JP2013136745A - シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンを含有するタイヤ部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部キャップゴム層と内部下部ゴム層とで構成され、下部ゴム層がそのようなシンジオタクチックポリブタジエン含有ゴム組成物を含むトレッドを有するタイヤ、又はそのようなシンジオタクチックポリブタジエン含有ゴム組成物のサイドウォールアペックスを有するタイヤ。
【選択図】なし
Description
(A)下記を含むエラストマー:
(1)約10〜約80、あるいは約10〜約60phrのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、及び
(2)約90〜約20、あるいは約90〜約40phrの、少なくとも一つの追加のジエン系エラストマー、
ここで追加のジエン系エラストマーは、イソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つのポリマー及びコポリマー、並びにスチレンとイソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つとのコポリマー、の少なくとも一つを含む、
(B)下記を含む約40phrまでの充填補強剤:
(1)カーボンブラック、又は
(2)アモルファスの合成シリカ(例えば沈降シリカ)、又は
(3)カーボンブラック及び(前記)沈降シリカの組合せ、又は
(4)約10phrまでの量の剥離粘土の小板(例えば剥離モンモリロナイト粘土)及び約40phrまでの量の粘土(例えばカオリナイト粘土などの非剥離粘土);
ここで、少なくとも一つの前記カーボンブラック及び沈降シリカを含む前記充填補強剤は、所望により追加的に、前記約10phrまでの量の剥離粘土の小板及び前記約40phrまでの量の粘土(非剥離粘土)の少なくとも一つを含有していてもよく;
ここで、前記カーボンブラック系充填剤は、
(5)約5〜約40、あるいは約5〜約30phrの量の、約62〜約150cc/100gの範囲のDBP価及び約20〜約205m2/gの範囲のヨウ素価を有するゴム補強カーボンブラック(C1)、
(6)約5〜約20、あるいは約5〜約10phrの量の、約175〜約570cc/100gの範囲のDBP価及び約180〜約650m2/gの範囲のヨウ素価を有する導電性カーボンブラック(C2)、
(7)約15phrまでの量の、少なくとも部分剥離グラファイトを含むグラフェン小板(C3)、及び
(8)約10phrまでの量のカーボンナノチューブ(C4)
の少なくとも一つを含み;
ここで、一態様において、前記沈降シリカは約40phrまでの量、例えば5〜約40phrの量で存在する。
一態様において、前記充填補強剤は、前記ゴム補強カーボンブラック及び前記カーボンナノチューブ及び、あるいは、前記沈降シリカを含む。
一態様において、前記充填補強剤は、前記導電性カーボンブラック及び前記カーボンナノチューブ及び、あるいは、前記沈降シリカを含む。
その他の従来的配合成分も当然ながらゴム組成物に含めることができる。例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、各種の加工助剤のほか、一つ又は複数の硫黄硬化促進剤と共に硫黄又は硫黄含有化合物などである。
ゴム組成物の剛性を増大するためにゴム組成物にシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを使用することについて評価するためにゴムサンプルを製造した。
2シス1,4−ポリブタジエンBとして、Lanxess社製のCB25(登録商標)
3シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンとして、約126℃の融点を有し、約94パーセントの1,2−結合を含有しているJSR社製のRB840(登録商標)
4ゴム補強カーボンブラックとして、ASTM規格N347
5可塑剤として、非反応性フェノールホルムアルデヒド樹脂
6主にステアリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸を含む脂肪酸
7硫黄硬化促進剤として:
(a)表3のゴムサンプルA、B、C及びDについてはスルフェンアミド
(b)表3のゴムサンプルE、F、G、H及びIについてはスルフェンアミド及び1,3−ビス(シトラコンイミダメチル)ベンゼン、及び
(c)表4のゴムサンプルJ、K、L及びMについてはスルフェンアミド及び硫黄供与体としてテトラベンジルチウラムジスルフィド及び1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン
8硫黄硬化遅延剤としてN−シクロヘキシルチオフタルイミド
本実施例では、ゴムサンプルA〜Dを評価した。
比較ゴムサンプルBは、天然ゴム及びポリブタジエンゴムBの、シンジオタクチックポリブタジエンを含まない組合せをそのエラストマー成分として用いて製造した。
以下の表2に、表1の配合に基づくゴムサンプルA〜Dの硬化挙動及び各種物理的性質を報告する。ゴムサンプルは、必要に応じて約170℃で約11分間硫黄硬化された。
2ASTM D5992による動的機械分析(DMA)
3電気抵抗率の指標としての体積抵抗率(オーム/cm)で、本明細書中ではASTM D257によるゴム組成物の電気抵抗の指標と見なされる。
この実施例IIのゴムサンプルは、シンジオタクチックポリブタジエンを沈降シリカ及びゴム補強カーボンの少なくとも一つを含むゴム補強充填剤と共にゴム組成物に使用することについて評価するために製造された。基本ゴム組成物(量は概数である)は実施例Iの表1に報告されている通りで、部及びパーセンテージは、必要な場合、別途記載のない限り重量による。
シンジオタクチックポリブタジエン豊富ゴム組成物においてゴム補強カーボンブラックを排除すること及び沈降シリカを多分添加することの評価をするためにゴムサンプルを製造した。基本ゴム組成物(量は概数である)は実施例Iの表1に報告されている各種成分から取り、部及びパーセンテージは、必要な場合、別途記載のない限り重量による。
(A)40phrのシンジオタクチックポリブタジエンを含み、カーボンブラックを含まないゴムサンプルEの場合、サンプルEは、その100パーセントモジュラス及び23℃のショアーA硬度の点からすると類似の剛性を示し、そのARES60℃貯蔵弾性率(G’)の点からすると低剛性を示したことが観察される。その100℃における弾性反発値は増大し、そのARESタンデルタは低下しているので、低いヒステリシスを示している。
1.外部トレッドキャップゴム層と内部トレッドゴム層とを含むキャップ/ベース構成の周方向トレッドを有する空気入りゴムタイヤであって、前記内部トレッドゴム層のゴム組成物は、100重量部のゴムあたりの重量部(phr)を基にして、
(A)下記を含むゴム:
(1)約10〜約80phrのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、及び
(2)約90〜約20phrの少なくとも一つの追加のジエン系エラストマー、
ここで追加のジエン系エラストマーは、イソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つのポリマー及びコポリマー、並びにスチレンとイソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つとのコポリマー、の少なくとも一つを含む
を含む。
(B)下記を含むエラストマー:
(1)約10〜約80phrのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、及び
(2)約90〜約20phrの少なくとも一つの追加のジエン系エラストマー、
ここで追加のジエン系エラストマーイソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つのポリマー及びコポリマー、並びにスチレンとイソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つとのコポリマーの、少なくとも一つを含む
(C)下記を含む約40phrまでの充填補強剤:
(1)カーボンブラック、又は
(2)アモルファスの合成シリカ(例えば沈降シリカ)、又は
(3)カーボンブラック及び(前記)沈降シリカの組合せ、又は
(4)約10phrまでの量の剥離粘土(例えば剥離モンモリロナイト粘土)の小板及び約40phrまでの量の粘土(例えばカオリナイト粘土などの非剥離粘土);
ここで、少なくとも一つの前記カーボンブラック及び沈降シリカを含む前記充填補強剤は、所望により追加的に、前記約10phrまでの量の剥離粘土の小板及び前記約40phrまでの量の粘土(非剥離粘土)の少なくとも一つを含有していてもよく;
ここで、前記カーボンブラック系充填剤は、
(5)約5〜約40phrの量の、約62〜約150cc/100gの範囲のDBP価及び約20〜約205m2/gの範囲のヨウ素価を有するゴム補強カーボンブラック(C1)、
(6)約5〜約20phrの量の、約175〜約570cc/100gの範囲のDBP価及び約180〜約650m2/gの範囲のヨウ素価を有する導電性カーボンブラック(C2)、
(7)約15phrまでの量の、少なくとも部分剥離グラファイトを含むグラフェン小板(C3)、及び
(8)約10phrまでの量のカーボンナノチューブ(C4)
の少なくとも一つを含む;
を含むゴム組成物を含む部品を有する空気入りゴムタイヤを提供する。
3.前記沈降シリカが40phrまでの量で存在する、1記載のタイヤ。
5.前記選択的エラストマーが、前記ゴム組成物のエラストマーの50パーセント超を占める、4記載のタイヤ。
9.前記充填補強剤が、前記ゴム補強カーボンブラック及び前記カーボンナノチューブ及び、あるいは、前記沈降シリカを含む、1記載のタイヤ。
11.前記充填補強剤が、前記導電性カーボンブラック及び前記カーボンナノチューブ及び、あるいは、前記沈降シリカを含む、1記載のタイヤ。
15.前記シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンが、約80℃〜約200℃の範囲の融点を有する、1記載のタイヤ。
Claims (16)
- 外部トレッドキャップゴム層と内部トレッドゴム層とを含むキャップ/ベース構成の周方向トレッドを有する空気入りゴムタイヤであって、前記内部トレッドゴム層のゴム組成物は、100重量部のゴムあたりの重量部(phr)を基にして、
(A)下記を含むゴム:
(1)10〜80phrのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、及び
(2)90〜20phrの少なくとも一つの追加のジエン系エラストマー、
ここで該追加のジエン系エラストマーは、イソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つのポリマー及びコポリマー、並びにスチレンとイソプレン及び1,3−ブタジエンの少なくとも一つとのコポリマー、の少なくとも一つを含む、そして
(B)下記を含む40phrまでの充填補強剤:
(1)カーボンブラック、又は
(2)沈降シリカ、又は
(3)カーボンブラック及び沈降シリカの組合せ、又は
(4)10phrまでの量の剥離モンモリロナイト粘土の小板及び40phrまでの量の非剥離カオリナイト粘土;
ここで、少なくとも一つの前記カーボンブラック及び沈降シリカを含む前記充填補強剤は、所望により追加的に、前記10phrまでの量の剥離粘土の小板及び前記40phrまでの量の非剥離粘土の少なくとも一つを含有していてもよく;
ここで、前記カーボンブラック系充填剤は、
(5)5〜40phrの量の、62〜150cc/100gの範囲のDBP価及び20〜205m2/gの範囲のヨウ素価を有するゴム補強カーボンブラック、
(6)5〜20phrの量の、175〜570cc/100gの範囲のDBP価及び180〜650m2/gの範囲のヨウ素価を有する導電性カーボンブラック、
(7)15phrまでの量の、少なくとも部分剥離グラファイトを含むグラフェン小板、及び
(8)10phrまでの量のカーボンナノチューブ
の少なくとも一つを含む;
を含むことを特徴とする空気入りゴムタイヤ。 - 前記充填補強剤が追加的に、10phrまでの量の剥離粘土小板及び40phrまでの量の粘土の少なくとも一つを含有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記沈降シリカが40phrまでの量で存在することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記カーボンブラック系充填剤が主にゴム組成物の選択的エラストマー中に分布していることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記選択的エラストマーが、前記ゴム組成物のエラストマーの50パーセント超を占めることを特徴とする、請求項4に記載のタイヤ。
- 前記カーボンブラック充填剤の主要分布が、前記カーボンブラック充填剤の少なくとも主要部分を個別エラストマーと混合した後、残りのエラストマーをゴム組成物とブレンドすることによって達成されることを特徴とする、請求項4に記載のタイヤ。
- 前記充填補強剤が、5〜40phrの前記ゴム補強カーボンブラック及び前記導電性カーボンブラックの組合せ及びゼロ〜40phrの前記沈降シリカを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記充填補強剤が、前記ゴム補強カーボンブラック及び前記グラフェン小板の組合せ及びゼロ〜40phrの前記沈降シリカを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記充填補強剤が、前記ゴム補強カーボンブラック及び前記カーボンナノチューブ及びゼロ〜40phrの前記沈降シリカを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記充填補強剤が、前記導電性カーボンブラック及び前記グラフェン小板及びゼロ〜40phrの前記沈降シリカを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記充填補強剤が、前記導電性カーボンブラック及び前記カーボンナノチューブ及びゼロ〜40phrの前記沈降シリカを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記空気入りゴムタイヤが、トレッド走行面を含有する外部キャップゴム層と下部ゴム層(前記外部トレッドキャップゴム層の下にある)とを含むキャップ/ベース構成の周方向ゴムトレッドを含有し、前記部品は前記下部ゴム層であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記空気入りタイヤが、周方向ゴムトレッド、支持カーカス、二つの相隔たるビード、及び前記ビードを前記トレッドに接続するサイドウォールを含み、前記部品は前記ビードから前記サイドウォール内に伸びているアペックスであることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記カーボン系充填補強剤の総含有量が最大40phrに制限されることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンが、80℃〜200℃の範囲の融点を有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンが、その反復単位の少なくとも70%を1,2−形の形態で有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
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