JP2014065184A - 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッド本体に供給する液体の圧力の差が小さいリザーバを備えた液体吐出ヘッドヘッドおよびそれを用いた記録装置を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッド2は、一方方向に沿って配置されている複数の吐出孔を有するヘッド本体と、ヘッド本体に液体を供給する、一方方向に延びるリザーバ流路42を有するリザーバ40とを備える液体吐出ヘッド2であって、リザーバ流路42は、一方方向に沿って配置されている複数の接続流路42dを介してヘッド本体に液体を供給するとともに、外部から液体を供給される供給孔42bを備えており、複数の接続流路42dは、供給孔42bからの一方方向に沿った距離が長いほど、流路抵抗が小さくなっている。
【選択図】図6
【解決手段】液体吐出ヘッド2は、一方方向に沿って配置されている複数の吐出孔を有するヘッド本体と、ヘッド本体に液体を供給する、一方方向に延びるリザーバ流路42を有するリザーバ40とを備える液体吐出ヘッド2であって、リザーバ流路42は、一方方向に沿って配置されている複数の接続流路42dを介してヘッド本体に液体を供給するとともに、外部から液体を供給される供給孔42bを備えており、複数の接続流路42dは、供給孔42bからの一方方向に沿った距離が長いほど、流路抵抗が小さくなっている。
【選択図】図6
Description
本発明は、液滴を吐出させる液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置に関する。
近年、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタなどの、インクジェット記録方式を利用した印刷装置が、一般消費者向けのプリンタだけでなく、例えば電子回路の形成や液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造、有機ELディスプレイの製造といった工業用途にも広く利用されている。
このようなインクジェット方式の印刷装置には、液体を吐出させるための液体吐出ヘッドが印刷ヘッドとして搭載されている。この種の印刷ヘッドには、インクが充填されたインク流路内に加圧手段としてのヒータを備え、ヒータによりインクを加熱、沸騰させ、インク流路内に発生する気泡によってインクを加圧し、インク吐出孔より、液滴として吐出させるサーマルヘッド方式と、インクが充填されるインク流路の一部の壁を変位素子によって屈曲変位させ、機械的にインク流路内のインクを加圧し、インク吐出孔より液滴として吐出させる圧電方式が一般的に知られている。
また、そのような液体吐出ヘッドは、吐出されるインクの量の増減に対応するために、ヘッド本体以外にリザーバを備えることが知られており、一方方向に液体吐出ヘッドに沿うように設けられているリザーバ内のリザーバ流路からインクを供給するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の液体吐出ヘッドでは、一方方向に長いリザーバ流路の途中の複数の場所からヘッド本体に液体が供給されることになるので、リザーバ流路からヘッド本体に液体が供給される位置によって、液体に加わっている圧力に差が生じて、ヘッド本体内の吐出孔の位置によって液体の吐出特性に差が生じるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、ヘッド本体に供給する液体の圧力の差を小さくできるリザーバを備えた液体吐出ヘッドヘッドおよびそれを用いた記録装置を提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドは、一方方向に沿って配置されている複数の吐出孔を有するヘッド本体と、該ヘッド本体に液体を供給する、前記一方方向に延びるリザーバ流路を有するリザーバとを備える液体吐出ヘッドであって、前記リザーバ流路は、前記一方方向に沿って配置されている複数の接続流路を介して前記ヘッド本体に液体を供給するとともに、外部から液体を供給される供給孔を備えており、前記複数の接続流路は、前記供給孔からの前記一方方向に沿った距離が長いほど、流路抵抗が小さくなっていることを特徴とする。
本発明の記録装置は、前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに対して記録媒体を搬
送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
本発明の液体吐出ヘッドによれば、リザーバからヘッド本体に複数の接続流路を通じて流れ込む液体の圧力に、接続流路が液体吐出ヘッド内のどの位置にあるかによる差が生じ難いので、液体吐出ヘッド内における吐出特性のばらつきを小さくできる。
図1は、本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドを含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタの概略構成図である。このカラーインクジェットプリンタ1(以下、プリンタ1とする)は、4つの液体吐出ヘッド2を有している。これらの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に沿って並べられ、プリンタ1に固定されている。液体吐出ヘッド2は、図1の手前から奥へ向かう方向に細長い形状を有している。この長い方向を長手方向と呼ぶことがある。
プリンタ1には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、給紙ユニット114、搬送ユニット120および紙受け部116が順に設けられている。また、プリンタ1には、液体吐出ヘッド2や給紙ユニット114などのプリンタ1の各部における動作を制御するための制御部100が設けられている。
給紙ユニット114は、複数枚の印刷用紙Pを収容することができる用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に積層して収容された印刷用紙Pのうち、最も上にある印刷用紙Pを1枚ずつ送り出すことができる。
給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、これらの送りローラによってガイドされて、さらに搬送ユニット120へと送り出される。
搬送ユニット120は、エンドレスの搬送ベルト111と2つのベルトローラ106および107を有している。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、2つのベルトローラに巻き掛けられたとき所定の張力で張られるような長さに調整されている。これによって、搬送ベルト111は、2つのベルトローラの共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。これら2つの平面のうち、液体吐出ヘッド2に近い方の平面が、印刷用紙Pを搬送する搬送面127である。
ベルトローラ106には、図1に示されるように、搬送モータ174が接続されている
。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。また、ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送モータ174を駆動してベルトローラ106を回転させることにより、搬送ベルト111は、矢印Aの方向に沿って移動する。
。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。また、ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送モータ174を駆動してベルトローラ106を回転させることにより、搬送ベルト111は、矢印Aの方向に沿って移動する。
ベルトローラ107の近傍には、ニップローラ138とニップ受けローラ139とが、搬送ベルト111を挟むように配置されている。ニップローラ138は、図示しないバネによって下方に付勢されている。ニップローラ138の下方のニップ受けローラ139は、下方に付勢されたニップローラ138を、搬送ベルト111を介して受け止めている。2つのニップローラは回転可能に設置されており、搬送ベルト111に連動して回転する。
給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、ニップローラ138と搬送ベルト111との間に挟み込まれる。これによって、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の搬送面127に押し付けられ、搬送面127上に固着する。そして、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の回転に従って、液体吐出ヘッド2が設置されている方向へと搬送される。なお、搬送ベルト111の外周面113に粘着性のシリコンゴムによる処理を施してもよい。これにより、印刷用紙Pを搬送面127に確実に固着させることができる。
4つの液体吐出ヘッド2は、搬送ベルト111による搬送方向に沿って互いに近接して配置されている。各液体吐出ヘッド2は、下端にヘッド本体13を有している。ヘッド本体13の下面には、液体を吐出する多数の吐出孔8が設けられている吐出孔面4−1となっている(図4および5参照)。
1つの液体吐出ヘッド2に設けられた吐出孔8からは、同じ色の液滴(インク)が吐出されるようになっている。各液体吐出ヘッド2の吐出孔8は一方方向(印刷用紙Pと平行で印刷用紙P搬送方向に平行でない方向(典型的には、直交する方向であり、液体吐出ヘッド2の長手方向))に等間隔で配置されているため、一方方向に隙間なく印刷することができる。各液体吐出ヘッド2から吐出される液体の色は、それぞれ、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。各液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体13の下面と搬送ベルト111の搬送面127との間にわずかな隙間をおいて配置されている。
搬送ベルト111によって搬送された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111との間の隙間を通過する。その際に、液体吐出ヘッド2を構成するヘッド本体13から印刷用紙Pの上面に向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pの上面には、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。
搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレート140と二対の送りローラ121aおよび121bならびに122aおよび122bとが配置されている。カラー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。このとき、印刷用紙Pは、剥離プレート140の右端によって、搬送面127から剥離される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。このように、印刷済みの印刷用紙Pが順次紙受け部116に送られ、紙受け部116に重ねられる。
なお、印刷用紙Pの搬送方向について最も上流側にある液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間には、紙面センサ133が設置されている。紙面センサ133は、発光素子および受光素子によって構成され、搬送経路上の印刷用紙Pの先端位置を検出すること
ができる。紙面センサ133による検出結果は制御部100に送られる。制御部100は、紙面センサ133から送られた検出結果により、印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とが同期するように、液体吐出ヘッド2や搬送モータ174等を制御することができる。
ができる。紙面センサ133による検出結果は制御部100に送られる。制御部100は、紙面センサ133から送られた検出結果により、印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とが同期するように、液体吐出ヘッド2や搬送モータ174等を制御することができる。
次に本発明の液体吐出ヘッド2について説明する。図6は液体吐出ヘッド2の縦断面図である。液体吐出ヘッド2は、一方方向(図6の左右方向)に長い。液体吐出ヘッド2は、長手方向に沿って吐出孔8が配置されている吐出孔面4−1を備える流路部材4および圧電アクチュエータユニット21を含むヘッド本体13と、リザーバ40とを含んでいる。液体吐出ヘッド2には、さらに筐体90が含まれている。図6では流路部材4の内部構造は省略してある。また、図6の断面では、圧電アクチュエータユニット21は見えず、圧電アクチュエータユニット21は、流路部材4に接合されて、プレート40eに設けられた凹部に収容されている。
ヘッド本体13では、流路部材4の上にリザーバ40が積層されており、その間に圧電アクチュエータユニット21が収められている。リザーバ40には、長手方向に延びるリザーバ流路42が設けられており、外部から供給孔42bを通じてリザーバ流路42に入れられた液体は、リザーバ流路42の長手方向に沿って複数配置されている接続流路42dを通じて、ヘッド本体13に流れ込むようになっている。
リザーバ流路42の内壁の一部は弾性変形可能な材質のダンパ46になっている。ダンパ46のリザーバ流路42と反対の面は、ダンパ46が変形可能なように空間になっており、ダンパ46は弾性変形することでリザーバ流路42の体積を変化させることができる。これにより、液体吐出量が変化した場合などに、安定して液体が供給できるようにできる。なお、ダンパ46は必ずしもも設ける必要はない。
次に本発明の液体吐出ヘッド2を構成する流路部材4について説明する。図2は、ヘッド本体13の平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大平面図であり、ヘッド本体13の一部である。図3では、配置を分かり易くすため一部の流路を省略して描いている。図4は、図3と同じ位置の拡大平面図で、吐出孔8の位置が分かり易いように、図3とは別の流路を省略して描いている。なお、図3および図4において、図面を分かり易くするために、圧電アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき液体加圧室10(加圧室群9)、しぼり12および吐出孔8などを実線で描いている。図5は図3のV−V線に沿った縦断面図である。
ヘッド本体13は、平板状の流路部材4と、流路部材4上に、加圧部を含む圧電アクチュエータユニット21を有している。圧電アクチュエータユニット21は台形形状を有しており、その台形の1対の平行対向辺が流路部材4の長手方向に平行になるように流路部材4の上面に配置されている。また、流路部材4の長手方向に平行な2本の仮想直線のそれぞれに沿って2つずつ、つまり合計4つの圧電アクチュエータユニット21が、全体として千鳥状に流路部材4上に配列されている。流路部材4上で隣接し合う圧電アクチュエータユニット21の斜辺同士は、流路部材4の短手方向について部分的にオーバーラップしている。このオーバーラップしている部分の圧電アクチェータユニット21を駆動することにより印刷される領域では、2つの圧電アクチュエータユニット21により吐出された液滴が混在して着弾することになる。
流路部材4の内部にはマニホールド5が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向に沿って延び細長い形状を有しており、流路部材4の上面にはマニホールド5の開口5bが形成されている。開口5bは、流路部材4の長手方向に平行な2本の直線(仮想線)のそれぞれに沿って5個ずつ、合計10個形成されている。開口5bは、4つの圧電アクチュエータユニット21が配置された領域を避ける位置に形成されている。マニ
ホールド5には開口5bを通じて、リザーバ流路42から液体が供給される。
ホールド5には開口5bを通じて、リザーバ流路42から液体が供給される。
流路部材4内に形成されたマニホールド5は、複数本に分岐している(分岐した部分のマニホールド5を副マニホールド5aということがあり、開口5bから副マニホールド5aまでのマニホールド5を液体供給路5cということがある)。開口5bに繋がる液体供給路5cは、圧電アクチュエータユニット21の斜辺に沿うように延在しており、流路部材4の長手方向と交差して配置されている。2つの圧電アクチュエータユニット21に挟まれた領域では、1つのマニホールド5が、隣接する圧電アクチュエータユニット21に共有されており、副マニホールド5aがマニホールド5の両側から分岐している。これらの副マニホールド5aは、流路部材4の内部の各圧電アクチュエータユニット21に対向する領域に互いに隣接してヘッド本体13の長手方向に延在している。すなわち、副マニホールド5aの両端は、液体供給路5cに繋がっている。
流路部材4は、複数の液体加圧室10がマトリクス状(すなわち、2次元的かつ規則的)に形成されている4つの加圧室群9を有している。液体加圧室10は、角部にアールが施されたほぼ菱形の平面形状を有する中空の領域である。液体加圧室10は流路部材4の上面である加圧室面4−2に開口するように形成されている。これらの液体加圧室10は、流路部材4の上面の圧電アクチュエータユニット21に対向する領域のほぼ全面にわたって配列されている。したがって、これらの液体加圧室10によって形成された各加圧室群9は圧電アクチュエータユニット21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有している。また、各液体加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータユニット21が接着されることで閉塞されている。
本実施形態では、図3に示されているように、マニホールド5は、流路部材4の短手方向に互いに平行に並んだ4列のE1〜E4の副マニホールド5aに分岐し、各副マニホールド5aに繋がった液体加圧室10は、等間隔に流路部材4の長手方向に並ぶ液体加圧室10の列を構成し、その列は、短手方向に互いに平行に4列配列されている。副マニホールド5aに繋がった液体加圧室10の並ぶ列は副マニホールド5aの両側に2列ずつ配列されている。
全体では、マニホールド5から繋がる液体加圧室10は、等間隔に流路部材4の長手方向に並ぶ液体加圧室10の列を構成し、その列は、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各加圧室列に含まれる液体加圧室10の数は、加圧部である変位素子50の外形形状に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。吐出孔8もこれと同様に配置されている。これによって、全体として長手方向に600dpiの解像度で画像形成が可能となっている。
つまり、液体吐出ヘッド2の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように吐出孔8を投影すると、図3に示した仮想直線のRの範囲に、各副マニホールド5aに繋がっている4つの吐出孔8、つまり全部で16個の吐出孔8が600dpiの等間隔になっている。また、各副マニホールド5aには平均すれば150dpiに相当する間隔で個別流路32が接続されている。これは、600dpi分の吐出孔8を4つ列の副マニホールド5aに分けて繋ぐ設計をする際に、各副マニホールド5aに繋がる個別流路32が等しい間隔で繋がるとは限らないため、マニホールド5aの延在方向、すなわち主走査方向に平均170μm(150dpiならば25.4mm/150=169μm間隔である)以下の間隔で個別流路32が形成されている。
圧電アクチュエータユニット21の上面における各液体加圧室10に対向する位置には後述する個別電極35がそれぞれ形成されている。個別電極35は液体加圧室10より一回り小さく、液体加圧室10とほぼ相似な形状を有しており、圧電アクチュエータユニッ
ト21の上面における液体加圧室10と対向する領域内に収まるように配置されている。
ト21の上面における液体加圧室10と対向する領域内に収まるように配置されている。
流路部材4の下面の液体吐出面には多数の吐出孔8が形成されている。これらの吐出孔8は、流路部材4の下面側に配置された副マニホールド5aと対向する領域を避けた位置に配置されている。
また、これらの吐出孔8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータユニット21と対向する領域内に配置されている。これらの吐出孔8は、1つの群として圧電アクチュエータユニット21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータユニット21の変位素子50を変位させることにより吐出孔8から液滴が吐出できる。
ヘッド本体13に含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャ(しぼり)プレート24、サプライプレート25、26、マニホールドプレート27、28、29、カバープレート30およびノズルプレート31である。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路32および副マニホールド5aを構成するように、位置合わせして積層されている。ヘッド本体13は、図5に示されているように、液体加圧室10は流路部材4の上面に、副マニホールド5aは内部の下面側に、吐出孔8は下面にと、個別流路32を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設され、液体加圧室10を介して副マニホールド5aと吐出孔8とが繋がる構成を有している。
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1に、キャビティプレート22に形成された液体加圧室10である。第2に、液体加圧室10の一端から副マニホールド5aへと繋がる流路を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート23(詳細には液体加圧室10の入り口)からサプライプレート25(詳細には副マニホールド5aの出口)までの各プレートに形成されている。なお、この連通孔には、アパーチャプレート24に形成されたしぼり12と、サプライプレート25、26に形成された個別供給流路6とが含まれている。
第3に、液体加圧室10の他端から吐出孔8へと連通する流路を構成する連通孔であり、この連通孔は、以下の記載においてディセンダ(部分流路)と呼称される。ディセンダは、ベースプレート23(詳細には液体加圧室10の出口)からノズルプレート31(詳細には吐出孔8)までの各プレートに形成されている。
第4に、副マニホールド5aを構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート27〜29に形成されている。なお、副マニホールド5aの位置によっては、マニホールドプレート29には孔が形成されていない部分があり、これにより、副マニホールド5aの断面積が変えられている。
このような連通孔が相互に繋がり、副マニホールド5aからの液体の流入口(副マニホールド5aの出口)から吐出孔8に至る個別流路32を構成している。副マニホールド5aに供給された液体は、以下の経路で吐出孔8から吐出される。まず、副マニホールド5aから上方向に向かって、個別供給流路6を通り、しぼり12の一端部に至る。次に、しぼり12の延在方向に沿って水平に進み、しぼり12の他端部に至る。そこから上方に向かって、液体加圧室10の一端部に至る。さらに、液体加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、液体加圧室10の他端部に至る。そこから少しずつ水平方向に移動しながら、主に下方に向かい、下面に開口した吐出孔8へと進む。
リザーバ40は、流路部材4と同様には圧延法等により得られ、エッチング加工したプレート40a、cと、弾性素材であるダンパプレート40b、プラスチックの射出成型により作製されたプレート40dと、金属プレートを切削加工して作製したプレート40eとが積層してされている。プレート40dを、金属プレートを切削加工、プレート40eをプラスチックの射出成型で作製してもよい。
圧電アクチュエータユニット21は、図5に示されるように、2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。これらの圧電セラミック層21a、21bはそれぞれ20μm程度の厚さを有している。圧電アクチュエータユニット21全体の厚さは40μm程度である。圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の液体加圧室10を跨ぐように延在している(図3参照)。これらの圧電セラミック層21a、21bは、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。
圧電アクチュエータユニット21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる共通電極34およびとAu系などの金属材料からなる個別電極35を有している。個別電極35は上述のように圧電アクチュエータユニット21の上面における液体加圧室10と対向する位置に配置されている。個別電極35の一端は、液体加圧室10と対向する領域外に引き出されて接続電極36が形成されている。この接続電極36は例えば銀粒子と樹脂の粒子と溶剤等とが混合されたものを塗布、乾燥して固着させ、厚さが15μm程度で凸状に形成されている。また、接続電極36には、信号伝達部が接続され、制御部100から信号伝達部を通じて駆動信号が供給される。駆動信号は、印刷媒体Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
共通電極34は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面にわたって形成されている。すなわち、共通電極34は、圧電アクチュエータユニット21に対向する領域内の全ての液体加圧室10を覆うように延在している。共通電極34の厚さは2μm程度である。共通電極34は図示しない領域において接地され、グランド電位に保持されている。本実施形態では、圧電セラミック層21b上において、個別電極35からなる電極群を避ける位置に個別電極35とは異なる表面電極(不図示)が形成されている。表面電極は、圧電セラミック層21bの内部に形成されたスルーホールを介して共通電極34と電気的に接続されているとともに、多数の個別電極35と同様に、信号伝達部上の別の電極と接続されている。
図5に示されるように、共通電極34と個別電極35とは、最上層の圧電セラミック層21bのみを挟むように配置されている。圧電セラミック層21bにおける個別電極35と共通電極34とに挟まれた領域は活性部と呼称され、その部分の圧電セラミックスには分極が施されている。本実施形態の圧電アクチュエータユニット21においては、最上層の圧電セラミック層21bのみが活性部を含んでおり、圧電セラミック21aは活性部を含んでおらず、振動板として働く。この圧電アクチュエータユニット21はいわゆるユニモルフタイプの構成を有している。
なお、後述のように、個別電極35に選択的に所定の駆動信号が供給されることにより、この個別電極35に対応する液体加圧室10内の液体に圧力が加えられる。これによって、個別流路32を通じて、対応する液体吐出口8から液滴が吐出される。すなわち、圧電アクチュエータユニット21における各液体加圧室10に対向する部分は、各液体加圧室10および液体吐出口8に対応する個別の変位素子50(アクチュエータ)に相当する。つまり、2枚の圧電セラミック層からなる積層体中には、図5に示されているような構造を単位構造とする圧電アクチュエータである変位素子50が液体加圧室10毎に、液体加圧室10の直上に位置する振動板21a、共通電極34、圧電セラミック層21b、個
別電極35により作り込まれており、圧電アクチュエータユニット21には加圧部である変位素子50が複数含まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって液体吐出口8から吐出される液体の量は5〜7pl(ピコリットル)程度である。
別電極35により作り込まれており、圧電アクチュエータユニット21には加圧部である変位素子50が複数含まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって液体吐出口8から吐出される液体の量は5〜7pl(ピコリットル)程度である。
本実施形態における圧電アクチュエータユニット21においては、個別電極35を共通電極34と異なる電位にして圧電セラミック層21bに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として働く。この時圧電セラミック層21bは、その厚み方向すなわち積層方向に伸長または収縮し、圧電横効果により積層方向と垂直な方向すなわち面方向には収縮または伸長しようとする。一方、残りの圧電セラミック層21aは、個別電極35と共通電極34とに挟まれた領域を持たない非活性層であるので、自発的に変形しない。つまり、圧電アクチュエータユニット21は、上側(つまり、液体加圧室10とは離れた側)の圧電セラミック層21bを、活性部を含む層とし、かつ下側(つまり、液体加圧室10に近い側)の圧電セラミック層21aを非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となっている。
この構成において、電界と分極とが同方向となるように、制御部100により個別電極35を共通電極34に対して正または負の所定電位とすると、圧電セラミック層21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けないため、自発的には縮むことがなく活性部の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で分極方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは液体加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
本実施の形態における実際の駆動手順は、あらかじめ個別電極35を共通電極34より高い電位とする第1の電圧V1V(ボルト、以下で省略することがある)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極35を共通電極34とを一旦、第1の電圧V1よりも低い第2の電圧を加えて低電位、例えば同じ電位にし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極35が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、bが元の形状に戻り、液体加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。このとき、液体加圧室10内に負圧が与えられ、液体がマニホールド5側から液体加圧室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極35を高電位にしたタイミングで、圧電セラミック層21a、bが液体加圧室10側へ凸となるように変形し、液体加圧室10の容積減少により液体加圧室10内の圧力が正圧となり液体への圧力が上昇し、液滴が吐出される。つまり、液滴を吐出させるため、高電位を基準とするパルスを含む駆動信号を個別電極35に供給することになる。このパルス幅は、液体加圧室10内において圧力波がマニホールド5から吐出孔8まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic
Length)が理想的である。これによると、液体加圧室10内部が負圧状態から正圧状態
に反転するときに両者の圧力が合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
Length)が理想的である。これによると、液体加圧室10内部が負圧状態から正圧状態
に反転するときに両者の圧力が合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
また、階調印刷においては、吐出孔8から連続して吐出される液滴の数、つまり液滴吐出回数で調整される液滴量(体積)で階調表現が行なわれる。このため、指定された階調表現に対応する回数の液滴吐出を、指定されたドット領域に対応する吐出孔8から連続して行なう。一般に、液体吐出を連続して行なう場合は、液滴を吐出させるために供給するパルスとパルスとの間隔をALとすることが好ましい。これにより、先に吐出された液滴を吐出させるときに発生した圧力の残余圧力波と、後に吐出させる液滴を吐出させるときに発生する圧力の圧力波との周期が一致し、これらが重畳して液滴を吐出するための圧力を増幅させることができる。なお、この場合後から吐出される液滴の速度が速くなると考えられるが、その方が複数の液滴の着弾点が近くなり、好ましい。
このような液体吐出ヘッド2では、リザーバ流路42が液体吐出ヘッド2の長手方向に沿って延び、図2に示すように長手方向に沿って設けられている共通流路の開口5bに液体を供給している。リザーバ流路本体42aが直方体状などの、長手方向に直交する方向の断面積がほぼ一定である形状をしていたり、リザーバ流路本体42aと共通流路の開口5bとを繋いでいる複数の接続流路42dの形状が全て同じだとすると、共通流路の開口5bが、供給孔42bに近いほど、液体の圧力が強くなり、液体の供給量が多くなる。そうすると、供給孔42bに近い吐出孔から吐出される液滴の量が増え、印刷が濃くなるなど、液体吐出ヘッド2内で吐出特性のばらつきが大きくなる。なお、本実施形態においては、吐出孔8のノズル形状部にメニスカスができるように、液体吐出ヘッド2内の液体は、基本的に負圧にされるので、上述の液体の圧力が強くなるとは、液体の圧力の負圧値の絶対値が小さくなるということである。
そこで、接続流路42dの形状を、供給孔42bからの長手方向に沿った距離が大きいほど、接続流路42dの流路抵抗が小さくなるようにする。そのようにすることで、共通流路の開口5bの位置による液体の圧力の差を小さくでき、液体吐出ヘッド2内の吐出特性のばらつきを小さくできる。例えば、本実施形態の液体吐出ヘッド2では、どのようなもの印刷するのかによっても変わるが、0.6〜1mL/sの液体を吐出し、リザーバ流路には、同じだけの液体が流れる。各共通流路の開口5bの部分で液体に加わっている圧力は、流速、リザーバ流路42の形状、および使用する液体の特性から、計算あるいはシシミュレーションすることができるので、その圧力差を相殺するように接続流路42dの流路抵抗を調整すればよい。
検討内容を簡単にするためには、リザーバ42単体で考えるとよい。リザーバ流路本体42aを、ヘッド本体2aを平面視した場合に、共通流路の開口5bが配置されている範囲と同程度の幅(19mm)および長さ(140mm)のものとし、高さを4mmとしてシミュレーションすると、供給孔42bに最も近い接続流路42dには0.09mL/sで液体が流れ、最も遠い接続流路42dには0.03mL/sで液体が流れる。この流量差が小さくなるように、最も近い接続流路42dより、最も遠い接続流路42dの流路抵抗を小さくすればよい。
流路抵抗を小さくするためには、例えば、流路長を短くするか、断面積を大きくするかのどちらかを行なえばよい。また、接続流路42dにフィルターを置き、その枚数や、開口率を変えて調整してもよい。
また、リザーバ流路本体42aの長手方向に直交する断面の面積を、供給孔42bから離れるにしたがって大きくすることでも、共通流路の開口5bの位置による液体の圧力の差を小さくできる。
リザーバ流路本体42bのヘッド本体13側の部位を、板形状をした板状部44とし、板状部44を貫通する貫通孔を、接続流路42dとし、供給孔42bから長手方向に離れるにしたがって、板状部44の厚さを薄くすれば、供給孔42bから長手方向に離れるにしたがって、リザーバ流路本体42aの長手方向に直交する断面の面積を大きくし、かつ接続流路42dの流路抵抗を小さくできるので、それぞれを単独で調整するよりの、効果的に調整できる。
リザーバ流路本体42aの(平均)高さは4〜8mmであるのが好ましい。高さが低くなると、流速が速くなるので、共通流路の開口5bの位置による圧力差が大きくなり、調整するために接続流路42dが占める体積が大きくなってしまうし、そもそもリザーバ流路本体42aの流路抵抗が大きくなって、液体のスループットが落ちるので、液体の供給が足りなくなるおそれがある。高さが高いと、流速が低くなって液体の滞留が生じやすく
、粒子を含んでいる液体などでは、沈降が生じるなどの不具合が生じるおそれがある。
、粒子を含んでいる液体などでは、沈降が生じるなどの不具合が生じるおそれがある。
リザーバ流路本体42aの(平均)高さが4mmは1mL/sの流量で8秒分液量であり、高さが8mmは1mL/sの流量で28秒分液量であるので、リザーバ流路本体42aの体積として、流量の8〜28秒分の体積であるの好ましい。
供給孔42bは、リザーバ流路42の長手方向の端部に設けられていることにより、リザーバ40の上部に空いた空間を設けることができ、そこにヒータやと吐出信号を処理する回路基板などを配置することができる。
また、供給孔42bを一方の端部に配置し、他方の端部に排出孔42eを設けて、最初に液体を供給する際には、供給孔42bから液体を供給し、排出孔42eから液体を排出しつつ行なうことがよい。そのようにすると、液体に含まれている可能性のある気泡が、流路部材4側に行かずに、排出孔42eから排出され易いので、液体を入れ終わった後に、流路部材4内に気泡が入った状態になり難くできる。なお、液体を吐出する際には、排出孔42eは閉じられ、液体の供給は供給孔42bからのみ行なわれる。
供給孔42bからリザーバ流路本体42aを繋いでいる流路は、リザーバ流路本体42aよりも長手方向に直交する断面の面積が小さくなっているザーバ流路端部42cとなっており、ザーバ流路端部42cはリザーバ流路本体42aの、吐出孔面4−1から遠い側で繋がっていることにより、液体に含まれている可能性のある気体が、流路部材4に入って行き難くできる。これは、液体吐出ヘッド2は、基本的に吐出孔面4−1を下側に向けた状態で使われる。吐出孔面4−1は、水平にされるのが望ましいが、ドラム上を搬送される記録用紙Pに印刷する場合などは、ドラム面にほぼ平行になるように配置するために、ある程度傾けて使用してもよい。そのような状態で、リザーバ流路端部42cをリザーバ流路本体42aの、吐出孔面4−1から遠い側で繋げることで、リザーバ流路端部42cから入ってきた気泡は、そのままリザーバ流路本体42aの上部を漂い、流路部材4側には行き難い。なお、リザーバ流路本体42aの上部に溜まった気泡は、メインテナンス時などに、排出孔42eから排出させればよい。
また、供給孔42bからリザーバ流路本体42aを繋いでいる流路は、リザーバ流路本体42aよりも長手方向に直交する断面の面積が小さくなっているザーバ流路端部42cとなっており、ザーバ流路端部42cはリザーバ流路本体42aの、吐出孔面4−1から近い側で繋がっているとともに、エアトラップ部を有することで、液体に含まれている可能性のある気体を、リザーバ流路本体42aに入り難くできる。エアトラップ部に溜まった気体は、エアトラップ部にエア排出孔を設けて抜けるようにするのが好ましい。
なお、本実施例では、加圧部として圧電変形を用いた変位素子50を示したが、これに限られるものでなく、液体加圧室10中の液体を加圧できるものなら他のものでよく、例えば、液体加圧室10中の液体を加熱して沸騰させて圧力を生じさせるものや、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いたものでも良い。
以上のような液体吐出ヘッド2は、例えば、以下のようにして作製する。
ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミック粉末と有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。グリーンシートの一部には、その表面に共通電極34となる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、必要に応じてグリーンシートの一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を充填する。
ついで、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着を行なう。加圧密着後の積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成し、その後有機金ペーストを用いて焼成体表面に個別電極35を印刷して、焼成した後、Agペーストを用いて接続電極36を印刷し、焼成することにより、圧電アクチュエータユニット21を作製する。
次に、流路部材4を、圧延法等により得られプレート22〜31を、接着層を介して積層して作製する。プレート22〜31に、マニホールド5、個別供給流路6、液体加圧室10およびディセンダなどとなる孔を、エッチングにより所定の形状に加工する。
接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータユニット21や流路部材4への影響を及ぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって接合することができる。
これらプレート22〜31は、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種の金属によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
リザーバ40は、同様にさまざまな孔を開けた金属製のプレート40aおよび40cと、ダンパ46となる樹脂フィルムのダンパプレート40bと、射出成型したプラスチックのプレート40dと、金属プレートを切削加工したプレート40eとを積層接着して作製する。
さらに、流路部材4に圧電アクチュエータユニット21を積層接着し、流路部材4にリザーバ40を積層接着することで液体吐出ヘッド2を作製することができる。これらの積層接着の接着層は、流路部材4の接着層と同様のものを用いることができる。
1・・・プリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
4・・・流路部材
4−1・・・吐出孔面
4−2・・・加圧室面
5・・・マニホールド
5a・・・副マニホールド
5b・・・マニホールドの開口
5c・・・液体供給路
6・・・個別供給流路
8・・・吐出孔
9・・・加圧室群
10・・・液体加圧室
11a、b、c、d・・・加圧室列
12・・・しぼり
13・・・ヘッド本体
15a、b、c、d・・・吐出孔列
21・・・圧電アクチュエータユニット
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
22〜31・・・プレート
32・・・個別流路
34・・・共通電極
35・・・個別電極
36・・・接続電極
40・・・リザーバ
40a、40c〜40e・・・(リザーバの)プレート
40b・・・ダンパプレート
42・・・リザーバ流路
42a・・・リザーバ流路本体
42b・・・(リザーバ流路の)供給孔
42c・・・リザーバ流路本体端部
42d・・・接続流路
42e・・・(リザーバ流路の)排出孔
44・・・板状部
46・・・ダンパ
50・・・変位素子(加圧部)
90・・・筐体
2・・・液体吐出ヘッド
4・・・流路部材
4−1・・・吐出孔面
4−2・・・加圧室面
5・・・マニホールド
5a・・・副マニホールド
5b・・・マニホールドの開口
5c・・・液体供給路
6・・・個別供給流路
8・・・吐出孔
9・・・加圧室群
10・・・液体加圧室
11a、b、c、d・・・加圧室列
12・・・しぼり
13・・・ヘッド本体
15a、b、c、d・・・吐出孔列
21・・・圧電アクチュエータユニット
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
22〜31・・・プレート
32・・・個別流路
34・・・共通電極
35・・・個別電極
36・・・接続電極
40・・・リザーバ
40a、40c〜40e・・・(リザーバの)プレート
40b・・・ダンパプレート
42・・・リザーバ流路
42a・・・リザーバ流路本体
42b・・・(リザーバ流路の)供給孔
42c・・・リザーバ流路本体端部
42d・・・接続流路
42e・・・(リザーバ流路の)排出孔
44・・・板状部
46・・・ダンパ
50・・・変位素子(加圧部)
90・・・筐体
Claims (7)
- 一方方向に沿って配置されている複数の吐出孔を有するヘッド本体と、該ヘッド本体に液体を供給する、前記一方方向に延びるリザーバ流路を有するリザーバとを備える液体吐出ヘッドであって、
前記リザーバ流路は、前記一方方向に沿って配置されている複数の接続流路を介して前記ヘッド本体に液体を供給するとともに、外部から液体を供給される供給孔を備えており、
前記複数の接続流路は、前記供給孔からの前記一方方向に沿った距離が長いほど、流路抵抗が小さくなっていることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記供給孔から前記一方方向に離れるにしたがって、前記リザーバ流路の前記一方方向に直交する断面の面積が大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記リザーバにおける、前記リザーバ流路の前記ヘッド本体側の部位は、前記複数の接続流路である複数の貫通孔が設けられている板状部となっており、前記供給孔から前記一方方向に離れるにしたがって、前記板状部の厚さが薄くなっていることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記供給孔は、前記リザーバ流路の端部に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記複数の吐出孔は、前記ヘッド本体に設けられている吐出孔面に配置されており、前記リザーバは、前記ヘッド本体の前記吐出孔面の反対側に接続されており、
前記リザーバ流路は、リザーバ流路本体と、前記供給孔が設けられている側の端部で前記供給孔と前記リザーバ流路本体とを繋いでいる、前記リザーバ流路本体よりも前記一方方向に直交する断面の面積が狭くなっているリザーバ流路端部とを有しており、
該リザーバ流路端部は、前記リザーバ流路本体に前記吐出孔面より遠い側で繋がっていることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記複数の吐出孔は、前記ヘッド本体に設けられている吐出孔面に配置されており、前記リザーバは、前記ヘッド本体の前記吐出孔面の反対側に接続されており、
前記リザーバ流路は、リザーバ流路本体と、前記供給孔が設けられている側の端部で前記供給孔と前記リザーバ流路本体とを繋いでいる、前記リザーバ流路本体よりも前記一方方向に直交する断面の面積が狭くなっているリザーバ流路端部とを有しており、
該リザーバ流路端部は、前記リザーバ流路本体に前記吐出孔面に近い側で繋がっているとともに、エアトラップ部を有することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに対して記録媒体を搬送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部とを備えていることを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
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JP2012211095A JP2014065184A (ja) | 2012-09-25 | 2012-09-25 | 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置 |
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-
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- 2012-09-25 JP JP2012211095A patent/JP2014065184A/ja active Pending
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