JP5863066B2 - フロントガラス用ワイパー装置 - Google Patents

Description

本発明は、平坦ブレード式のフロントガラス用ワイパー装置であって、弾性を有する細長い支持要素と、細長いワイパーブレードとを備え、細長いワイパーブレードが、拭き取られるフロントガラスに当接するように配置することができ、ワイパーブレードが、可撓性材料から構成された、細長い上部保持部および細長い下部拭取部を備え、上部保持部が、下部拭取部を保持しており、また、上部保持部には、少なくとも１つの長手方向溝が設けられており、該長手方向溝には、支持要素の少なくとも１つの長手方向片部材が配置されており、ワイパーブレードが、上部保持部の、下部拭取部から離れた方の側に、スポイラを備え、フロントガラス用ワイパー装置が、揺動アームのための連結装置をさらに備え、揺動アームを、該揺動アームの一端の近くにある枢動軸線を中心に枢動可能なように、結合部品を介して連結装置と連結することができるフロントガラス用ワイパー装置に関する。

このようなフロントガラス用ワイパー装置は、一般に知られている。従来技術のフロントガラス用ワイパー装置は、具体的には、「ヨークレス」ワイパー装置または「平坦ブレード」ワイパー装置として設計されている。この場合、互いに枢動可能に連結される複数のヨークは、もはや使用されていないが、ワイパーブレードは、多くの場合に支持要素の２つの長手方向片部材によって、付勢され、その結果、ワイパーブレードは、特定の曲率を有するようになっている。従来技術によれば、連結部品（実際には、「端部キャップ」とも呼ばれる）が、長手方向片部材の互いに隣接する端部上に摺動されるか、または、この逆が行われ、すなわち、長手方向片部材の互いに隣接する端部が、連結部品内へ摺動され、これによって、信頼性の高いスナップ結合が実現されるようになっている。従来技術では、連結部品の自由端には、開口が設けられており、これにより、ワイパーブレードが、連結部品内へ自由に摺動することができるようになっている。言い換えれば、連結部品は、ワイパーブレードを保持しておらず、これにより、連結部品は、連結部品における長手方向片部材に沿うワイパーブレードの相対運動を可能にしている。

従来技術のフロントガラス用ワイパー装置の１つの欠点は、ワイパーブレードの揺動中に、連結部品が、関連する車両の各Ａピラーに接触し、この結果、ガタガタいうノイズ、乱気流、ならびに、場合によっては連結部品および／または長手方向片部材の損傷を生じさせる可能性があることである。この結果、拭取性能が、低下する可能性があり、一方、ワイパーブレードは、特にワイパーブレードおよび連結部品が、耐久性のある堅固な方法で、互いに連結されていない場合に、緩んで連結部品から外れる可能性がある。したがって、従来技術のフロントガラス用ワイパー装置の寿命が、著しく短くなる可能性がある。

本発明の目的は、上述されているような従来技術を改善することであり、具体的には、拭取性能が改善されたフロントガラス用ワイパー装置を提供することである。

上記の目的を達成するために、本発明に係る、導入部で言及された種類のフロントガラス用ワイパー装置は、上部保持部の側方部の、拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いた自由端の位置に、自由端の方の側に最小幅を有する斜面が設けられていることを特徴とする。特に、自由端の方の側の位置における上部保持部の最小幅と、自由端から離れた方の側の位置における上部保持部の最も大きい幅との比率は、２５〜８の間で、特に、２０〜８の間で変化する。

上部保持部の側方部は、斜面を設けるために、切断されることが好ましい。

本発明は、車用のフロントガラス用ワイパー装置に限定されるわけではなく、客車および他のすべての（高速な）車両用のフロントガラス用ワイパー装置にも関することに留意されたい。

本発明に係るフロントガラス用ワイパー装置の好ましい実施形態では、拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いた、スポイラの自由端に、斜面が設けられ、この場合、スポイラの高さは、拭き取られるフロントガラスから見て、斜面に沿って減少している。拭き取られるフロントガラスの方の側の、スポイラの高さと、拭き取られるフロントガラスから離れた方の側の、スポイラの高さとの比率が、３５〜５の間で、特に、２２〜８の間で変化することが好ましい。

本発明に係るフロントガラス用ワイパー装置の他の好ましい実施形態では、スポイラの自由端は、斜面を設けるために、切断される。

本発明に係るフロントガラス用ワイパー装置のさらに好ましい実施形態では、ワイパーブレードは、拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いたその端部に、連結部品を備えていない。したがって、スポイラの自由端および上部保持部の側方部は、いかなる端部キャップも含まない。

次に、本発明について、図面に示されている図を参照しながら、より詳細に説明する。

本発明に係るフロントガラス用ワイパー装置の全体的な概略斜視図である。 図１のフロントガラス用ワイパー装置において使用されるようなスポイラを備えるワイパーブレードの部分斜視図である。 図１のフロントガラス用ワイパー装置において使用されるようなスポイラを備えるワイパーブレードの部分側面図である。 図１のフロントガラス用ワイパー装置において使用されるようなスポイラを備えるワイパーブレードの他の部分側面図である。 本発明（上）と従来技術（下）との比較の結果を示している。

図１は、本発明に係るフロントガラス用ワイパー装置１の好ましい変形例を示している。フロントガラス用ワイパー装置１は、中央長手方向溝３が形成されたエラストマ製のワイパーブレード２と、長手方向溝３に嵌め込まれている、ばね帯鋼から作製された中央長手方向片部材４とから組み立てられている。長手方向片部材４は、言うなれば、ゴム製のワイパーブレード２のための可撓性の支持要素として形成されている。これにより、ワイパーブレード２は、湾曲するように付勢されている（作動箇所の曲率が、拭き取られるフロントガラスの曲率になっている）。長手方向片部材４および／またはワイパーブレード２の自由端５は、解放されたままである。すなわち、フロントガラス用ワイパー装置１の両側部において、連結部品または端部キャップが、自由端５に結合されていない。フロントガラス用ワイパー装置１は、揺動ワイパーアームのための、プラスチック材料または金属材料から構成された連結装置６からさらに組み立てられている。連結装置６は、該連結装置６と一体の締付部材７を備える。締付部材７は、ワイパーブレード２の、互いに離れる方向を向いた長手方向の側部の周囲に係合している。この結果として、連結装置６は、ワイパーブレード２および長手方向片部材４からなるユニットにしっかりと取り付けられている。揺動ワイパーアームは、一端の近くにある枢動軸線を中心に枢動可能なように、結合部品１６を介して連結装置６と連結される。本発明に係る、図１の好ましい実施形態は、全体的にワイパーブレード２と関連付けられたスポイラまたは「エアデフレクタ」８を備え、ここでは、スポイラ８とワイパーブレード２とは、一体部品である。

図２、図３、および図４では、図１のワイパーブレード２の斜視図および側面図が示されている。これらにおいて、対応する部品は、同じ参照符号によって示されている。図２から分かるように、ゴム製のワイパーブレード２は、細長い上部保持部９であって、該細長い上部保持部９に形成された長手方向溝３において長手方向片部材４を保持している細長い上部保持部９と、細長い下部拭取部１０であって、拭取リップ１１、および、保持部９と拭取部１０とを相互接続している中間の「細片状の」可傾式ウェブ（ｔｉｌｔｉｎｇ ｗｅｂ）１２を有する細長い下部拭取部１０とからなる。保持部９、拭取部１０、および可傾式ウェブ１２は、ゴム製の一体部品である。図２から分かるように、ワイパーブレード２は、該ワイパーブレード２の、拭き取られるフロントガラスから離れた方の側に、スポイラ８を備え、この場合、拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いた、スポイラ８の自由端には、斜面１３が設けられている。図示されているように、スポイラ８の高さは、拭き取られるフロントガラスから見て、斜面１３に沿って減少している。さらに、保持部９の側方部１４の、拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いた自由端の位置には、同様に、斜面１５が設けられている。保持部９の側方部１４は、斜面１５を設けるために、切断されている。

図１および図２には示されていないが、揺動アームが、小型モータによって駆動されるシャフトに回転できるように固定される取付ヘッドと連結されることは、当業者によって十分に理解される。使用の際、シャフトは、時計回りおよび反時計回りの方向に交互に回転し、これにより、さらに取付ヘッドを回転させ、今度は取付ヘッドが、揺動アームを回転させ、連結装置６によってワイパーブレード２を動かす。

本発明は、図示されている実施形態に限定されるわけではなく、添付の特許請求の範囲に含まれる他の好ましい実施形態にも及んでいる。

Ａ…湾曲切断、Ｂ…半径切断、Ｃ…窓ガラスの縁、Ｄ…ブレードの先端、Ｅ…ＯＫ、Ｆ…ＮＯＫ。

Claims (8)

1. 平坦ブレード式のフロントガラス用ワイパー装置（１）であって、弾性を有する細長い支持要素と、細長いワイパーブレード（２）とを備え、拭き取られるフロントガラスに当接するように配置することができ、前記ワイパーブレード（２）が、可撓性材料から構成された、細長い上部保持部（９）および細長い下部拭取部（１０）を備え、前記上部保持部（９）が、前記下部拭取部（１０）を保持し、また、前記上部保持部（９）には、少なくとも１つの長手方向溝（３）が設けられており、該長手方向溝（３）には、前記支持要素の少なくとも１つの長手方向片部材（４）が配置され、前記ワイパーブレード（２）が、前記上部保持部（９）の、前記下部拭取部（１０）から離れた方の側に、スポイラ（８）を備え、前記上部保持部（９）、前記下部拭取部（１０）、および前記スポイラ（８）は、一体部品であり、当該フロントガラス用ワイパー装置（１）が、揺動アームのための連結装置（６）をさらに備え、前記揺動アームを、該揺動アームの一端の近くにある枢動軸線を中心に枢動可能なように、結合部品（１６）を介して前記連結装置（６）と連結することができるフロントガラス用ワイパー装置（１）において、
   前記上部保持部（９）の側方部（１４）の、前記拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いた自由端には、該自由端の方の側に最小幅を有する斜面（１５）が設けられており、前記拭き取られるフロントガラスの前記Ａピラーの方を向いた、前記スポイラ（８）の自由端に、斜面（１３）が設けられており、前記スポイラ（８）の高さが、前記拭き取られるフロントガラスから見て、前記斜面（１３）に沿って減少していることを特徴とするフロントガラス用ワイパー装置（１）。
2. 前記自由端の方の側の位置における前記上部保持部（９）の最小幅と、前記自由端から離れた方の側の位置における前記上部保持部（９）の最大幅との比率が、２５〜８の間で変化する、請求項１に記載のフロントガラス用ワイパー装置（１）。
3. 前記拭き取られるフロントガラスの方の側の、前記スポイラ（８）の高さと、前記拭き取られるフロントガラスから離れた方の側の、前記スポイラの高さとの比率が、３５〜５の間で変化する、請求項１または２に記載のフロントガラス用ワイパー装置（１）。
4. 前記ワイパーブレード（２）の前記自由端が、連結部品または「端部キャップ」を備えていない、請求項１〜３のいずれか一項に記載のフロントガラス用ワイパー装置（１）。
5. 平坦ブレード式のフロントガラス用ワイパー装置（１）を製造する方法であって、
   フロントガラス用ワイパー装置（１）を準備する工程を備え、
   前記フロントガラス用ワイパー装置（１）が、弾性を有する細長い支持要素と、細長いワイパーブレード（２）とを備え、拭き取られるフロントガラスに当接するように配置することができ、前記ワイパーブレード（２）が、可撓性材料から構成された、細長い上部保持部（９）および細長い下部拭取部（１０）を備え、前記上部保持部（９）が、前記下部拭取部（１０）を保持し、また、前記上部保持部（９）には、少なくとも１つの長手方向溝（３）が設けられており、該長手方向溝（３）には、前記支持要素の少なくとも１つの長手方向片部材（４）が配置され、前記ワイパーブレード（２）が、前記上部保持部（９）の、前記下部拭取部（１０）から離れた方の側に、スポイラ（８）を備え、前記上部保持部（９）、前記下部拭取部（１０）、および前記スポイラ（８）は、一体部品であり、当該フロントガラス用ワイパー装置（１）が、揺動アームのための連結装置（６）をさらに備え、前記揺動アームを、該揺動アームの一端の近くにある枢動軸線を中心に枢動可能なように、結合部品（１６）を介して前記連結装置（６）と連結することができる、フロントガラス用ワイパー装置（１）であり、
   前記上部保持部（９）の側方部（１４）を、前記拭き取られるフロントガラスのＡピラーの方を向いた自由端において、該自由端の方の側に最小幅を有する斜面（１５）を設けるように、切断する一方で、前記拭き取られるフロントガラスの前記Ａピラーの方を向いた前記スポイラ（８）の自由端を、斜面（１３）であって、前記スポイラ（８）の高さが、前記拭き取られるフロントガラスから見て、当該斜面（１３）に沿って減少する、斜面（１３）を設けるように、切断する工程と、を更に備える、方法。
6. 前記自由端の方の側の位置における前記上部保持部（９）の最小幅と、前記自由端から離れた方の側の位置における前記上部保持部（９）の最大幅との比率が、２５〜８の間で変化する、請求項５に記載の方法。
7. 前記拭き取られるフロントガラスの方の側の、前記スポイラ（８）の高さと、前記拭き取られるフロントガラスから離れた方の側の、前記スポイラの高さとの比率が、３５〜５の間で変化する、請求項５または６に記載の方法。
8. 前記ワイパーブレード（２）の前記自由端が、連結部品または「端部キャップ」を備えていない、請求項５〜７のいずれか一項に記載の方法。

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