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JP2014098835A - 顕微鏡用照明光学系およびこれを用いた顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡用照明光学系およびこれを用いた顕微鏡 Download PDF

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JP2014098835A JP2012251244A JP2012251244A JP2014098835A JP 2014098835 A JP2014098835 A JP 2014098835A JP 2012251244 A JP2012251244 A JP 2012251244A JP 2012251244 A JP2012251244 A JP 2012251244A JP 2014098835 A JP2014098835 A JP 2014098835A
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illumination
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Abstract

【課題】高品質なセクショニング効果が得られる顕微鏡用照明光学系を提供する。
【解決手段】物体面に配置された試料101を観察する落射型の3次元顕微鏡100において、物体面に配置された試料101を照明する照明光学系110は、該照明光学系の瞳面113に、互いにコヒーレントな3つの光源領域114が互いに離れて配置され、該3つの光源領域114のそれぞれの中心と該照明光学系の瞳面113の中心との距離が互いに異なっている。
【選択図】図14

Description

本発明は、顕微鏡において試料を照明する顕微鏡用照明光学系に関し、特に3次元蛍光顕微鏡に好適な顕微鏡用照明光学系に関する。
顕微鏡、特に蛍光顕微鏡による生体試料の観察は、医学への応用を含む生物学的研究にとって不可欠である。ただし、通常の蛍光顕微鏡で厚みのある試料を観察すると、試料内部の光が透過した全ての高さ位置にある画像が重畳された画像が観察される。つまり、ピントが合っている高さ位置の平面(合焦平面)の画像以外に、ピントが外れた高さ位置にある平面(非合焦平面)のぼけ画像が重畳されて観察される。このように、通常の蛍光顕微鏡においては、所望の合焦平面の画像だけを選択的に分離して取り出すことができない。所望の合焦平面の画像だけを選択的に分離して取り出す効果は、「セクショニング効果」と呼ばれている。
種々の機構に基づいてセクショニング効果が得られるように構成された蛍光顕微鏡は、3次元蛍光顕微鏡と称され、通常の蛍光顕微鏡とは区別される。セクショニング効果があると、任意の合焦面の画像を計算機上で積層して立体的な3次元画像を作り出すことができる。すなわち、これまで経験豊富な病理医等が脳内で行っていた細胞配置の立体視が、デジタル処理によって誰にでも行えるようになる。
代表的な3次元蛍光顕微鏡として、共焦点顕微鏡がある。これは、合焦平面から来る光の集光点にピンホールを配置することにより、所望の合焦平面から来る光のみを通過させ、非合焦平面から来る収束度合いの緩い光を遮蔽する方式である。この方式は、高いセクショニング効果を持つが、一度に撮像できる領域が点状に狭いため、試料の全領域を観察するためには走査が必要である。
一方、計算機による画像処理を援用してセクショニング効果を実現する方法として、構造化照明法がある(非特許文献1参照)。この方式では、物体面において照明強度が、例えば正弦波上に変化するような状況を作り、その位相をずらすことによって正弦波構造が平行移動した複数枚の画像を取得する。その後、計算機上でその複数枚の画像を処理することによりセクショニング効果を得る。この方式は、高い精度で位相、すなわち位置を制御された正弦波構造を作り出すことが必要である。
さらにランダムに生成されたスペックルを照明として利用する方法も知られている(特許文献1および非特許文献2〜6参照)。この方法もまた計算機による画像処理を用いるが、物体面の照明強度がランダムなスペックルに依存するため、最終画像に不均一な強度むらが発生することが避けられないという欠点を持つ。
米国特許公開2010/0224796号公報
M. A. A. Neil and T. Wilson, "Method of obtaining optical sectioning by using structured light in a conventional microscope," Opt. Lett. 22, 1905 (1997). C. Ventalon and J. Mertz, "Quasi-confocal fluorescence sectioning with dynamic speckle illumination," Opt. Lett. 30, 3350-3352 (2005). C. Ventalon and J. Mertz, "Dynamic speckle illumination microscopy with translated versus randomized speckle patterns," Opt. Express 14, 7198-7209 (2006). C. Ventalon, R. Heintzmann, and J. Mertz, "Dynamic speckle illumination microscopy with wavelet prefiltering," Opt. Lett. 32, 1417-1419 (2007). Daryl Lim, Kengyeh K. Chu, and Jerome Mertz,"Wide-field fluorescence sectioning with hybrid speckle and uniform-illumination microscopy," Opt. Lett. 33, 1819-1821 (2008). Daryl Lim, N.Ford,Kengyeh K. Chu, and Jerome Mertz,"Optically sectioned in vivo imaging with speckle illumination HiLo microscopy" Journal of Biomedical Optics. 16, 016014 (2011).
以上のことから、物体面の走査や照明系に対する高度な精度を必要とすることなく、高品質なセクショニング効果が得られる3次元蛍光顕微鏡の開発が望まれている。
本発明は、このような3次元蛍光顕微鏡を実現するために特に好適な照明光学系およびこれを用いた顕微鏡を提供する。

本発明の一側面としての照明光学系は、物体面に配置された試料を観察する顕微鏡において物体面を照明する。該照明光学系は、その瞳面に、互いにコヒーレントな3つの光源領域が互いに離れて配置され、該3つの光源領域のそれぞれの中心と該照明光学系の瞳の中心との距離が互いに異なっている。そして、後述する式(5),(6),(8)および(9)に示す第1および第2の条件または式(5),(6),(11),(12)および(9)に示す第1および第3の条件を満足することを特徴とする。
本発明によれば、強度むらがほとんどない格子状の照明光を物体面に照射することができる顕微鏡用の照明光学系を構成することができる。そして、この顕微鏡用の照明光学系を用いることで、物体面の走査や照明系に対する高度な精度を必要とすることなく、高品質なセクショニング効果が得られる顕微鏡を実現することができる。
一様照明された物体Oを表す図。 スペックル照明された物体Oを表す図。 図1と図2の差分を表す図。 図3中の点(x,y)の近傍における強度の空間分散値を計算する領域を模式的に表す図。 σ(x,y,z)のx−y方向の不均一性を表す図。 (a)comb関数状の照明光強度分布を実現するための瞳関数の例と(b)その瞳関数を用いたときにできる実際の照明光強度分布を表す図。 図6(a)の瞳関数を持つ照明光学系を用いたときに試料中のz=±2μmの平面にできる照明光強度分布を示す図。 図6(a)の瞳関数を持つ照明光学系を用いて物体O2を照明した際に、試料中のz=0μmの平面で観察される蛍光強度分布を示す図。 本発明の実施例1において、(a)瞳関数P2と(b)該P2を持つ照明光学系を用いたときに試料中のz=0μmの平面における照明光強度分布を示す図。 図9(a)の瞳関数を持つ照明光学系を用いて物体O2を照明した際に、試料中のz=0μmの平面で観察される蛍光強度分布を示す図。 本発明の実施例1におけるコヒ−レントな光束の瞳面上での配置を示した瞳関数Pの図。 本発明の実施例1における照明光強度分布のz方向の位置ずれに起因する横ずれを示す図。 本発明の実施例1における照明光強度分布の周期がx方向およびy方向で等しいときの光束の瞳面上での配置を説明する図。 本発明の実施例1である照明設計法により設計された照明光学系の通常の蛍光顕微鏡に対する配置を示す模式図。 本発明の実施例2において比較対象に使用した対称成分を持つ瞳関数を示す図。 本発明の実施例1における瞳関数の座標決定のプロセスとその配置の例を示す図。 実施例2における入力変数と画質の関係を示す図。 本発明の実施例3における瞳関数Pの座標決定のプロセスとその配置の例を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1である顕微鏡用照明光学系は、例えば、発光機構が蛍光または燐光である自家発光体としての試料を観察する3次元顕微鏡に適用することができる。顕微鏡のタイプとしては、落射型配置および透過型配置のいずれでもよい。
具体例として、実施例1の顕微鏡用照明光学系は、デジタルスライドスキャナーに使用する被検物体である蛍光染色された試料を観察する顕微鏡に適用することができる。デジタルスライドスキャナーは、生物学や病理学的検査等で使用するプレパラートを高速でスキャンし、高解像度なデジタルデータに変換する装置である。さらに、実施例1の顕微鏡用照明光学系は、例えば、開口数(NA)の大きな投影光学系を備えるデジタルスライドスキャナーや通常の蛍光顕微鏡にセクショニング効果を付与する手段として使用し得る。
まず、実施例1の顕微鏡用照明光学系について詳しく説明する前に、従来用いられてきたスペックルを用いる方法の問題について説明する。
非特許文献5,6には、一様な強度で照明された画像1とスペックルで照明された画像2の2枚の画像を用いて、合焦平面にある蛍光物体の画像のみを抽出する方法が開示されている。それによれば、まず計算機により画像1と画像2の強度差を示す画像3を作成する。物体をスペックルで照明するためには、コヒーレントな励起光を光源に持つ照明光学系の瞳にすりガラス等のランダムな位相擾乱を与える物体を挿入すればよい。ここでは、説明を簡単にするために、蛍光物体の強度分布をO(x,y,z)として、O(x,y,z)=δ(z)であるようなものを考える。以下の説明では、蛍光物体の強度分布O(x,y,z)を物体Oと略称することがある。物体Oは、z=0の平面にだけ、局所的にかつx−y方向には一様な強度分布を持つような仮想的な物体である。そして、z=0を合焦平面とする。また、z=±a(a>0)の平面を、非合焦平面の代表とする。
図1(a)は、一様な強度分布を持つ照明で物体Oを照明し、合焦平面にピントを合わせて観察したときに得られる画像である。この一様な強度分布を持つ照明によって撮影された像をIs(x,y,z)とする。また、図1(b)は、同様の照明で非合焦平面にピントを合わせて観察したときに得られる画像である。これらの画像が上述した画像1に相当する。
また、図2(a)はスペックルで物体Oを照明し、合焦平面にピントを合わせて観察したときにえられる画像である。また、図2(b)は、同様の照明で非合焦平面にピントを合わせて観察したときに得られる画像である。これらの画像が上述した画像2に相当する。
さらに、図3(a)は、図1(a)に示す画像の強度分布と図1(b)に示す画像の強度分布との差分を示す画像である。また、図3(b)は、図2(a)に示す画像の強度分布と図2(b)に示す画像の強度分布との差分を示す画像である。これらの画像が上述した画像3に相当する。
図1(a),(b)から明らかなように、通常の一様な照明を用いて撮像すると、実際に物体Oが存在するz=0にピントを合わせたとき得られる画像と、本来物体Oが存在しないz=±a(a>0)にピントを合わせたときに得られる画像とが全く同一で区別できない。これにより、通常の蛍光顕微鏡にはセクショニング効果がないことが分かる。
非特許文献5,6には、これらのデータから実際の蛍光物体の強度分布Oを反映したデータを抽出する方法が開示されている。具体的には、図3(a),(b)に示す画像を計算機に取り込んで、点(x,y)の近傍の領域(図4中に白枠で示す領域)の強度差の空間分散値σを計算する。そして、このようにして得られた分散値のマップσ(x,y,z)を作成する。このとき、図3(a),(b)から容易に想像できるように、合焦平面からの光を処理した画像に相当する図3(b)の画像では、白黒のコントラストが鮮鋭であるため、σ(x,y,0)は高い値となる。一方、非合焦平面からの光を処理した画像に対応する図3(b)に示す画像は、スペックル像のぼけによりコントラストがほとんどない画像である。このため、σ(x,y,a)はほぼ一様に0に近い値となる。
したがって、以下の式(1)を用いてI(x,y,z)を計算すれば、I(x,y,z)はσ(x,y,z)によってセクショニング効果を獲得した画像となる。すなわち、I(x,y,0)は値を持つが、I(x,y,a)はほとんど値を持たない。
I(x,y,z)=Iu(x,y,z)・σ(x,y,z) ...(1)
ここで、Iu(x,y,0)は、通常の一様な照明を用いて撮像された画像である。
このようにして、実際の物体Oに近い画像を計算機上で再構成できる。しかし、この方法には、照明として本質的にランダム現象であるスペックル現象を利用するため、不可避な欠点を有する。以下、この欠点について説明する。
本来期待されるI(x,y,0)は、図1(a)に示すようなx−y方向に均質なIu(x,y,0)である。つまり、σ(x,y,0)もx−y方向に均質であることが期待される。しかし、実際には、σ(x,y,0)が決してx−y方向に均質とならないことを図5に示す。これはスペックルが一様な分布をしていないことに起因する、いわゆる照明むらであって、これが最終的なI(x,y,0)の画質を大きく劣化させる。
そこで、本実施例では、この照明むらによる画質劣化を防止しつつ、セクショニング効果を持った照明方法を提供する。以下、その原理について説明する。
本実施例は、以下の数学的事実に立脚している。一般に、式(2)で表される関数を、comb関数という。
comb(x,y)=Σδ(x−mp)δ(y−na) ...(2)
ここで、δはディラックのデルタ関数を表し、aは無限の値をとる点同士の座標軸に沿った方向の間隔(ピッチ)である。また、和記号は、−∞<m,n<∞の整数でとる。
このcomb関数に関する数学的事実は、式3で示すように、そのフーリエ変換もまた、ピッチが1/aのcomb関数となっていることである。
F[comb(x,y)](lx,ly)=Σδ(lx−m/a)δ(ly−n/a)
...(3)
ここで、Fはフーリエ変換を表す記号であり、lx,lyはそれぞれx,yに対応する空間周波数を表す。
一般に光学系の瞳における振幅分布P(lx,ly)(瞳関数)をフーリエ変換したものが像面での振幅分布になる。光学系が照明光学系である場合、像面での振幅分布の絶対値二乗が、試料物体を照明する光の強度分布となる。そこで、照明光学系のP(lx,ly)をcomb関数状にしておけば、comb関数状の照明光が実現することが期待される。comb関数状の照明光は、物体面上において均一のピッチで均一の強度の光が分布しているものであるから、照明むらが発生することがないと期待される。
非特許文献5,6には、物体面上での照明光のピッチができるだけ細かい方が図4で示されるσの計算領域を小さくできるため、水平方向の解像性能が良くなること記載されている。したがって、照明光学系の瞳面上におけるピッチは可能な限り大きい方がよい。実際には、光学系の瞳は有限の大きさしか持たないため、式(3)で表されるようなlx,ly方向に無限に続くような照明を実現することはできない。しかしながら、comb関数の最小構成単位だけを瞳面上の振幅分布として採用しても、照明むらのない照明光を実現できる。
このことを、図6を用いて示す。図6(a)は、P(lx,ly)として、式(2)で示されるcomb関数に表れる最小のピッチ(正方形)を採用した照明を示す。また、図6(b)はそのときに物体面上にできる照明強度である。ここで、使用波長λ=512nm、開口数NA=0.7、媒質の屈折率n=1である。また、照明光学系の瞳は、半径をNA/nとして規格化したものを用いており、このときの振幅を持つ位置の座標は、
(0.7/√2,0.7/√2)
(−0.7/√2,0.7/√2)
(−0.7/√2,−0.7/√2)
(0.7/√2,−0.7/√2)
である。
図6(b)に示すように周期的な照明光で照明された物体に前述したσ(x,y,0)を計算する方法を用いれば、照明むらがないため、非常に均一性の高いσ(x,y,0)が得られる。
しかし、図6(a)に示すように与えられる照明には大きな欠点がある。このような照明光学系の瞳関数P(lx,ly)を用いたとき、像面(すなわち物体面)から離れた場所での照明分布はほとんどぼけないことが知られている。その様子を図7に示す。
図7は、z=±2.0μmの位置での照明光の分布を示す。図7を図6(b)と比較すると、ほとんどぼけが確認できないことが分かる。このような状況下で問題となる事態を説明するために、物体O2(x,y,z)=δ(z+1)+δ(z−1)を考える。zの単位はμmとする。
物体O2を撮像する場合には、もちろんz=0で強度を持ってはならない。もし強度を持ったとしても、それはz=±1における画像の強度よりも非常に低いものであることが必要である。
今、物体O2の上側のz=1に位置する蛍光物体も下側のz=−1に位置する蛍光物体もほぼ同様の照明形状で照明したとする。ところが、図6(a)に示すように与えられる照明はそのぼけ量が小さい。このため、z=0の位置に上側の蛍光物体から到達するcomb関数状の蛍光と下側の蛍光物体から到達するcomb関数状の蛍光とがぴったり重なり合って非常にコントラストの高い光強度分布が形成される。このz=0において形成される光強度分布を、図8に示す。前述したようにコントラストの高い状態は、σ(x,y,0)の値を高止まりさせる。結果として、本当は物体O2の存在しないはずのz=0の位置にあたかも蛍光物体が存在するかのような画像が得られてしまう。
そこで、本実施例では、この問題を解決するための照明光学系の瞳面上での瞳関数(振幅分布)P(lx,ly)として、図9(a)に示すP2(lx,ly)を用いる。すなわち、照明光学系の半径NA/nで規格化された瞳面での直交座標系において、照明光束が形成する3点の重心が瞳面の中心(原点)からシフトした配置を採用する。つまり、瞳面上での振幅分布を原点に対して非対称にする。
ここで、照明光束が形成する3点は、瞳面に形成された互いにコヒーレントな3つの光源領域(例えば、微小な領域を有する点光源)と言うこともできる。そして、これら3つの光源領域の重心が瞳面の中心からシフトしているとは、該3つの光源領域のそれぞれの中心と瞳面の中心との距離のうち、少なくとも1つの距離が他の距離と異なると言い換えることができる。光源領域は、瞳の半径に対する大きさの割合が0.3未満の領域であることが好ましい。また、少なくとも1つの距離が他の距離と異なるとは、すべての距離が異なっていてもよいし、1つの距離のみが他の2つの同じ距離と異なっていてもよいという意味である。ただし、本実施例では、3つの距離が互いに異なっている場合について説明する。
実際の物体面上での照明光の強度分布を図9(b)に示す。照明パタ−ンは周期的であるため、照明むらは全くない。P2は原点に対して意図的に非対称とされた瞳関数を示す。このように複数のコヒーレント光源を原点(瞳の中心)に対して意図的に非対称に配置した瞳関数P2の効果は、照明光を斜入射させるために、zが変化すると照明光の強度分布が横ずれすることに現れる。
その効果を検証するため、再び物体O2の上側z=1に位置する蛍光物体と下側z=−1に位置する蛍光物体がそれぞれP2により形成される照明によって位置ずれして照明される状況を考える。今回は、z=0の位置において上側蛍光物体から到達する蛍光と下側蛍光物体から到達する位置ずれした蛍光がぴったり重なり合わずにずれて重なり非常にコントラストの低い光強度分布が形成されることになる。その様子を図10に示す。これを図8と比較すると非常にコントラストが低く、本発明による方法によると不要部分z=0が不用意に解像してしまうことを抑えられることが分かる。
以上説明したように、照明パタ−ンを格子状照明とし、かつ瞳面上の振幅分布を原点に対して非対称にする照明と、非特許文献5,6にて開示された方法と合わせて用いることで、強度むらのない良好な画像が、長時間を要する走査を行うことなく得られる。
そこで、本実施例では、照明パターンを格子状照明とし、かつ瞳面上の振幅分布を原点に対して非対称にする照明の瞳関数Pの決定方法について説明する。このような瞳関数Pの決定条件を示すにあたり、まず3つの光源領域からの照明光束の物体(試料)に対する照射方向と瞳面での座標との対応関係を示す。該3つの光源領域からの照明光束の物体への照射方向は、円筒座標系において、長さ1の単位ベクトルを用いて、式(4)のように表される。
但し、l1,l2,l3は正の実数であり、θ1,θ2,θ3は瞳面の中心回りでの偏角である。また、NAは照明光学系の開口数であり、nは媒質の屈折率であり、1>NA/n>l1>l2>l3≧0である。
ベクトルの第1成分はx−y方向における動径であり、第2成分はx−y方向における偏角を表す。第3成分はz方向の要素であり、それぞれのベクトルの長さが1であるため、その成分は、
√(1−l1)のように表記できる。
図11には、この方向ベクトルを瞳面上で記述している。瞳面における極座標系での座標k1(l1,θ1),k2(l2,θ2),k3(l3,θ3)は、半径NA/nで正規化された瞳面の内部に配置されている。そして、k1,k2,k3のそれぞれの成分は、式(4)に示したベクトルの第1成分と第2成分に対応する。以下の説明において、光源領域を瞳関数Pの成分と表現し、該成分の配置を表記する際には、成分k1,k2,k3の座標を用いる。
次に、瞳関数Pの成分k1,k2,k3と物体を照明する干渉光との関係について説明する。第1に、瞳関数Pによって形成される照明光の強度分布の周期は、成分k1,k2,k3の3点を結んでできる三角形の面積が大きいほど細かくなりx−y方向の解像に有利になる。第2に、被検物体の焦点面からz方向にずれた位置を照射する瞳関数Pの成分k1,k2,k3の位相変化量は、瞳中心からの距離l1,l2,l3が大きいほど大きくなる。そして、瞳関数Pの各成分の位相は、z座標の変化量に対して1−√(1−l1),1−√(1−l2),1−√(1−l3)に比例する量だけずれる。このため、瞳関数Pの各成分の相対的な位相差は、l1,l2,l3の差が大きいほど顕著になり、相対的な位相差が大きいほど照明光の強度分布が光軸に対して角度を持ち、セクショニング効果に対して有利になる。
上記2つの関係はいずれも最終的に生成される画像の質に影響するため、これら2つの関係を可能な限り満たすような条件を提供する必要がある。本実施例では、良好な画像を得るために満足すべき以下の第1〜第3の条件を提供する。
まず、第1の条件を、図12を用いて説明する。第1の条件は、焦点面を照射するx−y方向における照明光の強度分布と焦点からz方向に位置をずらした照明光の強度分布とが可能な限り重ならないようにすることである。
図12(a),(b)には、3方向から照射される互いにコヒーレントで瞳面上で非対称な位置関係にある照明光の分布の例を示す。図12(a)は焦点面を照射するx−y方向における照明光の強度分布を示し、図12(b)は焦点からz方向に位置をずらした照明光の強度分布を示す。それぞれの照明光の強度分布において強度がピークとなる座標を図12(c)に示す。図12(c)には、照明パターンのz方向での位置の変化に応じた照明光の分布の横ずれを模式的に表している。1は焦点面における周期パターンの強度ピーク、2は焦点面からz方向にずれたx−y平面における周期パターンの強度ピークを示す。また、3は周期パターンを形成する格子、4の矢印はz方向シフトによる強度ピークの移動方向(シフト方向)と移動量(シフト量)を示す。
図12(c)は、焦点面からある量だけz方向の位置をずらしたときに、矢印4で特徴づけられる照明光のシフト量が格子パターン3の1周期分に相当することを示す。シフトの方向は、p/pの値により特徴づけられるが、横方向に形成される照明光がz方向に積算したときに重ならない条件は、
/p=0.5
であり、このときに最もセクショニング効果に寄与する。この値をpとすると、pは以下の式(5)で表現できる。
pは0以上1以下の範囲の値である。pが小さいとl2がl1に近づき、pが大きいとl2がl3に近づく。pが0.5から離れた値のときは、焦点面における周期パターンの強度ピ−ク1と焦点面からz方向にずれたx−y平面における周期パターンの強度ピーク2とが重なってしまうので、セクショニング効果が半減してしまう。
このため、良好なセクショニング効果を得るためには、pは式(6)に示す条件を満たすことが望ましい。
次に、第2の条件を、図13を用いて説明する。第2の条件は、前述したように瞳関数Pの成分k1,k2,k3の座標を結んでできる三角形の面積を最大化することである。

この三角形の面積をSとすると、
と表されるが、l1,l2,l3の値が与えられたとき、それぞれの成分の偏角を変数として面積Sを最大化することを、以下の2つの場合について考える。
第1に、l3≠0のとき、Sを最大化する条件は、Sがθ1,θ2,θ3に対して極大値をとる。このことから、式(8)および式(9)が導かれる。
但し、qはパラメータであり、−l3≦q≦0を満たす。
式(8)によって、3つの光束の偏角の相対値が導かれるので、ひとつの偏角を任意に決定すれば、残り2つの偏角も自動的に決まる。図11においては、見易さのためにθ1=90°とした。この値は相対的な偏角を決めるものであるので、他の値でもよい。
第2に、l3=0のとき、Sは、
である。このため簡単にSが最大となる条件が求められ、θ1−θ2=±90°で最大となる(なお、θ3は定義されない)。θ1,θ2の絶対値は任意であるので、偏角を決定する際には、例えば第1の条件と同様に、θ1=90°と置けばよい。
第2の条件の解は、第1の条件を示す式(8),(9)において、l3の値を極限まで0に近付けた場合の解でもある。したがって、第2の条件については、l3に、0に極限まで近付けた正の数を代入して式(8),(9)を解くことで近似解を求めることができる。このときに導かれるθ3は、本質的には意味を持たない。
最後に第3の条件を、再び図13を用いて説明する。分散値のマップσ(x,y,z)を計算する際に、照明光の強度分布の周期がx方向とy方向とで等しいと、解像度の方位依存性の少ないマップを作成できる。図13にそのような瞳関数の例を示す。瞳面における光束の入射方向を示す座標k1,k2,k3を頂点とする三角形に対して、その辺の長さが短い順にA,B,Cと定義し、辺Aを底辺としたときの高さをHとする。このとき、照明光の強度分布の周期がx方向とy方向とで等しくなるためには、r=H/Aなるrが1となればよい。この条件は、第2の条件と組み合わせたとき、頂点k2,k3を結ぶ辺がAとなり、辺Hは瞳の中心を通る。
この第3の条件を、上記式(9)で用いたパラメータqを用いて表現すると、
である。そして、式(8),(11),(12)を併せ用いて、l1,l2,l3およびqを決定することができる。
ここで、式(12)に記載したようにrの値が1に近いほど、周期がx方向とy方向とでおおよそ等しい照明光の強度分布が得られる。この範囲においては、例えば、正方配列のセンサアレイに対してx−y平面の方位によって解像度のむらがない画像の取得が可能である。
辺Bまたは辺Cを底辺とした三角形の高さHBCを設定することも可能ではあるが、そのようなHBCは幾何的な条件から必ず辺Aより短くなるため、HBC<A<B<Cである。このため、底辺である辺Bもしくは辺Cと高さHBCとの比が1になることはない。
以上説明した第1〜第3の条件のうち、第1および第2の条件、第1および第3の条件または全ての条件を満足するように瞳関数Pの成分の配置を決定すればよい。一般にl1の値が小さければl2も小さな値となり、照明光の強度分布が光軸に対して角度を持つ。逆にl1の値が大きいほどl2の値も大きくなり、瞳関数Pの成分が成す三角形の面積が大きくなる。このように2つの効果は相反するので、そのバランスを考慮しつつ良好な画像取得できる瞳関数Pを決定すればよい。
このように、第1〜第3の条件のうち少なくとも2つの条件を満足する照明と、非特許文献5,6にて開示された方法とを併せ用いることで、強度むらが少ない(ほとんどない)格子状の照明光を物体面に照射することができる。そして、これにより、物体面の走査や照明系に対する高度な精度を必要とすることなく、高品質なセクショニング効果による良好な画像を得ることが可能な3次元蛍光顕微鏡を実現することができる。
次に、本実施例の照明光学系を3次元蛍光顕微鏡に対する好適な配置について、図14を用いて説明する。100は落射型の3次元蛍光顕微鏡である。前述したように顕微鏡のタイプは透過型であってもよい。
照明光学系110は、対物レンズ(対物光学系)102a,102bおよびイメージセンサ103を有する顕微鏡本体に対して後から付加することができる。101は物体面に配置された物体(試料)である。
照明光学系110において、111はコヒーレント光源であり、蛍光試料を励起できる波長のレーザ等を用いることができる。112は回折格子やプリズム等の分光素子であり、光源111から発せられた1本のビームを3本に分ける機能を持つ。分光素子112としては、回折格子やプリズムに限らず、照明光学系110の瞳面113に対して、上述した瞳関数の成分(光源領域:k1,k2,k3)114を実現できるものであればどのようなものであってもよい。本実施例における瞳関数成分の実現方法は、顕微鏡または半導体露光装置に関する技術者にとっては容易な方法により実現可能であり、例えば、計算機生成ホログラム(CGH)を利用することができる。
分光素子112により分けられた3本のビームは、ダイクロイックミラー115で反射して対物レンズ102aを通過し、物体101を格子状の照明光分布で照明する。物体101から出た蛍光は、対物レンズ102aおよびダイクロイックミラー115を通過し、さらに対物レンズ102bを通過してイメージセンサ103に至る。

このように、本実施例の照明光学系は、簡易な構成によって蛍光顕微鏡本体に後付けすることができるほか、格子状の照明光の強度分布は、若干位置ずれしてもそれを含む領域で積算されるため、最終画質に影響を及ぼさない。
また、特許文献1に記載されているように、3次元顕微鏡100は蛍光顕微鏡の代わりに物体の反射光を取得する工業用向け顕微鏡に置き換えることも可能である。
実施例2では、非特許文献5,6に開示の手法に対して、図15に示す原点に対して回転対称な瞳関数の成分k1〜k3を有し、動径l1〜l3が全て0.7の照明を用いる場合と、上述の第1および第2の条件により決定された瞳関数を適用する場合とを比較する。ここでは、図14に示した照明光学系110において、光学パラメータとして、波長λ=512nm、照明光学系のNA=0.7、対物レンズのNA=0.7、媒質の屈折率n=1を与える。また、物体O(試料)としては、厚みが4μmの3次元的構造を有する不図示の3次元蛍光構造体を用いる。

本実施例では、対物レンズのNAが0.7であって、理想的な解像力を持つ共焦点光学系による像を参照像とした構造類似度(Structure Simirality:以下、SSIMと記す)を評価する。そして、SSIMの数値が大きいほど画質が良好であるとして、上記2つの瞳関数を用いた結像性能を比較する。
図16(a)には、本実施例における瞳関数Pの決定プロセスを示す。瞳関数Pの3成分k1,k2,k3の配置は、それら成分が瞳面でなす三角形の面積が大きく、瞳関数Pの原点に対する非対称性を最大限にできる点から、l1を可能な限り大きくとることが好ましい。したがって、l1=(照明系のNA)/n=0.7に設定する。また、式(6)に示したPの値を0.5に設定する。l3においては、0≦l3<l1=0.7の任意の値を入力変数として設定する。
次に、式(5)にl1,l3,Pを代入してl2を得る。さらに、式(8)にl1,l2,l3を代入してqを変数とした3次方程式を解く。この式は−l3≦q≦0において必ず1つの解を持つ。この解をqとする。
最後に、式(9)にl1,l2,l3,qを代入すると、θ1,θ2,θ3の相対値が決まるので、偏角θ1,θ2,θ3のうちいずれか1つの値を設定すれば(例えば、θ1=90°とすれば)、残り2つの偏角も自動的に決定される。
図16(b)には、本実施例のプロセスにより導出した瞳関数Pの配置例とSSIMを示す。入力変数はl3であり、残りの値は図16(a)に示したプロセスによって決定される。l3=0の場合は、l3に十分小さな値ε(例えば、10−10)を代入して近似的にqを求めた。また、図16(b)の最下段の配置はl3=0.7のものであり、このときのPは比較対象とした図15に示した瞳関数の成分の配置となっている。
図17には、上記プロセスにより決定した瞳関数を用いて非特許文献5,6に開示の方法で画像を作成したときの共焦点顕微鏡で作成された画像に対するSSIMを示す。横軸は入力値としたl3の値である。
比較対象とするl3=0.7のSSIMは0.9167である。一方、入力変数l3を0.7より小さくすると、瞳関数Pの3成分のなす三角形は小さくなるものの、照明が光軸に対して斜めの分布を形成する。0.455≦l3<0.7の範囲ではこれらの2つの効果のうち後者がセクショニング効果により多く寄与するため、回転対称な成分を有する瞳関数を用いる場合に対して有利な値を示した。
実施例3では、非特許文献5,6に開示の手法に対して、図15に示す原点に対して回転対称な瞳関数の成分k1〜k3を有し、動径l1〜l3が全て0.95の照明を用いる場合と、上述の第1および第3の条件により決定された瞳関数を適用する場合とを比較する。ここでは、図14に示した照明光学系110において、光学パラメータとして、波長λ=512nm、照明光学系のNA=0.95、対物レンズのNA=0.95、媒質の屈折率n=1を与える。また、物体(試料)としては、厚みが4μmの3次元的構造を有する不図示の3次元蛍光構造体を用いる。
本実施例では、対物レンズのNAが0.95であって、理想的な解像力を持つ共焦点光学系による像を参照像としたSSIMを評価し、SSIMの数値が大きいほど画質が良好であるとして、上記2つの瞳関数を用いた結像性能を比較する。

図18(a)に本実施例での瞳関数Pの決定プロセスを示す。瞳関数Pの3成分の配置は、実施例2で説明した理由により、l1=0.95とする。また、瞳関数Pの3成分の座標を結んでできる三角形の最短辺Aと該最短辺Aを底辺としたときの高さHの比r(r=H/A)を1として計算を行う。
r=1の設定は、センサアレイ103が2次元の正方配列であると想定し、センサアレイ103の周期パターンと照明光の強度分布の周期パターンとの方位を揃えるために行ったものである。したがって、例えばセンサアレイ103の間隔が等方的ではない場合は、その状況に応じてr=1以外の数値を設定してもよい。
次に式(5),式(8)および式(11)の3式を連立し、l2,l3,qを変数として解を求める。
この連立方程式は非線形連立方程式であるが、−l3≦q≦0、0≦l3≦l2≦l1=0.95の範囲に解を持つことが予め分かっているので、例えばニュ−トン・ラプソン法等の反復法を用いて容易に計算可能である。このときの解の初期値を、例えば、
l2=0.8×0.95
l3=0.6×0.95
q=−0.3×0.95
とおけば直ぐに収束する。
こうしてl1,l2,l3,qが決定した後に式(9)を用いて瞳関数Pの成分の偏角を導くことは、実施例2と同様である。
図18(b)には、本実施例のプロセスにより導出した瞳関数Pの配置例とSSIMを示す。上段は本実施例であるr=1の場合を、下段は比較対象である図15に示した瞳関数の成分の配置においてr=0.866の場合を示している。
本実施例のプロセスにより決定した瞳関数Pを用いた場合のSSIMは0.9169であり、比較対象のSSIMの0.8683を上回っているため、本実施例による有効性が確認できた。
以上説明した各実施例は表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
良好な画像が得られる蛍光顕微鏡やデジタルスライドスキャナー等を提供することができる。
101 物体
102a,102b 対物レンズ
103 イメ−ジセンサ
110 照明光学系
113 照明光学系の瞳面

Claims (4)

  1. 物体面に配置された試料を観察する顕微鏡において前記物体面を照明する照明光学系であって、 該照明光学系の瞳面に、互いにコヒーレントな3つの光源領域が互いに離れて配置され、該3つの光源領域のそれぞれの中心と該照明光学系の瞳の中心との距離が互いに異なっており、
    NAを該照明光学系の開口数とし、nを媒質の屈折率とするときに半径がNA/nである前記瞳面での前記3つの光源領域の位置を、極座標系において正の実数を示すl1,l2,l3および偏角を示すθ1,θ2,θ3を用いて(l1,θ1),(l2,θ2),(l3,θ3)で表すとき、以下の条件を満足することを特徴とする顕微鏡用照明光学系。

    但し、NA/n≧l1>l2>l3≧0とする。
  2. 物体面に配置された試料を観察する顕微鏡において前記物体面を照明する照明光学系であって、 該照明光学系の瞳面に、互いにコヒーレントな3つの光源領域が互いに離れて配置され、該3つの光源領域のそれぞれの中心と該照明光学系の瞳の中心との距離が互いに異なっており、
    NAを該照明光学系の開口数とし、nを媒質の屈折率とするときに半径がNA/nである前記瞳面での前記3つの光源領域の位置を、極座標系において正の実数を示すl1,l2,l3および偏角を示すθ1,θ2,θ3を用いて(l1,θ1),(l2,θ2),(l3,θ3)で表し、前記3つの光源領域の位置を結んでできる三角形の最短辺Aと該最短辺Aを底辺したときの高さHとの比をr=H/Aとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする顕微鏡用照明光学系。

    但し、NA/n≧l1>l2>l3≧0とする。
  3. 落射型または透過型の顕微鏡に用いられることを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡用照明光学系。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の顕微鏡用照明光学系と、
    該顕微鏡用照明光学系により照明された物体面に配置された試料を観察するための対物光学系とを有することを特徴とする顕微鏡。
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