JP2014177445A - テルミサルタン含有造粒物の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水に難溶のテルミサルタンを含有する固形製剤の製造方法であって、中性pH領域においてもテルミサルタンを速やかに放出、溶解することができ、打錠障害が無く圧縮打錠できる造粒物を工業的に安価で迅速に製造できる方法を提供する。
【解決手段】顆粒剤の製造工程において、塩基性アミノ酸と無機塩基を含有するpH10.0〜13.5の水溶液にテルミサルタンを溶解した液を用いることにより、胃腸管内でテルミサルタンを速やかに放出、溶解することができ、打錠障害が無く圧縮打錠できる造粒物を工業的に安価で迅速に製造することができる。塩基性アミノ酸としてはL−アルギニンが、無機塩基としては水酸化ナトリウムが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】顆粒剤の製造工程において、塩基性アミノ酸と無機塩基を含有するpH10.0〜13.5の水溶液にテルミサルタンを溶解した液を用いることにより、胃腸管内でテルミサルタンを速やかに放出、溶解することができ、打錠障害が無く圧縮打錠できる造粒物を工業的に安価で迅速に製造することができる。塩基性アミノ酸としてはL−アルギニンが、無機塩基としては水酸化ナトリウムが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、主薬として4′−〔〔2−n−プロピル−4−メチル−6−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イル)−ベンズイミダゾール−1−イル〕−メチル〕−ビフェニル−2−カルボン酸、すなわちテルミサルタン(日本医薬品一般名称)を含有し、打錠時の障害がなく、胃腸管内でテルミサルタンの放出、溶解性が高い造粒物の製造法に関する。
テルミサルタンは、特許文献1として挙げたEP0502314(A1)の公報に開示されているように、高血圧症および他の適応症の治療のために開発されたアンギオテンシンII受容体拮抗剤である。
テルミサルタンの結晶は特許文献2に記載されているように2つの多形が存在し、融点の低いB形は熱および湿度の影響を受けて融点の高いA形に不可逆的に転移する。この両多形は,胃腸管のpH1〜7のpH範囲域においては水に対する溶解度が極めて低いことが特徴である。
テルミサルタンの弱酸性から中性のpH領域(pH6〜7.5)における溶解性を高めるために、特許文献3ではテルミサルタンと塩基性物質の水溶液を噴霧乾燥して得られたd50≦80μmのアモルファスのテルミサルタンを含む顆粒が開示されている。特許文献4ではテルミサルタンと塩基性物質の水溶液を噴霧乾燥して得られたアモルファステルミサルタン顆粒にd50が100〜350μm、比表面積が0.75〜3.5m2/gを有するソルビトールを添加することにより高い溶解性と硬度を有する製剤が得られることが開示されている。特許文献5では塩基性試薬、ポロクサマーと水溶性希釈剤を配合することにより、テルミサルタンの溶解度を上昇させ得る方法が開示されている。
テルミサルタンの結晶は特許文献2に記載されているように2つの多形が存在し、融点の低いB形は熱および湿度の影響を受けて融点の高いA形に不可逆的に転移する。この両多形は,胃腸管のpH1〜7のpH範囲域においては水に対する溶解度が極めて低いことが特徴である。
テルミサルタンの弱酸性から中性のpH領域(pH6〜7.5)における溶解性を高めるために、特許文献3ではテルミサルタンと塩基性物質の水溶液を噴霧乾燥して得られたd50≦80μmのアモルファスのテルミサルタンを含む顆粒が開示されている。特許文献4ではテルミサルタンと塩基性物質の水溶液を噴霧乾燥して得られたアモルファステルミサルタン顆粒にd50が100〜350μm、比表面積が0.75〜3.5m2/gを有するソルビトールを添加することにより高い溶解性と硬度を有する製剤が得られることが開示されている。特許文献5では塩基性試薬、ポロクサマーと水溶性希釈剤を配合することにより、テルミサルタンの溶解度を上昇させ得る方法が開示されている。
本発明は、テルミサルタンの水溶液が容易に調製でき、その溶液を噴霧乾燥することにより容易に造粒物が得られ、得られた造粒物はそのまま粉剤、顆粒剤、カプセル剤にできるほか、打錠障害を伴わないで錠剤とすることができ、しかもその錠剤は服用した場合胃腸管内で容易に溶解、吸収される造粒物又は錠剤を得ることを目的としている。
本発明者らは噴霧乾燥法、特に流動層造粒法により製造したテルミサルタンの粒子を圧縮して錠剤を製造するため先ずテルミサルタンを水に溶かそうとしたところ、テルミサルタンは酸性から中性の水には極めて難溶で、その溶解に長時間の撹拌が必要となり、造粒工程になかなか取り掛かれないという問題に直面した。さらに、テルミサルタンが水に対する難溶解性のため、経口投与後の小腸における十分な溶解、吸収性を担保できないという問題もあった。
本発明者らは噴霧乾燥法、特に流動層造粒法により製造したテルミサルタンの粒子を圧縮して錠剤を製造するため先ずテルミサルタンを水に溶かそうとしたところ、テルミサルタンは酸性から中性の水には極めて難溶で、その溶解に長時間の撹拌が必要となり、造粒工程になかなか取り掛かれないという問題に直面した。さらに、テルミサルタンが水に対する難溶解性のため、経口投与後の小腸における十分な溶解、吸収性を担保できないという問題もあった。
本発明者らは、テルミサルタンの水溶液を得るために、種々の水溶性塩基性物質を用いた溶解液を調製して、テルミサルタンの溶解性を調べた。その結果、無機塩基、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属、および有機塩基性物質、例えばL−アルギニンやL−リジンなどの塩基性アミノ酸、例えばメグルミンなどのアミノ糖などの溶液が、テルミサルタンをよく溶解することを確かめた。
ところが、水酸化ナトリウムやアミノ糖を用いて調製した溶解液にテルミサルタンを溶解し、その溶液を用いて流動層造粒法で得た粒子を通常の方法により錠剤化する際、水酸化ナトリウムのみではスティッキング等打錠障害が起こり、アミノ糖のみではテルミサルタンの溶解に長時間を要するといった問題があった。
また、アルカリ性物質としてメグルミンを用いて溶解液を調製しようとすると、常温(5〜35度)では溶解に長時間を必要とし、溶解するために加温(35〜100度)する必要があり、迅速な製造の妨げとなるという問題にも直面した。
ところが、水酸化ナトリウムやアミノ糖を用いて調製した溶解液にテルミサルタンを溶解し、その溶液を用いて流動層造粒法で得た粒子を通常の方法により錠剤化する際、水酸化ナトリウムのみではスティッキング等打錠障害が起こり、アミノ糖のみではテルミサルタンの溶解に長時間を要するといった問題があった。
また、アルカリ性物質としてメグルミンを用いて溶解液を調製しようとすると、常温(5〜35度)では溶解に長時間を必要とし、溶解するために加温(35〜100度)する必要があり、迅速な製造の妨げとなるという問題にも直面した。
そこで、噴霧乾燥造粒法における噴霧液の調製が容易であり、得られた粒子を用いた錠剤の物理的強度が高く、服用後の主剤の溶出に優れるテルミサルタン固形製剤を得るために種々検討を重ねた結果、テルミサルタンをL−アルギニンなどの塩基性アミノ酸及び水酸化ナトリウム等の無機塩基を含有し、pH10〜13の水溶液に溶解すると、速やかに澄明な均一溶液となり、このテルミサルタン溶液を用いて流動層造粒法で造粒した粒子を用いて打錠すると、打錠障害が無く錠剤が得られ、得られた錠剤の機械的強度は高く、かつ胃腸管内の中性pH領域においても、製剤上許容される十分な速さでテルミサルタンが溶出してくることを見出した。そこで本発明者らは、その知見に基づいてさらに検討を加え、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)噴霧乾燥法で造粒物を製造する工程において、塩基性アミノ酸の少なくとも1種及び無機塩基の少なくとも1種を含有し、pH10〜13の水溶液にテルミサルタンを溶解し、得られたテルミサルタン溶液を噴霧乾燥するテルミサルタン含有造粒物の製造方法、
(2)塩基性アミノ酸がL−アルギニンであり、無機塩基が水酸化ナトリウムである請求項1記載のテルミサルタン含有造粒物の製造方法、
(3)テルミサルタン溶液中のテルミサルタン対L−アルギニンと水酸化ナトリウムの合計重量比が、1対0.1〜2.0の範囲内であり、L−アルギニンと水酸化ナトリウムの合計濃度が5〜15重量%である前記請求項2に記載の製造方法、
(4)L−アルギニン対水酸化ナトリウムの重量比が1対0.05から2である請求項3に記載の製造方法、
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の方法により製造された造粒物を圧縮打錠する錠剤の製造方法、
である。
(1)噴霧乾燥法で造粒物を製造する工程において、塩基性アミノ酸の少なくとも1種及び無機塩基の少なくとも1種を含有し、pH10〜13の水溶液にテルミサルタンを溶解し、得られたテルミサルタン溶液を噴霧乾燥するテルミサルタン含有造粒物の製造方法、
(2)塩基性アミノ酸がL−アルギニンであり、無機塩基が水酸化ナトリウムである請求項1記載のテルミサルタン含有造粒物の製造方法、
(3)テルミサルタン溶液中のテルミサルタン対L−アルギニンと水酸化ナトリウムの合計重量比が、1対0.1〜2.0の範囲内であり、L−アルギニンと水酸化ナトリウムの合計濃度が5〜15重量%である前記請求項2に記載の製造方法、
(4)L−アルギニン対水酸化ナトリウムの重量比が1対0.05から2である請求項3に記載の製造方法、
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の方法により製造された造粒物を圧縮打錠する錠剤の製造方法、
である。
本発明において造粒物とは、噴霧乾燥法、とくに主薬の噴霧を伴う流動層造粒法により得られる造粒物をいう。
本発明において原料として使用されるテルミサルタンの平均粒子径(光散乱法による測定値)は10μm以下のものが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmのものである。必要に応じて適宜乾式又は湿式粉砕を行い、任意の粒子径に調整した物であってもよい。
本発明において原料として使用されるテルミサルタンの平均粒子径(光散乱法による測定値)は10μm以下のものが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmのものである。必要に応じて適宜乾式又は湿式粉砕を行い、任意の粒子径に調整した物であってもよい。
本発明において使用される塩基性アミノ酸とは分子内に1つのアミノ基のほかに、塩基性を示す残基をもつアミノ酸の総称であり、具体的には、L−アルギニン、L−リジン、ヒスチジン、トリプトファン、オルニチンなどがあげられる。これらの中で、L−アルギニンが特に好ましい。
無機塩基は、薬理学的に許容され且つ水に溶解し得るものであればよいが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を挙げることができ、特に好ましくは水酸化ナトリウムである。
流動層造粒法における噴霧液のpHは、好ましくは10〜13である。また、塩基性アミノ酸と無機塩基の合計濃度は、5〜15重量%、好ましく7.0〜13重量%である。テルミサルタン溶液、すなわち噴霧液はテルミサルタンと塩基性アミノ酸及び無機塩基を溶解した水溶液であるが、塩基性アミノ酸と無機塩基の使用割合(重量比)は、前者1に対し後者が0.05〜2、好ましくは0.1〜1.0、さらに好ましくは0.13〜0.70である。
無機塩基は、薬理学的に許容され且つ水に溶解し得るものであればよいが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を挙げることができ、特に好ましくは水酸化ナトリウムである。
流動層造粒法における噴霧液のpHは、好ましくは10〜13である。また、塩基性アミノ酸と無機塩基の合計濃度は、5〜15重量%、好ましく7.0〜13重量%である。テルミサルタン溶液、すなわち噴霧液はテルミサルタンと塩基性アミノ酸及び無機塩基を溶解した水溶液であるが、塩基性アミノ酸と無機塩基の使用割合(重量比)は、前者1に対し後者が0.05〜2、好ましくは0.1〜1.0、さらに好ましくは0.13〜0.70である。
噴霧液を噴霧乾燥して得られた造粒物中のテルミサルタンはアモルファス状である。噴霧液および/または打錠用の造粒物には、必要により更に製剤上の添加物を添加してもよい。
製剤上の添加物としては、通常使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、遮光剤等が使用できる。
賦形剤としては、たとえば乳糖、結晶セルロース、トウモロコシ澱粉、バレイショ澱粉、D−マンニトール、白糖、ショ糖、ブドウ糖等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン、メチルセルロース、エチルセルロース、アルファー化デンプン、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。
崩壊剤としては、例えばトウモロコシデンプン、結晶セルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、乳糖水和物等を挙げることができる。
滑沢剤としては、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム等を挙げることができる。
遮光剤としては、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄等が好ましい。
製剤上の添加物としては、通常使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、遮光剤等が使用できる。
賦形剤としては、たとえば乳糖、結晶セルロース、トウモロコシ澱粉、バレイショ澱粉、D−マンニトール、白糖、ショ糖、ブドウ糖等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン、メチルセルロース、エチルセルロース、アルファー化デンプン、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。
崩壊剤としては、例えばトウモロコシデンプン、結晶セルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、乳糖水和物等を挙げることができる。
滑沢剤としては、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム等を挙げることができる。
遮光剤としては、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄等が好ましい。
本発明により製造された造粒物は、さらに被覆することができ、被覆用の添加物としては、通常用いられる上記例示の結合剤や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリアセチン、タルク等の可塑剤や、必要に応じ上記例示の遮光剤等を使用することができる。
本発明に係る造粒物の製造法の操作に困難はなく噴霧乾燥機又は噴霧装置を備えた流動層造粒機を用いて、常法にしたがって噴霧乾燥し、容易に目的とする造粒物を製造することができる。さらにその造粒物を用いて、通常の方法により圧縮して圧縮錠剤とすることができる。
なお、本発明の実施において攪拌混合機を使用する場合は、一般的なパドル式攪拌混合機または、ホモジナイザー(TOKUSYU KIKA社製:ROBOMICS)等を用いることができる。造粒物は、粉剤や顆粒とすることカプセルに充填してカプセル剤として、打錠して錠剤としてもよい。
なお、本発明の実施において攪拌混合機を使用する場合は、一般的なパドル式攪拌混合機または、ホモジナイザー(TOKUSYU KIKA社製:ROBOMICS)等を用いることができる。造粒物は、粉剤や顆粒とすることカプセルに充填してカプセル剤として、打錠して錠剤としてもよい。
本発明によって得られる造粒物は、胃腸管内のほぼ中性域においてテルミサルタンを迅速に溶解でき、この領域で安定な溶出、体内吸収を担保しつつ、工業的生産においては打錠障害、特にスティッキンクのない錠剤の製造法を提供することができる。
以下に実施例、比較例および試験例をあげて本発明を具体的に説明する。
D−マンニトール(賦形剤)200.6g及び軽質無水ケイ酸(滑沢剤)0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、平均粒子径3.0μmのテルミサルタン80.0g、L−アルギニン44.6g、水酸化ナトリウム6.0g及びヒドロキシプロピルセルロース(結合剤)5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:10.5)を噴霧しながら機内を70℃付近に保ちながら造粒を行った。得られた造粒物を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
トウモロコシ澱粉 100.3
L−アルギニン 22.3
水酸化ナトリウム 3.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
トウモロコシ澱粉 100.3
L−アルギニン 22.3
水酸化ナトリウム 3.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
D−マンニトール207.4g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、L−アルギニン35.8g、水酸化ナトリウム8.0g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:12.4)を噴霧、実施例1に準じて造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 103.7
L−アルギニン 17.9
水酸化ナトリウム 4.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 103.7
L−アルギニン 17.9
水酸化ナトリウム 4.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
D−マンニトール214.4g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、L−アルギニン26.8g、水酸化ナトリウム10.0g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:12.7)を噴霧し、実施例1に準じて造粒した。得られた粒子を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 107.2
L−アルギニン 13.4
水酸化ナトリウム 5.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 107.2
L−アルギニン 13.4
水酸化ナトリウム 5.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
実施例1に準じて、D−マンニトール221.4g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、L−アルギニン17.8g、水酸化ナトリウム12.0g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:12.9)を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 110.7
L−アルギニン 8.9
水酸化ナトリウム 6.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 110.7
L−アルギニン 8.9
水酸化ナトリウム 6.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
実施例1に準じて、D−マンニトール259.6g及び軽質無水ケイ酸0.4gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン160.0g、L−アルギニン90.0g、水酸化ナトリウム12.0g及びヒドロキシプロピルセルロース12.0gを精製水720gに溶解した液(pH:10.9)を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、解砕整粒器(パウレック社製:コーミルQ−197型)を用いて整粒した。得られた整粒品269.0gにステアリン酸マグネシウム3.0gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型した。次いで、得られた錠剤をコーティング機(パウレック社製:DRC-200型)に投入し、ヒプロメロース5.7g、酸化チタン1.6g、タルク0.4g、ポリエチレングリコール0.3gを精製水90gに溶解したコーティング液を噴霧し、下記組成のコーティング錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 65.9
L−アルギニン 22.5
水酸化ナトリウム 3.0
ヒドロキシプロピルセルロース 3.0
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.5
ヒプロメロース 2.85
酸化チタン 0.8
タルク 0.2
ポリエチレングリコール 0.15
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 65.9
L−アルギニン 22.5
水酸化ナトリウム 3.0
ヒドロキシプロピルセルロース 3.0
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.5
ヒプロメロース 2.85
酸化チタン 0.8
タルク 0.2
ポリエチレングリコール 0.15
〔比較例1〕
実施例1に準じて、D−マンニトール179.8g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、L−アルギニン71.4g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:9.8)を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 89.9
L−アルギニン 35.7
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
実施例1に準じて、D−マンニトール179.8g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、L−アルギニン71.4g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:9.8)を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の錠剤を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 89.9
L−アルギニン 35.7
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
〔比較例2〕
実施例1に準じて、D−マンニトール235.2g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、水酸化ナトリウム16.0g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:13.0)を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型したが、打錠障害が発生し、正常な錠剤が得られなかった。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 117.6
水酸化ナトリウム 8.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
実施例1に準じて、D−マンニトール235.2g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、水酸化ナトリウム16.0g及びヒドロキシプロピルセルロース5.8gを精製水360gに溶解した液(pH:13.0)を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品168.6gにステアリン酸マグネシウム1.4gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型したが、打錠障害が発生し、正常な錠剤が得られなかった。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 117.6
水酸化ナトリウム 8.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.9
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.4
〔試験例1〕
実施例1及び比較例1で得た錠剤について、溶出試験(試験液pH6.8:日本薬局方第二液、パドル回転数50rpm)によりテルミサルタンの溶出挙動をそれぞれ測定し、その結果を図1に示した。
図1から、本発明に係る実施例1の錠剤では、試験開始から15分以内に85重量%以上が溶出しているのに対し、比較例1の錠剤では約70重量%と大きく下回っていることが判る。すなわち、本発明により得られる錠剤は、テルミサルタンの溶出率が極めて優れ、水に難溶性の問題点を効果的に改善し得ることが判った。
実施例1及び比較例1で得た錠剤について、溶出試験(試験液pH6.8:日本薬局方第二液、パドル回転数50rpm)によりテルミサルタンの溶出挙動をそれぞれ測定し、その結果を図1に示した。
図1から、本発明に係る実施例1の錠剤では、試験開始から15分以内に85重量%以上が溶出しているのに対し、比較例1の錠剤では約70重量%と大きく下回っていることが判る。すなわち、本発明により得られる錠剤は、テルミサルタンの溶出率が極めて優れ、水に難溶性の問題点を効果的に改善し得ることが判った。
テルミサルタンの迅速な溶解によって、中間pHにおける安定な溶出を担保しつつ、工業的生産において安価で、迅速な放出溶解が達成される製剤の製造法を提供することができる。
−○−は実施例1,
−△−は比較例1を示す。
−△−は比較例1を示す。
Claims (5)
- 噴霧乾燥法で造粒物を製造する工程において、塩基性アミノ酸の少なくとも1種及び無機塩基の少なくとも1種を含有し、pH10.0〜13.5の水溶液にテルミサルタンを溶解し、得られたテルミサルタン溶液を噴霧乾燥するテルミサルタン含有造粒物の製造方法。
- 塩基性アミノ酸がL−アルギニンであり、無機塩基が水酸化ナトリウムである請求項1記載のテルミサルタン含有造粒物の製造方法。
- テルミサルタン溶解液中のテルミサルタン対L−アルギニンと水酸化ナトリウムの合計重量比が、1対0.1〜2.0の範囲内であり、L−アルギニンと水酸化ナトリウムの合計濃度が5〜15重量%である前記請求項2に記載の製造方法。
- L−アルギニン対水酸化ナトリウムの重量比が1対0.05から2である請求項3に記載の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の方法により製造された造粒物を圧縮打錠する錠剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013120419A JP2014177445A (ja) | 2013-02-13 | 2013-06-07 | テルミサルタン含有造粒物の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013025758 | 2013-02-13 | ||
JP2013025758 | 2013-02-13 | ||
JP2013120419A JP2014177445A (ja) | 2013-02-13 | 2013-06-07 | テルミサルタン含有造粒物の製造法 |
Publications (1)
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JP2013120419A Pending JP2014177445A (ja) | 2013-02-13 | 2013-06-07 | テルミサルタン含有造粒物の製造法 |
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- 2013-06-07 JP JP2013120419A patent/JP2014177445A/ja active Pending
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