JP2013538737A - フロントガラスワイパ装置 - Google Patents

Abstract

弾性の細長いキャリア要素と、拭取対象のフロントガラスに接して配置されうる可撓性材料の細長いワイパブレード２を備えるフロントガラスワイパ装置１において、ワイパブレード２は少なくとも１つの長手方向溝３を含み、長手方向溝３の中にはキャリア要素の少なくとも１つの長手方向ストリップ４が配置され、フロントガラスワイパ装置１は振動アーム７用の連結装置６をさらに備え、振動アーム７は、ジョイント部８を介在させて、振動アーム７の一端付近にあるピボット軸線を中心に連結装置６に枢動可能に連結され、ワイパブレード２は、拭取対象のフロントガラスから離れる方向に向いているワイパブレード２の側面にスポイラ９を備え、拭取対象のフロントガラスのＡピラー１６に面している前記スポイラ９の自由端１５には、拭取対象のフロントガラスから見ると、斜面１７が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図４

Description

本発明は、弾性の細長いキャリア要素（ｃａｒｒｉｅｒ ｅｌｅｍｅｎｔ：支持要素）、および、拭取対象のフロントガラス（ｗｉｎｄｓｃｒｅｅｎ：風防ガラス）に接して配置されうる可撓性材料の細長いワイパブレードを備えるフロントガラスワイパ装置（ｗｉｎｄｓｃｒｅｅｎ ｗｉｐｅｒ ｄｅｖｉｃｅ）において、ワイパブレードが少なくとも１つの長手方向溝を含み、長手方向溝の中にはキャリア要素の少なくとも１つの長手方向ストリップが配置され、フロントガラスワイパ装置が振動アーム用の連結装置をさらに備え、前記振動アームが、ジョイント部を介在させて、前記振動アームの一端付近にあるピボット軸線を中心に前記連結装置に枢動可能に連結され、前記ワイパブレードが、拭取対象のフロントガラスから離れる方向に向いている前記ワイパブレードの側面にスポイラを備える、フロントガラスワイパ装置に関する。

このようなフロントガラスワイパ装置は、同一出願人の欧州特許第１４９１４１６号明細書から知られている。従来技術のフロントガラスワイパ装置は、特に「ヨークレス（ｙｏｋｅｌｅｓｓ）」ワイパ装置または「フラットブレード」として設計されており、互いに枢動可能に連結される複数のヨークはもはや使用されていないが、ワイパブレードは、キャリア要素の２つの長手方向ストリップによって偏倚させられ、その結果、ワイパブレードは特定の曲率を示す。従来技術によれば、連結片（ｃｏｎｎｅｃｔｉｎｇ ｐｉｅｃｅ）（実際には「エンドキャップ」とも呼ばれる）が、前記ストリップの隣接端部の上を摺動され、またはその逆も同様であり、すなわち、前記ストリップの隣接端部が前記連結片の中に滑り入れられ、その結果、これらの部品間のスナップ連結が実現される。従来技術では、前記連結片には前記連結片の自由端に開口部が設けられ、それによってワイパブレードは前記連結片を通って自由に摺動することができる。言い換えると、連結片はワイパブレードを保持せず、したがって、前記連結片によりワイパブレードが長手方向ストリップに沿って連結片内を相対移動することが可能になる。

従来技術のフロントガラスワイパ装置の欠点の１つは、ワイパブレードの振動運動中、連結片が、連結される車両のそれぞれのＡピラー（Ａ−ｐｉｌｌａｒｓ）に接触する可能性があり、結果として、ガタガタいう音や乱気流になり、連結片および／または長手方向ストリップに損傷を与えることもあることである。その結果、拭取特性が低下しうる一方で、ワイパブレードは、特にワイパブレードと連結片が耐久性のある固体の態様で連結されていない場合に、連結片からゆるむ可能性がある。したがって、従来技術のフロントガラスワイパ装置の寿命は著しく短縮される可能性がある。

本発明の目的は、上述した従来技術を改善することであり、特に、拭取特性が改善されたフロントガラスワイパ装置を提供することである。

この目的を達成するために、本発明による、技術分野の欄で述べた種類のフロントガラスワイパ装置は、拭取対象のフロントガラスのＡピラーに面しているスポイラの自由端に斜面が設けられ、拭取対象のフロントガラスから見ると、スポイラの高さが前記斜面に沿って減少していることを特徴とする。スポイラの最も低い高さの位置でのワイパブレードの高さとスポイラの最も高い高さの位置でのワイパブレードの高さとの比は、１．５〜８の間、特に６〜２の間で変化することが好ましい。

左ハンドルの車両および右ハンドルの車両の場合、スポイラの両自由端に前記斜面が設けられ、したがって逆取付けが当然回避される。

本発明は、自動車用のフロントガラスワイパ装置に限定されるものではないが、鉄道客車および他のすべての（高速）車両用のフロントガラスワイパ装置にも関することに留意されたい。

本発明によるフロントガラスワイパ装置の好ましい一実施形態では、前記スポイラの自由端は斜面を得るように切断される。

本発明によるフロントガラスワイパ装置の別の好ましい実施形態では、前記スポイラの自由端は連結片を備えていない。

次に、本発明について、図面に例示されている図を参照してより詳細に説明する。

本発明によるフロントガラスワイパ装置全体の概略斜視図（ａ）、ならびに概略斜視図（ａ）の線Ａ−Ａに沿った断面図（ｂ）である。 車両に取り付けられた、従来技術による標準的なフロントガラスワイパ装置の斜視図である。 車両に取り付けられた、本発明によるフロントガラスワイパ装置の斜視図である。 図１のフロントガラスワイパ装置に使用される、スポイラが装備されたワイパブレードの各部の斜視図および側面図である。

図１に、本発明によるフロントガラスワイパ装置１の好ましい一変形形態を示す。前記フロントガラスワイパ装置は、中央長手方向溝３が形成されているエラストマーワイパブレード（ｅｌａｓｔｏｍｅｒｉｃ ｗｉｐｅｒ ｂｌａｄｅ）２と、前記長手方向溝３にはめ込まれたばね帯鋼製の中心長手方向ストリップ４とから作られている。前記ストリップ４は、ラバーワイパブレード２用の可撓性キャリア要素を形成し、いわば、ラバーワイパブレード２は湾曲した位置に偏倚させられる（動作位置での曲率は拭取対象のフロントガラスの曲率である）。ストリップ４および／またはワイパブレード２の自由端５は依然として自由のままである。すなわち、フロントガラスワイパ装置１の両側に連結片または連結片に連結されるエンドキャップは存在しない。フロントガラスワイパ装置１はさらに、振動ワイパアームを、ジョイント部８を介在させてフロントガラスワイパ装置１に連結するためのプラスチック材料の連結装置６でできている。連結装置６は連結装置６と一体の締付部材を備え、締付部材は、互いに離れる方向に向いているワイパブレード２の丸い長手方向側部に係合し、その結果、連結装置６は、ワイパブレード２およびストリップ４からなるユニットにしっかりと取り付けられる。振動ワイパアーム７は、一端付近にあるピボット軸線を中心に連結装置６に枢動可能に連結される。本発明による図１の好ましい実施形態は、スポイラまたは「エアデフレクタ」９を備え、スポイラ９は、ラバーワイパブレード２と一体に製作され、ラバーワイパブレード２の全長に沿って延びる。

図１に見られるように、ジョイント部８は外方に延びる弾性舌状部１０’を備え、振動アーム７は、振動アーム７が前記ジョイント部８と連結する位置にＵ字形断面を有し、したがって、舌状部１０’は、前記Ｕ字形断面のベースに設けられた同一形状の孔１０”に係合する。ワイパブレード２を有する連結装置６は、以下のように振動アーム７上に取り付けられる。連結装置６上に既にクリップ留めされているジョイント部８は連結装置６に対して枢動され、したがって、前記ジョイント部８は振動アーム７の自由端上を容易に摺動することができる。この摺動移動の間、弾性舌状部１０’は、最初にばね力に逆らって押し込まれ、次いで前記孔１０”の中にスプリングバックし、それによってカチッとはまることができ、すなわち弾性舌状部１０’を孔１０”の中にクリップ留めすることができる。これは、いわゆるバヨネット連結（ｂａｙｏｎｅｔ−ｃｏｎｎｅｃｔｉｏｎ）である。次いで、振動アーム７はジョイント部８とともに、使える状態にするために、枢動されてワイパブレード２に平行な位置に戻ることができる。続いて、前記弾性舌状部１０’を再びばね力に逆らって（まるで押しボタンのように）押し込むことにより、連結装置６およびジョイント部８はワイパブレード２とともに、振動アーム７から解放することができる。したがって、連結装置６をワイパブレード２とともに振動アーム７から取り外すことが、連結装置６およびジョイント部８をワイパブレード２とともに振動アーム７から離れる方向に摺動させることによって実現される。図１から分かるように、前記ラバーワイパブレード２は、前記長手方向スリップ４を前記ラバーワイパブレード２内に形成された前記溝３の中に保持する細長い上方保持部分１１、拭取リップ１３を有する細長い下方拭取部分１２、ならびに前記保持部分１１および前記拭取部分１２を相互に連結させる中間「ストリップ様」角度可変ウェブ（ｔｉｌｔｉｎｇ ｗｅｂ）１４からなる。前記保持部分１１、前記拭取部分１２、および前記角度可変ウェブ１４は一体のラバーである。

図２に見られるように、通常の、すなわち標準のワイパブレード２は、拭取対象のフロントガラスから離れる方向に向いているワイパブレード２の側面にスポイラ９を備えており、拭取対象のフロントガラスのＡピラー１６に面している前記スポイラ９の自由端１５は前記Ａピラー１６に干渉して、すべて否定的な結果を伴うことになる。しかし、図３に示されているように、本発明による前記スポイラ９の自由端１５には斜面１７が設けられる。図示のように、拭取対象のフロントガラスから見ると、前記スポイラ１５の高さは前記斜面１７に沿って減少される。

図４から分かるように、前記スポイラ（９）の最も低い高さの位置での前記ワイパブレード（２）の高さ（Ａ）と前記スポイラ（９）の最も高い高さの位置での前記ワイパブレード（２）の高さ（Ｂ）との比は、１．５〜８の間で変化する。

図１および図２には示されていないが、当業者によって十分に理解されるように、前記振動アーム７は、小型モータによって駆動されるシャフトに回転できるように固定された装着ヘッドに連結される。使用中に、シャフトは、時計回り方向と反時計回り方向に交互に回転して装着ヘッドも回転状態にし、それによって前記振動アーム７を回転させるとともに、前記連結装置６を用いて前記ワイパブレード２を動かす。

本発明は、示されている実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内にある他の好ましい実施形態にも及ぶ。

Claims (4)

1. 弾性の細長いキャリア要素と、拭取対象のフロントガラスに接して配置されうる可撓性材料の細長いワイパブレード（２）とを備えるフロントガラスワイパ装置（１）であって、、
   前記ワイパブレード（２）が少なくとも１つの長手方向溝（３）を含み、
   前記溝（３）の中に前記キャリア要素の少なくとも１つの長手方向ストリップ（４）が配置され、
   当該フロントガラスワイパ装置（１）が振動アーム（７）用の連結装置（６）をさらに備え、
   前記振動アーム（７）が、ジョイント部（８）を介在させて、前記振動アーム（７）の一端付近にあるピボット軸線を中心に前記連結装置（６）に枢動可能に連結され、
   前記ワイパブレード（２）が、拭取対象の前記フロントガラスから離れる方向に向いている前記ワイパブレード（２）の側面にスポイラ（９）を備える、フロントガラスワイパ装置（１）において、
   拭取対象の前記フロントガラスのＡピラー（１６）に面している前記スポイラ（９）の自由端（１５）には斜面（１７）が設けられ、
   拭取対象の前記フロントガラスから見ると、前記スポイラ（９）の高さが前記斜面（１７）に沿って減少している
   ことを特徴とする、フロントガラスワイパ装置（１）。
2. 前記スポイラ（９）の最も低い高さの位置での前記ワイパブレード（２）の高さと前記スポイラ（９）の最も高い高さの位置での前記ワイパブレード（２）の高さとの比が、１．５〜８の間、特に６〜２の間で変化する、請求項１に記載のフロントガラスワイパ装置（１）。
3. 前記スポイラ（９）の前記自由端（１５）が前記斜面（１７）を得るように切断される、請求項１または２に記載のフロントガラスワイパ装置（１）。
4. 前記スポイラ（９）の前記自由端（１５）が連結片または「エンドキャップ」を備えていない、請求項１、２または３に記載のフロントガラスワイパ装置（１）。

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