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JP2014125162A - 車両用走行環境推定装置 - Google Patents

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JP2014125162A
JP2014125162A JP2012284952A JP2012284952A JP2014125162A JP 2014125162 A JP2014125162 A JP 2014125162A JP 2012284952 A JP2012284952 A JP 2012284952A JP 2012284952 A JP2012284952 A JP 2012284952A JP 2014125162 A JP2014125162 A JP 2014125162A
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Yasushi Takada
裕史 高田
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Abstract

【課題】ドライバが主観的・感覚的に感じている走行環境を推定するのに好適な車両用走行環境推定装置を提供することを目的としている。
【解決手段】第1設定時間t1におけるアクセルペダル8及びハンドル10aの操作量の時間変化の変曲点を検出し、検出した変曲点に基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点に対応する操作量の差分値であるピーク間振幅と、該各2つの変曲点の時間間隔であるピーク間時間とを算出する。更に、これらの散布度である振幅散布度と時間散布度とを算出し、これらの組を特徴情報として記憶する。第2設定時間t2おいて記憶した特徴情報を複数種類のグループに分類し、この分類した各グループの重心値を算出し、算出した各グループの重心値を予め設定した走行環境に対応付けて記憶する。そして、算出された特徴情報に最も近い重心値に対応する走行環境を、自動車1のドライバに対する走行環境と推定する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ドライバに固有の車両の走行環境を推定する技術に関する。
従来、ドライバに固有の車両の走行環境を推定する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。かかる技術では、道路交通状況(市街地,渋滞,山間路)を操作履歴及び車両運動の状態から推定し、推定された環境の中で、きびきび運転しているかそうでないかを判定する。そして、この判定結果を踏まえて、車両運転状態を可変制御する。
特開平7−101271号公報
しかしながら、上記特許文献1では、道路交通状況の推定を、車速及びハンドル角の平均値を用いて、ファジー推定により行っている。ここで、ファジー推定で用いられるルールは、一般的な走行ルールに則るものであり、言い換えれば、客観的なルールである。一方で、本来、道路交通状況の認識は、個々のドライバにとって主観的なものであり、各ドライバの状況の変化やドライバの周囲環境の変化等に応じて変化するものである。従って、客観的な環境カテゴリと主観的な環境カテゴリとは、必ずしも一致しない場合があり、ドライバの認識と一致しない推定結果となる場合がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ドライバが主観的・感覚的に感じている走行環境の推定精度を向上するのに好適な車両用走行環境推定装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様である車両用走行環境推定装置は、ドライバが運転のために操作する運転操作子の運転操作量を検出し、検出した運転操作量を記憶する。一方、予め設定した第1設定時間毎に、その第1設定時間に記憶した運転操作量に基づき、運転操作量の時間変化の変曲点を検出する。更に、検出した変曲点に基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点に対応する各2つの運転操作量の差分値であるピーク間振幅と、該各2つの変曲点の時間間隔であるピーク間時間とを算出する。これら算出した、ピーク間振幅の散布度である振幅散布度と、ピーク間時間の散布度である時間散布度とを算出し、この振幅散布度及び時間散布度の組である特徴情報を記憶する。更に、予め設定した第1設定時間よりも長い第2設定時間に記憶した特徴情報を、各特徴情報間の類似度に基づき複数種類の走行環境のグループに分類する。更に、この分類した各グループの重心値を算出し、算出した各グループの重心値を予め設定した走行環境に係る情報に対応付けて記憶する。そして、特徴情報と、記憶された各グループの重心値とに基づき、該特徴情報に最も近い重心値に対応する走行環境を、自車両のドライバに対する走行環境と推定する。
本発明によれば、ドライバの運転操作量の履歴に基づき該運転操作量の散布度からなる特徴情報を算出し、算出した特徴情報を複数種類のグループに分類し、分類した各グループの重心値を予め設定した走行環境に係る情報に対応付けて記憶する。そして、算出した特徴情報に最も近い重心値に対応する走行環境を、ドライバ個人に対する走行環境と推定するようにした。これにより、ドライバ個人が主観的・感覚的に感じている走行環境の推定精度を向上することができるという効果が得られる。
第1実施形態の全体構成を示す図である。 第1実施形態の全体的な機能構成を示すブロック図である。 (a)は、第1設定時間t1における操舵角θの測定値の時間変化を示す図であり、(b)は、第1設定時間t1におけるアクセル開度Aの測定値の時間変化を示す図である。 操舵角θの離散成分に基づく時間変化曲線と、該時間変化曲線における、変曲点θp、ピーク間時間θt及びピーク間振幅θaの一例を示す図である。 主観走行環境推定用データベース作成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 主観走行環境推定処理及び支援制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は、操舵角θに対応する特徴情報δθをクラスター分析した結果の一例を示す図であり、(b)はアクセル開度Aに対応する特徴情報δAをクラスター分析した結果の一例を示す図である。 走行環境の一例を示す図である。 図8の走行環境に対応する支援制御内容の一例を示す図である。 第2実施形態の全体的な機能構成を示すブロック図である。 道路属性判定処理及び情報表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の走行環境の一例を示す図である。 図12の走行環境に対応する支援制御内容の一例を示す図である。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態の全体構成を示す図であり、本発明に係る車両用走行環境推定装置を適用した自動車1のモデルを示す概念図である。
本実施形態における自動車1は、電動モータ2を駆動源とした電気自動車を例として説明する。この自動車1は、電動モータ2から出力された駆動力が入力される変速機3と、その変速機3の出力側に連結され車両幅方向に延びるドライブシャフト4と、そのドライブシャフト4の両端に設けられた左右の駆動輪5、5と、を備えている。かかる構成によって、ドライブシャフト4に変速機3を介して伝達された電動モータ2の駆動力が駆動輪5、5に伝達されるようになっている。
また、この自動車1は、ドライバが加速指示のために踏み込み操作を行うアクセルペダル8と、そのアクセルペダル8の踏み込み量(アクセル開度A)を検出するアクセル開度センサ9と、を備えている。そして、コントローラ6及びアクセル操作支援装置14には、アクセル開度センサ9が出力するアクセル開度Aに対応するアクセル開度検出信号Adが供給されるようになっている。
また、この自動車1は、ステアリングコラム10に設けられた操舵角センサ11を備えている。その操舵角センサ11は、ドライバがハンドル10aを操舵することで生じるステアリングコラム10の回転角(操舵角θ)に対応した操舵角検出信号θdをコントローラ6及び操舵支援装置12に供給するようになっている。
コントローラ6は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やドライバ回路などを備えて構成されている。コントローラ6は、供給されるアクセル開度検出信号Ad及び操舵角検出信号θdに基づき、後述する演算処理を実行して、ドライバ個人の主観的な走行環境を推定するための主観走行環境判定用データベースを作成するようになっている。
なお、本実施形態では、電動モータ2は、自動車1の駆動力を生成するとともに、回生による制動力を発生するようにもなっている。つまり、電動モータ2は、制駆動アクチュエータとして機能するものであるが、回生による制動力とは別に、駆動輪5や図示しない従動輪に対して摩擦による制動力を発生する機械的なブレーキ装置を設け、電動モータ2による回生ブレーキと機械的なブレーキ装置とを併用するようにしてもよい。
また、この自動車1は、ハンドル10aに操舵支援トルクを出力可能な電動モータ13と、アクセルペダル8に反力を付与する反力発生装置15とを備えている。
操舵支援装置12は、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、供給される操舵角検出信号θdに基づき、後述する演算処理を実行して、電動モータ13を制御する。これにより、電動モータ13を介して、操舵支援トルクを、ハンドル10aに出力する。
具体的に、本実施形態の操舵支援装置12は、電動モータ13に供給する電流を制御することによって、電動モータ13の制御を行い、操舵支援トルクをハンドル10aに出力する。
アクセル操作支援装置14は、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、供給されるアクセル開度Aに基づき、反力発生装置15の制御を行い、アクセルペダル8に反力を付与する。
図2は、第1実施形態の全体的な機能構成を示すブロック図である。
即ち、図2に示すように、コントローラ6は、運転操作量記憶部20と、タイミング制御部21と、変曲点検出部22と、ピーク間時間算出部23と、時間散布度算出部24と、ピーク間振幅算出部25と、振幅散布度算出部26と、特徴情報記憶部27と、を備えている。
運転操作量記憶部20は、予め設定したサンプリング周期で、運転操作量として、アクセル開度センサ9から供給されるアクセル開度検出信号Adと、操舵角センサ11から供給される操舵角検出信号θdとを取得する。そして、取得したアクセル開度検出信号Adの示すアクセル開度A及び操舵角検出信号θdの示す操舵角θを、時系列にバッファメモリ17に記憶するようになっている。
タイミング制御部21は、RTC(Real Time Clock)16からの時間情報に基づき、予め設定した第1設定時間t1の経過タイミングと、予め設定した第2設定時間t2(t1<t2)の経過タイミングとを検出する。そして、検出した第1設定時間t1の経過タイミング及びそのときの時刻情報を変曲点検出部22に通知し、検出した第2設定時間t2の経過タイミングを分類部28に通知するようになっている。
ここで、RTCとは、計時専用のICチップであり、電源が切られている間も内蔵電池から電源供給を受けて動作を行う。
また、第1設定時間t1は、例えば、1分〜数分などの比較的短い時間であり、第2設定時間t2は、例えば、数時間〜24時間などの比較的長い時間である。
変曲点検出部22は、タイミング制御部21からの第1設定時間t1の経過タイミングの通知に応じて、第1設定時間t1においてバッファメモリ17に蓄積されたアクセル開度Aに基づき、アクセル開度Aの時間変化に対する変曲点である変曲点Apを検出する。
更に、変曲点検出部22は、第1設定時間t1においてバッファメモリ17に蓄積された操舵角θに基づき、操舵角θの時間変化に対する変曲点である変曲点θpを検出する。
ここで、図3(a)は、第1設定時間t1における操舵角θの測定値の時間変化を示す図であり、(b)は、第1設定時間t1におけるアクセル開度Aの測定値の時間変化を示す図である。
変曲点検出部22は、まず、バッファメモリ17に蓄積された操舵角θ及びアクセル開度Aの測定値、即ち、図3(a)及び(b)に示す、操舵角θ及びアクセル開度Aの測定値から離散成分を抽出する。そして、抽出した離散成分に基づき、操舵角θの時間変化に対する変曲点θpと、アクセル開度Aの時間変化に対する変曲点Apとを検出する。
具体的に、変曲点検出部22は、アクセル開度A及び操舵角θの離散成分から構成される時間変化の曲線における曲がる方向が変化する点を変曲点として検出する。
図4は、操舵角θの離散成分に基づく時間変化曲線と、該時間変化曲線における、変曲点θp、ピーク間時間θt及びピーク間振幅θaの一例を示す図である。
具体的に、変曲点検出部22は、曲線の曲がる方向が変化する点を変曲点として検出する。図4に示す例では、図中「×」印で示した、曲線の頂点θp1、操舵角θが下降状態から一定状態へと変化する点θp2、一定状態から上昇状態へと変化する点θp3、上昇状態から一定状態へと変化する点θp4、一定状態から下降状態へと変化する点θp5など、11個の変曲点θp1〜θp11が検出される。
なお、図示しないが、アクセル開度Aについても同様となる。
変曲点検出部22は、検出した変曲点Ap1〜ApN(Nは2以上の自然数)及びθp1〜θpNと、タイミング制御部から通知された時刻情報とを、ピーク間時間算出部23と、ピーク間振幅算出部25とにそれぞれ出力するようになっている。
ピーク間時間算出部23は、時系列に隣り合う各2つの変曲点Ap(n−1)及びApn(nは、2≦n≦Nの自然数)の時間間隔であるピーク間時間At(n−1)〜At(N−1)を算出する。更に、ピーク間時間算出部23は、時系列に隣り合う各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnの時間間隔であるピーク間時間θt(n−1)〜θt(N−1)を算出する。
ピーク間時間算出部23は、例えば、図4に示す例では、変曲点θp1とθp2との時間間隔θt1、変曲点θp2とθp3との時間間隔θt2、・・・、変曲点θp9とθp10との時間間隔θt9、変曲点θp10とθp11との時間間隔θt10を算出する。
ピーク間時間算出部23は、算出したピーク間時間At(n−1)〜At(N−1)及びθt(n−1)〜θt(N−1)と、変曲点検出部22から取得した時刻情報とを時間散布度算出部24に出力する。
時間散布度算出部24は、ピーク間時間算出部23から取得した各2つの変曲点Apに対応するピーク間時間At(n−1)〜At(N−1)の散布度を算出する。更に、時間散布度算出部24は、ピーク間時間算出部23から取得した各2つの変曲点θpに対応するピーク間時間θt(n−1)〜θt(N−1)の散布度を算出する。具体的に、本実施形態では、ピーク間時間At(n−1)〜At(N−1)の標準偏差である時間偏差δAtと、ピーク間時間θt(n−1)〜θt(N−1)の標準偏差である時間偏差δθtを算出する。
なお、ピーク間時間の標準偏差に限らず、ピーク間時間の分散、平均偏差など他の散布度を算出する構成としてもよい。
時間散布度算出部24は、算出した時間偏差δAt及びδθtと時刻情報とを、特徴情報記憶部27に出力し、算出した時間偏差δAt及びδθtを主観運転環境推定部30に出力する。
ピーク間振幅算出部25は、時系列に隣り合う各2つの変曲点Ap(n−1)及びApnに対応する各2つのアクセル開度A(n−1)及びAnの差分値であるピーク間振幅Aa(n−1)〜Aa(N−1)を算出する。更に、ピーク間振幅算出部25は、時系列に隣り合う各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnに対応する各2つの操舵角θ(n−1)及びθnの差分値であるピーク間振幅θa(n−1)〜θa(N−1)を算出する。
ピーク間振幅算出部25は、例えば、図4に示す例では、変曲点θp1とθp2とに対応する操舵角θ1及びθ2の差分値θa1(θ2−θ1)、変曲点θp2とθp3とに対応する操舵角θ2及びθ3の差分値θa2(θ3−θ2)を算出する。同様に、ピーク間振幅算出部25は、θa3(θ4−θ3)、θa4(θ5−θ4)、・・・、θa9(θ10−θ9)、θa10(θ11−θ10)を算出する。
ピーク間振幅算出部25は、算出したピーク間振幅Aa(n−1)〜Aa(N−1)及びθa(n−1)〜θa(N−1)と、変曲点検出部22から取得した時刻情報とを振幅散布度算出部26に出力する。
振幅散布度算出部26は、ピーク間振幅算出部25から取得した各2つの変曲点Ap(n−1)及びApnに対応するピーク間振幅Aa(n−1)〜Aa(N−1)の散布度を算出する。更に、振幅散布度算出部26は、ピーク間振幅算出部25から取得した各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnに対応するピーク間振幅θa(n−1)〜θa(N−1)の散布度を算出する。具体的に、本実施形態では、ピーク間振幅Aa(n−1)〜Aa(N−1)の標準偏差である振幅偏差δAaと、ピーク間振幅θa(n−1)〜θa(N−1)の標準偏差である振幅偏差δθaを算出する。なお、ピーク間振幅の標準偏差に限らず、分散、平均偏差など他の散布度を算出する構成としてもよい。
振幅散布度算出部26は、算出した振幅偏差δAa及びδθaと時刻情報とを、特徴情報記憶部27に出力し、算出した振幅偏差δAa及びδθaを、主観運転環境推定部30に出力する。
特徴情報記憶部27は、時間散布度算出部24からの時間偏差δAt及びδθtと、振幅散布度算出部26からの振幅偏差δAa及びδθaとを時刻情報に対応付けて、記憶装置18に記憶するようになっている。
なお、本実施形態において、変曲点検出部22、ピーク間時間算出部23、時間散布度算出部24、ピーク間振幅算出部25、振幅散布度算出部26及び特徴情報記憶部27において行われる上記一連の処理は、第1設定時間が経過する毎に繰り返し実行される。
また、本実施形態において、特徴情報記憶部27は、各第1設定時間t1における時間偏差δAt及び振幅偏差δAaとの組を、特徴情報δAとして時刻情報に対応付けて記憶装置18に記憶するようになっている。更に、特徴情報記憶部27は、各第1設定時間t1における時間偏差δθt及び振幅偏差δθaとの組を、特徴情報δθとして時刻情報と対応付けて記憶装置18に記憶するようになっている。
コントローラ6は、更に、分類部28と、重心算出部29と、主観走行環境推定用情報記憶部30と、主観走行環境推定部31と、運転支援制御部32と、を備えている。
分類部28は、タイミング制御部21からの第2設定時間t2の経過タイミングの通知に応じて、記憶装置18に記憶された特徴情報δA及びδθを複数種類の走行環境のグループに分類するようになっている。なお、分類に用いる特徴情報は、記憶装置18に記憶された全ての特徴情報でもよいし、予め設定した期間に対応する特徴情報でもよい。
本実施形態において、分類部28は、記憶装置18に記憶された特徴情報δAの情報群を、公知のクラスター分析(クラスタリングともいう)によって、複数種類(ここではi種類)のグループ(クラス)Ag1〜Agi(iは、2以上の自然数)に分類する。また、分類部28は、記憶装置18に記憶された特徴情報δθの情報群を、公知のクラスター分析によって、複数種類(ここではj種類)のグループθg1〜θgj(jは、2以上の自然数)に分類する。そして、分類部28は、これらの分類結果を重心算出部29に出力する。
分類部28は、例えば、最短距離法、最長距離法、重心値法、メディアン法、群平均法、ウォード法などの公知のクラスター分析手法を用いて、2次元の特徴情報群を複数種類のグループ(クラス)に分類する。
重心算出部29は、分類部28からの分類結果に基づき、特徴情報δAの各グループの重心値(δAtg1,δAag1)〜(δAtgi,δAagi)と、特徴情報δθの各グループの重心値(δθtg1,δθag1)〜(δθtgj,δθagj)とを算出する。本実施形態では、具体的に、各グループの特徴情報の平均値を重心値として算出する。
重心算出部29は、これら算出した重心値を主観走行環境推定用情報記憶部30に出力する。
主観走行環境推定用情報記憶部30は、予め設定した走行環境の対応付けのルールに基づき、特徴情報δAの各グループの重心値と、特徴情報δθの各グループの重心値との組を対応付けのルールに対応する走行環境に対応付けて記憶部16に記憶する。
例えば、各グループに属する特徴情報に対応付けられた時刻情報に基づき、時刻の連続性に基づいて走行環境を対応付ける。つまり、各グループの特徴情報δAとδθとの間で、時刻の連続性が最も類似する組み合わせに対して、1つの走行環境を対応付ける。例えば、重心値(δAtg1,δAag1)と重心値(δθt3,δθa3)との組、重心値(δAt3,δAa2)と重心値(δθt2,δθa2)との組といったように、他の組との間で同じ重心値が重複しないように組み合わせを決定する。
主観走行環境推定部31は、第1設定時間t1の経過タイミング毎に、時間散布度算出部24で算出された時間散布度と、振幅散布度算出部26で算出された振幅散布度とに基づき、記憶装置18に記憶された重心値の組の群から、算出された時間散布度及び振幅散布度の組に最も近い重心値の組を検出する。そして、検出した重心値の組に対応する走行環境を、自動車1のドライバに対する現在の主観的な走行環境と推定(同定)する。
本実施形態では、記憶装置18に記憶された重心値の組の群の中から、時間偏差δAt及び振幅偏差δAaに最も近い重心値と、時間偏差δθt及び振幅偏差δθaに最も近い重心値との組を検出する。そして、検出した重心値の組に対応する走行環境を、現在の走行環境と推定し、推定した走行環境の情報を運転支援制御部32に出力する。
ここで、本実施形態の操舵支援装置12は、目標操舵角θ*と現在操舵角θとの乖離度である操舵角偏差Δθを算出し、この操舵角偏差Δθを縮小させるための操舵支援トルクTsを算出する。更に、この算出した操舵支援トルクTsを、電動モータ13を介してハンドル10aへ出力するようになっている。
具体的に、操舵支援装置12は、供給される操舵角θに基づき、下式(1)に従って、操舵支援トルクTsを算出する。
Ts=Ks×Δθ=Ks×(θ−θ*) …(1)
運転支援制御部32は、主観走行環境推定部31からの走行環境の推定結果に基づき、各走行環境に対して予め設定した制御内容で操舵支援装置12の制御を行うようになっている。具体的に、本実施形態の運転支援制御部32は、支援制御処理として、操舵支援装置12の操舵支援トルクTsの算出に用いる上式(1)のパラメータKsを、推定結果に対応する予め設定した調整量で調整する処理を実施する。
一般に、上式(1)のKsを小さくすることで、操舵アシスト力を小さくして操舵を重くすることができる。逆に、上式(1)のKsを大きくすることで、操舵アシスト力を大きくして操舵を軽くすることができる。
従って、例えば、現在の推定結果に対応する操舵角θの振幅偏差δθa及び時間偏差δθtが他の走行環境に対して相対的に小さいほど、操舵を重く(Ksを小さく)することによって、安定した操舵感を提供することが可能となる。逆に、現在の操舵角θの標準偏差δθが他の走行環境に対して相対的に大きいほど、操舵を軽く(Ksを大きく)することによって、素早い操舵を可能とする操舵感を提供することが可能となる。
また、本実施形態のアクセル操作支援装置14は、アクセル開度A及びアクセル開度Aの変化率に基づき、アクセルペダル8の反力指令値Taを算出する。更に、この算出した反力指令値Taを、反力発生装置15を介してアクセルペダル8へ出力するようになっている。
具体的に、アクセル操作支援装置14は、供給されるアクセル開度Aに基づき、下式(2)に従って、反力指令値Taを算出する。下式(1)において、ηは基準のペダル反力であり、Kaはペダル反力の特性を調整するためのパラメータである。なお、基準ペダル反力ηは、アクセル開度Aに対するマップデータとして予め用意されている。
Ta=Ka×η …(2)
運転支援制御部32は、主観走行環境推定部31からの走行環境の推定結果に基づき、各走行環境に対して予め設定した制御内容でアクセル操作支援装置14の制御を行うようになっている。具体的に、本実施形態の運転支援制御部32は、支援制御処理として、アクセル操作支援装置14の反力指令値Taの算出に用いる上式(2)のパラメータKaを、推定結果に対応する予め設定した調整量で調整する処理を実施する。
一般に、上式(2)のKaを大きくすることで、反力指令値Taを大きくしてペダル反力を重くすることができる。逆に、上式(2)のKaを小さくすることで、反力指令値Taを小さくしてペダル反力を軽くすることができる。
従って、例えば、現在の推定結果に対応するアクセル開度Aの標準偏差δAが他の走行環境に対して相対的に小さいほど、ペダル反力を重く(Kaを大きく)することによって、安定したペダル操作感を提供することが可能となる。逆に、現在のアクセル開度Aの標準偏差δAが他の走行環境に対して相対的に大きいほど、ペダル反力を軽く(Kaを小さく)することによって、素早いペダル操作を可能とする操作感を提供することが可能となる。
(主観走行環境推定用データベース作成処理)
次に、図5に基づき、コントローラ6の機能構成部において行われる主観走行環境推定用データベース作成処理の処理手順を説明する。
図5は、主観走行環境推定用データベース作成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図5の処理は、予め設定した周期で繰り返し実行される。
コントローラ6において、主観走行環境推定用データベース作成処理が開始されると、図5に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、変曲点検出部22において、タイミング制御部21からの通知に基づき、第1設定時間t1が経過したか否かを判定する。そして、経過したと判定した場合(Yes)は、ステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS118に移行する。
ステップS102に移行した場合は、変曲点検出部22において、バッファメモリ17から、第1設定時間t1の計測データ(アクセル開度A、操舵角θ)をRAM等のワークメモリに読み込んで、ステップS104に移行する。
ステップS104では、変曲点検出部22において、ステップS102で読み込んだデータから離散成分を抽出して、ステップS106に移行する。例えば、予め設定した離散時間の間隔でデータを抽出する。
ステップS106では、変曲点検出部22において、ステップS104で抽出した離散成分に基づき、第1設定時間t1におけるアクセル開度Aの時間変化の変曲点Ap1〜ApNと、第1設定時間t1における操舵角θの時間変化の変曲点θp1〜θpNとを検出する。そして、検出した変曲点Ap1〜ApN、θp1〜θpN及び時間情報を、ピーク間時間算出部23及びピーク間振幅算出部25にそれぞれ出力する。その後、ステップS108に移行する。
ステップS108では、ピーク間時間算出部23において、時系列に隣り合う各2つの変曲点Ap(n−1)及びApnの時間間隔であるピーク間時間At1〜At(N−1)を算出する。更に、時系列に隣り合う各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnの時間間隔であるピーク間時間θt1〜θt(N−1)を算出する。その後、算出したピーク間時間At1〜At(N−1)と、ピーク間時間θt1〜θt(N−1)とを、時間散布度算出部24に出力する。その後、ステップS110に移行する。
ステップS110では、ピーク間振幅算出部25において、時系列に隣り合う各2つの変曲点Ap(n−1)及びApnに対応するアクセル開度A(n−1)及びAnの差分値であるピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)を算出する。更に、時系列に隣り合う各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnに対応する操舵角θ(n−1)及びθnの差分値であるピーク間振幅θa1〜θa(N−1)を算出する。その後、算出したピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)と、ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)とを、振幅散布度算出部26に出力する。その後、ステップS112に移行する。
ステップS112では、時間散布度算出部24において、ピーク間時間At1〜AtNの散布度である散布度δAtと、ピーク間時間θt1〜θtNの散布度である散布度δθtとを算出する。そして、算出した散布度δAt及びδθtと時間情報とを、特徴情報記憶部27に出力すると共に、算出した散布度δAt及びδθtを、主観走行環境推定部31に出力する。その後、ステップS114に移行する。
ステップS114では、振幅散布度算出部26において、ピーク間振幅Aa1〜AaNの散布度である散布度δAaと、ピーク間振幅θa1〜θa2の散布度である散布度δθaとを算出する。そして、算出した散布度δAa及びδθaと時間情報とを、特徴情報記憶部27に出力すると共に、算出した散布度δAa及びδθaを、主観走行環境推定部31に出力する。その後、ステップS116に移行する。
ステップS116では、特徴情報記憶部27において、散布度δAt及びδAaの組を特徴情報δAとして時間情報と対応付けて記憶装置18に記憶すると共に、散布度δθt及びδθaの組を特徴情報δθとして時間情報と対応付けて記憶装置18に記憶する。その後、一連の処理を終了する。
一方、ステップS100において、第1設定時間が経過していないと判定されてステップS118に移行した場合は、分類部28において、タイミング制御部21からの通知に基づき、第2設定時間t2が経過したか否かを判定する。そして、経過したと判定した場合(Yes)は、ステップS120に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS120に移行した場合は、分類部28において、記憶装置18に記憶された特徴情報δAの情報群をクラスター分析して複数種類のグループ(クラス)に分類すると共に、記憶装置18に記憶された特徴情報δθの情報群をクラスター分析して複数種類のグループ(クラス)に分類する。そして、分類結果を、重心算出部29に出力して、ステップS120に移行する。
ステップS120では、重心算出部29において、ステップS118で分類された特徴情報δAに対応する各グループの重心値(δAtg1,δAag1)〜(δAtgi,δAagi)を算出する。更に、特徴情報δθに対応する各グループの重心値(δθtg1,δθag1)〜(δθtgj,δθagj)を算出する。なお、i,jは、2以上の自然数である。そして、算出した各グループの重心値を、主観走行環境推定用情報記憶部30に出力する。その後、ステップS124に移行する。以下、区別しない場合に、単に、重心値(δAtg,δAag)及び(δθtg,δθag)と称する場合がある。
ステップS124では、主観走行環境推定用情報記憶部30において、特徴情報δAに対応する各グループの重心値と、特徴情報δθに対応する各グループの重心値とを、予め設定した走行環境の対応付けルールに基づき、該ルールに対応する走行環境に対応付ける。本実施形態では、各重心値に対応するグループに属する特徴情報に対応付けられた時刻情報に基づき、重心値(δAtg1,δAag1)〜(δAtgi,δAagi)と、重心値(δθtg1,δθag1)〜(δθtgj,δθagj)とについて、特徴情報δAに対応する1の重心値と、特徴情報δθに対応する1の重心値との各組み合わせを選定し、選定した各組に走行環境を対応付ける。そして、走行環境を対応付けた重心値の各組を記憶装置18に記憶することで主観走行環境推定用データベースを構築する。なお、既に主観走行環境推定用データベースが構築されている場合は、該データベースを更新する。その後、一連の処理を終了する。
ここで、走行環境は、各環境を識別する識別情報と、各環境に対応する各グループの特徴情報の特性を示す情報(以下、特性情報と称す)とが対応付けられた情報となる。具体的に、識別情報は、例えば、環境1、環境2といった識別番号、道路の属性(高速道路、市街路等)、道路の名称(関越自動車道、国道○号、△県道○号等)などが該当する。また、特性情報は、例えば、特徴情報δA、特徴情報δθの相対的な大きさを示す「小」、「大」といった情報などが該当する。この相対的な大小は、主観走行環境推定用データベースを更新する毎に、そのときの特徴情報相互間の数値の比較によって決める。
(主観走行環境推定処理及び支援制御処理)
次に、図6に基づき、コントローラ6の機能構成部において行われる主観走行環境推定処理及び支援制御処理の処理手順を説明する。
図6は、主観走行環境推定処理及び支援制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図6の処理は、予め設定した周期で繰り返し実行される。
コントローラ6において、主観走行環境推定処理及び支援制御処理が開始されると、図6に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、主観走行環境推定部31において、時間散布度算出部24からの時間散布度δAt及びδθtと、振幅散布度算出部26からの振幅散布度δAa及びδθaとを受信したか否かを判定する。そして、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS202に移行した場合は、主観走行環境推定部31において、記憶装置18に構築された主観走行環境推定用データベースを参照して、受信した時間散布度δAt及びδθtと受信した振幅散布度δAa及びδθaとに最も近い重心値の組を検出する処理を実行する。即ち、主観走行環境推定用データベースから、受信した特徴情報(δAt,δAa)及び(δθt,δθa)の組と最も近い重心値の組を検出する。その後、ステップS204に移行する。
本実施形態において、検出処理は、まず、受信した特徴情報(δAt,δAa)と、主観走行環境推定用データベースに登録された各重心値(δAtg1〜δAtgi,δAag1〜δAagi)との距離δAd1〜δAdiを算出する。例えば、ユークリッド距離「δAd=((δAtg−δAt)2+(δAag−δAa)21/2」を算出する。更に、特徴情報δθ(δθt,δθa)と、主観走行環境推定用データベースに登録された各重心値(δθtg1〜δθtgj,δθag1〜δθagj)との距離δθd1〜δθdiを算出する。例えば、ユークリッド距離「δθd=((δθtg−δθt)2+(δθag−δθa)21/2」を算出する。次に、これら差分値(δAd1,δθd1)〜(δAdi,δθdj)の各組のうち最も小さい重心値の組を、最も近い重心値の組として検出する。具体的に、例えば、差分値の和(δAd+δθd)が最も小さくなる組を最も近い重心値の組として検出する。
ここで、上記検出処理において、一例として、ユークリッド距離を用いる構成を説明したが、この構成に限らない。例えば、マハラノビスの汎距離、バタチャリヤ(Bhattacharrya)距離、平方ユークリッド距離、コサイン距離、ピアソンの相関、チェビシェフ、都市ブロック距離(あるいはマンハッタン距離)、ミンコウスキー和、カルバック情報量、チェルノフ距離のうちいずれかを用いる構成としてもよい。なお、距離と称しているが、類似度を示すものであれば何でも良い。
ステップS204では、主観走行環境推定部31において、ステップS202の検索処理によって検索された重心値に対応する走行環境を、自動車1のドライバに対する現在の走行環境と推定する。そして、推定結果を運転支援制御部32に出力して、ステップS206に移行する。
ステップS206では、運転支援制御部32において、主観走行環境推定部31からの推定結果に基づき、操舵支援装置12及びアクセル操作支援装置14の支援処理を制御する。その後、一連の処理を終了する。
本実施形態において、運転支援制御部32は、推定結果に含まれる特徴情報の相対的な特性に基づき、操舵支援装置12の操舵支援トルクTsを算出する算出式のパラメータKsを調整する。更に、運転支援制御部32は、アクセル操作支援装置14の反力指令値Taを算出する算出式のパラメータKaを調整する。例えば、特徴情報δAの特性情報が「小」であれば、アクセルペダル8に付与するペダル反力が大きくなるようにパラメータKaを調整する。また、例えば、特徴情報δθの特性情報が「大」であれば、ハンドル10aに付与する操舵支援トルクTsが大きくなるようにパラメータKsを調整する。
ここで、標準偏差が相対的に小さいということは、ハンドル操作(操舵)やペダル操作のばらつき(変化)が小さいことを意味する。
また、標準偏差が相対的に大きいということは、ハンドル操作(操舵)やペダル操作のばらつき(変化)が大きいことを意味する。
(動作)
次に、図7〜図9に基づき、本実施形態の車両用走行環境推定装置の動作を説明する。図7(a)は、操舵角θに対応する特徴情報δθをクラスター分析した結果の一例を示す図であり、(b)はアクセル開度Aに対応する特徴情報δAをクラスター分析した結果の一例を示す図である。図8は、クラスター分析結果に対応する走行環境の一例を示す図である。図9は、図8の走行環境に対応する支援制御内容の一例を示す図である。
自動車1を構成する各種センサや各種コントローラ等に電源が供給されると、アクセル開度センサ9、操舵角センサ11等の各種センサが駆動する。これにより、アクセル開度センサ9の検出したアクセル開度検出信号Adと、操舵角センサ11の検出した操舵角検出信号θdとがコントローラ6に供給される。
以降は、自動車1のドライバが運転を開始することで、ドライバの運転操作に応じたアクセル開度検出信号Ad及び操舵角検出信号θdがコントローラ6に供給される。
コントローラ6は、運転操作量記憶部20において、供給されたアクセル開度検出信号Adの示すアクセル開度A及び操舵角検出信号θdの示す操舵角θと、を順次バッファメモリ17に記憶する。
一方、コントローラ6のタイミング制御部21では、RTC16からの時間情報に基づき、第1設定時間t1及び第2設定時間t2の計測が開始される。タイミング制御部21は、第1設定時間t1が経過したと判定すると、該経過したことを示す情報と経過時の時刻情報とを変曲点検出部22に通知する。
変曲点検出部22は、タイミング制御部21からの通知を受けると(ステップS100のYes)、バッファメモリ17から、第1設定時間t1に記憶された操舵角θ及びアクセル開度Aを読み込む(ステップS102)。
変曲点検出部22は、読み込んだ操舵角θ及びアクセル開度Aから離散成分を抽出して(ステップS104)、抽出した離散成分の時間変化における変曲点を検出する。変曲点検出部22は、検出したアクセル開度に対応する変曲点Ap1〜ApNの情報と、検出した操舵角θに対応する変曲点θp1〜θpNの情報とを、ピーク間時間算出部23と、ピーク間振幅算出部25とにそれぞれ出力する(ステップS106)。
ピーク間時間算出部23は、変曲点検出部22からの変曲点Ap1〜ApNの情報に基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点Ap(n−1)及びApnの時間間隔であるピーク間時間At1〜At(N−1)を算出する。更に、ピーク間時間算出部23は、変曲点検出部22からの変曲点θp1〜θpNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnの時間間隔であるピーク間時間θt1〜θt(N−1)を算出する。ピーク間時間算出部23は、算出したピーク間時間At1〜At(N−1)と、ピーク間時間θt1〜θt(N−1)とを、時間散布度算出部24に出力する(ステップS108)。
一方、ピーク間振幅算出部25は、変曲点検出部22からの変曲点Ap1〜ApNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点Ap(n−1)及びApnに対応する各2つのアクセル開度A(n−1)及びAnの差分値であるピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)を算出する。更に、ピーク間振幅算出部25は、変曲点検出部22からの変曲点θp1〜θpNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点θp(n−1)及びθpnに対応する各2つの操舵角θ(n−1)及びθnの差分値であるピーク間振幅θa1〜θa(N−1)を算出する。ピーク間振幅算出部25は、算出したピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)と、ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)とを、振幅散布度算出部26に出力する(ステップS110)。
時間散布度算出部24は、ピーク間時間算出部23からのピーク間時間At1〜At(N−1)に基づき、ここでは、該ピーク間時間At1〜At(N−1)の標準偏差δAtを算出する。更に、時間散布度算出部24は、ピーク間時間算出部23からのピーク間時間θt1〜θt(N−1)に基づき、ここでは、該ピーク間時間θt1〜θt(N−1)の標準偏差δθtを算出する。そして、算出した標準偏差δAt及びδθtとこれらに対応する時刻情報とを、特徴情報記憶部27に出力し、算出した標準偏差δAt及びδθtを主観走行環境推定部31に出力する(ステップS112)。
振幅散布度算出部26は、ピーク間振幅算出部25からのピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)に基づき、ここでは、該ピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)の標準偏差δAaを算出する。更に、振幅散布度算出部26は、ピーク間振幅算出部25からのピーク間振幅θa1〜θa(N−1)に基づき、ここでは、該ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)の標準偏差δθaを算出する。そして、算出した標準偏差δAa及びδθaとこれらに対応する時刻情報とを、特徴情報記憶部27に出力し、算出した標準偏差δAa及びδθaを主観走行環境推定部31に出力する(ステップS114)。
特徴情報記憶部27は、時間散布度算出部24からの標準偏差δAt及びδθtと、振幅散布度算出部26からの標準偏差δAa及びδθaとに基づき、標準偏差δAt及びδAaの組を特徴情報δAとし、標準偏差δθt及びδθaの組を特徴情報δθとして、これら特徴情報を時刻情報と対応付けて記憶装置18に記憶する。
上記一連の処理は、第1設定時間t1が経過する毎に繰り返し実行される。
一方、タイミング制御部21は、第2設定時間t2が経過したと判定すると、該経過したことを分類部28に通知する。
分類部28は、タイミング制御部21からの第2設定時間t2の経過通知を受けると(ステップS118のYes)、記憶装置18に記憶された特徴情報δAの情報群に対してクラスター分析を実施して、該情報群を複数のグループ(クラス)に分類する。更に、分類部28は、記憶装置18に記憶された特徴情報δθの情報群に対してクラスター分析を実行して、該情報群を複数のグループ(クラス)に分類する。そして、分類結果の情報を、重心算出部29に出力する(ステップS120)。
重心算出部29は、分類部28からの分類結果の情報に基づき、特徴情報δAのグループ数iの各グループの重心値(δAtg1,δAag1)〜(δAtgi,δAagi)を算出する。更に、重心算出部29は、特徴情報δθのグループ数jの各グループの重心値(δθtg1,δθag1)〜(δθtgj,δθagj)を算出する。そして、算出した重心値の情報と分類結果の情報とを、主観走行環境推定用情報記憶部30に出力する(ステップS122)。
主観走行環境推定用情報記憶部30は、重心算出部29からの重心値の情報と分類結果の情報と走行環境の対応付けルールとに基づき、特徴情報δAに対応する重心値と特徴情報δθに対応する重心値との各組を選定し、選定した各組を走行環境に対応付けて記憶装置18に記憶する。これにより、主観走行環境推定用データベースを作成又は更新する(ステップS124)。
例えば、図7(a)は、操舵角θに対応する特徴情報δθをクラスター分析して4つのクラス201〜204に分類した結果の一例を示している。図7(a)において、横軸がピーク間時間の標準偏差δθtであり、縦軸がピーク間振幅の標準偏差δθaである。また、図7(a)において、破線で囲まれた領域が各クラスを示し、括弧書きされた数値は、各クラスの重心値を示す。つまり、クラス201の重心値は(2.3,12.8)、クラス202の重心値は(5.6,14.0)、クラス203の重心値は(5.6,43.0)、クラス204の重心値は(8.5,42.0)となる。
また、例えば、図7(b)は、アクセル開度Aに対応する特徴情報δAをクラスター分析して4つのクラス301〜304に分類した結果の一例を示している。図7(b)において、横軸がピーク間時間の標準偏差δAtであり、縦軸がピーク間振幅の標準偏差δAaである。また、図7(b)において、破線で囲まれた領域が各クラスを示し、括弧書きされた数値は、各クラスの重心値を示す。つまり、クラス301の重心値は(3.0,2.1)、クラス302の重心値は(2.1,7.8)、クラス303の重心値は(6.2,7.9)、クラス304の重心値は(8.5,42.0)となる。
本実施形態では、例えば、各クラスを構成する各特徴情報に対応付けられた時刻情報に基づき、操舵角θに対応する重心値と、アクセル開度Aに対応する重心値との組み合わせを選定する。例えば、同じ高速道路を走行していたときの運転操作量に対応するクラス202とクラス302は、各特徴情報に対応付けられた時刻情報が重なるものが多くなるため、この場合に、クラス202の重心値と、クラス302の重心値との組を1つの走行環境に対応付ける。このとき、重心値が、他のクラスの重心値と比較して相対的に小さな値となっているため、特徴情報δθ、即ち操舵角θに対する標準偏差の特性情報を「小」とする。同様に、アクセル開度Aに対応する特徴情報δA、即ちアクセル開度Aに対する標準偏差の特性情報を「小」とする。そして、図8に示すように、クラス202の重心値(5.6,14.0)と、クラス302の重心値(2.1,7.8)の組を、環境1、操舵角に対する標準偏差の特性情報「小」、アクセル開度に対する標準偏差の特性情報「小」に対応付けて記憶装置18に記憶する。
また、例えば、同じ市街地の道路を走行していたときの運転操作量に対応するクラス204とクラス304とについても時刻情報が重なるものが多くなるため、この場合に、クラス204の重心値と、クラス304の重心値との組を1つの走行環境に対応付ける。このとき、クラス204の重心値が、他のクラス201〜203の重心値と比較して、相対的に標準偏差が大きな値となっているため、特徴情報δθ、即ち操舵角θに対する標準偏差の特性情報を「大」とする。また、クラス304の重心値が、他のクラス301〜303の重心値と比較して、相対的に標準偏差が大きな値となっているため、特徴情報δA、即ちアクセル開度Aに対する標準偏差の特性情報を「大」とする。そして、図8に示すように、クラス204の重心値(8.5,42.0)と、クラス304の重心値(8.3,5.7)の組を、環境4、操舵角に対する標準偏差の特性情報「大」、アクセル開度に対する標準偏差の特性情報「大」に対応付けて記憶装置18に記憶する。
同様に、例えば、真っ直ぐなアップダウン路を走行していたときの運転操作量に対応するクラス201の重心値(2.3,12.8)と、クラス303(6.2,7.9)の重心値との組を、図8に示すように、環境2、操舵角に対する標準偏差の特性情報「小」、アクセル開度に対する標準偏差の特性情報「大」に対応付けて記憶装置18に記憶する。
また、同様に、例えば、下りのワインディング路を走行していたときの運転操作量に対応するクラス203の重心値(5.6,43.0)と、クラス301(3.0,2.1)の重心値との組を、図8に示すように、環境3、操舵角に対する標準偏差の特性情報「大」、アクセル開度に対する標準偏差の特性情報「小」に対応付けて記憶装置18に記憶する。
なお、ここでは、「大」、「小」で特性情報を設定する構成としているが、この構成に限らず、例えば「大」、「中」、「小」などもっと細かく設定する構成としてもよい。
このようにして、主観走行環境推定用データベースを作成する。なお、自動車1が、新たな道路を走行することによって、新たなクラスが発生し、新たな走行環境がデーベースに追加される。また、同じ道路でも何度も走行することによってデータベースが更新されていくため、自動車1を運転するドライバ個人に対して、より精度の高い主観的な走行環境を有するデータベースを構築することができる。
一方、主観走行環境推定部31は、時間散布度算出部24からの標準偏差δAt及びδθtと、振幅散布度算出部26からの標準偏差δAa及びδθaとに基づき、自動車1のドライバの現在の主観的な走行環境を推定する。具体的に、主観走行環境推定部31は、受信した標準偏差δAt及びδAaの組と、受信した標準偏差δθt及びδθaの組とに最も近い重心値の組を記憶装置18に構築された主観走行環境推定用データベースから検出する。そして、検出した重心値に対応する走行環境を、自動車1を運転するドライバ個人の現在の主観的な走行環境と推定(同定)する。主観走行環境推定部31は、推定結果の情報を運転支援制御部32に出力する(ステップS204)。
運転支援制御部32は、主観走行環境推定部31からの推定結果に基づき、操舵支援装置12及びアクセル操作支援装置14の支援動作を制御する支援制御処理を実施する(ステップS206)。
具体的に、本実施形態では、図9の支援制御内容に示すように、各環境に対して、操舵反力を通常よりも重くするか又は軽くするか、ペダル反力を通常よりも重くするか又は軽くするかを決定する情報が予め設定されている。
運転支援制御部32は、例えば、推定結果が環境1であると判定すると、操舵反力を通常よりも重くするように操舵支援装置12の操舵支援トルクTsの算出式におけるパラメータKsの値を調整する。つまり、パラメータKsを通常よりも小さな値である予め設定した値へと調整することで、操舵支援トルクTsを通常よりも小さくして、操舵反力を通常よりも重くする。
また、運転支援制御部32は、アクセルペダル8のペダル反力を通常よりも重くするようにアクセル操作支援装置14の反力指令値Taの算出式におけるパラメータKaの値を調整する。つまり、パラメータKaを通常よりも大きな値である予め設定した値へと調整することで、反力指令値Taを通常よりも大きくして、ペダル反力を通常よりも重くする。
つまり、標準偏差が相対的に小さく、ハンドル操作(操舵)やペダル操作のばらつき(変化)が小さい。そのため、ドライバがこのような運転操作を行う走行環境下にいると推定された場合は、運転操作のばらつきを抑える支援を行うことによって、自動車1のドライバに対して、安定した操作感を提供することが可能となる。
また、支援制御装置32は、例えば、推定結果が環境4であると判定すると、操舵反力を通常よりも軽くするようにパラメータKsを通常よりも大きな値である予め設定した値へと調整する。つまり、操舵支援トルクTsを通常よりも大きくして、操舵反力を通常よりも軽くする。
また、支援制御装置32は、アクセルペダル8のペダル反力を通常よりも軽くするようにパラメータKaを通常よりも小さな値である予め設定した値へと調整する。つまり、反力指令値Taを通常よりも小さくして、ペダル反力を通常よりも軽くする。
つまり、標準偏差が相対的に大きく、ハンドル操作(操舵)やペダル操作のばらつき(変化)が大きい。そのため、ドライバがこのような運転操作を行う走行環境下にいると推定された場合は、アクティブな運転操作を行いやすくなる支援を行うことによって、自動車1のドライバに対して、より素早い操作を可能とする(軽快な)操作感を提供することが可能となる。
ここで、上記説明において、アクセルペダル8が、運転操作子の1つである加速操作子に対応し、ハンドル10aが、運転操作子の1つである操舵操作子に対応する。
また、アクセル開度センサ9が、運転操作量検出部の1つである加速操作量検出センサに対応し、操舵角センサ11が、運転操作量検出部の1つである操舵角センサに対応する。
また、運転操作量記憶部20が、運転操作量記憶部に対応し、変曲点検出部22が、変曲点検出部に対応する。
また、ピーク間振幅算出部25が、ピーク間振幅算出部に対応し、ピーク間時間算出部23が、ピーク間時間算出部に対応し、振幅散布度算出部26が、振幅散布度算出部に対応し、時間散布度算出部24が、時間散布度算出部に対応する。
また、特徴情報記憶部27が、特徴情報記憶部に対応し、分類部28が、分類部に対応し、重心算出部29が、重心値算出部に対応し、主観走行環境推定用情報記憶部30が、走行環境推定用情報記憶部に対応する。
また、主観走行環境推定部31が、走行環境推定部に対応し、運転支援制御部32が、運転支援制御部に対応する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)アクセル開度センサ9及び操舵角センサ11が、ドライバが加速指示をするために踏み込み操作するアクセルペダル8の操作量(アクセル開度A)及びドライバが操舵をするために操作するハンドル10aの操作量(操舵角θ)を検出する。バッファメモリ17が、運転操作量記憶部20を介して、予め設定したサンプリング周期でアクセル開度センサ9及び操舵角センサ11で検出したアクセル開度A及び操舵角θを記憶する。変曲点検出部22が、予め設定した第1設定時間t1が経過する毎に、その第1設定時間t1にバッファメモリ17に記憶したアクセル開度Aに基づき、時間変化に伴うアクセル開度Aの変曲点Ap1〜ApNを検出する。変曲点検出部22が、予め設定した第1設定時間t1毎に、その第1設定時間t1にバッファメモリ17に記憶した操舵角θに基づき、時間変化に伴う操舵角θの変曲点θp1〜θpNを検出する。ピーク間振幅算出部25が、変曲点検出部22で検出した変曲点Ap1〜ApNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点に対応する各2つのアクセル開度Aの差分値であるピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)を算出する。ピーク間振幅算出部25が、変曲点検出部22で検出した変曲点θp1〜θpNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点に対応する各2つの操舵角θの差分値であるピーク間振幅θa1〜θa(N−1)を算出する。ピーク間時間算出部23が、変曲点検出部22で検出した変曲点Ap1〜ApNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点の時間間隔であるピーク間時間At1〜At(N−1)を算出する。ピーク間時間算出部23が、変曲点検出部22で検出した変曲点θp1〜θpNに基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点の時間間隔であるピーク間時間θt1〜θt(N−1)を算出する。振幅散布度算出部26が、第1設定時間t1に対応する変曲点Ap1〜ApNに基づきピーク間振幅算出部25で算出した、ピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)の散布度である振幅散布度δAaを算出する。振幅散布度算出部26が、第1設定時間t1に対応する変曲点θp1〜θpNに基づきピーク間振幅算出部で算出した、ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)の散布度である振幅散布度δθaを算出する。時間散布度算出部24が、第1設定時間t1に対応する変曲点Ap1〜ApNに基づきピーク間時間算出部23で算出した、ピーク間時間At1〜At(N−1)の散布度である時間散布度δAtを算出する。時間散布度算出部24が、第1設定時間t1に対応する変曲点Ap1〜ApNに基づきピーク間時間算出部23で算出した、ピーク間時間θt1〜θt(N−1)の散布度である時間散布度δθtを算出する。記憶装置18が、特徴情報記憶部27を介して、振幅散布度算出部26で算出した振幅散布度δAaと時間散布度算出部24で算出した時間散布度δAtとの組である特徴情報δAを記憶する。記憶装置18が、特徴情報記憶部27を介して、振幅散布度算出部26で算出した振幅散布度δθaと時間散布度算出部24で算出した時間散布度δθtとの組である特徴情報δθを記憶する。分類部28が、予め設定した第2設定時間t2に特徴情報記憶部27を介して記憶装置18に記憶された特徴情報δA及びδθを、各特徴情報間の類似度に基づき複数種類のグループに分類する。重心算出部29が、分類部28で分類した各グループの重心値を算出する。主観走行環境推定用情報記憶部30が、重心算出部29で算出した各グループの重心値を、予め設定した走行環境に係る情報に対応付けて記憶する。主観走行環境推定部31が、特徴情報δA及びδθと、主観走行環境推定用情報記憶部30を介して記憶装置18に記憶された重心値とに基づき、特徴情報δA及びδθに最も近い重心値に対応する走行環境を、自動車1のドライバ個人に対する走行環境と推定する。
コントローラ6は、自動車1のドライバの運転操作に応じたアクセル開度A及び操舵角θを順次記憶していき、第1設定時間t1毎に、蓄積されたアクセル開度A及び操舵角θの時間変化における変曲点Ap及びθpをそれぞれ検出する。更に、検出した変曲点Ap及びθpについて、時系列に隣り合う各2つの変曲点Apの時間間隔であるピーク間時間At及び各2つの変曲点θpの時間間隔であるピーク間時間θtを算出する。更に、各2つの変曲点Apに対応する各2つのアクセル開度Aの差分値であるピーク間振幅Aa及び各2つの変曲点θpに対応する各2つの操舵角θの差分値であるピーク間振幅θaを算出する。加えて、第1設定時間t1に対応する変曲点Apに基づき算出したピーク間振幅Aaの散布度である振幅散布度δAa及び第1設定時間t1に対応する変曲点θpに基づき算出したピーク間振幅θaの散布度である振幅散布度δθaを算出する。更に、第1設定時間t1に対応する変曲点Apに基づき算出したピーク間時間Atの散布度である時間散布度δAt及び第1設定時間t1に対応する変曲点θpに基づき算出したピーク間時間θtの散布度である時間散布度δθtを算出する。そして、算出した時間散布度δAt及び振幅散布度δAaの組である特徴情報δAと、算出した時間散布度δθt及び振幅散布度δθaの組である特徴情報δθと、を記憶する。
一方、第2設定時間t2が経過する毎に記憶装置18に記憶された特徴情報δAの情報群を、これらの類似度に基づき複数のグループに分類する。更に、第2設定時間t2が経過する毎に記憶装置18に記憶された特徴情報δθの情報群を、これらの類似度に基づき複数のグループに分類する。更に、分類した各グループの重心値を算出し、算出した重心値を予め設定した走行環境に対応付けて記憶する。そして、最新の特徴情報に最も近い重心値に対応する走行環境を、自動車1のドライバの現在の走行環境と推定する。
ここで、ドライバの運転操作量に対する散布度は、走行環境に対するドライバ個人の特徴が値に出やすく、例えば、走行している道路の種別(例えば、高速道路、市街路、ワインディング路、山坂路など)等によって値が大きく異なる。このことに基づき、ドライバ個人の特徴が出やすい情報を、その類似度に基づき複数のグループに分類することで、各グループは、各走行環境に応じたドライバ固有の特徴情報のグループとなる。つまり、このようにして分類した各グループの重心値の中から、ドライバの運転操作量に基づく特徴情報と最も近い重心値を検出する。これにより、ドライバ個人が主観的・感覚的に感じている走行環境の推定精度を向上することができるという効果が得られる。
(2)振幅散布度算出部26が、振幅散布度δAa及びδθaとして、第1設定時間t1に対応する変曲点Ap1〜ApN及びθp1〜θpNに基づき算出した、ピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)及びθa1〜θa(N−1)の分散値又は標準偏差値を算出する。時間散布度算出部24が、時間散布度δAt及びδθtとして、第1設定時間t1に対応する変曲点Ap1〜ApN及びθp1〜θpNに基づき算出した、ピーク間時間At1〜At(N−1)及びθt1〜θt(N−1)の分散値又は標準偏差値を算出する。
ドライバ個人の運転操作量に対する分散値や標準偏差値は、走行環境の変化に対するドライバ個人の特徴が値に出やすく、例えば、走行している道路の種別(例えば、高速道路、市街路、ワインディング路、山坂路など)等によって値が大きく異なる。
このことに基づき、ドライバ個人の特徴が出やすい情報を、その類似度に基づき複数のグループに分類することで、各グループは、各走行環境に応じたドライバ固有の特徴情報のグループとなる。つまり、このようにして分類した各グループの重心値の中から、ドライバの運転操作量に基づく特徴情報と最も近い重心値を検出する。これにより、ドライバ個人が主観的・感覚的に感じている走行環境の推定精度を向上することができるという効果が得られる。
(3)運転支援制御部32が、主観走行環境推定部31で推定した走行環境に基づき、自動車1の備える操舵支援装置12及びアクセル操作支援装置14の動作を制御する。
これにより、自動車1を運転するドライバ個人が主観的・感覚的に感じている走行環境に応じた運転支援を行うことができるので、ドライバ個人に対して、より適切な運転支援を提供することができるという効果が得られる。
(4)運転操作子は、ドライバが操舵角θを指示するために操作するハンドル10aを備える。運転操作量検出部として、ハンドル10aの操舵角θを検出する操舵角センサ11を備える。操舵支援装置12が、ハンドル10aの操作を支援するための操舵支援トルクTsを該ハンドル10aに付与する。運転支援制御部32が、各グループの重心値に対応する振幅散布度δθa及び時間散布度δθtが比較的小さい程、操舵反力が通常よりも大きくなるように操舵支援装置12の動作を制御し、各グループの重心値に対応する振幅散布度δθa及び時間散布度δθtが比較的大きい程、操舵反力を通常よりも小さくするように操舵支援装置12の動作を制御する。
これにより、自動車1を運転するドライバ個人が主観的・感覚的に感じている走行環境に応じた操舵支援を行うことができるので、ドライバ個人に対して、より適切な操舵支援を提供することができるという効果が得られる。
(5)運転操作子として、ドライバが加速指示をするために操作するアクセルペダル8を備える。運転操作量検出部として、アクセルペダル8の操作量であるアクセル開度Aを検出するアクセル開度センサ9を備える。アクセル操作支援装置14が、アクセルペダル8のペダル反力を制御することでアクセル操作を支援する。運転支援制御部32が、各グループの重心値に対応する振幅散布度δAa及び時間散布度δAtが比較的小さい程、ペダル反力を通常よりも大きくするようにアクセル操作支援装置14の動作を制御し、各グループの重心値に対応する振幅散布度δAa及び時間散布度δAtが比較的大きい程、ペダル反力を通常よりも小さくするようにアクセル操作支援装置14の動作を制御する。
これにより、自動車1を運転するドライバ個人が主観的・感覚的に感じている走行環境に応じたアクセル操作支援を行うことができるので、ドライバ個人に対して、より適切なアクセル操作支援を提供することができるという効果が得られる。
(6)分類部28が、予め設定した第2設定時間t2に記憶装置18に記憶した特徴情報δAの情報群及び特徴情報δθの情報群を、クラスター分析によって複数種類のグループ(クラス)に分類する。
ここで、クラスター分析は、分類対象となる集合を、内的結合 (internal cohesion) と外的分離 (external isolation) とが達成されるような部分集合に分類することができるデータ解析手法である。従って、 クラスター分析を用いて、特徴情報δAの情報群及び特徴情報δθの情報群を分類することで、これら情報群を、ドライバ個人が主観的・感覚的に感じている各走行環境に対応する特徴情報のグループへと精度良く分類することができるという効果が得られる。
(第2実施形態)
(構成)
次に、図10乃至図12に基づき、本発明の第2実施形態を説明する。図10乃至図12は、本発明の第2実施形態を示す図である。なお、上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
上記第1実施形態では、第1設定時間t1が経過時の時刻情報を測定し、算出した特徴情報(時間散布度及び振幅散布度)に対応する時刻情報に基づき、分類した各グループの重心値の組を選定する。そして、該選定した各組に対して1つの走行環境(識別情報)を対応付けるようにしていた。これに対して、本実施形態では、運転操作量を検出時の自動車1の位置情報を測定し、道路地図情報と位置情報とに基づき検出される道路属性を各運転操作量に対応付けて記憶する。そして、道路属性の対応付けられた運転操作量の情報に基づき特徴情報を算出し、該特徴情報の情報群を複数のグループに分類する。更に、この分類した各グループを構成する特徴情報に対応する道路属性に基づき、各グループに対して平均的な道路属性を対応付けるようにした点が異なる。更に、推定された走行環境に対応する道路属性と、実際に自動車1が走行している道路の道路属性とが一致しているか否かを判定し、判定結果に応じた情報を表示するようにした点も異なる。
図10は、第2実施形態の全体的な機能構成を示すブロック図である。
本実施形態の自動車1は、上記第1実施形態の構成に加えて、表示装置19と、ナビゲーション装置40と、を備えている。
表示装置19は、ナビゲーション装置40からの地図情報や、コントローラ6からの後述する一致表示画像及び不一致表示画像等を表示するようになっている。
ナビゲーション装置40は、GPS(Global Positioning System )受信機を有する測位部と、道路地図データベースと、を備えている。
更に、ナビゲーション装置40は、図示しないが、CPUと、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のCPU周辺部品とを備えている。
ナビゲーション装置40は、測位部によってGPS衛星より受信した信号に基づき測位した自動車1の現在位置(緯度,経度)と道路地図データベースに格納された道路地図情報とに基づいて、自動車1の進行方向、自動車1周辺の道路形状情報、現在位置に応じた道路地図情報、交差点情報等を検出することができる。ナビゲーション装置40は、自動車1の現在位置の情報、道路地図情報等の検出情報を、コントローラ6に供給するようになっている。
本実施形態のコントローラ6は、図10に示すように、上記第1実施形態の構成に加えて、道路属性検出部33と、道路属性判定部34と、情報表示部35とを備えている。
道路属性検出部33は、変曲点検出部22からの各変曲点に対応する位置情報に基づき、各変曲点に対応する位置情報の道路地図情報をナビゲーション装置40から取得する。道路属性検出部33は、取得した道路地図情報に基づき、第1設定時間t1が経過する毎に自動車1が走行していた道路属性を検出する。そして、検出した道路属性の情報(以下、道路属性情報と称す)を、ピーク間時間算出部23、ピーク間振幅算出部25及び道路属性判定部34にそれぞれ出力する。
ここで、道路属性は、高速道路、国道、県道などの大まかな属性としてもよいし、高速道路の具体的な名称(例えば、首都高速、関越自動車道等)、国道の具体的な名称(例えば、国道1号、国道16号等)、県道の具体的な名称(例えば、栃木県道250号、神奈川県道311号等)などの細かい属性としてもよい。
道路属性判定部34は、主観走行環境推定部31からの推定結果に対応する道路属性情報と、道路属性検出部33からの道路属性情報とが一致しているか否かを判定する。そして、一致していると判定した場合は、一致していることを示す情報を情報表示部35に出力し、一致していないと判定した場合は、一致していないことを示す情報を情報表示部35に出力する。
情報表示部35は、道路属性判定部34から一致していることを示す情報を取得した場合は、一致していることを視覚表示する画像(以下、一致表示画像と称す)の画像表示信号を表示装置19に出力する。一方、情報表示部35は、道路属性判定部34から一致していないことを示す情報を取得した場合は、一致していないことを視覚表示する画像(以下、不一致表示画像と称す)の画像表示信号を表示装置19に出力する。
また、本実施形態の運転操作量記憶部20は、予め設定したサンプリング周期で、アクセル開度センサ9から供給されるアクセル開度検出信号Adと、操舵角センサ11から供給される操舵角検出信号θdと、ナビゲーション装置40から供給される自動車1の位置情報と、を取得する。そして、取得したアクセル開度検出信号Adの示すアクセル開度A及び操舵角検出信号θdの示す操舵角θを、自動車1の位置情報に対応付けて、時系列にバッファメモリ17に記憶するようになっている。
また、本実施形態の変曲点検出部22は、上記第1実施形態の機能に加えて、抽出した変曲点Ap及びθpと、道路属性検出部33からの該変曲点に対応する道路属性情報と、時刻情報とを、ピーク間時間算出部23及びピーク間振幅算出部25に出力するようになっている。
また、本実施形態のピーク間時間算出部23は、上記第1実施形態の機能に加えて、算出した各ピーク間時間At及びθtと、道路属性検出部33からの該各At及びθtに対応する道路属性情報と、時刻情報とを、時間散布度算出部24に出力するようになっている。
また、本実施形態のピーク間振幅算出部25は、上記第1実施形態の機能に加えて、算出した各ピーク間振幅Aa及びθaと、該各Aa及びθaに対応する道路属性情報と、時刻情報とを、振幅散布度算出部26に出力するようになっている。
また、本実施形態の時間散布度算出部24は、上記第1実施形態の機能に加えて、算出した時間散布度δAt及びδθtと、該δAt及びδθtに対応する道路属性情報と、時刻情報とを、特徴情報記憶部27に出力する。加えて、算出した時間散布度δAt及びδθtと、該δAt及びδθtに対応する道路属性情報とを、主観走行環境推定部31に出力するようになっている。
また、本実施形態の特徴情報記憶部27は、特徴情報δA及び特徴情報δθを、該δA及びδθに対応する道路属性情報及び時刻情報と対応付けて、記憶装置18に記憶するようになっている。
また、本実施形態の主観走行環境推定用情報記憶部30は、分類された各グループに属する特徴情報に対応する道路属性情報に基づき、各グループの重心値に対応する道路属性を決定するようになっている。例えば、各グループ中で最も多い道路属性情報を、該各グループの重心値に対応する道路属性に決定する。また、各重心値に対応する道路属性情報に基づき、同じ道路属性情報を有する、特徴情報δAのグループに対応する重心値と、特徴情報δθのグループに対応する重心値との組を選定する。そして、選定した重心値の組を、該組に対応する道路属性情報を走行環境として対応付けて記憶装置18に記憶するようになっている。
また、本実施形態の主観走行環境推定部31は、上記第1実施形態の機能に加えて、推定結果を、運転支援制御部32及び道路属性判定部34にそれぞれ出力するようになっている。
(道路属性判定処理及び情報表示処理)
次に、図11に基づき、コントローラ6の機能構成部において行われる道路属性判定処理及び情報表示処理の処理手順を説明する。
図11は、道路属性判定処理及び情報表示処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図11の処理は、予め設定した周期で繰り返し実行される。
コントローラ6において、道路属性判定処理及び情報表示処理が開始されると、図11に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、道路属性判定部34において、主観走行環境推定部31からの推定結果に対応する道路属性情報を取得したか否かを判定する。そして、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS302に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS302に移行した場合は、道路属性判定部34において、道路属性検出部33からの最新(現在)の道路属性情報を取得したか否かを判定する。そして、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS304に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS304に移行した場合は、道路属性判定部34において、推定結果に対応する道路属性が、現在の道路属性と一致しているか否かを判定する。そして、一致していると判定した場合(Yes)は、ステップS306に移行し、一致していないと判定した場合(No)は、ステップS308に移行する。
ステップS306に移行した場合は、道路属性判定部34において、一致していることを示す情報を、情報表示部35に出力して、ステップS308に移行する。
ステップS308では、情報表示部35において、予めROM等の記憶媒体に記憶された一致表示画像に基づき、該一致表示画像の画像表示信号を表示装置19に出力して、一連の処理を終了する。
これにより、表示装置19には、一致表示画像が表示される。
一方、ステップS310に移行した場合は、道路属性判定部34において、一致していないことを示す情報を、情報表示部35に出力して、ステップS312に移行する。
ステップS312では、情報表示部35において、予めROM等の記憶媒体に記憶された不一致表示画像に基づき、該不一致表示画像の画像表示信号を表示装置19に出力して、一連の処理を終了する。
これにより、表示装置19には、不一致表示画像が表示される。
(動作)
次に、図12〜図13に基づき、本実施形態の車両用走行環境推定装置の動作を説明する。図12は、本実施形態の走行環境の一例を示す図である。図13は、図12の走行環境に対応する支援制御内容の一例を示す図である。
自動車1を構成する各種センサや各種コントローラ等に電源が供給されると、アクセル開度センサ9、操舵角センサ11等の各種センサが駆動する。これにより、アクセル開度センサ9の検出したアクセル開度検出信号Adと、操舵角センサ11の検出した操舵角検出信号θdとがコントローラ6に供給される。加えて、ナビゲーション装置40が駆動して、自動車1の現在位置が測位され、この位置情報がコントローラ6に供給される。
コントローラ6は、運転操作量記憶部20において、供給されたアクセル開度検出信号Adの示すアクセル開度A及び操舵角検出信号θdの示す操舵角θと、を供給される位置情報に対応付けて順次バッファメモリ17に記憶する。
一方、コントローラ6のタイミング制御部21では、RTC16からの時間情報に基づき、第1設定時間t1及び第2設定時間t2の計測が開始される。タイミング制御部21は、第1設定時間t1が経過したと判定すると、該経過したことを示す情報と経過時の時刻情報とを変曲点検出部22に通知する。
変曲点検出部22は、タイミング制御部21からの通知を受けると(ステップS100のYes)、バッファメモリ17から、第1設定時間t1に記憶された操舵角θ及びアクセル開度Aと、これらに対応付けられた位置情報とを読み込む(ステップS102)。
変曲点検出部22は、読み込んだ操舵角θ及びアクセル開度Aから離散成分を抽出して(ステップS104)、抽出した離散成分の時間変化における変曲点を検出する。変曲点検出部22は、検出したアクセル開度に対応する変曲点Ap1〜ApNの情報と、検出した操舵角θに対応する変曲点θp1〜θpNの情報とを、ピーク間時間算出部23と、ピーク間振幅算出部25とにそれぞれ出力する。更に、変曲点検出部22は、変曲点Ap1〜ApNに対応する位置情報と、変曲点θp1〜θpNに対応する位置情報とを、道路属性検出部33に出力する(ステップS106)。
道路属性検出部33は、変曲点検出部22から取得した変曲点Ap1〜ApNに対応する位置情報と、変曲点θp1〜θpNに対応する位置情報とに基づき、ナビゲーション装置40から、これら位置情報に対応する道路地図情報を取得する。道路属性検出部33は、取得した道路地図情報に基づき、第1設定時間t1における自動車1の走行していた道路の属性を検出する。本実施形態では、具体的に、同じ名称の道路に対応する位置情報が最も多いものを採用し、採用した道路の名称を、第1設定時間t1に走行していた道路の道路属性として検出する。例えば、関越自動車道に対応する位置情報が最も多い場合は、道路属性は関越自動車道となる。
道路属性検出部33は、検出した道路属性の道路属性情報を、ピーク間時間算出部23、ピーク間振幅算出部25及び道路属性判定部34にそれぞれ出力する。
ピーク間時間算出部23は、変曲点検出部22からの変曲点Ap1〜ApNの情報に基づき、ピーク間時間At1〜At(N−1)を算出する。更に、ピーク間時間算出部23は、変曲点検出部22からの変曲点θp1〜θpNに基づき、ピーク間時間θt1〜θt(N−1)を算出する。ピーク間時間算出部23は、算出したピーク間時間At1〜At(N−1)と、ピーク間時間θt1〜θt(N−1)と、道路属性情報とを、時間散布度算出部24に出力する(ステップS108)。
一方、ピーク間振幅算出部25は、変曲点検出部22からの変曲点Ap1〜ApNに基づき、ピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)を算出する。更に、ピーク間振幅算出部25は、変曲点検出部22からの変曲点θp1〜θpNに基づき、ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)を算出する。ピーク間振幅算出部25は、算出したピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)と、ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)と、道路属性情報とを、振幅散布度算出部26に出力する(ステップS110)。
時間散布度算出部24は、ピーク間時間算出部23からのピーク間時間At1〜At(N−1)に基づき、該ピーク間時間At1〜At(N−1)の標準偏差δAtを算出する。更に、時間散布度算出部24は、ピーク間時間算出部23からのピーク間時間θt1〜θt(N−1)に基づき、該ピーク間時間θt1〜θt(N−1)の標準偏差δθtを算出する。そして、算出した標準偏差δAt及びδθtとこれらに対応する時刻情報及び道路属性情報とを、特徴情報記憶部27に出力し、算出した標準偏差δA及びδθとこれらに対応する道路属性情報とを主観走行環境推定部31に出力する(ステップS112)。
振幅散布度算出部26は、ピーク間振幅算出部25からのピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)に基づき、該ピーク間振幅Aa1〜Aa(N−1)の標準偏差δAaを算出する。更に、振幅散布度算出部26は、ピーク間振幅算出部25からのピーク間振幅θa1〜θa(N−1)に基づき、該ピーク間振幅θa1〜θa(N−1)の標準偏差δθaを算出する。そして、算出した標準偏差δAa及びδθaとこれらに対応する時刻情報及び道路属性情報とを、特徴情報記憶部27に出力し、算出した標準偏差δAa及びδθaとこれらに対応する道路属性情報とを主観走行環境推定部31に出力する(ステップS114)。
特徴情報記憶部27は、時間散布度算出部24からの標準偏差δAt及びδθtと、振幅散布度算出部26からの標準偏差δAa及びδθaとに基づき、標準偏差δAt及びδAaの組を特徴情報δAとし、標準偏差δθt及びδθaの組を特徴情報δθとして、これら特徴情報を時刻情報及び道路属性情報と対応付けて記憶装置18に記憶する。
上記一連の処理は、第1設定時間t1が経過する毎に繰り返し実行される。
一方、タイミング制御部21は、第2設定時間t2が経過したと判定すると、該経過したことを示す情報を分類部28に通知する。
分類部28は、タイミング制御部21からの第2設定時間t2の経過通知を受けると(ステップS118のYes)、記憶装置18に記憶された特徴情報δAの情報群に対してクラスター分析を実施して、該情報群を複数のグループ(クラス)に分類する。更に、分類部28は、記憶装置18に記憶された特徴情報δθの情報群に対してクラスター分析を実行して、該情報群を複数のグループ(クラス)に分類する。そして、分類結果の情報を、重心算出部29に出力する(ステップS120)。
重心算出部29は、分類部28からの分類結果の情報に基づき、特徴情報δAのグループ数iの各グループの重心値(δAtg1,δAag1)〜(δAtgi,δAagi)を算出する。更に、重心算出部29は、特徴情報δθのグループ数jの各グループの重心値(δθtg1,δθag1)〜(δθtgj,δθagj)を算出する。そして、算出した重心値の情報と分類結果の情報とを、主観走行環境推定用情報記憶部30に出力する(ステップS122)。
主観走行環境推定用情報記憶部30は、重心算出部29からの重心値の情報と、分類結果の情報と、各重心値に対応するグループの各特徴情報に対応付けられた道路属性情報とに基づき、各重心値に対応する道路属性を決定する。具体的に、各グループに属する特徴情報に対応する道路属性のうち最も多い道路属性を、各グループの重心値に対応する道路属性に決定する。
主観走行環境推定用情報記憶部30は、各重心値に対応する道路属性に基づき、特徴情報δAに対応する重心値と特徴情報δθに対応する重心値との各組を選定する。具体的に、同じ道路属性を有する重心値の組を選定する。そして、重心値の各組を、該各組に対応する道路属性を走行環境として対応付けて、記憶装置18に記憶する。これにより、主観走行環境推定用データベースを作成又は更新する(ステップS124)。
例えば、図12に示すように、1つ目の重心値の組に対して、走行環境として関越自動車道が、操舵角に対する標準偏差の特性「小」が、アクセル開度に対する標準偏差の特性「小」が、それぞれ対応付けられて記憶装置18に記憶される。
同様に、例えば、図12に示すように、2つ目の重心値の組に対して、走行環境として国道X号が、操舵角に対する標準偏差の特性「小」が、アクセル開度に対する標準偏差の特性「大」が、それぞれ対応付けられて記憶装置18に記憶される。
同様に、例えば、図12に示すように、3つ目の重心値の組に対して、走行環境として○△県道Y号が、操舵角に対する標準偏差の特性「大」が、アクセル開度に対する標準偏差の特性「小」が、それぞれ対応付けられて記憶装置18に記憶される。
同様に、例えば、図12に示すように、4つ目の重心値の組に対して、走行環境として国道Z号が、操舵角に対する標準偏差の特性「大」が、アクセル開度に対する標準偏差の特性「大」が、それぞれ対応付けられて記憶装置18に記憶される。
一方、主観走行環境推定部31は、時間散布度算出部24からの標準偏差δAt及びδθtと、振幅散布度算出部26からの標準偏差δAa及びδθaとに基づき、自動車1のドライバに対する現在の主観的な走行環境を推定する。具体的に、主観走行環境推定部31は、受信した標準偏差δAt及びδAaの組と、受信した標準偏差δθt及びδθaの組とに最も近い重心値の組を記憶装置18に構築された主観走行環境推定用データベースから検出する。そして、検出された重心値に対応する走行環境を、自動車1のドライバの現在の主観的な走行環境と推定(同定)する。主観走行環境推定部31は、推定結果の情報を運転支援制御部32及び道路属性判定部34にそれぞれ出力する(ステップS204)。
道路属性判定部34は、主観走行環境推定部31からの推定結果を取得し(ステップS300のYes)、かつ、道路属性検出部33からの道路属性情報を取得すると(ステップS302のYes)、両者の道路属性が一致しているか否かを判定する(ステップS304)。
道路属性判定部34は、両者の道路属性が一致していると判定した場合(ステップS304のYes)は、一致していることを示す情報を情報表示部35に出力する(ステップS306)。一方、道路属性判定部34は、両者の道路属性が一致していないと判定した場合(ステップS304のNo)は、一致していないことを示す情報を情報表示部35に出力する(ステップS310)。
情報表示部35は、道路属性判定部34から、一致していることを示す情報を取得した場合は、一致表示画像の画像表示信号を表示装置19に出力する(ステップS308)。これにより、表示装置19に、自動車1が現在走行している道路の道路属性と、推定結果に対応する道路属性とが一致していることを示す一致表示画像が表示される。
一方、情報表示部35は、道路属性判定部34から、一致していないことを示す情報を取得した場合は、不一致表示画像の画像表示信号を表示装置19に出力する(ステップS312)。これにより、表示装置19に、自動車1が現在走行している道路の道路属性と、推定結果の道路属性とが一致していないことを示す不一致表示画像が表示される。
例えば、不一致表示画像を表示することによって、自動車1のドライバに対して、普段とは異なる運転をしていることを知らせる(あるいは注意喚起する)ことが可能である。また、例えば、不一致表示画像を表示することによって、ドライバは、不適切な運転支援装置の動作制御が行われたとしても、そのことを認識することが可能となる。これにより、ドライバは、主観的な走行環境に基づく運転支援装置の動作制御の機能をオフにする等の対応をすることが可能となる。
なお、運転支援制御部32の動作は、上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。
ここで、上記説明において、アクセルペダル8が、運転操作子の1つである加速操作子に対応し、ハンドル10aが、運転操作子の1つである操舵操作子に対応する。
また、アクセル開度センサ9が、運転操作量検出部の1つである加速操作量検出センサに対応し、操舵角センサ11が、運転操作量検出部の1つである操舵角センサに対応する。
また、運転操作量記憶部20が、運転操作量記憶部に対応し、変曲点検出部22が、変曲点検出部に対応する。
また、ピーク間振幅算出部25が、ピーク間振幅算出部に対応し、ピーク間時間算出部23が、ピーク間時間算出部に対応し、振幅散布度算出部26が、振幅散布度算出部に対応し、時間散布度算出部24が、時間散布度算出部に対応する。
また、特徴情報記憶部27が、特徴情報記憶部に対応し、分類部28が、分類部に対応し、重心算出部29が、重心値算出部に対応し、主観走行環境推定用情報記憶部30が、走行環境推定用情報記憶部に対応する。
また、主観走行環境推定部31が、走行環境推定部に対応し、運転支援制御部32が、運転支援制御部に対応する。
また、ナビゲーション装置40の測位部が、位置情報測定部に対応し、ナビゲーション装置40の道路地図データベースが、道路地図情報記憶部に対応する。
また、道路属性検出部33が、道路属性検出部に対応し、道路属性判定部34が、道路属性判定部に対応し、情報表示部35が、情報表示部に対応する。
(第2実施形態の効果)
本実施形態は、上記第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)ナビゲーション装置40の測位部が、自動車1の位置情報を測定する。運転操作量記憶部20が、測位部で測定した、アクセル開度A及び操舵角θを検出時の位置情報を、該アクセル開度A及び操舵角θに対応付けてバッファメモリ17に記憶する。道路属性検出部33が、アクセル開度A及び操舵角θに対応付けられた位置情報とナビゲーション装置40の道路地図データベースの道路地図情報とに基づき、第1設定時間t1において自動車1が走行していた道路の属性を検出する。主観走行環境推定用情報記憶部30が、道路属性検出部33で検出した道路の属性に基づき、各グループの重心値に対応する道路の属性を決定し、各グループに対応する重心値を、該決定した道路の属性に対応付けて記憶装置18に記憶する。道路属性判定部34が、主観走行環境推定部31で推定した走行環境に対応する道路の属性と、道路属性検出部33で検出した第1設定時間t1に対応する道路の属性とが一致しているか否かを判定する。情報表示部35が、道路属性判定部34の判定結果に基づく情報(一致表示画像又は不一致表示画像)を表示する。
つまり、特徴情報δA及びδθを分類してなる各グループに対応する重心値を、各グループに属する特徴情報に対応する道路の属性に基づいて決定し、決定した道路の属性でラベリングするようにした。更に、推定結果に対応するラベリングした道路の属性と、自動車1が現在走行している道路の属性とが一致しているか否かを判定し、この判定結果に基づく情報を表示するようにした。
これにより、例えば、一致していると判定した場合にそのことを示す画像を表示し、一致していないと判定した場合にそのことを示す画像を表示することとする。この場合に、一致することを示す画像が表示された場合、ドライバはいつも通りの運転を行うことで、適切な運転支援装置の動作制御を受けることが可能となる。また、一致していないことを示す画像を表示することによって、例えば、ドライバに、普段とは異なる運転をしていることを知らせる(あるいは注意喚起する)ことが可能である。また、例えば、一致していないことを示す画像が表示された場合は、ドライバは、不適切な運転支援装置の動作制御が行われたとしても、そのことを認識することが可能となる。これにより、ドライバは、例えば、主観的な走行環境に基づく運転支援装置の動作制御の機能をオフにする等の対応をすることが可能となる。つまり、ドライバが、推定された走行環境に対して、適切な対応をすることができるという効果が得られる。
(変形例)
(1)上記各実施形態では、本発明に係る車両用走行環境推定装置を、電動モータ2を動力源とするいわゆる電気自動車に適用した場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、内燃機関を動力源とする自動車や、内燃機関と電動モータとを備えたハイブリッド車両であっても、本願発明は適用可能である。
(2)上記第2実施形態では、主観走行環境推定部31の推定結果の道路の属性と、道路属性検出部33の検出結果の道路の属性とが一致していないと判定された場合に、情報表示部35において、不一致表示画像を表示装置19に表示する構成とした。この構成に限らず、例えば、不一致の判定結果を運転支援制御部32に出力し、不一致の場合に、操舵支援装置12及びアクセル操作支援装置14等の運転支援装置の動作制御を実施しない構成とするなど他の構成としてもよい。
(3)上記各実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
1 自動車
2 電動モータ
3 変速機
4 ドライブシャフト
5 駆動輪
6 コントローラ
9 アクセル開度センサ
11 操舵角センサ
12 操舵支援装置
13 電動モータ
14 アクセル操作支援装置
15 反力発生装置
16 RTC
17 バッファメモリ
18 記憶装置
19 表示装置
20 運転操作量記憶部
21 タイミング制御部
22 変曲点検出部
23 ピーク間時間算出部
24 時間散布度算出部
25 ピーク間振幅算出部
26 振幅散布度算出部
27 特徴情報記憶部
28 分類部
29 重心算出部
30 主観走行環境推定用情報記憶部
31 主観走行環境推定部
32 運転支援制御部
33 道路属性検出部
34 道路属性判定部
35 情報表示部

Claims (7)

  1. ドライバが運転のために操作する運転操作子の運転操作量を検出する運転操作量検出部と、
    前記運転操作量検出部で検出した前記運転操作量を記憶する運転操作量記憶部と、
    予め設定した第1設定時間が経過する毎に、その第1設定時間で前記運転操作量記憶部に記憶した前記運転操作量に基づき、該運転操作量の時間変化の変曲点を検出する変曲点検出部と、
    前記変曲点検出部で検出した前記変曲点に基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点に対応する各2つの前記運転操作量の差分値であるピーク間振幅を算出するピーク間振幅算出部と、
    前記変曲点検出部で検出した前記変曲点に基づき、時系列に隣り合う各2つの変曲点の時間間隔であるピーク間時間を算出するピーク間時間算出部と、
    前記第1設定時間に対応する前記変曲点に基づき前記ピーク間振幅算出部で算出した前記ピーク間振幅の散布度である振幅散布度を算出する振幅散布度算出部と、
    前記第1設定時間に対応する前記変曲点に基づき前記ピーク間時間算出部で算出した前記ピーク間時間の散布度である時間散布度を算出する時間散布度算出部と、
    前記振幅散布度算出部で算出した前記振幅散布度と前記時間散布度算出部で算出した前記時間散布度との組である特徴情報を記憶する特徴情報記憶部と、
    予め設定した前記第1設定時間よりも長い第2設定時間が経過する毎に、その第2設定時間に前記特徴情報記憶部に記憶した前記特徴情報の情報群を、各特徴情報間の類似度に基づき複数種類のグループに分類する分類部と、
    前記分類部で分類した各グループの重心値を算出する重心値算出部と、
    前記重心値算出部で算出した前記各グループの重心値を、予め設定した走行環境に係る情報と対応付けて記憶する走行環境推定用情報記憶部と、
    前記特徴情報と、前記走行環境推定用情報記憶部に記憶した前記重心値とに基づき、該特徴情報に最も近い重心値に対応する走行環境を、自車両のドライバ個人に対する走行環境と推定する走行環境推定部と、を備えることを特徴とする車両用走行環境推定装置。
  2. 前記振幅散布度算出部は、前記振幅散布度として、前記第1設定時間に対応する前記変曲点に基づき前記ピーク間振幅算出部で算出した前記ピーク間振幅の分散値又は標準偏差値を算出し、
    前記時間散布度算出部は、前記時間散布度として、前記第1設定時間に対応する前記変曲点に基づき前記ピーク間時間算出部で算出した前記ピーク間時間の分散値又は標準偏差値を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行環境推定装置。
  3. 前記走行環境推定部で推定した前記走行環境に基づき、自車両の備える運転支援装置の動作を制御する運転支援制御部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行環境推定装置。
  4. 前記運転操作子は、ドライバが操舵角を指示するために操作する操舵操作子を含み、
    前記運転操作量検出部は、前記操舵操作子の操舵角を検出する操舵角センサを備え、
    前記運転支援装置は、前記操舵操作子の操舵を支援するための操舵支援トルクを該操舵操作子に付与する操舵支援装置を備え、
    前記運転支援制御部は、前記各グループの重心値に対応する前記振幅散布度及び前記時間散布度が比較的小さい程、操舵反力が通常よりも大きくなるように前記操舵支援装置の動作を制御し、前記各グループの重心値に対応する前記振幅散布度及び前記時間散布度が比較的大きい程、前記操舵反力が通常よりも小さくなるように前記操舵支援装置の動作を制御することを特徴とする請求項3に記載の車両用走行環境推定装置。
  5. 前記運転操作子は、ドライバが加速指示をするために操作する加速操作子を含み、
    前記運転操作量検出部は、前記加速操作子の操作量を検出する加速操作量検出センサを備え、
    前記運転支援装置は、前記加速操作子の操作反力を制御することで加速操作子の操作を支援する加速操作支援装置を備え、
    前記運転支援制御部は、前記各グループの重心値に対応する前記振幅散布度及び前記時間散布度が比較的小さい程、前記操作反力を通常よりも大きくするように前記加速操作支援装置の動作を制御し、前記各グループの重心値に対応する前記振幅散布度及び前記時間散布度が比較的大きい程、前記操作反力を通常よりも小さくするように前記加速操作支援装置の動作を制御することを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用走行環境推定装置。
  6. 前記分類部は、前記第2設定時間に前記特徴情報記憶部に記憶した前記特徴情報の情報群を、クラスター分析によって前記複数種類のグループに分類することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両用走行環境推定装置。
  7. 自車両の位置情報を測定する位置情報測定部と、
    道路地図情報の記憶された道路地図情報記憶部と、を更に備え、
    前記運転操作量記憶部は、前記位置情報測定部で測定した、前記運転操作量検出部で前記運転操作量を検出時の位置情報を該運転操作量に対応付けて記憶し、
    前記運転操作量に対応付けられた位置情報と前記道路地図情報とに基づき、前記第1設定時間において自車両が走行していた道路の属性を検出する道路属性検出部を更に備え、
    前記走行環境推定用情報記憶部は、前記道路属性検出部で検出した前記道路の属性に基づき、前記各グループの重心値に対応する前記道路の属性を決定し、前記各グループに対応する重心値を、該決定した道路の属性に対応付けて記憶し、
    前記走行環境推定部で推定した前記走行環境に対応する前記道路の属性と、前記道路属性検出部で検出した前記第1設定時間に対応する前記道路の属性とが一致しているか否かを判定する道路属性判定部と、
    前記道路属性判定部の判定結果に基づく情報を表示する情報表示部と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用走行環境推定装置。
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