電制御を行うのに対し、電源系統PSに異常が生じた場合には、電圧電流検出部24で検出される電圧に基づいて蓄電池23の充放電制御を行う。ここで、電圧電流検出部24で検出される電圧は、電気負荷ELで必要になる電力と廃熱発電装置10で発電される電力との大小関係に応じて変動する。
具体的には、電気負荷ELで必要になる電力が廃熱発電装置10で発電される電力よりも大である場合には、電圧電流検出部24で検出される電圧が僅かに下降する。これとは逆に、廃熱発電装置10で発電される電力が電気負荷ELで必要になる電力よりも大である場合には、電圧電流検出部24で検出される電圧が僅かに上昇する。このため、制御部25は、電圧電流検出部24の検出電圧が上昇した場合には蓄電池23の充電制御を行い、逆に電圧電流検出部24の検出電圧が下降した場合には蓄電池23の放電制御を行う。
尚、図2では図示を省略しているが、蓄電池装置20は、廃熱発電装置10と同様に、電源系統PSの異常を検出する検出装置を備えている。制御部25は、この検出装置の検出結果に基づいて、電子スイッチ21の開閉状態を制御する。尚、本実施形態では、制御部25が電子スイッチ21の開閉状態を制御する場合を例に挙げて説明するが、廃熱発電装置10に設けられた制御装置19が電子スイッチ21の開閉状態を制御するようにしても良い。
次に、上記構成における廃熱発電システム1の動作について説明する。ここで、廃熱発電システム1の動作は、電源系統PSに異常が生じていない場合の動作(正常時動作)と、電源系統PSに異常が生じた場合の動作(異常時動作)とに大別される。また、異常時動作は、電源系統PSに異常が生じても廃熱発電装置10の動作が継続される場合の動作(第1異常時動作)と、電源系統PSに生じた異常によって廃熱発電装置10が停止状態になる場合の動作(第2異常時動作)とに分けられる。以下、これらの動作を順に説明する。
〈正常時動作〉
図3は、本発明の一実施形態による廃熱発電システムの正常時動作を説明するための図である。尚、図3では、廃熱発電装置10で発電される電力(廃熱発電電力)、及び電気負荷ELで必要となる電力(電気負荷電力)の経時変化を示すグラフを示している。このグラフでは、横軸に時間をとり、縦軸に電力をとっている。尚、図3中において、符号P1を付した曲線が廃熱発電電力を示す曲線であり、符号P2を付した線(折れ線)が電気負荷電力を示す線である。
ここで、廃熱発電装置10は、図3中の時刻t0で起動されるものとする。このため、図3に示す通り、廃熱発電電力P1は、時刻t0〜t11の間は負の値をとり、時刻t11において値がゼロになり、その後は多少の変動はあるものの正の値をとる変化を示す。また、電気負荷電力P2は、電気負荷ELで必要となる電力であるため、図3に示す不規則な変化を示す。
また、図3に示すグラフにおいて、符号A1を付した部分の電力は、電源系統PSから廃熱発電装置10に供給される電力を示しており、符号A2を付した部分の電力は、電源系統PSから電気負荷ELに供給される電力を示している。符号B1を付した部分の電力は、廃熱発電装置10から電気負荷ELに供給される電力を示しており、符号B2を付した部分の電力は、廃熱発電装置10から蓄電池装置20に供給される電力を示しており、符号B3を付した部分の電力は、廃熱発電装置10から電源系統PSに回生される電力を示している。
廃熱発電装置10は、起動された直後は殆ど発電を行わない。このため、図3中の時刻t0〜t11の間において、廃熱発電装置10の起動に必要となる電力及び電気負荷ELで必要になる電気負荷電力P2の全てが、電源系統PSからの電力により賄われる。時刻t11になると、電源系統PSから廃熱発電装置10に供給される電力はゼロになり、時刻t11を経過すると、廃熱発電装置10の発電量は徐々に大きくなっていき、電気負荷電力P2は、廃熱発電装置10で発電された電力と電源系統PSからの電力とにより賄われる。
ここで、電気負荷電力P2が、廃熱発電電力P1に比べて急激に低下したとする(時刻t12)。すると、電気負荷電力P2の全てを廃熱発電電力P1で賄うことができるため、電源系統PSから電気負荷ELに供給される電力はゼロになる。また、廃熱発電電力P1も余剰分が生ずる。すると、蓄電池装置20において、電圧電流検出部24により電圧の上昇が検出され、制御部25により蓄電池23の充電制御が行われる。これにより、図3に示す通り、廃熱発電装置10から蓄電池装置20への電力供給が行われ、蓄電池23が充電される。
蓄電池23に対する充電制御が行われることにより、蓄電池23の充電状態が予め規定された上限閾値になったとする(時刻t13)。すると、蓄電池装置20の制御部は、蓄電池23の充電制御を停止する。これにより、廃熱発電装置10から蓄電池装置20に供給される電力はゼロになる。また、図3に示す例では、時刻t13における電気負荷電力P2がほぼゼロであるため、廃熱発電装置10で発電された電力の殆どが電源系統PSに回生される。
以降、廃熱発電電力P1と電気負荷電力P2との大小関係に応じて以下の動作が行われる。まず、廃熱発電電力P1が電気負荷電力P2よりも大である場合には、廃熱発電装置10で発電された電力が電気負荷ELに供給されて電気負荷電力P2が廃熱発電電力P1で賄われるととともに、余剰な廃熱発電電力P1が電源系統PSに供給されるという動作が行われる。これに対し、廃熱発電電力P1が電気負荷電力P2よりも小である場合には、廃熱発電装置10から電気負荷ELに電力が供給されるとともに、電源系統PSから電気負荷ELに電力が供給され、電気負荷電力P2が、廃熱発電装置10で発電された電力と、電源系統PSからの電力により賄われるという動作が行われる。
〈第1異常時動作〉
図4は、本発明の一実施形態による廃熱発電システムの第1異常時動作を説明するための図である。尚、図4では、図3と同様に、廃熱発電電力P1及び電気負荷電力P2の経時変化を示すグラフを示している。また、図4に示すグラフにおいて、符号A1,A2,B1〜B3を付した部分の電力の意味は、図3において同一の符号が付された部分の電力の意味と同じである。但し、図4において、符号C1を付した部分の電力は、蓄電池装置20から電気負荷ELに供給される電力を示している。
廃熱発電システム1で上述した正常時運転が行われている間に、電源系統PSで異常が生じたとする(時刻t21)。すると、蓄電池装置20が備える不図示の検出装置で電源系統PSの異常が検出される。電源系統PSの異常が蓄電池装置20で検出されると、電子スイッチ21を切り離すと同時に蓄電池23から双方向インバータ22を介して、今までの電源系統と同じ電圧、周波数に無瞬断で切り替わり、あたかも電源系統PSの異常がない状態が電子スイッチ21以降の中(電気負荷ELの側)で成立する。この時、廃熱発電装置10で発電された電力は双方向インバータ22を通して蓄電池23へ蓄電される。同時に蓄電池装置20の制御部25から廃熱発電装置10に設けられた制御装置19へ情報が送られ、制御装置19によってポンプ15が制御され、作動媒体の送出量が減じられる。これにより、図4に示す通り、廃熱発電電力P1は徐々に低下していく。
以降、廃熱発電電力P1と電気負荷電力P2との大小関係に応じて以下の動作が行われる。まず、廃熱発電電力P1が電気負荷電力P2よりも大である場合には、廃熱発電装置10から蓄電池装置20への電力供給が行われて蓄電池23が充電されるという動作が行われる。これに対し、廃熱発電電力P1が電気負荷電力P2よりも小である場合には、廃熱発電装置10から電気負荷ELに電力が供給されるとともに、蓄電池装置20に蓄えられた電力が電気負荷ELに供給され、電気負荷電力P2が、廃熱発電装置10で発電された電力と、蓄電池装置20からの電力により賄われるという動作が行われる。
〈第2異常時動作〉
図5は、本発明の一実施形態による廃熱発電システムの第2異常時動作を説明するための図である。尚、図5では、図3,図4と同様に、廃熱発電電力P1及び電気負荷電力P2の経時変化を示すグラフを示している。また、図5に示すグラフにおいて、符号A1,A2,B1〜B3,C1を付した部分の電力の意味は、図3,図4において同一の符号が付された部分の電力の意味と同じである。
廃熱発電システム1で上述した正常時運転が行われている間に電源系統PSで異常が生じ、廃熱発電装置10の一方、又は蓄電池装置20と同時にそれぞれが備える不図示の検出装置で電源系統PSの異常が検出される場合、これにより廃熱発電装置10が停止状態になったとする(時刻t31)。
電源系統PSの異常が蓄電池装置20で検出されると、蓄電池装置20に設けられた制御部25によって電子スイッチ21が制御されて開状態にされ、これにより廃熱発電システム1及び電気負荷ELが電源系統PSから電気的に切り離される。ここで、廃熱発電装置10が停止状態になったため、廃熱発電電力P1は急激にゼロになる。すると、蓄電池装置20において、電圧電流検出部24により電圧の下降が検出され、制御部25により蓄電池23の放電制御が行われる。これにより、図5に示す通り、蓄電池装置20に蓄えられた電力が電気負荷ELに供給される。
この時、蓄電池装置20の制御部25から廃熱発電装置10に設けられた制御装置19に情報が送られ、蓄電池装置20から供給される電力を用いた自動起動が行われる(時刻t32)。廃熱発電装置10の起動が行われている間は、廃熱発電装置10の起動に必要となる電力及び電気負荷ELで必要になる電気負荷電力P2の全てが、蓄電池装置20からの電力により賄われる。図5中の時刻t33を経過すると、廃熱発電装置10の発電量は徐々に大きくなっていき、電気負荷電力P2は、廃熱発電装置10で発電された電力と蓄電池装置20からの電力により賄われる。
ここで、電気負荷電力P2が、廃熱発電電力P1に比べて急激に低下したとする(時刻t34)。すると、電気負荷電力P2の全てを廃熱発電電力P1で賄うことができるため、蓄電池装置20から電気負荷ELに供給される電力はゼロになる。また、廃熱発電電力P1も余剰分が生ずる。すると、蓄電池装置20において、電圧電流検出部24により電圧の上昇が検出され、制御部25により蓄電池23の充電制御が行われる。これにより、図5に示す通り、廃熱発電装置10から蓄電池装置20への電力供給が行われ、蓄電池23が充電される。
以降、廃熱発電電力P1と電気負荷電力P2との大小関係に応じて、上述した第1異常時動作で説明した動作と同様の動作が行われる。つまり、廃熱発電電力P1が電気負荷電力P2よりも大である場合には、廃熱発電装置10から蓄電池装置20への電力供給が行われて蓄電池23が充電されるという動作が行われる。これに対し、廃熱発電電力P1が電気負荷電力P2よりも小である場合には、廃熱発電装置10から電気負荷ELに電力が供給されるとともに、蓄電池装置20に蓄えられた電力が電気負荷ELに供給され、電気負荷電力P2が、廃熱発電装置10で発電された電力と、蓄電池装置20からの電力により賄われるという動作が行われる。
以上の通り、本実施形態では、廃熱エネルギーを回収して発電を行う廃熱発電装置10とともに、廃熱発電装置10で発電された一部の電力を蓄電する蓄電池23を備える蓄電池装置20を設け、電源系統PSに異常が生じた場合に、電気負荷ELで必要になる電力のうち廃熱発電装置10からの電力では不足する分の電力を蓄電池装置20から電気負荷ELに供給するようにしている。このため、本実施形態の廃熱発電システム1は、電源系統PSが正常な場合には分散型電源として用い、電源系統PSに異常が生じた場合には非常用電源として用いることが可能である。
また、本実施形態では、電源系統PSに異常が生じていない場合には、蓄電池装置20の制御部25が、蓄電池23の充電状態が予め規定された上限閾値を超えないように充電制御するようにしている。これにより、電源系統PSに異常が生じた場合に、廃熱発電装置10で発電される電力(余剰電力)を蓄電池23に充電することができ、廃熱発電装置10がトリップしないようにすることができる。
つまり、電源系統PSに異常が生じていない場合に蓄電池23を満充電にしてしまうと、電源系統PSに異常が生じた場合であって電気負荷ELの消費が無くなったとき(無負荷状態になったとき)に、即発電・即電気遮断が構成上難しい廃熱発電装置10で発電された電気をどこにも持っていくことができずにトリップする虞が考えられる。本実施形態では、電源系統PSに異常が生じた場合に、廃熱発電装置10で発電される電力を蓄電池23に充電可能としているため、廃熱発電装置10がトリップするのを防止することができる。
また、本実施形態では、蓄電池装置20の制御部25が、電源系統PSに異常が生じていない場合には、蓄電池23の充電制御を行い、電源系統PSに異常が生じた場合には、電気負荷ELで必要になる電力と廃熱発電装置10で発電される電力との大小関係に応じて蓄電池23の充放電制御を行うようにしている。このため、電源系統PSに異常が生じていない場合には異常時に必要となる電力の蓄えを行うことができ、電源系統PSに異常が生じた場合には廃熱発電装置10で発電される余剰電力を蓄電池23に蓄えつつ廃熱発電装置10からの電力では不足する分の電力を蓄電池23から電気負荷ELに供給することができる。
また、本実施形態では、廃熱発電装置10が、蒸発器11、膨張タービン発電機12、凝縮器13、及びポンプ15等を備えており、電源系統PSに異常が生じた場合には、ポンプ15による作動媒体の送出量を減ずることによって発電量を低下させるようにしている。これにより、電源系統PSに異常が生じた場合に、廃熱発電装置10の発電量を電気負荷ELでの消費量に見合う分まで減らすことができ、廃熱発電装置10で発電される電力により蓄電池23がすぐに満杯になってしまう事態を防止することができる。
つまり、電源系統PSに異常が生じた場合には、廃熱発電装置10で発電された電力のうち電気負荷ELで消費しきれない分が蓄電池23に蓄えられることになるが、廃熱発電装置10の発電量が大きいと、蓄電池23がすぐに満杯になってしまう。廃熱発電装置10の発電量を電気負荷ELの消費量に見合う分まで減らせば、蓄電池23が満杯になるのを防止することができる。また、廃熱発電装置10の発電量を減らすことで、電気負荷ELで必要となる電力が少なくなった場合には電気負荷ELで消費しきれない電力を蓄電池23に蓄えつつ、電気負荷ELで必要となる電力が多くなった場合には、廃熱発電装置10で発電される電力では不足する分の電力を蓄電池23から供給するといった制御を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、電源系統PSに生じた異常によって廃熱発電装置10が停止状態となった場合には、蓄電池装置20から供給される電力を用いて廃熱発電装置10を自動起動するようにしている。これにより、廃熱発電装置10の発電電力が一時的にゼロになったとしても廃熱発電装置10は早急に発電可能な状態になるため、廃熱発電装置10の停止によって蓄電池23に蓄えられた電力が即座に消費されてしまうといった事態が生ずるのを防止することができる。
また、本実施形態では、電源系統PSに異常が生じた場合に、電子スイッチ21によって廃熱発電装置10及び蓄電池装置20を電源系統PSから電気的に切り離すようにしている。これにより、系統連系規程に準拠した廃熱発電システム1を実現することができる。
以上、本発明の一実施形態による廃熱発電システムについて説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態で説明した廃熱発電システム1は、廃熱発電装置10及び蓄電池装置20を1つずつ備えるものであったが、廃熱発電装置10及び蓄電池装置20は複数設けられていても良く、廃熱発電装置10の数と蓄電池装置20の数とが異なっていても良い。
また、上記実施形態では、廃熱発電装置10及び蓄電池装置20が、電源系統PSの異常を個別に検出し、各種制御(例えば、廃熱発電装置10の発電量の制御、或いは蓄電池23の充放電制御等)を個別に行う例について説明した。しかしながら、廃熱発電装置10及び蓄電池装置20の何れか一方が、電源系統PSの異常の検出や上記の各種制御を一括して行うようにしても良い。
1…廃熱発電システム、10…廃熱発電装置、11…蒸発器、12…膨張タービン発電機、13…凝縮器、15…ポンプ、20…蓄電池装置、21…電子スイッチ、23…蓄電池、25…制御部、EL…電気負荷、PS…電源系統

Claims (6)

  1. 廃熱エネルギーを回収して発電を行う廃熱発電システムであって、
    前記廃熱エネルギーを回収して発電を行い、発電した電力を電源系統及び電気負荷の少なくとも一方に供給する廃熱発電装置と、
    前記廃熱発電装置で発電された一部の電力を蓄電する蓄電池を有し、前記電源系統に異常が生じた場合に、前記電気負荷で必要になる電力のうち前記廃熱発電装置からの電力では不足する分の電力を前記電気負荷に供給する蓄電池装置と
    を備えることを特徴とする廃熱発電システム。
  2. 前記蓄電池装置は、前記電源系統に異常が生じていない場合には、前記蓄電池の充電状態が予め規定された上限閾値を超えないように充電制御する充放電制御部を備えることを特徴とする請求項1記載の廃熱発電システム。
  3. 前記充放電制御部は、前記電源系統に異常が生じていない場合には、前記蓄電池の充電制御を行い、前記電源系統に異常が生じた場合には、前記電気負荷で必要になる電力と前記廃熱発電装置で発電される電力との大小関係に応じて前記蓄電池の充放電制御を行うことを特徴とする請求項2記載の廃熱発電システム。
  4. 前記廃熱発電装置は、前記廃熱エネルギーを回収して作動媒体の蒸気を生成する蒸発器と、該蒸気を膨張させつつ発電を行う発電装置と、該発電装置を介した蒸気を凝縮する凝縮器と、該凝縮器で凝縮された作動媒体を前記蒸発器に向けて送出するポンプとを備えており、
    前記電源系統に異常が生じた場合には、前記ポンプによる前記作動媒体の送出量を減ずることによって発電量を低下させることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の廃熱発電システム。
  5. 前記廃熱発電装置は、前記電源系統に生じた異常によって停止状態となった場合には、前記蓄電池装置から供給される電力を用いて自動起動を行うことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の廃熱発電システム。
  6. 前記電源系統に異常が生じた場合に、前記廃熱発電装置及び前記蓄電池装置を前記電源系統から電気的に切り離すスイッチを備えることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の廃熱発電システム。
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