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JP2013528600A - 男性用避妊組成物および使用方法 - Google Patents

男性用避妊組成物および使用方法 Download PDF

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JP2013528600A JP2013510361A JP2013510361A JP2013528600A JP 2013528600 A JP2013528600 A JP 2013528600A JP 2013510361 A JP2013510361 A JP 2013510361A JP 2013510361 A JP2013510361 A JP 2013510361A JP 2013528600 A JP2013528600 A JP 2013528600A
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Abstract

本発明は、男性避妊をもたらす組成物および方法に関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年5月14日に出願された米国仮特許出願第61/334,991号明細書;2010年8月4日に出願された米国仮特許出願第61/370,745号明細書;2010年8月22日に出願された米国仮特許出願第61/375,863号明細書;2011年3月24日に出願された米国仮特許出願第61/467,376号明細書;および2011年3月24日に出願された米国仮特許出願第61/467,299号明細書の優先権を主張する。これらの特許出願の内容は、その全体を参照によって本明細書に援用する。
連邦により支援された研究開発の下でなされた発明の権利への宣言
この研究は、国立衛生研究所からの補助金番号K08CA128972によって支援された(Bradner)。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
哺乳類ゲノムの約4%は、精子形成中に雄生殖細胞中で発現される遺伝子をコードするが、男性用避妊薬については依然として分かりにくい。今までに臨床試験された唯一の薬剤は、内在性アンドロゲン産生を変化させるテストステロンアナログである。
この男性用避妊代替案の欠如は、特に十代の若者における高率の計画外妊娠、および関連する妊産婦死亡率と、妊娠中絶および未婚の母の分娩に付随する、倫理的、社会的、経済的コストの原因の一部である。この男性用避妊代替案の欠乏に取り組むために、哺乳類において精子形成および妊性の双方に必須であることが示されている、精子形成特異的タンパク質を標的とし得る小分子を開発することが望ましい。このような1つの避妊薬標的は、ブロモドメイン精巣特異的タンパク質、BRDTである。
BRDTは、パキテン期精母細胞、ディプロテン期精母細胞、および円形精子細胞中で発現される、組織限局的クロマチン再構築タンパク質である。減数分裂後の成熟中に、BRDTは核に局在化し、ツインアセチルリジン認識モジュール、またはブロモドメインを通じて、高アセチル化ヒストンを再編成する。精子形成におけるBRDTの重要な役割は、ヒストン4(H4Kac4)のテトラアセチル化アミノ末端尾部に中程度の力(20μM)で結合する、第1のブロモドメイン(BRDT(1))によって媒介される。マウスBRDTの構造的研究は、BRDT(1)が、その他のブロモドメイン活性化補助因子タンパク質の精子研究に類似して、保存されたアスパラギンを通じて、ある程度ジアセチル化ヒストン4ペプチド(H4K5ac8ac)に結合することを実証した。BRDTの遺伝的研究は、BRDT(1)コード領域の選択的欠失が、同型接合性オスマウスに不妊をもたらすのに十分であることを実証し、最近公開された特発性男性不妊症のゲノム規模関連研究は、BRDTの単一ヌクレオチド多形性が、ヨーロッパ人男性における精子減少症または無精子症と顕著に関連付けられることを同定した。これらの見識は、避妊効果のためにBRDTを標的にすることの説得力のある理論的根拠を確立する。
下述するように、本発明は、男性避妊をもたらす新規化合物と組成物を提供する。本発明はまた、男性対象においてこのような化合物および組成物を使用する方法も提供する。
一態様では、本発明は、男性対象において精子形成を低下させまたは抑制する方法を提供する。実施形態では、方法は、ブロモドメイン精巣特異的タンパク質(BRDT)を阻害する化合物またはその塩の有効量を男性対象に投与するステップを伴う。
一態様では、本発明は、対象において男性の妊性率を低下させる方法を提供する。実施形態では、方法は、BRDTを阻害する化合物またはその塩の有効量を男性対象に投与するステップを伴う。
上の態様では、方法は、精子数を低下させおよび/または精子運動性を低下させるのに十分な量で、化合物またはその塩を投与するステップを伴う。
上の態様では、方法は、無精子症、精子減少症および/または精子無力症を誘導するのに十分な量で、化合物またはその塩を投与するステップを伴う。実施形態では、方法は、対象において避妊効果を誘導する。
本発明の態様では、本発明は、BRDTを阻害する化合物またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグを有する、医薬組成物を提供する。実施形態では、化合物またはその塩は、男性対象において精子形成を低下させまたは抑制するのに効果的な量で存在する。
実施形態では、化合物またはその塩は、精子数を低下させおよび/または精子運動性を低下させるのに効果的な量で存在する。
実施形態では、化合物またはその塩は、無精子症、精子減少症および/または精子無力症を誘導するのに効果的な量で存在する。関連実施形態では、化合物またはその塩は、対象において避妊効果を誘導するのに効果的な量で存在する。
上のいずれかの態様では、化合物またはその塩は、本明細書に記載されるいずれかの投与量および/または投与経路を使用して、対象に投与される。実施形態では、化合物またはその塩は経口的に、経皮的に、または注射によって、対象に投与される。関連実施形態では、化合物またはその塩は、錠剤またはカプセルの形態で投与される。関連実施形態では、化合物またはその塩は、非経口注射、筋肉内注射、静脈内注射、皮下移植、皮下注射、または経皮製剤によって投与される。
上のいずれかの態様では、化合物またはその塩は、薬学的に許容できるキャリア、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。
上のいずれかの態様では、化合物またはその塩の投与は、精巣上体精子数を対照中に存在する精子数の少なくとも約25%に低下させる。実施形態では、化合物またはその塩の投与は、精巣上体精子数を対照中に存在する精子数の少なくとも約10%に低下させる。関連実施形態では、化合物またはその塩の投与後に、残留する精子の約5%のみが進行性運動を示す。
上のいずれかの態様では、化合物またはその塩の投与は、精子濃度を300万個/mL、200万個/mL、100万個/mL、50万個/mL、25万個/mL、または10万個/mL以下に低下させる。関連実施形態では、化合物またはその塩の投与は、精子濃度を10万個/mL以下に低下させる。
一態様では、本発明は、男性の妊性を低下させるキットを提供する。実施形態では、キットは、BRDTを阻害する化合物またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグの有効量を含有する。実施形態では、キットは、本明細書に記載される方法のいずれかで、阻害剤を使用するための使用説明を包含する。
上のいずれかの態様では、化合物は、JQ1または式I〜XXIIのいずれかの化合物、または本明細書で開示されるいずれかの化合物、またはその誘導体または塩である。実施形態では、化合物は、JQ1またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグである。
上のいずれかの態様では、化合物またはその塩は、少なくとも1つの追加的な男性避妊薬または器具と組み合わせて投与される。実施形態では、追加的な男性避妊具はコンドームである。実施形態では、追加的な男性避妊薬は、テストステロン産生、アンドロゲン受容体機能または安定性の調節因子である。
本発明の追加的な目的および利点は、一部は続く説明に記載され、一部は説明から明らかになり、または本発明の実施によって習得されてもよい。本発明の目的および利点は、添付の特許請求の範囲で指摘されるものを含めて、本明細書で開示される要素および組み合わせの手段によって実現され、達成されるであろう。前述の概要および以下の詳細な説明のどちらも例示的であり、説明のみを意図し、特許請求される発明を制限するものではないことが理解される。組み込まれて本明細書の一部を構成する添付図は、説明と共に本発明のいくつかの実施形態を例証し、本発明の原理を説明するのに役立つ。
定義
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語および語句を下で定義する。
「精子排出の低下または抑制」という用語は、男性対象からの精液放出中に、精液中に存在する精子量を低下させることを指す。精液中の精子レベルの低下または抑制は、精子形成の抑制、無精子症の誘導、および精子減少症などの誘導によって達成され得る。したがって、本発明の文脈で、「精子排出の低下または抑制」は、放出された精液が女性対象からの卵子と接触する場合の受精率を抑制しおよび/または低下させる効果を有する。
「精子形成」は、男性における配偶子形成の全過程を指す。精子形成は精細管内で起きて、精細管周辺、特にセルトリ細胞上の濾胞刺激ホルモンとアンドロゲンのレベルによって、直接調節される。
「無精子症」という用語は、精子形成抑制の結果である、精子含量レベルゼロに近づく、1mLの精液あたり100万個未満の精子含量を指す。
「精子減少症」という用語は、精子形成レベルの抑制の結果である、1mLの精液あたり2000万〜100万個(mill/mL)の精子含量を指す。
「ブロモドメイン」は、アセチル化リジン残基を認識するポリペプチド部分を意味する。一実施形態では、BETファミリーメンバーポリペプチドのブロモドメインは、およそ110個のアミノ酸を含んでなり、クロマチンと相互作用する多様なループ領域によって結合する、4本のαらせんの左巻きの束を含んでなる、保存された折り畳みを共有する。
「BETファミリーポリペプチド」は、2つのブロモドメインと、末端外(extraterminal)(ET)ドメインまたはその断片とを含んでなり、転写調節因子活性またはアセチル化リジン結合活性を有するポリペプチドを意味する。例示的なBETファミリーメンバーとしては、BRD2、BRD3、BRD4、およびBRDTが挙げられる。
「BRD2ポリペプチド」は、NP_005095と少なくとも85%の同一性を有し、クロマチン結合または転写調節ができる、タンパク質またはその断片を意味する。
例示的なBRD2ポリペプチドの配列を下に示す。
MLQNVTPHNKLPGEGNAGLLGLGPEAAAPGKRIRKPSLLYEGFESPTMASVPALQLTPANPPPPEVSNPKKPGRVTNQLQYLHKVVMKALWKHQFAWPFRQPVDAVKLGLPDYHKIIKQPMDMGTIKRRLENNYYWAASECMQDFNTMFTNCYIYNKPTDDIVLMAQTLEKIFLQKVASMPQEEQELVVTIPKNSHKKGAKLAALQGSVTSAHQVPAVSSVSHTALYTPPPEIPTTVLNIPHPSVISSPLLKSLHSAGPPLLAVTAAPPAQPLAKKKGVKRKADTTTPTPTAILAPGSPASPPGSLEPKAARLPPMRRESGRPIKPPRKDLPDSQQQHQSSKKGKLSEQLKHCNGILKELLSKKHAAYAWPFYKPVDASALGLHDYHDIIKHPMDLSTVKRKMENRDYRDAQEFAADVRLMFSNCYKYNPPDHDVVAMARKLQDVFEFRYAKMPDEPLEPGPLPVSTAMPPGLAKSSSESSSEESSSESSSEEEEEEDEEDEEEEESESSDSEEERAHRLAELQEQLRAVHEQLAALSQGPISKPKRKREKKEKKKKRKAEKHRGRAGADEDDKGPRAPRPPQPKKSKKASGSGGGSAALGPSGFGPSGGSGTKLPKKATKTAPPALPTGYDSEEEEESRPMSYDEKRQLSLDINKLPGEKLGRVVHIIQAREPSLRDSNPEEIEIDFETLKPSTLRELERYVLSCLRKKPRKPYTIKKPVGKTKEELALEKKRELEKRLQDVSGQLNSTKKPPKKANEKTESSSAQQVAVSRLSASSSSSDSSSSSSSSSSSDTSDSDSG
「BRD2核酸分子」は、BRD2ポリペプチドまたはその断片をコードするポリヌクレオチドを意味する。
「BRD3ポリペプチド」は、NP_031397.1と少なくとも85%の同一性を有し、クロマチン結合または転写調節ができる、タンパク質またはその断片を意味する。
例示的なBRD3ポリペプチドの配列を下に示す。
「Brd3核酸分子」は、BRD3ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。
「BRD4ポリペプチド」は、NP_055114と少なくとも85%の同一性を有して、クロマチン結合または転写調節ができる、タンパク質またはその断片を意味する。

721pa
「Brd4核酸分子」は、BRD4ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。
「BRDTポリペプチド」は、NP_001717と少なくとも85%の同一性を有して、クロマチン結合または転写調節ができる、タンパク質またはその断片を意味する。
「BRDT核酸分子」は、BRDTポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。
「投与する」は、本明細書で、対象の身体内に作用物質をもたらす様式で、対象に作用物質を提供する手段と定義される。このような投与は、制限なしに、経口、経皮、粘膜(例えば、膣、直腸、経口、または鼻粘膜)、注射によって(例えば、皮下、静脈内、非経口的、腹腔内、くも膜下腔内)、または吸入によって(例えば、経口または経鼻)を含む、任意の手段によることができる。医薬品は、所望の投与経路に適する形態で提示される。
「化合物」または「作用物質」は、任意の小分子化合物、抗体、核酸分子、またはポリペプチド、またはその断片を意味する。
「改善する」は、疾患の発症または進行を低下させ、抑制し、減衰させ、縮小させ、停止させ、または安定化することを意味する。
「変更」は、本明細書に記載されるような当該技術分野において公知の標準的な方法によって検出される、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルまたは活性の変化(増大または低下)を意味する。本明細書の用法では、変更としては、発現レベルの10%の変化、好ましくは発現レベルの25%の変化、より好ましくは40%の変化、最も好ましくは50%以上の変化が挙げられる。
「アナログ」は、同一ではないが、類似した機能的または構造的特徴を有する分子を意味する。例えばポリペプチドアナログは、天然ポリペプチドと比較してアナログの機能を高める特定の生化学的修飾を有しながら、対応する天然ポリペプチドの少なくともいくらかの生物学的活性を保つ。このような生化学的修飾は、例えばリガンド結合を変更することなく、アナログのプロテアーゼ耐性、メンブラン透過度、または半減期を増大させ得る。アナログとしては、非天然アミノ酸が挙げられる。
本明細書の用法では、「アルキル」という用語は、典型的に1〜10個の炭素原子を有する、飽和直鎖または分枝非環式炭化水素を意味する。代表的な飽和直鎖アルキルとしてはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、およびn−デシルが挙げられ;一方、飽和分枝アルキルとしては、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、2,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルペンチル、2,4−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルヘキシル、2,4−ジメチルヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,2−ジメチルヘキシル、3,3−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルヘキシル、4,4−ジメチルヘキシル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチル、2−エチルヘキシル、3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、2−メチル−2−エチルペンチル、2−メチル−3−エチルペンチル、2−メチル−4−エチルペンチル、2−メチル−2−エチルヘキシル、2−メチル−3−エチルヘキシル、2−メチル−4−エチルヘキシル、2,2−ジエチルペンチル、3,3−ジエチルヘキシル、2,2−ジエチルヘキシル、3,3−ジエチルヘキシルなどが挙げられる。本発明の化合物に含まれるアルキル基は、非置換であってもよく、またはアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、オキソ、ハロ、アシル、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルオキシ、カルボシクリルチオ、カルボシクリルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルチオなどの1つまたは複数の置換基で任意選択的に置換されていてもよい。本発明の化合物では、低級アルキルが典型的に好まれる。
本明細書の用法では、「芳香族環」または「アリール」という用語は、炭素および水素原子を含んでなる単環または多環式芳香族環または環遊離基を意味する。適切なアリール基の例としては、フェニル、トリル、アントラセニル、フルオレニル、インデニル、アズレニル、およびナフチル、ならびに5,6,7,8−テトラヒドロナフチルなどのベンゾ融合炭素環式部分が挙げられるが、これに限定されるものではない。アリール基は非置換であってもよく、または例えば本明細書でアルキル基について記載される置換基(制限なしにアルキル(好ましくは低級アルキルまたは1つまたは複数のハロ置換アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ(好ましくは低級アルコキシ)、アルキルチオ、シアノ、ハロ、アミノ、ボロン酸(−B(OH)、およびニトロを含む)などの1つまたは複数の置換基で、任意選択的に置換されてもよい。特定の実施形態では、アリール基は単環であり、環は6個の炭素原子を含んでなる。
「ジアステレオマー」という用語は、2つ以上の不斉中心があり、その分子が互いに鏡像でない立体異性体を指す。
「鏡像異性体」という用語は、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。2つの鏡像異性体の等モル混合物は、「ラセミ混合物」または「ラセミ体」と称される。
「ハロゲン」という用語は、−F、−Cl、−Brまたは−Iを指す。
「ハロアルキル」という用語は、例えばフルオロメチルおよびトリフルオロメチルなどのハロゲンで一置換、二置換または多置換された、上で定義されるアルキル基を含むことが意図される。
「ヒドロキシル」という用語は、−OHを意味する。
「ヘテロ原子」という用語は、本明細書の用法では、炭素または水素以外の任意の元素の原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、イオウ、およびリンである。
「ヘテロアリール」という用語は、単環系の場合は1〜4環ヘテロ原子、二環系の場合は1〜6個のヘテロ原子、三環系の場合は1〜9個のヘテロ原子を有する、芳香族5〜8員環単環系、8〜12員環二環系、または11〜14員環三環系を指し、前記ヘテロ原子は、O、N、またはSから選択され、残りの環原子は炭素である。ヘテロアリール基は、例えば本明細書でアリール基について記載される置換基などの1つまたは複数の置換基によって、任意選択的に置換されていてもよい。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、フラニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、チアジアゾリル、イソキノリニル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフリル、インドリジニル、イミダゾピリジル、テトラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、およびインドリルが挙げられるが、これに限定されるものではない。
「複素環式」という用語は、本明細書の用法では、炭素以外の少なくとも少なくとも1つの原子(例えばS、O、N)を環構造内に含有する有機化合物を指す。これらの有機化合物中の環構造は、芳香族であってもよく、または特定の実施形態では非芳香族であってもよい。複素環式部分のいくつかの例としては、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、フラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、およびジオキサンが挙げられるが、これに限定されるものではない。
「異性体」または「立体異性体」という用語は、同一化学構成を有するが、空間内の原子または基の配置が異なる化合物を指す。
「同位体誘導体」という用語は、その中で化合物中の1つまたは複数の原子が、原子の対応する同位体で置換されている、化合物の誘導体を含む。例えば、炭素原子(C12)を含有する化合物の同位体誘導体は、その中で化合物の炭素原子がC13同位体で置換されているものである。
「コンピュータによるモデル化」は、以下の1つまたは複数を求めるための計算プログラムの応用を意味する:結合部分に対するリガンドの位置および結合近接性、結合リガンドの占有空間、結合部分とリガンド間の相補的接触面積、結合部分への所与のリガンドの結合の変形エネルギー、および水素結合強度のある程度の推定、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用、および/またはリガンドと結合部分間の静電相互作用エネルギー。コンピュータモデル化はまた、モデル系と候補化合物の特徴間の比較を提供し得る。例えばコンピュータによるモデル化実験は、本発明のファーマコフォアモデルを候補化合物と比較して、候補化合物とモデルの適合を評価し得る。
「コンピューターシステム」は、原子の座標データ分析のために使用される、ハードウェア手段、ソフトウェア手段、およびデータ記憶手段を意味する。本発明のコンピュータベースシステムの最小ハードウェア手段は、中央演算処理装置(CPU)、入力手段、出力手段、およびデータ記憶手段を含んでなる。望ましくは、構造データを視覚化するモニターが提供される。データ記憶手段は、RAM、または本発明のコンピュータ可読媒体にアクセスする手段であってもよい。このようなシステムの例は、Unixベース、Windows NTまたはIBM OS/2オペレーティングシステムが作動する、Silicon Graphics IncorporatedおよびSun Microsystemsから入手できる、マイクロコンピュータワークステーションである。
「コンピュータ可読媒体」は、媒体が上述のコンピューターシステムで使用するのに適するように、例えばコンピュータによって直接読み取られアクセスされ得る任意の媒体を意味する。媒体としては、フロッピーディスク、ハードディスク記憶媒体、および磁気テープなどの磁気記憶媒体;光ディスクまたはCD−ROMなどの光学式記憶媒体;RAMおよびROMなどの電気記憶媒体;および磁気/光学式記憶媒体などのこれらのカテゴリーのハイブリッドが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本開示では、「comprises(含んでなる)」、「comprising(含んでなる)」、「containing(含有する)」、および「having(有する)」などは、米国特許法でそれらに帰するとされる意味を有し得て、「includes(含む)」、「including(含む)」などを意味し得る;同様に「consisting essentially of(から本質的になる)」または「consists essentially(本質的になる)」は、米国特許法で帰するとされる意味を有し、用語には制約がなく、列挙事項を超える存在によって、列挙事項の基礎的または新規特性が無変化でありさえすれば、列挙事項を超える存在を許すが、先行技術実施形態は除外される。
「検出」は、検出される分析物の存在、不在または量を同定することを指す。
「検出可能な標識」は、対象分子に結合した際に、関心のある分子を分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的手段を介して検出可能にする、組成物を意味する。例えば有用な標識としては、放射性同位体、磁気ビーズ、金属ビーズ、コロイド粒子、蛍光染料、高電子密度試薬、酵素(例えばELISAで通常使用されるものなど)、ビオチン、ジゴキシゲニン、またはハプテンが挙げられる。
「有効量」とは、さもなければ生殖力のある男性に避妊を提供するのに必要な作用物質の量を意味する。疾患治療のために本発明を実施するのに使用される活性化合物の有効量は、投与様式、対象の年齢、体重、および総体的な健康に応じて変動する。究極的には、主治医または獣医が、適切な量および投薬計画を決定する。このような量は、「有効」量と称される。
「鏡像異性体」という用語は、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。2つの鏡像異性体の等モル混合物は、「ラセミ混合物」または「ラセミ体」と称される。
「ハロゲン」という用語は、−F、−Cl、−Brまたは−Iを指す。
「ハロアルキル」という用語は、例えばフルオロメチルおよびトリフルオロメチルなどのハロゲンで一置換、二置換または多置換された、上で定義されるアルキル基を含むことが意図される。
「ヒドロキシル」という用語は、−OHを意味する。
「ヘテロ原子」という用語は、本明細書の用法では、炭素または水素以外の任意の元素の原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、イオウ、およびリンである。
「ヘテロアリール」という用語は、単環系の場合は1〜4環ヘテロ原子、二環系の場合は1〜6個のヘテロ原子、三環系の場合は1〜9個のヘテロ原子を有する、芳香族5〜8員環単環系、8〜12員環二環系、または11〜14員環三環系を指し、前記ヘテロ原子は、O、N、またはSから選択され、残りの環原子は炭素である。ヘテロアリール基は、1つまたは複数の置換基によって任意選択的に置換されてもよい。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、フラニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリルチアゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、チアジアゾリル、イソキノリニル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾフリル、インドリジニル、イミダゾピリジル、テトラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、およびインドリルが挙げられるが、これに限定されるものではない。
「複素環式」という用語は、本明細書の用法では、炭素以外の少なくとも少なくとも1つの原子(例えばS、O、N)を環構造内に含有する有機化合物を指す。これらの有機化合物中の環構造は、芳香族または非芳香族のどちらかであり得る。複素環式部分のいくつかの例としては、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、フラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、およびジオキサンが挙げられるが、これに限定されるものではない。
「異性体」または「立体異性体」という用語は、同一化学構成を有するが、空間内の原子または基の配置が異なる化合物を指す。
「同位体誘導体」という用語は、その中で化合物中の1つまたは複数の原子が、原子の対応する同位体で置換されている、化合物の誘導体を含む。例えば、炭素原子(C12)を含有する化合物の同位体誘導体は、その中で化合物の炭素原子がC13同位体で置換されているものである。
本発明は、男性対象において妊性を低下させる、高度に特異的な薬剤の開発に有用ないくつかの標的を提供する。これに加えて、本発明の方法は、男性対象にとって安全なその他の避妊療法を同定する容易な手段を提供する。これに加えて、本発明の方法は、大容量スループット、高感度、および低複雑度で、本明細書に記載される疾患に対する影響について、実質的にいくつもの化合物を分析する手段を提供する。
「適合」は、自動または半自動手段によって、作用物質分子の1つまたは複数の原子と、BETファミリーメンバーの1つまたは複数の原子または結合部位(例えばBRD2、BRD3、BRD4、およびBRDTのブロモドメイン)の間の相互作用を測定し、このような相互作用が安定である度合いを判定することを意味する。適合のための様々なコンピュータベースの方法については、本明細書でさらに記載される。
「断片」は、ポリペプチドまたは核酸分子の部分を意味する。この部分は、好ましくは、参照核酸分子またはポリペプチドの全長の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を含有する。断片は、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000個のヌクレオチドまたはアミノ酸を含有してもよい。
「ハイブリダイゼーション」は水素結合を意味し、それは相補的核酸塩基間における、ワトソン・クリック、フーグスティーンまたは逆フーグスティーン水素結合であってもよい。例えばアデニンとチミンは、水素結合の形成を通じて対合する、相補的核酸塩基である。
「単離ポリヌクレオチド」は、本発明の核酸分子が由来する生物の天然ゲノム中で遺伝子側面に位置する遺伝子が含まれない核酸(例えばDNA)を意味する。したがって本用語は、例えば、ベクター中に、自己複製プラスミドまたはウイルス中に、または原核生物または真核生物のゲノムDNA中に組み込まれた組換えDNA;またはその他の配列から独立して別個の分子(例えばcDNAまたはPCRまたは制限エンドヌクレアーゼ消化によって生成されるゲノムまたはcDNA断片)として存在する組換えDNAを含む。これに加えて、本用語は、DNA分子から転写されるRNA分子を含み、ならびに追加的ポリペプチド配列をコードするハイブリッド遺伝子の一部である組換えDNAを含む。
「単離ポリペプチド」は、天然でそれに付随する構成要素から分離された、本発明のポリペプチドを意味する。典型的に、ポリペプチドは、それが少なくとも60重量%であり、それが天然に結合するタンパク質および天然有機分子が不在であれば、単離されている。好ましくは、調製品は、少なくとも75重量%、より好適には少なくとも90重量%、最も好適には少なくとも99重量%が、本発明のポリペプチドである。本発明の単離ポリペプチドは、例えば天然原料からの抽出によって;このようなポリペプチドをコードする組換え核酸の発現によって;またはタンパク質の化学的合成によって、得られてもよい。純度は、例えば、カラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、またはHPLC分析などの任意の適切な方法によって測定し得る。
「マーカー」は、疾患または障害と関連付けられている発現レベルまたは活性が変更されている、任意のタンパク質またはポリヌクレオチドを意味する。
本明細書の用法では、「作用物質を得る」に見られるような「得る」は、作用物質を合成し、購入し、または別の方法で入手することを含む。
「化合物を得る」に見られるような「得る」という用語は、化合物を購入すること、合成することまたは別の方法で入手することを含むことが意図される。
本明細書の用法では、「光学異性体」という用語は、キラル分子としてもまた知られている分子を含み、これらは互いに重ね合わせることができない正確な鏡像である。
「非経口投与」および「非経口的に投与される」という語句は、本明細書の用法では、制限なしに、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、関節内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、および胸骨内注射および輸液を含む、通常は注射による、経腸投与および局所投与以外の投与様式を意味する。
「薬学的に許容可能」は、連邦または州政府の監督官庁によって認可されまたは認可可能であり、または米国薬局方、またはヒトを含む動物で使用されるその他の一般に妥当と認められた薬局方に収載されていることを指す。
「薬学的に許容可能な賦形剤、キャリアまたはアジュバント」は、例えば、本明細書に記載される化合物のいずれかなどの作用物質と一緒に対象に投与し得て、その薬理学的活性を破壊せず、治療量の作用物質を送達するのに十分な用量で投与した際に、無毒である賦形剤、キャリアまたはアジュバントを指す。
「ポリシクリル」または「多環式基」という用語は、二環式以上の遊離基(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリル)を指し、その中では2つ以上の炭素が2つの隣接する環で共有され、例えば環は「融合環」である。非隣接原子を通じて結合する環は、「架橋」環と称される。多環式環の各環は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシラート、スルフェート、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族部分などの上述の置換基で置換されていてもよい。
「多形体」という用語は、本明細書の用法では、本発明の化合物の固体結晶形態またはその複合体を指す。同じ化合物の異なる多形体は、異なる物理的、化学的および/または分光学的特性を呈示し得る。異なる物理的特性としては、安定性(例えば熱または光に対する)、圧縮率および密度(製剤および製品製造で重要)、および溶出速度(生物学的利用能に影響し得る)が挙げられるが、これに限定されるものではない。安定性の差異は、化学反応性変化(例えば剤形が1つの多形体からなる場合、別の多形体からなる場合よりも迅速に変色するような差異的酸化)または機械的特性変化(例えば動力学的に好まれる多形体が熱力学的により安定した多形体に転換するにつれて、錠剤が貯蔵中に崩壊する)または双方(例えば高湿では、1つの多形体の錠剤は破壊をより被りやすい)から帰結し得る。多形体の異なる物理的特性は、それらの加工に影響を及ぼし得る。
「プロドラッグ」という用語は、生体内で代謝され得る部分がある化合物を含む。一般に、プロドラッグは生体内でエステラーゼによって、またはその他の機構によって活性薬剤に代謝される。プロドラッグの例およびそれらの使用は、当該技術分野で周知である(例えばBerge et al.(1977)“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19を参照されたい)。プロドラッグは、化合物の最終的な単離および精製中に原位置で調製し得て、または精製化合物の遊離酸形態またはヒドロキシルを個別に適切なエステル化剤と反応させることにより調製し得る。ヒドロキシル基は、カルボン酸による処理を介してエステルに転換し得る。プロドラッグ部分の例としては、置換および非置換の、分枝または非分枝の低級アルキルエステル部分(例えばプロピオン酸エステル)、低級アルケニルエステル、ジ低級アルキルアミノ低級アルキルエステル(例えばジメチルアミノエチルエステル)、アシルアミノ低級アルキルエステルが挙げられる(例えばアセチルオキシメチルエステル)、アシルオキシ低級アルキルエステル(例えばピバロイルオキシメチルエステル)、アリールエステル(フェニルエステル)、アリール低級アルキルエステル(例えばベンジルエステル)、置換(例えばメチル、ハロ、またはメトキシ置換基による)アリールおよびアリール低級アルキルエステル、アミド、低級アルキルアミド、ジ低級アルキルアミド、およびヒドロキシアミドが挙げられる。好ましいプロドラッグ部分は、プロピオン酸エステルおよびアシルエステルである。生体内でその他の機構を通じて活性形態に転換されるプロドラッグもまた、含まれる。
さらに炭素−炭素二重結合全体の立体化学の指標もまた、一般化学分野と対立し、その中で「Z」は「cis」(同側)コンフォメーションと称されることが多いものを指す一方、「E」は「trans」(反対側)コンフォメーションと称されることが多いものを指す。cis/transおよび/またはZ/Eのどちらの立体配置も、本発明の化合物に包含される。
キラル中心の命名法に関して、「d」および「l」立体配置という用語は、IUPAC勧告によって定義される通りである。ジアステレオマー、ラセミ体、エピマー、および鏡像異性体という用語の使用については、これらは調製品の立体化学について記述するそれらの通常の文脈で使用される。
「低下させる」とは、少なくとも10%、25%、50%、75%、または100%の負の変化を意味する。
「参照」は、標準または対照条件を意味する。
「参照配列」は、配列比較の基礎として使用される定義された配列である。参照配列は、例えば、完全長cDNAまたは遺伝子配列の断片、または完全cDNAまたは遺伝子配列など、指定された配列のサブセットまたは全体であってもよい。ポリペプチドについては、参照ポリペプチド配列の長さは、一般に少なくとも約16個のアミノ酸、好ましくは少なくとも約20個のアミノ酸、より好適には少なくとも約25個のアミノ酸、そしてなおもより好ましくは約35個のアミノ酸、約50個のアミノ酸、または約100個のアミノ酸である。核酸については、参照核酸配列の長さは、一般に少なくとも約50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約60ヌクレオチド、より好適には少なくとも約75ヌクレオチド、そしてなおもより好ましくは約100ヌクレオチドまたは約300ヌクレオチドであり、またはそれらの前後またはそれらの間の任意の整数である。
「特異的に結合する」は、本発明のポリペプチドを認識して結合するが、例えば本発明のポリペプチドを天然に含む生物学的サンプルなどのサンプル中で、その他の分子を実質的に認識せず結合しない、化合物または抗体を意味する。
本発明の方法で有用な核酸分子としては、本発明のポリペプチドまたはその断片をコードする、任意の核酸分子が挙げられる。このような核酸分子は、内在性核酸配列と100%同一でなくてもよいが、典型的にかなりの同一性を呈示する。内在性配列と「かなりの同一性」を有するポリヌクレオチドは、典型的に、二本鎖核酸分子の少なくとも1本の鎖とハイブリダイズできる。本発明の方法で有用な核酸分子としては、本発明のポリペプチドまたはその断片をコードする、任意の核酸分子が挙げられる。このような核酸分子は、内在性核酸配列と100%同一でなくてもよいが、典型的にかなりの同一性を呈示する。内在性配列と「かなりの同一性」を有するポリヌクレオチドは、典型的に、二本鎖核酸分子の少なくとも1本の鎖とハイブリダイズできる。「ハイブリダイズ」は、様々なストリンジェンシー条件下で、相補的ポリヌクレオチド配列(例えば本明細書に記載される遺伝子)またはその部分間で二本鎖分子を形成する対合を意味する。(例えばWahl,G.M.and S.L.Berger(1987)Methods Enzymol.152:399;Kimmel,A.R.(1987)Methods Enzymol.152:507を参照されたい)。
例えば、ストリンジェントな塩濃度は、通常、約750mMのNaClおよび75mMのクエン酸三ナトリウムを下回り、好ましくは約500mMのNaClおよび50mMのクエン酸三ナトリウムを下回り、より好適には約250mMのNaClおよび25mMのクエン酸三ナトリウムを下回る。低ストリンジェンシーハイブリダイゼーションが、例えばホルムアミドなどの有機溶剤不在下で得られるのに対し、高ストリンジェンシーハイブリダイゼーションは、少なくとも約35%のホルムアミド、より好適には少なくとも約50%のホルムアミドの存在下で得られる。ストリンジェントな温度条件としては、通常、少なくとも約30℃、より好適には少なくとも約37℃、最も好適には少なくとも約42℃の温度が挙げられる。ハイブリダイゼーション時間、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などの洗剤の濃度、およびキャリアDNAの包含または排除などの追加的なパラメータを変化させることは、当業者に周知である。必要に応じてこれらの様々な条件を組み合わせることで、様々なストリンジェンシーレベルが達成される。好ましい実施形態では、ハイブリダイゼーションは、30℃で、750mMのNaCl、75mMのクエン酸三ナトリウム、および1%のSDS中で起きる。より好ましい実施形態では、ハイブリダイゼーションは、37℃で、500mMのNaCl、250mMのクエン酸三ナトリウム、1%のSDS、35%のホルムアミド、および100μg/mlの変性サケ精子DNA(ssDNA)中で起きる。最も好ましい実施形態では、ハイブリダイゼーションは、42℃で、250mMのNaCl、25mMのクエン酸三ナトリウム、1%のSDS、50%のホルムアミド、および200μg/mlのssDNA中で起きる。これらの条件の有用な変動は、当業者には容易に分かる。
ほとんどの用途では、ハイブリダイゼーションに続く洗浄ステップもまた、ストリンジェンシーが変化する。洗浄ストリンジェンシー条件は、塩濃度と温度によって規定され得る。上と同様、塩濃度の低下または温度の上昇によって、洗浄ストリンジェンシーを増大させ得る。例えば、洗浄ステップのためのストリンジェントな塩濃度は、好ましくは約30mMのNaClおよび3mMのクエン酸三ナトリウムを下回り、最も好適には約15mMのNaClおよび1.5mMのクエン酸三ナトリウムを下回る。洗浄ステップのためのストリンジェントな温度条件としては、通常、少なくとも約25℃、より好適には少なくとも約42℃、なおもより好ましくは少なくとも約68℃の温度が挙げられる。好ましい実施形態では、洗浄ステップは、25℃で、30mMのNaCl、3mMのクエン酸三ナトリウム、および0.1%のSDS中で起きる。より好ましい実施形態では、洗浄ステップは、42Cで、15mMのNaCl、1.5mMのクエン酸三ナトリウム、および0.1%のSDS中で起きる。より好ましい実施形態では、洗浄ステップは、68℃で、15mMのNaCl、1.5mMのクエン酸三ナトリウム、および0.1%のSDS中で起きる。これらの条件の追加的な変動は、当業者には容易に分かる。ハイブリダイゼーション技術は当業者に周知であり、例えば、Benton and Davis(Science 196:180,1977);Grunstein and Hogness(Proc.Natl.Acad.Sci.,USA72:3961,1975);Ausubel et al.(Current Protocols in Molecular Biology,Wiley Interscience,New York,2001);Berger and Kimmel(Guide to Molecular Cloning Techniques,1987,Academic Press,New York);およびSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New Yorkに記載される。
「実質的に同一」とは、参照アミノ酸配列(例えば本明細書に記載されるアミノ酸配列のいずれ1つか)、または核酸配列(例えば本明細書に記載される核酸配列のいずれか1つ)と、少なくとも85%の同一性を呈示するポリペプチドまたは核酸分子を意味する。好ましくは、このような配列は、比較のために使用される配列に対して、アミノ酸または核酸レベルで、少なくとも85%、90%、95%、99%または100%同一である。
配列同一性は、典型的に、配列分析ソフトウェアを使用して測定される。(例えば、Sequence Analysis Software Package of the Genetics Computer Group,University of Wisconsin Biotechnology Center,1710 University Avenue,Madison,Wis.53705、BLAST、BESTFIT、GAP、またはPILEUP/PRETTYBOXプログラム)。このようなソフトウェアは、様々な置換、欠失、および/またはその他の修飾に相同性の程度を割り当てることで、同一または類似配列をマッチさせる。保存的置換としては、典型的に、グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニン;リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシングループ内の置換が挙げられる。同一性の程度を判定する例示的なアプローチでは、BLASTプログラムを使用してもよく、e.sup.−3とe.sup.−100の間の確率スコアは、近縁関係にある配列を示唆する。
「低下させる」または「増大させる」は、参照と比較して、それぞれ少なくとも約10%、25%、50%、75%、または100%のマイナスまたはプラスの変化を意味する。
「根平均二乗偏差」は、平均からの偏差の平方の算術平均の平方根を意味する。
「細胞生存を低下させる」は、参照細胞と比較して、細胞生存を阻害し、または細胞死を誘導することを意味する。
「参照」は、標準または対照条件を意味する。
「参照配列」は、配列比較の基礎として使用される定義された配列である。参照配列は、例えば、完全長cDNAまたは遺伝子配列の断片、または完全cDNAまたは遺伝子配列など、指定された配列のサブセットまたは全体であってもよい。ポリペプチドについては、参照ポリペプチド配列の長さは、一般に少なくとも約16個のアミノ酸、好ましくは少なくとも約20個のアミノ酸、より好適には少なくとも約25個のアミノ酸、そしてなおもより好ましくは約35個のアミノ酸、約50個のアミノ酸、または約100個のアミノ酸である。核酸については、照核酸配列の長さは、一般に少なくとも約50ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約60ヌクレオチド、より好適には少なくとも約75ヌクレオチド、そしてなおもより好ましくは約100ヌクレオチドまたは約300ヌクレオチドであり、またはそれらの前後またはそれらの間の任意の整数である。
「対象」は、ヒト、またはウシ、ウマ、イヌ、ヒツジ、またはネコなどの非ヒト哺乳類を含むが、これに限定されるものではない、哺乳類を意味する。
「特異的に結合する」は、本発明のポリペプチドを認識して結合するが、例えば本発明のポリペプチドを天然に含む生物学的サンプルなどのサンプル中で、その他の分子を実質的に認識せず結合しない、化合物または抗体を意味する。
「スルフヒドリル」または「チオール」という用語は、−SHを意味する。
本明細書の用法では、「互変異性体」という用語は、互変異性化によって容易に相互転換する有機分子の異性体を指し、その中では、水素互変異性体原子またはプロトンが反応中に移動して、場合によっては、単結合と隣接する二重結合との交替が伴う。
本明細書の用法では「treat(治療する)」、「treating(治療する)」、「treatment(治療)」などの用語は、障害および/またはそれに伴う症状を低下させまたは改善することを指す。「改善する」は、疾患の発症または進行を低下させ、抑制し、減衰させ、縮小させ、停止させ、または安定化することを意味する。除外はされないもの、障害または病状を治療することは、障害とそれに伴う症状または病状を完全に排除することを要さないことが理解されるであろう。
本明細書の用法では、「prevent(予防する)」、「preventing(予防する)」、「prevention(予防)」「prophylactic treatment(予防的治療)」などの用語は、障害または病状を有さないが、リスクがあるまたは発症しやすい対象において、障害または病状が発症する確率を低下させることを指す。
「有効量」は、治療対象に避妊効果をもたらす化合物の量を指す。効果は、客観的(すなわちある種の試験またはマーカーで測定可能)または主観的(すなわち対象に効果の徴候があり、または対照が効果を感じる)であってもよい。本明細書に記載される化合物の有効量は、約1mg/Kg〜約5000mg/Kg体重の範囲であってもよい。有効量はまた、投与経路、ならびにその他の作用物質の同時使用可能性に応じて変動する。本発明の実施形態では、作用物質または組成物の「有効量」は、避妊をもたらすのに十分な量である。
本明細書で提供される範囲は、範囲内の全ての値で省略表現であることが理解される。例えば、1〜50の範囲は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50からなる群からの任意の数、数の組み合わせ、または部分的範囲を含むものと理解される。
特に断りのない限り、または文脈から明らかな場合を除き、本明細書の用法では、「または」という用語は包括的であると理解される。特に断りのない限り、または文脈から明らかな場合を除き、本明細書の用法では、冠詞「a」、「an」、および「the」という用語は、単数または複数であると理解される。
「含む」という用語は、本明細書で、「含むが、これに限定されるものではない)」という語句を意味し、それと同義的に使用される。
特に断りのない限り、または文脈から明らかな場合を除き、本明細書の用法では、「約」という用語は、例えば平均の2標準偏差以内など、当該技術分野の通常の許容差の範囲内と理解される。約は、記載値の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、または0.01%以内と理解され得る。文脈から明らかである場合を除き、本明細書で提供される全ての数値は、about(約)という用語によって修飾される。
本明細書の任意の変数の定義における化学基一覧の列挙は、任意の単一群または列挙された群の組み合わせとしての変数の定義を含む。本明細書の変数または態様に関する実施形態の列挙は、任意の単一実施形態としてのその実施形態、または任意のその他の実施形態またはその部分と組み合わさったその実施形態を含む。
本明細書で提供されるいずれかの化合物、組成物または方法は、本明細書で提供されるその他の化合物、組成物、および方法のいずれかの1つまたは複数と組み合わせ得る。
ヒトBRDT(1)と、ヒトBRD4(1)およびマウスBRDT(1)との配列比較である。タンパク質配列アラインメントは、相同的ドメインとオルソロガスドメイン間の高度な配列同一性を明らかにする。同一(赤)および類似(黄色)残基が、強調表示される。残基配列上に描写されるのは、主要な螺旋要素の略図である。(+)−JQ1とBRDT(1)の間の接触は、黒星で描写される。保存されたアスパラギン仲介アセチルリジン認識は、青星で描写される。 図2A〜2Cha,(+)−JQ1によるBRDT阻害を示す。図2Aは、活性(+)−JQ1鏡像異性体の構造である。図2Bは、近接検出アッセイを使用した、(+)−JQ1(IC50:11nM)による、合成ビオチン化H4Kac4に対するBRDT結合の競合的阻害を示すプロットである。図2Cは、500nMの示される化合物によるアッセイの結果を示す、グラフを含む。誤差棒は、標準偏差を示す。 ヒトBRDTとヒトBRD4のMAFFT配列比較である。 ヒトBRDTとヒトBRD4のMAFFT配列比較である。 ヒトBRDTとヒトBRD4のMAFFT配列比較である。 ヒトBRDTとヒトBRD4のMAFFT配列比較である。 ヒトBRDTとマウスBRDTのMAFFT配列比較である。 ヒトBRDTとマウスBRDTのMAFFT配列比較である。 ヒトBRDTとマウスBRDTのMAFFT配列比較である。 図5A〜5Hは、JQ1またはビヒクル対照で処理したマウスからの精巣の肉眼的および組織学的分析を示す。図5Aは、対照またはJQ1を注射した9週齢マウスからの精巣の肉眼分析を提供する、画像を含む。図5Bは、3〜6週、6〜9週、または6〜12週齢にわたり、対照またはJQ1で処理したマウスからの精巣重量(mg)のグラフ表示を含む。データは平均±標準誤差(SEM)を表し、両側t試験から得られたP値によって注釈される(*はP<0.05での有意を示す)。 図5C〜5Fは、3〜6週齢にかけて対照(図5C)またはJQ1(図5D)で処理した6週齢マウス、6〜12週齢にかけて対照(図5E)または(図5F)JQ1で処理した12週齢マウスの精巣の組織学を示す、組織学的染色を含む。ライディッヒ細胞の管間島(intertubular islands)は、図5C〜5F中において矢印で描写される。セルトリ細胞空胞化(V)が、図5F中のいくつかの精細管中で強調表示される。 図5C〜5Fは、3〜6週齢にかけて対照(図5C)またはJQ1(図5D)で処理した6週齢マウス、6〜12週齢にかけて対照(図5E)または(図5F)JQ1で処理した12週齢マウスの精巣の組織学を示す、組織学的染色を含む。ライディッヒ細胞の管間島(intertubular islands)は、図5C〜5F中において矢印で描写される。セルトリ細胞空胞化(V)が、図5F中のいくつかの精細管中で強調表示される。 図5Gおよび5Hは、6〜12週齢にかけて対照(図5G)または(図5H)JQ1で処理したオスからの精巣上体の組織学を示す、組織学的染色を含む。成熟精子がぎっしりと詰まった対照精巣上体管腔(図5G)と比較して、JQ1処理マウス(図5H)の精巣上体管腔内では、より少ない精子と複数の大型有核細胞(黒矢印)が観察される。図5C〜5Hは、同倍率で撮影された。 図6Aおよび6Bは、精巣上体精子数と受精可能性を示す。図6Aは、6〜9週齢にかけてJQ1または対照で処理されたオスの精巣上体全体から、または6〜12週齢にかけて処理されたオスの精巣上体尾部(cauda)から得られた、精子数のグラフ表示である。図6Bは、5週間にわたり対照またはJQ1で処理されたオスと交尾した、過剰排卵メスから得られた卵母細胞の生体外発生可能性を示す、グラフを含む。全てのデータは平均±SEMを表し、両側t試験から得られたP値によって注釈される(*はP<0.05での有意を示す)。 図7A〜7Cは、JQ1または対照で処理されたマウスの精巣の分子分析を示す。図7Aは、6〜12週齢にかけてJQ1または対照溶液で処理された、オスの定量的RT−PCR結果を示す、グラフを含む。試験されたマウス遺伝子は、Plzf(前骨髄球性白血病ジンクフィンガーまたはZbtb16)、Stra8(レチノイン酸遺伝子8によって刺激された)、Brdt(ブロモドメイン、精巣特異的)、Ccna1(サイクリンA1)、Hist1h1t(ヒストンクラスター1、ヒストン1、精巣特異的)、Papolb(ポリ(A)ポリメラーゼβまたはTpap)、Klf17(クルッペル様因子17またはZfp393)、およびPrm1(プロタミン1)であった。データは平均±SEMを表し、両側t試験から得られたP値によって注釈される(*はP<0.05での有意を示す;Prm1のP値は0.06である)。 図7Bおよび7Cは、対照処理(図7B)およびJQ1処理(図7C)精巣中のTNP2の免疫組織化学染色画像を含む。 図8A〜8Cは、精子数および精巣質量に対するJQ1の効果を示す。反復研究において、C57B6マウスをJQ1(50mpk×8週間)で処理した。図8Aは、試験マウス中の精子数を示すグラフを含む。図8Bは、試験マウス中の精巣重量を示すグラフを含む。 図8Cは、試験マウスからの精子の位相差画像を含む。 図9A〜9Cは、JQ1の除去に際して、効果が逆転することを示す。図9Aは、JQ1処理終結の2ヶ月および4ヶ月後における試験マウス中の精子運動性レベルを示す、グラフを含む。図9Bは、JQ1処理終結の2ヶ月および4ヶ月後における試験マウス中の精巣重量を示す、グラフを含む。 図9Cは、JQ1処理終結の2ヶ月および4ヶ月後における試験マウス中の精子数を示す、グラフを含む。
本発明は、エピジェネティックなリーダータンパク質のブロモドメインおよびエキストラ末端(BET)サブファミリーの小分子阻害剤(JQ1)が、精子完成中のクロマチン再構築に必須であるという発見に少なくとも部分的に基づく。生化学的分析は、JQ1によるBRDTアセチルリジン結合ポケットの占有が、アセチル化ヒストンH4の認識を妨げることを立証する。本発明は、またJQ1によるマウスの処理が、精子数および運動性、ならびに精巣サイズを低下させるという発見に基づく。JQ1処理オスは正常に交尾するが、精母細胞段階において明白なJQ1の阻害効果は、受精卵母細胞の劇的な低下と、オスにおける可逆的避妊効果を引き起こす。したがって、本発明は、血液:精巣境界を越えて、精子形成中にブロモドメイン活性を阻害し得る、新規タイプの男性避妊薬を対象とする。
ブロモドメイン含有タンパク質
遺伝子制御は、基本的に、可逆的な高分子の非共有結合アセンブリーによって支配される。RNAポリメラーゼへの情報伝達は、クロマチンの翻訳後修飾状態を解釈できるアセンブリー要素によって空間的に制御される、より高次のタンパク質複合体を必要とする。エピジェネティックなリーダーは、ヒストンタンパク質またはDNAの共有結合修飾を認識する、1つまたは複数の進化的に保存されたエフェクターモジュールをそれぞれが保有する、構造的に多様なタンパク質である。ヒストン尾部上のリジン残基(Kac)のε−N−アセチル化は、オープンクロマチン構造および転写活性化と関連付けられている。アセチルリジンのコンテクスト特異的分子認識は、主にブロモドメインによって媒介される。
ブロモドメイン含有タンパク質は、転写因子複合体(TAF1、PCAF、Gcn5、およびCBP)およびエピジェネティックメモリー決定因子の構成要素として、非常に高い生物学的関心が持たれている。合計で57個の多様なブロモドメインを含有する、41個のヒトタンパク質がある。大きな配列多様性にも関わらず、全てのブロモドメインは、基質特異性を決定する多様なループ領域(ZAおよびBCループ)によって結合する、4本のαらせん(α、α、α、α)の左巻きの束を含んでなる、保存された折り畳みを共有する。ペプチド性基質との共結晶構造は、アセチルリジンが中心疎水性窩によって認識され、ほとんどのブロモドメイン中に存在するアスパラギン残基との水素結合によってアンカーされることを示した。ブロモドメインおよびエキストラ末端(BET)ファミリー(BRD2、BRD3、BRD4、およびBRDT)は、高レベルの配列保存を呈示する2つのN末端ブロモドメインを含んでなる共通ドメイン構造と、より多岐にわたるC−末端動員ドメインとを共有する
本発明は、ヒトブロモドメインタンパク質を阻害するのに有用な組成物および方法を特徴とする。
発明の化合物
本発明は、BETファミリーメンバー(例えばBRDT、BRD2、BRD3、BRD4)の第1のブロモドメインのapo結晶構造の結合ポケット中に結合する化合物(例えば、JQ1、および本明細書で記述される式の化合物)を提供する。理論による拘束は望まないが、これらの化合物は、特に男性の妊性を低下させるのに効果的である。1つのアプローチでは、男性の妊性を低下させるのに有用な化合物は、ブロモドメイン構造結合ポケットに結合することが予測される化合物を同定する、分子ドッキングプログラムを使用して選択される。特定の実施形態では、本発明の化合物は、例えばブロモドメインapo結合ポケット中の結合部位に結合することにより、BETファミリーメンバー(例えばBRD2、BRD3、BRD4、BRDT)の生物学的活性を少なくとも10%、25%、50%、75%、または100%妨げ、阻害し、または妨害し、または低下させて、および/またはこのようなタンパク質の細胞内局在化を妨害し得る。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、約1000ダルトン未満、800未満、600未満、500未満、400未満、または約300ダルトン未満の分子量を有する小分子である。本発明の化合物の例としては、BETファミリーメンバーの第1のブロモドメイン(例えばBRD4(以下、BRD4(1)と称される;PDB ID 2OSS)のapo結晶構造の結合ポケットに結合する、JQ1およびその他の化合物が挙げられる。JQ1は、新規チエノ−トリアゾロ−1,4−ジアゼピンである。本発明は、このような化合物の薬学的に許容可能な塩をさらに提供する。
一態様では、本化合物は、式I、

式中、
XはNまたはCRであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、ヒドロキシラルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、または−COO−Rであり;
環Aはアリールまたはヘテロアリールであり;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒に融合アリールまたはヘテロアリール基を形成し得て;
Rは、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は−(CH−L(式中、nは0〜3であり、LはHである)、−COO−R、−CO−R、−CO−N(R)、−S(O)−R、−S(O)−N(R)、N(R)、N(R)C(O)R、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり;
はH、D(重水素)、ハロゲン、または任意選択的に置換されるアルキルであり;
各Rは独立して、
(i)H、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iii)O、S、またはNから選択される、0、1、2、または3個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルケニルまたは−C〜Cアルキニル;それぞれが任意選択的に置換されていてもよい、−C〜C12シクロアルキル、置換−C〜C12シクロアルキル、−C〜C12シクロアルケニル、または置換−C〜C12シクロアルケニル;および
(iv)NH、N=CR
からなる群から選択され;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;またはRおよびRはそれにそれらが付着する窒素原子と一緒になって4〜10員環を形成し;
は、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;またはRおよびRはそれにそれらが付着する炭素原子と一緒になって4〜10員環を形成し;
mは0、1、2、または3であるが;
ただし
(a)環Aがチエニルであり、XがNであり、Rがフェニルまたは置換フェニルであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが−(CH−L(式中、nは1であり、Lは−CO−N(R)である)であれば、次にRおよびRはそれにそれらが付着する窒素原子と一緒にならずモルホリノ環を形成せず;
(b)環Aがチエニルであり、XがNであり、Rが置換フェニルであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが−(CH−L(式中、nは1であり、Lは−CO−N(R)である)であり、RおよびRの一方がHであれば、次にRおよびRの他方はメチル、ヒドロキシエチル、アルコキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジルまたは置換ピリジルでなく;
(c)環Aがチエニルであり、XがNであり、Rが置換フェニルであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが−(CH−L(式中、nは1であり、Lは−COO−Rである)であれば、次にRはメチルでもエチルでもない
化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物を提供する。
特定の実施形態では、Rはそれぞれが任意選択的に置換される、アリールまたはヘテロアリールである。
特定の実施形態では、LはH、−COO−R、−CO−N(R)、−S(O)−R、−S(O)−N(R)、N(R)、N(R)C(O)Rまたは任意選択的に置換されるアリールである。特定の実施形態では、各Rは独立して、H;O、S、またはNから選択される0、1、2、または3個のヘテロ原子を含有する−C〜Cアルキル;またはNH;N=CRからなる群から選択される。
特定の実施形態では、RはH、D、ハロゲンまたはメチルである。
特定の実施形態では、Rは、それぞれが任意選択的に置換されるアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、またはアルコキシである。
特定の実施形態では、Rはメチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、トリフルオロメチル、COOH、COOMe、COOEt、またはCOOCHOC(O)CHである。
特定の実施形態では、環Aは5または6員環アリールまたはヘテロアリールである。特定の実施形態では、環Aはチオフラニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリジジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである。
特定の実施形態では、環Aはフェニルまたはチエニルである。
特定の実施形態では、mは1または2であり、Rの少なくとも1つの存在はメチルである。
特定の実施形態では、各Rは独立して、H、任意選択的に置換されるアルキルであり、または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒にアリールを形成し得る。
別の態様では、本化合物は、式II、

式中、
XはNまたはCRであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、ヒドロキシラルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、または−COO−Rであり;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒に融合アリールまたはヘテロアリール基を形成し得て;
Rは、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
R’はH、−COO−R、−CO−R、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり;
各Rは独立して、
(i)H、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iii)O、S、またはNから選択される、0、1、2、または3個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルケニルまたは−C〜Cアルキニル;それぞれが任意選択的に置換されていてもよい、−C〜C12シクロアルキル、置換−C〜C12シクロアルキル、−C〜C12シクロアルケニル、または置換−C〜C12シクロアルケニルからなる群から選択され;
mは0、1、2、または3であるが;
ただしR’が−COO−Rであり、XがNであり、Rが置換フェニルであり、Rがメチルであれば、次にRはメチルでもエチルでもない
化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物を提供する。
特定の実施形態では、Rは、それぞれが任意選択的に置換される、アリールまたはヘテロアリールである。特定の実施形態では、Rは、それぞれが任意選択的に置換される、フェニルまたはピリジルである。特定の実施形態では、Rは、p−Cl−フェニル、o−Cl−フェニル、m−Cl−フェニル、p−F−フェニル、o−F−フェニル、m−F−フェニルまたはピリジニルである。
特定の実施形態では、R’は−COO−R、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり;RはO、S、またはNから選択される、0、1、2、または3個のヘテロ原子を含有して任意選択的に置換されていてもよい、−C〜Cアルキルである。特定の実施形態では、R’は−COO−Rであり、Rはメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、またはt−ブチルであり;またはR’は、Hまたは任意選択的に置換されるフェニルである。
特定の実施形態では、Rはメチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、トリフルオロメチル、COOH、COOMe、COOEt、COOCHOC(O)CHである。
特定の実施形態では、Rはメチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、トリフルオロメチル、COOH、COOMe、COOEt、またはCOOCHOC(O)CHである。
特定の実施形態では、各Rは独立して、任意選択的に置換されるアルキルであり、または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒に融合アリールを形成し得る。
特定の実施形態では、各Rはメチルである。
別の態様では、本化合物は、式III、

式中、
XはNまたはCRであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、ヒドロキシラルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、または−COO−Rであり;
環Aはアリールまたはヘテロアリールであり;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒に融合アリールまたはヘテロアリール基を形成し得て;
Rは、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
各Rは独立して、
(i)H、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iii)O、S、またはNから選択される、0、1、2、または3個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルケニルまたは−C〜Cアルキニル;それぞれが任意選択的に置換されていてもよい、−C〜C12シクロアルキル、置換−C〜C12シクロアルキル、−C〜C12シクロアルケニル、または置換−C〜C12シクロアルケニル;および
(iv)NH、N=CR
からなる群から選択され;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;またはRおよびRはそれにそれらが付着する窒素原子と一緒になって4〜10員環を形成し;
は、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;またはRおよびRはそれにそれらが付着する炭素原子と一緒になって4〜10員環を形成し;
mは0、1、2、または3であるが;
ただし
(a)環Aがチエニルであり、XがNであり、Rがフェニルまたは置換フェニルであり、Rがメチルであれば、次にRおよびRはそれにそれらが付着する窒素原子と一緒にならずモルホリノ環を形成せず;
(b)環Aがチエニルであり、XがNであり、Rが置換フェニルであり、RがHであり、Rがメチルであり、RおよびRの一方がHであれば、次にRおよびRの他方はメチル、ヒドロキシエチル、アルコキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジルまたは置換ピリジルでない、そして
化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物を提供する。
特定の実施形態では、Rはそれぞれが任意選択的に置換される、アリールまたはヘテロアリールである。特定の実施形態では、Rは、それぞれが任意選択的に置換される、フェニルまたはピリジルである。
特定の実施形態では、Rはp−Cl−フェニル、o−Cl−フェニル、m−Cl−フェニル、p−F−フェニル、o−F−フェニル、m−F−フェニルまたはピリジニルである。特定の実施形態では、RはH、NH、またはN=CRである。
特定の実施形態では、各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールである。
特定の実施形態では、Rは、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
別の態様では、本化合物は、式IV、

式中、
XはNまたはCRであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、ヒドロキシラルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、または−COO−Rであり;
環Aはアリールまたはヘテロアリールであり;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒に融合アリールまたはヘテロアリール基を形成し得て;
は−(CH−L(式中、nは0〜3であり、LはHである)、−COO−R、−CO−R、−CO−N(R)、−S(O)−R、−S(O)−N(R)、N(R)、N(R)C(O)R、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールであり;
はH、D、ハロゲン、または任意選択的に置換されるアルキルであり;
各Rは独立して、
(i)H、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリール;
(ii)ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキル;
(iii)O、S、またはNから選択される、0、1、2、または3個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルケニルまたは−C〜Cアルキニル;それぞれが任意選択的に置換されていてもよい、−C〜C12シクロアルキル、置換−C〜C12シクロアルキル、−C〜C12シクロアルケニル、または置換−C〜C12シクロアルケニル;および
(iv)NH、N=CR
からなる群から選択され;
各Rは独立して、それぞれが任意選択的に置換される、H、アルキル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;またはRおよびRはそれにそれらが付着する窒素原子と一緒になって4〜10員環を形成し;
は、それぞれが任意選択的に置換される、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;またはRおよびRはそれにそれらが付着する炭素原子と一緒になって4〜10員環を形成し;
mは0、1、2、または3であるが;
ただし
(a)環Aがチエニルであり、XがNであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが−(CH−L(式中、nは0であり、Lは−CO−N(R)である)であれば、次にRおよびRはそれにそれらが付着する窒素原子と一緒にならずモルホリノ環を形成せず;
(b)環Aがチエニルであり、XがNであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが−(CH−L(式中、nは0であり、Lは−CO−N(R)である)であれば、RおよびRの一方はHであり、次にRおよびRの他方はメチル、ヒドロキシエチル、アルコキシ、フェニル、置換フェニル、ピリジルまたは置換ピリジルでなく;
(c)環Aがチエニルであり、XがNであり、RがHであり、Rがメチルであり、Rが−(CH−L(式中、nは0であり、Lは−COO−Rである)であれば、次にRはメチルでもエチルでもない
化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物を提供する。
特定の実施形態では、Rは−(CH−L(式中、nは0〜3であり、Lは−COO−R、任意選択的に置換されるアリール、または任意選択的に置換されるヘテロアリールである)であり;RはO、S、またはNから選択される、0、1、2、または3個のヘテロ原子を含有して任意選択的に置換されていてもよい、−C〜Cアルキルである。特定の実施形態では、nは1または2であり、Lはアルキルまたは−COO−R、およびRはメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、またはt−ブチルであり;またはnは1または2であり、LはHまたは任意選択的に置換されるフェニルである。
特定の実施形態では、RはHまたはメチルである。
特定の実施形態では、Rはメチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、トリフルオロメチル、COOH、COOMe、COOEt、COOCHOC(O)CHである。
特定の実施形態では、環Aはフェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリジジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである。
特定の実施形態では、各Rは独立して、任意選択的に置換されるアルキルであり、または任意の2つのRはそれにそれぞれが付着する原子と一緒にアリールを形成し得る。
本発明の方法はまた、式V〜XXIIの化合物、および本明細書に記載されるいずれかの化合物に関する。
別の態様では、化合物は、式、

によって表される化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
特定の実施形態では、化合物は(+)−JQ1、

またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の態様では、化合物は、式、

または

によって表される化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の態様では、化合物は、式、

または

によって表される化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の態様では、化合物は、式、

によって表される化合物のいずれか1つ、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の態様では、化合物は、式、

によって表される化合物のいずれか1つ、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の態様では、本化合物は、







の構造のいずれか1つによって表される化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物を提供する。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、





の構造の1つによって表され、またはその塩、溶媒和化合物または水和物であり得る。
一実施形態では、化合物は、構造

によって表され、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の実施形態では、化合物は、構造

によって表され、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
別の実施形態では、化合物は、構造

によって表され、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に示される任意の化合物の逆のキラリティーを有し得る。
特定の実施形態では、本化合物は、式(V)、(VI)、または(VII)によって表される化合物、

(式中、R、R、およびRおよびRは式(I)中と同じ意味を有し;YはO、N、S、またはCRであり、Rは式(I)中と同じ意味を有し;nは0または1であり;式(VII)中の破線の円は芳香族または非芳香族環を示す)、またはその塩、溶媒和化合物または水和物を提供する。
式I〜IVおよびVI(または本明細書の任意の式)のいずれかの特定の実施形態では、Rは、下の表Aで示されるアルデヒドの非カルボニル部分に相当する(すなわち式RCHOのアルデヒドでは、Rはアルデヒドの非カルボニル部分である)。特定の実施形態では、RおよびRは、組み合わさって、表Aで示されるケトンの非カルボニル部分に相当する(すなわち式RC(O)Rのケトンでは、RおよびRはケトンの非カルボニル部分である)。
一実施形態では、本化合物は、式、

によって表され、またはその塩、溶媒和化合物、または水和物である。
特定の実施形態では、化合物は(ラセミ)JQ1であり;特定の実施形態では、化合物は(+)−JQ1である。特定の実施形態では、化合物は、

および

からなる群から選択される化合物、またはその塩、溶媒和化合物または水和物である。
化合物追の加的な例としては、式、


のいずれかに記載の化合物が挙げられる。
式IX〜XXII中では、RおよびR’は、例えば、それぞれが任意選択的に置換されていてもよい、H、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルケニル、−C〜Cアルキニル、−C〜C12シクロアルキル、置換−C〜C12シクロアルキル、−C〜C12シクロアルケニル、または置換−C〜C12シクロアルケニルであり得る。式XIV中では、Xは、本明細書に記載されるようなアリール基のための任意の置換基であり得る。
本発明の化合物は、そのいくつかが当該技術分野で公知の多様な方法によって調製し得る。例えば、下で提供される化学物質の例は、化合物JQ1(ラセミ体として)および鏡像異性体(+)−JQ1および(−)−JQ1(スキームS1およびS2を参照されたい)を調製するための合成スキームを提供する。式(I)〜(VIII)の多様な化合物は、適切な出発原料の置換により、類似法によって調製し得る。
例えば、JQ1から出発して、下のスキーム1に示されるようにして、類似アミンを調製し得る。

スキーム1
スキーム1に示されるように、JQ1のt−ブチルエステルの加水分解は、カルボン酸を与え、それはジフェニルリン酸アジド(DPPA)で処理されて、クルチウス転位条件にさらされてCbz保護アミンを提供し、次にそれは脱保護されてアミンをもたらす。例えば還元的アミノ化による引き続くアミン基の合成は第二級アミンをもたらし、それをらにアルキル化して三級アミンを提供し得る。

スキーム2
スキーム2は、例えば、(例えば式Iの環Aを異なる芳香族環で置換することで)その中で融合環コアが修飾される、式Iの本発明の化合物のさらなる実施例の合成を示す。(例えば後述のスキームS1中のアミノジアリールケトンS2に代えて)適切な官能性を有するアミノジアリールケトンを使用することで、多様な融合環コアおよび/または付属アリール基(式Iの基Rに対応する)を有する新しい化合物を提供する。このようなアミノジアリールケトンは市販され、またはそのいくつかが当該技術分野で公知の多様な方法によって調製され得る。
スキーム3は、さらなる本発明の化合物を調製するための追加的な例示的合成スキームを提供する。

スキーム3
スキーム3で示されるように、融合二環式前駆体(この化合物の合成については後述のスキームS1を参照されたい)を部分R(DAM=ジメチルアミノメチレン保護基)で官能化し、次にヒドラジドとの反応によって合成して、三環式融合コアを形成する。置換基Rは、適切なヒドラジドの選択によって変化させ得る。
(本明細書に記載される方法によって調製し得る)本発明の化合物の追加的な実施例としては、以下が挙げられる。
アミド
アミドは、例えば対応するカルボン酸またはエステルの調製と、それに続く標準条件を使用した適切なアミンでのアミド化によって、調製し得る。特定の実施形態では、アミドは、末端末端窒素含有環(例えばピリジル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリル(N−メチル−イミダゾリルを含む)、モルホリニルなどとの二炭素「リンカー」を提供する。例示的なアミド構造としては、

が挙げられる。
アミド部分と末端窒素含有環の間の二炭素リンカーの使用が好ましい。
「逆方向アミド」
第二級アミン
ボロン酸
特定の実施形態では、少なくとも1つのキラル中心を有する化合物が、ラセミ形態で存在する。特定の実施形態では、少なくとも1つのキラル中心を有する化合物が、鏡像異性的に濃縮され、すなわち少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、99%、99%または100%の鏡像体過剰率(e.e.)を有する。特定の実施形態では、化合物は、本明細書に記載される化合物(+)−JQ1((S)−tert−ブチル2−(4−(4−クロロフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾール[4,3−a][1,4]ジアゼパム−6−イル)アセテート)と同一の絶対配置を有する。
本明細書で開示される式のいずれかの特定の実施形態では、化合物は以下の構造によって表されない。

式中、
R’はC〜Cアルキルであり;
R’は水素、ハロゲン、またはハロゲン原子またはヒドロキシル基で任意選択的に置換されるC〜Cアルキルであり;
R’はハロゲン原子、任意選択的にハロゲン原子によって置換されるフェニル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、またはシアノ;−NR−(CH−R(式中、Rは水素原子またはC〜Cアルキルであり、mは0〜4の整数であり、Rは任意選択的にハロゲン原子によって置換されるフェニルまたはピリジルである);または−NR−CO−−(CH−R(式中、Rは水素原子またはC〜Cアルキルであり、nは0〜2の整数であり、Rは任意選択的にハロゲン原子によって置換されるフェニルまたはピリジルである)であり;
R’は−(CH−CO−NH−R(式中、aは1〜4の整数であり、Rは、C〜Cアルキルである);C〜Cヒドロキシアルキル;C〜Cアルコキシ;または任意選択的にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アミノまたはヒドロキシル基または−(CH−COOR10(式中、bは1〜4の整数であり、R10はC〜Cアルキルである)によって置換されるフェニルまたはピリジルである。
「薬学的に許容可能な塩」という用語はまた、本明細書で開示される化合物(例えばJQ1、式I〜XXIIの化合物)または本明細書で記述される任意のその他の化合物から調製されて、カルボン酸官能基などの酸性官能基、および薬学的に許容可能な無機または有機塩基を有する塩を指す。適切な塩基としては、ナトリウム、カリウム、およびリチウムなどのアルカリ金属の水酸化物;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウムおよび亜鉛などのその他の金属の水酸化物;アンモニア、および非置換またはヒドロキシ置換モノ−、ジ−、またはトリアルキルアミンなどの有機アミン;ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N−メチル,N−エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ−、ビス−、またはトリス−(2−ヒドロキシエチル)−アミン、2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン、またはトリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどのモノ−、ビス−、またはトリス−(2−ヒドロキシ−低級アルキルアミン、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アミンなどのN、N,−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ低級アルキル)−アミン、またはトリ−(2−ヒドロキシエチル)アミン);N−メチル−D−グルカミン;およびアルギニン、リジンなどのアミノ酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。「薬学的に許容できる塩」という用語は、本明細書で開示される化合物または本明細書で記述される任意のその他の化合物から調製されて、アミノ官能基などの塩基性官能基、および薬学的に許容可能な無機または有機酸を有する塩も指す。適切な酸としては、硫酸水素、クエン酸、酢酸、シュウ酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、イソニコチン酸、乳酸、サリチル酸、酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルカロン酸、糖酸、ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびp−トルエンスルホン酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。
発明の方法
本発明はまた、本明細書に記載される新規化合物、ならびにその他のBRDT阻害剤の男性避妊薬としての使用にも関する。このような化合物は当該技術分野で公知であり、例えば、国際公開第2009084693号パンフレットまたは対応する米国特許出願公開第2010286127号明細書に記載される。
したがって、一態様では、本発明は、BRDT阻害剤の有効量を男性対象に投与するステップを伴う、精子排出を低下させまたは抑制する方法を提供する。実施形態では、阻害剤は、本明細書に記述される式を有する化合物、その誘導体、またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグである。
実施形態では、方法は、精子形成を抑制するのに十分な量で、阻害剤を投与するステップを伴う。
実施形態では、方法は、無精子症または精子減少症を誘導するのに十分な量で、阻害剤を投与するステップを伴う。
実施形態では、方法は、精子濃度を300万個/mL、200万個/mL、100万個/mL、50万個/mL、25万個/mL、または10万個/mL以下に低下させるのに十分な量で、阻害剤を投与するステップを伴う。関連実施形態では、方法は、精子濃度を10万個/mL以下に低下させるのに十分な量で、阻害剤を投与するステップを伴う。
実施形態では、阻害剤は、薬学的に許容できるキャリア、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。
実施形態では、阻害剤は、経口的に、経皮的に、または注射によって、対象に投与される。関連実施形態では、阻害剤は、錠剤またはカプセルの形態で投与される。関連実施形態では、阻害剤は、非経口注射、筋肉内注射、静脈内注射、皮下移植、皮下注射、または経皮製剤によって投与される。
実施形態では、阻害剤は、少なくとも1つの追加的な男性避妊薬または器具と組み合わせて使用される。関連実施形態では、追加的な男性避妊具はコンドームである。その他の関連実施形態では、追加的な男性避妊薬は、テストステロン産生、アンドロゲン受容体機能または安定性の調節因子である。
医薬組成物
本発明は、本明細書に記載される化合物、その誘導体、またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグの1つまたは複数を活性成分として含有する、医薬組成物を特徴とする。医薬組成物は、組成物を投与される対象に、それ自体が有害な免疫応答生成を誘導せず、過度の毒性なしに投与されてもよい任意の医薬品を含む、薬学的に許容できるキャリア、賦形剤、または希釈剤を含有する。本明細書の用法では、「薬学的に許容可能」という用語は、連邦または州政府の監督官庁によって認可され、または米国薬局方、欧州薬局方に収載され、または動物、より具体的にはヒトで使用されるその他の一般に妥当と認められた薬局方に収載されていることを意味する。これらの組成物は、男性避妊薬として有用たり得る。
薬学的に許容可能なキャリア、希釈剤、およびその他の賦形剤の完全な考察は、参照によって本明細書に援用する、Remington’s Pharmaceutical Sciences(17thed.,Mack Publishing Company)およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy(21st ed.,Lippincott Williams & Wilkins)に提示される。医薬組成物の処方は、投与様式に適していなくてはならない。実施形態では、医薬組成物はヒトへの投与に適し、無菌、非微粒子および/または非発熱性であり得る。
薬学的に許容可能なキャリア、賦形剤、または希釈剤としては、生理食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、無菌等張水性緩衝液、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。
ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの湿潤剤、乳化剤、および潤滑剤;ならびに着色剤、剥離剤、コーティング作用物質、甘味剤、着香料および芳香剤、保存料、および抗酸化剤もまた、組成物中に存在し得る。
薬理的に許容可能な抗酸化剤の例としては、が挙げられるが、これに限定されるものではない:(1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの水溶性抗酸化剤;(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロールなどの油溶性抗酸化剤;および(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの金属キレート剤。
実施形態では、医薬組成物は、水戻しに適した凍結乾燥粉末などの固体形態、溶液、懸濁液、エマルション、錠剤、丸薬、カプセル、徐放性製剤、または粉末で提供される。
実施形態では、医薬組成物は、例えば、医薬組成物中の活性成分の量および濃度を表示する密封容器内に、液体形態で提供される。関連実施形態では、医薬組成物の液体形態は、気密封止容器内に提供される。
本発明の医薬組成物を配合する方法は従来法であり、当該技術分野で周知である(RemingtonおよびRemington’s参照)。当業者は、所望の特性(例えば、投与経路、バイオセーフティー、および放出プロフィール)を有する医薬組成物を容易に調合し得る。
医薬組成物を調製する方法は、活性成分を薬学的に許容できるキャリア、そして任意選択的に1つまたは複数の副成分に組み合わせるステップを含む。医薬組成物は、活性成分を液体キャリア、または超微粒子固体キャリア、または双方と、均一かつ密接に組み合わせ、次に、必要ならば、製品に整形することで調製し得る。多層投薬形態の調製品を含む医薬組成物を調製するための追加的な技法は、参照によって本明細書に援用する、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems(9thed.,Lippincott Williams & Wilkins)に記載される。
送達方法
本発明の医薬組成物は、経口および非経口手段によって(例えば、局所的に、経皮的に、または注射によって)対象に投与し得る。このような投与様式およびその中で使用するのに適した医薬組成物を調製する方法は、参照によって本明細書に援用する、Gibaldi’s DrugDelivery Systems in Pharmaceutical Care(1sted.,American Society of Health−System Pharmacists)に記載される。
実施形態では、医薬組成物は固体形態で経口的に投与される。
経口投与に適した医薬組成物は、活性成分として、それぞれ本明細書に記載される化合物、その誘導体、またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグの所定量を含有する、カプセル、カシェ剤、丸薬、錠剤、ロゼンジ(通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカントであるフレーバー基礎原料を使用する)、粉末、顆粒、または水性または非水性液中の溶液または懸濁液、または水中油または油中水型液体エマルション、またはエリキシル剤またはシロップ、または香錠(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性ベースを使用する)および/または口内洗浄液などの形態であり得る。活性成分はまた、ボーラス、舐剤、またはペーストとして投与し得る。
経口投与のための固体剤形(例えば、カプセル、錠剤、丸薬、糖衣丸、粉末、顆粒など)では、活性成分は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリア、賦形剤、または希釈剤、および/または以下のいずれかと混合される:(1)デンプン類、乳糖、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸などの増量剤(fillers)または増量剤(extenders);(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシアなどのバインダー;(3)グリセロールなどの湿潤剤;(4)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;(5)パラフィンなどの溶液遅延材;(6)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;(7)例えば、アセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリンなどの湿潤剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤;(9)滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物などの潤滑剤;および(10)着色剤。カプセル、錠剤、および丸薬の場合、医薬組成物はまた、緩衝剤を含んでなり得る。類似タイプの固体組成物もまた、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル内の充填剤、および乳糖(lactose)または乳糖(milk sugars)などの賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して調製し得る。
錠剤は、任意選択的に1つまたは複数の副成分と共に圧搾または成形して作成し得る。圧縮錠剤は、バインダー(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性種、および/または分散剤を使用して調製し得る。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末活性成分の混合物を適切な機械中で成形することで作成し得る。
錠剤や、糖衣丸、カプセル、丸薬、および顆粒などのその他の固体剤形は、任意選択的に刻みをつけて、または腸溶コーティングおよび当該技術分野で周知のその他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて、調製し得る。
医薬組成物はまた、例えば、所望の放出プロフィールを提供する様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、その他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/または微小球を使用して、その中の活性成分の緩慢な、長期の、または制御された放出を提供するように調合し得る。医薬組成物はまた、不透明剤を任意選択的に含有し得て、胃腸管の特定部分において、任意選択的に遅延様式で活性成分のみを放出し、またはそれを優先的に放出する組成であってもよい。包埋組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。活性成分はまた、適切ならば、当該技術分野で周知の1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリア、賦形剤、または希釈剤を含んだ、微小カプセル化形態であり得る(例えば、RemingtonおよびRemington’s参照)。
医薬組成物は、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって、または使用直前に滅菌水、またはその他の無菌注射用媒体に溶解し得る無菌固体組成物の形態の滅菌剤を組み込むことで、滅菌し得る。
実施形態では、医薬組成物は液体形態で経口的に投与される。
活性成分の経口投与のための液体投薬形態としては、薬学的に許容可能なエマルション、微小エマルション、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤が挙げられる。活性成分に加えて、液体投薬形態は、例えば水またはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実、ラッカセイ、コーン、胚芽、オリーブ、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフランアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、およびその混合物などのその他の溶媒、可溶化剤および乳化剤などの当該技術分野で通常使用される不活性希釈剤を含有し得る。不活性希釈剤に加えて、液体医薬組成物は、湿潤剤、乳化および懸濁剤、甘味剤、着香料、着色料、芳香剤、および防腐剤などのアジュバントを含み得る。
懸濁液は、活性成分に加えて、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、およびトラガカント、およびその混合物などであるが、これに限定されるものではない、懸濁剤を含有し得る。
実施形態では、医薬組成物は、局所塗布、経皮投与、注射などにより、非経口手段によって投与される。関連実施形態では、医薬組成物は、注射、輸液、または移植(例えば、静脈内、筋肉内、関節内、皮下など)によって、非経口的に投与される。
非経口用の組成物は、例えばその中に適切な保存料が添加されていても良い、数回の用量を含有するアンプル内またはバイアル内の単位投与量形態で提供され得る。このような組成物は、溶液、懸濁液、エマルション、輸液用器具、、埋め込み用送達デバイスの形態であってもよく、またはそれは、使用前に水または別の適切なビヒクルで戻される乾燥粉末として提供され得る。エタノールなどの1つまたは複数の補助ビヒクルもまた、用い得る。活性成分の他に、組成物は、適切な非経口的に許容可能なキャリアおよび/または賦形剤を含有し得て、または活性成分は、放出制御のために、微小球、マイクロカプセル、ナノ粒子、リポソームなどに組み込み得る。さらに、組成物は、懸濁剤、可溶化剤、安定化剤、pH調節剤、および/または分散剤もまた含有し得る。
医薬組成物は、無菌注射の形態であり得る。このような組成物を調製するために、活性成分を非経口的に許容可能な液体ビヒクルに溶解または懸濁する。例示的なビヒクルおよび溶剤としては、水、適量の塩酸または水酸化ナトリウムまたは適切な緩衝液の添加によって適切なpHに調節された水、1,3−ブタンジオール、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられるが、これに限定されるものではない。医薬組成物は、例えば、メチル、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエートなどの1つまたは複数の保存料もまた含有し得る。溶解度を改善するために、溶解促進剤または可溶化剤を添加し得て、または溶媒は、10〜60%w/wのプロピレングリコールなどを含有し得る。
医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容可能な無菌等張水性または非水性溶液、分散体、懸濁液またはエマルション、または使用直前に戻して無菌注射液または分散体にし得る無菌粉末を含有し得る。このような医薬組成物は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、製剤を意図される受容者の血液と等張にする溶質、懸濁剤、増粘剤、保存料などを含有し得る。
本発明の医薬組成物で用い得る適切な水性および非水性キャリアの例としては、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが挙げられる。例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散体の場合は必要な粒度の維持によって、および界面活性剤の使用によって、適切な流動性を維持し得る。
いくつかの実施形態では、活性成分の効果を延長させるために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることが望ましい。これは、水溶性に劣る結晶性または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成し得る。次に、活性成分の吸収速度はその溶出速度に左右され、次に、それは結晶サイズおよび結晶形に左右され得る。代案としては、非経口投与された活性成分の遅延吸収は、化合物を油ビヒクルに溶解または懸濁することで達成される。これに加えて、注射用医薬品形態の持続的吸収は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる、作用物質の包含によってもたらし得る。
放出制御非経口組成物は、水性懸濁液、微小球、マイクロカプセル、磁性微小球、油剤、油懸濁液、エマルションの形態であってもよく、または活性成分は、生体適合性キャリア、リポソーム、ナノ粒子、インプラントまたは輸液用器具に組み込んでもよい。
微小球および/またはマイクロカプセル調製品で使用される材料としては、ポリグラクチン、ポリ−(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチル−L−グルタミン)、およびポリ(乳酸)などの生分解性/生体内分解性のポリマーが挙げられる。
放出制御非経口製剤を調合する際に時に使用し得る、生体適合性キャリアとしては、デキストランなどの炭水化物、アルブミンなどのタンパク質、リポタンパクまたは抗体が挙げられる。
インプラントで使用される材料は、例えばポリジメチルシロキサンなどのように非生分解性、または例えばポリ(カプロラクタム)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)またはポリ(オルトエステル)などのように生分解性であり得る。
実施形態では、活性成分は煙霧剤によって投与される。これは、化合物を含有する、水性煙霧剤、リポソーム調製品、または固体粒子を調製することで達成される。非水性(例えば、フルオロカーボン噴霧剤)懸濁液を使用し得る。医薬組成物はまた、化合物分解をもたらし得る剪断への作用物質の曝露を最小化する、超音波式ネブライザーを使用して投与し得る。
通常、水性煙霧剤は、従来の製薬慣行で許容可能なキャリアおよび安定剤と一緒に、活性成分の水溶液または懸濁液を調合することで作成される。キャリアおよび安定剤は、特定化合物の要件によって変動するが、典型的に非イオン性界面活性剤(Tweens、Pluronics、またはポリエチレングリコール)、血清アルブミンのような無害のタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝液、塩、糖類または糖アルコールを含む。煙霧剤は、一般に等張溶液から調製される。
活性成分の局所または経皮投与のための投薬形態としては、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、および吸入剤が挙げられる。活性成分は、薬学的に許容できるキャリアと共に、そして必要に応じて任意の保存料、緩衝液、または噴霧剤と共に、無菌条件下で混合し得る。
本発明で使用するのに適した経皮パッチは、参照によって本明細書に援用する、Transdermal Drug Delivery:Developmental Issues and Research Initiatives(Marcel DekkerInc.,1989)および米国特許第4,743,249号明細書、米国特許第4,906,169号明細書、米国特許第5,198,223号明細書、米国特許第4,816,540号明細書、米国特許第5,422,119号明細書、米国特許第5,023,084号明細書で開示される。経皮パッチはまた、経陰嚢パッチを含む、当該技術分野で公知の任意の経皮パッチであり得る。このような経皮パッチ中の医薬組成物は、当該技術分野で周知の1つまたは複数の吸収促進剤または皮膚透過促進剤を含有し得る(例えば参照によって本明細書に援用する、米国特許第4,379,454号明細書および米国特許第4,973,468号明細書を参照されたい)。本発明で使用される経皮吸収治療システムは、イオン注入、拡散、またはこれらの2つの効果の組み合わせに基づき得る。
経皮パッチは、身体への活性成分の制御送達を提供する、追加的利点を有する。このような投薬形態は、活性成分を適切な媒体に溶解または分散することで作成し得る。吸収促進剤もまた使用して、皮膚を通過する活性成分の流動を増大させ得る。このような流動速度は、速度制御メンブランの提供、またはポリマーマトリックスまたはゲル中への活性成分の分散のどちらかによって制御し得る。
このような医薬組成物は、クリーム、軟膏、ローション、リニメント剤、ゲル、ハイドロゲル、溶液、懸濁液、スティック、スプレー、ペースト、プラスター、およびその他の種類の経皮薬物送達系の形態であり得る。組成物は、乳化剤、抗酸化剤、緩衝剤、保存料、湿潤剤、浸透促進剤、キレート剤、ゲル形成剤、軟膏基剤、香水、および皮膚保護作用物質などの薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤もまた含み得る。
乳化剤の例としては、例えばアカシアガムまたはトラガカントガムなどの天然ガム、例えば大豆レシチンなどの天然リン脂質、およびソルビタンモノオレエート誘導体が挙げられるが、これに限定されるものではない。
抗酸化剤の例としては、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、アスコルビン酸とその誘導体、トコフェロールとその誘導体、およびシステインが挙げられるが、これに限定されるものではない。
保存料の例としては、メチルまたはプロピルp−ヒドロキシベンゾエートおよび塩化ベンザルコニウムなどのパラベンが挙げられるが、これに限定されるものではない。
湿潤剤の例としては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトールおよび尿素が挙げられるが、これに限定されるものではない。
浸透促進剤の例としては、プロピレングリコール、DMSO、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、2−ピロリドンとその誘導体、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノラウレートまたはラウリン酸メチルとのジエチレングリコールモノエチルまたはモノメチルエーテル、ユーカリプトール、レシチン、Transcutol(登録商標)、およびAzone(登録商標)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
キレート剤の例としては、ナトリウムEDTA、クエン酸、およびリン酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。
ゲル形成剤の例としては、カルボポル、セルロース誘導体、ベントナイト、アルギン酸塩、ゼラチン、およびポリビニルピロリドンが挙げられるが、これに限定されるものではない。
活性成分に加えて、本発明の軟膏、ペースト、クリーム、およびゲルは、動物および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、滑石、および酸化亜鉛、またはその混合物などの賦形剤を含有し得る。
粉末およびスプレーは、乳糖、滑石、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有し得る。スプレーは、クロロフルオロヒドロ炭素、およびブタンおよびプロパンなどの揮発性非置換炭化水素などの通例の噴霧剤をさらに含有し得る。
注射用貯蔵形成は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で、本発明の化合物の微小カプセル化マトリックスを形成することにより作成される。化合物とポリマーの比率、および用いられる特定ポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御し得る。その他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。体組織と適合性のリポソームまたは微小エマルションに薬剤を閉じ込めることによっても、蓄積注射用製剤が調製される。
皮下インプラントは当該技術分野で周知であり、本発明で使用するのに適する。皮下移植法は、好ましくは非刺激性で機械的弾性がある。インプラントは、マトリックス型、レザバー型、またはそれらのハイブリッドであり得る。マトリックス型装置では、担体材料は多孔性または非多孔性で、固形または半固体で、1つまたは複数の活性化合物に対して透過性または不透過性であり得る。担体材料は生分解性であってもよく、または投与後に緩慢に浸食されてもよい。場合によっては、マトリックスは非分解性であるが、その代わりに担体材料を分解させる、マトリックスを通じた活性化合物拡散に依存する。代案の皮下インプラント法は、例えば、活性化合物または化合物が、構成要素濃度と無関係であるメンブラン(ゼロ次速度式を有する)などの速度制御メンブランで取り囲まれるレザバー装置を利用する。速度制御メンブランで取り囲まれるマトリックスからなる装置もまた、使用するのに適する。
レザバー型およびマトリックス型装置は、どちらもSilastic(商標)などのポリジメチルシロキサン、またはその他のシリコーンゴムなどの材料を含有し得る。マトリックス材料は、不溶性ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸エチルビニル、ポリスチレンおよびポリメタクリレート、ならびにパルミトステアリン酸グリセリンのグリセロールエステル、ステアリン酸グリセロール、およびベヘン酸グリセロールタイプであり得る。材料は、疎水性ポリマーまたは親水性ポリマーとすることができ、可溶化剤を任意選択的に含有する。
皮下インプラント装置は、例えば、参照によって本明細書に援用する、米国特許第5,035,891明細書および米国特許第4,210,644号明細書に記載されるような、任意の適切なポリマーから作られた徐放カプセルであり得る。
一般に、薬剤化合物の放出および経皮透過に対する速度制御を提供するために、少なくとも4つの異なるアプローチが適用できる。これらのアプローチは、メンブラン仲介システム、接着剤拡散制御システム、マトリックス分散型システム、およびミクロレザバーシステムである。放出制御経皮および/または局所組成物は、これらのアプローチの適切な混合物を使用して得られるものと理解される。
メンブラン仲介システムでは、活性成分は、金属プラスチックラミネートなどの薬剤不透過性ラミネートから、および例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体のような微孔性または非多孔性ポリマーメンブランなどの速度制御ポリマーメンブランから成形された、浅い区画中で完全にカプセル化された、レザバー内に存在する。活性成分は、速度制御ポリマーメンブランを通じて放出される。薬剤レザバー内では、活性成分は、固体ポリマーマトリックスに分散され、またはシリコーン流体などの浸出しない粘稠な液状媒体に懸濁され得る。ポリマーメンブランの外面には、接着性ポリマーの薄層が塗布されて経皮システムの皮膚表面との密着を達成する。接着性ポリマーは、好ましくは低アレルギー性で活性原薬と適合性のポリマーである。
接着剤拡散制御システムでは、接着性ポリマー中に活性成分を直接分散させて、次に、例えば溶液流延によって、活性成分含有接着剤を実質的に薬剤不透過性の金属プラスチック裏材のフラットシート上に拡散させて、薄い薬剤レザバー層を形成することで、活性成分のレザバーが形成される。
マトリックス分散型システムは、親水性または親油性ポリマーマトリックス中に、活性成分が実質的に均質に分散されて、活性成分レザバーが形成されることを特徴とする。次に薬剤含有ポリマーは、実質的に明確に定義される表面積と制御される厚みのディスクに成形される。接着性ポリマーは、外周に沿って延展され、ディスクの周囲に接着剤ストリップを形成する。
ミクロレザバーシステムは、レザバーおよびマトリックス分散型システムの組み合わせと見なし得る。この場合、最初に薬剤固形分を水溶性ポリマーの水溶液に懸濁し、次に薬剤懸濁液を親油性ポリマーに分散して、薬剤レザバーの複数の浸出しない微小球体を形成することで、活性物質のレザバーが形成される。
上に記載される放出制御、持続放出、および徐放組成物のいずれでも、約30分間〜約1週間、約30分間〜約72時間、約30分間〜24時間、約30分間〜12時間、約30分間〜6時間、約30分間〜4時間、および約3時間〜10時間で活性成分を放出するように調合し得る。実施形態では、活性成分の有効濃度は、医薬組成物の対象への投与後、対象中で4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、16時間、24時間、48時間、72時間以上持続する。
送達方法
本発明の化合物を医薬品としてヒトおよび動物に投与する際、それ自体を投与し、または薬学的に許容できるキャリア、賦形剤、または希釈剤と組み合わさった活性成分を含有する医薬組成物として投与し得る。
本発明の医薬組成物中の活性成分の投与の実際の投与量レベルおよび経時変化は、患者に対して毒性でなく、特定の患者、組成物、および投与様式に所望される治療反応を達成するのに効果的な活性成分量が得られるように、変動させ得る。一般に、本発明の化合物または医薬組成物は、男性対象中で、精子排出を低下させまたは抑制する有効量、または十分な量で投与される。実施形態では、化合物または医薬組成物の投与は、精子形成を抑制し、無精子症を誘導し、または精子減少症を誘導する。
例示的な用量範囲としては、1日あたり0.01mg〜250mg、1日あたり0.01mg〜100mg、1日あたり1mg〜100mg、1日あたり10mg〜100mg、1日あたり1mg〜10mg、および1日あたり0.01mg〜10mgが挙げられる。本発明の化合物の好ましい用量は、患者が耐え得て、重篤なまたは許容できない副作用を発症しない最大量である。実施形態では、本発明の化合物は、1日あたり体重1キログラムあたり約10μg〜約100mg、1日あたり約0.1〜約10mg/kg、または1日あたり約1.0mg〜約10mg/kg体重の濃度で投与される。
実施形態では、医薬組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10mgなどの1〜10mgの範囲にわたる量で、本発明の化合物を含んでなる。
実施形態では、治療的有効投与量は、約0.1ng/mlから約50〜100μg/mlの化合物の血清濃度を生じる。医薬組成物は、典型的に、1日あたり体重1キログラムあたり約0.001mg〜約2000mgの化合物の投与量で提供されなくてはならない。例えば、ヒト患者への全身投与の投与量は、1〜10μg/kg、20〜80μg/kg、5〜50μg/kg、75〜150μg/kg、100〜500μg/kg、250〜750μg/kg、500〜1000μg/kg、1〜10mg/kg、5〜50mg/kg、25〜75mg/kg、50〜100mg/kg、100〜250mg/kg、50〜100mg/kg、250〜500mg/kg、500〜750mg/kg、750〜1000mg/kg、1000〜1500mg/kg、1500〜2000mg/kg、5mg/kg、20mg/kg、50mg/kg、100mg/kg、500mg/kg、1000mg/kg、1500mg/kg、または2000mg/kgに及び得る。医薬品投薬単位形態は、投薬単位形態あたり、例えば約100〜約2500mgなど、約1mg〜約5000mgの化合物または必須成分組み合わせを提供するように調製される。
実施形態では、医薬組成物は、200万個/mL、100万個/mL、50万個/mL、25万個/mL、または10万個/mL以下など、300万個/mL精液以下に精子濃度を低下させるのに十分な量で、本発明の化合物を含んでなる。関連実施形態では、医薬組成物は、精子濃度を10万個/mL以下に低下させるのに十分な量で、本発明の化合物を含んでなる。
有効量の測定は、特に本明細書で提供される詳細な開示に照らして、十分に当業者の能力範囲内である。一般に、本発明の化合物の効果的または有効量は、最初に低用量の化合物を投与し、次に、最低限または許容可能毒素副作用で、処理された対象において、所望の効果(例えば、精液中の精子レベル低下)が観察されるまで、投与される用量または投与量を徐々に増大させることで判定される。本発明の医薬組成物の投与に適した用量および投与計画を判定するのに適用される方法は、例えば、参照によって本明細書に援用するGoodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,Goodman et al.,eds.,11th Edition,McGraw−Hill 2005,およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20thおよび21st Editions,Gennaro and University of the Sciences in Philadelphia,Eds.,Lippencott Williams & Wilkins(2003および2005)に記載される。
キット
本発明は、男性避妊をもたらすためのキットを提供する。実施形態では、キットは、本明細書に記載される化合物または医薬組成物の1つまたは複数を含有する。実施形態では、キットは使用説明を提供する。使用説明は、本明細書に記載される方法のいずれかに関連し得る。関連実施形態では、使用説明は、化合物または医薬組成物を使用して、精子排出を低下または抑制することに関する。実施形態では、キットは、医薬品または生物学的製剤の製造、使用、または販売を規制する行政機関によって規定される書式の注意書きを提供し、その注意書きはヒト投与のためのキットおよびその中の構成要素の製造、使用、または販売の行政機関による認可を反映する。
本発明は、化合物の量を表示する気密封止容器(例えば、アンプルまたは小袋)内にパッケージされた、化合物または医薬組成物もまた提供する。実施形態では、化合物または医薬組成物は、液体として供給される。別の実施形態では、化合物または医薬組成物は、気密封止容器内の乾燥滅菌凍結乾燥粉末または無水濃縮物として供給され、例えば、対象に投与するための適切な濃度に、水または生理食塩水で戻し得る。
本発明は、化合物または医薬組成物を含有する経皮パッチもまた提供する。
実施形態では、キットは、化合物または医薬組成物を2つ以上の投薬単位で提供する。キットは、1〜約120以上、1〜約60、1〜約30、1〜約10、または1〜約7投薬単位を含有し得る。化合物または医薬組成物が、24時間にわたり活性成分の治療的有効量を放出するように適合される場合、キットは、好都合には1、約5、約7、約10、約14、または約30投薬単位を含んでなる。化合物または医薬組成物が、12時間にわたり活性成分の治療的有効量を提供するように適合される場合、キットは、好都合には1、2、約10、約14、約30、または約60投薬単位を含んでなる。化合物または医薬組成物が、約3〜約10時間(例えば、約6または8時間)にわたり活性成分の治療的有効量を提供するように適合される場合、キットは、約1、約4、約40、約60または約120投薬単位を含んでなる。当業者は、本発明から実質的に逸脱することなく、キットに含め得るその他の投薬単位数を認識する。
スクリーニング法
本明細書に記載されるように、本発明は、JQ1を含む化合物の特定例、ならびにブロモドメイン結合ポケットに結合し、男性避妊薬として有用なその他の置換化合物を提供する。しかし本発明は、それに限定されない。本発明は、精子形成を抑制できる(核酸、ペプチド、小分子阻害剤、および模倣剤を含む)作用物質を同定する、簡易手段をさらに提供する。このような化合物もまた、男性避妊薬として有用であることが予期される。
特定の実施形態では、精子形成をアッセイすることにより、化合物またはその他の本発明の作用物質の効果が分析される。精子形成を低下させる発明の作用物質および化合物は、男性避妊薬として有用であると同定される。
BETファミリーメンバーと特異的に結合する、またはBETファミリーメンバーの生物学的活性を低下させる、実質的にいずれの作用物質を本発明の方法で用いてもよい。本発明の方法は、精子形成を低下させまたは別の方法で抑制する、候補作用物質のハイスループット低コストのスクリーニングのために有用である。次に、BETファミリー構成員のブロモドメインに特異的に結合する候補作用物質を単離し、精子形成を抑制する能力の生体外アッセイまたは生体内アッセイで、活性について試験する。当業者は、細胞に対する候補作用物質の効果が、典型的に、候補作用物質に接触させなかった対応する対照細胞と比較されることを理解する。したがって、スクリーニング法は、候補作用物質が接触した精巣中の精子形成と、未処理対照試験に存在する精子形成とを比較するステップを含む。
ひとたび同定されたら、本発明の作用物質(例えば、ブロモドメインと特異的に結合および/または拮抗する作用物質)は、男性避妊薬として使用されてもよい。潜在的ブロモドメイン拮抗薬としては、有機分子、ペプチド、ペプチド模倣剤、ポリペプチド、核酸リガンド、アプタマー、およびBETファミリーメンバーブロモドメインに結合してその活性を低下させる抗体が挙げられる。候補作用物質は、精子形成を低下させるそれらの能力について試験してもよい。
試験化合物および抽出物
特定の実施形態では、BETファミリーメンバー拮抗薬(例えばブロモドメインと特異的に結合して活性を低下させる作用物質)は、天然物または合成(または半合成)抽出物の大きなライブラリーから、または化学物質ライブラリーまたはポリペプチドまたは核酸ライブラリーから、当該技術分野で公知の方法に従って同定される。創薬研究開発分野の当業者は、試験抽出物または化合物の正確な起源が、本発明のスクリーニング手順に重要でないことを理解する。本明細書に記載される方法を使用して、実質的にいくつもの未知の化学物質の抽出物または化合物をスクリーニングし得る。このような抽出物または化合物例としては、植物ベース、真菌ベース、原核生物ベースまたは動物ベースの抽出物、発酵ブロス、および合成化合物、ならびに既存ポリペプチドの修飾が挙げられるが、これに限定されるものではない。
細菌、真菌、植物、および動物抽出物の形態の天然ポリペプチドのライブラリーは、Biotics(Sussex,UK)、Xenova(Slough,UK)、Harbor Branch Oceangraphics Institute(Ft.Pierce,Fla.)、およびPharmaMar,U.S.A.(Cambridge,Mass.)を含む、いくつかの供給元から商業的に入手できる。このようなポリペプチドを当該技術分野で公知の本明細書に記載される方法を使用して修飾し、タンパク質形質導入ドメインを包含させ得る。これに加えて、所望ならば、当該技術分野で公知の方法に従って、例えば標準抽出法および分画法によって、天然のおよび合成的に生成したライブラリーを生成する。分子ライブラリー合成法の例は、例えば、DeWitt et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:6909,1993;Erb et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA91:11422,1994;Zuckermann et al.,J.Med.Chem.37:2678,1994;Cho et al.,Science 261:1303,1993;Carrell et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.33:2059,1994;Carell et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.33:2061,1994;およびGallop et al.,J.Med.Chem.37:1233,1994などのように、当該技術分野に見られる。さらに、所望ならば、任意のライブラリーまたは化合物は、標準化学的、物理的、または生化学的方法を使用して、容易に修飾される。
糖類ベース、脂質ベース、ペプチドベース、および核酸ベースの化合物を含むが、これに限定されるものではない、いくつものポリペプチド、化合物のランダムまたは指向性合成(例えば半合成または全合成)を生じさせる多数の方法が利用できる。合成化合物ライブラリーは、Brandon Associates(Merrimack,N.H.)およびAldrich Chemical(Milwaukee,Wis.)から商業的に入手できる。代案としては、候補化合物として使用される化合物は、当業者に知られている標準合成技術および技法を使用して、容易に入手できる出発原料から合成し得る。本明細書に記載される方法で同定される化合物を合成するのに有用な合成化学転換および保護基手法(保護および脱保護)は、当該技術分野で公知であり、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.,John Wiley and Sons(1991);L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’sReagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);およびL.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)、およびそれに続く版などで記載されるものが挙げられる。
化合物ライブラリーは、溶液中(例えばHoughten,Biotechniques13:412−421,1992)、またはビーズ上(Lam,Nature 354:82−84,1991)、チップ上(Fodor,Nature 364:555−556,1993)、細菌上(Ladner,米国特許第5,223,409号明細書)、胞子上(Ladner 米国特許第5,223,409号明細書)、プラスミド上(Cull et al.,Proc Natl Acad Sci USA 89:1865−1869,1992)またはファージ上(Scott and Smith,Science 249:386−390,1990;Devlin,Science249:404−406,1990;Cwirla et al.Proc.Natl.Acad.Sci.87:6378−6382,1990;Felici,J.Mol.Biol.222:301−310,1991;Ladner、前出)で提示されてもよい。
これに加えて、創薬研究開発当業者は、活性が既知である材料の複製または反復の脱複製(例えば分類学的脱複製、生物学的脱複製、および化学的脱複製、または任意のその組み合わせ)または排除を可能ならいつでも用いるべきであることを容易に理解する。
粗抽出物が、BETファミリーメンバーブロモドメイン結合活性を有することが分かった場合、観察された効果の原因である分子成分を単離するために、陽性のリード抽出物のさらなる分画が必要である。したがって、抽出、分画、および精製過程の目標は、粗抽出物中にある、精子形成を低下させる化学実体の注意深い特性解析と同定である。このような不均一抽出物を分画および精製する方法は、当該技術分野で公知である。所望ならば、治療薬として有用なことが示される化合物は、当該技術分野で公知の方法に従って化学的に修飾される。
実施例
本発明は、ここで記載される実施例によって限定されると解釈すべきでないことを理解すべきであり、むしろ、本発明は、本明細書で提供されるいずれの応用も含むと解釈すべきであり、全ての同等の変動は、当業者の技術範囲内である。
I.化学物質実施例−合成および調製法
本発明の化合物は、本明細書の説明を考慮して、本明細書に記載される方法によって、および/または当業者に知られている方法に従って、合成し得る。
スキームS1.ラセミブロモドメイン阻害剤(±)−JQ1の合成
(2−アミノ−4,5−ジメチルチオフェン−3−イル)(4−クロロフェニル)メタノン(S2)
上に示すスキームに従って、化合物JQ1を調製した。
23℃のエタノール(20ml、0.35M)中の4−クロロベンゾイルアセトニトリルS1(1.24g、6.9mmol、1等量)、2−ブタノン(0.62ml、6.9mmol、1.00等量)、およびモルホリン(0.60ml、6.9mmol、1.00等量)の溶液に、イオウ(220mg、6.9mmol、1.00等量)を固体として添加した21。次に混合物を70℃に加熱した。12時間後、反応混合物を23℃に冷却し、鹹水(100ml)中に注いだ。水層を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、40グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、S2(1.28g、70%)を黄色固体として得た。
(S)−tert−ブチル−3−({[(9H−フルオレン−9−イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)−4−{[3−(4−クロロベンゾイル)−4,5−ジメチルチオフェン−2−イル]アミノ}−4−オキソブタノエート(S3)
N,N−ジメチルホルムアミド(1.5ml、1.0M)中の9−フルオレニルメトキシカルボニル−アスパラギン酸β−tert−ブチルエステル[Fmoc−Asp(Ot−Bu)−OH](864mg、2.1mmol、2.10等量)の溶液に、(2−(6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)(827mg、2.0mmol、2.00等量)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.72ml、4.0mmol、4.00等量)を逐次添加した。次に混合物を23℃で5分間撹拌した。次にS2(266mg、1.0mmol、1等量)を固体として添加した。反応混合物を23℃で撹拌した。16時間後、酢酸エチル(20ml)および鹹水(20ml)を添加した。2層が分離し、水層を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、40グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、S3(625mg、90%)を褐色油として得た。
(S)−tert−ブチル3−アミノ−4−((3−(4−クロロベンゾイル)−4,5−ジメチルチオフェン−2−イル)アミノ)−4−オキソブタノエート(S4)
23℃のDMF溶液(4.0ml、0.22M)中の20%ピペリジンに、化合物S3(560mg、0.85mmol、1等量)を溶解した。30分後、酢酸エチル(20ml)および鹹水(20ml)を反応混合物に添加した。2層が分離し、水層を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(3×25ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、24グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、遊離アミンS4(370mg、90%)を黄色固体として得た。エナンチオマ純度は75%に下がった(AS−Hカラムを使用して、Berger超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により測定された)。
(S)−tert−ブチル2−(5−(4−クロロフェニル)−6,7−ジメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−チエノ[2,3−e][1,4]ジアゼパム−3−イル)アセテート(S5)
アミノケトン(S4)(280mg、0.63mmol)を10%酢酸エタノール溶液(21ml、0.03M)に溶解した。反応混合物を85℃に加熱した。30分後、全ての溶剤を減圧下で除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、12グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、化合物S5(241mg、95%)を白色固体として得た。S5のエナンチオマ純度は67%であった(AS−Hカラムを使用して、Berger超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により測定された)。
tert−ブチル2−(5−(4−クロロフェニル)−6,7−ジメチル−2−チオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−チエノ[2,3−e][1,4]ジアゼパム−3−イル)アセテート(S6)
ジグリム(1.25ml、0.4M)中のS5(210mg、0.5mmol、1等量)溶液に、五硫化リン(222mg、1.0mmol、2.00等量)、炭酸水素ナトリウム(168mg、2.0mmol、4.00等量)を逐次添加した。反応混合物を90℃に加熱した。16時間後、鹹水(20ml)および酢酸エチル(35ml)を添加した。2層が分離し、水層を酢酸エチル(3×30ml)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(2x15ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、24グラムシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、回収されたS5(73mg、34%)と共に、S6(141mg、65%)を褐色固体として得た。
tert−ブチル2−(4−(4−クロロフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾール[4,3−a][1,4]ジアゼパム−6−イル)アセテート[(±)JQ1]
0℃のTHF(2.6ml、0.14M)中のS6(158mg、0.36mmol、1等量)溶液に、ヒドラジン(0.015ml、0.45mmol、1.25等量)を添加した。反応混合物を23℃に加温して、23℃で1時間撹拌した。全ての溶剤を減圧下で除去した。得られたヒドラジンを精製なしで直接使用した。次にヒドラジンをオルト酢酸トリメチルとトルエンの2:3混合物(6ml、0.06M)に溶解した。反応混合物を120℃に加熱した。2時間後、全ての溶剤を減圧下で除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、4gのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、JQ1(140mg、2段階で85%)を白色固体として得た。反応条件は、不斉中心をさらにエピマー化して、ラセミ体JQ1がもたらされた。(AS−Hカラムを用いて、Berger超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により測定された)。
スキームS2.鏡像異性的に濃縮された(+)−JQ1の合成
(S)−tert−ブチル−3−({[(9H−フルオレン−9−イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)−4−{[3−(4−クロロベンゾイル)−4,5−ジメチルチオフェン−2−イル]アミノ}−4−オキソブタノエート(S3)
N,N−ジメチルホルムアミド(1.0ml、1.0M)中の9−フルオレニルメトキシカルボニル−アスパラギン酸β−tert−ブチルエステル[Fmoc−Asp(Ot−Bu)−OH](411mg、1.00mmol、1.0等量)溶液に、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシル)トリピロリジノホスホニウム(PyBOP)(494mg、0.95mmol、0.95等量)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.50ml、2.8mmol、2.75等量)を逐次した。次に混合物を23℃で5分間撹拌した。次にS2(266mg、1.0mmol、1等量)を固体として添加した。反応混合物を23℃で撹拌した。4時間後、酢酸エチル(20ml)および鹹水(20ml)を添加した。2層が分離し、水層を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層を鹹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、40グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、S3(452mg,72%)を褐色油として得た。
(S)−tert−ブチル3−アミノ−4−((3−(4−クロロベンゾイル)−4,5−ジメチルチオフェン−2−イル)アミノ)−4−オキソブタノエート(S4)
23℃のDMF溶液(2.2ml、0.22M)中の20%ピペリジンに、化合物S3(310mg、0.47mmol、1等量)を溶解した。30分後、酢酸エチル(20ml)および鹹水(20ml)を反応混合物に添加した。2層が分離し、水層を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(3×25ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、24グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、遊離アミンS4(184mg、90%)を黄色固体として得た。エナンチオマ純度は、91%であった。(AS−Hカラムを使用して、Berger超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によりチェックした)。
(S)−tert−ブチル2−(5−(4−クロロフェニル)−6,7−ジメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−チエノ[2,3−e][1,4]ジアゼパム−3−イル)アセテート(S5)
アミノケトン(S4)(184mg、0.42mmol)をトルエン(10ml、0.04M)に溶解した。シリカゲル(300mg)を添加して、反応混合物を90℃に加熱した。3時間後、反応混合物を23℃に冷却した。シリカゲルを濾過して、酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液を濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash RF system、12グラムのシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、化合物S5(168mg、95%)を白色固体として得た。エナンチオマ純度は90%であった(AS−Hカラムを使用して、Berger超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により測定された)。
(S)−tert−ブチル2−(4−(4−クロロフェニル)−2,3,9−トリメチル−6H−チエノ[3,2−f][1,2,4]トリアゾール[4,3−a][1,4]ジアゼパム−6−イル)アセテート[(+)JQ1]
−78℃のTHF(1.8ml、0.15M)中のS5(114mg、0.27mmol、1等量)溶液に、カリウムtert−ブトキシド(THF中の1.0M溶液、0.3ml、0.30mmol、1.10等量)を添加した。反応混合物を−10℃に加温して、23℃で30分間撹拌した。反応混合物を−78℃に冷却した。クロロリン酸ジエチル(0.047ml、0.32mmol、1.20等量)を反応混合物に添加した22。得られた混合物を−10℃で45分間加温した。酢酸ヒドラジド(30mg、0.40mmol、1.50等量)を反応混合物に添加した。反応混合物を23℃で撹拌した。1時間後、90℃に加熱された反応混合物に、1−ブタノール(2.25ml)を添加した。1時間後、全ての溶剤を減圧下で除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Combiflash system、4gシリカゲル、勾配0〜100%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、(+)−JQ1(114mg、92%)を白色固体として90%のエナンチオマ純度で得た(AS−Hカラム、85%ヘキサン−メタノール、210nm、t(R−鏡像異性体)=1.59分、t(S−鏡像異性体)=3.67分を使用して、Berger超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によって測定した)。キラル分取HPLC(OD−Hカラムを使用したAgilent高圧液体クロマトグラフィー)によって生成物をさらに精製し、99%ee以上でS鏡像異性体を得た。
HNMR(600MHz,CDCl,25℃)δ7.39(d,J=8.4Hz,2H),7.31(d,J=8.4Hz,2H),4.54(t,J=6.6MHz,1H),3.54−3.52(m,2H),2.66(s,3H),2.39(s,3H),1.67(s,3H),1.48(s,9H).
13CNMR(150MHz,CDCl,25℃)δ171.0,163.8,155.7,150.0,136.9,131.1,130.9,130.6,130.3,128.9,81.2,54.1,38.1,28.4,14.6,13.5,12.1.
HRMS(ESI)計算値C2124ClNS[M+H]:457.1460,実測値457.1451m/z.
TLC(EtOAc)、Rf:0.32(UV)
[α]22 =+75(c0.5、CHCl
Fmoc−D−Asp(Ot−Bu)−OHを出発原料として用いて、同様にして(−)−JQ1を合成し、キラル分取HPLC(OD−Hカラムを使用したAgilent高圧液体クロマトグラフィー)によってさらに精製して、99%eeを超えるR鏡像異性体を得た。[α]22 =−72(c0.5、CHCl
追加的な化合物の合成
スキームS3で図示されるようにして、追加的な本発明の化合物を調製した。
スキームS3.ヒドラジン誘導体の合成
スキームS3で示されるようにして、(+)−JQ1のt−ブチルエステル(1)を切断して遊離酸(2)をもたらし、それをヒドラジンと結合してヒドラジド(3)をもたらした。4−ヒドロキシベンズアルデヒドとの反応は、ヒドラゾン(4)を生じた。
ヒドラジド(3)およびヒドラゾン(4)のどちらも、少なくとも1つの生物学的アッセイで活性を示した。
ヒドラジド(3)と多様なカルボニル含有化合物との反応によって、化合物のライブラリーを調製した(上の表A参照)。
例えばアッセイ開発のためのプローブとして使用するために、追加的な化合物を調製した。例示的な合成を下のスキームS4に示す。
スキームS4.プローブとして有用な誘導体の合成
追加的な化合物を下の表で示すようにして調製した。
各化合物のスペクトルデータは、割り当てられた構造に一致した。
II.生物学的活性および処理法
実施例1:JQ1はBRDTの阻害剤である
アセチルリジン競合的小分子による、ヒトブロモドメインの標的指向化の実現可能性が、最近確立された(Filippakopoulos et al.,Nature 468:1067(2010))。指標研究は、がん発病に関係があるとされるBETファミリー活性化補助因子タンパク質BRD4の強力なチエノジアゼピン阻害剤((+)−JQ1;図2A;K=90nM)を同定した(Filippakopoulos et al.)。ヒトBRD4(1)とヒトBRDT(1)とのタンパク質配列アラインメントは、(+)−JQ1に接触することが予測される全ての表面残基を含めて、81%の同一性および89%の類似性を明らかにする(図1および3)。これらの見識、および示差走査型蛍光定量法によって確立されたBRDT(1)への結合の予備的証拠(Filippakopoulos et al.)に基づいて、BRDT(1)に対する(+)−JQ1の生化学的および機能的効果を評価した。
BRDT(1)への競合的結合を評価するために、組換えエピトープ標識BRDT(1)への合成ビオチン化テトラアセチル化ヒストン4ペプチド(H4Kac4、残基1〜20)の結合を定量できる、均質発光近接アッセイ(alpha−screen)を用いた。(+)−JQ1の投与量決定試験は、半数阻害濃度(IC50)値11nMで、H4Kac4結合の強力な阻害を実証した(図2B)。対照的に、(−)−JQ1立体異性体はBRDT(1)に対して不活性であり、立体特異的リガンド競合的結合事象が確立された。
実施例2:JQ1は精子形成中にBRDT活性を阻害する
生体内BRDT機能ブロックの可能な帰結を判定するために、オスマウスに投与されたJQ1の精子形成作用を評価した。マウスBRDT(1)は、分子認識に影響する全ての表面残基(図4)を含めて、ヒトBRDT(1)に対する90%のアミノ酸配列同一性と95%の類似性を呈示し、マウスモデル系におけるJQ1使用の有効性を支持する。幼若または成体C57BL6/J/129S5ハイブリッドオスマウスに、3または6週間にわたり、JQ1(50mg/kg/日)またはビヒクル対照を毎日腹腔内注射した。3週間の処理後、マウスを殺処分し、またはJQ1投与を継続しながらメスと交尾させた。JQ1処理オスは、対照オスと比較して、大幅により小さな精巣を有することが、普遍的に観察された(図5A)。各時点で、JQ1で処理されたオスは、精巣体積の著しくかつ有意な低下を起こした(図5B)。3〜6週齢に処理されたオスは対照の75.4%への低下を示し、6〜9週齢に処理されたオスは対照の54.7%への低下を示し、JQ1で6週間にわたって(6〜12週齢)処理されたオスは、最も劇的な対照の40.6%への低下を示した(図5B)。精巣体積の低下に一致して、JQ1処理されたオスの精細管はより細く、それらの管腔内に明白で豊富な精子を有する精細管の量と数が低下していた(図5C〜5F)。対照マウスからの多数の精細管が、精子に満ちていることが観察された一方で(図5Cおよび5E)、JQ1処理オスでは、精子のある精細管数およびこれらの精細管内の精子量が低下していた(図5Dおよび5F)。精巣重量低下に一致して(図5)、JQ1処理オス(6週間の処理)における最も劇的な知見は、わずかな精細管のみが顕著な数の成熟精子を含有する、精細管変性であった(図5Eおよび5G)。JQ1処理オスの精巣上体の組織学的分析もまた、同様の所見を示し、対照で観察された存在量と比較して、より少ない精子が精巣上体管腔内に観察された(図5Gおよび5H)。これらの結果は、C57B6マウスがJQ1で処理された、反復研究からの知見と一致する(図8A〜8C)。
これらの欠陥をさらに特性解析するために、3週間の処理(3〜6週齢)後に精子数を測定した。精巣上体精子数が対照の27.8%に低下した一方で、6週間の処理後には、JQ1処理マウスの精巣上体尾部中の精子は対照の10.9%であったことが分かった(図6A)。さらに、対照の精巣上体尾部からの精子の85%が進行性運動を示したのに対して、JQ1処理は、精子の5%のみに進行性運動をもたらした。したがって、JQ1処理は、精子数を定量的に低下させ、精子運動性を定性的に低下させる。これらの知見は、BRDT(1)欠乏マウスで観察されたものを表現型模写する(Shang et al.,Development 134:3507(2007))。さらに、JQ1処理オスの精巣のテストステロン産生管間ライディッヒ細胞は、組織学的に正常なようであり(図6)、JQ1処理オスのテストステロン応答性精嚢は極めて正常であったので、これらのマウスにおいてアンドロゲン作用に欠陥はないようであった。最後に、JQ1は精細管区画に対して著しい影響を及ぼしたので、それは血液:精巣境界を効果的に越えて、精子形成を変更させることができるはずである。
実施例3:JQ1はBRDT活性の可逆的阻害剤である
男性の妊性および受精可能性に対するJQ1の帰結をさらに評価するために、対照(n=2)および3週間処理されたJQ1処理(n=3)オスをそれぞれ2匹のメスと共に収容して、さらに3週間の処理を施した。対照オスが4匹のメスを全て妊娠させたのに対し、JQ1はオスに対する避妊効果を有した(1匹は2匹のメスを妊娠させられなかった一方、他の2つの各ケージでは、2匹のメスの内1匹のみが妊娠した)。5週間の処理後に、これらの同じオスを過剰排卵メス(ケージ毎に2匹のメス)に試験繁殖させた時、全てのメスは膣栓を実証し、JQ1が交尾挙動を変更させなかったことが示唆され、これらのオスにおける正常テストステロン応答性組織に一致した。これらのメスからの卵母細胞をそれらの卵管膨大部から採取して2日間培養し、それらの交尾後発生能を判定した(図6B)。対照と交尾させたメスからの卵母細胞の大部分が、2細胞(72.8%)および4細胞(70.1%)胚に発達したのに対し、JQ1オスと交尾させたメスからの卵母細胞は少数だけが2細胞(10.1%)または4細胞(6.6%)胚に発達し、それらのより低い精子数、運動性低下、および妊性欠陥に一致する。重要なことには、男性の妊性に対するJQ1の効果は、可逆的であることが発見された。JQ1の休止に続いて、6匹中6匹のJQ1処理成体オスマウスが、翌1ヶ月以内に2腹の子孫(1腹あたり7.25+/−0.58仔)の雄親となった。これらの結果は、オスマウスの精子運動性、精巣重量、および精子数が、JQ1処理休止後に正常レベルに戻るという知見に一致する(図9A〜9C)。
実施例4:JQ1媒介BRDT阻害の分子分析
JQ1がそこで機能する、精子形成段階を分子的に定義するために、JQ1処理マウスおよび対照から単離された精巣上で、定量的RT−PCRを実施した(図7A)。精原幹細胞および初期分割精原細胞のマーカーである、Plzfなどの精子形成の初期に発現される遺伝子(Buaas et al.,Nat.Genet.36:647(2004);およびCostoya et al.,Nat.Genet.36:653(2004))、および主に分化精原細胞および前細糸期精母細胞内で発現されるStra8(Zhou et al.,Biol.Reprod.79:35(2008))は、対照オスと比較して、JQ1処理マウス精巣中でそれぞれ2.0倍および1.3倍に濃縮された。しかし、Brdt(中期から後期精母細胞中で発現される)(Shang et al.,Gene Expr.Patterns4:513(2004))、Ccna1(パキテン期精母細胞中で発現される)(Sweeney et al.,Development 122:53(1996))、Papolb(ステップ1〜7の円形精子細胞中で発現される)(Kashiwabara et al.,Dev.Biol.228:106(2000))、Klf17(ステップ4〜7の精子細胞内で発現される)(Yan et al.,Mech.Dev.118:233(2002))、およびPrm1(ステップ7〜16の精子細胞内で発現される)(Kleene et al.,Dev.Biol.105:71(1984))を含む、減数分裂または精子完成中に発現される遺伝子は、対照と対比して、JQ1処理マウス精巣中で2.1倍〜4.0倍より低い。その中でパキテン期精母細胞発現遺伝子であるHist1h1tが上方制御されるBrdtノックアウト研究(Shang et al.,Development134:3507(2007))とは異なり、JQ1処理は、Ccna1抑制に一致して、この遺伝子に2.6倍の下方制御をもたらす。上で述べたこれらのmRNA知見および組織学的分析に一致して、JQ1処理は、ステップ10〜15の精子細胞核内で発現される遷移タンパク質1(TNP1)に対して陽性の精子細胞数を低下させる(図7Bおよび7C)(Zhao et al.,Biol.Reprod.71:1016(2004))。
男性避妊薬に対する薬理学的アプローチは、依然として医学における積年の課題のままである。本明細書に記載される結果は、高度に強力かつ選択的化学プローブを使用して、男性避妊薬標的としてのBRDTのアミノ末端ブロモドメインの薬理学的検証を提供する。JQ1は、哺乳類において、血液:精巣境界を越えて、精子形成中にブロモドメイン活性を阻害し、精子発生と運動性を損ない、受精卵母細胞数を低下させ、可逆的避妊効果を生じ得る新薬物群のためのリード化合物となる。ヒトおよびマウスBRDTタンパク質は高度に保存されており、本構造予測に基づいてほぼ同一のブロモドメインポケットを有するので、これらの発見は男性に完全に置き換え得て、男性避妊薬の新規かつ有効なストラテジーを提供する。
本明細書で報告される結果は、以下の方法と材料を使用して得られた。
(+)−JQ1
先に記載されたようにして(Filippakopoulos et al.,Nature 468:1067(2010))、直接作用型小分子ブロモドメイン阻害剤を調製した。
タンパク質のクローニング、発現、および精製
先に記載されたようにして(Filippakopoulos et al.)、ヒトBRDTのN末端領域をクローンし、大腸菌(E−Coli)中で発現させて精製した。
BRDT近接アッセイ
製造会社のプロトコル(PerkinElmer,USA)をわずかに修正して、アッセイを実施した。全ての試薬は、50mMのHEPES、150mMのNaCl、0.1%w/vのBSA、0.01%w/vのTween20、pH7.5の中で希釈して、プレートへの添加前に室温に平衡化させた。原液へのαビーズの添加後、全ての後続ステップは弱光条件で実施した。最終濃度が80nMのBRDT、25μg/mlのNi被覆アクセプタビーズ、および80nMのビオチン化H4テトラアセチルである、構成要素の2×溶液を10μLの384ウェルプレート(AlphaPlate−384、PerkinElmer,USA)内に添加した。CEM Liberty 9008005マイクロ波ペプチド合成装置上で、BRDTのためのビオチン化ペプチドを研究所内で合成した:H4テトラアセチル、ビオチン−PEG2−SGRGKacGGKacGLGKacGGAKacRHRK−COOH。マルチチャネルピペット(最適化実験のため)またはBiotek EL406液体ハンドラーのどちらかによって、ウェルへの添加を実施した。1分間の1000rpm遠心沈殿後、Janus Workstation(PerkinElmer,USA)を使用して、ピン移動によって、貯蔵プレートからの100nlの化合物を添加した。ストレプトアビジン被覆ドナービーズ(25μg/ml最終濃度)を先の溶液同様に、2×、10μl容積で添加した。この添加に続いてプレートをホイルで密封し、遮光して蒸発を防止した。この場合もやはりプレートを1000rpmで1分間遠心沈殿した。次に、アッセイの読み取りに先だって、プレートリーダーで(温度平衡のため)、プレートを室内で1.5時間インキュベートした。Envision 2104(PerkinElmer,USA)上で、製造会社のプロトコルを利用してAlphaScreen測定を実施した。
配列アラインメント
完全長ブロモドメイン含有タンパク質のアミノ酸配列は、米国心臓、肺、血液研究所(US National Heart,Lung and Blood Institute)(ヒトBRDT受入番号Q58F21;ヒトBRD4受入番号O60885;マウスBRDT受入番号Q91Y44)から得られた。MAFFT(v6.240)を使用して、完全長BRDTおよびBRD4の多配列アラインメントを作成した。(Katoh et al.,Nucleic Acids Res.33:511(2005);Katoh et al.,Nucleic Acids Res.30:3059(2002);およびKatoh and Toh,Brief Bioinform.9:286(2008))。潜在的に大きなアラインメント不能領域を含有する適切な配列としてE−INS−iアルゴリズムを選択し、適切な高度に進化的に保存された配列としてBLOSUM62重み行列を使用した。Gap opening penaltyおよびoffset値は、デフォルトパラメータに設定した。
マウス研究
(+)−JQ1をDMSOに50mg/mlで溶解し、次に(2−ヒドロキシプロピル)−β−シクロデキストリン(Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)中で1:10に希釈した。引き続く混合物をマウス体重の1%(最終量は50mg/kg/日)で、オスマウスに腹腔内注射した。対照は、(2−ヒドロキシプロピル)−β−シクロデキストリンに1:10に溶解されたDMSOであり、同様に注射された。これらの研究のための幼若または成体C57BL6/J/129S5ハイブリッドマウスは、注射前に毎日秤量して、自由給餌した。これらの研究は、ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine)のAdministrative Committee on Laboratory Animal Careによって認可され、全ての実験は、NIHの実験動物の管理と使用に関する指針(NIH guide for the Care and Use of Laboratory Animals)に従って行われた。
組織学的分析
ブアン固定精巣および精巣上体の組織学的分析は、過ヨウ素酸シッフおよびヘマトキシリンを使用して、先に記載されたようにして(Kumar et al.,Nature Genetics 15:201(1997))実施した。ブアン固定精巣を使用して、記載されたようにして(Zhao et al.、Biol.Reprod.71:1016(2004)、ウサギ抗TNP2(1:600)染色およびヘマトキシリン対比染色を実施した。
精巣上体精子数
記載されたようにして(Roy et al.,FasebJ.21:1013(2007))、精巣上体全体から、または成体マウスの精巣上体尾部から単離された精子の計数を実施した。手短に述べると、精巣上体を解剖してあらかじめ暖めたM2培地に入れて刻み、計数に先立ってCOインキュベーター内で37℃でインキュベートした。
受精および胎芽発育可能性
雌と交尾して卵母細胞を受精させる、処理マウスの精子能力を評価するために、21日齢のC57BL6/J/129S5ハイブリッドメスに5IUの妊馬血清ゴナドトロピン(PMSG;Calbiochem,EMD,Gibbstown,NJ)、それに続いて48時間後に5IUのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG;Calbiochem,EMD,Gibbstown,NJ)を注射して、処理されたオスと交尾させた。記載されたようにして(Andreu−Vieyra et al.,PLoS Biol.8:e1000453(2010);およびBurns et al.,Science300:633(2003))、膣栓のあるメスの卵管膨大部から卵母細胞を単離して計数し、M16培地(Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)中で、24時間(2細胞胚の計数)および48時間(4細胞胚の計数)培養した。
定量的RT−PCR分析
TRIzol試薬(Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用して、マウス精巣から全RNAを単離した。次にSuperscript III逆転写酵素(Invitrogen,Carlsbad,CA)を使用して、全RNAを逆転写した。SYBR green master mixおよびカスタマイズされたプライマーを使用して、定量的PCRを実施した(表1)。
全ての定量的PCRアッセイは、各サンプルについて二連で行った。Gapdhを定量化のための内部対照として使用した。
その他の実施形態
前述の説明から、本明細書に記載される発明に変更および修正を加えて、様々な用途と条件に適合させてもよいことは明らかである。このような実施形態もまた、以下の請求項の範囲内である。
本明細書の任意の変数の定義における要素一覧の列挙は、任意の単一要素または列挙された要素の組み合わせ(またはサブコンビネーション)としての変数の定義を含む。本明細書の実施形態の列挙は、任意の単一実施形態としての、または任意のその他の実施形態またはその部分と組み合わさった、その実施形態を含む。
本明細書で言及される全ての特許および刊行物は、具体的にあらゆる目的のために特許および刊行物がそれぞれが独立して個々に援用されたかのように、参照によって本明細書に援用する。本明細書に記載される主題は、米国仮特許出願第61/334,991号明細書、米国仮特許出願第61/370,745号明細書、および米国仮特許出願第61/375,663号明細書の主題に関連してもよく、そのそれぞれを参照によって本明細書に組み込む。

Claims (23)

  1. ブロモドメイン精巣特異的タンパク質(BRDT)を阻害する化合物またはその塩の有効量を男性対象に投与するステップを含んでなる、男性対象において精子形成を低下させまたは抑制する方法。
  2. BRDTを阻害する化合物またはその塩の有効量を男性対象に投与するステップを含んでなる、対象において男性の妊性率を低下させる方法。
  3. 前記化合物またはその塩を精子数を低下させおよび/または精子運動性を低下させるのに十分な量で投与するステップを含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記化合物またはその塩を無精子症、精子減少症、および/または精子無力症を誘導するのに十分な量で投与するステップを含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記対象において避妊効果を誘導する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記化合物またはその塩を経口的に、経皮的に、または注射によって前記対象に投与する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記化合物またはその塩が錠剤またはカプセルの形態で投与される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記化合物またはその塩が、非経口注射、筋肉内注射、静脈内注射、皮下移植、皮下注射、または経皮製剤によって投与される、請求項6に記載の方法。
  9. 前記化合物またはその塩が、薬学的に許容できるキャリア、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記化合物が、JQ1または式I〜XXIIのいずれかの化合物、または本明細書で開示されるいずれかの化合物、またはその誘導体または塩である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記対象がヒトである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 男性対象において精子形成を低下させまたは抑制するのに効果的な量で、BRDTを阻害する化合物、またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグを含んでなる、医薬組成物。
  13. 前記医薬組成物が、精子数を低下させおよび/または精子運動性を抑制するのに十分な量の前記化合物またはその塩を含んでなる、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記医薬組成物が、無精子症、精子減少症、および/または精子無力症を誘導するのに十分な量の前記化合物またはその塩を含んでなる、請求項12に記載の医薬組成物。
  15. 前記医薬組成物が、前記対象において避妊効果を誘導するのに十分な量の前記化合物またはその塩を含んでなる、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記化合物またはその塩が経口的に、経皮的に、または注射によって前記対象に投与される、請求項12〜15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  17. 前記化合物またはその塩が錠剤またはカプセル中にある、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 前記医薬組成物が、非経口注射、筋肉内注射、静脈内注射、皮下移植、皮下注射、または経皮製剤によって投与される、請求項16に記載の医薬組成物。
  19. 前記医薬組成物が、薬学的に許容できるキャリア、賦形剤、または希釈剤をさらに含んでなる、請求項12〜18のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  20. 前記化合物が、JQ1または式I〜XXIIのいずれかの化合物、または本明細書で開示されるいずれかの化合物、またはその誘導体または塩である、請求項12〜19のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  21. 前記対象がヒトである、請求項12〜20のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  22. BRDTを阻害する化合物またはその薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグの有効量を含んでなる、男性の妊性を低下させるためのキット。
  23. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法で前記阻害剤を使用するための使用説明書をさらに含んでなる、請求項22に記載のキット。
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