JP2014065383A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンによる出力経路を2経路以上備えることにより、広い車速域で効率よくエンジン走行可能な車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】車両用駆動装置10は、エンジンENGと、モータMOTと、ジェネレータGENと、遊星歯車機構50と、を備える。サンギヤ52は第1伝達経路R1を介して出力軸23に接続され、キャリア55はエンジンENGに接続され、リングギヤ51は第2伝達経路R2を介して出力軸23に接続される。第1伝達経路R1中には、モータMOTが設けられており、さらにモータMOTとサンギヤ52との間にジェネレータGENが設けられており、ジェネレータGENとサンギヤ52とは第1クラッチC1を介して断接可能に接続され、ジェネレータGENとモータMOTとは第2クラッチC2を介して断接可能に接続され、第2クラッチC2より上流側にブレーキB1が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】車両用駆動装置10は、エンジンENGと、モータMOTと、ジェネレータGENと、遊星歯車機構50と、を備える。サンギヤ52は第1伝達経路R1を介して出力軸23に接続され、キャリア55はエンジンENGに接続され、リングギヤ51は第2伝達経路R2を介して出力軸23に接続される。第1伝達経路R1中には、モータMOTが設けられており、さらにモータMOTとサンギヤ52との間にジェネレータGENが設けられており、ジェネレータGENとサンギヤ52とは第1クラッチC1を介して断接可能に接続され、ジェネレータGENとモータMOTとは第2クラッチC2を介して断接可能に接続され、第2クラッチC2より上流側にブレーキB1が設けられている。
【選択図】図1
Description
この発明は、車両用駆動装置、特にエンジンと2つの電動機を備えた車両用駆動装置に関するものである。
従来、エンジンと2つの電動機を備えた車両用駆動装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1に記載の車両用駆動装置は、第1電動機と第2電動機とがトリステイトオ−バーランクラッチを介して駆動軸に動力伝達可能に接続されており、エンジンと第1電動機との伝達経路上にはクラッチが設けられている。そして、トリステイトオ−バーランクラッチが、オーバーラン状態と、係合状態と、非係合状態との3状態を取り、係合状態では第1電動機と第2電動機とがともに作動し、非係合状態では独立して作動することが記載されている。
また、図32に示すように、特許文献2に記載のハイブリッド車両用駆動装置100は、エンジン軸101と、ジェネレータ駆動ギヤ102を介してエンジン軸101に接続されると共にジェネレータ103が接続される内周軸104と、モータ105が接続されるモータ用外周軸106と、モータ駆動力伝達ギヤ107を介してモータ用外周軸106に接続されるアイドラ軸108と、を備える。エンジン軸101とアイドラ軸108との動力伝達経路上にはクラッチCLが配設されている。そして、クラッチCLを接続し、エンジン軸101とアイドラ軸108とをエンジン駆動力伝達ギヤ109を介して連結してエンジン走行を行う。また、クラッチCLを遮断してモータ105によるEV走行、またはエンジン110を駆動してジェネレータ103で発電し、この電力をモータ105に供給してモータ105で走行するシリーズ走行を行う。これにより、エンジン110とジェネレータ103との効率のよい領域をマッチングさせて発電効率の向上を図ると共に、小型化して搭載性を改善することが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の車両用駆動装置は、基本的にエンジンから駆動軸へ出力せずに、電気パスによる電動機出力を主として構成されているため、エンジンから駆動軸への出力経路を1系統しか備えておらず、ハイブリッド車両やレンジエクステンダーに搭載しようとすると、減速比を高い方か低い方のいずれか一方に限定せざるを得ず、エンジンから駆動軸への出力では効率が悪いという課題があった。また、トリステイトオ−バーランクラッチは、切替機構を構成する複雑なアクチュエータが必要となるため、小型化が難しくさらにコストが上昇するという課題があった。また、このアクチュエータは、常時通電が必要となるため電費が悪化するという課題があった。
また、特許文献2に記載のハイブリッド車両用駆動装置100は、エンジン110からアイドラ軸108への出力経路を1系統しか備えておらず、エンジン走行は固定減速比による1段走行のみとなり、特許文献1と同様の課題があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンによる出力経路を2経路以上備えることにより、広い車速域で効率よくエンジン走行可能な車両用駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
エンジン(例えば、後述の実施形態におけるエンジンENG)と、
第1電動機(例えば、後述の実施形態におけるモータMOT)と、
第2電動機(例えば、後述の実施形態におけるジェネレータGEN)と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構(例えば、後述の実施形態における遊星歯車機構50)と、を備え、
前記第1回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ52)は第1伝達経路(例えば、後述の実施形態における第1伝達経路R1)を介して出力軸(例えば、後述の実施形態における介して出力軸23)に接続され、
前記第2回転要素(例えば、後述の実施形態におけるキャリア55)は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ51)は第2伝達経路(例えば、後述の実施形態における第2伝達経路R2)を介して前記出力軸に接続され、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1回転要素とは第1断接手段(例えば、後述の実施形態における第1クラッチC1)を介して断接可能に接続され、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段(例えば、後述の実施形態における第2クラッチC2)を介して断接可能に接続され、前記第2断接手段より上流側に制動手段(例えば、後述の実施形態におけるブレーキB1)が設けられていることを特徴とする。
エンジン(例えば、後述の実施形態におけるエンジンENG)と、
第1電動機(例えば、後述の実施形態におけるモータMOT)と、
第2電動機(例えば、後述の実施形態におけるジェネレータGEN)と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構(例えば、後述の実施形態における遊星歯車機構50)と、を備え、
前記第1回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ52)は第1伝達経路(例えば、後述の実施形態における第1伝達経路R1)を介して出力軸(例えば、後述の実施形態における介して出力軸23)に接続され、
前記第2回転要素(例えば、後述の実施形態におけるキャリア55)は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ51)は第2伝達経路(例えば、後述の実施形態における第2伝達経路R2)を介して前記出力軸に接続され、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1回転要素とは第1断接手段(例えば、後述の実施形態における第1クラッチC1)を介して断接可能に接続され、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段(例えば、後述の実施形態における第2クラッチC2)を介して断接可能に接続され、前記第2断接手段より上流側に制動手段(例えば、後述の実施形態におけるブレーキB1)が設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記第1伝達経路は、前記第2伝達経路よりも減速比が大きいことを特徴とする。
前記第1伝達経路は、前記第2伝達経路よりも減速比が大きいことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の構成に加えて、
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続されていることを特徴とする。
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられていることを特徴とする。
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記第1断接手段、前記第2断接手段及び制動手段を全て開放した状態で、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記第1断接手段、前記第2断接手段及び制動手段を全て開放した状態で、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記第2断接手段を締結し、前記第1断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機とを力行駆動することを特徴とする。
前記第2断接手段を締結し、前記第1断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機とを力行駆動することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記制動手段を開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記制動手段を開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記制動手段を締結し、前記第1断接手段と前記第2断接手段とのいずれか一方を開放若しくは両方を開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
前記制動手段を締結し、前記第1断接手段と前記第2断接手段とのいずれか一方を開放若しくは両方を開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項6の構成に加えて、
EV走行中に前記制動手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
EV走行中に前記制動手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項6の構成に加えて、
EV走行中に、前記第1断接手段のみを締結するか、若しくは、前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記第2電動機を力行駆動することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
EV走行中に、前記第1断接手段のみを締結するか、若しくは、前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記第2電動機を力行駆動することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項7の構成に加えて、
EV走行中にさらに前記制動手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
EV走行中にさらに前記制動手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項7の構成に加えて、
EV走行中にさらに前記第1断接手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
EV走行中にさらに前記第1断接手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
停車中に前記第1断接手段を締結して前記第2電動機を力行駆動するとともに、前記出力軸が回転しないように前記第1電動機を力行駆動することで前記エンジンを始動することを特徴とする。
停車中に前記第1断接手段を締結して前記第2電動機を力行駆動するとともに、前記出力軸が回転しないように前記第1電動機を力行駆動することで前記エンジンを始動することを特徴とする。
請求項15に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第3断接手段を締結し、前記第1断接手段と前記第2断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記第3断接手段を締結し、前記第1断接手段と前記第2断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項16に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項17に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第2断接手段と前記第3断接手段とを締結し、前記第1断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
前記第2断接手段と前記第3断接手段とを締結し、前記第1断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
請求項18に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記第3断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記第3断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
請求項19に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第1断接手段と前記第3断接手段とを締結し、前記第2断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
前記第1断接手段と前記第3断接手段とを締結し、前記第2断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする。
請求項20に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第1断接手段と前記制動手段とを締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することでエンジン走行することを特徴とする。
前記第1断接手段と前記制動手段とを締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することでエンジン走行することを特徴とする。
請求項21に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第1断接手段、前記第2断接手段、前記第3断接手段及び制動手段を全て開放した状態で、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記第1断接手段、前記第2断接手段、前記第3断接手段及び制動手段を全て開放した状態で、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項22に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記第2断接手段を締結し、前記第1断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機とを力行駆動することを特徴とする。
前記第2断接手段を締結し、前記第1断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機とを力行駆動することを特徴とする。
請求項23に係る発明は、請求項1又は2の構成に加えて、
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられており、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第2電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられており、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第2電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項24に係る発明は、請求項1又は2の構成に加えて、
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられており、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機を力行駆動することを特徴とする。
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられており、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機を力行駆動することを特徴とする。
請求項25に係る発明は、
エンジン(例えば、後述の実施形態におけるエンジンENG)と、
第1電動機(例えば、後述の実施形態におけるモータMOT)と、
第2電動機(例えば、後述の実施形態におけるジェネレータGEN)と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構(例えば、後述の実施形態における遊星歯車機構50)と、を備え、
前記第1回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ52)は第1伝達経路(例えば、後述の実施形態における第1伝達経路R1)を介して出力軸(例えば、後述の実施形態における介して出力軸23)に接続され、
前記第2回転要素(例えば、後述の実施形態におけるキャリア55)は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ51)は第2伝達経路(例えば、後述の実施形態における第2伝達経路R2)を介して前記出力軸に接続され、
前記第2伝達経路中には、第1断接手段(例えば、後述の実施形態における第1クラッチC1)が設けられ、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段(例えば、後述の実施形態における第2クラッチC2)を介して断接可能に接続され、前記第2断接手段より上流側に制動手段(例えば、後述の実施形態におけるブレーキB1)が設けられていることを特徴とする。
エンジン(例えば、後述の実施形態におけるエンジンENG)と、
第1電動機(例えば、後述の実施形態におけるモータMOT)と、
第2電動機(例えば、後述の実施形態におけるジェネレータGEN)と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構(例えば、後述の実施形態における遊星歯車機構50)と、を備え、
前記第1回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ52)は第1伝達経路(例えば、後述の実施形態における第1伝達経路R1)を介して出力軸(例えば、後述の実施形態における介して出力軸23)に接続され、
前記第2回転要素(例えば、後述の実施形態におけるキャリア55)は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ51)は第2伝達経路(例えば、後述の実施形態における第2伝達経路R2)を介して前記出力軸に接続され、
前記第2伝達経路中には、第1断接手段(例えば、後述の実施形態における第1クラッチC1)が設けられ、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段(例えば、後述の実施形態における第2クラッチC2)を介して断接可能に接続され、前記第2断接手段より上流側に制動手段(例えば、後述の実施形態におけるブレーキB1)が設けられていることを特徴とする。
請求項26に係る発明は、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられていることを特徴とする。
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられていることを特徴とする。
請求項27に係る発明は、
エンジン(例えば、後述の実施形態におけるエンジンENG)と、
第1電動機(例えば、後述の実施形態におけるモータMOT)と、
第2電動機(例えば、後述の実施形態におけるジェネレータGEN)と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構(例えば、後述の実施形態における遊星歯車機構50)と、を備え、
前記第1回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ52)は第1伝達経路(例えば、後述の実施形態における第1伝達経路R1)を介して出力軸(例えば、後述の実施形態における出力軸23)に接続され、
前記第2回転要素(例えば、後述の実施形態におけるキャリア55)は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ51)は第2伝達経路(例えば、後述の実施形態における第2伝達経路R2)を介して前記出力軸に接続され、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1回転要素とは第1断接手段(例えば、後述の実施形態における第1クラッチC1)を介して断接可能に接続され、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段(例えば、後述の実施形態における第2クラッチC2)を介して断接可能に接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられていることを特徴とする。
エンジン(例えば、後述の実施形態におけるエンジンENG)と、
第1電動機(例えば、後述の実施形態におけるモータMOT)と、
第2電動機(例えば、後述の実施形態におけるジェネレータGEN)と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構(例えば、後述の実施形態における遊星歯車機構50)と、を備え、
前記第1回転要素(例えば、後述の実施形態におけるサンギヤ52)は第1伝達経路(例えば、後述の実施形態における第1伝達経路R1)を介して出力軸(例えば、後述の実施形態における出力軸23)に接続され、
前記第2回転要素(例えば、後述の実施形態におけるキャリア55)は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素(例えば、後述の実施形態におけるリングギヤ51)は第2伝達経路(例えば、後述の実施形態における第2伝達経路R2)を介して前記出力軸に接続され、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1回転要素とは第1断接手段(例えば、後述の実施形態における第1クラッチC1)を介して断接可能に接続され、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段(例えば、後述の実施形態における第2クラッチC2)を介して断接可能に接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路(例えば、後述の実施形態における第3伝達経路R3)を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段(例えば、後述の実施形態における第3クラッチC3)が設けられていることを特徴とする。
請求項28に係る発明は、請求項25〜27のいずれかの構成に加えて、
前記第1伝達経路は、前記第2伝達経路よりも減速比が大きいことを特徴とする。
前記第1伝達経路は、前記第2伝達経路よりも減速比が大きいことを特徴とする。
請求項29に係る発明は、請求項25〜28のいずれかの構成に加えて、
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続されていることを特徴とする。
前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるワンウェイクラッチOWC)を介して接続されていることを特徴とする。
請求項30に係る発明は、請求項1〜4、25〜29のいずれかの構成に加えて、
前記第1電動機のみを駆動源とする第1EV走行と、前記第1電動機と前記第2電動機の両方を駆動源とする第2EV走行と、を負荷と前記第1電動機の温度の両方に基づいて選択することを特徴とする。
前記第1電動機のみを駆動源とする第1EV走行と、前記第1電動機と前記第2電動機の両方を駆動源とする第2EV走行と、を負荷と前記第1電動機の温度の両方に基づいて選択することを特徴とする。
請求項31に係る発明は、請求項30の構成に加えて、
前記第1電動機の温度が所定温度以上のとき、前記負荷に関わらず前記第2EV走行を選択することを特徴とする。
前記第1電動機の温度が所定温度以上のとき、前記負荷に関わらず前記第2EV走行を選択することを特徴とする。
請求項32に係る発明は、請求項30又は31の構成に加えて、
前記第2EV走行において、前記第1電動機と前記第2電動機との温度差に応じて、前記第1電動機と前記第2電動機の出力分担比を調整することを特徴とする。
前記第2EV走行において、前記第1電動機と前記第2電動機との温度差に応じて、前記第1電動機と前記第2電動機の出力分担比を調整することを特徴とする。
請求項1及び25の発明によれば、第1断接手段、第2断接手段及び制動手段を適宜制御して切換えることで、エンジンによる出力経路を2経路以上確立することができ、さらに1モータ及び2モータ駆動によるEV走行、シリーズ・パラレル走行が可能となる。エンジンによる出力経路を2経路以上確立することにより、低車速域でのクルーズ走行と、高車速域でのクルーズ走行を高効率で実現することができる。また、エンジン走行時に、バッテリから第1電動機及び第2電動機への放電が行われないので、電費が向上するとともに、バッテリの充放電が低減されることからバッテリの劣化を抑制することができる。
また、第1及び第2電動機を使用して、要求駆動力に合わせた合成駆動力を出力することができるので、第1及び第2電動機を低トルク、低出力化が可能となり、第1及び第2電動機の小型、軽量化が可能となる。これにより、第1及び第2電動機の車両搭載性も向上し、第1及び第2電動機自体の低コスト化が可能となる。さらに、第1及び第2電動機の低出力化に伴い、第1及び第2電動機を駆動する制御装置の低出力化も可能となるので、制御装置と併せ、さらなる小型、低コスト化を実現することができる。
また、1つの電動機で車両の必要駆動力を満たす仕様とすると、走行時に使用頻度が高い出力領域と高効率領域とを一致させることが難しいが、2つの異なる特性の電動機を組み合わせることができるため、走行時に使用頻度が高い出力領域と高効率領域とを近付けることが可能となり、電費を向上させることができる。
また、第1及び第2電動機を使用して、要求駆動力に合わせた合成駆動力を出力することができるので、第1及び第2電動機を低トルク、低出力化が可能となり、第1及び第2電動機の小型、軽量化が可能となる。これにより、第1及び第2電動機の車両搭載性も向上し、第1及び第2電動機自体の低コスト化が可能となる。さらに、第1及び第2電動機の低出力化に伴い、第1及び第2電動機を駆動する制御装置の低出力化も可能となるので、制御装置と併せ、さらなる小型、低コスト化を実現することができる。
また、1つの電動機で車両の必要駆動力を満たす仕様とすると、走行時に使用頻度が高い出力領域と高効率領域とを一致させることが難しいが、2つの異なる特性の電動機を組み合わせることができるため、走行時に使用頻度が高い出力領域と高効率領域とを近付けることが可能となり、電費を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、第1伝達経路の減速比は、第2伝達経路の減速比よりも大きいので、エンジン走行時に減速比の異なる2つの伝達経路を利用して出力経路を2経路以上確立することができる。
請求項3の発明によれば、エンジンと第2回転要素とが、ワンウェイクラッチを介して接続されているので、第1電動機のみによるEV走行とは異なる出力経路を利用して第2電動機のみによるEV走行が可能となる。
請求項4及び26の発明によれば、第3断接手段が設けられた第3伝達経路を更に備えるので、第1断接手段、第2断接手段、第3断接手段及び制動手段を適宜制御して切換えることで、エンジンによる出力経路を4経路確立することができる。さらに、シリーズ走行が可能となる。
請求項5の発明によれば、エンジンの動力の一部で第2電動機を回生駆動し、第2電動機で発電した電力を第1電動機に供給して第1電動機を力行駆動し、エンジンの動力と第1電動機の動力を合わせた動力を、出力軸に伝達して走行する、所謂シリーズ・パラレル走行が可能となる。
請求項6の発明によれば、第1電動機のみによるEV走行が可能となり、その際、エンジンの連れ回りがなく、効率的なEV走行が可能となる。
請求項7の発明によれば、第1電動機の動力と第2電動機の動力とを足し合わせた動力を出力軸に伝達して、EV走行を行うことができる。これにより、第1及び第2電動機の低トルク、低出力化が可能となり、第1及び第2電動機の小型、軽量化が可能となる。さらに、第1及び第2電動機の車両搭載性も向上し、第1及び第2電動機自体の低コスト化が可能となる。さらに、第1及び第2電動機の低出力化に伴い、第1及び第2電動機を駆動する制御装置の低出力化も可能となるので、制御装置と併せ、さらなる小型、低コスト化を実現することができる。
請求項8及び9の発明によれば、異なる出力経路により、低車速域でのクルーズ走行と、高車速域でのクルーズ走行を高効率で実現することができる。
請求項10及び11の発明によれば、第1電動機によるEV走行中にエンジンを始動することができる。
請求項12及び13の発明によれば、第1及び第2電動機によるEV走行中にエンジンを始動することができる。
請求項14の発明によれば、停車中にエンジンを始動することができる。
請求項15の発明によれば、エンジンの動力で第2電動機を回生駆動し、第2電動機で発電した電力を第1電動機に供給して第1電動機を力行駆動し、第1電動機の動力を出力軸に伝達して走行する、所謂シリーズ走行が可能となる。
請求項16の発明によれば、エンジンの動力の一部で第2電動機を回生駆動し、第2電動機で発電した電力を第1電動機に供給して第1電動機を力行駆動し、エンジンの動力と第1電動機の動力を合わせた動力を、出力軸に伝達して走行する、所謂シリーズ・パラレル走行が可能となる。
請求項17〜20の発明によれば、異なる4つの出力経路により、より広い車速域でのエンジン走行を高効率で実現することができる。
請求項21の発明によれば、第1電動機のみによるEV走行が可能となり、その際、エンジンの連れ回りがなく、効率的なEV走行が可能となる。
請求項22の発明によれば、第1電動機の動力と第2電動機の動力とを足し合わせた動力を出力軸に伝達して、EV走行を行うことができる。これにより、第1及び第2電動機の低トルク、低出力化が可能となり、第1及び第2電動機の小型、軽量化が可能となる。さらに、第1及び第2電動機の車両搭載性も向上し、第1及び第2電動機自体の低コスト化が可能となる。さらに、第1及び第2電動機の低出力化に伴い、第1及び第2電動機を駆動する制御装置の低出力化も可能となるので、制御装置と併せ、さらなる小型、低コスト化を実現することができる。
請求項23の発明によれば、ワンウェイクラッチによりエンジンを逆回転させずに第2電動機のみによるEV走行が可能となる。
請求項24の発明によれば、第1電動機と第2電動機によるEV走行の出力経路を一つ増やすことができ、ワンウェイクラッチによりエンジンを逆回転させずに第1電動機の動力と第2電動機の動力とを足し合わせた動力を出力軸に伝達して、EV走行を行うことができる。
請求項27の発明によれば、第1断接手段、第2断接手段及び第3断接手段を適宜制御して切換えることで、エンジンによる出力経路を2経路以上確立することができ、さらに1モータ及び2モータ駆動によるEV走行、シリーズ走行、シリーズ・パラレル走行が可能となる。エンジンによる出力経路を2経路以上確立することにより、低車速域でのクルーズ走行と、高車速域でのクルーズ走行を高効率で実現することができる。また、エンジン走行時に、バッテリから第1電動機及び第2電動機への放電が行われないので、電費が向上するとともに、バッテリの充放電が低減されることからバッテリの劣化を抑制することができる。
請求項28の発明によれば、異なる出力経路により、低車速域でのクルーズ走行と、高車速域でのクルーズ走行を高効率で実現することができる。
請求項29の発明によれば、ワンウェイクラッチによりエンジンを逆回転させずに第2電動機のみによるEV走行が可能となる。
請求項30の発明によれば、負荷のみならず第1電動機の温度を考慮して第1EV走行と第2EV走行とを選択することで、第1電動機を所定の温度域で稼動させることができる。
請求項31の発明によれば、第1電動機の過熱状態を抑制することができる。
請求項32の発明によれば、第1電動機の過熱状態で第2電動機の出力分担比を増やすことで、第1電動機の過熱状態を抑制しながらEV走行を続けることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
(第1実施形態)
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る第1実施形態の車両用駆動装置の概略構成図及び伝達経路を示す線図であり、車両用駆動装置10は、エンジンENGと、第1電動機としてのトラクションモータ(以下、単にモータと称する)MOTと、第2電動機としてのジェネレータGENと、変速機Tと、を備えている。モータMOTとジェネレータGENは、それぞれの回転軸線を同一直線上に配置させている。また、モータMOTとジェネレータGENとは、不図示の制御装置を介してバッテリに接続されており、バッテリからの電力供給と、バッテリへのエネルギー回生が可能となっている。
変速機Tは、エンジンENGのエンジン出力軸12と同一直線上に配置されダンパ13を介してエンジン出力軸12に接続されるダンパ出力軸21と、ダンパ出力軸21の外側に同心上に配置された中空の入力軸26と、モータMOTとジェネレータGENとに接続されるモータジェネレータ軸22と、ディファレンシャル装置Dに接続される出力軸23とが、互いに軸線を平行にして配置されている。
ダンパ出力軸21は、入力軸26の内部を相対回転可能に挿通しており、ダンパ出力軸21と入力軸26とは、エンジンENGと反対側の端部に配設された遊星歯車機構50に連結されている。なお、ダンパ13は、エンジンENGの動力がダンパ出力軸21に入力する際のショックを低減する機能を有する。
モータジェネレータ軸22は、モータMOTの回転子17に連結された中空の第2入出力軸25と、第2入出力軸25の内部を相対回転可能に挿通している第1入出力軸24と、から構成されている。第1入出力軸24のエンジンENGと反対側の端部には、変速機Tのケース11と締結・開放する制動手段としてのブレーキB1が配設されている。ブレーキB1を締結すると、第1入出力軸24とケース11とが連結され、第1入出力軸24はケース11に対して回転不能となり、ブレーキB1を開放すると、第1入出力軸24はケース11から切り離されて、ケース11に対して回転可能となる。
また、第1入出力軸24とジェネレータGENの回転子15との間には、第1クラッチC1が設けられ、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15との間には、第2クラッチC2が設けられている。
第1クラッチC1を締結すると、第1入出力軸24とジェネレータGENの回転子15とが連結され、第1入出力軸24とジェネレータGENの回転子15とが一体回転し、第1クラッチC1を開放すると、第1入出力軸24とジェネレータGENの回転子15とが切り離されて、第1入出力軸24はジェネレータGENに対して回転可能となる。また、第2クラッチC2を締結すると、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15とが連結され、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15とが一体回転し、第2クラッチC2を開放すると、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15とが切り離されて、第2入出力軸25はジェネレータGENに対して回転可能となる。
入力軸26には、駆動スプロケット31が一体回転可能に取り付けられており、第1入出力軸24には従動スプロケット32が一体回転可能に取り付けられていて、駆動スプロケット31と従動スプロケット32には、チェーン33が巻き付けられ、入力軸26の回転がチェーン33を介して常に第1入出力軸24に伝達されるようになっている。
したがって、エンジンENGの動力は、ダンパ出力軸21、遊星歯車機構50、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32を介して、第1入出力軸24に伝達される。
モータMOTに接続された第2入出力軸25には、ジェネレータGENとは反対側に駆動ギヤ41が一体回転可能に取り付けられている。駆動ギヤ41は、出力軸23に一体回転可能に取り付けられた従動ギヤ42と噛合している。
ダンパ出力軸21と入力軸26とが接続される遊星歯車機構50は、ダンパ出力軸21に回動自在に嵌合する入力軸26と一体回転可能に連結された第1回転要素としてのサンギヤ52と、ダンパ出力軸21に一体回転可能に連結された第2回転要素としてのキャリア55と、第3回転要素としてのリングギヤ51と、キャリア55に回転可能に支持されてリングギヤ51とサンギヤ52との間に配置される複数のピニオンギヤ53と、を備えて構成されている。
リングギヤ51の外周面には、従動ギヤ42と噛合するギヤが形成されており、リングギヤ51の回転が従動ギヤ42を介して常に出力軸23に伝達されるようになっている。
出力軸23には、従動ギヤ42と、ディファレンシャル装置Dに接続される出力ギヤ43が一体回転可能に取り付けられている。したがって、第2入出力軸25及びリングギヤ51から出力軸23に伝達された動力は、出力ギヤ43からディファレンシャル装置Dを経由して不図示の駆動輪に伝達され、反対に、駆動輪からの動力が出力軸23を介して第2入出力軸25及びリングギヤ51に伝達される。
これにより、図1(b)に示すように、車両用駆動装置10は、サンギヤ52、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42及び出力軸23を経由する第1伝達経路R1と、リングギヤ51、従動ギヤ42及び出力軸23を経由する第2伝達経路R2と、の2つの伝達経路を備える。第1伝達経路R1の減速比GR1は、第2伝達経路R2の減速比GR2より大きくなっている。
即ち、車両用駆動装置10では、サンギヤ52は第1伝達経路R1を介して出力軸23に接続され、キャリア55はエンジンENGに接続され、リングギヤ51は第2伝達経路R2を介して出力軸23に接続されている。第1伝達経路R1中には、モータMOTが設けられており、さらにモータMOTとサンギヤ52との間にジェネレータGENが設けられている。ジェネレータGENとサンギヤ52とは第1クラッチC1を介して断接可能に接続され、ジェネレータGENとモータMOTとは第2クラッチC2を介して断接可能に接続され、第2クラッチC2より上流側にブレーキB1が設けられている。
この遊星歯車機構50では、通常、リングギヤ51とサンギヤ52とは互いに拘束を受けることなく回転可能であり、エンジンENGの回転及び動力の伝達は行われない。しかし、第1及び第2クラッチC1、C2の締結やブレーキB1の締結により第1入出力軸24からの拘束力がサンギヤ52に作用すると、エンジンENGの動力を出力軸23に伝達する出力経路が確立される。これにより、第1及び第2クラッチC1、C2の締結による第1エンジン走行(E1)と、ブレーキB1の締結による第2エンジン走行(E2)とが可能となる。第1エンジン走行(E1)と第2エンジン走行(E2)は、減速比を異にする二つの伝達経路(第1及び第2伝達経路R1、R2)を利用した異なる出力経路を介して動力を伝達することが可能となる。
このように構成された第1実施形態の車両用駆動装置10では、典型的に以下の走行モードを備えている。
<シリーズ・パラレル走行(SP)>
図2は、シリーズ・パラレル走行時の動力伝達を説明する図である。
シリーズ・パラレル走行は、主として中車速以上の加速時及び登坂時に選択される。シリーズ・パラレル走行モードでは、第1クラッチC1を締結し、第2クラッチC2及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、サンギヤ52、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24を介してジェネレータGENに伝達され、ジェネレータGENを回生駆動することで発電するとともに、エンジンENGの動力が、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。
図2は、シリーズ・パラレル走行時の動力伝達を説明する図である。
シリーズ・パラレル走行は、主として中車速以上の加速時及び登坂時に選択される。シリーズ・パラレル走行モードでは、第1クラッチC1を締結し、第2クラッチC2及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、サンギヤ52、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24を介してジェネレータGENに伝達され、ジェネレータGENを回生駆動することで発電するとともに、エンジンENGの動力が、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。
また、ジェネレータGENで発電された電力が制御装置(図示略)によりモータMOTに供給され(電気パス)、供給された電力でモータMOTを力行駆動することで、モータMOTの動力が、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。すなわち、エンジンENGの動力とモータMOTの動力が足し合わされて駆動輪に伝達される。
シリーズ・パラレル走行は、エンジン走行よりもエンジン効率のよい領域を多用できるので、燃費が向上する。また、無段変速のスムーズな走りが実現可能である。
<第1EV走行(EV1)>
図3は、第1EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第1EV走行は、主として発進時等の緩加速時、低速クルーズ時(例えば、50km/h未満)、及び低車速の登坂時に選択される。第1EV走行モードでは、第1、第2クラッチC1、C2、及びブレーキB1を全て開放することで、モータMOTの動力が、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。このとき、第1クラッチC1が開放されていて、エンジンENGは第1入出力軸24から遮断されているので、停止しておくのが燃費の向上の点で好ましい。
図3は、第1EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第1EV走行は、主として発進時等の緩加速時、低速クルーズ時(例えば、50km/h未満)、及び低車速の登坂時に選択される。第1EV走行モードでは、第1、第2クラッチC1、C2、及びブレーキB1を全て開放することで、モータMOTの動力が、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。このとき、第1クラッチC1が開放されていて、エンジンENGは第1入出力軸24から遮断されているので、停止しておくのが燃費の向上の点で好ましい。
<第2EV走行(EV2)>
図4は、第2EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第2EV走行は、主として低車速の強加速時に選択される。第2EV走行モードでは、第1クラッチC1及びブレーキB1を開放し、第2クラッチC2を締結することで、ジェネレータGENの動力が、第2入出力軸25に伝達され、さらにモータMOTの動力が足し合わされて、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。すなわち、ジェネレータGENの動力とモータMOTの動力が足し合わされて駆動輪に伝達される。このときも、第1クラッチC1が開放されていて、エンジンENGは第1入出力軸24から遮断されているので、停止しておくのが燃費の向上の点で好ましい。
図4は、第2EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第2EV走行は、主として低車速の強加速時に選択される。第2EV走行モードでは、第1クラッチC1及びブレーキB1を開放し、第2クラッチC2を締結することで、ジェネレータGENの動力が、第2入出力軸25に伝達され、さらにモータMOTの動力が足し合わされて、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。すなわち、ジェネレータGENの動力とモータMOTの動力が足し合わされて駆動輪に伝達される。このときも、第1クラッチC1が開放されていて、エンジンENGは第1入出力軸24から遮断されているので、停止しておくのが燃費の向上の点で好ましい。
<第1エンジン走行(E1)>
図5は、第1エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第1エンジン走行は、主として低速クルーズ時(例えば、50km/h未満)及び加速時に選択される。第1エンジン走行モードでは、第1及び第2クラッチC1、C2を締結し、ブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、遊星歯車機構50で、第1伝達経路R1と第2伝達経路R2と、に分割されて伝達され、これらの合成された動力が出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。出力軸23には、第1伝達経路R1の減速比GR1と、第2伝達経路R2の減速比GR2とで合成される固定減速比で減速された回転数が出力される。
図5は、第1エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第1エンジン走行は、主として低速クルーズ時(例えば、50km/h未満)及び加速時に選択される。第1エンジン走行モードでは、第1及び第2クラッチC1、C2を締結し、ブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、遊星歯車機構50で、第1伝達経路R1と第2伝達経路R2と、に分割されて伝達され、これらの合成された動力が出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。出力軸23には、第1伝達経路R1の減速比GR1と、第2伝達経路R2の減速比GR2とで合成される固定減速比で減速された回転数が出力される。
このとき、出力軸23に取り付けられた従動ギヤ42と第2入出力軸25に取り付けられた駆動ギヤ41が常に噛合しており、出力軸23にモータMOTが接続された状態になっている。また、第2クラッチC2が締結されてジェネレータGENと第2入出力軸25とが連結されているので、必要に応じてモータMOT及び/又はジェネレータGENを力行駆動することによりアシストすることができる。また、反対にモータMOT及び/又はジェネレータGENを回生駆動して発電することができる。
<第2エンジン走行(E2)>
図6は、第2エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第2エンジン走行は、主として高速クルーズ時(例えば、100km/h程度)及び高車速の登坂時に選択される。第2エンジン走行モードでは、第1クラッチC1を締結または開放すると共に、ブレーキB1を締結し、第2クラッチC2を開放するか、または第1クラッチC1を開放し、第2クラッチC2及びブレーキB1を締結することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23(第2伝達経路R2)に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。出力軸23には、エンジンENGの回転数が増速されて、即ち、オーバードライブ状態で出力される。
図6は、第2エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第2エンジン走行は、主として高速クルーズ時(例えば、100km/h程度)及び高車速の登坂時に選択される。第2エンジン走行モードでは、第1クラッチC1を締結または開放すると共に、ブレーキB1を締結し、第2クラッチC2を開放するか、または第1クラッチC1を開放し、第2クラッチC2及びブレーキB1を締結することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23(第2伝達経路R2)に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。出力軸23には、エンジンENGの回転数が増速されて、即ち、オーバードライブ状態で出力される。
このとき、出力軸23に取り付けられた従動ギヤ42と第2入出力軸25に取り付けられた駆動ギヤ41が常に噛合しており、出力軸23にモータMOTが接続された状態になっているので、必要に応じてモータMOTを力行駆動することによりアシストすることができる。また反対にモータMOTを回生駆動して発電することができる。また、更に第2クラッチC2を締結することで第2入出力軸25とジェネレータGENとを接続し、モータMOT及びジェネレータGENを力行駆動することによりモータMOT及びジェネレータGENでアシストすることができる。
なお、第2エンジン走行は、第1及び第2クラッチC1、C2を開放し、ブレーキB1を締結することでも同様に達成される。図6は、この場合の動力伝達を示す。
なお、第2エンジン走行は、第1及び第2クラッチC1、C2を開放し、ブレーキB1を締結することでも同様に達成される。図6は、この場合の動力伝達を示す。
なお、図7は、上記で説明した各走行モード(シリーズ・パラレル走行(SP)、第1EV走行(EV1)、第2EV走行(EV2)、第1エンジン走行(E1)、第2エンジン走行(E2))における第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキB1の作動状態を纏めて示す表である。図中、「○」は締結、「×」は開放を示している。
次に、このように構成された第1実施形態の車両用駆動装置10において、例えば、低速走行から中速、あるいは高速走行に移行する際(図13参照)、EV走行(第1EV走行、第2EV走行)中にエンジンを始動する必要が生じる。各走行モードにおけるエンジンの始動について図8から図12を参照して説明する。
図8に示すように、第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキB1の全てが開放されてモータMOTで駆動されている第1EV走行時には、ブレーキB1を締結することでエンジンENGを始動させる。ブレーキB1の締結による拘束力は、第1入出力軸24、従動スプロケット32、チェーン33、駆動スプロケット31、入力軸26を介してサンギヤ52に伝達されてサンギヤ52が固定される。
これにより、出力軸23の回転がリングギヤ51を介してピニオンギヤ53に伝達され、ピニオンギヤ53が固定されているサンギヤ52の周囲を回転することでキャリア55が回転し、更にダンパ出力軸21、エンジン出力軸12を介してエンジンENGに伝達されてエンジンENGが始動する。このとき発生する減速トルク分は、モータMOTで補助する。
また、図9に示すように、第1クラッチC1を締結してジェネレータGENを力行駆動することで、第1入出力軸24、即ちサンギヤ52を回転させてキャリア55、ダンパ出力軸21、エンジン出力軸12を介してエンジンENGを始動することもできる。また、第1及び第2クラッチC1、C2を同時に締結してもよい。
図10に示すように、第1クラッチC1、及びブレーキB1が開放され、第2クラッチC2が締結されて、モータMOTとジェネレータGENとで駆動されている第2EV走行時には、第2クラッチC2の締結を維持したまま、さらにブレーキB1を締結させることで、エンジンENGを始動させる。この場合、図8に示す第1EV走行時と同様にブレーキB1、即ちサンギヤ52を固定することで、出力軸23の回転をリングギヤ51を介してキャリア55に伝達してエンジンENGを始動させる。
また、第2EV走行時には、図11に示すように、第2クラッチC2の締結を維持したまま、さらに第1クラッチC1を締結し、ジェネレータGENの駆動力を第1入出力軸24を介してサンギヤ52に伝達して回転させると共に、出力軸23の回転をリングギヤ51に伝達してエンジンENGを始動させることもできる。
図12に示すように、停車中のエンジン始動は、第1クラッチC1を締結してジェネレータGENを力行駆動し、第1入出力軸24、従動スプロケット32、チェーン33、駆動スプロケット31、入力軸26、サンギヤ52、ピニオンギヤ53を介してキャリア55を回転させてエンジンENGを始動させる。その際、キャリア55の回転に伴うトルク変動がピニオンギヤ53、リングギヤ51を介して出力軸23に作用するので、モータMOTで遊星歯車機構50の釣合いトルクを発生させて、出力軸23にトルク変動が発生しないように制御する。
次に、このように構成された第1実施形態の車両用駆動装置10における走行モードの切り替えについて、図13の走行例のタイムチャートを用いて説明する。なお、図13の表中、マイナス(−)の符号は非作動または停止を表し、白抜きの丸は力行駆動を表し、二重丸は回生駆動を表し、黒塗りの丸は力行駆動でも回生駆動でも非作動でもよいことを表している。また、表示を簡略化するため、シリーズ・パラレル走行、第1EV走行、第2EV走行、第1エンジン走行、及び第2エンジン走行は、それぞれ記号SP、EV1、EV2、E1、E2で示し、アシスト運転又は充電はAC、充電はCで示す。
基本的には、低速では主にEV走行、高速では主にエンジンENGを利用したエンジン走行を選択するが、SOC(State of Charge)に応じ運転モードを切替える車速を変更する。高SOCでは切替え車速を高速方向に、低SOCでは切替え車速を低速方向に変更する。
また、EV走行は、低負荷時には1つのモータMOTによる第1EV走行が選択され、高負荷時はジェネレータGENとモータMOTとによる第2EV走行が選択される。第1EV走行と第2EV走行との選択は、基本的に負荷に基づいて判断されるが、負荷のみならずモータMOTの温度に基づいても判断される。モータMOTの温度(コイル、磁石)が上昇し、第1の所定温度に達した場合には、負荷の大きさに係わらず第2EV走行が選択される。
この時、モータMOTとジェネレータGENとの温度差に応じ、モータMOTとジェネレータGENとの出力分担比を設定する。即ち、温度差(MOT>GEN)が大きい場合ほどジェネレータGENの出力分担比を高く設定する。これにより、モータMOTの温度上昇を効果的に低減でき、冷却システムの負担を軽減しながらEV走行可能な時間や距離を長くすることが出来る。
さらにEV走行を続けてモータMOT、ジェネレータGENの温度が上昇して、第1の所定温度より高温の第2の所定温度に達した場合には、運転モード切替え車速によらず、エンジンENGを利用した走行に切替える。これによりモータMOT、及びジェネレータGENの出力が削減または低減されるので、温度上昇を抑制できる。
先ず、停車時は、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1は開放されており、エンジンENG、モータMOT、ジェネレータGENが停止している。この状態からアクセルペダルが踏まれると、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1を全て開放した状態でモータMOTを力行駆動することで、第1EV走行(EV1)が行われ、モータMOTの動力で車両が発進し、車速が穏やかに上昇する(緩加速)。
さらにアクセルペダルが踏まれると、第2EV走行(EV2)が選択される。第2EV走行(EV2)を選択する場合には、第2クラッチC2のみが締結され、モータMOTに加えてジェネレータGENを力行駆動することで、第2EV走行(EV2)を行う(強加速)。
車速が50km/h程度のクルーズ走行時には、第1EV走行(EV1)または第1エンジン走行(E1)が選択される。第1EV走行(EV1)を選択する場合には、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1を全て開放し、ジェネレータGENを非作動とし、モータMOTを力行駆動して、第1EV走行(EV1)を行う。
第1エンジン走行(E1)を選択する場合には、第1、第2クラッチC1、C2を締結し、ブレーキB1を開放してエンジンENGのエンジン出力軸12を連れ回してエンジンENGを始動させる、いわゆるモータリングを行う。そして、エンジンENGが始動した時点で、第1、第2クラッチC1、C2を前記状態に維持しながら第1エンジン走行(E1)を行う。このとき、必要に応じてモータMOT及びジェネレータGENを力行駆動または回生駆動してもよい。
車速が50km/h程度の中速クルーズ走行時にさらにアクセルペダルが踏まれると、第1エンジン走行(E1)またはシリーズ・パラレル走行(SP)が選択される。シリーズ・パラレル走行(SP)を選択する場合には、第1クラッチC1のみを締結し、第2クラッチC2及びブレーキB1を開放した状態で、エンジンENGを作動させ、ジェネレータGENを回生駆動し、ジェネレータGENで発電された電力でモータMOTを力行駆動する。これにより、エンジンENGの動力とモータMOTの動力が駆動輪に伝達される。
車速が100km/hまで上昇し、100km/h程度の高速クルーズ走行を行うときには、第1クラッチC1及びブレーキB1を締結し、第2クラッチC2を開放するか、または第1クラッチC1を開放し、第2クラッチC2及びブレーキB1を締結して、第2エンジン走行(E2)を行う。このとき、必要に応じてモータMOT及びジェネレータGENを力行駆動または回生駆動してもよい。なお、図示は省略したが、ブレーキB1を締結し、第1クラッチC1及び第2クラッチC2を開放してもよい。
100km/h程度の高速クルーズ走行時にブレーキペダルが踏まれると、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1を全て開放した状態にし、エンジンENGを停止して、モータMOTを回生駆動することで、減速走行となり駆動輪に回生ブレーキが作用して車速が低下する。
低速走行(例えば、50km/h未満)時の登坂走行では、必要な駆動力に応じて第1EV走行またはシリーズ・パラレル走行(SP)が選択される。その状態から加速する際には、シリーズ・パラレル走行(SP)が選択される。
高速走行(例えば、100km/h以上)時の登坂走行では、必要な駆動力に応じて第2エンジン走行(E2)またはシリーズ・パラレル走行(SP)が選択される。第2エンジン走行(E2)中は、必要に応じてモータMOT及びジェネレータGENを力行駆動または回生駆動してもよい。
車両を停止させるためにブレーキペダルが踏まれると、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1を全て開放した状態にし、エンジンENGを停止して、モータMOTを回生駆動することで、減速走行となり駆動輪に回生ブレーキが作用して車速が低下し、車両が停車する。車両が停車すると、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1が全て開放され、エンジンENG、モータMOT、ジェネレータGENが全て停止する。
以上説明したように、第1実施形態の車両用駆動装置10によれば、第1クラッチC1、第2クラッチC2及びブレーキB1を適宜制御して切換えることで、第1及び第2エンジン走行、1モータ及び2モータ駆動による第1及び第2EV走行、エンジン及びモータ駆動によるシリーズ・パラレル走行が可能となる。
(第1実施形態の第1変形例)
次に、図14を参照して第1実施形態の第1変形例の車両用駆動装置について説明する。
図14は、第1変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置10Aは、ブレーキB1の位置が、第1入出力軸24から入力軸26に変更されてエンジン出力軸12と同軸上に配置されている。それ以外は、第1実施形態の車両用駆動装置10と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
なお、図14(b)中、符号Sはサンギヤ52、符号Cはキャリア55、符号Rはリングギヤ51を示す。図14(b)はそれらの回転関係を表す共線図と、駆動伝達経路の模式図を組み合わせたものである。共線図において、縦方向の位置関係が回転数の高低関係を表している(図15、図17〜図23、図25〜図29において同じ)。
次に、図14を参照して第1実施形態の第1変形例の車両用駆動装置について説明する。
図14は、第1変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置10Aは、ブレーキB1の位置が、第1入出力軸24から入力軸26に変更されてエンジン出力軸12と同軸上に配置されている。それ以外は、第1実施形態の車両用駆動装置10と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
なお、図14(b)中、符号Sはサンギヤ52、符号Cはキャリア55、符号Rはリングギヤ51を示す。図14(b)はそれらの回転関係を表す共線図と、駆動伝達経路の模式図を組み合わせたものである。共線図において、縦方向の位置関係が回転数の高低関係を表している(図15、図17〜図23、図25〜図29において同じ)。
本変形例の車両用駆動装置10Aは、第1実施形態の車両用駆動装置10と同様に、5つの走行モード(第1及び第2エンジン走行、1モータ及び2モータ駆動による第1及び第2EV走行、エンジン及びモータ駆動によるシリーズ・パラレル走行)での走行が可能であり、各走行モードにおける第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキB1の作動状態(図7参照)、及び作用効果も同様である。
(第1実施形態の第2変形例)
次に、図15及び図16を参照して第1実施形態の第2変形例の車両用駆動装置について説明する。
図15は、第2変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置10Bは、第1クラッチC1の位置が、第1入出力軸24から入力軸26に変更されてエンジン出力軸12と同軸上に配置されている。それ以外は、第1実施形態の車両用駆動装置10と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
次に、図15及び図16を参照して第1実施形態の第2変形例の車両用駆動装置について説明する。
図15は、第2変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置10Bは、第1クラッチC1の位置が、第1入出力軸24から入力軸26に変更されてエンジン出力軸12と同軸上に配置されている。それ以外は、第1実施形態の車両用駆動装置10と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本変形例の車両用駆動装置10Bは、第1実施形態の車両用駆動装置10と同様に、5つの走行モード(第1及び第2エンジン走行、1モータ及び2モータ駆動による第1及び第2EV走行、エンジン及びモータ駆動によるシリーズ・パラレル走行)での走行が可能である。また、各走行モードにおける第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキB1の作動状態は、図16に示す通りである。本変形例の車両用駆動装置10Bでは、第2エンジン走行時の選択肢が1つのみとなる。
具体的には、第1クラッチC1、及びブレーキB1が締結され、第2クラッチC2が開放された状態で第2エンジン走行を行う。この第2エンジン走行では、モータMOTによる1モータアシスト走行が可能である。
なお、上記した第1実施形態の車両用駆動装置10及びその第1、2変形例の車両用駆動装置10A、10Bでは、第1伝達経路R1上に第1クラッチC1を設けたが、第1クラッチC1は必ずしも第1伝達経路R1上に設ける必要はなく、後述する第2実施形態の第1変形例の車両用駆動装置20Aのように、第2伝達経路R2上に設けてもよい(図25参照)。
(第2実施形態)
次に、図17を参照して第2実施形態に係る車両用駆動装置について説明する。
図17は、本発明に係る第2実施形態の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本実施形態の車両用駆動装置20の基本構成は、図15で説明済みの第1実施形態の第2変形例と同じであり、第3クラッチC3が遊星歯車機構50のキャリア55と駆動スプロケット31との間に増設されている点が異なる。換言すれば、第1クラッチC1と第3クラッチC3とが遊星歯車機構50に配設されている。その他の部分については、本発明の第1実施形態の第2変形例と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
次に、図17を参照して第2実施形態に係る車両用駆動装置について説明する。
図17は、本発明に係る第2実施形態の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本実施形態の車両用駆動装置20の基本構成は、図15で説明済みの第1実施形態の第2変形例と同じであり、第3クラッチC3が遊星歯車機構50のキャリア55と駆動スプロケット31との間に増設されている点が異なる。換言すれば、第1クラッチC1と第3クラッチC3とが遊星歯車機構50に配設されている。その他の部分については、本発明の第1実施形態の第2変形例と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
図17(b)に示すように、車両用駆動装置20は、サンギヤ52、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42及び出力軸23を経由する第1伝達経路R1と、リングギヤ51、従動ギヤ42及び出力軸23を経由する第2伝達経路R2と、キャリア55から第1伝達経路R1に駆動スプロケット31の上流側で接続される第3伝達経路R3と、の3つの伝達経路を備える。第1伝達経路R1の減速比GR1は、第2伝達経路R2の減速比GR2より大きくなっている。
即ち、車両用駆動装置20では、サンギヤ52は第1伝達経路R1を介して出力軸23に接続され、キャリア55はエンジンENGに接続され、リングギヤ51は第2伝達経路R2を介して出力軸23に接続されている。第1伝達経路R1中には、モータMOTが設けられており、さらにモータMOTとサンギヤ52との間にジェネレータGENが設けられている。ジェネレータGENとサンギヤ52とは第1クラッチC1を介して断接可能に接続され、ジェネレータGENとモータMOTとは第2クラッチC2を介して断接可能に接続され、第2クラッチC2より上流側にブレーキB1が設けられている。さらに、キャリア55は、第3伝達経路を介して第1クラッチC1よりも下流側で且つジェネレータGENよりも上流側で第1伝達経路R1に接続され、第3伝達経路R3には、第3クラッチC3が設けられている。
先ず、第3クラッチC3について説明する。第3クラッチC3を締結すると、キャリア55と駆動スプロケット31とが連結され、キャリア55の回転が駆動スプロケット31に伝達される。また、第3クラッチC3を開放すると、キャリア55と駆動スプロケット31とが切り離されて、駆動スプロケット31はキャリア55に対して回転可能となる。
本実施形態の車両用駆動装置20では、第1クラッチC1がサンギヤ52と駆動スプロケット31との間に配置され、第3クラッチC3がキャリア55と駆動スプロケット31との間に配置されているので、第1クラッチC1、第2クラッチC2、ブレーキB1と第3クラッチC3との作動状態を組み合わせることで、第1実施形態の車両用駆動装置10と比較して、エンジン走行のモード数を増加させ、且つシリーズ走行を行うことが可能となる。
エンジン走行のモードは、具体的には、第1クラッチC1、第2クラッチC2、ブレーキB1と第3クラッチC3との組み合わせにより、第1エンジン走行(E1)、第2エンジン走行(E2)、第3エンジン走行(E3)、及び第4エンジン走行(E4)が可能となる。
ここで、図24に示す各走行モードにおける第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、及びブレーキB1の作動状態を参照する。第3クラッチC3が締結されていない走行モード、即ち、第2エンジン走行及び第4エンジン走行は、第1実施形態の車両用駆動装置10で説明した第1及び第2エンジン走行(図5、図6参照)と実質的に同じとなる(図7参照)。また、シリーズ・パラレル走行、及び第1、第2EV走行も、第1実施形態の車両用駆動装置10のシリーズ・パラレル走行、及び第1、第2EV走行と実質的に同じとなる(図2〜図4参照)。
このように構成された第2実施形態の車両用駆動装置20では、典型的に以下の走行モードを備えている。
<シリーズ走行(S)>
図18は、シリーズ走行時の動力伝達を説明する図である。
シリーズ走行は、主として低SOC、低車速、低出力時において加減速が頻繁に行われる場合に選択される。シリーズ走行モードでは、第3クラッチC3を締結し、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24を介してジェネレータGENに伝達され、ジェネレータGENを回生駆動することで発電する。
<シリーズ走行(S)>
図18は、シリーズ走行時の動力伝達を説明する図である。
シリーズ走行は、主として低SOC、低車速、低出力時において加減速が頻繁に行われる場合に選択される。シリーズ走行モードでは、第3クラッチC3を締結し、第1、第2クラッチC1、C2及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24を介してジェネレータGENに伝達され、ジェネレータGENを回生駆動することで発電する。
そして、ジェネレータGENで発電された電力が制御装置(図示略)によりモータMOTに供給され、供給された電力でモータMOTを力行駆動することで、モータMOTの動力が、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。ジェネレータGENで発電した電力を、制御装置で制御してモータMOTに供給することで、無段変速でのスムーズな走行が可能となる。また、第2クラッチC2が開放されているので、第1入出力軸24と第2入出力軸25は互いに拘束を受けずに回転することができ、ジェネレータGENの動作点が自由に設定可能なため、発電効率が高い。
<シリーズ・パラレル走行(SP)>
図19は、シリーズ・パラレル走行時の動力伝達を説明する図である。
シリーズ・パラレル走行は、主として高車速、高出力時において加減速が頻繁に行われる場合に選択される。シリーズ・パラレル走行モードでは、第1クラッチC1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、サンギヤ52、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24を介してジェネレータGENに伝達され、ジェネレータGENを回生駆動することで発電するとともに、エンジンENGの動力が、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。
図19は、シリーズ・パラレル走行時の動力伝達を説明する図である。
シリーズ・パラレル走行は、主として高車速、高出力時において加減速が頻繁に行われる場合に選択される。シリーズ・パラレル走行モードでは、第1クラッチC1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、サンギヤ52、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24を介してジェネレータGENに伝達され、ジェネレータGENを回生駆動することで発電するとともに、エンジンENGの動力が、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。
また、ジェネレータGENで発電された電力が制御装置(図示略)によりモータMOTに供給され、供給された電力でモータMOTを力行駆動することで、モータMOTの動力が、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。すなわち、エンジンENGの動力とモータMOTの動力が足し合わされて駆動輪に伝達される。
シリーズ・パラレル走行においても、無段変速でのスムーズな走行が実現できる。また、シリーズ・パラレル走行は、動力伝達が機械伝達と電気伝達に分割されて伝達されるので、シリーズ走行と比較してモータMOTの温度上昇を抑制することができる。また、エンジン走行と比較して、エンジン燃焼効率のよい領域を多用できるので燃費が向上する。シリーズ走行とシリーズ・パラレル走行とは、車速、出力に応じて適宜切換えられ、低速、低出力時にはシリーズ走行が選択され、高速、高出力時にはシリーズ・パラレル走行が選択される。
<第1エンジン走行(E1)>
図20は、第1エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第1エンジン走行は、第2エンジン走行よりも低速回転が出力されるモードであり、主として低車速時であって急勾配の登坂や車両牽引時に選択される。第1エンジン走行モードでは、第2、第3クラッチC2、C3を締結し、第1クラッチC1及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24、第2入出力軸25(第3伝達経路R3及び第1伝達経路R1)を介して出力軸23に伝達される。
図20は、第1エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第1エンジン走行は、第2エンジン走行よりも低速回転が出力されるモードであり、主として低車速時であって急勾配の登坂や車両牽引時に選択される。第1エンジン走行モードでは、第2、第3クラッチC2、C3を締結し、第1クラッチC1及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24、第2入出力軸25(第3伝達経路R3及び第1伝達経路R1)を介して出力軸23に伝達される。
このとき、ダンパ出力軸21と一体回転するキャリア55が、第3クラッチC3により駆動スプロケット31に締結されているので、ダンパ出力軸21と駆動スプロケット31がエンジン回転と同じ速度で回転する。また、第1クラッチC1が開放されているので、遊星歯車機構50が空回りしている。
このとき、出力軸23に取り付けられた従動ギヤ42と第2入出力軸25に取り付けられた駆動ギヤ41が常に噛合しており、出力軸23にモータMOTが接続された状態になっている。また、第2クラッチC2が締結されてジェネレータGENと第2入出力軸25とが連結されているので、必要に応じてモータMOT及び/又はジェネレータGENを力行駆動することによりアシストすることができる。また、反対にモータMOT及び/又はジェネレータGENを回生駆動して発電することができる。
<第2エンジン走行(E2)>
図21は、第2エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第2エンジン走行は、主として低速クルーズ時(例えば、50km/h未満)のような一般道路でのクルーズ走行時に選択される。第2エンジン走行モードでは、第1及び第2クラッチC1、C2を締結し、第3クラッチC3及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、遊星歯車機構50で、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達される経路(第2伝達経路R2)と、キャリア55、サンギヤ52、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24、第2入出力軸25を介して出力軸23に伝達される経路(第1伝達経路R1)と、に分割されて伝達され、これらの動力が出力軸23で合成され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。出力軸23には、第1伝達経路R1の減速比GR1と、第2伝達経路R2の減速比GR2との合成減速比で減速された回転数が出力される。
図21は、第2エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第2エンジン走行は、主として低速クルーズ時(例えば、50km/h未満)のような一般道路でのクルーズ走行時に選択される。第2エンジン走行モードでは、第1及び第2クラッチC1、C2を締結し、第3クラッチC3及びブレーキB1を開放することで、エンジンENGの動力が、遊星歯車機構50で、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達される経路(第2伝達経路R2)と、キャリア55、サンギヤ52、入力軸26、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第1入出力軸24、第2入出力軸25を介して出力軸23に伝達される経路(第1伝達経路R1)と、に分割されて伝達され、これらの動力が出力軸23で合成され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。出力軸23には、第1伝達経路R1の減速比GR1と、第2伝達経路R2の減速比GR2との合成減速比で減速された回転数が出力される。
このときも、必要に応じてモータMOT及び/又はジェネレータGENを力行駆動することによりアシストすることができる。また、反対にモータMOT及び/又はジェネレータGENを回生駆動して発電することができる。
<第3エンジン走行(E3)>
図22は、第3エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第3エンジン走行は、主として高速道路での登坂、加速、最高速走行時に選択される。第3エンジン走行モードでは、第1、第3クラッチC1、C3を締結し、第2クラッチC2及びブレーキB1を開放してキャリア55、サンギヤ52、及びリングギヤ51が一体回転して、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。このとき、減速比は、リングギヤ51の外周面に形成されたギヤと従動ギヤ42の歯数によって決定される。
図22は、第3エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第3エンジン走行は、主として高速道路での登坂、加速、最高速走行時に選択される。第3エンジン走行モードでは、第1、第3クラッチC1、C3を締結し、第2クラッチC2及びブレーキB1を開放してキャリア55、サンギヤ52、及びリングギヤ51が一体回転して、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。このとき、減速比は、リングギヤ51の外周面に形成されたギヤと従動ギヤ42の歯数によって決定される。
このとき、出力軸23に取り付けられた従動ギヤ42と第2入出力軸25に取り付けられた駆動ギヤ41が常に噛合しており、出力軸23にモータMOTが接続された状態になっているので、必要に応じてモータMOTを力行駆動することによりアシストすることができる。また、反対にモータMOTを回生駆動して発電することができる。
<第4エンジン走行(E4)>
図23は、第4エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第4エンジン走行は、主として高速クルーズ時(例えば、100km/h程度)のような高速道路でのクルーズ走行時に選択される。第4エンジン走行モードでは、第1クラッチC1とブレーキB1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23(第2伝達経路R2)に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。この出力経路の減速比は、最も小さく設定されているので、エンジンENGの回転が低くても高速で走行することができる。
図23は、第4エンジン走行時の動力伝達を説明する図である。
第4エンジン走行は、主として高速クルーズ時(例えば、100km/h程度)のような高速道路でのクルーズ走行時に選択される。第4エンジン走行モードでは、第1クラッチC1とブレーキB1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3を開放することで、エンジンENGの動力が、ダンパ出力軸21、キャリア55、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23(第2伝達経路R2)に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。この出力経路の減速比は、最も小さく設定されているので、エンジンENGの回転が低くても高速で走行することができる。
このとき、出力軸23に取り付けられた従動ギヤ42と第2入出力軸25に取り付けられた駆動ギヤ41が常に噛合しており、出力軸23にモータMOTが接続された状態になっているので、必要に応じてモータMOTを力行駆動することによりアシストすることができる。また反対にモータMOTを回生駆動して発電することができる。
第1EV走行及び第2EV走行は、いずれの場合も第3クラッチC3が開放されているので、実質的に第1実施形態と同じ態様となり、更に第1、第2クラッチC1、C2、及びブレーキB1の作動状態も各EV走行モードで同じであるので、説明を省略する(図3、図4参照)。
図24は、上記で説明した各走行モード(シリーズ・パラレル走行、シリーズ走行、第1EV走行、第2EV走行、第1エンジン走行、第2エンジン走行、第3エンジン走行、第4エンジン走行)における第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、及びブレーキB1の作動状態を纏めて示す表である。なお、ブレーキB1は第4エンジン走行時にのみ使用されるので、第4エンジン走行モードを廃止して第3エンジン走行で代用すれば、ブレーキB1をなくすことができ、車両用駆動装置20の機構が簡略化される。
次に、各走行モードにおけるエンジンの始動について説明する。
停車中及び第1EV走行中のエンジンの始動は、第3クラッチC3を締結し、ジェネレータGENを力行駆動することでエンジンENGを始動することができる。また、第2EV走行中のエンジンの始動は、第2クラッチC2を開放し、第3クラッチC3を締結してジェネレータGENを力行駆動することでエンジンENGを始動することができる。あるいは、第2クラッチC2の締結を維持した状態でさらに第3クラッチC3を締結するか、または、第2クラッチC2の締結を維持した状態でさらに第1クラッチC1を締結することでエンジンENGの始動が可能である。このとき発生する減速トルク分は、モータMOTで補助する。
停車中及び第1EV走行中のエンジンの始動は、第3クラッチC3を締結し、ジェネレータGENを力行駆動することでエンジンENGを始動することができる。また、第2EV走行中のエンジンの始動は、第2クラッチC2を開放し、第3クラッチC3を締結してジェネレータGENを力行駆動することでエンジンENGを始動することができる。あるいは、第2クラッチC2の締結を維持した状態でさらに第3クラッチC3を締結するか、または、第2クラッチC2の締結を維持した状態でさらに第1クラッチC1を締結することでエンジンENGの始動が可能である。このとき発生する減速トルク分は、モータMOTで補助する。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用駆動装置20によれば、第3クラッチC3が設けられた第3伝達経路R3を更に備えるので、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3及びブレーキB1を適宜制御して切換えることで、第1〜第4エンジン走行、1モータ及び2モータ駆動による第1及び第2EV走行、エンジン及びモータ駆動によるシリーズ・パラレル走行及びシリーズ走行が可能となる。
(第2実施形態の第1変形例)
次に、図25を参照して第2実施形態の第1変形例の車両用駆動装置について説明する。
図25は、第2実施形態の第1変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置20Aは、第2実施形態においてサンギヤ52と駆動スプロケット31の間に配置されていた第1クラッチC1、及びキャリア55と駆動スプロケット31の間に配置されていた第3クラッチC3の配置が変更されている。
次に、図25を参照して第2実施形態の第1変形例の車両用駆動装置について説明する。
図25は、第2実施形態の第1変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置20Aは、第2実施形態においてサンギヤ52と駆動スプロケット31の間に配置されていた第1クラッチC1、及びキャリア55と駆動スプロケット31の間に配置されていた第3クラッチC3の配置が変更されている。
車両用駆動装置20Aでは、従動ギヤ42と噛合するリングギヤ51の外周面に形成されていたギヤ(以下、第2駆動ギヤ45と称す。)が、リングギヤ51とは別体に形成されており、第1クラッチC1がリングギヤ51と第2駆動ギヤ45との間、第3クラッチC3がキャリア55とサンギヤ52との間に配置された構成となっている。
即ち、サンギヤ52は第1伝達経路R1を介して出力軸23に接続され、キャリア55はエンジンENGに接続され、リングギヤ51は第2伝達経路R2を介して出力軸23に接続されている。第2伝達経路R2中には、第1クラッチC1が設けられている。第1伝達経路R1中には、モータMOTが設けられており、さらにモータMOTとサンギヤ52との間にジェネレータGENが設けられており、ジェネレータGENとモータMOTとは第2クラッチC2を介して断接可能に接続され、第2クラッチC2より上流側にブレーキB1が設けられている。
その他の構成は、第2実施形態の車両用駆動装置20と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
その他の構成は、第2実施形態の車両用駆動装置20と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本変形例の車両用駆動装置20Aにおいても、第2実施形態の車両用駆動装置20と同様に、8つの走行モード(第1〜第4エンジン走行、1モータ及び2モータ駆動による第1及び第2EV走行、エンジン及びモータ駆動によるシリーズ・パラレル走行及びシリーズ走行)での走行が可能である。
(第2実施形態の第2変形例)
次に、図26を参照して第2実施形態の第2変形例の車両用駆動装置について説明する。
図26は、第2実施形態の第2変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置20Bは、第2実施形態において同軸上に内外周に配置されていた第1入出力軸24と第2入出力軸25とが、それぞれ独立した別軸とされて平行に配置されている。
次に、図26を参照して第2実施形態の第2変形例の車両用駆動装置について説明する。
図26は、第2実施形態の第2変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置20Bは、第2実施形態において同軸上に内外周に配置されていた第1入出力軸24と第2入出力軸25とが、それぞれ独立した別軸とされて平行に配置されている。
本変形例の車両用駆動装置20Bは、エンジンENGと、第1電動機としてのモータMOTと、第2電動機としてのジェネレータGENと、変速機Tと、を備えている。モータMOTとジェネレータGENとは、不図示の制御装置を介してバッテリに接続されており、バッテリからの電力供給と、バッテリへのエネルギー回生が可能となっている。
変速機Tは、エンジンENGのエンジン出力軸12と同一直線上に配置されダンパ13を介してエンジン出力軸12に接続されるダンパ出力軸21と、キャリア55がダンパ出力軸21に接続される遊星歯車機構50と、ジェネレータGENの回転子15に接続される第1入出力軸24と、第1入出力軸24から独立した回転軸線を有しモータMOTの回転子17に接続される第2入出力軸25と、ディファレンシャル装置Dに接続される出力軸23とが、互いに軸線を平行にして配置されている。
遊星歯車機構50は、リングギヤ51と、サンギヤ52と、リングギヤ51とサンギヤ52との間に配置される複数のピニオンギヤ53と、ピニオンギヤ53を回転可能に支持し、ダンパ出力軸21に一体回転可能に連結されたキャリア55と、を備えて構成されている。遊星歯車機構50は、ダンパ出力軸21と第1入出力軸24との間に配置され、第1入出力軸24が、第1クラッチC1を介して遊星歯車機構50のサンギヤ52に接続されると共に第3クラッチC3を介して遊星歯車機構50のキャリア55に接続されている。
第1クラッチC1を締結すると、第1入出力軸24とサンギヤ52とが連結され、第1入出力軸24とサンギヤ52とが一体回転し、第1クラッチC1を開放すると、第1入出力軸24とサンギヤ52とが切り離されて、第1入出力軸24はサンギヤ52に対して回転可能となる。また、第3クラッチC3を締結すると、第1入出力軸24とキャリア55とが連結され、第1入出力軸24とキャリア55とが一体回転し、第3クラッチC3を開放すると、第1入出力軸24とキャリア55とが切り離されて、第1入出力軸24はキャリア55に対して回転可能となる。
第1入出力軸24のエンジンENGと反対側の端部には、変速機Tのケース11と締結・開放する制動手段としてのブレーキB1が配設されている。ブレーキB1を締結すると、第1入出力軸24とケース11とが連結され、第1入出力軸24はケース11に対して回転不能となり、ブレーキB1を開放すると、第1入出力軸24はケース11から切り離されて、ケース11に対して回転可能となる。
第1入出力軸24とは独立して平行に配置された第2入出力軸25には、従動スプロケット32が回動自在に嵌合し、従動スプロケット32と第2入出力軸25との間に第2クラッチC2が配設されている。第2クラッチC2を締結すると、従動スプロケット32と第2入出力軸25とが連結され、従動スプロケット32と第2入出力軸25とが一体回転し、第2クラッチC2を開放すると、従動スプロケット32と第2入出力軸25とが切り離されて、従動スプロケット32は第2入出力軸25に対して回転可能となる。
第1入出力軸24には、駆動スプロケット31が一体回転可能に取り付けられており、第2入出力軸25に回動自在に嵌合する従動スプロケット32と駆動スプロケット31には、チェーン33が巻き付けられ、第1入出力軸24の回転がチェーン33を介して常に従動スプロケット32に伝達されるようになっている。
第2入出力軸25には、モータMOTとは反対側に駆動ギヤ41が一体回転可能に取り付けられている。駆動ギヤ41は、出力軸23に一体回転可能に取り付けられた従動ギヤ42と噛合している。また、従動ギヤ42は、遊星歯車機構50のリングギヤ51の外周面に形成されたギヤとも噛合している。出力軸23には、ディファレンシャル装置Dに接続される出力ギヤ43が一体回転可能に取り付けられている。したがって、第2入出力軸25及びリングギヤ51から出力軸23に伝達された動力は、出力ギヤ43からディファレンシャル装置Dを経由して不図示の駆動輪に伝達され、反対に、駆動輪からの動力が出力軸23を介して第2入出力軸25及びリングギヤ51に伝達される。
これにより、図26(b)に示すように、車両用駆動装置10は、サンギヤ52、第1入出力軸24、駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32、第2入出力軸25、駆動ギヤ41、従動ギヤ42及び出力軸23を経由する第1伝達経路R1と、リングギヤ51、従動ギヤ42及び出力軸23を経由する第2伝達経路R2と、キャリア55から第1伝達経路R1に連結される第3伝達経路R3と、の3つの伝達経路を備える。第1伝達経路R1の減速比GR1は、第2伝達経路R2の減速比GR2より大きくなっている。
即ち、車両用駆動装置20Bでは、サンギヤ52は第1伝達経路R1を介して出力軸23に接続され、キャリア55はエンジンENGに接続され、リングギヤ51は第2伝達経路R2を介して出力軸23に接続されている。第1伝達経路R1中には、モータMOTが設けられており、さらにモータMOTとサンギヤ52との間にジェネレータGENが設けられている。ジェネレータGENとサンギヤ52とは第1クラッチC1を介して断接可能に接続され、ジェネレータGENとモータMOTとは第2クラッチC2を介して断接可能に接続され、第2クラッチC2より上流側にブレーキB1が設けられている。さらに、キャリア55は、第3伝達経路を介して第1クラッチC1よりも下流側で且つジェネレータGENよりも上流側で第1伝達経路に接続され、第3伝達経路には、第3クラッチC3が設けられている。
本変形例の車両用駆動装置20Bにおいても、第2実施形態の車両用駆動装置20と同様に、8つの走行モード(第1〜第4エンジン走行、1モータ及び2モータ駆動による第1及び第2EV走行、エンジン及びモータ駆動によるシリーズ・パラレル走行及びシリーズ走行)での走行が可能である。
(第2実施形態の第3変形例)
次に、図27を参照して第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置について説明する。
図27は、第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置20Cは、図17に示す第2実施形態の車両用駆動装置20において、キャリア55とエンジン出力軸12とを連結するダンパ出力軸21上にワンウェイクラッチOWCが配設されている。ワンウェイクラッチOWCは、ダンパ出力軸21の所定の方向の回転は許容し、所定の方向と逆方向の回転(逆回転)は阻止するようになっている。すなわち、エンジンENGは正転方向への回転のみが許容され、逆転方向へは回転出来ないようになっている。それ以外は、第2実施形態の車両用駆動装置20と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
次に、図27を参照して第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置について説明する。
図27は、第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置の概略構成図、及び伝達経路を示す線図であり、本変形例の車両用駆動装置20Cは、図17に示す第2実施形態の車両用駆動装置20において、キャリア55とエンジン出力軸12とを連結するダンパ出力軸21上にワンウェイクラッチOWCが配設されている。ワンウェイクラッチOWCは、ダンパ出力軸21の所定の方向の回転は許容し、所定の方向と逆方向の回転(逆回転)は阻止するようになっている。すなわち、エンジンENGは正転方向への回転のみが許容され、逆転方向へは回転出来ないようになっている。それ以外は、第2実施形態の車両用駆動装置20と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本変形例の車両用駆動装置20Cは、ジェネレータGENの逆回転方向への力行駆動時には、ワンウェイクラッチOWCによりエンジンENGは逆回転が阻止され停止している。これによりジェネレータGENの動力が遊星歯車機構50により反転され、すなわち正転方向へ回転し伝達される。従って、第2実施形態の車両用駆動装置20と比較して、モータMOT及びジェネレータGENで駆動するEV走行のモード数を増加させることが可能となる。
即ち、モータMOTの動力だけによる第1EV走行、及びモータMOTとジェネレータGENの動力の合計動力による第2EV走行に加えて、ジェネレータGENの動力だけによる第3EV走行、及びモータMOTとジェネレータGENの動力を足し合わせた動力による第4EV走行(いずれも第1及び第2EV走行とは出力経路が異なる)が可能となる。これにより、10の異なるモードでの走行が可能となる。
以下に追加された第3及び第4EV走行時の動力伝達について説明する。
<第3EV走行(EV3)>
図28は、第3EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第3EV走行は、第1クラッチC1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3、及びブレーキB1を開放してジェネレータGENを逆回転方向へ力行駆動させることで、ワンウェイクラッチOWCがロック状態となり、ジェネレータGENの動力が、第1入出力軸24、従動スプロケット32、チェーン33、駆動スプロケット31、サンギヤ52、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。このとき、エンジンENGはワンウェイクラッチOWCにより停止している。
<第3EV走行(EV3)>
図28は、第3EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第3EV走行は、第1クラッチC1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3、及びブレーキB1を開放してジェネレータGENを逆回転方向へ力行駆動させることで、ワンウェイクラッチOWCがロック状態となり、ジェネレータGENの動力が、第1入出力軸24、従動スプロケット32、チェーン33、駆動スプロケット31、サンギヤ52、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。このとき、エンジンENGはワンウェイクラッチOWCにより停止している。
<第4EV走行(EV4)>
図29は、第4EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第4EV走行は、第1クラッチC1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3、及びブレーキB1を開放してジェネレータGENを逆回転方向へ力行駆動させ、モータMOTを力行駆動(正転)させることで、ワンウェイクラッチOWCがロック状態となり、ジェネレータGENの動力が、第1入出力軸24、従動スプロケット32、チェーン33、駆動スプロケット31、サンギヤ52、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、さらにモータMOTの動力が従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。すなわち、ジェネレータGENの動力とモータMOTの動力が足し合わされて駆動輪に伝達される。このときも、エンジンENGはワンウェイクラッチOWCにより停止している。
図29は、第4EV走行時の動力伝達を説明する図である。
第4EV走行は、第1クラッチC1を締結し、第2、第3クラッチC2、C3、及びブレーキB1を開放してジェネレータGENを逆回転方向へ力行駆動させ、モータMOTを力行駆動(正転)させることで、ワンウェイクラッチOWCがロック状態となり、ジェネレータGENの動力が、第1入出力軸24、従動スプロケット32、チェーン33、駆動スプロケット31、サンギヤ52、リングギヤ51、従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、さらにモータMOTの動力が従動ギヤ42を介して出力軸23に伝達され、出力ギヤ43、ディファレンシャル装置Dを経由して駆動輪に伝達される。すなわち、ジェネレータGENの動力とモータMOTの動力が足し合わされて駆動輪に伝達される。このときも、エンジンENGはワンウェイクラッチOWCにより停止している。
図30は、上記で説明した追加された各EV走行モード(第3EV走行、第4EV走行)における第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、ブレーキB1、及びワンウェイクラッチOWCの作動状態を纏めて示す表である。
以上説明したように、本変形例の車両用駆動装置20Cによれば、エンジンENGとキャリア55とが、ワンウェイクラッチOWCを介して接続されているので、さらにジェネレータGENのみによる第3EV走行と、ジェネレータGENとモータMOTとによる第4EV走行が可能となる。
なお、このワンウェイクラッチOWCは、第1実施形態の車両用駆動装置10及びその変形例の車両用駆動装置10A、10B、第2実施形態の車両用駆動装置20及びその変形例の車両用駆動装置20A、20Bに用いてもよく、それによりEV走行のモードを増やすことができる。
(第2実施形態の第4変形例)
図31は、図27に示す第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置20Cの他のレイアウト例であり、遊星歯車機構50(キャリア55)とエンジン出力軸12とを連結するダンパ出力軸21上にワンウェイクラッチOWCが配設され、第1及び第2入出力軸24、25がエンジン出力軸12と同軸上に内外周に配置されている。
図31は、図27に示す第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置20Cの他のレイアウト例であり、遊星歯車機構50(キャリア55)とエンジン出力軸12とを連結するダンパ出力軸21上にワンウェイクラッチOWCが配設され、第1及び第2入出力軸24、25がエンジン出力軸12と同軸上に内外周に配置されている。
この車両用駆動装置20Dの変速機Tは、ダンパ13を介してエンジン出力軸12と同一直線上に配置されたダンパ出力軸21と、ダンパ出力軸21と第1入出力軸24との間に配置された遊星歯車機構50と、第1クラッチC1を介してサンギヤ52に接続されると共に第3クラッチC3を介してキャリア55に接続された第1入出力軸24と、内部を第1入出力軸24が相対回転可能に挿通する中空の第2入出力軸25と、ディファレンシャル装置Dに接続される出力軸23とが、互いに軸線を平行にして配置されている。
第1入出力軸24のエンジンENGと反対側の端部には、変速機Tのケース11と締結・開放する制動手段としてのブレーキB1が配設されている。また、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15との間には、第2クラッチC2が設けられている。
第1クラッチC1を締結すると、第1入出力軸24とサンギヤ52とが連結され、第1クラッチC1を開放すると、第1入出力軸24とサンギヤ52とが切り離される。また、第3クラッチC3を締結すると、第1入出力軸24とキャリア55とが連結され、第3クラッチC3を開放すると、第1入出力軸24とキャリア55とが切り離される。第2クラッチC2を締結すると、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15とが連結され、第2クラッチC2を開放すると、第2入出力軸25とジェネレータGENの回転子15とが切り離される。また、ブレーキB1を締結すると、第1入出力軸24とケース11とが連結され、第1入出力軸24はケース11に対して回転不能となり、ブレーキB1を開放すると、第1入出力軸24はケース11から切り離されて、ケース11に対して回転可能となる。
第2入出力軸25には、モータMOTとは反対側に駆動ギヤ41が一体回転可能に取り付けられている。駆動ギヤ41は、出力軸23に一体回転可能に取り付けられた従動ギヤ42と噛合している。また、出力軸23に一体回転可能に取り付けられた他の従動ギヤ44が、リングギヤ51の外周面に形成されたギヤと噛合している。出力軸23には、ディファレンシャル装置Dに接続される出力ギヤ43が一体回転可能に取り付けられている。したがって、第2入出力軸25及びリングギヤ51から出力軸23に伝達された動力は、出力ギヤ43からディファレンシャル装置Dを経由して不図示の駆動輪に伝達され、反対に、駆動輪からの動力が出力軸23を介して第2入出力軸25及びリングギヤ51に伝達される。
第2実施形態の第4変形例の車両用駆動装置20Dでは、第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置20Cで配置されている駆動スプロケット31、チェーン33、従動スプロケット32が不要となる。その他の作用および効果は、第2実施形態の第3変形例の車両用駆動装置20Cと同様である。
尚、本発明は、前述した各実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、本発明は、ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、レンジエクステンダー等の種々の車両に搭載可能であり、同様の効果を奏する。
B1 ブレーキ(制動手段)
C1 第1クラッチ(第1断接手段)
C2 第2クラッチ(第2断接手段)
C3 第3クラッチ(第3断接手段)
ENG エンジン
GEN ジェネレータ(第2電動機)
GR、GR1、GR2 減速比
MOT モータ(第1電動機)
OWC ワンウェイクラッチ
R1 第1伝達経路
R2 第2伝達経路
R3 第3伝達経路
10、10A、10B、20、20A、20B、20C、20D 車両用駆動装置
23 出力軸
50 遊星歯車機構
51 リングギヤ(第3回転要素)
52 サンギヤ(第1回転要素)
55 キャリア(第2回転要素)
C1 第1クラッチ(第1断接手段)
C2 第2クラッチ(第2断接手段)
C3 第3クラッチ(第3断接手段)
ENG エンジン
GEN ジェネレータ(第2電動機)
GR、GR1、GR2 減速比
MOT モータ(第1電動機)
OWC ワンウェイクラッチ
R1 第1伝達経路
R2 第2伝達経路
R3 第3伝達経路
10、10A、10B、20、20A、20B、20C、20D 車両用駆動装置
23 出力軸
50 遊星歯車機構
51 リングギヤ(第3回転要素)
52 サンギヤ(第1回転要素)
55 キャリア(第2回転要素)
Claims (32)
- エンジンと、
第1電動機と、
第2電動機と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構と、を備え、
前記第1回転要素は第1伝達経路を介して出力軸に接続され、
前記第2回転要素は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素は第2伝達経路を介して前記出力軸に接続され、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1回転要素とは第1断接手段を介して断接可能に接続され、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段を介して断接可能に接続され、前記第2断接手段より上流側に制動手段が設けられていることを特徴とする車両用駆動装置。 - 前記第1伝達経路は、前記第2伝達経路よりも減速比が大きいことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
- 前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチを介して接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
- 前記第2回転要素は、第3伝達経路を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。 - 前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段、前記第2断接手段及び制動手段を全て開放した状態で、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第2断接手段を締結し、前記第1断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機とを力行駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記制動手段を開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記制動手段を締結し、前記第1断接手段と前記第2断接手段とのいずれか一方を開放若しくは両方を開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- EV走行中に前記制動手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする請求項6に記載の車両用駆動装置。
- EV走行中に、前記第1断接手段のみを締結するか、若しくは、前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記第2電動機を力行駆動することにより前記エンジンを始動することを特徴とする請求項6に記載の車両用駆動装置。
- EV走行中にさらに前記制動手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする請求項7に記載の車両用駆動装置。
- EV走行中にさらに前記第1断接手段を締結することにより前記エンジンを始動することを特徴とする請求項7に記載の車両用駆動装置。
- 停車中に前記第1断接手段を締結して前記第2電動機を力行駆動するとともに、前記出力軸が回転しないように前記第1電動機を力行駆動することで前記エンジンを始動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第3断接手段を締結し、前記第1断接手段と前記第2断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動し、前記第2電動機を回生駆動し、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第2断接手段と前記第3断接手段とを締結し、前記第1断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段と前記第2断接手段とを締結し、前記第3断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段と前記第3断接手段とを締結し、前記第2断接手段と前記制動手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段と前記制動手段とを締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段とを開放した状態で、前記エンジンを作動することでエンジン走行することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1断接手段、前記第2断接手段、前記第3断接手段及び制動手段を全て開放した状態で、前記第1電動機を力行駆動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記第2断接手段を締結し、前記第1断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機とを力行駆動することを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
- 前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチを介して接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段が設けられており、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第2電動機を力行駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。 - 前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチを介して接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段が設けられており、
前記第1断接手段を締結し、前記第2断接手段と前記第3断接手段と制動手段とを開放した状態で、前記第1電動機と前記第2電動機を力行駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。 - エンジンと、
第1電動機と、
第2電動機と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構と、を備え、
前記第1回転要素は第1伝達経路を介して出力軸に接続され、
前記第2回転要素は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素は第2伝達経路を介して前記出力軸に接続され、
前記第2伝達経路中には、第1断接手段が設けられ、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段を介して断接可能に接続され、前記第2断接手段より上流側に制動手段が設けられていることを特徴とする車両用駆動装置。 - 前記第2回転要素は、第3伝達経路を介して前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段が設けられていることを特徴とする請求項25に記載の車両用駆動装置。 - エンジンと、
第1電動機と、
第2電動機と、
第1乃至第3回転要素を有する遊星歯車機構と、を備え、
前記第1回転要素は第1伝達経路を介して出力軸に接続され、
前記第2回転要素は前記エンジンに接続され、
前記第3回転要素は第2伝達経路を介して前記出力軸に接続され、
前記第1伝達経路中には、前記第1電動機が設けられており、さらに前記第1電動機と前記第1回転要素との間に前記第2電動機が設けられており、前記第2電動機と前記第1回転要素とは第1断接手段を介して断接可能に接続され、前記第2電動機と前記第1電動機とは第2断接手段を介して断接可能に接続され、
前記第2回転要素は、第3伝達経路を介して前記第1断接手段よりも下流側で且つ前記第2電動機よりも上流側で前記第1伝達経路に接続され、
前記第3伝達経路には、第3断接手段が設けられていることを特徴とする車両用駆動装置。 - 前記第1伝達経路は、前記第2伝達経路よりも減速比が大きいことを特徴とする請求項25〜27のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記エンジンと前記第2回転要素とはワンウェイクラッチを介して接続されていることを特徴とする請求項25〜28のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1電動機のみを駆動源とする第1EV走行と、前記第1電動機と前記第2電動機の両方を駆動源とする第2EV走行と、を負荷と前記第1電動機の温度の両方に基づいて選択することを特徴とする請求項1〜4、25〜29のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1電動機の温度が所定温度以上のとき、前記負荷に関わらず前記第2EV走行を選択することを特徴とする請求項30に記載の車両用駆動装置。
- 前記第2EV走行において、前記第1電動機と前記第2電動機との温度差に応じて、前記第1電動機と前記第2電動機の出力分担比を調整することを特徴とする請求項30又は31に記載の車両用駆動装置。
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---|---|---|---|
JP2012211300A JP2014065383A (ja) | 2012-09-25 | 2012-09-25 | 車両用駆動装置 |
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JP2012211300A JP2014065383A (ja) | 2012-09-25 | 2012-09-25 | 車両用駆動装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2012-09-25 JP JP2012211300A patent/JP2014065383A/ja active Pending
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