JP2014205823A - ケイ素含有硬化性組成物 - Google Patents
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Description
即ち本発明は、(A)成分として、下記一般式(1)で表わされる基同士、又は下記一般式(1)で表わされる基及び下記一般式(2)で表わされる基が、下記一般式(3)〜(7)の何れかで表わされる化合物からビニル基を除いた残基で連結されたシロキサン化合物、(B)成分として、下記一般式(8)で表わされるシロキサン化合物、及び(C)成分として、ヒドロシリル化触媒を含有し、前記(B)成分の含有量が10質量%以上である硬化性組成物並びに該組成物を用いた硬化物及び光学素子を提供するものである。
先ず、本発明の(A)成分である、前記一般式(1)で表わされる基同士、又は前記一般式(1)で表わされる基及び前記一般式(2)で表わされる基が、前記一般式(3)〜(7)の何れかで表わされる化合物からビニル基を除いた残基で連結されたシロキサン化合物について説明する。
アリール基を表わす。炭素原子数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、エチルフェニル基、トリル基、クメニル基、キシリル基、プソイドクメニル基、メシチル基、t−ブチルフェニル基、フェネチル基等が挙げられる。R1としては、耐熱性が向上することから、メチル基、フェニル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
ジメチルジビニルシラン、
ジエチルジビニルシラン、
ジフェニルジビニルシラン、
1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン、
1,1,3,3−テトラエチル−1,3−ジビニルジシロキサン、
1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ジビニルジシロキサン、
1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジビニルトリシロキサン、
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン、
1,1,7,7−テトラメチル−3,3,5,5−テトラフェニル−1,7−ジビニルテトラシロキサン
1,1,9,9−テトラメチル−3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニル−1,9−ジビニルペンタシロキサン
等が挙げられ、
1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン、
1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジビニルトリシロキサン、
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン、
1,1,7,7−テトラメチル−3,3,5,5−テトラフェニル−1,7−テトラビニルトリシロキサン
1,1,9,9−テトラメチル−3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニル−1,9−ジビニルペンタシロキサンが好ましく、
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン、
1,1,7,7−テトラメチル−3,3,5,5−テトラフェニル−1,7−ジビニルテトラシロキサン
が更に好ましい。
eが2の数である前記一般式(6)で表わされる化合物の中で、好ましい化合物としては、メチルトリビニルシラン、エチルトリビニルシラン、フェニルトリビニルシラン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−1,3,5−トリビニルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニル−1,3,5−トリビニルトリシロキサン、トリス(ジメチルビニルシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルビニルシロキシ)フェニルシラン等が挙げられる。
前記一般式(8)において、R8は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表わす。炭素数1〜4のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基としては、前記一般式(1)のR1の説明で例示した基等が挙げられ、原料の工業的な入手が容易であり、前記一般式(8)で表わされるシロキサン化合物の反応性も良好であることから、R8としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基及びエチル基が更に好ましく、メチル基が最も好ましい。R9は炭素数6〜10のアリール基を表わす。炭素数6〜10のアリール基としては、前記一般式(1)のR1の説明で例示したアリール基等が挙げられ、原料の工業的な入手が容易であり、酸素等の透過率が低くなることから、R9としては、フェニル基が好ましい。hは1〜5の数を表わし、酸素等の透過率が低くなることから、hは1〜3が好ましく、1〜2が更に好ましく、1が最も好ましい。前記一般式(8)で表わされるシロキサン化合物の中で、好ましい化合物としては、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラエチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン、1,1,7,7−テトラメチル−3,3,5,5−テトラフェニル−1,7−ジビニルトリシロキサン、1,1,9,9−テトラメチル−3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニル−1,9−ジビニルテトラシロキサン等が挙げられる。前記一般式(8)で表わされるシロキサン化合物は1種のみを使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の硬化性組成物において、前記(C)成分の含有量は、前記(A)成分と前記(B)成分の合計量の5質量%以下が好ましく、0.0001〜1.0質量%が更に好ましく、0.001〜0.1質量%が最も好ましい
本発明の硬化性組成物において、前記無機性フィラーの含有量は、透明性を重視する場合には使用しないか又はできる限り少ない使用が好ましいので、0〜10質量%が好ましく、耐熱性向上、増粘、チクソ性付与を目的として使用する場合には、10〜90質量%が好ましい。尚、本発明の硬化性組成物が無機性フィラーを含む場合、無機性フィラーは本発明の硬化性組成物の酸素や水分の透過性にほとんど影響がない。このため、本発明の硬化性組成物において、前記(B)成分の含有量は10質量%以上でなければならないが、本発明の硬化性組成物が無機性フィラーを含む場合には、前記(B)成分の含有量は、本発明の硬化性組成物(但し、無機性フィラーの含有量を除く)中、10質量%以上であればよい。
窒素ガス導入管、温度計、冷却管及び撹拌装置を備えた反応容器に、2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン48.0g(0.20mol)、ジビルベンゼン35.1g(0.27mol)、触媒として白金-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体0.002g及び溶媒としてトルエン150gを仕込み、105℃で2時間反応させた。その後、70℃で溶媒を減圧留去し、目的物である化合物A1を得た。化合物A1のGPC分析により求めた重量平均分子量は10,000であり、H−NMR分析により求めた1gあたりのSiH基の含有量は3.13mmolである。
ジビニルベンゼンの配合量を35.1g(0.27mol)から17.5g(0.135mol)に変更した以外は、合成例1と同様の操作を行い、目的物である化合物A2を得た。化合物A2のGPC分析により求めた重量平均分子量は8,000であり、H−NMR分析により求めた1gあたりのSiH基の含有量は8.10mmolである。
ジビニルベンゼン35.1g(0.27mol)の代わりに、1,4−ビス(ジメチルビニルシリル)ベンゼン64.1g(0.27mol)を使用した以外は合成例1と同様の操作を行い、目的物である化合物A3を得た。化合物A3のGPC分析により求めた重量平均分子量は10,000であり、H−NMR分析により求めた1gあたりのSiH基の含有量は2.50mmolである。
ジビニルベンゼン35.1g(0.27mol)の代わりに、トリアリルイソシアヌレート24.9g(0.18mol)を使用した以外は合成例1と同様の操作を行い、目的物である化合物A4を得た。化合物A4のGPC分析により求めた重量平均分子量は16,000であり、H−NMR分析により求めた1gあたりのSiH基の含有量は2.79mmolである。
ジビニルベンゼン35.1g(0.27mol)の代わりに、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン37.3g(0.20mol)を使用した以外は合成例1と同様の操作を行い、目的物である化合物A5を得た。
化合物A5のGPC分析により求めた重量平均分子量は3900であり、H−NMR分析により求めた1gあたりのSiH基の含有量は3.20mmolである。
ジビニルベンゼン48.6g(0.27mol)の代わりに、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサンと1,1,7,7−テトラメチル−3,3,5,5−テトラフェニル−1,7−ジビニルテトラシロキサンとの3:1質量比混合物(ビニル基含量:4.46mmol/g)84.1g(ビニル基として、0.40mol)を使用した以外は合成例1と同様の操作を行い、目的物である化合物A6を得た。化合物A6のGPC分析により求めた重量平均分子量は3900であり、H−NMR分析により求めた1gあたりのSiH基の含有量は3.03mmolである。
i)(B)成分
・化合物B1:1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン(ビニル基含有量:5.20mmol/g)
・混合物B2:1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサンと1,1,7,7−テトラメチル−3,3,5,5−テトラフェニル−1,7−ジビニルテトラシロキサンとの3:1質量比混合物(ビニル基含有量:4.75mmol/g)
ii)(C)成分
・C1:白金-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体
iii)(D)成分
・化合物D1:
・化合物D2:
iv)(E)他の成分
・E1:1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジビニルトリシロキサン
(ビニル基含有量:8.40mmol/g)
前記(A)〜(E)成分について、下記の[表1]に記載の比になるよう配合して実施例1〜16及び比較例1〜9の硬化性組成物を調製した。尚、下記[表1]中の( )内の数字は質量比を表わす。
・試験片の作製
ガラス板に直径70mmの円形の穴のあいた厚2mmのシリコーンシートをのせ、その穴に、実施例1〜16若しくは比較例1〜9の硬化性組成物を流し込んだ後、ガラス板を載せ、恒温槽に入れて150℃で3時間加熱して硬化させることにより試験片を得た。
・試験方法
JIS Z0208(防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法))に準拠し、各試験片の透湿度を測定した。試験条件は条件B(温度40℃、相対湿度90%)とした。なお、透湿度が低いほど、水分透過性は低いことを示す。
・試験片の作製
試験片を温度40℃、湿度80%、硫化水素濃度3ppmの雰囲気中に96時間暴露し、銀メッキした銅板状に、実施例1〜16又は比較例1〜9の硬化性組成物を厚さ1mmとなるよう塗布し、恒温槽に入れて150℃で3時間加熱して硬化させることにより試験片を得た。
・試験方法
容積150cm3の耐圧容器に、硫化鉄0.06g及び硫酸0.20gを混合後、直ちに
試験片を仕込み密閉した(硫化水素の理論濃度10vol%)。この耐圧容器を120℃で
3時間加熱した後、冷却して試験片を取り出し、試験片の銀メッキの外観状態を目視で観察し、下記の基準によりガスバリア性を評価した。
・評価基準
○:変化が見られずなしガスバリア性にすぐれる。
△:僅かに変色が見られガスバリア性がやや劣る。
×:黒く変色しておりガスバリア性が劣る。
Claims (3)
- (A)成分として、下記一般式(1)で表わされる基同士、又は下記一般式(1)で表わされる基及び下記一般式(2)で表わされる基が、下記一般式(3)〜(7)の何れかで表わされる化合物からビニル基を除いた残基で連結されたシロキサン化合物、(B)成分として、下記一般式(8)で表わされるシロキサン化合物、及び(C)成分として、ヒドロシリル化触媒を含有し、前記(B)成分の含有量が10質量%以上である硬化性組成物。
式(1)と同義である。)
- 請求項1に記載の硬化性組成物を硬化させた硬化物。
- 請求項1に記載の硬化性組成物を用いて製造された光学素子。
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