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JP2014138117A - 太陽電池パネル及びこれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池パネル及びこれを用いた太陽電池モジュール Download PDF

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辰也 石垣
Hirotoshi Yonezawa
宏敏 米澤
Daisuke Echizenya
大介 越前谷
Hiroo Sakamoto
博夫 坂本
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Abstract

【課題】耐荷重強度、耐衝撃強度の高い太陽電池パネル及び太陽電池モジュールを得ること。
【解決手段】本発明は、少なくともひとつの太陽電池セル3と、太陽電池セル3の受光面側に配された第1のガラス板1と、太陽電池セル3の受光面に対向する裏面側に配された第2のガラス板2と、前記第1及び第2のガラス板1,2の間に、接続配線4とともに太陽電池セル3を封止する封止樹脂5,6とを備えた太陽電池モジュールであって、第1のガラス板1は、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池パネル及びこれを用いた太陽電池モジュールに係り、特に太陽電池セルを複数枚のガラスで挟み込むことで耐荷重、耐衝撃強度を向上させる太陽電池パネル及びこれを用いた太陽電池モジュールに関する。
白濁防止のためにバリア層を介在させ、2枚のガラス板の間に機能層を挟み込んだ合わせガラス構造を構成する技術が開示されている(特許文献1参照)。
結晶系シリコン基板を用いた太陽電池セルは現在0.16mm〜0.3mmとなっており物理的衝撃に弱い。このため、太陽電池セルへの物理的衝撃を緩和させるべく、太陽電池セルの上下には樹脂を配し、太陽電池セルを樹脂封止し、樹脂と太陽電池セルとの積層構造とした構造となっている。
現在太陽電池セル受光面側には0.3mm〜1.0mm厚の表面充填材、裏面側には0.3mm〜1.0mm厚の裏面充填材を用いている。そして裏面封止材の下部には絶縁を保つために0.05mm〜2.0mm厚の樹脂シート(フィルム)のバックシートを設けている。
上記樹脂シート(フィルム)は、エンジニアプラスチック、フッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリアミド樹脂(PA)、オレフィン樹脂などを使用しており、シート単体での剛性は弱い。
特開平3−75247号公報
上記特許文献1の太陽電池モジュールによれば、外部からの水分の浸入を低下させ太陽電池の寿命を増大させるが、カバーガラスを2枚使うために太陽電池モジュールの構造がガラスに大きく依存してしまうという問題点があった。そのため、特に特許文献1のように水分の浸入が問題となる薄膜系太陽電池モジュールでは、両面をガラスにした構造が多く採用されているものの、比較的水分の浸入に強い結晶系太陽電池モジュールでは、裏面はシートとなっているものが大半である。
具体的には、一般的なガラスを使った場合、ガラスの厚さを薄くすると強化のための残留応力を加えることが困難になる。つまり従来の技術によれば、このようなガラス板の間に複数の太陽電池セルを封じ込む太陽電池モジュールにおいては、十分な耐荷重強度、耐衝撃強度を得ることができないという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、耐荷重強度、耐衝撃強度の高い太陽電池パネル及び太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、少なくともひとつの太陽電池セルと、太陽電池セルの受光面側に配された第1のガラス板と、太陽電池セルの前記受光面に対向する裏面側に配された第2のガラス板と、第1及び第2のガラス板の間に、接続配線とともに太陽電池セルを封止する封止樹脂とを備えた太陽電池モジュールであって、第1のガラス板は、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足することを特徴とする。
本発明によれば、第1のガラス板として、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足するものを用いているため、太陽電池モジュールの耐荷重強度、耐衝撃強度の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールを構成する太陽電池パネルを示す断面図である。 図2−1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールの製造工程を示す断面図である。 図2−2は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールの製造工程を示す断面図である。 図2−3は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールの製造工程を示す断面図である。 図2−4は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールの製造工程を示す断面図である。 図3−1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールを示す斜視図である。 図3−2は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールの分解斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態2による太陽電池モジュールを示す断面図である。 図5は、本発明の実施の形態3による太陽電池モジュールを示す斜視図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。以下においては、太陽電池パネルは板状体そのものを指し、太陽電池モジュールはフレームなど付属部品も含めて発電に寄与する構造体を指すものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールを構成する太陽電池パネル10の構造を示した断面図である。本実施の形態の太陽電池パネル10は、第1及び第2のガラス板1,2の間に、接続配線4とともに太陽電池セル3を封止する封止樹脂(受光面側封止樹脂5と裏面側封止樹脂6)を具備している。すなわち結晶系太陽電池セルで構成された太陽電池セル3と、太陽電池セル3を繋ぐ銅製の接続配線4とが封止樹脂(受光面側封止樹脂5と裏面側封止樹脂6)により封止されており、その外側の受光面と裏面の両面が化学強化ガラスからなる第1のガラス板1と第2のガラス板2とで覆われている。ここで第1のガラス板1は、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足するもので、引張り強度1Pa以上である。JIS R3206に規定された破壊強度条件とは、1.04kgの鋼球を100cmの高さから落下させ破壊しない強度をいうものとする。また第2のガラス板2は、光透過率85%以上でありかつANSI Z97に規定された破壊強度条件を満足するもので、引張り強度2Pa以下である。ANSI Z97に規定された破壊強度条件とは、45.4kgの鋼球を30.5cmの高さから落下させ破壊しない強度をいうものとする。
具体的には、化学強化ガラスはイオン交換により表面に応力を発生させたガラスである。その製法は、ソーダ石灰ガラスを380℃程度に加熱した硝酸カリ溶融塩に浸漬し、イオン半径の小さいNa+を、よりイオン半径の大きいK+に置換して、ガラス表面に圧縮応力を発生させるというものである。化学強化ガラスの厚さは厚さ0.5mm〜4mm程度、望ましくは、1mm以下である。これは風冷熱強化ではなく、化学強化による強化を実施することで、薄くても十分な強度を得ることができるようにしたものである。なおこの化学強化ガラスの製造方法は、上記に限定されるものではなく、他の化学強化法を用いても良い。なお第2のガラス板2は屈折率1.8となるように調整されており、裏面側封止樹脂6はPVAで構成されている。これにより、屈折率差を3.3程度とし、反射率1%以上となるように制御している。
太陽電池セル3は、厚み0.16mm〜0.3mm程度の単結晶シリコンや多結晶シリコン基板などからなる。太陽電池セル3内部にはPN接合が形成され、その受光面と裏面には電極が設けられ、さらに受光面には反射防止膜を設けて構成させる。太陽電池セル3の大きさは、結晶系太陽電池において125mm〜156mm角程度である。
また接続配線4は、厚み0.1mm〜0.4mm程度の半田めっきを施した銅線からなる。この接続配線4は半田付けにより太陽電池セル3に接合され、各太陽電池セル3の裏面側電極と受光面側電極とを繋ぐ働きをしている。
受光面側封止樹脂5には、透光性、耐熱性、電気絶縁性、柔軟性を有する素材が用いられ、エチレンビニルアセテート(EVA)を主成分とする熱可塑性の合成樹脂材が好適である。厚さとしては0.3mm〜1.0mm程度のシート状形態のものが用いられる。なお受光面側封止樹脂5としてはEVAの他、ビニルブチラール(PVB)を主成分とする熱可塑性の合成樹脂なども適用可能である。
裏面側封止樹脂6には、表面側封止樹脂と同様、透光性、耐熱性、電気絶縁性、柔軟性を有する素材が用いられ、エチレンビニルアセテート(EVA)を主成分とする熱可塑性の合成樹脂材が好適である。厚さとしては0.3mm〜1.0mm程度のシート状形態のものが用いられる。裏面側封止樹脂は、表面側封止樹脂と同じものを用いてもよいし、別のものを用いてもよい。
この太陽電池パネルの製造に際しては、第1及び第2のガラス板1,2として化学強化ガラスを用いるほかは通例の方法で行なわれる。まず、図2−1に示すように、第2のガラス板2上にシート状の裏面側封止樹脂6を配する。そして、図2−2に示すように、裏面側封止樹脂6上に複数の太陽電池セル3を接続銅線4により電気的に配線した太陽電池アレイを載置する。一方、図2−3に示すように、第1のガラス板1上にシート状の受光面側封止樹脂5を配する。そして、図2−4に示すように、この第2のガラス板2上に、第1のガラス板1を重ね合わせ、加圧しながら加熱硬化することで樹脂封止を行なう。このようにして太陽電池パネル10が形成される。封止工程では、ラミネータにより真空状態で100℃〜200℃の温度で15分から1時間程度加熱しながら、0.5atm〜1.0atm程度で加圧される。受光面側封止樹脂5と裏面側封止樹脂6は、この封止工程で第1のガラス板1、太陽電池セル3、第2のガラス板2とともに熱融着によって一体化される。これにより、受光面側封止樹脂5、裏面封止樹脂6が軟化し架橋融着するため、第1のガラス板1、太陽電池セル3、第2のガラス板2を融着し、太陽電池パネル10を作製することができる。
図3−1に、実施の形態1による太陽電池モジュール100の斜視図、図3−2に同太陽電池モジュール100の分解斜視図を示す。この太陽電池モジュールの製造に際しては、図2−1〜図2−4に示した工程で形成される太陽電池パネル10に枠20を装着するものである。上述したように第1及び第2のガラス板1,2として化学強化ガラスが用いられ、第2のガラス板2上に裏面側封止樹脂6が配され、その上に太陽電池セル3が接続配線4とともに載置されている。一方、第1のガラス板1上に受光面側封止樹脂5が配されている。この枠20は、アルミニウムやSUSなどの金属材、合成樹脂材などで作製され、太陽電池パネル10の外周各辺に嵌め込まれる。そして、各コーナーを固定することで太陽電池モジュール100が完成する。
本実施の形態の太陽電池モジュール100は、両面が化学強化ガラスからなる第1及び第2のガラス板1,2で覆われているが、一般的な太陽電池モジュールと同様に、裏面に電気取出し用の端子BOX30が設置されており、従来と同様の組立て作業性を確保している。これは、熱強化ガラスでは、残留応力の分布から、製造後に一部をカット加工することができないが、化学強化ガラスを用いることで、電気取出し配線用の穴を開けることが可能となったためである。図示しないが、同様に両面を後加工することで外形を調整することができ、円形や六角形の太陽電池モジュールを作ることも可能である。
比較のために、第1のガラス板1は、光透過率90%以上であるがJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足しないものを用いて同様の太陽電池モジュールを製造した。その結果、製造歩留まりが大幅に低下した。
このように、本実施の形態の太陽電池パネル及びモジュールでは、セル外側の受光面及び裏面の両面に、光透過率90%以上でありかつJIS R3206及び光透過率85%以上でありかつANSI Z97に規定された破壊強度条件を満たす化学強化ガラスを用いることで、機械的強度の増大をはかり、信頼性の高い太陽電池パネル及びモジュールを製造することが出来る。また、ガラス厚さやガラス形状に依存することなく、使用環境における湿度の影響を回避することができる。また、風冷熱強化ガラスでは第1のガラス板1自体の曲げ強度が150MPa程度であったが、JISR 3206に規定された化学強化ガラスにすることで第1のガラス板1自体の曲げ強度を600MPaと大幅に大きくでき、表面に局所的な発熱や、飛び石などに対する耐性も大幅に向上することができる。
なお、本実施の形態では、太陽電池セルを結晶系太陽電池セルとしたが、これは結晶系太陽電池セルに限られるものではなく、ガラス板上に薄膜型太陽電池を形成した薄膜型太陽電池モジュールなど、他の構造の太陽電池モジュールにも適用可能である。ただし、ガラス表面が500℃程度の高温工程にさらされる、プラズマCVD法によりガラス表面にセルを作る場合は、化学強化の効果も損なわれる場合があるため、注意が必要である。一方、300℃以下の低温焼成などで太陽電池セルが作られる場合や、結晶系太陽電池セルのように、別の工程で作られたセルが組みこまれる構造においては、どのような種類の太陽電池セルでも、本発明の効果は得られる。
なお、第1及び第2のガラス板としては、化学強化ガラスを用いたが、化学強化ガラスに限定されるものではなく、第1のガラス板が、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足するものであれば本実施の形態は有効である。従って、厚さ0.5mm〜4mm程度の白板熱強化ガラス、白板ガラス、強化ガラス、熱線反射ガラスなども用いることができる。
さらにまた、第1のガラス板だけでなく、第2のガラス板についても同様に光透過率85%以上でありかつANSI Z97に規定された破壊強度条件を満足するものとすることで、より強度の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、第2のガラス板2を屈折率1.8のソーダガラスの化学強化ガラスで構成し、裏面側封止樹脂6をPVAで構成することで、屈折率差を3.3程度とし、反射率1%以上となるように制御している。封止樹脂として用いられる樹脂の屈折率は、1.45〜1.52程度であるため、軟化点を低温度とし結晶性を小さくしたガラスを使用することで屈折率1.8程度を確保することができる。従って非受光面側の第2のガラス板2と裏面側封止樹脂6との屈折率差を0.33以上とすることができる。
以上説明してきたように、本実施の形態では、受光面側だけでなく、非受光面側においてもガラス板を使用しており、耐荷重強度、耐衝撃強度を向上させることができる。なお上記構造に加え、非受光面側に位置する第2のガラス板2に光透過率3%以下かつ引張り強度2Pa以下のガラスを使用した場合にも、合わせガラス構造により耐荷重性、耐衝撃性を向上させることができる。
さらにまた、使用する受光面側の第1のガラス板1、非受光面側の第2のガラス板2の厚み合計が3.2mm以下であるのが望ましい。上記構成とすることで薄型であっても、強度の増大をはかることができる。
このように、本実施の形態1の太陽電池モジュールでは、セル外側の受光面と裏面の両面に、それぞれ破壊強度条件を満たす化学強化ガラスを用いることで、機械的強度の増大をはかり、信頼性の高い太陽電池モジュールを製造することが出来る。また、ガラス厚さやガラス形状に依存することなく、使用環境における湿度の影響を回避することができる。また、風冷熱強化ガラスでは第1のガラス板1自体の曲げ強度が150MPa程度であったが、化学強化ガラスにすることで第1のガラス板1自体の曲げ強度を600MPaと大幅に大きくでき、表面に局所的な発熱や、飛び石などに対する耐性も大幅に向上することができる。
本発明の実施の形態1では、化学強化ガラスの厚さは1mm以下で、かつ両面が同じ厚さとなっている。第1及び第2のガラス板1,2を構成する化学強化ガラスの合計厚さは2mm以下とすることで、太陽電池パネル10及び太陽電池モジュール100の大幅な軽量化を達成することができている。一方、合計厚さが30%小さくなると、太陽電池パネル10の曲げ剛性は35%にまで低下し、負荷に対する変形量は約3倍に増加する。片面にガラス板を用い裏面はシートとした比較例の太陽電池モジュールでは、変形が大きくなるほどセルが割れ、直接発電効率が低下する、あるいは、割れ部分から劣化が進み寿命低下の要因となるなどの問題があった。これは結晶系太陽電池セルを用いた結晶系の太陽電池モジュールの場合、特に顕著である。これに対し、本実施の形態では、両面に位置する第1及び第2のガラス板1,2が同じ厚さとなっているため、結晶系基板に製造された太陽電池セル3はパネル厚みの中心部分に設置される。セルに加わる力は、板厚の中心に近づくほど小さくなるため、本実施の形態の構造では、大幅に軽量化するにもかかわらず太陽電池セルの破損を防ぐことができ、セル破損率の低い太陽電池モジュールを得ることができる。
なお、太陽電池セルを構成する結晶基板としては、多結晶及び単結晶シリコンが最も一般的である。他にも、ゲルマニウム基板、ガリウム化合物基板などがあり、小さな負荷で割れてしまう脆性材料の場合、本実施の形態1の構成を用いることによる効果が有効となる。
両面のガラスの厚さは同じであるのが望ましいが、当然ながら光学特性まで同じにする必要は無い。発電効率に直接影響する受光面側の第1のガラス板1は、透過率や表面反射率などが重要なため光学特性の厳しい基準や、最表面への反射防止膜の追加などが重要であるが、裏面に関しては剛性と強度が保たれていれば良い。
本発明の実施の形態1に示した太陽電池モジュール100の太陽電池パネル10では、太陽電池セル3と、セルを繋ぐ銅製の接続配線4とを封止する封止樹脂が、受光面側封止樹脂5、裏面側封止樹脂6ともに0.4mm以下となっている。特に結晶系太陽電池セルを用いた太陽電池モジュールでは、導電部としての配線の凹凸があるため、封止樹脂を薄くしすぎると、配線とバックシートの隙間が小さくなり、最悪、裏面側のバックシートと配線が接触し、バックシートが破れて配線が露出する、あるいは、露出はしなくても封止樹脂やバックシートによる絶縁性能が低下してしまうなどという問題がある。しかし、本実施の形態では、最表面は剛性基板であるガラス板になっているため、封止樹脂が薄くなって配線との隙間が小さくなったとしても、ガラス一枚で絶縁性能は十分に保たれている。また、化学強化を行うことでガラスの強度が非常に大きいため、直接ガラスに配線があたったとしても、ガラスが破壊する心配が無い。このように本実施の形態では、封止樹脂を薄く製造し、全体をより軽量にしたガラス封止構造の太陽電池モジュールを製造することが可能となる。なお、一般的に接続配線の配線厚さは0.1〜0.4mm、セル厚さは0.16〜0.3mmであり、片面の封止樹脂の厚さが0.4mm以下(セル厚さが影響するのは半分、0.08〜0.15mm)になると封止樹脂の厚さが非常に小さい部分が出来てくることとなる。
なお前記実施の形態1では第1及び第2のガラス板1,2を同じ厚さでかつ同一素材のものを用いたが、必ずしも同一厚さでなくてもよい。
実施の形態2.
次に本発明の実施の形態2について説明する。前記実施の形態1では裏面側に位置する第2のガラス板2と裏面側封止樹脂6とは屈折率差を持たせて、受光面側に反射させるようにしたが、本実施の形態では、図4に示すように、第2のガラス板2に反射面2Rを配し、光を太陽電池セル3に戻すようにしたものである。すなわち第2のガラス板2表面に蒸着法によりアルミニウム層2Rを形成したものである。他の構成については前記実施の形態1と同様であるため、構成も効果も同様に発揮しうるものであるが、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。
この構成により非受光面である第2のガラス板2の反射率を1%以上とすることができる。また、非受光面側に位置する第2のガラス板2に形成されたアルミニウム層2Rによって、入射した光を反射させることで太陽電池モジュールの光電変換効率を向上させることができる。
なお、上記アルミニウム層2Rに代えて、酸化チタン、硫酸バリウムを塗布することで表面を白色化させ、反射率を確保することも可能である。
実施の形態3.
次に本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態では、図5に示すように、第2のガラス板2を第1及び第2裏面ガラス2a,2bからなる2層構造とし、間に第1の裏面側封止樹脂6aを挟み込み、第2の裏面側封止樹脂6bで太陽電池セル3を挟み込むことで、多層強化構造を構成したものである。他の構成については前記実施の形態1と同様であるため、構成も効果も同様に発揮しうるものであるが、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。
この構成によれば、裏面側のガラス板を2層構造で構成しているため、より強度の増大を図ることが可能である。このように、非受光面側に複数枚のガラス板を使用することでさらなる強度向上が確保可能となる。
なお、前記実施の形態1〜3において、第1及び第2のガラス板の少なくともひとつをフロートガラスで構成することにより、太陽電池セルに入射する光量の増大を図ることができる。
受光面側に位置する第1のガラス板1にフロートガラスを使用することで太陽電池モジュール内に垂直入射する光透過率を向上させることができる。
また非受光面側に位置する第2のガラス板2にフロートガラスを使用することにより太陽電池モジュール内で屈折された光の反射率を向上させることができる。
さらにまた、受光面側に位置する第1のガラス板1又は非受光面側に位置する第2のガラス板2に、型板ガラスを使用してもよい。
受光面側に位置する第1のガラス板1に型板ガラスを使用することで太陽電池モジュール内に角度をつけて入射する光透過率を向上させることができる。
また非受光面側に位置する第2のガラス板2に型板ガラスを使用することにより太陽電池モジュール内で屈折された光の中で型板により凸凹になる部分に対して垂直にならない光に対しては反射率を向上させることができる。
なお、上記いずれの構成においても、太陽電池モジュールに入射する光の角度、太陽電池モジュール内で屈折する条件により反射率の向上分は異なるため、設置状況によって選択するのが望ましい。
以上のように、本発明にかかる太陽電池パネル及び太陽電池モジュールは、大型の太陽電池パネルの実装に適している。
1 第1のガラス板、2 第2のガラス板、2a 第1の裏面ガラス板、2b 第2の裏面ガラス板、3 太陽電池セル、4 接続配線、5 受光面側封止樹脂、6 裏面側封止樹脂、6a 第1の裏面側封止樹脂、6b 第2の裏面側封止樹脂、10 太陽電池パネル、100 太陽電池モジュール。

Claims (8)

  1. 少なくともひとつの太陽電池セルと、
    前記太陽電池セルの受光面側に配された第1のガラス板と、
    前記太陽電池セルの前記受光面側に対向する裏面側に配された第2のガラス板と、
    前記第1及び第2のガラス板の間に、接続配線とともに太陽電池セルを封止する封止樹脂とを備えた太陽電池パネルであって、
    前記第1のガラス板は、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足することを特徴とする太陽電池パネル。
  2. 前記第2のガラス板は、光透過率85%以上でありANSI Z97に規定された破壊強度条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池パネル。
  3. 前記第1及び第2のガラス板のガラス板厚みの合計厚みが3.2mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池パネル。
  4. 前記第1または第2のガラス板と前記太陽電池セルとの間にさらに第3のガラス板を挟み込んでおり、
    前記第1乃至第3のガラス板の少なくとも1枚がフロートガラスで構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池パネル。
  5. 前記第1または第2のガラス板と前記太陽電池セルとの間にさらに第3のガラス板を挟み込んでおり、
    前記第1乃至第3のガラス板の少なくとも1枚が型板ガラスで構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池パネル。
  6. 前記第2のガラス板が反射膜を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池パネル。
  7. 前記第2のガラス板側で反射する光が1%以上となるように、前記第2のガラス板と前記太陽電池セルとの間にさらに第3のガラス板を挟み込んだことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池パネル。
  8. 少なくともひとつの太陽電池セルと、
    前記太陽電池セルの受光面側に配された第1のガラス板と、
    前記太陽電池セルの前記受光面に対向する裏面側に配された第2のガラス板と、
    前記第1及び第2のガラス板の間に、接続配線とともに太陽電池セルを封止する封止樹脂とを備えた請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池パネルと、
    前記太陽電池パネルを保持するとともに電気的接続を行なうフレームとを備え、
    前記第1のガラス板は、光透過率90%以上でありかつJIS R3206に規定された破壊強度条件を満足することを特徴とする太陽電池モジュール。
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