JP2014190132A - パネル取付金具 - Google Patents

Abstract

【課題】単管架台に太陽光パネルなどのあらゆるパネルを取付けるための取付金具において、パネルの設置作業が容易で設置コストも廉価な製品を提供する。
【解決手段】複数の単管で構成される単管架台にパネルを取付けるための取付金具であって、外周面に平面部を有し内周面が半円形状で単管杭の外周面に接する形態の基盤部と、該基盤部の両端部にそれぞれ軸支された２つの旋回部とを有し、該旋回部同士を旋回させて締結させて前記単管の外周面を把持するクランプ体と、前記基盤部に形成された平面部に固設させた、底面が平面形状からなる略Ｕ字形状又は略Ｌ字形状の溝部を有し、該溝部の両縦壁又は一方の縦壁の先端部から基盤部の平面部と平行な面からなる平板状のフランジ部が溝部より外方向に延設された載置板とを備えることもより課題解決できた。
【選択図】 図１

Description

本発明は、単管架台に太陽光パネル等の各種のパネルを設置するためのパネル取付金具に関するものである。

近年、自然エネルギーである太陽光を利用した発電システムが大きな注目を浴びている。この太陽光発電システムは、多数の太陽光パネルが平面状に取付けられて構成されるが、例えば特許文献１に記載されているように、太陽光パネルの取付けには断面略矩形状のアングル材に、当該アングル材に対応した形状の取付け金具を介して行う技術が開示されている。また、一般的には、円筒形状の単管で構成した単管架台に、当該単管の外周面を把持する形態の取付金具を介して行う技術等がある。

一般的に、単管架台に取付ける場合に使用する取付金具には、図９に示す取付金具がある。この取付金具３０は、単管Ｐの外周面を把持して取付けられ、該取付金具３０の基盤部３１の平面部に孔が穿孔されており、該平面部にパネルＢを接して取付けボルトナットによる締結でパネルＢを固設させていた。

そして、この取付金具３０は、例えば太陽光パネル等の１枚のパネルＢの一方の端部を固定するために使用され、２枚のパネルＢを取り付けるためには、図１０に示すように、二本の単管Ｐを隣接して配置し、それぞれの単管Ｐに取付金具３０を取付け、その取付金具３０それぞれにパネルＢを取り付けていた。

特許第４９０６９６６号公報

特許文献１に記載の技術は、単管にパネルを固設する場合には使用できないという問題があった。また、一般的な取付金具の場合には、従来の取付金具３０によって例えば太陽光パネル等のパネルＢの端部を固定する場合は、図１０に示すように１枚のパネルＢの１方の端部ごとに１つの取付金具３０を必要とし、かつ１本の単管Ｐを必要とするので、多くの単管Ｐ及び多くの取付金具３０を必要とし、その結果、太陽光パネル等のパネルＢの設置作業における部品類の購入コストが高くなり、取付工事においても部品点数が多い分だけ設置コストも嵩むといった問題があった。

また、隣接する単管Ｐそれぞれに、二つの異なる取付金具３０にそれぞれ１枚のパネルＢを載せるため、２つの隣接するパネルＢ間で該パネルの表面の上下方向に段差ができやすく、その段差を解消させるための高さ方向の位置合わせ調整に時間がかかるという問題もあった。従って、これによっても太陽光パネルＢの設置作業が厄介で設置コストが嵩んでしまうという問題があった。

本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、単管架台に太陽光パネルなどのあらゆるパネルを取付けるための取付金具において、パネルの設置作業が容易で設置コストも廉価な製品を提供することを課題とする。

請求項１に記載のパネル取付金具１は、複数の単管Ｐで構成される単管架台ＦにパネルＢを取付けるための取付金具であって、基盤部２と、該基盤部２の両端部にそれぞれ軸支された２つの旋回部３とを有し、該旋回部３同士を旋回させて締結させて前記単管Ｐの外周面を把持するクランプ体１０と、前記基盤部２に形成された平面部２１に固設させた、底面が平面形状からなる略Ｕ字形状又は略Ｌ字形状の溝部４０を有し、該溝部４０の両縦壁又は一方の縦壁の先端部から基盤部２の平面部２１と平行な面からなる平板状のフランジ部４１が溝部４０より外方向に延設された載置板２０と、を備えることを特徴とする。

請求項２に記載のパネル取付金具は、請求項１において、前記載置板２０の延設されたフランジ部４１に、パネル取付用の孔２３が穿孔されていることを特徴とする。

請求項１に記載のパネル取付金具１は、隣接させる２枚のパネルＢの取付部を有する載置板２０を備えるので、１本の単管Ｐで１つのパネル取付金具１で２枚のパネルＢを取り付けられので、従来の２本の単管Ｐで２つのパネル取付金具で２枚のパネルＢを取り付ける形態に比較して、単管のコスト、パネル取付金具又は設置コストが約半減できるというコスト低減効果が生じ、かつ設置時間を大幅に短縮できる。

また、従来のパネル取付金具を使用した場合は、１本の単管Ｐで１つのパネル取付金具で取り付けられたパネルＢの、隣接されたパネルＢ同士の表面の高さ方向の位置を同一になるように調整するには単管Ｐの位置から調整する必要があったが、本発明であるパネル取付金具１を使用した場合には、１枚のパネル取付金具１に隣接させて２つのパネルＢの端部Ｂ１を載設するので、載設すると自動的に無調整で２つのパネルＢの表面の高さ位置は単管Ｐに対して同一の高さにできるので、従来は必要であった高さ方向の位置合わせ調整を全くしなくてもよいという効果が生じ、施工が極めて容易になるという効果を奏する。

請求項２に記載のパネル取付金具１は、請求項１の発明と同じ効果を奏するとともに、パネルＢをボルトナット使用による締結によって容易に固設できるという効果を奏する。

本発明に係るパネル取付金具の概要正面図である。 図１に示すパネル取付金具の概要左側面図である。 図１に示すパネル取付金具の概要右側面図である。 図１に示すパネル取付金具の載置板の概要平面図である。 本発明に係るパネル取付金具の旋回部が開いた状態の概要正面図である。 本発明に係るパネル２枚用のパネル取付金具を使用した場合の概要正面図である。 本発明に係るパネル１枚用のパネル取付金具を使用した場合の概要正面図である。 本発明に係るパネル取付金具を使用して、太陽光パネルを単管架台に設置した状態を示す概略図である。 従来例に係るパネル取付金具を示す正面図である。 従来例に係るパネル取付金具を使用して２枚用のパネルを設置した場合の概要正面図である。

本発明に係るパネル取付金具１の実施形態を、図１乃至図８に示す。パネル取付金具１は、図８に示すように、複数の円筒状の単管Ｐで構成される単管架台Ｆに、例えば太陽光パネルなどの平板状のパネルＢを取付けるためのものであり、クランプ体１０と載置板２０とを備える。

パネル取付金具１は、複数の単管Ｐで構成される単管架台ＦにパネルＢを取付けるための取付金具であって、基盤部２と、該基盤部２の両端部にそれぞれ軸支された２つの旋回部３とを有し、該旋回部３同士を旋回させて締結させて前記単管Ｐの外周面を把持するクランプ体１０と、前記基盤部２に形成された平面部２１に固設させた、底面が平面形状からなる略Ｕ字形状の溝部４０（例えば図１に示す溝部形態）又は略Ｌ字形状の溝部４０（例えば図７に示すような形態）を有し、図１又は図７に示すように、該溝部４０の両縦壁又は一方の縦壁の先端部から基盤部２の平面部２１と平行な面からなる平板状のフランジ部４１が溝部より外方向に延設された載置板２０とを備える。

クランプ体１０は、単管Ｐの外周面を着脱自在に把持するものであり、基盤部２と２つの旋回部３とを備え、該旋回部３は押圧部１２とネジ部材１６とを備える。基盤部２は図１に示すように略Ｌ字形状又は略Ｃ字形状を形成し、外壁側に平面部２１を有する。基盤部２の両端部は、一方の端部には軸ピン１３によって回動自在に押圧部１２が連結され、他方の端部には軸ピン１９によって回動自在にネジ部材１６が連結される。また、押圧部１２の他方端部にはネジ部材１６と係合する係合凹部１５を有する略二股状の突起部１４が形成される。

ネジ部材１６は、ボルト部１７とナット部１８で構成される。ボルト部１７は、その一端が基盤部２に回動ピン１９によって回動自在に連結され、他端が押圧部１２の係合凹部１５に着脱自在に係合する。ナット部１８は、ボルト部１７に螺合し、突起部１４を押圧し、この押圧力によってクランプ体１０を単管Ｐの外周面に固定する。

載置板２０は、図１、図４又は図７に示すように、クランプ体１０の基盤部２の平面部２１に複数のビス２２で固定された、底面が平面形状からなる略Ｕ字形状又は略Ｌ字形状の溝部４０を有し、該溝部４０の両縦壁又は一方の縦壁の先端部から基盤部２の平面部２１と平行な面からなる平板状のフランジ部４１が溝部４０より外方向に延設された形態を有する。前記フランジ部４１に太陽光パネル等のパネルＢの端部Ｂ１を載設する。

前記載置板２０には、図７に示すような１つのパネルＢの端部Ｂ１を載設するタイプと、図６に示すような隣接させて設置する２つのパネルＢの端部Ｂ１を載設するタイプとがある。１つのパネルＢの端部Ｂ１を載設するタイプの載置板２０のフランジ面４１には長孔等の孔２３を形成し、隣接させて設置する２つのパネルＢの端部Ｂ１を載設するタイプの載置板２０の２つのフランジ面４１にはそれぞれ長孔等の孔２３を形成している。この長孔等の孔２３は、例えば太陽光パネル等のパネルＢを固定するためにボルトナット等による締結に使用され、長孔にした方が２枚のパネル間の隙をいくらにするかという位置調整がしやすい。

この載置板２０は、パイプＰに把持させたときはパイプの断面の円形状の中心と一致する、クランプ体１０の中央部から左右方向にほぼ同じ長さ延設されている。これにより、載置板２０に上載される太陽光パネル等のパネルＢの荷重を単管Ｐの全体に均等に作用させ、当該太陽光パネル等のパネルＢをより安定した姿勢で設置するようにしている。なお、載置板２０の幅（単管Ｐの長手方向の長さ）は、クランプ体１０の上面とほぼ等しく設定している。

したがって本発明であるパネル取付金具１を使用すると、クランプ体１０と載置板２０とからなる構成としたことによって、１本の単管Ｐを把持した１つのパネル取付金具１に２枚のパネルＢの端部Ｂ１を取り付けられので、従来の２本の単管Ｐをそれぞれで把持した２つのパネル取付金具で２枚のパネルＢを取り付ける形態に比較して、単管やパネル取付金具の部品コストや設置コストが約半減できるというコスト低減効果が生じ、かつ設置時間を大幅に短縮できる。

また、従来のパネル取付金具を使用した場合は、１本の単管Ｐで１つのパネル取付金具で取り付けられたパネルＢの、隣接されたパネルＢ同士のパイプからの高さ方向の距離を同一になるように調整するには単管Ｐの位置から調整する必要があったが、本発明であるパネル取付金具１を使用した場合には、ひとつのパネル取付金具１に、隣接させた２つのパネルＢの端部Ｂ１を載設するので、載設すると自動的に無調整で２つのパネルＢの表面の位置は上下方向で同一になるので、従来は必要であったパイプからのパネル表面高さを同一になるように位置調整を全くしなくてもよいという効果が生じる。

本実施形態に係るパネル取付金具１を使用して、太陽光パネル等のパネルＢを以下のように設置することができる。

まず、例えば図８に示すように、複数の単管Ｐを組み立てることによって単管架台Ｆを構成する。次に、単管架台Ｆの所定箇所にパネル取付金具１を固定する。この固定は、最初に、クランプ体１０のネジ部材１６を回動して突起部１４の係合凹部１５から離脱させると共に、押圧部１２を回動して開放状態を形成した状態で、図５に示したような状態で、基盤部２と押圧部１２の間に単管Ｐを位置させるようにもっていく。

この状態で、押圧部１２を締結方向に回動すると共に、ボルト部１７も締結方向に回動してその先端部を突起部１４の係合凹部１５に嵌め込む。そして、ナット部１８を締め付け方向に螺合して該ナット部１８で突起部１４を締付方向に押圧し、これによって、図６又は図７に示すように、当該クランプ体１０を単管Ｐの外周面に固設する。なお、この際、載置板２０の平面部２１が、例えば太陽光パネル等のパネルＢの該載置板２０と接する側の平面と平行な面になるように調節する。

こうして複数のパネル取付金具１を単管Ｐ（単管架台Ｆ）に取付けた後、載置板２０の上にパネルＢの端部Ｂ１を載せ、ボルトナットからなる所定の締結部材によって固定する。２つのパネルＢを並べて載設する場合は図６に示すような形態の孔２３を２箇所有するパネル取付金具１を使用し、単管架台Ｆの端にパネルを配設する場合には図７に示すような形態の孔２３を１箇所有するパネル取付金具１を使用する。

本発明に係るパネル取付金具１は、太陽光パネルを含む各種のパネルＢの、単管への取付けに使用することができる。

１ パネル取付金具
２ 基盤部
３ 旋回部
１０ クランプ体
１２ 押圧部
１３ 軸ピン
１４ 突起部
１５ 係合凹部
１６ ネジ部材
１７ ボルト部
１８ ナット部
１９ 回動ピン
２０ 載置板
２１ 平面部
２２ ビス
２３ 孔
３０ 取付金具
３１ クランプ部
４０ 溝部
４１ フランジ部
Ｂ パネル
Ｂ１ パネルの端部
Ｐ 単管
Ｆ 単管架台

Claims (2)

1. 複数の単管で構成される単管架台にパネルを取付けるための取付金具であって、
   外周面に平面部を有し内周面が半円形状で単管杭の外周面に接する形態の基盤部と、該基盤部の両端部にそれぞれ軸支された２つの旋回部とを有し、該旋回部同士を旋回させて締結させて前記単管の外周面を把持するクランプ体と、
   前記基盤部に形成された平面部に固設させた、底面が平面形状からなる略Ｕ字形状又は略Ｌ字形状の溝部を有し、該溝部の両縦壁又は一方の縦壁の先端部から基盤部の平面部と平行な面からなる平板状のフランジ部が溝部より外方向に延設された載置板と、を備えることを特徴とするパネル取付金具。
2. 前記載置板の延設されたフランジ部に、パネル取付用の孔が穿孔されていることを特徴とする請求王１に記載のパネル取付金具。

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