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JP2013500023A - 凝集体およびその調製 - Google Patents

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JP2013500023A JP2012521914A JP2012521914A JP2013500023A JP 2013500023 A JP2013500023 A JP 2013500023A JP 2012521914 A JP2012521914 A JP 2012521914A JP 2012521914 A JP2012521914 A JP 2012521914A JP 2013500023 A JP2013500023 A JP 2013500023A
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Abstract

シリアルの凝集体は、糖類ではなく結合マトリックスによって結合され、フレークなどの特定形状のシリアルおよび澱粉系マトリックス形成材料のドライミックスを、任意選択で他の構成成分と共に供給することによって形成される。これらを、次に水と混合して結合マトリックスを水和させ、膨潤させてペーストを形成し、バルク材料を共に結合させる。得られたブレンドは、背圧および生成熱が、マトリックス材料が固まり過剰な熱を出さずに特定のシリアルを結合させるのに十分であるように、比較的開口形のダイを使用するまたはダイを使用せずに出口へと押出しする。押出機から押出した凝集体は、所望の大きさの小片に切断し、乾燥させて最終の所望の含水率とする。

Description

発明の分野
本願は、凝集体の調製およびそれによって製造された凝集体に関する。
発明の背景
押出し(extrusion)を用いて様々な食料製品(food products)を得るために、様々な手順が先行技術に記載されている。先行技術の調査によって以下の参考文献を見出した。
US20060286270 USP3600193 USP3753729、
USP4259359 USP4315954 USP4756921、
USP4837112 USP5097017 USP6419972、
USP6607760 USP6740348 USP6776734、
USP6830768 USP7037551 GB2111816。
しかし、これらの参考文献のうち、本明細書に記述する条件下で様々なシリアル(cereals)の凝集体を作製する方法を開示または示唆するものはない。
発明の概要
本発明によれば、結合マトリックス(binding matrix)によって保持される、シリアルの凝集体の調製手順が提供される。本発明は、本明細書に記述する通りに押出しに次いで乾燥させることによって様々なテクスチャー(texture)を有する様々な凝集体を製造するために、配合およびプロセス条件の組み合わせを使用する。それにより製造された凝集体は新規な製品であり、本発明の別の態様を形成する。
凝集体を作製することができる穀類としては、小麦、オーツ麦(oats)、大麦、トウモロコシ、米、ライ麦、ライコムギ、ソバ、カムート、スペルトコムギ、キノア、アマランス、テフ、およびヒトツブコムギが挙げられる。ここに提供されるシリアル系凝集体は、穀物(grains)、マメ科植物(legumes)、マメ類、種子、果物および液果(berries)、野菜、香辛料、ココナツ、木の実、プレバイオテックス、ココア、および他の香味料の、様々な組み合わせを含むことができる。
こうしたシリアル系凝集体は、ヨーグルト、アイスクリーム、およびクリームチーズなどの乳製品(dairy-based products)用のトッピング(toppers)、クランブル(crumbles)または含有物(inclusions);パイ、カスタード、ケーキ、およびコブラ−などのデザート品用のトッピングまたはクランブル;パスタ、サラダ、ピザ、またはキャセロールなどの塩味品(savoury items)用のトッピング、クランブル、または含有物;グラノーラまたはスナックバーの構成成分:インスタント(ready-to-eat)シリアルへの添加物;野菜、果物、乳製品(dairy)または他のタンパク質基材へのコーティングを含めて、ならびに、果物と液体の混合品(fruit and wet mixes)の構成成分として、様々な潜在的(potential)食品用途に使用することができる。
図1Aおよび図1Bは、典型的な商用凝集体の取り合わせ(assortment)に対して、本発明の代表的な凝集体を比較する写真である。 図2は、本発明の凝集体製造のプロセス図である。 図3は、様々な配合の結合マトリックスを組み込んだ(incorporate)甘味凝集体(sweet agglomerates)のテクスチャー比較を明示するために実施した実験からの結果のグラフ表示である。 図4は、様々な濃度の結合マトリックス、水、油、およびショートニングを組み込んだ甘味凝集体のテクスチャー比較を明示するために実施した実験からの結果のグラフ表示である。 図5は、本発明の凝集体と市販の凝集体のテクスチャー比較を明示するために実施した、第1の一連の実験の結果のグラフ表示である。 図6は、本発明の凝集体と市販の凝集体のテクスチャー比較を明示するために実施した、第2の一連の実験の結果のグラフ表示である。 図7は、本発明の凝集体と市販の凝集体のテクスチャー比較を明示するために実施した、第3の一連の実験の結果のグラフ表示である。 図8は、市販の凝集体と比較した本発明の凝集体の耐摩耗性(attrition resistance)を明示するために実施した、一連の実験の結果のグラフ表示である。
発明の一般的な説明
ここに提供される凝集体は、澱粉系結合マトリックス(starch-based binding matrix)によって結合される、フレークなどの粒状シリアルを含む。この澱粉系結合マトリックスは、成分の配合に応じて全凝集体の約5から約20重量%までの量で存在することができる。該マトリックスは、凝集体の構成成分を結合し、凝集材料の香味(flavour)または外観に有害な影響(adverse affect)を及ぼさない。これにより、凝集体に糖の含有量を制限して配合できるようになり、よって香味およびその適用可能性の範囲を広げることが可能となる。マトリックス配合および/またはプロセス条件の操作を通して、凝集体のテクスチャー特性および外観を制御することができる。
凝集体に利用される澱粉は、加熱調理(cooking)することなく素早く粘度が高くなり(thicken)、短い混合時間の後に完全に凝集体混合物内に組み込まれるものである。製品である凝集体に存在する結合マトリックスは、押出した凝集体を乾燥させるために加熱した後に、目に見える存在を示さない。
凝集力(cohesive strength)、硬さ、クランチ性(crunchiness)、香味、および咀嚼性(chewiness)などの凝集体の特性を変えるために、結合マトリックスは、澱粉に加えて、タンパク質、糖類、ガム(gums)、および油を含むことができる。
図2Bの既存の市販凝集体と対比される、本発明の凝集体の外観を図1Aに示す。
ここに提供される凝集体は、その最大寸法(largest dimension)が典型的には約2mmから12mmまでの範囲であり、かさ密度が約0.3cmから約0.5cmまでである。その含水率は、約3%から約8%までの範囲であってもよい。
配合およびプロセス条件に応じて、該凝集体は、相異なる(distinctive)不規則な形状の粒から、より均質で形状の揃った小片まで、外観を相当に変えることができる。該凝集体は、多種多様な色および香味を有することができる。
該凝集体は、クランチ性および破砕性(fracturability)の望ましいテクスチャー特性を有する。12.5mmのアクリル製円筒プローブを装備したStable Microsystems Texture Analyzer XT2iで計測したところ、該凝集体は、圧縮に対して、約10から約20kgまでの力のピーク抵抗値(a peak resistance to compression of about 10 to about 20 kg of force)を示し、全抵抗値は約5から約10kg sまでである。
該凝集体は耐摩耗性が強化されているので、局所的な(topical)調味料の添加、シリアルバー製造業者用の「一体的」導入("all-in-one" inclusions)などのさらなる様々な加工に、または衣/パン粉付けシステム(batter/breaded systems)用のコーティングシステムの構成成分として、利用することが可能となる。凝集体の粒状化プロファイル(granulation profile)をさして変えることなく局所的調味料(topical seasonings)を添加できることにより、広範な香味プロファイルに対応するために調味されうる、汎用的な凝集体ベース(generic agglomerate bases)の効率的な使用が可能となる。
本発明に従って、異なる様々な凝集体を提供することができる。こうした凝集体を形成できるいくつかの典型的なドライミックスの配合を、以下の表1および表2に示す。
Figure 2013500023
Figure 2013500023
本発明に従って凝集体を製造する一般的なプロセスを図2に示す。約5から約15重量%で結合マトリックス構成成分を含む乾燥成分を、混合機内で共にブレンドする。ブレンドした混合物を次に押出機のプレコンディショナーに送り、そこで水および/または水蒸気を、典型的には乾燥原料供給量(dry feed rate)の約5から約10重量%の間で添加することができる。凝集体混合物に添加する水分の量は、結合マトリックスを水和させ(hydrate)るのに十分な量とすべきであり、もって結合マトリックスを膨潤させてペーストを形成し、押出しプロセス中にバルク構成成分を互いに結合させることを可能とする。得られたブレンドを次に押出機に通し、そこで追加の水および他の液体構成成分を添加することができる。押出機内で発生する熱および背圧が、凝集体の構造を損なう過剰な剪断力を伴わずにマトリックス材料が粒状シリアルを結合させるために十分であるように、押出機は比較的開口形であるダイ(relatively open die)を使用するまたは開放型(open ended)である。発生する熱は押出機を冷却することによって制御し、組成物が押出機を通過する間に加熱調理されないようにすることができる。採用するプロセス条件は、採用する押出機の具体的な形態によって決まる。
ダイを通す押出しに続き、形成した凝集体を所望の大きさの小片に切断し、その後乾燥機へ運搬し、そこで典型的な乾燥条件下で乾燥させてまたはトースト(toast)して所望の最終含水率とする。いくつかの凝集体は、乾燥後に局所的な調味プロセスを受けることがある。
押出機を、典型的には以下の表3および表4に概要を示すパラメータに従って運転することができる。
Figure 2013500023
Figure 2013500023

例1:
本例は、様々な配合の結合マトリックスによって結合された、甘味凝集体標準円板のテクスチャー属性を明示する。
テクスチャー分析は、12.5mmのアクリル製円筒プローブを装備したStable Microsystems TA−XT2i Texture Analyzerを使用して行った。凝集体円板は、高さ10mmおよび直径20mmに標準化した。該凝集体円板混合物は、5重量%の油と20重量%の水を含有しており、乾燥させて水分を4〜5重量%とした。
下記のデータでは、「ピーク抵抗値」は、試料を圧縮するときにテクスチャー分析器のプローブに見出される最大の力である。「全抵抗値」は、試験期間を通して加えられた力の合計である。「咀嚼性」は、ピーク抵抗値の全抵抗値に対する比である。より噛み応えがある(chewier)凝集体ほど、耐破砕時間が長くなるが、圧縮するのに必要とされる全体的な力が少なくなる。1.5〜2.0周辺の値は、硬過ぎるとは見なされずに、通常クランチ性があり破砕されやすく、それに対して3を超える値は、より軟らかく、より噛み応えがある凝集体を示している。
表5に示す結合マトリックスの配合のテクスチャー効果を表6に示し、図3にグラフ表示する。
Figure 2013500023
Figure 2013500023
結合マトリックスの配合Aの100%において、化学変性インスタントトウモロコシ澱粉(instant corn starch)は、代わりの2種類の澱粉である化学変性インスタント小麦澱粉(F種)および機械変性インスタント小麦澱粉(G種)よりも望ましいテクスチャー特性および強度を凝集体円板に付与した。この理由から、化学変性インスタントトウモロコシ澱粉を、結合マトリックスの基本構成成分として選択した。
トウモロコシマルトデキストリン(B種)を添加すると、澱粉の性能に相乗効果を与え、凝集体混合物中への分散を向上させ、結合マトリックスを改善した。さらなる試験により、マトリックス中で濃度が40%を超えると、マルトデキストリンの存在により、マトリックスの結合強度が低下し始めることが示された。タピオカデキストリン(C種)は、同じ40%の濃度においてそれほどには性能が良くなかった。
エンドウマメタンパク質(D種)、メチルセルロース(E種)またはキサンタンガム(H種)を添加すると、テクスチャー分析器で計測した凝集体のテクスチャー特性に有意な影響を及ぼさなかった。しかし、D種およびH種は、目に見えてクリスプ性が増したテクスチャーを凝集体円板に付与した。
例2:
本例は、様々な濃度の、結合マトリックス、水、油、およびショートニングを有する、凝集体標準円板のテクスチャー属性を例示する。
表7に示す通りに配合を変更した以外は、例1に記述した通りにテクスチャー分析を行った。グラフ表示を図4に示す。
Figure 2013500023
この例では、結合マトリックスのA種を使用した。結合マトリックスを増加させると、凝集体の強度が上がった。濃度を低くすると、結合マトリックスの量が凝集体の構成成分を結合させるには不十分になる。結合マトリックスの濃度が高いと、典型的には、不利なテクスチャー属性を有する、密度および/または硬さの増加した凝集体が得られる。結合マトリックス濃度と凝集体のテクスチャーとの間の関係は直線的ではない。
水の濃度は、テクスチャーと凝集体の弾力性(resiliency)に有意な効果がある。水の濃度が低いと、凝集体混合物中の結合マトリックスの水和(hydration)が乏しくなり、その結果、貧弱に形成された凝集体が得られる。水分含有率を増加させると、結合マトリックスの分散および水和が向上することにより、結合マトリックスの性能が向上する。しかし、水の濃度をより高くすると、凝集体を乾燥させるのに必要な時間が増加するので望ましくはないものとなる。
ヒマワリ油を添加すると、凝集体が有意に軟らかくなることを認めることができるが、効果の強さは、添加する油の濃度が5重量%を超えると急速に減少する。
パーム油ショートニングを10重量%で添加すると、凝集体のテクスチャーが有意に変わり、はるかに軟らかく噛み応えが増した小片が得られたが、凝集体の凝集力を損なうことはなかった。ショートニングのテクスチャー効果は、等価な重量%の油よりも明白であった。
例3:
本例は、本発明による甘味凝集体の製造を例示する。
甘味凝集体は、以下の表8に示す配合を有するドライミックスから、表9に示す運転パラメータの範囲に従って運転されるWenger TX−144 Extruderを使用して製造した。
Figure 2013500023
Figure 2013500023
ドライミックスをブレンドした後に押出機の原料供給システムに投入した。乾燥原料供給量は1500kg/時であり、水は、プレコンディショニングシリンダーと押出機に分けて添加した。得られた凝集体を乾燥させて約3から5重量%の含水率とした。
水の添加量を増加し、または押出機のRPMを増加すると、オーツ麦小片が不明瞭になり(less distinct)、粘着性が増した、より均質な製品が得られた。粘着性凝集体は、プロセスハンドリングには一般に望ましくはなく、特に空気輸送を利用するシステムではそうである。押出機バレル(barrel)に添加する水に対してプレコンディションで添加する水の比率を増加させると、凝集体の破損が減少し、より明瞭な(distinct)凝集体が得られた。切断ナイフの速度の調整により、凝集体の大きさおよび形状の粗調整が可能となった。
甘味凝集体の大多数は、大きさが2から12mmまでの範囲であり、平均かさ密度が0.41g/cmであった。
例4:
本例は、本発明による塩味凝集体の製造を例示する。
例3の手順を、以下の表10に示す配合を有するドライミックスを使用し、表11で指定するプロセス条件で繰り返した。
Figure 2013500023
結合マトリックスは、ドライブレンド内でのその分散を向上させるために、代わりの水溶性成分であるマルトデキストリンを含有していた。これが、例3で採用した高濃度の砂糖の代わりとなった。膨張剤(leavening)は、例3で使用した高濃度の砂糖の非存在下で、クリスプ性がある(crispy)テクスチャーを与えるのを助けるために使用した。
Figure 2013500023
乾燥原料供給量は1500から2000kg/時の範囲であり、水は、プレコンディショナーと押出機バレル間で、2:1の割合で不均等に分割して添加した。
ダイの狭窄部(constriction)を取り除いたことにより、シリアルの粒の結着性(cereal particle integrity)が向上した、望ましいランダムなフレーク状凝集体が得られた。膨らんだ孔構造が生じたため粒子密度が減少したことにより、クリスプ性が増進した。
塩味凝集体の大きさは、2から12mmまでの範囲であり、平均かさ密度は0.33g/cmであった。
例5:
本例は、調味した塩味凝集体の提供を例示する。
例4に記述した通りに製造した塩味凝集体のサイズ特異的な分級物(6から12mm)を、ローテックスふるい機(rotex sifter)を通して得て、表12に示す配合に従って調味済み塩味凝集体に形成した。
Figure 2013500023
大きさを揃えた凝集体を調味ラインに移送し、そこで、凝集体が回転ドラムを通過するときにショートニングと調味料の混合品を凝集体に施した。調味プロセスを通して2%の細かい小片(<2mm)が生成しただけで、粒状化において極めて小さな変化しか観察されなかった。
例6:
本例は、ブースター甘味凝集体(sweet booster agglomerate)の製造を例示する。
以下の表13に示す配合を有するドライミックスからブースター甘味凝集体を調製するために、以下の表14に示すプロセス条件を使用して、例3の手順を再び繰り返した。用語「ブースター」は、相当な量の、繊維、イヌリン、およびβ−グルカンなどの健康促進成分を配合することを指す。テクスチャー特性を向上させるために、やはり膨張剤を添加した。
Figure 2013500023
Figure 2013500023
乾燥原料供給量は2000kg/時であり、水は、プレコンディショナーと押出機バレルの間で、2:3の割合で不均等に分割して添加した。
開放型押出機を使うことにより、望ましいランダムな形状の外観を有するブースター甘味凝集体が製造された。ミックス中の水溶性成分、特に水溶性繊維の割合(%)を高くすると、凝集体の乾燥時間が増加した。この試験では、かかる成分が存在すると、シリアルフレークの結着性を強化しより軽いテクスチャーを付与するために、プレコンディショナーでよりむしろ押出機バレルを通る水のレベルを高くして使用することが必要となった。凝集体の大多数は、大きさが2から12mmまでの範囲であり、平均かさ密度が0.37g/ccであった。
例7:
本例は、本発明によるクランベリー凝集体の調製を例示する。
クランベリー凝集体を形成するために、Wenger TX−144 Extruderの代わりにExtru−Tech E525 5−head Extruderを使用し、以下の表15に示す配合を有するドライミックスを使用し、以下の表15に示す運転パラメータを利用して、例1を繰り返した。乾燥原料供給量は180kg/時であり、水は押出機バレルにのみ添加した。
Figure 2013500023
Figure 2013500023
Extru−Tech E525押出機の方が低RPMであり弱い構成(less aggressive configuration)であることにより、Wenger TX−144押出機で製造された凝集体と比較すると、見て分かる大きな差がある凝集体が製造された。ナイフ速度を減少させたことにより、外観がより丸く、より大きい小片が製造された。上記の例の場合のように大型の産業用乾燥機を使用したのではなく、より小型の市販のオーブンを使用したため、さらなる乾燥時間が必要となった。
クランベリーの小片は、グラノーラ/大麦のベースに対して視覚および香味の強い対照を提供した。凝集体は、典型的には大きさが6から12mmまでであり、平均かさ密度が0.41g/ccであった。
例8:
本例は、前記の例に記述した通りに調製した凝集体の性能を、市販の凝集体と比較する。
市販の凝集体タイプ1は、典型的なドラムプロセスで製造された。市販の凝集体タイプ2。
(a)ホットシリアル(hot cereal)への適用
オートミールを湯(80℃から85℃)で水分を含ませた後に、凝集体を入れて攪拌し、得られた混合物を5分間保持した。得られた結果を、以下の表17と、図5に示す。
Figure 2013500023
表10のデータからわかるように、調味済み甘味凝集体はその全体的なテクスチャーを維持し、咀嚼性がわずかに増加した。調味しない例3の甘味凝集体は、保持後のテクスチャーについては市販凝集体と同等であった。全体的な凝集体の外観を変えることなく局所的に調味料を添加できる利点により、湿分移動(moisture migration)へのさらなるバリア、凝集体のテクスチャーの維持の長期化が得られる。
(b)コールドシリアルへの適用
凝集体を冷たい牛乳に入れて攪拌し、5分間保持した。得られた結果を以下の表18、および図6に示す。
Figure 2013500023
ホットシリアルへの適用と同様に、例3の甘味凝集体を調味したものは、その全体的なテクスチャーを維持し、咀嚼性がわずかに増加したのみであった。調味しない例1の甘味凝集体は、市販凝集体と同等であった。
(c)焼き上げ品(baked goods)への適用
水和させたマフィンミックス(hydrated muffin mix)に凝集体を局所的に添加した後に焼き上げた。焼き上げたマフィンを丸一日放置した後に、凝集体についてテクスチャー分析を行った。生じたデータを以下の表19、および図7に表示する。
Figure 2013500023
本発明の甘味および塩味凝集体は両方とも、そのクランチ性があるテクスチャーが保たれるまたは向上したが、一方、2種類の市販クラスター(cluster)はわずかに軟らかくなり噛み応えが増した。マフィンミックス中の含有物として、本発明の凝集体はその結着性を保ったが、一方市販凝集体は焼き上げプロセス中に崩壊し、目立たない(non-descript)オーツ麦の小片としてマフィン生地中に組み込まれていた。
例9:
本例は、市販の凝集体と比較した本発明の凝集体の耐摩耗性を例示する。
例3および4に記述する通りに調製した甘味および塩味凝集体、ならびに2種類の市販凝集体を、パドル取付け具を有するKitchenAid Profession Mixer(350W)内で、高速で10分間連続的にブレンドした。得られた結果を以下の表13、および図8に示す。
Figure 2013500023
表13のデータからわかるように、市販の凝集体と比較すると、本発明の凝集体の方が大型または中型の粒を有意に多く保ち、市販製品と比較すると小型の小片(細粒)を少なく生成し、それにより大きな耐摩耗性を示した。市販の凝集体は、崩壊するとオーツ麦フレークまたはクリスプライスなどの個々の凝集体構成要素を生じる傾向があったが、本発明の凝集体は、典型的には全体的な外観をその当初の状態と同様に保った。
本開示の総括
本開示を総括すると、結合マトリックス中のシリアルの凝集体が、穏やかな条件下での押出しおよびその後の乾燥によって調製される。本発明の範囲内で改変が可能である。

Claims (14)

  1. 澱粉系結合マトリックス中に固定された(set)未加熱調理粒状シリアルを含む、食物凝集体。
  2. 澱粉系結合マトリックスが、凝集体の5から20重量%までを構成する、請求項1に記載の食物凝集体。
  3. 澱粉系結合マトリックスが、凝集体の5から15重量%までを構成する、請求項2に記載の食物凝集体。
  4. 最大寸法で約2から12mmまでの大きさ、約0.3から約0.5cmまでのかさ密度、および約3から約8重量%までの含水率を有する、請求項1に記載の食物凝集体。
  5. 耐摩耗性、クランチ性および破砕性のテクスチャー特性を有する、請求項1に記載の食物凝集体。
  6. 12.5mmのアクリル製円筒プローブを装備したStable Microsystems Texture Analyzer XT2iで計測した場合、約10から約20kgまでの力の、圧縮に対するピーク抵抗値を示し、全抵抗値が約5から約10kgまでである、請求項5に記載の食物凝集体。
  7. 以下の成分の混合物から形成される、請求項1に記載の凝集体。
    Figure 2013500023
  8. 以下の成分の混合物から形成される、請求項1に記載の凝集体。
    Figure 2013500023
  9. 前記澱粉系マトリックスが、デキストリン、タンパク質およびガムのうちの1種または複数と共に澱粉を含む、請求項1に記載の凝集体。
  10. 前記デキストリン、タンパク質および/またはガムが、結合マトリックスの最大約40重量%の量で存在する、請求項9に記載の凝集体。
  11. 食物凝集体を調製する方法であって、
    粒状シリアルと澱粉系結合マトリックスの混合物をドライブレンドするステップ、
    該結合マトリックスが水和するのに十分な量の水を該ブレンドに添加するステップ、
    マトリックス材料が粒状シリアルを結合させるのに十分であるが、粒状シリアルを加熱調理するまたはトーストするのに不十分である熱を発生させながら、得られた混合物を出口へ押出しするステップ、
    押出した凝集体を所望の大きさの小片に切断するステップ、および
    凝集体小片を乾燥させるステップ
    を含む方法。
  12. 前記水が、押出機に対するプレコンディショナー中で、もしくは押出機のバレル中で、またはプレコンディショナーとバレルに分割されて、該ブレンドに添加される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記プレコンディショナーおよび押出機が、以下の条件およびパラメータの下で運転される、請求項12に記載の方法。
    Figure 2013500023
  14. 前記プレコンディショナーおよび押出機が、以下の条件およびパラメータの下で運転される、請求項12に記載の方法。
    Figure 2013500023
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