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JP2014507348A - エレベータの懸吊装置および/または駆動装置 - Google Patents

エレベータの懸吊装置および/または駆動装置 Download PDF

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JP2014507348A JP2013546089A JP2013546089A JP2014507348A JP 2014507348 A JP2014507348 A JP 2014507348A JP 2013546089 A JP2013546089 A JP 2013546089A JP 2013546089 A JP2013546089 A JP 2013546089A JP 2014507348 A JP2014507348 A JP 2014507348A
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Abstract

エレベータシステムは、エレベータかごと、1つまたは複数の綱車と、かごに動作可能に連結されるとともにエレベータかごを懸吊および/または駆動するように1つまたは複数の綱車と相互に作用する1つまたは複数のベルトと、を備える。1つまたは複数のベルトは、1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、1つまたは複数のコードを実質的に保持するジャケットと、を含む。ベルトと相互に作用するエレベータシステムの1つまたは複数の綱車の最小綱車直径(D)と、1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、のコード比(D/dc)は約55よりも小さい。最小綱車直径(D)と、複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のワイヤ比(D/dw)は約160〜約315である。

Description

本発明は、エレベータシステムに関し、特に、エレベータシステムの懸吊装置および/または駆動装置に関する。
エレベータシステムは、エレベータかごに動作可能に連結されたロープやベルトなどの吊り上げ手段を使用し、この吊り上げ手段は、1つまたは複数のプーリとも呼ばれる綱車に架け渡されて、昇降路に沿ってエレベータを推進させる。特に吊り上げベルトは、典型的に、少なくとも部分的にジャケット材料の内部に配置された複数のワイヤを含む。これらの複数のワイヤは、多くの場合、1つまたは複数のストランドを構成し、ストランドは1つまたは複数のコードを構成する。ワイヤの構造は、典型的に、破壊強さとコード寿命の少なくとも2つの基本要求に従って設計される。過去のデータによると、コード寿命は、D/dcに関連づけられ、ここで、Dはコードが架け渡される最も小さい綱車の直径であり、dcはコードの径である。懸吊用途や駆動用途で使用される吊り上げ手段において、D/dcが少なくとも40であれば十分に柔軟性のあるコードが得られ、安全な動作のために許容されるロープ寿命およびロープ動作が曲げ応力によって提供される。
エレベータシステムで現在使用されているベルトのコード構造は、典型的にD/dcが40より大きく、典型的に40〜50である。加えて、コードは、寿命の要求を満たすために多くの小径のワイヤで構成されている。これにより、現在のエレベータベルトの製造コストが高くなっている。
本発明の一形態では、エレベータシステムは、エレベータかごと、1つまたは複数の綱車と、かごに動作可能に連結されるとともにエレベータかごを懸吊および/または駆動するように1つまたは複数の綱車と相互に作用する1つまたは複数のベルトと、を備える。1つまたは複数のベルトは、1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、1つまたは複数のコードを実質的に保持するジャケットと、を含む。ベルトと相互に作用するエレベータシステムの1つまたは複数の綱車の最小綱車直径(D)と、1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、のコード比(D/dc)は、約55よりも小さい。最小綱車直径(D)と、複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のワイヤ比は、約160〜約315である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、コード比は約38〜約55とすることができ、さらに、選択的に、約40〜約48としてもよい。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤ比は約180〜約300とすることができ、さらに、選択的に、約200〜約270としてもよい。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約49本よりも少ないワイヤ、さらに、選択的に、約15〜約38本のワイヤ、またさらに、選択的に、約18〜約32本のワイヤ、またさらに、選択的に、約20〜約27本のワイヤを有することができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードに含まれる複数のワイヤは、幾何学的に安定した配置に設けることができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、複数のワイヤは引抜き鋼で形成可能である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、複数のワイヤのうちの少なくとも1つのワイヤは、約1800〜約3300Mpa、さらに、選択的に、約2200〜約3000Mpa、またさらに、選択的に、約2200〜約2700Mpaの最大抗張力を有する。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードのうちの少なくとも1つのコードは、コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを含むことができ、さらに、選択的に、キングストランドおよびコードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±12%である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、1つまたは複数のキングワイヤを含むことができ、さらに、選択的に、キングワイヤおよびコードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±10%である。
本発明の他の形態では、エレベータかごを懸吊および/または駆動するベルトは、1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、1つまたは複数のコードを実質的に保持するジャケットと、を含む。1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のコード対ワイヤ比(dc/dw)は、約4〜約7.65である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、コード対ワイヤ比は、約4.5〜約6.25、さらに、選択的に、約4.75〜約5.5とすることができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約49本よりも少ないワイヤ、さらに、選択的に、約15〜約38本のワイヤ、またさらに、選択的に、約18〜約32本のワイヤ、またさらに、選択的に、約20〜約27本のワイヤを含むことができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、複数のワイヤのうちの少なくとも1つのワイヤは、約1800〜約3300Mpa、さらに、選択的に、約2200〜約3000Mpa、またさらに、選択的に、約2200〜約2700Mpaの最大抗張力を有しうる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードに含まれる複数のワイヤは、幾何学的に安定した配置に設けることができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、複数のワイヤは、引抜き鋼で形成可能である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを含むことができ、さらに、選択的に、キングストランドおよびコードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±12%である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、1つまたは複数のキングワイヤを含むことができ、さらに、選択的に、キングワイヤおよびコードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±10%である。
本発明のさらに他の形態では、エレベータかごを懸吊および/または駆動するベルトは、1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、複数のワイヤを実質的に保持するジャケットと、を含む。1つまたは複数のコードは、49本よりも少ないワイヤをそれぞれ含む。ワイヤは、約0.68mmよりも小さいワイヤ径と約1800Mpaよりも大きい最大抗張力を有する。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のコード対ワイヤ比(dc/dw)は、約4〜約7.65、さらに、選択的に、約4.5〜約6.25、またさらに、選択的に、約4.75〜約5.5とすることができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードは、約15〜約38本のワイヤ、さらに、選択的に、約18〜約32本のワイヤ、またさらに、選択的に、約20〜約27本のワイヤを有することができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、複数のワイヤの少なくとも1つは、約1800〜約3300MPa、さらに、選択的に、約2200〜約3000MPa、またさらに、選択的に、約2200〜約2700MPaの最大抗張力を有することができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードに含まれる複数のワイヤは、幾何学的に安定した配置に設けることができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、複数のワイヤは、引抜き鋼で形成可能である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを含むことができ、さらに、選択的に、キングストランドおよびコードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±12%である。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、1つまたは複数のキングワイヤを含み、さらに、選択的に、キングワイヤおよびコードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±10%である。
本発明のさらに他の形態では、エレベータシステムのかごおよび/または釣合いおもりを懸吊および/または駆動する1つまたは複数のベルトを構成する方法は、1つまたは複数のベルトと相互に作用するエレベータシステムの1つまたは複数の綱車の最小綱車直径(D)を求め、最小綱車直径(D)と複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)とのワイヤ比(D/dw)が約160〜約315となるように複数のワイヤを選択し、最小綱車直径(D)と1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)とのコード比(D/dc)が約55よりも小さくなるように複数のワイヤで1つまたは複数のコードを構成し、1つまたは複数のコードをジャケット内に実質的に保持することを含む。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤで構成するステップは、コード1本当たり約49本よりも少ないワイヤ、さらに、選択的に、コード1本当たり約15〜約38本のワイヤ、またさらに、選択的に、コード1本当たり約18〜約32本のワイヤ、そしてまたさらに、選択的に、コード1本当たり約20〜約27本のワイヤを使用することができる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤを選択するステップは、約180〜約300、さらに、選択的に、約200〜約270、またさらに、選択的に、約38〜約55のワイヤ比(D/dw)をもたらしうる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤで構成するステップは、約40〜約48のコード比(D/dc)をもたらしうる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤで構成するステップは、ワイヤを幾何学的に安定した配置に設けることを含みうる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤを選択するステップは、引抜き鋼で形成されたワイヤを使用することを含みうる。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤで構成するステップは、コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを使用することを含むことができ、さらに、選択的に、ワイヤを選択するステップは、許容差が平均径の±12%であるキングストランドおよびコードに含まれる他のワイヤの径を選択することを含んでもよい。
選択的に、本発明の上述の形態または他の形態では、ワイヤで構成するステップは、1つまたは複数のキングワイヤを使用することを含み、さらに、選択的に、ワイヤを選択するステップは、許容差が平均径から約±10%であるキングワイヤおよびコードに含まれる他のワイヤの径を選択することを含んでもよい。
詳細な説明では、図面を参照して、本発明をその利点や特徴とともに例示的に説明する。
例示的なエレベータシステムの概略説明図である。 他の例示的なエレベータシステムの概略説明図である。 さらに他の例示的なエレベータシステムの概略説明図である。 エレベータシステムの例示的なベルトの概略断面図である。 例示的なコード構造の断面図である。 他の例示的なコード構造の断面図である。 また他の例示的なコード構造の断面図である。 さらに他の例示的なコード構造の断面図である。
図1A,図1B,図1Cは、例示的な牽引式エレベータシステム10の概略図である。(ガイドレールや安全装置などの)本発明の理解には必要のないエレベータシステム10の特徴は、ここでは説明していない。エレベータシステム10は、1つまたは複数のベルト16で昇降路14内に動作可能に懸吊すなわち支持されたエレベータかご12を備える。これらの1つまたは複数のベルト16は、1つまたは複数の綱車18と相互に作用してエレベータシステム10の種々の構成要素の周りに架け渡される。このような1つまたは複数のベルト16は、釣合いおもり22にも連結可能であり、釣合いおもり22は、エレベータシステム10の釣合いを補助するとともに動作時に駆動綱車の両側でベルト張力を維持するために使用される。
綱車18は、それぞれ直径20を有し、この直径はエレベータシステム10の他の綱車18の直径と同じでも違っていてもよい。少なくとも1つの綱車18は、駆動綱車とすることができる。駆動綱車は、機械50によって駆動される。機械50による駆動綱車の動作は、駆動綱車周りに架け渡される1つまたは複数のベルト16を(牽引力によって)駆動、移動および/または推進する。
少なくとも1つの綱車は、そらせ車または遊び車とすることができる。そらせ車または遊び車は、機械50によって駆動されないが、エレベータシステム10の種々の構成要素の周りで1つまたは複数のベルト16を案内するのを補助する。
エレベータシステム10における最小綱車直径20は、約40〜約180mmとすることができる。選択的に、エレベータシステム10における最小綱車直径20は、約50〜約150mmとすることができる。さらに、選択的に、最小綱車直径20は、約50〜約135mmとしてもよい。
実施例によっては、エレベータシステム10は、エレベータかご12の懸吊および/または駆動に2つ以上のベルト16を使用することができる。加えて、エレベータシステム10は、(図1A,図1B,図1Cの例示的なエレベータシステムで示されているように)1つまたは複数のベルト16の両面が1つまたは複数の綱車18と接触するか、あるいは1つまたは複数のベルト16の一面のみが1つまたは複数の綱車18と接触する種々の構成を有しうる。
図1Aは、1つまたは複数のベルト16がかご12と釣合いおもり22で終端となる1:1ローピング配置を提供する。図1B,図1Cは、異なるローピング配置を提供する。具体的には、図1B,図1Cは、1つまたは複数のベルト16と係合する1つまたは複数の綱車18をかご12および/または釣合いおもり22に設けることができることを示しており、1つまたは複数のベルトは、他の場所で、典型的には(機械室なしエレベータシステムなどでは)昇降路14または(機械室を使用するエレベータシステムでは)機械室内の構造体において終端となりうる。使用される綱車18の数によって、特定のローピング比(例えば、図1B,図1Cに示す2:1ローピング比または異なる比)が決定される。図1Cは、さらに、いわゆるリュックサック型またはカンチレバー型エレベータを提供する。本発明は、図1A,図1B,図1Cに示した例示的な形式以外のエレベータシステムでも使用可能である。
図2は、例示的なベルト構造またはベルト設計の概略図である。各々のベルト16は、ジャケット26内に設けられた1つまたは複数のコード24により構成される。ベルト16のコード24は、全て同一であってもよく、またはベルト16に使用される幾つかあるいは全てのコード24が他のコードと異なっていてもよい。例えば、1つまたは複数のコード24は、他のコード24とは異なる構造または寸法を有しうる。図2に示すように、ベルト16は、1より大きい縦横比を有する(すなわち、ベルトの幅がベルトの厚さよりも大きい)。
ベルト16は、1つまたは複数の綱車18上を通過するときに十分な柔軟性を有するように構成されており、これにより、低い曲げ応力を提供し、ベルト寿命の要求を満たし、かつ滑らかに動作する一方で、エレベータかご12を懸吊および/または駆動するための強度要求を満たす十分な強度を有する。
ジャケット26は、単一の材料、複合材料、同じまたは異なる材料を使用する2つ以上の層および/またはフィルムを含むあらゆる適切な材料とすることができる。1つの構成では、ジャケット26は、例えば、押出し工程または成形ホイール工程を用いてコード24に設けられたエラストマなどのポリマとすることができる。他の構成では、ジャケット26は、コードと係合および/または一体化された織物とすることができる。追加の構成として、ジャケット26は、上述の1つまたは複数の選択肢の組合せとしてもよい。
ジャケット26は、コード24を内部に実質的に保持することができる。実質的に保持とは、エレベータシステム10における使用時に発生しうる荷重がベルト16に加わったときに、潜在的に追加の安全係数を伴って、コード24がジャケット26から引き抜かれたり、ジャケットから分離および/またはジャケットを貫通したりしないようにジャケットがコード24と十分に係合することを意味する。換言すると、コード24は、エレベータシステム10の使用時にジャケット26に対して元の位置に維持される。ジャケット26は、(図2に示すように)コード24を完全に覆うか、コードを実質的に覆うか、またはコード24を少なくとも部分的に覆う。
各々のコード24は、幾何学的に安定した配置に設けられた複数のワイヤ28を含む。選択的に、これらのワイヤ28の一部または全ては、ストランド30を構成してもよく、このようなストランドがコード24を構成する。幾何学的に安定した配置とは、ワイヤ28(および使用されていればストランド30)が、コード24内の理論上の位置に概ね維持されることを意味する。換言すると、ワイヤ28(および使用されていればストランド30)の移動は制限されている。例えば、ワイヤ28の移動は、ワイヤ径の約30%に制限されうる。ストランド30の移動は、ストランドの径の約5%よりも小さい値に制限されうる。
各々のコード24(そして、使用される場合にはコード24に含まれる各々のストランド30)は、ワイヤ28および/またはストランド30を支持するコアをさらに含む。コアは、張力の方向で荷重を支持するものでも支持しないものでもよい。コアは、金属(例えば、鋼)あるいは非金属(例えば、天然繊維または合成繊維)などのあらゆる適切な材料で形成可能である。
続いて、いくつかの可能なコード構造を説明する。1つの可能なコード24の構造では、少なくとも一部のワイヤ28が(各々のストランド30が、1つまたは複数の他のストランド30と同一または異なる構成を有するように)最初に1つまたは複数のストランド30を構成する。続いて、これらの1つまたは複数のストランド30が、コード24を構成する(1つまたは複数の追加のワイヤ28を伴う場合もある)。(以下でより詳細に説明する)図5,図6のコードは、このような種類のコード構造を示している。
コード24の他の可能な構造では、ワイヤ28が直接コードを構成する。換言すると、この構造はストランド30を用いない。(以下でより詳細に説明する)図3,図4のコードは、このような種類のコード構造の複数の例を提供する。
使用される構造にかかわらず、ワイヤ28およびまたはストランド26をより合わせて構成することにより、上述のコード24の幾何学的な安定が得られ、コード24に他の利点も提供される。種々のより合わせ方法(および種類)がある。例えば、複数のワイヤ28のリングを有するストランド26またはコード24は、各々の複数のリングのワイヤ28が同じ方向に捩られていてもよく(平行より)、あるいは複数のリングの1つのリングのワイヤ28が複数のリングの他のリングのワイヤ28とは反対方向に捩られていてもよい(交差より)。また、複数のストランド26を有するコード24は、同じ捩り/よりまたは異なる捩り/よりを有するストランド26を使用することができる。コード24の可能なよりに加えて、ベルト16は異なるよりを有する複数のコード24を含みうる。例えば、ベルト16は、Zよりのワイヤ28および/またはストランド26を有する1つまたは複数のコード24と、Sよりのワイヤ28および/またはストランドを有する1つまたは複数のコード24を含みうる。加えて、巻き動作あるいは締め動作は、単一のステップあるいは連続するステップで実行されうる。本発明は、これらのコード構造のいずれかあるいは全てを使用することができる。
コード24で使用されるワイヤ28は、コード24がエレベータシステム10の必要条件を満たすことを可能にするあらゆる適切な材料で形成可能である。例えば、ワイヤ28は、引抜き鋼で形成可能である。さらに、ワイヤ28は、腐食、摩耗および/またはフレッチングなどを減少または防止するため(亜鉛、真鍮、または非金属材料など)および/またはジャケット材料とコード表面との間の保持力および/または相互作用を高めるために(有機接着剤、エポキシまたはポリウレタンなど)の母材と異なる材料でさらにコーティングしてもよい。
コード24に使用される1つまたは複数のワイヤ28は、約1800〜約3300Mpa(メガパスカル)の最大抗張力を有しうる。選択的に、最大抗張力は、約2200〜約3000MPaでもよい。さらに、選択的に、最大抗張力は、約2200〜約2700MPaでもよい。
ベルト16に含まれる1つまたは複数のコード24は、49本よりも少ないワイヤ28で構成可能である。選択的に、コード24は、約15〜約38本のワイヤ28を有しうる。さらに、選択的に、コード24は、約18〜約32本のワイヤ28を有しうる。またさらに、選択的に、コード24は、約20〜約27本のワイヤ28を有しうる。加えてあるいは選択的に、コード24に使用されるワイヤ28は、約0.68mmよりも小さい径を有しうる。
図3の例示的なコード24は、荷重を支持するコア(具体的には単一のキングワイヤ52)を含み、このコアは6本のワイヤ28に囲まれており、これらのワイヤ28はさらに12本のワイヤ28に囲まれている。これは、1+6+12配列と呼ばれる。コード24の構造(例えば、異なるより長さおよび/またはワイヤの内側リングと外側リングの反対方向の捩り)によって、ワイヤの外側リングの12本のワイヤ28はいずれも6本のワイヤ28からなる内側リング内の位置に移動しない。
図4の例示的なコード24は、コアが荷重を支持していない他は、図3の例示的なコード24と同じ1+6+12配列を有する。コアは、非金属コア要素36とすることができる。上述の例と同様に、(例えば、異なるより長さおよび/またはワイヤの内側リングと外側リングとで捩りが反対の)コード24の構造により、ワイヤの外側リングの12本のワイヤ28はいずれも6本のワイヤ28からなる内側リング内の位置に移動しない。
図5の例示的なコード24は、(図3ではキングワイヤ52であった)荷重を支持するコアが、コードに使用される残りのワイヤ28よりも小さい3本のキングワイヤ52aを含み、これらのキングワイヤ52aがキングストランドを構成する他は、図3の例示的なコード24と類似している。これは、3+6+12配列と呼ばれる。上述の例と同様に、(例えば、異なるより長さおよび/またはワイヤの内側リングと外側リングとで捩りが反対の)コード24の構造により、ワイヤの外側リングのワイヤ28はいずれもワイヤ28の内側リング内の位置に移動しない。
図6の例示的なコードは、荷重支持コア(具体的には、3本のキングワイヤ52)を含み、この荷重支持コアは9本のワイヤ28によって囲まれ、これらのワイヤ28は、さらに15本のワイヤ28によって囲まれている。これは、3+9+15配列と呼ばれる。上述の例と同様に、(例えば、異なるより長さおよび/またはワイヤの内側リングと外側リングとで捩りが反対の)コード24の構造により、ワイヤの外側リングのワイヤ28はいずれもワイヤ28の内側リング内の位置に移動しない。
コード24を構成する要素は、全て同じ径を有するか、コード24を構成するいくつかまたは全ての要素がコード24を構成する他の要素とは異なる径を有しうる。1つの選択肢では、ワイヤ28と(1つまたは複数の金属コアを使用する場合は)キングワイヤ52またはキングストランド52bは、(必ずしも同一の径ではないが)同様の径を有する。キングワイヤ52とキングストランド52bのいずれを考慮に入れるかは、特定のコード構造によって決まる。
金属コアが複数のワイヤを含み、これらのワイヤがコードに含まれる他のワイヤ28よりもかなり小さい(例えば、径が約50%以下の)場合は、キングストランド52bの径(すなわち、キングストランド52bを構成する複数のキングワイヤ52aの有効径の組合せ)が使用される。この状況では、同様の径とは、各々の(キングストランド52bとコード24に含まれる残りのワイヤ28を含む)ワイヤの径の許容差が、これらの要素の平均径の約±12%であることを意味する。
金属コアを含む他の全ての場合には、キングワイヤ52の径が使用される。このような状況では、同様の径とは、各々の(キングワイヤ52とコード24に含まれる残りのワイヤ28を含む)ワイヤの径の許容差が、これらの要素の平均径の約±10%であることを意味する。
コアが非金属製であれば、ワイヤが同様の径を有しているか否かを判断する際には、その径は無視される。
本発明は、例えば、エレベータシステム10の動作基準を満たすために、ワイヤ28、コード24および/または綱車18の寸法決めに種々の比率を使用する。第1の比率は、コード比と呼ばれる。第1の比率は、D/dcであり、ここでDはベルト16が架け渡される最小の綱車18の綱車直径20、dcはベルト16に含まれる最大のコード24のコード径32である。第1の比率は、約55よりも小さい値とすることができる。選択的に、第1の比率は、約38〜約55とすることができる。さらに、選択的に、第1の比率は、約40〜約48としてもよい。
第2の比率は、ワイヤ比と呼ばれる。第2の比率は、D/dwであり、ここでdwはコード24に含まれる最大のワイヤ28の径である。第2の比率は、約160〜約315とすることができる。選択的に、第2の比率は、約180〜約300とすることができる。さらに、選択的に、第2の比率は、約200〜約270としてもよい。
本発明は、追加でまたは選択的に、第3の比率によって説明可能であり、この第3の比率は、コード対ワイヤ比と呼ばれるもので、第1の比率と第2の比率から導かれる。第3の比率はdc/dwである。第3の比率は、約4.0〜約7.65とすることができる。選択的に、第3の比率は、約4.5〜約6.25とすることができる。さらに、選択的に、第3の比率は、約4.75〜約5.5としてもよい。
明確化のために説明すると、綱車直径は(必ずしも綱車の実際の直径ではなく)綱車の有効径である。綱車の有効径は、エレベータシステム10の使用時にベルト16が綱車18と係合するときにコード24の位置で測定される。
また、明確化のために説明すると、ワイヤ、ストランドおよび/またはコードの径は、外接円の径を測定することで求められる。換言すると、ワイヤ、ストランドおよび/またはコードの径は、その要素の最大の断面寸法である。
図3の例示的なコード構造で径が0.35mmの(キングワイヤ52およびコード24に含まれる残りのワイヤ28を含む)ワイヤを使用すると、径が1.75mmのコード24が得られる。このコード24が1つまたは複数の綱車18を備える(そして、綱車の最小直径が77mmである)エレベータシステム10においてベルト16に使用される場合、比率は、
第1の比率=D/dc=77/1.75=44
第2の比率=D/dw=77/0.35=220
第3の比率=dc/dw=1.75/0.35=5
となる。
図4の例示的なコード構造で径が0.35mmのワイヤと径が0.38mmの荷重を支持しないコア36を使用すると、径が1.75mmのコード24が得られる。コアが非金属製のため、その径は種々の比率では考慮されない。このコード24が1つまたは複数の綱車18を備えるエレベータシステム10で使用された場合(そして、綱車の最小直径が77mmの場合)比率は、
第1の比率=D/dc=77/1.75=44
第2の比率=D/dw=77/0.35=220
第3の比率=dc/dw=1.75/0.35=5
となる。
図5の例示的なコード構造で径が0.175mmのキングワイヤ52を使用し、残りのワイヤ28の径が0.35mmの場合、径が1.75mmのコード24が得られる。上述したように、キングワイヤ52がコード24に含まれる残りのワイヤ28よりもかなり小さいので、(個々のキングワイヤ52の径ではなく)キングストランドの径が使用される。これにより、キングストランド(0.38mm)がコード24に含まれるワイヤの最大径を有する。このコードが1つまたは複数の綱車18を備えるエレベータシステム10のベルト16で使用される場合(そして、綱車18の最小直径が77mmの場合)、比率は、
第1の比率=D/dc=77/1.75=44
第2の比率=D/dw=77/0.38=203
第3の比率=dc/dw=1.75/0.38=4.6
となる。
図6の例示的なコード構造で径が0.305mmの(キングワイヤ52およびコード24に含まれる残りのワイヤを含む)ワイヤを使用した場合、径が1.89mmのコード24が得られる。このコード24が1つまたは複数の綱車18を備えるエレベータシステム10のベルト16で使用される場合(そして、綱車18の最小直径が77mmの場合)、比率は
第1の比率=D/dc=77/1.89=41
第2の比率=D/dw=77/0.305=252
第3の比率=dc/dw=1.89/0.305=6.20
となる。
上述の説明におけるワイヤ、ワイヤの特徴部および比率への種々の言及は、コード構造で使用されうる溶接ワイヤには当てはまらない。溶接ワイヤは、一般にコードの引張荷重を支持するとしても少しの引張荷重(例えば、個々の主要ワイヤの平均引張荷重の約15%よりも少ない引張荷重)しか支持しない小さいワイヤである。
本発明を限られた数の実施例に関連して説明したが、本発明が開示された実施例に限定されるものではないことは容易に理解されよう。むしろ、本発明は、ここで説明していないが、本発明の趣旨および範囲に含まれる、あらゆる変形、変更、代替物および同等物を組み込むように改良することができる。加えて、本発明の種々の実施例を説明したが、本発明の形態は説明した実施例のいくつかのみを含みうる。よって、本発明は上述の説明によって限定されるものではなく、添付の請求の範囲のみによって限定されるものである。

Claims (65)

  1. エレベータかごと、
    1つまたは複数の綱車と、
    前記エレベータかごに動作可能に連結されるとともに、該エレベータかごを懸吊および/または駆動するように前記1つまたは複数の綱車と相互に作用する1つまたは複数のベルトと、を有するエレベータシステムであって、前記1つまたは複数のベルトは、1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、前記1つまたは複数のコードを実質的に保持するジャケットと、を備えており、
    前記ベルトと相互に作用するエレベータシステムの前記1つまたは複数の綱車の最小綱車直径(D)と、前記1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、のコード比(D/dc)が約55よりも小さく、かつ
    最小綱車直径(D)と、前記複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のワイヤ比(D/dw)が約160〜約315であることを特徴とするエレベータシステム。
  2. コード比が約38〜約55であることを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  3. コード比が約40〜約48であることを特徴とする請求項2記載のエレベータシステム。
  4. ワイヤ比が約180〜約300であることを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  5. ワイヤ比が約200〜約270であることを特徴とする請求項4記載のエレベータシステム。
  6. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約49本よりも少ないワイヤを有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  7. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約15〜約38本のワイヤを有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  8. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約18〜約32本のワイヤを有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  9. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約20〜約27本のワイヤを有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  10. 前記1つまたは複数のコードに含まれる複数のワイヤは、幾何学的に安定した配置に設けられていることを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  11. 前記複数のワイヤは、引抜き鋼で形成されていることを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  12. 前記複数のワイヤの少なくとも1つのワイヤは、約1800〜約3300MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  13. 前記複数のワイヤの少なくとも1つのワイヤは、約2200〜約3000MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  14. 前記複数のワイヤの少なくとも1つのワイヤは、約2200〜約2700MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  15. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、該コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを含むことを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  16. 前記キングストランドおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±12%であることを特徴とする請求項15記載のエレベータシステム。
  17. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、1つまたは複数のキングワイヤを含むことを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  18. 前記キングワイヤおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±10%であることを特徴とする請求項17記載のエレベータシステム。
  19. 1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、
    前記1つまたは複数のコードを実質的に保持するジャケットと、を備え、
    前記1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、前記複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のコード対ワイヤ比(dc/dw)が約4〜約7.65であることを特徴とするエレベータかごを懸吊および/または駆動するベルト。
  20. コード対ワイヤ比が約4.5〜約6.25であることを特徴とする請求項19記載のベルト。
  21. コード対ワイヤ比が約4.75〜約5.5であることを特徴とする請求項20記載のベルト。
  22. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約49本よりも少ないワイヤを含むことを特徴とする請求項19記載のベルト。
  23. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約15〜約38本のワイヤを含むことを特徴とする請求項19記載のベルト。
  24. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約18〜約32本のワイヤを含むことを特徴とする請求項19記載のベルト。
  25. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、約20〜約27本のワイヤを含むことを特徴とする請求項19記載のベルト。
  26. 前記複数のワイヤの少なくとも1つのワイヤは、約1800〜約3300MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項19記載のベルト。
  27. 前記複数のワイヤの少なくとも1つのワイヤは、約2200〜約3000MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項19記載のベルト。
  28. 前記複数のワイヤの少なくとも1つのワイヤは、約2200〜約2700MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項19記載のベルト。
  29. 前記1つまたは複数のコードに含まれる複数のワイヤは、幾何学的に安定した配置に設けられていることを特徴とする請求項19記載のベルト。
  30. 前記複数のワイヤは、引抜き鋼で形成されていることを特徴とする請求項19記載のベルト。
  31. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、前記コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを含むことを特徴とする請求項19記載のベルト。
  32. 前記キングストランドおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±12%であることを特徴とする請求項31記載のベルト。
  33. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つが、1つまたは複数のキングワイヤを含むことを特徴とする請求項19記載のベルト。
  34. 前記キングワイヤおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±10%であることを特徴とする請求項33記載のベルト。
  35. 1つまたは複数のコードを構成する複数のワイヤと、
    前記複数のワイヤを実質的に保持するジャケットと、を備え、
    前記1つまたは複数のコードは、49本よりも少ないワイヤをそれぞれ含み、
    前記複数のワイヤは、約0.68mmよりも小さいワイヤ径を有するとともに、約1800MPaよりも大きい最大抗張力を有することを特徴とするエレベータかごを懸吊および/または駆動するベルト。
  36. 前記1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、前記複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のコード対ワイヤ比(dc/dw)は、約4〜約7.65であることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  37. コード対ワイヤ比(dc/dw)が約4.5〜約6.25であることを特徴とする請求項36記載のベルト。
  38. コード対ワイヤ比(dc/dw)が約4.75〜約5.5であることを特徴とする請求項37記載のベルト。
  39. 前記複数のワイヤは、約15〜約38本のワイヤであることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  40. 前記複数のワイヤは、約18〜約32本のワイヤであることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  41. 前記複数のワイヤは、約20〜約27本のワイヤであることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  42. 前記複数のワイヤの少なくとも1つは、約1800〜約3300MPaの最大抗張力を有することを特徴とする請求項35記載のベルト。
  43. 最大抗張力が約2200〜約3000MPaであることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  44. 最大抗張力が約2200〜約2700MPaであることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  45. 前記1つまたは複数のコードに含まれる複数のワイヤは、幾何学的に安定した配置に設けられていることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  46. 前記複数のワイヤは、引抜き鋼で形成されていることを特徴とする請求項35記載のベルト。
  47. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、該コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを含むことを特徴とする請求項35記載のベルト。
  48. 前記キングストランドおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±12%であることを特徴とする請求項47記載のベルト。
  49. 前記1つまたは複数のコードの少なくとも1つは、1つまたは複数のキングワイヤを含むことを特徴とする請求項35記載のベルト。
  50. 前記キングワイヤおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径の許容差は、平均径の約±10%であることを特徴とする請求項49記載のベルト。
  51. エレベータシステムのかごおよび/または釣合いおもりを懸吊および/または駆動する1つまたは複数のベルトを構成する方法であって、
    前記1つまたは複数のベルトと相互に作用するエレベータシステムの1つまたは複数の綱車の最小綱車直径(D)を求め、
    最小綱車直径(D)と、複数のワイヤの最大ワイヤ径(dw)と、のワイヤ比(D/dw)が約160〜約315となるように複数のワイヤを選択し、
    最小綱車直径(D)と、1つまたは複数のコードの最大コード径(dc)と、のコード比(D/dc)が約55よりも小さくなるように前記複数のワイヤで1つまたは複数のコードを構成し、
    前記1つまたは複数のコードをジャケットで実質的に保持することを含むことを特徴とする方法。
  52. ワイヤで構成するステップは、コード1本当たり約49本よりも少ないワイヤを使用することを特徴とする請求項51記載の方法。
  53. ワイヤで構成するステップは、コード1本当たり約15〜約38本のワイヤを使用することを特徴とする請求項51記載の方法。
  54. ワイヤで構成するステップは、コード1本当たり約18〜約32本のワイヤを使用することを特徴とする請求項51記載の方法。
  55. ワイヤで構成するステップは、コード1本当たり約20〜約27本のワイヤを使用することを特徴とする請求項51記載の方法。
  56. ワイヤを選択するステップは、約180〜約300のワイヤ比(D/dw)をもたらすことを特徴とする請求項51記載の方法。
  57. ワイヤを選択するステップは、約200〜約270のワイヤ比(D/dw)をもたらすことを特徴とする請求項51記載の方法。
  58. ワイヤで構成するステップは、約38〜約55のコード比(D/dc)をもたらすことを特徴とする請求項51記載の方法。
  59. ワイヤで構成するステップは、約40〜約48のコード比(D/dc)をもたらすことを特徴とする請求項51記載の方法。
  60. ワイヤで構成するステップは、該ワイヤを幾何学的に安定した配置に設けることを含むことを特徴とする請求項51記載の方法。
  61. ワイヤを選択するステップは、引抜き鋼で形成されたワイヤを使用することを含むことを特徴とする請求項51記載の方法。
  62. ワイヤで構成するステップは、前記コードに含まれる他のワイヤよりもかなり小さい複数のキングワイヤで構成されるキングストランドを使用することを含むことを特徴とする請求項51記載の方法。
  63. ワイヤを選択するステップは、許容差が平均径の約±12%である前記キングストランドおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径を選択することを含むことを特徴とする請求項62記載の方法。
  64. ワイヤで構成するステップは、1つまたは複数のキングワイヤを使用することを含むことを特徴とする請求項51記載の方法。
  65. ワイヤを選択するステップは、許容差が平均径の約±10%である前記キングワイヤおよび前記コードに含まれる他のワイヤの径を選択することを含むことを特徴とする請求項64記載の方法。
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