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JP2014112149A - 有機elパネルの駆動装置及び駆動方法 - Google Patents

有機elパネルの駆動装置及び駆動方法 Download PDF

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JP2014112149A JP2012266359A JP2012266359A JP2014112149A JP 2014112149 A JP2014112149 A JP 2014112149A JP 2012266359 A JP2012266359 A JP 2012266359A JP 2012266359 A JP2012266359 A JP 2012266359A JP 2014112149 A JP2014112149 A JP 2014112149A
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Junichi Maruyama
淳一 丸山
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Nippon Seiki Co Ltd
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Abstract

【課題】 有機EL素子を立ち上がりよく発光させ、また、発光輝度の階調制御におけるリニヤリティーを向上させることを可能とする。
【解決手段】 表示コントローラ14によって、次の走査ラインS1〜Smの走査前に、各走査スイッチ21〜2mによって走査ライン21〜2mの全てを第一の電位に接続すると共に、各ドライブスイッチ31〜3nによってドライブラインD1〜Dnの全てを第三の電位に接続して各有機EL素子E11〜Emnの寄生容量を放電する第一のステップと、次に発光させる有機EL素子E11〜Emnが接続されたドライブラインD1〜Dnをプリチャージ定電流源B1〜Bnと接続し、プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインD1〜Dnに接続される次に発光させない有機EL素子E11〜Emnの電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機ELパネルの駆動装置及び駆動方法に関し、特にドットマトリクス型の有機ELパネルの駆動装置及び駆動方法に関するものである。
従来より、ドットマトリクス型の有機ELパネルの駆動装置及び駆動方法が種々提案されており、例えば特許文献1に開示されている。かかる有機ELパネルは、支持基板上にITO等の導電性透明膜からなる複数の陽極ライン(以下、ドライブラインと記す)をストライプ状に形成し、このドライブラインの背面に有機発光層を含む有機層を形成し、この有機層の背面にアルミニウム等の金属蒸着膜からなる複数の陰極ライン(以下、走査ラインと記す)をドライブラインに直交するように形成し、これらドライブラインと走査ラインとで有機層を挟持して発光画素となる有機EL素子を得るものである。
例えば図6に示すように、従来例である有機ELパネルの駆動装置100は、有機ELパネル1と、陰極駆動回路2と、陽極駆動回路3と、表示コントローラ4と、を有している。
有機ELパネル1は、有機EL素子E11〜Emnがマトリクス状に配置されてなるものである。有機EL素子E11〜Emnは、図6における水平方向に複数設けられた走査ラインS1〜Smと、走査ラインS1〜Smと直交するように複数設けられたドライブラインD1〜Dnとの交差位置に接続されている。有機EL素子E11〜Emnは、並列配置されたダイオード成分及び寄生容量成分からなる等価回路で表される(図7参照)。ただし、図面が煩雑になることを防ぐため、図6においては有機EL素子E11〜Emnをダイオード成分のみで図示している。
陰極駆動回路2は、各走査ラインS1〜Smに対応する複数の走査スイッチ21〜2mを備えている。走査スイッチ21〜2mは、表示コントローラ4からの制御信号に基づいて、各走査ラインS1〜Smを選択的にアース電位(0V)または陰極側の電源電圧となる逆バイアス電圧Vcに接続するものである。走査ラインS1〜Smは、走査時にはアース電位に接続され、非走査時には逆バイアス電圧Vcと接続される。
陽極駆動回路3は、各ドライブラインD1〜Dnに対応して個々に駆動電流(定電流)を供給する定電流源A1〜Anと、各ドライブラインD1〜Dnに定電流源A1〜Anまたはアース電位(0V)を接続可能とするドライブスイッチ31〜3nと、を備えてなる。各ドライブスイッチ31〜3nの接続状態の切り換えは、表示コントローラ4からの制御信号に基づいて決定される。
表示コントローラ4は、陰極駆動回路2に制御信号を出力して走査スイッチ21〜2mによって走査ラインS1〜Smを順次走査すると共に、入力される画像データに基づいてこの走査に同期して陽極駆動回路3に制御信号を出力して各ドライブスイッチ31〜3nの接続状態を切り換えることによって、有機EL素子E11〜Enmを選択的に発光させ、有機ELパネル1に文字,図形等の所定画像を表示させる。上述のような有機ELパネル1の駆動方式は、「単純マトリクス方式」或いは「パッシブマトリクス方式」と称されている。
また、表示コントローラ4は、陽極駆動回路3のドライブスイッチD1〜Dnの切り換えを行う前記制御信号のパルス幅変調(PWM)に基づいて有機EL素子E11〜Enmへの駆動電流のデューティー比を変更することによって有機EL素子E11〜Enmの発光輝度を階調制御することが可能となっている。
ここで、有機EL素子からなる有機EL素子E11〜Emnは、図7で示されるように所定の寄生容量を有しており、各ドライブラインD1〜Dnには、同一ドライブライン上の各有機EL素子E11〜Emnの寄生容量の合成容量が接続されることとなる。例えばドライブラインD1には、有機EL素子E11〜Em1の寄生容量の合成容量が接続される。そのため、定電流源A1〜Anからの駆動電流がこの合成容量を充電し、有機EL素子E11〜Emnが所定の発光開始電圧に達するまでに所定の時間を要し、有機EL素子E11〜Emnの発光立ち上がり時間に遅れが生じるという問題がある。
この点を解消するべく、走査ラインS1〜Smの走査を切り換える際にすべての走査ラインS1〜Smを同電位に設定し、発光駆動時に、発光させる有機EL素子(以下、選択素子とも言う)に対して、走査ラインS1〜Smの非選択の逆バイアス電圧Vcから選択素子と同一ドライブライン上の発光させない有機EL素子(以下、非選択素子とも言う)の寄生容量を経由して充電を行うリセット駆動法(例えば特許文献1参照)や、発光駆動前に駆動電流よりも大きな値の定電流を選択素子が接続されるドライブラインに供給して選択素子の電圧を発光開始電圧まで昇圧させるプリチャージ駆動法が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開平9−232074号公報 特開2005−156859号公報
しかしながら、従来のリセット駆動法においては、発光立ち上がり時の選択素子の電圧は逆バイアス電圧Vcにまで上昇する。電源電圧である逆バイアス電圧Vcは、通常はパネル配線抵抗での電圧降下等を加味して発光開始電圧よりも高い電位に設定される。そのため立ち上がり時に選択素子に急峻に電荷が注入されて選択素子の電圧が発光開始電圧よりも高い電位となるオーバーシュートが生じ、発光輝度の階調制御のリニヤリティー(直線性)が損なわれるという問題点があった。すなわち、発光輝度の階調制御において、定電流源A1〜Anからの電流供給時間が長ければ比較的オーバーシュートによる影響は目立たないものの、電流供給時間が短くなるほどその影響が顕著となり、短い電流印加時間において実際の発光輝度が所望の輝度よりも高くなるという問題点を有している。
また、特許文献2に開示されるプリチャージ駆動法では、選択素子の電圧を急峻に発光開始電圧まで昇圧させる必要があるため、発光駆動前のプリチャージ用定電流源の電流値が大きなものとなり回路が大型化するという問題点を有している。
本発明は、この問題に鑑みてなされたものであり、有機EL素子を立ち上がりよく発光させ、また、発光輝度の階調制御におけるリニヤリティーを向上させることが可能な有機ELパネルの駆動装置及び駆動方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、互いに交差するように配設された複数の走査ラインと複数のドライブラインと、前記各走査ラインと前記各ドライブラインとの交差位置に接続される複数の有機EL素子と、走査時の第一の電位または非走査時の第二の電位に前記各走査ラインを接続可能な複数の走査スイッチ手段と、駆動電流を供給する定電流源または前記第一の電位と同電位の第三の電位に前記各ドライブラインを接続可能な複数のドライブスイッチ手段と、前記各走査スイッチ手段に前記各走査ラインを順次走査させ、この走査と同期して前記各ドライブスイッチ手段に選択的に前記各ドライブラインを前記定電流源と接続させて前記各有機EL素子を選択的に発光させる制御手段と、を備える有機ELパネルの駆動装置であって、
前記各ドライブスイッチ手段は、プリチャージ定電流を供給するプリチャージ定電流源に前記各ドライブラインを接続可能であり、
前記制御手段は、次の走査ラインの走査前に、
前記各走査スイッチ手段によって前記走査ラインの全てを前記第一の電位に接続すると共に、前記各ドライブスイッチ手段によって前記ドライブラインの全てを前記第三の電位に接続して前記各有機EL素子の寄生容量を放電する第一のステップと、
次に発光させる有機EL素子が接続されたドライブラインを前記プリチャージ定電流源と接続し、前記プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインに接続される次に発光させない有機EL素子の電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行することを特徴とする。
本発明は、前記課題を解決するために、複数の走査ラインと複数のドライブラインとを互いに交差するように配設し、前記各走査ラインと前記各ドライブラインとの交差位置に複数の有機EL素子を接続し、走査時の第一の電位または非走査時の第二の電位に前記各走査ラインを接続可能とし、駆動電流を供給する定電流源または前記第一の電位と同電位の第三の電位に前記各ドライブラインを接続可能とし、前記各走査ラインを順次走査させ、この走査と同期して選択的に前記各ドライブラインを前記定電流源と接続させて前記各有機EL素子を選択的に発光させる有機ELパネルの駆動方法であって、
プリチャージ定電流を供給するプリチャージ定電流源に前記各ドライブラインを接続可能であり、
次の走査ラインの走査前に、
前記走査ラインの全てを前記第一の電位に接続すると共に、前記ドライブラインの全てを前記第三の電位に接続して前記各有機EL素子の寄生容量を放電する第一のステップと、
次に発光させる有機EL素子が接続されたドライブラインを前記プリチャージ定電流源と接続し、前記プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインに接続される次に発光させない有機EL素子の電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、有機EL素子を立ち上がりよく発光させ、また、発光輝度の階調制御におけるリニヤリティーを向上させることが可能となるものである。
本発明の実施形態である有機ELパネルの駆動装置を示す回路図である。 同上有機ELパネルの駆動装置における第一のステップを説明する回路図である。 同上有機ELパネルの駆動装置における第二のステップを説明する回路図である。 同上有機ELパネルの駆動装置における発光駆動を説明する回路図である。 (a)従来例における選択素子の電圧を示すタイムチャート図及び(b)同上有機ELパネルの駆動装置における選択素子の電圧を示すタイムチャート図である。 従来例を示す回路図である。 同上従来例の有機EL素子の等価回路の説明図である。
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。なお、前述の従来例と同一あるいは相当箇所には同一符号を付してその詳細は適宜省略する。
本発明の実施形態である有機ELパネルの駆動装置200は、有機ELパネル11と、陰極駆動回路12と、陽極駆動回路13と、表示コントローラ(制御手段)14と、メモリ15と、を備えている。なお、図1では各部を別個に示しているが、各部を一体的に備えるコントロールドライバーICを用いても良い。
有機ELパネル11は、有機EL素子E11〜Emnがマトリクス状に配設されてなるものである。有機EL素子E11〜Emnは、図1中の水平方向に複数設けられた走査ラインS1〜Smと、走査ラインS1〜Smと直交するように複数設けられたドライブラインD1〜Dnとの交差位置に接続されている。有機EL素子E11〜Emnは、並列配置されたダイオード成分及び寄生容量成分からなる等価回路で表される(図7参照)。ただし、図面が煩雑になることを防ぐため、図1においては有機EL素子E11〜Emnをダイオード成分のみで図示している。
陰極駆動回路12は、各走査ラインS1〜Smに対応する複数の走査スイッチ(走査スイッチ手段)21〜2mを備えている。走査スイッチ21〜2mは、表示コントローラ14からの制御信号に基づいて、各走査ラインS1〜Smを選択的にアース電位(0V、第一の電位)または陰極側の電源電圧となる逆バイアス電圧(第二の電位)Vcに接続するものである。つまり、走査時の走査ラインS1〜Smはアース電位に接続され、非走査時の走査ラインS1〜Smは逆バイアス電圧Vcに接続される。
陽極駆動回路13は、各ドライブラインD1〜Dnに対応して個々に駆動電流(定電流)を供給する定電流源A1〜Anと、各ドライブラインD1〜Dnに対応して個々に後述するプリチャージ用のプリチャージ電流(定電流)を供給するプリチャージ定電流源B1〜Bnと、各ドライブラインD1〜Dnを選択的に定電流源A1〜An、プリチャージ定電流源B1〜Bnまたはアース電位(0V、第三の電位)を接続可能とするドライブスイッチ(ドライブスイッチ手段)31〜3nと、を備える。各ドライブスイッチ31〜3nの接続状態の切り換えは、表示コントローラ4からの制御信号に基づいて決定される。選択素子が接続されるドライブラインD1〜Dnは定電流源A1〜Anと接続され、選択素子が接続されないドライブラインD1〜Dnはアース電位と接続される。走査された走査ラインS1〜Smと定電流源A1〜Anと接続されるドライブラインD1〜Dnとの交差位置に接続される選択素子は、順方向に駆動電流が供給されて発光する。また、選択素子が接続されるドライブラインD1〜Dnは、走査ラインS1〜Smの次の走査前にプリチャージ定電流源B1〜Bnと接続されて同一ドライブラインD1〜Dn上の非選択素子を含む有機EL素子E11〜Emnにプリチャージ電流が供給される。前記プリチャージ定電流が供給された有機EL素子E11〜Emnには順方向の電荷が注入され正の電圧が発生する。なお、正の電圧とは、陽極側の電位が、陰極側の電位よりも高い状態を示している。
表示コントローラ14は、陰極駆動回路12に制御信号を出力して走査ラインS1〜Smを順次走査すると共に、入力される画像データに基づいてこの走査と同期して陽極駆動回路13に制御信号を出力して各ドライブスイッチ31〜3nの接続状態を切り換えることによって、有機ELパネル1に文字,図形等の所定画像を表示させる。また、表示コントローラ14は、陽極駆動回路13のドライブスイッチ31〜3nの切り換えを行う前記制御信号のパルス幅変調(PWM)に基づいて有機EL素子E11〜Enmへの駆動電流のデューティー比を変更することによって有機EL素子E11〜Enmの発光輝度を階調制御することが可能となっている。
メモリ15は、前記画像データを記憶する記憶素子であり、VRAM等からなる。
次に、本実施形態における有機ELパネルの駆動方法について、走査ラインS1の走査時に有機EL素子E11,E12を選択素子として発光させ、その後走査ラインS2の走査時に有機EL素子E22,E23を選択素子として発光させる場合を例に上げて説明する。
表示コントローラ14は、まず、陰極駆動回路12に前記制御信号を出力して、図1に示すように走査スイッチ21によって走査ラインS1を走査し(アース電位に接続し)、また、この走査と同期して陽極駆動回路13に前記制御信号を出力して、ドライブスイッチ31,32によってドライブラインD1,D2を定電流源A1,A2と接続する。これによって、順方向に駆動電流が供給されると選択素子である有機EL素子E11,E12が発光する。
そして、走査ラインS1の走査を終了した後、走査ラインS2を走査する次の走査の前に、以下のステップを実行する。
表示コントローラ14は、第一のステップとして、陰極駆動回路12及び陽極駆動回路13に前記制御信号を出力して、走査スイッチ21〜2m及びドライブスイッチ31〜3nによって、図2に示すように走査ラインS1〜Smの全て及びドライブラインD1〜Dnの全てを共にアース電位に接続して、前に発光させた有機EL素子E11,E21の寄生容量を放電させる。
次に、表示コントローラ14は、第二のステップとして、陽極駆動回路13に前記制御信号を出力して、ドライブスイッチ32,33によって、図3に示すように次の選択素子である有機EL素子E22,E32が接続されるドライブラインD2,D3をプリチャージ定電流源B2,B3に接続する。なお、走査ラインS1〜Snの全て及び次の選択素子が接続されない他のドライブラインD1,Dnはアース電位に接続された状態が維持される。これにより、プリチャージ定電流源B2,B3からの前記プリチャージ定電流がドライブラインD2,D3上の非選択素子を含む全ての有機EL素子E22〜E2m,E31〜E3mに対して順方向に供給される(プリチャージ)。このプリチャージにより、有機EL素子E22〜E2m,E31〜E3mの寄生容量には順方向の電荷が注入され、有機EL素子E22〜E2m,E31〜E3mには正の電圧が発生する。このとき、前記プリチャージ定電流の電流値及び/または供給時間は、有機EL素子E22〜E2m,E31〜E3mの両電極間の正の電圧が発光開始より低い電位のプリチャージ電圧Vpに上昇する(設定される)ように適宜定められる。前記プリチャージ定電流の電流値及び/または供給時間をこのように定める理由は後で詳述する。
そして、前記プリチャージが終了すると、表示コントローラ14は、陰極駆動回路12に前記制御信号を出力して、走査スイッチ22によって、次の走査として図4に示すように走査ラインS2を走査する。走査ラインS2の走査に際しては、走査される走査ラインS2をアース電位に接続する状態を維持する一方、走査スイッチ21,23〜2mの接続状態を切り換えて走査されない他の走査ラインS1,S3〜Smを逆バイアス電圧Vcに接続する状態とする。また、表示コントローラ14は、走査ラインS2の走査と同期して陽極駆動回路13に前記制御信号を出力し、ドライブスイッチ31,32によって、次の選択素子である有機EL素子E22,E32が接続されるドライブラインD2,D3を定電流源A2,A3に接続する一方、選択素子が接続されない他のドライブラインD1,Dnをアース電位に接続する状態を維持する。これにより、図4の矢印で示すように選択素子である有機EL素子E22,E32に対して、定電流源A2,A3からの駆動電流が順方向に供給されると共に、同一のドライブラインD2,D3上の非選択素子である有機EL素子E12及びE32〜Em2,E13及びE33〜Em3の寄生容量を経由して走査されない走査ラインS1,S3〜Smの非走査時の逆バイアス電圧Vcからも電荷が注入されて、選択素子である有機EL素子E22,E32が立ち上がりよく発光する。
本実施形態においては、走査ラインS2の走査時の発光立ち上がり時に逆バイアス電圧Vcから非選択素子である有機EL素子E12及びE32〜Em2,E13及びE33,Em3の寄生容量に逆バイアス方向に注入される電荷が前記プリチャージによって順方向に注入された電荷と相殺され、選択素子である有機EL素子E22,E32に非選択素子である有機EL素子E12及びE32〜Em2,E13及びE33,Em3の寄生容量を経由して供給される電流量が減少する。
ここで、選択素子に非選択素子の寄生容量を経由して供給される電流量Δiは、以下の式1で表される。

(式1)Δi=CEL×d(逆バイアス電圧Vc−非選択素子の電圧Vn)/dt

なお、CELは非選択素子の寄生容量を示す。また、dtは非選択素子に流れる電流値を示し、非選択素子毎に異なる。
従来のリセット駆動法では、非選択素子の電圧Vnは0Vであるのに対して、本実施形態においては、前記プリチャージを行うことで非選択素子の電圧Vnはプリチャージ電圧Vpに昇圧されている。したがって、前記プリチャージによって、発光立ち上がり時に非選択素子の寄生容量を経由して選択素子に供給される電流量Δiが減少することがわかる。
図5は、有機EL素子E11〜Enmの発光駆動における選択素子の電圧を示すタイムチャート図である。図5(a)は従来例のリセット駆動法による発光駆動を示し、図5(b)は本実施形態の駆動方法における発光駆動を示している。従来例のリセット駆動法による発光駆動では、次の走査の前に有機EL素子E11〜Enmの電荷を放電するリセット期間を設けることで、図5(a)に示すように次の走査時の選択素子の電圧の立ち上がりは急峻となるものの、立ち上がり時に選択素子の電圧が発光開始電圧Vdより高くなるオーバーシュートが生じている。これに対し、本実施形態の駆動方法における発光駆動においては、次の走査の前にリセット期間後に選択素子が接続されるドライブラインD1〜Dn上の非選択素子を含む全ての有機EL素子E11〜Enmに対して順方向に前記プリチャージ定電流を供給するプリチャージ期間を設け、前記プリチャージ定電流が供給された非選択素子の電圧をプリチャージ電圧Vpに昇圧することによって、次の走査時に非選択素子の寄生容量を経由して選択素子に供給される電流量を調整してオーバーシュートを抑制することが可能となっている。これによって、発光輝度の階調制御において駆動電流の供給時間が短い場合であっても所望の輝度を得ることができ、階調制御のリニヤリティーを向上させることができる。なお、前記プリチャージによって選択素子の電圧もプリチャージ電圧Vpに昇圧されることとなるが、プリチャージ電圧Vpは発光開始電圧Vdよりも低い電位であるため、前記プリチャージ期間において選択素子が発光することはない。なお、本実施形態における前記プリチャージは次の走査前に有機EL素子E11〜Enmに定電流を供給する点で従来のプリチャージ駆動法と共通するものの、本実施形態においては昇圧の主たる対象は非選択素子であり、また、昇圧するべきプリチャージ電圧Vpは次の走査時に非選択素子の寄生容量を経由して供給される電流量を抑制できる程度の電位であるため、発光開始電圧Vdまで昇圧させる従来のプリチャージ駆動法と比較してプリチャージ定電流源B1〜Bnの電流値は小さくてよく、回路を大型化させることはない。
なお、有機EL素子の個数が異なる複数種類の有機ELパネルへの対応や経時変化や周囲温度等の環境変化への対応を行うべく、前記プリチャージ定電流の電流値及び/あるいは供給時間を任意に変更可能としてもよい。この場合は、プリチャージ定電流源B1〜Bnを可変定電流源とする方法や陽極駆動回路13のドライブスイッチ31〜3nの切り換えを行う前記制御信号のパルス幅変調(PWM)に基づいて有機EL素子E11〜Enmへの前記プリチャージ定電流のデューティー比を変更する方法やこれらの組み合わせによって実施可能である。
また、本実施形態では、プリチャージ定電流源B1〜Bnを駆動電流を供給する定電流源A1〜Anと別個に設けているが、プリチャージ定電流の電流値や定電流源の応答性によっては駆動電流を供給する定電流源がプリチャージ定電流源を兼ねる(同一の定電流源で駆動電流の供給とプリチャージ定電流源の供給を行う)ものであってもよい。この場合は、定電流源を可変定電流源とする方法や、プリチャージ定電流の供給時間を適宜設定する方法やこれらの組み合わせなどで同一の定電流源で駆動電流の供給とプリチャージ定電流の供給とを行うことができる。
本実施形態である有機ELパネルの駆動装置200は、互いに交差するように配設された複数の走査ラインS1〜Smと複数のドライブラインD1〜Dnと、各走査ラインS1〜Smと各ドライブラインD1〜Dnとの交差位置に接続される複数の有機EL素子E11〜Emnと、走査時の第一の電位または非走査時の第二の電位に各走査ラインS1〜Smを接続可能な複数の走査スイッチ21〜2mと、駆動電流を供給する定電流源A1〜Anまたは前記第一の電位と同電位の第三の電位に各ドライブラインD1〜Dnを接続可能な複数のドライブスイッチ31〜3nと、各走査スイッチ21〜2mに各走査ラインS1〜Smを順次走査させ、この走査と同期して各ドライブスイッチ31〜3nに選択的に各ドライブラインD1〜Dnを定電流源A1〜Anと接続させて各有機EL素子E11〜Emnを選択的に発光させる表示コントローラ14と、を備える有機ELパネルの駆動装置であって、各ドライブスイッチ31〜3nは、プリチャージ定電流を供給するプリチャージ定電流源B1〜Bnに各ドライブラインD1〜Dnを接続可能であり、表示コントローラ14は、次の走査ラインS1〜Smの走査前に、各走査スイッチ21〜2mによって走査ラインS1〜Smの全てを前記第一の電位に接続すると共に、各ドライブスイッチ31〜3nによってドライブラインD1〜Dnの全てを前記第三の電位に接続して各有機EL素子E11〜Emnの寄生容量を放電する第一のステップと、次に発光させる有機EL素子E11〜Emnが接続されたドライブラインD1〜Dnをプリチャージ定電流源B1〜Bnと接続し、前記プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインD1〜Dnに接続される次に発光させない有機EL素子E11〜Emnの電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行することを特徴とする。
本実施形態である有機ELパネルの駆動方法は、複数の走査ラインS1〜Smと複数のドライブラインD1〜Dnとを互いに交差するように配設し、各走査ラインS1〜Smと各ドライブラインD1〜Dnとの交差位置に複数の有機EL素子E11〜Emnを接続し、走査時の第一の電位または非走査時の第二の電位に各走査ラインS1〜Smを接続可能とし、駆動電流を供給する定電流源A1〜Anまたは前記第一の電位と同電位の第三の電位に各ドライブラインD1〜Dnを接続可能とし、各走査ラインS1〜Smを順次走査させ、この走査と同期して選択的に各ドライブラインD1〜Dnを定電流源A1〜Anと接続させて各有機EL素子E11〜Emnを選択的に発光させる有機ELパネルの駆動方法であって、プリチャージ定電流を供給するプリチャージ定電流源B1〜Bnに各ドライブラインD1〜Dnを接続可能とし、次の走査ラインS1〜Smの走査前に、走査ラインS1〜Smの全てを前記第一の電位に接続すると共に、ドライブラインD1〜Dnの全てを前記第三の電位に接続して各有機EL素子E11〜Emnの寄生容量を放電する第一のステップと、次に発光させる有機EL素子E11〜Emnが接続されたドライブラインD1〜Dnをプリチャージ定電流源B1〜Bnと接続し、前記プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインD1〜Dnに接続される次に発光させない有機EL素子E11〜Emnの電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行することを特徴とする。
これによれば、次の走査時の発光立ち上がり時に非選択素子の寄生容量を経由して選択素子に経由して供給される電流量が減少させ、発光立ち上がり時の選択素子の電圧にオーバーシュートが生じることを抑制することができるため、有機EL素子E11〜Emnを立ち上がりよく発光させ、また、発光輝度の階調制御におけるリニヤリティーを向上させることが可能となる。
また、かかる有機ELパネルの駆動装置200及び有機ELパネルの駆動方法は、前記プリチャージ定電流の電流値及び/あるいは供給時間を任意に変更可能であることを特徴とする。
これによれば、有機EL素子の個数が異なり複数種類の有機ELパネルに用いる場合や経時変化や周囲温度等の環境変化が生じる場合などの最適なプリチャージ電圧Vpの値が変化する状況への対応ができ、有機ELパネルの駆動装置や駆動方法としての利便性を向上させることができる。
また、かかる有機ELパネルの駆動装置200及び有機ELパネルの駆動方法は、定電流源A1〜Anは、プリチャージ定電流源B1〜Bnを兼ねることを特徴とする。
これによれば、回路を小型化させることができる。
本発明は、ドットマトリクス型の有機ELパネルの駆動装置及び駆動方法に好適である。
200 有機ELパネルの駆動装置
11 有機ELパネル
12 陰極駆動回路
13 陽極駆動回路
14 表示コントローラ
15 メモリ

Claims (6)

  1. 互いに交差するように配設された複数の走査ラインと複数のドライブラインと、前記各走査ラインと前記各ドライブラインとの交差位置に接続される複数の有機EL素子と、走査時の第一の電位または非走査時の第二の電位に前記各走査ラインを接続可能な複数の走査スイッチ手段と、駆動電流を供給する定電流源または前記第一の電位と同電位の第三の電位に前記各ドライブラインを接続可能な複数のドライブスイッチ手段と、前記各走査スイッチ手段に前記各走査ラインを順次走査させ、この走査と同期して前記各ドライブスイッチ手段に選択的に前記各ドライブラインを前記定電流源と接続させて前記各有機EL素子を選択的に発光させる制御手段と、を備える有機ELパネルの駆動装置であって、
    前記各ドライブスイッチ手段は、プリチャージ定電流を供給するプリチャージ定電流源に前記各ドライブラインを接続可能であり、
    前記制御手段は、次の走査ラインの走査前に、
    前記各走査スイッチ手段によって前記走査ラインの全てを前記第一の電位に接続すると共に、前記各ドライブスイッチ手段によって前記ドライブラインの全てを前記第三の電位に接続して前記各有機EL素子の寄生容量を放電する第一のステップと、
    次に発光させる有機EL素子が接続されたドライブラインを前記プリチャージ定電流源と接続し、前記プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインに接続される次に発光させない有機EL素子の電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行することを特徴とする有機ELパネルの駆動装置。
  2. 前記プリチャージ定電流の電流値及び/あるいは供給時間を任意に変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネルの駆動装置。
  3. 前記定電流源は、前記プリチャージ定電流源を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネルの駆動装置。
  4. 複数の走査ラインと複数のドライブラインとを互いに交差するように配設し、前記各走査ラインと前記各ドライブラインとの交差位置に複数の有機EL素子を接続し、走査時の第一の電位または非走査時の第二の電位に前記各走査ラインを接続可能とし、駆動電流を供給する定電流源または前記第一の電位と同電位の第三の電位に前記各ドライブラインを接続可能とし、前記各走査ラインを順次走査させ、この走査と同期して選択的に前記各ドライブラインを前記定電流源と接続させて前記各有機EL素子を選択的に発光させる有機ELパネルの駆動方法であって、
    プリチャージ定電流を供給するプリチャージ定電流源に前記各ドライブラインを接続可能とし、
    次の走査ラインの走査前に、
    前記走査ラインの全てを前記第一の電位に接続すると共に、前記ドライブラインの全てを前記第三の電位に接続して前記各有機EL素子の寄生容量を放電する第一のステップと、
    次に発光させる有機EL素子が接続されたドライブラインを前記プリチャージ定電流源と接続し、前記プリチャージ定電流を供給してこのドライブラインに接続される次に発光させない有機EL素子の電圧を発光開始電圧より低いプリチャージ電位に昇圧させる第二のステップと、を実行することを特徴とする有機ELパネルの駆動方法。
  5. 前記プリチャージ定電流の電流値及び/あるいは供給時間を任意に変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の有機ELパネルの駆動方法。
  6. 前記定電流源は、前記プリチャージ定電流源を兼ねることを特徴とする請求項4に記載の有機ELパネルの駆動方法。
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