JP2014212514A - 放送用ポータブルカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カメラ筐体の周囲壁に少なくとも一つ設けた吸気口と、前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却しカメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
【選択図】図3(b)
Description
放送用のポータブルカメラは、操作者が肩に担いでレンズを被写体に向けて撮像するものであり、前方にレンズ装着部3を有するカメラ本体1と、アタッチメント可能なカメラアダプタ部2から構成される。カメラ本体1の上部には取っ手4が備えられ、持ち運びが容易である。カメラ本体1とカメラアダプタ部2が接続された状態では、下方には湾曲形状を成す肩パッド5が取り付けられ、カメラマンが肩に担いで操作出来るようになっている。
ここで、カメラ本体1では、該本体部下方の肩パッド5近傍の吸気口8aより外気(冷気)が吸入され、カメラ本体1の基板7aに搭載された各種電気、電子部品を冷却し、温度上昇した空気が上部に備えられたファン6aによりカメラ本体1上部から排気される。
また、カメラアダプタ部2では、該カメラアダプタ部2下方の吸気口8bより外気(冷気)が吸入され、該カメラアダプタ部2の基板7bに搭載された各種電気、電子部品を冷却し、温度上昇した空気が後方に備えられたファン6bによってカメラアダプタ部2内部より排気され、ダクトを通ってカメラ外部へ下方方向に排気される。
ここで、各々の吸気と排気による風流の方向を図中に矢印で示す。このように、各種電気、電子部品で発生した熱は、おおよそ下方吸気、上方排気による強制空冷によって外部に放出される。
そのため、カメラ本体1、カメラアダプタ部2に別々に空冷ファン6a、6bが配置されていることは、基板の配置に制限が生じ、外部から吸入される冷気の流路が複雑になり、効率よく冷却することができなかった。
また、本発明の一実施例に係る放送用カメラは、後方底部に配置された排気ファンは、風流方向が斜め下の後方に排気されるよう配置される。
図2(a)、図2(b)において、カメラの筐体の前方側面の吸気口(サイド吸気口10a)、上方部の吸気口(上面吸気口11)、前方下部の吸気口(前方下部吸気口12)が配置されている。また、必要に応じて後方底部には排気口(後方底部排気口20)が配置されている。さらに、必要に応じてカメラの筐体の中央付近の側面の吸気口(サイド吸気口10b)が配置されている。
カメラ内部には、撮像素子の駆動部を搭載する基板やモジュール、信号処理を実行する基板やモジュール、また、FPGAやDSP等が搭載された基板やモジュールなど、発熱部品が各所に搭載されるものであり、例えば図3(a)に示す熱源30、熱源31、カメラ内部熱源32が発熱部品に該当する。
上述した熱源が配置された基板やモジュールは、撮像素子の駆動部を搭載する基板やモジュールを除き、各図に示されるように、その面がカメラの側面とほぼ平行となるように垂直横置きに配置されている。
特に、熱源30、熱源31の発熱量がカメラ内部熱源32より大きい場合、熱源30、熱源31をカメラ本体1の外側壁13a側に配置したので、サイド吸気口10a、サイド吸気口10bから直接冷気を吸い込んで冷気が熱源に吹き付けられ、効率良く冷却することが可能となる。更に、カメラマンがカメラを右肩に担いだ場合、サイド吸気口10a及びサイド吸気口10bはカメラマンの頭部と反対側に位置するので、吸入する外気(冷気)流が体に当たるなどの不快感を感じることがなく一層有利になる。
更に、上面吸気口11から吸入された冷気は、矢印113に示すようにカメラ本体1の天井壁13cに沿って流れることでカメラ本体1の天井壁13cの温度上昇が抑えられる。更に、前方下部吸気口12から吸入された冷気は、矢印112に示すようにカメラ本体1の外側壁13bと基板36a、基板36bとで囲まれた流路空間に流れ、また、矢印114に示すようにカメラ本体1の床壁13dに沿って流れることでカメラ本体1の外側壁13b、及び床壁13dの温度上昇が抑えられる。
図4は本発明の第二の実施形態である放送用カメラの内部状態(基板水平横置き)を示す一例図であり、図4(a)は図1(a)に示すA−A水平断面図、図4(b)は図1(b)に示すB−B垂直断面図、図4(c)は図1(a)に示すC−C垂直断面図である。
モジュール、発熱部品などを搭載するカメラ内部の基板は、第一の実施形態である図3と異なり、撮像素子の駆動部をなす基板やモジュールを除き、カメラレンズ(図示せず)光軸と平行する様に水平横置きに配置されている。なお、図3と同じ部材や同じ作用をする冷気の流れを示す矢印などは、同じ番号を付け説明を省略する。
更に、上面吸気口11から吸入された冷気は、矢印113に示すようにカメラ本体1の天井壁13cに沿って流れることでカメラ本体1の天井壁13cの温度上昇が抑えられる。更に、前方下部吸気口12から吸入された冷気は、矢印120に示すようにカメラ本体1の外側壁13bに沿って流れ、また、矢印114に示すようにカメラ本体1の床壁13dに沿って流れることでカメラ本体1の外側壁13b、及び床壁13dの温度上昇が抑えられる。
この基板が水平横置きの場合にも、前述した第一の実施形態である図3による垂直横置きの場合の冷却効率と同様の冷却効率を実現することができる。
一方、前述した第二の実施形態である図4(基板水平横置き)では、カメラ内部に設置される各基板やモジュールが異なるサイズである場合に適しており、具体的には、ファンに近い位置の基板やモジュールは遠い位置の基板やモジュールに対して小さな(長さの短い、の意)サイズのものである場合に適している。また、カメラ内部の後方側においては、ファンに近い空間領域が確保され、排気領域をより大きくしていることで、より効率的に排気することができる。また、ファンに近い基板をより小さくすることで、より淀み難い流れとすることができ、より効率的に排気することができる。
以上のように、内部の基板配置を従来のカメラの垂直縦置きから、カメラレンズ光軸とほぼ平行とする垂直横置き、或は水平横置きにレイアウトすることで、複雑であった冷却通風流路を単純化させ、効率良く排気できる構造とする。
例えば、後方底部だけに排気用のファンをレイアウトすることにより、カメラ(本体とアダプタ部)内部の空間を拡大させ、大型ファンの適用が可能となる。大口径ファン(口径D)を回転数Nと低速で回転させても、小型ファン(口径Do)を回転数Noと高速で回転させた時の風量Qoより、Q/Qo=(ファン径比の三乗)×(回転数比)=[D/Do]3×[N/No]と示すように、大口径ファンの風量Qは、大きな風量が得られる。更に大型ファンの場合には、ファンの騒音レベルSLは、SL=SLo+10×LOG([N/No]5)と計算式で示すように、大口径ファンの回転数Nを小さくすると、小型ファンの回転数Noに対して回転数比(N/No)の5乗に比例して、ファン騒音は大幅に低減出来る。
また、カメラの後方底部に備えた排気用のファンからの排気風を斜め下向きに噴出させる構造にしたことで、カメラマン及び隣接する他の人にもファンの騒音と排出される暖気による不快感を与えないようにすることが出来る効果がある。
また、冷却ファンを後方底部に集約することで、使用するファンの数を減らし、省資源、省電力、低コスト化が達成出来るなどの効果がある。
好適なファンの配置角度の範囲としては、ファンが下を向いている状態を基準にしたときに、水平面35度下向きを中心とした前後15度角、すなわち、20度から50度程度であれば、人や物に対する排気による不快感の影響を少なくすることができる。
また、本発明の実施形態である図2と図3、または図2と図4におけるカメラ機構を、本体部とアダプタ部から構成される図5に示すドッカブル型カメラに於いても適用出来る本発明の第三の実施形態について説明する。
即ち、ドッカブル型カメラにでは、カメラ本体部1とカメラアダプタ部2との間に仕切り9が存在するので、仕切り9に開口を設けることで、上面吸気口11及び前方下部吸気口12から吸入された冷気は、カメラ本体部1とカメラアダプタ部2に搭載された熱源を次々冷却し、ファン40により後方底部排気口20からカメラ外部へ排気される。更に、図2に示したカメラの筐体の前方側のサイド吸気口10aをカメラ本体の側面に、カメラの筐体の中央付近の側面の吸気口(サイド吸気口10b)をアダプタ部側に設けることで、カメラ本体1の外側壁13aとガイド板35で囲まれた空間の熱源も効率よく冷却することができる。
Claims (4)
- 放送用ポータブルカメラにおいて、
カメラ筐体の周囲壁に少なくとも一つ設けた吸気口と、
前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、
前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、
前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
- 放送用ポータブルカメラにおいて、
カメラ筐体上面、或は側面の吸気口と、前記カメラ筐体下部の吸気口と、
前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、
前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、
前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
- 放送用ポータブルカメラにおいて、
カメラ筐体上面及び側面の吸気口と、前記カメラ筐体下部の吸気口と、
前記カメラ筐体の後方底部の排気ファンと、
前記吸気口から前記カメラ筐体内部に吸入された冷却風が前記カメラ筐体内の基板間を流れる流路と、前記カメラ筐体内の外周内壁面に沿って流れる流路と備え、
前記冷却風が前記カメラ筐体内部の熱源を冷却し、前記カメラ筐体壁の温度上昇を抑えて前記排気ファンから斜め下後方に排気されることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
- 前記請求項1乃至請求項3に記載の放送用ポータブルカメラにおいて、
前記カメラ筐体内部の熱源より大きい熱源を前記カメラ筐体内の前記外周内壁面に配置し、少なくとも前記側面の吸気口から吸入した冷却風が前記外周内壁面に配置した前記熱源に直接吹き当るように流れることを特徴とする放送用ポータブルカメラ。
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