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JP2014212514A - 放送用ポータブルカメラ - Google Patents

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JP2014212514A JP2014064070A JP2014064070A JP2014212514A JP 2014212514 A JP2014212514 A JP 2014212514A JP 2014064070 A JP2014064070 A JP 2014064070A JP 2014064070 A JP2014064070 A JP 2014064070A JP 2014212514 A JP2014212514 A JP 2014212514A
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Abstract

【課題】例えば放送用ポータブルカメラにおいて、カメラの冷却効率を高めると共に、カメラマンがファンから発する騒音と排出される暖気、及びカメラケースの温度上昇などを気にせずカメラ操作が出来るカメラ構造を実現することを目的とする。
【解決手段】カメラ筐体の周囲壁に少なくとも一つ設けた吸気口と、前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却しカメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。

【選択図】図3(b)

Description

本発明はカメラ機構に関するものであり、特に空冷によるカメラ機構の冷却に関するものである。
図6は、従来の放送用カメラの外観図で、特にカメラマンが容易に持ち運び可能な放送用ポータブルカメラの一例を示すものである。
放送用のポータブルカメラは、操作者が肩に担いでレンズを被写体に向けて撮像するものであり、前方にレンズ装着部3を有するカメラ本体1と、アタッチメント可能なカメラアダプタ部2から構成される。カメラ本体1の上部には取っ手4が備えられ、持ち運びが容易である。カメラ本体1とカメラアダプタ部2が接続された状態では、下方には湾曲形状を成す肩パッド5が取り付けられ、カメラマンが肩に担いで操作出来るようになっている。
図7は、上述した図6におけるカメラの内部状態を示す垂直断面図である。カメラ本体1、カメラアダプタ部2には、それぞれ内部にファン6a,6bが設けられている。発熱部品を含む各種電気、電子部品を搭載した基板7a、7bは、カメラレンズ(図示せず)光軸と直交する様に垂直縦置きに配置されている。
ここで、カメラ本体1では、該本体部下方の肩パッド5近傍の吸気口8aより外気(冷気)が吸入され、カメラ本体1の基板7aに搭載された各種電気、電子部品を冷却し、温度上昇した空気が上部に備えられたファン6aによりカメラ本体1上部から排気される。
また、カメラアダプタ部2では、該カメラアダプタ部2下方の吸気口8bより外気(冷気)が吸入され、該カメラアダプタ部2の基板7bに搭載された各種電気、電子部品を冷却し、温度上昇した空気が後方に備えられたファン6bによってカメラアダプタ部2内部より排気され、ダクトを通ってカメラ外部へ下方方向に排気される。
ここで、各々の吸気と排気による風流の方向を図中に矢印で示す。このように、各種電気、電子部品で発生した熱は、おおよそ下方吸気、上方排気による強制空冷によって外部に放出される。
特開2012−172055号公報
前述のカメラにおいては、カメラ本体1とカメラアダプタ部2とが仕切り9で分断され、それぞれ別々に空冷ファンが設けられ、各種電気、電子部品で発生した熱は強制対流によって外部に放出されている。
そのため、カメラ本体1、カメラアダプタ部2に別々に空冷ファン6a、6bが配置されていることは、基板の配置に制限が生じ、外部から吸入される冷気の流路が複雑になり、効率よく冷却することができなかった。
更に、カメラマン(操作者)がカメラを肩に担いで撮影する際、カメラはカメラマンの頭部(図示せず)に接近する位置関係となり、カメラ本体上部に設けられた冷却用排気のファン6aから発生する騒音と排出される暖気(排気)がカメラマンに不快感を与えることから、不快感を与えない様に小さなファンしか用いることが出来なかった。このため、内蔵する各種電気、電子部品が発生する熱が大きいと、冷却が困難であった。更に、吸入された冷却風がカメラケースを充分冷却できないと、カメラケースの温度が高くなり、カメラマンに不快感を与えてしまう問題点が生じていた。
本発明は、上述した課題に鑑み、カメラの冷却効率を高めると共に、カメラマンがファンから発する騒音と排出される暖気、及びカメラケースの温度上昇などを気にせずカメラ操作が出来るカメラ構造を実現することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る放送用ポータブルカメラは、カメラ筐体の周囲壁に少なくとも一つ設けた吸気口と、前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る放送用ポータブルカメラは、カメラ筐体上面、或は側面の吸気口と、前記カメラ筐体下部の吸気口と、前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る放送用ポータブルカメラは、放送用ポータブルカメラにおいて、カメラ筐体上面及び側面の吸気口と、前記カメラ筐体下部の吸気口と、前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、上記それぞれの本発明に係る放送用ポータブルカメラは、前記カメラ筐体内部熱源より大きい熱源を前記カメラ筐体内の前記外周内壁面に配置し、少なくとも前記側面の吸気口から吸入した冷却風が前記外周内壁面に配置した前記熱源に直接吹き当るように流れることを特徴とする。
本発明により、冷却効率が高く、また、カメラマンがファンによる騒音と排出される暖気(排気)、及びカメラケースの温度上昇などが気にならないカメラ構造を実現することができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態である放送用カメラの外観をカメラ真横から見た側面図であり、更に、図3(a)のA−A断面方向、および図3(c)のC−C断面方向を説明する図である。 図1(b)は、本発明の一実施形態である放送用カメラの外観をカメラレンズ装着側から見た正面図であり、更に、図3(b)のB−B断面方向を説明する図である。 図2(a)は、本発明の第一の実施形態である図1の放送用カメラの外観をカメラ斜め下の後方方向から見た斜視図である。 図2(b)は、本発明の第一の実施形態である図1の放送用カメラの外観図をカメラ斜め上の前方方向から見た斜視図である。 図3(a)は、本発明の第一の実施形態である図2の放送用カメラの内部状態(基板垂直横置き)を示す一例図のA−A水平断面図である。 図3(b)は、本発明の第一の実施形態である図2の放送用カメラの内部状態(基板垂直横置き)を示す一例図のB−B垂直断面図である。 図3(c)は、本発明の第一の実施形態である図2放送用カメラの内部状態(基板垂直横置き)を示す一例図のC−C垂直断面図である。 図4(a)は、本発明の第二の実施形態であるの放送用カメラの内部状態(基板水平横置き)を示す一例図のA−A水平断面図である。 図4(b)は、本発明の第二の実施形態である放送用カメラの内部状態(基板水平横置き)を示す一例図のB−B垂直断面図である。 図4(c)は、本発明の第二の実施形態である放送用カメラの内部状態(基板水平横置き)を示す一例図のC−C垂直断面図である。 図5(a)は、本発明の第三の実施形態であるドッカブル型カメラの放送用カメラ内部状態(基板垂直縦置き)を示す一例図のA−A水平断面図である。 図5(b)は、本発明の第三の実施形態であるドッカブル型カメラの放送用カメラ内部状態(基板垂直縦置き)を示す一例図のB−B垂直断面図である。 図6は、従来の放送用カメラの外観図である。 図7は、図6における従来の放送用カメラの内部状態を示す垂直断面図である。
本発明の一実施例に係る放送用カメラは、カメラケース全周壁に少なくとも一つの吸気口を設け、カメラの後方底部に排気用ファンを設置し、吸入した冷却風がカメラ内部の各種電気、電子部品を次々冷却して流れるようにすると共に、カメラケースの内壁面近傍に流路を設けて上記の吸入した冷却風の一部を流すことによりカメラケースの温度上昇を抑え、そして、カメラの後方底部に設置した排気用ファンから温排気(暖気)を斜め下向きに噴出させる構造とするものである。
また、本発明の一実施例に係る放送用カメラは、該カメラ前方の側面または上面、及び下面に吸気口を設け、且つ、カメラの後方底部に排気ファンを設けることで、吸入した冷却風の流れを該カメラ内部の前方から後方底面に向かう流れにし、前記吸入した冷却風が該カメラ内部の熱源部材の熱を冷却すると共に、前記吸入した冷却風の一部を該カメラの内壁面近傍流路に流し、該カメラケースの温度上昇を効率よく抑さえることができる。
また、本発明の一実施例に係る放送用カメラは、該カメラ前方の上面と側面及び下面に吸気口を設け、該カメラの後方底部に排気ファンを設けることで、吸入した冷却風の流れを該カメラ内部の前方上面と側面、及び下面から後方底面に向かう流れにし、前記吸入した冷却風が該カメラ内部の熱源部材の熱を冷却すると共に、前記吸入した冷却風の一部を該カメラの内壁面近傍流路に流し、該カメラケースの温度上昇を効率よく抑さえることができる。
また、本発明の一実施例に係る放送用カメラは、該カメラの内部に配置する複数の基板面をカメラレンズ光軸とほぼ平行となるように横置きに配置し、垂直横置きまたは水平横置きの何れでも良く、垂直横置き又は水平横置きにすべて同じ向きに揃えても、或は垂直横置き、水平横置きと組み合わせて配置してもよい。
また、本発明の一実施例に係る放送用カメラは、後方底部に配置された排気ファンは、風流方向が斜め下の後方に排気されるよう配置される。
本発明の特に第一の実施形態として、放送用のポータブルカメラにおける空冷機構を実施例として図1、2、3の図面を参照しながら説明する。なお、図6,7と同じ機能を果たす部材は同じ番号をつけて説明を省略する。更に、図中に示す白抜き矢印は、吸気、排気またはカメラ内部の風の流れを示すものである。図1(a)は放送用カメラの側面図、図1(b)は正面図であり、図2(a)、図2(b)は本発明の外観図であり、図2(a)はカメラ斜め下の後方方向からの斜視図、図2(b)はカメラ斜め上の前方方向からの斜視図である。
図2(a)、図2(b)において、カメラの筐体の前方側面の吸気口(サイド吸気口10a)、上方部の吸気口(上面吸気口11)、前方下部の吸気口(前方下部吸気口12)が配置されている。また、必要に応じて後方底部には排気口(後方底部排気口20)が配置されている。さらに、必要に応じてカメラの筐体の中央付近の側面の吸気口(サイド吸気口10b)が配置されている。
図3は、本発明の第一の実施形態であり、前述した図1(a)、図1(b)の各断面方向を示す図であり、図3(a)はカメラを上面から見たA−A水平断面方向、図3(b)は側面から見たB−B垂直断面方向、図3(c)は正面から見たC−C垂直断面方向を示す図ある。
図3(a), 図3(b), 図3(c)は、本発明の第一の実施形態である図2の放送用カメラの内部の基板配置が垂直横置き状態を示す一例図であり、図3(a)は図1(a)に示すA−A断面図、図3(b)は図1(b)に示すB−B断面図、図3(c)は図1(a)に示すC−C断面図である。
カメラ内部には、撮像素子の駆動部を搭載する基板やモジュール、信号処理を実行する基板やモジュール、また、FPGAやDSP等が搭載された基板やモジュールなど、発熱部品が各所に搭載されるものであり、例えば図3(a)に示す熱源30、熱源31、カメラ内部熱源32が発熱部品に該当する。
上述した熱源が配置された基板やモジュールは、撮像素子の駆動部を搭載する基板やモジュールを除き、各図に示されるように、その面がカメラの側面とほぼ平行となるように垂直横置きに配置されている。
カメラ内部の空気を強制排気するファン40はカメラ後方底部に配置され、ファン40が稼動すると、サイド吸気口10a、及びサイド吸気口10bから外気(冷気)が吸入され、吸入された外気(冷気)は、カメラ本体1の外側壁13aとガイド板35で囲まれた流路空間に流れ込み、矢印100、101、102に示すように流れ、熱源30上の冷却フィン30f、及び熱源31上の冷却フィン31fから熱を奪うと共に、熱源30、熱源31の発熱によるカメラ本体1の外側壁13aの温度上昇を抑え、ファン40により後方底部排気口20からカメラ外部へ排気される。
特に、熱源30、熱源31の発熱量がカメラ内部熱源32より大きい場合、熱源30、熱源31をカメラ本体1の外側壁13a側に配置したので、サイド吸気口10a、サイド吸気口10bから直接冷気を吸い込んで冷気が熱源に吹き付けられ、効率良く冷却することが可能となる。更に、カメラマンがカメラを右肩に担いだ場合、サイド吸気口10a及びサイド吸気口10bはカメラマンの頭部と反対側に位置するので、吸入する外気(冷気)流が体に当たるなどの不快感を感じることがなく一層有利になる。
一方、ファン40が稼動すると、同時に上面吸気口11から矢印110に示すように、また、前方下部吸気口12から矢印111に示すように、冷気が吸入され、垂直横置きに配置された基板36a、基板36b上を矢印112に示すように流れる。そして、この冷気は、カメラ内部熱源32a,カメラ内部熱源32bを冷却し、ファン40により矢印115のように下方に向きを変え、ファン40を介して後方底部排気口20からカメラ外部へ矢印116のように排気される。なお、上面吸気口11は、図3(b)に図示したように、カメラマンがカメラを右肩に担いだ場合、カメラマンの頭部と反対側となるカメラ上部の側面より吸入される構造となるため、吸入される冷気の流れがカメラマンにとって気になり難い構造である。
更に、上面吸気口11から吸入された冷気は、矢印113に示すようにカメラ本体1の天井壁13cに沿って流れることでカメラ本体1の天井壁13cの温度上昇が抑えられる。更に、前方下部吸気口12から吸入された冷気は、矢印112に示すようにカメラ本体1の外側壁13bと基板36a、基板36bとで囲まれた流路空間に流れ、また、矢印114に示すようにカメラ本体1の床壁13dに沿って流れることでカメラ本体1の外側壁13b、及び床壁13dの温度上昇が抑えられる。
なお、ファン40は、排気がカメラの後方底部から斜め下後方に行われるように斜めに配置されている。この斜め下後方配置により、カメラマンがカメラを担いだ状態において、カメラ内部熱源32の熱を吸収して排気される暖気がカメラマン及び周囲にいる他の人にも吹き付けられ難い構造としている。また、ファン40は、排気がカメラの後方底部から斜め下後方に行われるように配置されていればどのような構造でもよく、例えばファン40を斜めに配置せずに垂直下向きに配置して、ファン40の排気部に斜め下後方に排気が行われるような形状でダクトを設けてもよい。
次に、前述の図3とは異なるカメラ内部構造の他の実施例を説明する。
図4は本発明の第二の実施形態である放送用カメラの内部状態(基板水平横置き)を示す一例図であり、図4(a)は図1(a)に示すA−A水平断面図、図4(b)は図1(b)に示すB−B垂直断面図、図4(c)は図1(a)に示すC−C垂直断面図である。
モジュール、発熱部品などを搭載するカメラ内部の基板は、第一の実施形態である図3と異なり、撮像素子の駆動部をなす基板やモジュールを除き、カメラレンズ(図示せず)光軸と平行する様に水平横置きに配置されている。なお、図3と同じ部材や同じ作用をする冷気の流れを示す矢印などは、同じ番号を付け説明を省略する。
ファン40が稼動すると、同時に上面吸気口11から矢印110に示すように、また、前方下部吸気口12から矢印111に示すように、冷気が吸入され、水平横置きに配置された基板37a, 基板37b上を矢印120に示すように流れる。そして、この冷気は、カメラ内部熱源32a, カメラ内部熱源32bを冷却し、矢印114、矢印115のように下方に向きを変え、ファン40により後方底部排気口20からカメラ外部へ矢印116のように排気される。なお、上面吸気口11は、図3(b)に図示したように、カメラマンがカメラを右肩に担いだ場合、カメラマンの頭部と反対側となるカメラ上部の側面より吸気される構造となるため、吸入される冷気の流れがカメラマンにとって気になり難い構造である。
更に、上面吸気口11から吸入された冷気は、矢印113に示すようにカメラ本体1の天井壁13cに沿って流れることでカメラ本体1の天井壁13cの温度上昇が抑えられる。更に、前方下部吸気口12から吸入された冷気は、矢印120に示すようにカメラ本体1の外側壁13bに沿って流れ、また、矢印114に示すようにカメラ本体1の床壁13dに沿って流れることでカメラ本体1の外側壁13b、及び床壁13dの温度上昇が抑えられる。
この基板が水平横置きの場合にも、前述した第一の実施形態である図3による垂直横置きの場合の冷却効率と同様の冷却効率を実現することができる。
例えば、前述した第一の実施形態である図3(基板垂直横置き)では、カメラ内部に設置される各基板やモジュールがほぼ同じサイズである場合に適しており、各基板やモジュールを例えば正面または背面から挿抜することが容易となる。
一方、前述した第二の実施形態である図4(基板水平横置き)では、カメラ内部に設置される各基板やモジュールが異なるサイズである場合に適しており、具体的には、ファンに近い位置の基板やモジュールは遠い位置の基板やモジュールに対して小さな(長さの短い、の意)サイズのものである場合に適している。また、カメラ内部の後方側においては、ファンに近い空間領域が確保され、排気領域をより大きくしていることで、より効率的に排気することができる。また、ファンに近い基板をより小さくすることで、より淀み難い流れとすることができ、より効率的に排気することができる。
以上のように、内部の基板配置を従来のカメラの垂直縦置きから、カメラレンズ光軸とほぼ平行とする垂直横置き、或は水平横置きにレイアウトすることで、複雑であった冷却通風流路を単純化させ、効率良く排気できる構造とする。
以上に詳述したように、本発明の実施の形態によれば、後方底部に排気用のファンを配置することにより、カメラ内部の空間を拡大することもでき、またファンを大型化することもできる。
例えば、後方底部だけに排気用のファンをレイアウトすることにより、カメラ(本体とアダプタ部)内部の空間を拡大させ、大型ファンの適用が可能となる。大口径ファン(口径D)を回転数Nと低速で回転させても、小型ファン(口径Do)を回転数Noと高速で回転させた時の風量Qoより、Q/Qo=(ファン径比の三乗)×(回転数比)=[D/Do]3×[N/No]と示すように、大口径ファンの風量Qは、大きな風量が得られる。更に大型ファンの場合には、ファンの騒音レベルSLは、SL=SLo+10×LOG([N/No]5)と計算式で示すように、大口径ファンの回転数Nを小さくすると、小型ファンの回転数Noに対して回転数比(N/No)の5乗に比例して、ファン騒音は大幅に低減出来る。
また、本発明の実施の形態によれば、カメラマンがカメラを肩にかついだ時、ファンは、従来の構造と比較してカメラマンの耳より遠方に位置するので、ファンによる騒音や排出される暖気の不快感の影響が大幅に低減できる構造となり、且つ、ファン風量が増大出来るので、カメラケース内壁近傍にも風を流すことが出来るため、カメラケースの温度上昇を抑えられる効果がある。
また、カメラの後方底部に備えた排気用のファンからの排気風を斜め下向きに噴出させる構造にしたことで、カメラマン及び隣接する他の人にもファンの騒音と排出される暖気による不快感を与えないようにすることが出来る効果がある。
また、冷却ファンを後方底部に集約することで、使用するファンの数を減らし、省資源、省電力、低コスト化が達成出来るなどの効果がある。
ファンがカメラ後方底部に斜めに配置されることについて、好適なファンの配置角度としては、例えば水平面50度程度下向きに傾けて配置した場合、排気される暖気がカメラの後方に居る人や物に対して吹き付けられ難くなるという点で有効である。
好適なファンの配置角度の範囲としては、ファンが下を向いている状態を基準にしたときに、水平面35度下向きを中心とした前後15度角、すなわち、20度から50度程度であれば、人や物に対する排気による不快感の影響を少なくすることができる。
また、本発明の実施の形態は、底側の土台となるシャーシ部分にファンを設けることで、前後が分離できるドッカブル型でも一体型でも適用可能となるため、自由度の高い製品設計が可能となる。
また、本発明の実施形態である図2と図3、または図2と図4におけるカメラ機構を、本体部とアダプタ部から構成される図5に示すドッカブル型カメラに於いても適用出来る本発明の第三の実施形態について説明する。
即ち、ドッカブル型カメラにでは、カメラ本体部1とカメラアダプタ部2との間に仕切り9が存在するので、仕切り9に開口を設けることで、上面吸気口11及び前方下部吸気口12から吸入された冷気は、カメラ本体部1とカメラアダプタ部2に搭載された熱源を次々冷却し、ファン40により後方底部排気口20からカメラ外部へ排気される。更に、図2に示したカメラの筐体の前方側のサイド吸気口10aをカメラ本体の側面に、カメラの筐体の中央付近の側面の吸気口(サイド吸気口10b)をアダプタ部側に設けることで、カメラ本体1の外側壁13aとガイド板35で囲まれた空間の熱源も効率よく冷却することができる。
本発明の実施形態によれば、放送用のポータブルカメラにおいて、所定の熱源をカメラの側面側に配置し、またカメラ内部の熱源に対しても、カメラの後方底部に排気用ファンを配置することにより、カメラの側面、カメラ天面、またはカメラ下面より吸気した冷気が効率よく流れることにより、カメラの側面側に配置した主要熱源またはカメラ内部の熱源の熱を奪い、暖気となってカメラ筐体外に排気することができる。
以上、本発明の実施形態としての放送カメラ(放送用ポータブルカメラ)について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 カメラ本体、2 カメラアダプタ部、3 レンズ装着部、4 取っ手、5 肩パッド、6a,6b ファン、7a,7b 基板、8a,8b 吸気口、9 仕切り、10a,10b サイド吸気口、11 上面吸気口、12 前方下部吸気口、13a,13b 外側壁、13c 天井壁、13d 床壁、20 後方底部排気口、30,31 熱源、30f,31f 冷却フィン、32a,32b カメラ内部熱源、35 ガイド板、36a,36b 垂直横置き基板、37a, 37b 水平横置き基板、40 ファン、100,101,102,110,111,112,113,114,115,116,120 風の流れ方向を示す矢印

Claims (4)

  1. 放送用ポータブルカメラにおいて、
    カメラ筐体の周囲壁に少なくとも一つ設けた吸気口と、
    前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、
    前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、
    前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
  2. 放送用ポータブルカメラにおいて、
    カメラ筐体上面、或は側面の吸気口と、前記カメラ筐体下部の吸気口と、
    前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、
    前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、
    前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
  3. 放送用ポータブルカメラにおいて、
    カメラ筐体上面及び側面の吸気口と、前記カメラ筐体下部の吸気口と、
    前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、
    前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、
    前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、前記カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
  4. 前記請求項1乃至請求項3に記載の放送用ポータブルカメラにおいて、
    前記カメラ筐体内部の熱源より大きい熱源を前記カメラ筐体内の前記外周内壁面に配置し、少なくとも前記側面の吸気口から吸入した冷却風が前記外周内壁面に配置した前記熱源に直接吹き当るように流れることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。

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