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JP2014117730A - ファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法,ファイバレーザ加工装置,及びファイバレーザ加工方法 - Google Patents

ファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法,ファイバレーザ加工装置,及びファイバレーザ加工方法 Download PDF

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JP2014117730A
JP2014117730A JP2012274555A JP2012274555A JP2014117730A JP 2014117730 A JP2014117730 A JP 2014117730A JP 2012274555 A JP2012274555 A JP 2012274555A JP 2012274555 A JP2012274555 A JP 2012274555A JP 2014117730 A JP2014117730 A JP 2014117730A
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Kotaro Kawai
広太郎 河合
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Amada Co Ltd
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Abstract

【課題】独立した大掛かりな装置を用いることなくワークに投射するレーザ光の焦点位置の設定を高精度で安定して行うことができるファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法を提供する。
【解決手段】ファイバレーザ加工装置(51)は戻り光を検出する光検出器(2c)を備える。所定の加工の本加工前に予加工として所定の加工を異なる焦点位置で複数回実行し、各回毎に、光検出器(2c)により検出された戻り光発生期間(T)を得る戻り光発生期間取得ステップ(Step2)と、異なる焦点位置と、戻り光発生期間取得ステップ(Step2)で得られた異なる焦点位置それぞれに対応する戻り光発生期間と、の関係から、カーブフィッティングにより戻り光発生期間(T)の最小値(Tm)を与える焦点位置を設定焦点位置(Fpm)として算出する設定焦点位置算出ステップ(Step4)と、算出した設定焦点位置(Fpm)を本加工の焦点位置として設定する焦点位置設定ステップ(Step5)と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法,ファイバレーザ加工装置,及びファイバレーザ加工方法に係る。
ファイバレーザ加工装置は、YAGレーザ等の従来のレーザを利用する加工装置と比較して、レーザ発振効率やビーム品質が高く、低ランニングコストながらも高出力化が可能なことから、近年急速に普及している。
特に、従来加工し難かった高反射材や難削材(銅、アルミニウム、真鍮、チタン等)の加工にも対応でき、加工領域を拡張するものとされる。
ところで、ファイバレーザ加工装置による加工では、照射するレーザ光の焦点位置を、ワークの材質及び板厚等に応じた最適位置に設定することが重要である。
レーザ光の焦点位置がずれていると、ワークの加工部分に加えるエネルギの密度が低下して所定の加工が行えなくなるばかりか、ビーム径が拡大するために、ワーク表面からの反射光の一部がいわゆる戻り光としてレーザ光経路に逆入光する可能性が高くなる。
この戻り光の光量が顕著に多い場合に懸念される悪影響については周知である。
具体的には、レーザ光を伝送するプロセスファイバを損傷させたり、プロセスファイバを逆行してファイバレーザ発振器に到達した場合には、発振器を破壊する虞がある。
従って、戻り光の光強度がより高くなる高反射材の加工(例えば切断加工や孔明け加工)において、この焦点位置の設定は特に重要であり、その設定は高精度でなされる必要がある。
戻り光の検出に関する技術の例として、本出願人が特許文献1及び特許文献2で開示した技術がある。
また、従来、レーザ光の焦点位置の設定を良好に行うための種々の技術が提案されており、その一例が特許文献3に開示されている。
特許文献3には、レーザ光と同経路でワーク表面に計測用光線を投光し、ワークからの反射光をCCDカメラで捉え、オペレータがモニタ画像を見ながら手動で焦点位置を調節すること等が記載されている。
特開2000−314673号公報 特開2012−179627号公報 特開2007−083285号公報
ところで、特許文献3に記載された技術では、加工用のレーザ光を投光する装置とは別に、独立した計測用の光線の投光手段,CCDカメラ等を用いた画像取得手段,及び取得した画像の表示手段等を含む比較的大掛かりな画像取得装置が独立して必要になる。
また、オペレータによる焦点位置の設定(調節)作業は、作業品質がオペレータの体調や技量等に影響され得る。そのため、焦点位置の高精度な設定を安定して行えない虞がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、独立した大掛かりな装置を用いることなく、ワークに投射するレーザ光の焦点位置の設定を高精度で安定して行うことができるファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法,ファイバレーザ加工装置,及びファイバレーザ加工方法を提供することにある
上記の課題を解決するために、本発明は次の手順又は構成を有する。
1) 加工ヘッド(24)から被加工材(W)にレーザ光(L)を照射して所定の加工をする際の前記レーザ光(L)の焦点位置を設定するファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法であって、
前記ファイバレーザ加工装置(51)は、戻り光を検出する光検出器(2c)を備えており、
前記所定の加工の本加工前に、予加工として前記所定の加工を異なる前記焦点位置で複数回実行し、各回毎に、前記光検出器(2c)により検出された戻り光発生期間(T)を得る戻り光発生期間取得ステップ(Step2)と、
前記異なる焦点位置と、前記戻り光発生期間取得ステップ(Step2)で得られた、前記異なる焦点位置それぞれに対応する戻り光発生期間と、の関係から、カーブフィッティングにより前記戻り光発生期間(T)の最小値(Tm)を与える前記焦点位置を設定焦点位置(Fpm)として算出する設定焦点位置算出ステップ(Step4)と、
算出した前記設定焦点位置(Fpm)を、前記本加工の焦点位置として設定する焦点位置設定ステップ(Step5)と、
を含むことを特徴とするファイバレーザ加工装置(51)における焦点位置設定方法である。
2) 前記異なる焦点位置は、前記被加工材(W)の前記加工ヘッド(24)側の表面(Ws)に対し、少なくとも、前記加工ヘッド(24)側の位置(+Fp)と前記加工ヘッド(24)とは反対側の位置(-Fp)とを含むことを特徴とする1)に記載のファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法である。
3) 被加工材(W)にレーザ光(L)を照射して所定の加工を施すファイバレーザ加工装置であって、
ファイバレーザ発振器(1)と、
前記ファイバレーザ発振器(1)から出力されたレーザ光を被加工材(W)に照射する加工ヘッド(24)と、
前記加工ヘッド(24)に設けられ、前記照射するレーザ光(L)の焦点位置を調節する焦点位置調節部(24a)と、
前記加工ヘッド(24)から入光した戻り光を検出する光検出器(2c)と、
前記ファイバレーザ発振器(1)と前記焦点位置調節部(24a)との動作を制御する制御部(30a)と、を備え、
前記制御部(30a)は、
前記所定の加工の本加工前に、予加工として前記所定の加工を異なる前記焦点位置で複数回実行すると共に、各回毎に、前記光検出器(2c)により検出された戻り光発生期間(T)を取得し、前記異なる焦点位置と、前記異なる焦点位置それぞれに対応する前記戻り光発生期間(T)と、の関係から、カーブフィッティングにより前記戻り光発生期間(T)の最小値(Tm)及び前記戻り光発生期間(T)の最小値(Tm)を与える前記焦点位置を設定焦点位置(Fpm)として算出し、算出した前記設定焦点位置(Fpm)を、前記本加工の焦点位置として設定することを特徴とするファイバレーザ加工装置である。
4) 前記異なる焦点位置は、前記被加工材(W)の前記加工ヘッド(24)側の表面(Ws)に対し、少なくとも、前記加工ヘッド(24)側の位置と前記加工ヘッド(24)とは反対側の位置とを含むことを特徴とする3)に記載のファイバレーザ加工装置(51)である。
5) 前記制御部(30a)は、前記最小値(Tm)を用いて設定された閾値に基づいてアラーム動作を実行することを特徴とする3)又は4)に記載のファイバレーザ加工装置(51)である。
6) ファイバレーザ加工装置(51)の加工ヘッド(24)から被加工材(W)にレーザ光(L)を照射して所定の加工を施すファイバレーザ加工方法であって、
前記ファイバレーザ加工装置(51)は、戻り光を検出する光検出器(2c)を備えており、
前記所定の加工の本加工前のステップとして、
予加工として前記所定の加工を異なる前記焦点位置で複数回実行し、各回毎に、前記光検出器(2c)により検出された戻り光発生期間(T)を得る戻り光発生期間取得ステップと、
前記異なる焦点位置と、前記戻り光発生期間取得ステップで得られた、前記異なる焦点位置それぞれに対応する戻り光発生期間(T)と、の関係から、カーブフィッティングにより前記戻り光発生期間(T)の最小値(Tm)を与える前記焦点位置を設定焦点位置(Fpm)として算出する設定焦点位置算出ステップと、
算出した前記設定焦点位置(Fpm)を、前記本加工の焦点位置として設定する焦点位置設定ステップと、
を含み、
前記本加工のステップに、
前記所定の加工における前記戻り光発生期間(T)をリアルタイムで検出し、前記リアルタイムで検出した前記戻り光発生期間(T)が、前記最小値(Tm)を用いて設定された閾値を越えたか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて越えたと判定した場合に、アラーム動作を実行するアラーム動作実行ステップと、
を含むことを特徴とするファイバレーザ加工方法である。
本発明によれば、独立した大掛かりな装置を用いることなく、ワークに投射するレーザ光の焦点位置の設定を高精度で安定して行える、という効果が得られる。
本発明の実施の形態におけるファイバレーザ加工装置の実施例を説明するための全体斜視図である。 ファイバレーザ加工装置における照射レーザ光の焦点位置について説明するための模式図である。 実施例のファイバレーザ加工装置51における光検出器2cの出力波形例を説明するための図である。 実施例のファイバレーザ加工装置51における焦点位置設定で実行するカーブフィッティングについて説明するための図である。 本発明の実施の形態に係るファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法の手順を説明するためのフロー図である。 実施例のファイバレーザ加工装置51で行う予加工で得られる光検出器2cの出力波形例を説明するための図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図6を参照して説明する。
図1は、実施例のファイバレーザ加工装置51の全体構成を説明するための斜視図である。
ファイバレーザ加工装置51は、被加工材であるワークWにレーザ光を照射して、ワークWに対し切断や孔明け等の加工を施すものである。
ファイバレーザ加工装置51は、レーザ光源であるファイバレーザ発振器1と、ファイバレーザ発振器1から出力されたレーザ光をワークWに照射してワークWに加工を施す本体部20と、ファイバレーザ加工装置51の全体の動作を制御する制御部30a及び記憶部30bを有する制御装置30と、を含んで構成されている。
制御装置30には外部のデータサーバ等から、プログラムを含む加工情報が供給される。加工情報には、プログラムの他に加工するワークWの材質、加工寸法等の加工に必要な情報が含まれる。供給された加工情報は記憶部30bに記憶され、制御部30aにより参照される。
ファイバレーザ発振器1は、光エンジン部2と、カップリングユニット3と、電源ユニット4と、制御ユニット5と、これらを収容する筐体6と、を備えている。
光エンジン部2は、複数のファイバレーザモジュール2aと、それらが並列に接続され、各ファイバレーザモジュール2aで発振したレーザ光を一つのレーザ光に纏めるコンバイナ2bと、各ファイバレーザモジュール2aと並列にコンバイナ2bに接続された光検出器2cと、を有している。図1では、六つのファイバレーザモジュール2aと光検出器2cとがコンバイナ2bに並列接続されている。
コンバイナ2bの出力側には、フィーディングファイバ7の一端側が接続されている。そのフィーディングファイバ7の他端側は、カップリングユニット3に接続されている。
また、カップリングユニット3の出力側には、プロセスファイバ8の一端側が接続されている。
この構成により、コンバイナ2bにおいて纏められて大出力化したレーザ光は、フィーディングファイバ7からカップリングユニット3を経て、プロセスファイバ8に送出される。
プロセスファイバ8の他端側は、後述する加工ヘッド24に接続されており、コンバイナ2bで大出力化されたレーザ光は加工ヘッド24に供給される。
光検出器2cは、加工ヘッド24からプロセスファイバ8を逆行してフィーディングファイバ7に進入した光、すなわち戻り光の強度を測定するために設けられている。
光検出器2cの替わりに、又は光検出器2cと併せて、フィーディングファイバ7又はプロセスファイバ8の側面から漏出する漏出光を検出する、フォトダイオード等を用いた光センサ2dを設けてもよい。図1において、光センサ2dは、フィーディングファイバ7からの漏出光を検出する位置にある。
電源ユニット4は、各ファイバレーザモジュール2aや制御ユニット5などに電力を供給する。
制御ユニット5は、ファイバレーザ発振器1の制御を行う。また、制御ユニット5は、制御部30aにより制御される。
本体部20は、ワークWを載置する載置面21aを有する加工テーブル21と、加工テーブル21に設けられ、その載置面21aに沿う一方向(X軸方向)に移動するX軸キャリッジ22と、を有している。
X軸キャリッジ22には、載置面21aに沿い、かつX軸方向と直交するY軸方向に移動するY軸キャリッジ23が設けられている。
Y軸キャリッジ23には、加工ヘッド24がZ軸方向(X軸及びY軸に直交する方向)に移動可能に取り付けられている。
加工ヘッド24には、上述のように、プロセスファイバ8が接続され、ファイバレーザ発振器1から出力されたレーザ光が供給される。
加工ヘッド24は、内部に備えた焦点調節部である光学系24aにより、供給されたレーザ光に対し所定の光学的処理を施してノズル24bからワークWに向けレーザ光を照射するようになっている。
加工ヘッド24は、光学系24aによる光学的処理において、少なくとも、照射するレーザ光(以下、照射レーザ光Lと称する)の焦点位置(合焦位置)をワークWの厚さ方向の所定位置に設定できるようになっている。すなわち、焦点位置をZ軸方向に調節できるようになっている。
この調節動作は、制御部30aによって制御される。
従って、加工ヘッド24は、X軸キャリッジ22とY軸キャリッジ23との協働動作により、ワークWに対向する範囲において、少なくともワークWに沿う2次元的移動が可能である。また、ワークWの所望の加工点Wpに対して照射レーザ光Lを所定の焦点位置をもって照射し、加工を施すことができる。
図2は、照射レーザ光Lの焦点位置に応じた呼称について説明するための図である。具体的には、光学系24aのワークWに対する離接移動によって移動する焦点Fpの位置を、ワークWと共に模式的に示した図である。
図2(a)は、焦点Fpの位置がワークWから離隔し、ワークWにおける加工ヘッド24側の表面Wsに対して光学系24a側にある場合を示している。この場合の焦点Fpの位置の呼称を、+Fpとする。
図2(b)は、焦点Fpの位置がワークWにおける加工ヘッド24側の表面Wsに位置する場合を示している。この場合の焦点Fpの位置の呼称を、Fp=0(ゼロ)とする。
図2(c)は、焦点Fpの位置がワークWにおける加工ヘッド24側の表面Wsに対し、光学系24aとは反対側に位置する場合を示している。この場合の焦点Fpの位置の呼称を、−Fpとする。
ファイバレーザ加工装置51によるワークWの加工において、制御ユニット5の指示によりファイバレーザ発振器1から出力されたレーザ光は、加工ヘッド24から照射レーザ光LとしてワークWに照射されると、少なからずワークWの表面Ws等で反射する。この反射光は、その反射角度に応じて一部がノズル24bの内部に入光し、照射レーザ光Lの経路を逆行してプロセスファイバ8、カップリングユニット3、コンバイナ2bを通り、一部が光検出器2cに達してその強度が検出される。
図3は、光検出器2cにより戻り光を検出した場合の出力信号の波形例を示している。
具体的には、加工ヘッド24からワークWに対し照射レーザ光Lを照射して、孔明け加工を行った場合の例である。横軸は時間、縦軸は戻り光の強度に対応する電圧である。
図3において、横軸の時間の基準となるタイミングを0(ゼロ)としている。照射レーザ光Lが出射されていない状態で、光検出器2cからの出力は、暗時出力電圧V1を示すようになっている。
この図1の出力信号を得た孔明け加工においては、照射レーザ光Lの照射は時間t1に開始され、少なくとも図3に示される時間範囲で照射は継続していた。
この照射レーザ光Lの照射に対し、光検出器2cからの出力信号は、時間t1で戻り光を検出して電圧がV2に上昇し、時間t2で暗時出力電圧V1に下降した。
これは、時間t1の照射開始で孔の形成が開始すると共に戻り光も発生し、時間経過と共に孔は深くなり、時間t2で孔が貫通したため光検出器2cで検出される程の戻り光が生じなくなったことによる。
すなわち、時間t1と時間t2との間の期間T1は、孔明けに要した時間に対応している。
制御部30aは、光検出器2cから出力された出力信号の波形から、電圧V2と暗時出力電圧V1との差分に基づいて期間T1(すなわち、t1〜t2)を得る。
実施例のファイバレーザ加工装置51は、所定の加工の本加工を行うの前に、焦点位置以外の条件が本加工と同じで孔明け加工を、焦点位置を変えて複数回、予加工として実施することができるようになっている。焦点位置以外の条件は、例えば、ワークWの材質及び板厚、レーザ出力、等である。
そして、各予加工の孔明け加工に要した時間に対応する期間Tに基づいて、加工時間が最も短くなると推定される焦点位置を求め、その焦点位置を本加工での焦点位置として設定するようになっている。
予加工回数は、少なくとも3回実施する。高精度の設定のため4回以上とするのが好ましい。
以下、この予加工による最適焦点位置の設定手順について、図4〜図6を参照して詳述する。
図4は、予加工における焦点Fpの位置と、加工時間に対応する期間Tと、の関係を示したグラフである。グラフ横軸が焦点FpのZ軸方向の位置であり、グラフ縦軸が期間Tであって上方側ほど長い期間となる。
この例において、予加工は、Fp=0の位置から+Fp側に3点、−Fp側に4点、の合計8点、8回実施し、各回で得られた期間Tを丸印でプロットしてある。
横軸における各点間ピッチ、すなわち、各回でZ軸方向にずらす焦点位置の距離は、加工するワークWの材質や厚さ等で適宜選択される。例えば、1μmピッチである。
図5は、予加工の手順を示すフロー図である。
図6は、予加工において光検出器2cから出力された波形の例を示している。
制御部30aは、記憶部30bに記憶された加工情報に基づいて、予加工回数、各予加工間の焦点位置のピッチ、基準となるFp=0のZ軸方向での絶対位置等の予加工条件を設定する(Step1)。その際、制御部30aは、予加工の焦点位置を、少なくとも+Fp側と−Fp側とを含むようにし、合計3点以上設定する。その際、ワークWにおける加工ヘッド24側の表面位置(完全に一致していなくても近傍であればよい)を焦点位置として含ませることが望ましい。
制御部30aは、ファイバレーザ発振器1及び本体部20を動作させ、焦点位置の異なる3回以上の予加工を実施し、光検出器2cからの出力波形から各回毎に期間Tを得る(Step2)。
例えば、焦点位置Fp(−1)での期間Taは、図6(a)に示される出力波形の、電圧V2を示す期間t3〜t4から得られる。
また、期間Taよりも顕著に長い焦点位置Fp(−3)での期間Tbは、図6(b)に示される出力波形の、電圧V2を示す期間t5〜t6から得られる。
図4に戻り、制御部30aは、(Step2)により得られたFp−Tの関係を示す予加工プロットデータに対し、最小二乗法等によるカーブフィッティング実行をして、近似曲線T(Fp)を求める(Step3)。
この近似曲線T(Fp)は、(Step1)における設定が適切であれば極小値を有する。制御部30aは、得られた近似曲線T(Fp)の極小値を最小値Tmとして求めると共に、最小値Tmを与える焦点位置Fpmを算出する(Step4)。
そして、制御部30aは、焦点位置Fpmを本加工における焦点位置(設定焦点位置)として設定し(Step5)、予加工を終了する。
また、制御部30aは、(Step4)で求めた最小値Tmを、本加工において異常が発生したか否か、又は異常が予測されるか否か、の判断するための一つの閾値として利用する。
具体的には、制御部30aは、本加工中においても、光検出器2cからの出力波形に基づいて期間Tをリアルタイムで監視する。
この監視において、期間Tが、予め設定された下記の異常判定式(式1)を満たす長さに達した場合、すなわち、良好な加工が行われている範囲として設定された期間を越えて継続して戻り光が検出された場合に、制御部30aは、異常が発生している又は異常が発生する可能性が高い、と判断し、装置保護のためのアラーム動作を実行する。
T>k×Tm (k:1以上の定数)・・・(式1)
定数kは、例えば2.0≦k≦5.0と設定するのがよい。
アラーム動作は、例えば、画像又は音声により異常の旨を作業者に向け出力する動作、ファイバレーザ発振器1におけるレーザ発振を停止する動作、電源を遮断する動作、等である。
以上、詳述したように、実施例のファイバレーザ加工装置51は、焦点位置の設定のために投光手段や画像取得手段などの独立した大掛かりな装置を用いることなく、光検出器2c(又は光センサ2d)を設けるだけで、焦点位置の設定を行うことができる。
また、設定に際しては、光検出器2cからの出力波形から、強度に影響されない大小関係のみを利用して加工時間に対応する期間Tを得ると共に、期間Tの極小値を与える焦点位置を算出し最適位置として採用するので、焦点位置の設定を高精度に行うことができる。
また、焦点位置の設定は、人為的ではなく制御部30aからの所定の手順に沿った指示に従って行われるので、安定した設定が行われる。
本発明の実施例は、上述した手順及び構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
戻り光の検出手段やその配置位置は、光検出器2c及び光センサ2dやそれらの配置位置に限定されるものではない。例えば、プロセスファイバ8において側方への漏れ光を検出するものでもよく、特許文献2に示されるような加工ヘッド24内に設けられるものでもよい。
実施例において、焦点位置の設定は、孔明け加工の場合について説明したが、孔明け加工以外の加工にも適用可能である。
1 ファイバレーザ発振器
2 光エンジン部
2a ファイバレーザモジュール、 2b コンバイナ、 2c 光検出器
2d 光センサ
3 カップリングユニット
4 電源ユニット
5 制御ユニット
6 筐体
7 フィーディングファイバ
8 プロセスファイバ
20 本体部
21 加工テーブル、 21a 載置面
22 X軸キャリッジ
23 Y軸キャリッジ
24 加工ヘッド、 24a 光学系(焦点調節部)、 24b ノズル
30 制御装置、 30a 制御部、 30b 記憶部
51 ファイバレーザ加工装置
Fp 焦点、 Fpm 焦点位置
k 定数
L 照射レーザ光
T,Ta,Tb 期間、 Tm (期間の)最小値
t1〜t6 時間
V1,V2 電圧
W ワーク、 Wp 加工点、 Ws 表面

Claims (6)

  1. 加工ヘッドから被加工材にレーザ光を照射して所定の加工をする際の前記レーザ光の焦点位置を設定するファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法であって、
    前記ファイバレーザ加工装置は、戻り光を検出する光検出器を備えており、
    前記所定の加工の本加工前に、予加工として前記所定の加工を異なる前記焦点位置で複数回実行し、各回毎に、前記光検出器により検出された戻り光発生期間を得る戻り光発生期間取得ステップと、
    前記異なる焦点位置と、前記戻り光発生期間取得ステップで得られた、前記異なる焦点位置それぞれに対応する戻り光発生期間と、の関係から、カーブフィッティングにより前記戻り光発生期間の最小値を与える前記焦点位置を設定焦点位置として算出する設定焦点位置算出ステップと、
    算出した前記設定焦点位置を、前記本加工の焦点位置として設定する焦点位置設定ステップと、
    を含むことを特徴とするファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法。
  2. 前記異なる焦点位置は、前記被加工材の前記加工ヘッド側の表面に対し、少なくとも、前記加工ヘッド側の位置と前記加工ヘッドとは反対側の位置とを含むことを特徴とする請求項1記載のファイバレーザ加工装置における焦点位置設定方法。
  3. 被加工材にレーザ光を照射して所定の加工を施すファイバレーザ加工装置であって、
    ファイバレーザ発振器と、
    前記ファイバレーザ発振器から出力されたレーザ光を被加工材に照射する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドに設けられ、前記照射するレーザ光の焦点位置を調節する焦点位置調節部と、
    前記加工ヘッドから入光した戻り光を検出する光検出器と、
    前記ファイバレーザ発振器と前記焦点位置調節部との動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記所定の加工の本加工前に、予加工として前記所定の加工を異なる前記焦点位置で複数回実行すると共に、各回毎に、前記光検出器により検出された戻り光発生期間を取得し、前記異なる焦点位置と、前記異なる焦点位置それぞれに対応する前記戻り光発生期間と、の関係から、カーブフィッティングにより前記戻り光発生期間の最小値及び前記戻り光発生期間の最小値を与える前記焦点位置を設定焦点位置として算出し、算出した前記設定焦点位置を、前記本加工の焦点位置として設定することを特徴とするファイバレーザ加工装置。
  4. 前記異なる焦点位置は、前記被加工材の前記加工ヘッド側の表面に対し、少なくとも、前記加工ヘッド側の位置と前記加工ヘッドとは反対側の位置とを含むことを特徴とする請求項3記載のファイバレーザ加工装置。
  5. 前記制御部は、前記最小値を用いて設定された閾値に基づいてアラーム動作を実行することを特徴とする請求項3又は請求項4記載のファイバレーザ加工装置。
  6. ファイバレーザ加工装置の加工ヘッドから被加工材にレーザ光を照射して所定の加工を施すファイバレーザ加工方法であって、
    前記ファイバレーザ加工装置は、戻り光を検出する光検出器を備えており、
    前記所定の加工の本加工前のステップとして、
    予加工として前記所定の加工を異なる前記焦点位置で複数回実行し、各回毎に、前記光検出器により検出された戻り光発生期間を得る戻り光発生期間取得ステップと、
    前記異なる焦点位置と、前記戻り光発生期間取得ステップで得られた、前記異なる焦点位置それぞれに対応する戻り光発生期間と、の関係から、カーブフィッティングにより前記戻り光発生期間の最小値を与える前記焦点位置を設定焦点位置として算出する設定焦点位置算出ステップと、
    算出した前記設定焦点位置を、前記本加工の焦点位置として設定する焦点位置設定ステップと、
    を含み、
    前記本加工のステップに、
    前記所定の加工における前記戻り光発生期間をリアルタイムで検出し、前記リアルタイムで検出した前記戻り光発生期間が、前記最小値を用いて設定された閾値を越えたか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて越えたと判定した場合に、アラーム動作を実行するアラーム動作実行ステップと、
    を含むことを特徴とするファイバレーザ加工方法。
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