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JP2013209320A - アスコルビン酸誘導体が配合されたリポソーム組成物 - Google Patents

アスコルビン酸誘導体が配合されたリポソーム組成物 Download PDF

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JP2013209320A JP2012079994A JP2012079994A JP2013209320A JP 2013209320 A JP2013209320 A JP 2013209320A JP 2012079994 A JP2012079994 A JP 2012079994A JP 2012079994 A JP2012079994 A JP 2012079994A JP 2013209320 A JP2013209320 A JP 2013209320A
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Abstract

【課題】リポソーム組成物における、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの、高温及び低温での安定性を向上させる。特に、低温での白濁・沈殿を抑制する手段を提供する。
【課題手段】次の成分(a)〜(g);(a)リン脂質;(b)コレステロール及び/又はフィトステロール;(c)水溶性抗酸化剤;(d)キレート剤;(e)窒素原子を2個以上含むアミノ酸(f)アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩;(g)水、が配合され、成分(a)と成分(b)が脂質二分子膜を形成している、リポソーム組成物とする。本発明により得られるリポソーム組成物は、そのままで化粧料又は皮膚外用剤とすることができ、また化粧料又は皮膚外用剤に配合して、さまざまな形態とすることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩を配合した、リポソーム組成物に関する。本発明のリポソーム組成物は、化粧料又は皮膚外用剤として用いることができる。
ビタミンC誘導体であるアスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルは、美白、抗炎症、アンチエイジング等の作用を有する両親媒性の成分として、各種の化粧料組成物に用いられている。この成分の安定性を向上させるために、いくつかの技術が検討されてきた。
特許文献1には、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩と、多価アルコールとを含有することを特徴と皮膚外用剤が記載されており、これによれば、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩を皮膚外用剤として製剤した場合でも、経時的な濁り及び沈殿の発生を防ぐことができることが述べられている。また特許文献2には、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルの脂肪酸エステル及び/又はその塩、0.07〜0.65のIOB値を有する液状油、界面活性剤、及び水を含有する水中油型組成物が記載されており、これによれば、有効成分であるL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルの脂肪酸エステル及び/又はその塩の水中油型組成物における加水分解が抑制され、安定配合が可能となる旨が述べられている。さらに特許文献3には、特定のアスコルビン酸−2−リン酸エステル誘導体、非イオン性界面活性剤
及び水を含有する組成物を調製し、これと2価以上の金属塩又はその水溶液を混合するこ
とにより調製したことを特徴とする組成物が記載されており、これによれば当該アスコルビン酸誘導体の安定性を飛躍的に向上させることが可能となる旨が述べられている。
さらに特許文献4は、アスコルビン酸エステルに関するものではないが、油溶性という性質が共通するレチノイドの配合に関するものであり、これには、水素添加リン脂質からなる脂質二分子膜中に、少なくともレチノイドと疎水性抗酸化剤とを内包するレチノイド内包粒子を含有することを特徴とするレチノイド安定化組成物が記載されている。そしてこのようなレチノイド安定化組成物により、優れた経時安定性を有し、べたつかず、みずみずしい感触を有する水系製剤を提供することできる旨が述べられている。他に、剤形を検討したものとして、特許文献5には、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩(A)と、水溶性合成高分子化合物(B)と、水(C)とを含有することを特徴とする皮膚外用剤が記載されており、これによると剤中の上記式(1)で示されるアスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の分解及び減少を防ぐことができ、皮膚外用剤の着色及び/又は沈殿(濁り)の発生を抑制することができる旨が述べられている。
特開2005−336156(特許04672328) 特開2009−249325 特開2007−320858 特開2009−256268 特開2005−187466
しかしながら、従来の方法では、アスコルビン酸誘導体の安定性は十分とはいえなかった。特にアスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルに関しては、高温での安定性と、低温での白濁沈殿の問題が生じていたが、とりわけ低温での安定性に関して検討した報告は見当たらない。
本発明者らが検討した結果、リン脂質をベースとしたリポソームに配合することにより、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの安定化が著しく向上することが分かった。リポソームによる安定化は、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の、両親媒性構造という特性も寄与していると考えられる。
本発明は、以下を提供する。
[1] 次の成分(a)〜(g);
(a)リン脂質
(b)コレステロール及び/又はフィトステロール
(c)水溶性抗酸化剤
(d)キレート剤
(e)分子内に窒素原子を2個以上含むアミノ酸
(f)アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩
(g)水
が配合され、成分(a)と成分(b)が脂質二分子膜を形成している、リポソーム組成物。
[2] 成分(c)が、ピロ亜硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜ジチオン酸塩及びチオ硫酸塩から選ばれる硫黄含有抗酸化化合物である、[1]に記載のリポソーム組成物。
[3] 成分(d)が、エデト酸二ナトリウム及びジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウムから選ばれる、[1]又は[2]記載のリポソーム組成物。
[4] 成分(e)が、アルギニン又はヒスチジンから選ばれる、[1]〜[3]のいずれか一記載のリポソーム組成物。
[5] 成分(f)が、前記脂質二分子膜中に内包されている、[1]〜[4]のいずれか一記載のリポソーム組成物。
[6] 成分(f)の高級脂肪酸が、パルミチン酸である、[1]〜[5]のいずれか一に記載のリポソーム組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれか一記載のリポソーム組成物が配合された、化粧料又は皮膚外用剤。
[8] 成分(a)及び(b)の混合物と、(f)とを混合する工程を含む製造工程により製造された、[1]〜[7]のいずれか一に記載のリポソーム組成物。
本発明によれば、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の組成物中での安定性が向上する。
本発明によれば、低温及び高温において、製剤中のアスコルビン酸−2−リン酸エステル誘導体の安定性が高く、分解による製剤の黄変や褐変が極めて起こりにくく沈殿の生じにくいリポソーム組成物が得られる。
図1は、実施例1のリポソーム組成物の偏光顕微鏡写真である。成分Bを加えて攪拌した後のものについて、脂質二分子膜が形成されていることの指標となるマルテーゼクロス像の存在を直行ニコル下で偏光顕微鏡観察した。
本発明のリポソーム組成物は、次の成分が配合されている:
(a)リン脂質
(b)コレステロール及び/又はフィトステロール
(c)水溶性抗酸化剤
(d)キレート剤
(e)アルギニン、グルタミン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、グリシルグリシン、アスパラギンから選ばれる、窒素原子を2個以上含むアミノ酸
(f)アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩
(g)水。
なお、本発明で数値範囲を「X〜Y」で表すときは、特に記載した場合を除き、両端X及びYを含む。また、本発明である成分に関し「塩」というときは、特に記載した場合を除き、化粧料又は皮膚外用剤として許容される塩をいい、これには、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、又は亜鉛塩等が含まれる。
〔成分(a)〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物は、リン脂質を含む。本発明の成分(a)は、脂質二分子膜を構成する。
本発明で「リン脂質」というときは、特に記載した場合を除き、グリセリン又はスフィンゴシンを中心骨格として脂肪酸とリン酸が結合し、さらにリン酸にアルコールがエステル結合した構造をもつものをいう。リン脂質を構成する脂肪酸としては、炭素数7〜22の飽和及び不飽和カルボン酸が挙げられる。リン脂質を構成するアルコールとしては、窒素が含まれることが多く、このような例としては、コリン、エタノールアミン、イノシトール、セリン等がある。
本発明には、天然の大豆や卵黄から抽出した大豆レシチン、卵黄レシチン及び/又はこれらを水素添加した水素添加レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチンや合成リン脂質など、一般にリン脂質として知られるものが使用できる。より詳細には、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、及びホスファチジルイノシトール等を好ましく用いることができる。これらの中から、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
本発明の成分(a)の配合量は、特に限定されるものではないが、組成物の全量に対して、0.005〜10質量%(以下、単に「%」と略すことがある。)であることが好ましく、0.01〜4%であることがより好ましく、0.02〜2%であることがさらに好ましい。このような上限値以下であれば、浸透感に優れ、べたつきの気にならないものとすることができる。またこのような下限値以上であれば、高温での変色がさらに抑制でき、また低温での沈殿がさらに抑制できる。
なお、本発明で「高温」というときは、特に記載した場合を除き、50℃以上をいい、本発明で「低温」というときは、特に記載した場合を除き、5℃以下をいう。高温での安定性及び低温での安定性は、その温度で数日〜数か月、例えば1か月保存した際の、変色の有無、沈殿の有無、官能試験を行うことによって、評価できる。
〔成分(b)〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物は、コレステロール及び/又はフィトステロールを含む。本発明の成分(b)は、成分(a)とともに、脂質二分子膜を構成する。成分(b)は、脂質二分子膜構造の安定性に寄与しており、これを配合することで保存安定性を向上させることができる。
成分(b)の配合量は、特に限定されるものではないが、高温での安定性上、組成物の全量に対して、0.001〜2.5であることが好ましく、0.002〜1%であることがより好ましく、0.005〜0.5%であることがさらに好ましい。このような上限値以下であれば、浸透感に優れ、べたつきの気にならないものとすることができるため好ましい。またこのような下限値以上であれば、高温での変色がさらに抑制でき、また低温での沈殿がさらに抑制できるため好ましい。
本発明のリポソーム組成物において、成分(a)と成分(b)の配合質量比が、(a):(b)が4:0.01〜2の範囲にあると、リポソーム組成物の保存安定性がより良好なものとなり、4:0.1〜2であることがより好ましく、4:0.5〜1.5であることがさらに好ましい。このような範囲とすることによって、さらに保存安定性が好ましいものとなる。
〔成分(c)〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物は、水溶性抗酸化剤を配合する。水性抗酸化剤の特に好ましい例は、ピロ亜硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜ジチオン酸塩及びチオ硫酸塩から選ばれる硫黄含有化合物である。本発明の成分(c)は、抗酸化作用を発揮しうるものであり、成分(f)の酸化分解を防止しうる。
成分(c)としては、必要に応じて1種又は2種以上用いることができ、少なくとも、ピロ亜硫酸塩又はチオ硫酸塩を用いることが好ましく、ピロ亜硫酸ナトリウム又はチオ硫酸ナトリウムを用いることがより好ましい。
本発明の成分(c)の配合量は、特に限定されるものではないが、組成物の全量に対して0.0003〜0.03%であることが好ましく、保存安定性の点で0.001〜0.01%がより好ましい。
〔成分(d)〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物は、キレート剤を含む。
成分(d)としては、必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。成分(d)の例は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)四酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジ酒石酸、クエン酸、ポリリン酸、メタリン酸、又はこれらの塩が挙げられる。これらの中でも、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレントリアミン五酢酸(DTPA)又はこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が保存安定性の点で好ましい。成分(d)として、EDTA又はDTPAの塩を用いる場合、化粧料又は皮膚外用剤に用いることのできる塩であれば、特に限定されないが、例えば、ナトリウム又はカリウム塩であれば、好適に用いることができ、必要に応じて1種、又は混合して用いてもよい。
本発明の成分(d)の配合量は、特に限定されるものではないが、組成物の全量に対して0.01〜1%であることが好ましく、経時安定上、0.05〜0.3%がより好ましい。このような範囲は、1.リン脂質コレステロール混合物(4:1) 1.0
2.ジプロピレングリコール 5.0
3.アスタキサンチン 0.0005
4.トコフェロール 0.0001
5.トリカプリル酸グリセリル 0.008
6.精製水 50.0
7.パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム 0.5
実施例で用いたエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを用いる場合に特に適しているが、本発明の成分(d)として、EDTA自体又はそれ以外のEDTAの塩を用いる場合、上述の範囲の二ナトリウム塩に相当する量(モル当量)を用いることができ、またDTPA又はその塩を用いる場合も、当業者であれば配位数やモル数を考慮し、相当する量を用いることができる。
〔成分(e)〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物は、分子内に窒素原子を2個以上含むアミノ酸を含む。分子内に窒素原子を2個以上含むアミノ酸としては、アルギニン、グルタミン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、グリシルグリシン、及びアスパラギンから選択することができる。本発明者らの検討によると、成分(e)のかわりにグリシンを用いた場合には、浸透感やべたつきに関する官能評価は変わらなかったものの、高温及び低温において、変色及び沈殿が生じる傾向があった。したがって、成分(e)は、本願のリポソーム組成物の保存安定性に寄与する成分であるといえる。
成分(e)のうち、本発明に用いるのに特に好ましいのは、アルギニン及び/又はヒスチジンである。
成分(e)としては、必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
本発明の成分(e)の配合量は、特に限定されるものではないが、組成物の全量に対して0.01〜1%であることが好ましく、0.05〜0.3%がより好ましい。このような範囲で配合することにより、沈殿がさらに抑制できるため好ましい。
〔成分(f)〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物は、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩を含む。
本発明で「アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩」というときは、特に記載した場合を除き、アスコルビン酸の2位の水酸基にリン酸がエステル結合し、6位の水酸基に高級脂肪酸がエステル結合した化合物であって、2位の水酸基にエステル結合したリン酸残基が、塩を形成しているものをいう。
エステル結合した高級脂肪酸残基は、好ましくは炭素数10〜20の脂肪族カルボン酸の残基であり、より好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、2−ヘキシルデカン酸又はイソステアリン酸の残基であり、さらに好ましくは、パルミチン酸の残基である。
塩の例としては、化粧料又は皮膚外用剤として許容されるものである限り、特に限定されず、アルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の塩、第3級アミン等の塩等を挙げることができ、好ましい例として、上述したナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、又は亜鉛塩等を挙げることができる。
本発明に用いられるアスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の好ましい例は、パルミチン酸アスコルビルリン酸の塩であり、より特定すると、パルミチン酸アスコルビルリン酸のナトリウム塩又はマグネシウム塩である。本発明に特に好適に用いられるアスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の一例は、パルミチン酸アスコルビルリン酸(化学名:L−アスコルビン酸−2−リン酸三ナトリウム(trisodium L-ascorbyl 2-phosphate))である。
本発明では、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩として、1種のみ用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩は、アスコルビン酸のリン酸エステルにさらに高級脂肪酸残基を導入することにより、水溶性のアスコルビン酸誘導体に親油性が付与されており、両親媒性である。既存のアスコルビン酸誘導体に比べ、皮膚浸透性に優れており、皮膚のコラーゲン合成を促進し、アンチエイジング(抗シワ)効果がより期待できる。
本発明の水中油型乳化組成物におけるアスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の配合量は、0.01〜5%とすることができ、0.05〜3%とすることが好ましい。
〔水相〕
本発明の組成物は、脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物であり、水相の媒質として、水を用いる。水は、脂質二分子膜の内相における媒質であり、また脂質二分子膜の外相における媒質でもある。水は、使用時及び使用後の皮膚にみずみずしい感触を付与しうる。
用いることのできる水は、化粧料又は皮膚外用剤として許容できるものであれば特に制限はなく、たとえは、精製水の他、硬水、軟水、天然水、上水道水、海水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水を用いることができる。水の含有量は特に限定されず適宜、他の成分量に応じて配合することができる。
〔他の成分〕
本発明のリポソーム組成物は、上記成分以外にも、種々の成分を配合することが可能である。特に多価アルコールを配合することで、保存安定性や使用感において、より優れたリポソーム組成物を得ることができる。本発明に用いることのできる多価アルコールは、特に限定されず、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール等を用いることができる。中でも、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが特に好ましい。
本発明のリポソーム組成物においては、pH調節剤を用いてもよい。組成物のpHを8以下とすることにより、用いるリン脂質の加水分解を抑制し、乳化状態をより安定化することができる。pH調節剤は、皮膚に外用するための成分として許容できるものであれば特に限定されない。本発明に用いることのできるpH調節剤の例として、クエン酸及び/又は塩、リン酸及び/又は塩、酒石酸及び/又は塩、乳酸及び/又は塩が挙げられる。なお、本発明でpHをいうときは、特に記載した場合を除き、25℃のときの測定値である。
本発明のリポソーム組成物、あるいはリポソーム組成物を配合した化粧料又は皮膚外用剤には、油剤を配合させることができる。油分は肌を柔軟にし、肌のしっとり感を付与する作用を発揮しうる。
本発明で用いられる油剤としては、化粧料一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、親油性界面活性剤類、油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシュトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の植物油類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モクロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸等の脂肪酸類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、モノステアリン酸グリセリル、トリステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等の親油性界面活性剤類、パラアミノ安息香酸エチル、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等の油溶性紫外線吸収剤類、等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
リポソーム組成物内に配合される油剤量は、リン脂質の1/10以下の量であれば、安定な脂質二分子膜が形成されうる。
本発明のリポソーム組成物には、上記した必須成分の他に通常の化粧料又は皮膚外用剤に使用される成分、例えば、水溶性高分子、アルコール類、水性成分、界面活性剤、粉体、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美白や抗酸化等を目的とした美容剤、防腐剤、香料、清涼剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
美白剤としては、アルブチン、ビタミンC及びその誘導体、サンザシ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、カンゾウ抽出物、クララ(クジン)抽出物、コムギ抽出物、サイシン抽出物、コメ及びコメヌカ抽出物、ブラックカラント抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、コーヒー抽出物、ハトムギ(ヨクイニン)抽出物等が挙げられる。
抗酸化剤としては、コエンザイムQ10、αリポ酸、ビタミンE及びその誘導体、カロチノイド、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ルチン及びその誘導体、グルタチオン及びその誘導体、スーパーオキサイドディスムターゼ、マンニトール、ケイケットウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、シャクヤク抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、トルメンチラ抽出物、ブドウ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)等が挙げられる。
さらに、本発明の組成物には、乳化物に安定に配合することが困難であった電解質を配合することもできる。具体的には、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファン、チロキシン、メチオニン、シスチン、システィン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸及びトリメチルグリシン、N−アセチル−グルタミン酸等のアミノ酸の水溶性誘導体類、ヒドロキシ酢酸、乳酸、β−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシイソカプロン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、タートロン酸、クエン酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩、アンモニウム塩、グリチルリチン酸ジカリウム、尿素、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸塩、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸塩が挙げられる。電解質の配合量は0.1%〜5%であることが、美容効果や高温での安定性の点で、より好ましい。
〔製法、その他〕
本発明の脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物の製造のためには、当業者に知られた常法をもちいることができる。特に限定されるものではないが、例えば、成分(a)及び(b)をあらかじめ混合しておき、そこに攪拌しながら内包させたい水系を添加し、混合する。ここで、脂質二分子膜が形成されていることは、得られた剤については、マルテーゼクロス像の存在を直行ニコル下で偏光顕微鏡観察することにより、確認可能である。続いてこれを高圧処理し、さらに他の水系を添加・混合することによる。
アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩は、高圧処理前に添加して脂質二分子膜に内包させることもでき、高圧処理後脂質二分子膜生成後に添加することもできる。いずれの場合であっても、アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩の安定性は確保できるが、高温での変色が生じにくく、また低温での沈殿が生じにくいとの観点からは、内包させることが好ましい。
本発明におけるリポソームの粒径は、特に限定されるものではないが、保存安定性の観点から、100〜300nmであることが好ましく、150〜200nmであることがより好ましい。このような本発明のリポソーム組成物は、透明〜半透明の外観を有しうる。
本発明のリポソーム組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料又は皮膚外用剤に配合される任意成分、具体的には、成分(b)以外の油剤、アルコール類、粉体、水溶性高分子、皮膜形成剤、界面活性剤、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤等を添加することができる。
本発明により得られたリポソーム組成物をそのまま化粧料又は皮膚外用剤とすることも可能であり、化粧料又は皮膚外用剤の製造工程中でリポソーム組成物を調製してもよい。また、本発明のリポソーム組成物0.1〜95%に、通常の化粧料又は皮膚外用剤に配合される任意成分を配合して、リポソーム含有化粧料又は皮膚外用剤とすることも可能である。
本発明により得られる化粧料又は皮膚外用剤(リポソーム組成物自体である場合と、リポソーム組成物を含有する化粧料又は皮膚外用剤である場合とを含む。)の形態には特に限定はなく、例えば、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディクリーム等のスキンケア化粧料、化粧用下地化粧料を例示することができる。またその使用法は、手や指で使用する方法、不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
下記表に示す配合の、脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物を調製した。
[調製方法]
A:成分(1)〜(4)を70℃に加熱し、溶解する。
B:成分(5)〜(6)を70℃に加熱し、Aに加えてディスパーミキサーにで2000rpmで3分間攪拌する。
C:Bを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理(800Mpa)する。
D:成分(7)〜(17)を混合し、Cに添加混合する。
E:成分(18)〜(19)をDに添加混合し、リポソーム組成物を得た。
[評価方法]
パネル20名が、各試料を2gを顔面に塗布した場合の評価を、下記にしたがって判定した。なお、保存安定性の評価は、50℃の恒温槽に一ヶ月保管し、外観の変化(沈殿、変色)について以下の基準で評価を行い、判定した。評価は目視観察により行った。
沈殿
◎:全く変化無し
○:わずかに変化が見られるが問題ないレベルである
△:沈殿がやや見られ化粧料としての品質上問題となる
×:沈殿がかなり見られる。
変色
◎:全く変化無し
○:わずかに変化が見られるが問題ないレベルである
△:変色がやや見られ化粧料としての品質上問題となる
×:変色がかなり見られる。
浸透感
◎:塗布後肌にすぐなじむ
○:塗布後肌になじむ
△:塗布後肌になじむのに時間がかかり化粧料としての品質上問題となる
×:塗布後肌になじまない
べたつき
◎:塗布後肌がべたつかない
○:塗布後肌がわずかにべたつくが問題ないレベルである
△:塗布後肌がややべたつきを感じ化粧料としての品質上問題となる
×:塗布後肌がべたつく
成分Bを加えて攪拌した後、マルテーゼクロス像の存在が直行ニコル下で偏光顕微鏡で観察し、脂質二分子膜が形成されていることを確認した(図1)。また、本発明品1及び15について、平均粒子径を測定した。サンプルを精製水で希釈し、BECKMAN COULTER社製サブミクロン粒子アナライザーN5を用いて測定した。本発明品1の数平均粒子径は115nmであり、本発明品15のそれは175nmであった。また、リン脂質の代わりに、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートを用いた系(比較例6)では、アニオン性成分と、カチオン性成分のコンプレックスを生成し、乳化できなかった。
Figure 2013209320
[実施例16:化粧水]
(成分) (%)
1.リン脂質コレステロール混合物(4:1) 1.0
2.ジプロピレングリコール 5.0
3.アスタキサンチン 0.0005
4.トコフェロール 0.0001
5.トリカプリル酸グリセリル 0.008
6.精製水 50.0
7.パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム 0.5
8.精製水 残量
9.亜ジチオン酸ナトリウム 0.003
10.エデト酸二ナトリウム 0.02
11.グリシルグリシン 0.1
12.クエン酸3Na 0.25
13.リン酸1水素2Na 0.05
14.グリセリン 5.0
15.エタノール 5.0
16.パラオキシ安息香酸メチル 0.05
17.香料 適量
(製法)
A:成分(1)〜(5)を70℃で加熱溶解する。
B:成分(6)、(7)を70℃に加熱する。
C:AにBを添加し混合攪拌し、室温まで冷却する。
D:Cに成分(8)〜(17)を添加混合し、化粧水を得た。
[実施例17:美容液]
(成分) (%)
1.大豆由来水素添加リゾリン脂質(注5) 0.8
2.フィトステロール 0.2
3.ジプロピレングリコール 5.0
4.精製水 50.0
5.パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム 0.5
6.1,3−ブチレングリコール 7.0
7.キサンタンガム 0.1
8.セスキオレイン酸ソルビタン 0.2
9.エタノール 5.0
10.乳酸ナトリウム 0.5
11.ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
12.グリセリン 5.0
13.フェノキシエタノール 0.5
14. ピロ亜硫酸ナトリウム 0.003
15.アルギニン 0.1
16.エデト酸二ナトリウム 0.02
17.クエン酸3Na 0.25
18.リン酸1水素2Na 0.05
19.水溶性コラーゲン 0.01
20.精製水 残量
21.香料 適量
(注5)リゾ化率88% PC純度80%
(製法)
A:成分(1)〜(3)を70℃で加熱溶解する。
B:成分(4)〜(7)を70℃に加熱する。
C:AにBを添加し混合攪拌し、室温まで冷却する。
D:Cに成分(8)〜(21)を添加混合し、美容液を得た。
[実施例18:リポソーム組成物含有 水中油型乳化型クリーム]
(成分) (%)
(1)スクワラン 3.0
(2)ジメチルポリシロキサン(20mm2/m) 1.0
(3)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.5
(4)セトステアリルアルコール 0.3
(5)実施例17で製造したリポソーム組成物15.0
(6)ジプロピレングリコール 7.0
(7)グリセリン 5.0
(8)アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体(注2) 0.1
(9)1,2−ペンタンジオール 1%
(10)水酸化ナトリウム 0.03
(11)エデト酸二ナトリウム 0.02
(12)精製水 残量
(13)香料 適量
(注2)ペミュレンTR−2(NOVEON社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(4)を70℃にて加熱混合する。
B:成分(6)〜(12)を70℃にて加熱混合する。
C:AにBをディスパーミキサーにて撹拌させながら混合した後、室温まで冷却し、成分(5)、(13)を加え混合して、乳液を得た。
[実施例19:シート状化粧料]
(成分) (%)
1.卵黄由来水素添加リゾリン脂質(注3) 1.6
2.コレステロール 0.4
3.ジプロピレングリコール 5.0
4.精製水 50.0
5.パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム 0.3
6.エタノール 10.0
7.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 0.01
8. ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.01
9.ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.01
10.セスキオレイン酸ソルビタン 0.01
11.ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸 0.006
12.ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸 0.004
13.ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル 1.0
14.1,3−ブチレングリコール 5.0
15.パラオキシ安息香酸エチル 0.05
16.ピロ亜硫酸ナトリウム 0.003
17.アルギニン 0.2
18.エデト酸二ナトリウム 0.3
19.クエン酸3Na 0.25
20.リン酸1水素2Na 0.05
21.ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
22.トラネキサム酸 2.0
23.カルボキシビニルポリマー 0.2
24.水酸化ナトリウム 0.06
25.精製水 残量
26.香料 適量
(製法)
A:成分(1)〜(3)を70℃で加熱溶解する。
B:成分(4)、(5)を70℃に加熱する。
C:AにBを添加し混合攪拌し、室温まで冷却する。
D:Cに成分(6)〜(26)を添加し、これを不織布に含浸させる。
E:Dをアルミラミネートの袋状容器に密封充填し、シート状化粧料を得た。
[実施例20:リポソーム組成物含有 クリーム]
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 1.5
(2)セトステアリルアルコール 3.0
(3)グリセリルモノステアレート 1.5
(4)スクワラン 20.0
(5)ワセリン 5.0
(6)グリセリン 7.0
(7)1,3−ブチレングリコール 5.0
(8)実施例17で製造したリポソーム組成物30.0
(9)乳酸ナトリウム 1.0
(10)キサンタンガム 0.05
(11)1,3−ブチレングリコール 10.0
(12)水酸化ナトリウム 0.05
(13)エデト酸二ナトリウム 0.02
(14)精製水 残量
(15)香料 適量
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を70℃にて加熱混合する。
B:成分(6)、(7)及び(9)〜(14)を70℃にて加熱混合する。
C:AにBをディスパーミキサーにて撹拌させながら混合した後、室温まで冷却し、成分(8)、(15)を加え混合して、クリームを得た。

Claims (8)

  1. 次の成分(a)〜(g);
    (a)リン脂質
    (b)コレステロール及び/又はフィトステロール
    (c)水溶性抗酸化剤
    (d)キレート剤
    (e)分子内に窒素原子を2個以上含むアミノ酸
    (f)アスコルビン酸−2−リン酸エステルの高級脂肪酸エステルの塩
    (g)水
    が配合され、成分(a)と成分(b)が脂質二分子膜を形成している、リポソーム組成物。
  2. 成分(c)が、ピロ亜硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜ジチオン酸塩及びチオ硫酸塩から選ばれる硫黄含有抗酸化化合物である、請求項1に記載のリポソーム組成物。
  3. 成分(d)が、エデト酸二ナトリウム及びジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウムから選ばれる、請求項1又は2記載のリポソーム組成物。
  4. 成分(e)が、アルギニン及び/又はヒスチジンである、請求項1〜3のいずれか1項記載のリポソーム組成物。
  5. 成分(f)が、前記脂質二分子膜中に内包されている、請求項1〜4のいずれか1項記載のリポソーム組成物。
  6. 成分(f)の高級脂肪酸が、パルミチン酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリポソーム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載のリポソーム組成物が配合された、化粧料又は皮膚外用剤。
  8. 成分(a)及び(b)の混合物と、(f)とを混合する工程を含む製造工程により製造された、請求項1〜7のいずれか1項に記載のリポソーム組成物。
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