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JP2013131426A - 非水電解質二次電池の充電方法、及び電池パック - Google Patents

非水電解質二次電池の充電方法、及び電池パック Download PDF

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JP2013131426A JP2011280932A JP2011280932A JP2013131426A JP 2013131426 A JP2013131426 A JP 2013131426A JP 2011280932 A JP2011280932 A JP 2011280932A JP 2011280932 A JP2011280932 A JP 2011280932A JP 2013131426 A JP2013131426 A JP 2013131426A
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達彦 鈴木
Akira Nagasaki
顕 長崎
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Abstract

【課題】充電時間短縮と充放電サイクル寿命特性とを同時に実現することが可能な非水電解質二次電池の充電方法を提供する。
【解決手段】本発明は、所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、前記電流値を低減しつつ充電電圧が所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ実行したのち、前記充電終止電圧で充電電流が所定電流に低下するまで充電する定電圧充電ステップを実行することで充電を行い、前記定電流充電ステップは、充放電サイクル数が大きくなるに伴い前記目標電圧を高くして実行する充電方法とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解質二次電池の劣化を抑えながら充電時間を短縮するための技術に関する。
従来から、ノートパソコン、携帯電話およびAV機器などの電子機器の電源として、高電圧および高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池が広く用いられている。リチウムイオン二次電池は、電解質として非水溶液系電解質を使用する非水電解質二次電池の一種であり、負極活物質には、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な炭素材料等が一般的に用いられる。一方、正極活物質としては、リチウム含有複合酸化物(LiCoO等)が用いられる。
近年、電子機器の小型化及び高性能化が進むにつれて、リチウムイオン二次電池の高容量化及び長寿命化への要望が高まっている。また、ユビキタス社会の進展に伴う電子機器の使用頻度の増大により、充電時間の短縮についての要望も非常に大きくなっている。
二次電池を高容量化するためには、一般に、活物質の充填密度を高めることが有効である。しかしながら、活物質の充填密度を高めると、リチウムイオン二次電池においては、充電時に、活物質のリチウムイオンの受け入れ性が低下し易くなる。その結果、充放電サイクル寿命特性(以下、単にサイクル特性という)が低下する場合がある。
一方、非水電解質二次電池の長寿命化、すなわちサイクル特性の向上を達成するために、従来から、充電電流を低減することが提案されている。充電電流を小さくすることで、活物質が高密度で充填されている場合にも、サイクル特性が低下するのを防止することができる。
さらには、充電電圧の上限値が高いと、非水電解質の分解が促進され、これによりサイクル特性が低下する。よって、充電電圧の上限値を抑えることで、サイクル特性が低下するのを防止することができる。
しかしながら、例えば、充電電流を低減すると、単位時間あたりに二次電池に充電することができる電気量が少なくなることから、充電時間は当然に長くなる。二次電池の充電時間については、様々な分野で短縮することが求められている。したがって、充電電流を単に小さくしてしまうと、その要求に応えることはできない。一方、充電電圧の上限値を抑えると、放電容量が小さくなるために、1回の充電で機器を使用できる時間は短くなる。
そこで、二次電池のサイクル特性の低下を招くことなく充電時間を短縮するために、様々な充電方法が提案されている。
例えば、充電開始時は比較的大きな電流で二次電池を充電し、電池電圧が第1目標電圧に到達すると充電電流を小さな電流に切り替えて第2目標電圧まで充電する2段階のステップで充電することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−7349号公報
特許文献1では、2段階のステップで定電流充電を行っており、それぞれのステップの目標電圧は、充放電サイクル数に関係なく決められている。したがって、充放電サイクルに伴い二次電池の内部抵抗が大きくなると、充電開始時の大きな電流で充電できる電気量が少なくなり、その後の小さな電流での充電時間が長くなる。その結果、長期の充放電サイクルにおいて、充電時間は増大してしまう。
そこで、本発明は、非水電解質二次電池の充電時間を短縮する有効な手段を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、リチウム含有複合酸化物を正極活物質に用いた非水電解質二次電池の充電方法であって、所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、前記電流値を低減しつつ充電電圧が所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ実行したのち、前記充電終止電圧で充電電流が所定電流に低下するまで充電する定電圧充電ステップを実行することで充電を行い、前記定電流充電ステップは、充放電サイクル数が大きくなるに伴い前記目標電圧を高くして実行する非水電解質二次の充電方法に関する。
また、本発明は、少なくとも1つの非水電解質二次電池と、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充電回路と、前記充電回路による前記二次電池の充電を制御する制御部とを具備した電池パックであって、前記制御部は、所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、前記電流値を低減しつつ充電電圧が所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ実行したのち、前記充電終止電圧で充電電流が所定電流に低下するまで充電する定電圧充電ステップを実行することで充電を行い、前記定電流充電ステップは、充放電サイクル数が大きくなるに伴い前記目標電圧を高くして実行するように、前記充電回路を制御する、電池パックに関する。
本発明によれば、非水電解質二次電池のサイクル特性を大きく損なわずに、充電時間を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の充電方法が適用される電池パックの機能ブロック図 同上の電池パックに含まれる非水電解質二次電池の一例の断面図 本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の充電方法のフローチャート 本発明の充電目標電圧補正処理の一例を示すフローチャート 本発明の充電目標電圧補正の一例を示す図
本発明は、非水電解質二次電池を、定電流−定電圧充電により充電する方法に関する。本方法では、所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、電流値を低減しつつ所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ行ったのちに、充電終止電圧で充電する定電圧充電ステップを行うことで電池を充電する。より具体的には、充電開始時は、第1ステップの電流値Iで目標電圧Eに到達するまで定電流充電を行う。第1ステップの充電により目標電圧Eに到達後、第2ステップの充電を開始し、電流値Iで目標電圧Eに達するまで定電流充電を行う。これを充電終止電圧であるEまで繰り
返し、第1〜第eステップまで実行して充電を行う。ここで、第eステップの目標電圧Eは、充電終止電圧となる。続いて、充電終始電圧Eで定電圧充電を行い、所定の電流値まで電流が減少すると充電を終了する。
すなわち、本方法では、定電流充電を、充電終止電圧Eに達するまで、第kステップの目標電圧Eを、E、E、…、Eと段階的に切り替える。また、この目標電圧Eは、E<E<…<Eである。なお、好ましいステップ数は、2〜10であり、特に2及び3が好ましい。
さらに、本方法では、目標電圧Ek+1として定電流充電を行う電流値Ik+1を、目標電圧Eとして定電流充電を行う電流値Iよりも小さな電流に設定し、目標電圧Eに到達後、充電電流を電流値Iから電流値Ik+1に切り替えて、目標電圧Ek+1まで定電流充電する。さらに、本方法では、充電電圧が充電終止電圧Eに達すると、充電終止電圧Eで、充電電流が所定の充電終止電流に減少するまで定電圧充電する。
以上のように、本方法では、定電流充電の目標電圧Eを充電終止電圧Eまで段階的に上昇させるとともに、目標電圧Eが高くなるほど、その電流値Iを小さくする。その結果、低電圧領域では高率充電が実行され、高電圧領域では低率充電が実行される。これにより、充電時間を短縮できるとともに、負極のリチウムイオンの受入性の低下によるサイクル特性の低下を抑制することができる。
なお、サイクル特性とは、所定の電圧範囲、並びに所定の条件下で二次電池の充放電を繰り返したときの、サイクル数と放電容量との関係をいう。そして、放電容量が初期容量から所定割合だけ低下するまでのサイクル数を二次電池のサイクル寿命、または、単に、寿命ともいう。二次電池の寿命が短くなることをサイクル特性が低下するという。
さらに、本方法では、充放電サイクル数が大きくなるに伴い、定電流充電ステップの目標電圧をより高く設定して充電が行われる。
具体的には、1サイクル目の定電流充電ステップは、各目標電圧を、E(1)、E(1)、…、E(1)と段階的に切り替えて実行される。そして、所定のサイクル数を繰り返した後、定電流充電ステップの各目標電圧を、E(2)、E(2)、…、E(2)となるように切り替える。ここで、所定のサイクル毎の第kステップの目標電圧Eは、E(1)<E(2)<…、となるように、各ステップの目標電圧は、所定のサイクル毎に高くなるよう設定される。この切り替えは、1サイクル毎に行うことが好ましい。
このように、本発明では、充放電サイクルに伴う電池の内部抵抗の増加を考慮し、所定のサイクル毎に、定電流充電ステップの目標電圧を高くして充電される。したがって、長期の充放電サイクルによって充電時間が長くなることを避けることができ、さらなる充電時間の短縮と良好なサイクル特性とを同時に実現することが可能となる。
ここで、定電流充電ステップは、第kステップの電流値Iを、0.1≦I/Ik−1≦0.75(k≧2)の範囲とすることが、よりサイクル特性の低下を招くことなく効果的に充電時間を短縮することができるため好ましい。
また、第1ステップは、電流値Iを0.7〜2.0Itとし目標電圧Eまで充電するステップであり、目標電圧Eは3.8〜4.0Vとすることが、より好ましい。充電開始時の定電流充電ステップ(第1ステップ)において、電流値Iが0.7It未満であると、充電時間が長くなり、2.0Itを超えると、負極の充電受け入れ性が低下し、
サイクル特性が低下しやすくなるため好ましくない。また、第1ステップの目標電圧Eが4.0Vを超えると、負極のリチウムイオンの受け入れ性の低下により、サイクル特性が低下しやすくなり、目標電圧Eが3.8V未満であると、充電時間が長くなるため好ましくない。
また、本発明において、定電流充電ステップを2ステップとし、第1ステップは、電流値Iを0.7〜2.0Itとして目標電圧Eまで充電するステップであり、目標電圧Eは3.8〜4.0Vとし、第2ステップは、電流値Iを0.3〜0.7Itとして目標電圧Eまで充電するステップであり、目標電圧EをE>Eかつ4.0〜4.4Vとすることが、さらに好ましい。第2ステップの目標電圧Eが4.4Vを超えると、非水電解液の分解反応などの副反応によりサイクル特性が低下しやすく、4.0V未満であると充電できる電気量が少なくなるため好ましくない。また、第2ステップの電流値Iが、0.3It未満であると、充電時間が長くなり、0.7Itを超えると、充電深度が高いために、より負極の充電受け入れ性が低下し、サイクル特性が低下しやすくなるため好ましくない。
ここで、Itとは電流値を表し、It(A)/X(h)=定格容量(Ah)/X(h)と定義される。ここで、Xは、定格容量分の電気をX時間で充電または放電する際の時間を表す。例えば、0.5Itとは、電流値が、定格容量(Ah)/2(h)であることを意味する。
また、本発明において、目標電圧Eまで充電する第kステップの後に、目標電圧Ek+1まで充電する第k+1ステップを実行する定電流充電ステップにおいて、第kステップに続いて、目標電圧Eで定電圧充電を行い、その後に第k+1ステップを実行することが好ましい。このように、定電流充電ステップの目標電圧に到達後、その目標電圧で定電圧充電を行うことで、さらなる充電時間の短縮と良好なサイクル特性とを同時に実現することが可能となる。
なお、放電方法としては、例えば、0.2〜1.0Itの放電電流で、2.5Vの終止電圧まで放電する方法が挙げられる。
また、本発明のリチウム含有複合酸化物は、一般式LiNiCo(1−x−y)(式中、Mは、長周期型周期表における、2族元素、3族元素、4族元素、および13族元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素であり、0.3≦x<1.0、0<y<0.4)で表される材料であることが好ましい。
ニッケル酸リチウム系のリチウム含有複合酸化物(以下、Ni系正極材料という)を正極活物質として使用したリチウムイオン二次電池(以下、Ni系正極電池という)は、コバルト酸リチウム系のリチウム含有複合酸化物(以下、Co系正極材料という)を正極活物質として使用したリチウムイオン二次電池(Co系正極電池という)と比べて、定電流−定電圧充電により充電したときの充電時間を短縮することが容易となる。なお、上記一般式のxが大きくなるほど、その正極材料は、Ni系正極材料に近づく。
これは、同じ充電深度で比べた場合、Ni系正極材料は、Co系正極材料よりも電位が低いからである。換言すれば、Ni系正極電池は、Co系正極電池よりも充電電圧のプロファイルが低い。よって、同じ容量の電池を同じ電流で充電しても、充電電圧が最小の目標電圧に達するまでの時間は、Ni系正極電池の方がCo系正極電池よりも長くなる。その結果、充電全体において、大きな電流で定電流充電を行う領域の占める割合を大きくすることができる。
よって、Ni系正極電池とCo系正極電池とを同じ充電終止電圧まで充電する場合にも、Ni系正極電池は、Co系正極電池よりも、充電開始時のより大きな電流での定電流充電によって、より急速に大きな割合の電気量を充電することが可能となる。したがって、電池の充電時間をさらに短縮することができる。
また、上記理由により、Ni系正極電池は、本発明の充電方法において、たとえ充電電流を小さくしても、Co系正極電池と同程度の充電時間で充電を完了することができる。その結果、Ni系正極電池は、Co系正極電池と同程度の充電時間とするだけでもサイクル特性を向上させることができる。したがって、正極材料に使用されるリチウム含有複合酸化物の一般式を上述のものとすることで、サイクル特性の低下を抑えながら、容易に充電時間を短縮することができる。
さらに、本発明は、少なくとも1つの非水電解質二次電池と、その二次電池を外部電源からの電力により充電する充電回路と、充電回路による二次電池の充電を制御する制御部とを具備した電池パックに関する。制御部は、所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、前記電流値を低減しつつ所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ実行したのち、前記充電終止電圧で充電電流が所定電流に低下するまで充電する定電圧充電ステップを実行することで充電を行い、前記定電流充電ステップは、充放電サイクル数が大きくなるに伴い前記目標電圧を高くして実行するように、充電回路の電流及び電圧を制御する。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に、本発明の実施形態1に係るリチウムイオン二次電池の充電方法が適用される、電池パックを機能ブロック図により示す。
電池パック10は、二次電池12、充放電回路14、二次電池12の電圧を検出する電圧検出部16、及び二次電池12の電流を検出する電流検出部17を含む。そして、電池パック10は、負荷機器20及び外部電源22と接続可能となっている。
充放電回路14は、制御部18を含む。電池パック10の二次電池12は、1つのリチウムイオン二次電池であってもよいし、複数のリチウムイオン二次電池を、並列及び/または直列に接続した組電池であってもよい。制御部18は、充放電回路14とは独立に設けてもよい。また、後で説明する制御部18の制御機能の一部を負荷機器20に備えさせてもよいし、電池パック10を充電するための充電器等に備えさせてもよい。
負荷機器20は、充放電回路14を介して二次電池12と接続される。二次電池12は、充放電回路14を介して商用電源等の外部電源22と接続される。電圧検出部16は、二次電池12の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)及び閉回路電圧(CCV:Closed Circuit Voltage))を検出し、その検出値を制御部18に送る。
制御部18は、基本的には所定の電圧領域で二次電池12を充放電するように制御する。そのような制御部は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、マイクロコンピュータ、MPU(Micro Processing Unit:マイクロプロセッサ)、主記憶装置及び補助記憶装置等から構成することができる。
そして、その補助記憶装置(不揮発性メモリ等)には、二次電池12を定電流充電するときの目標電圧に関する情報、充電電流に関する情報、充電終止電圧に関する情報、放電
終止電圧に関する情報、並びに各ステップの目標電圧を二次電池の使用頻度に応じて補正する場合の補正量に関する情報(充電目標電圧補正テーブル等)が格納されている。充電電流に関する情報には、目標電圧Eに設定されたときの定電流充電における電流値Iが含まれている。
次に、図2を参照して、二次電池12に使用されるリチウムイオン二次電池の一例を説明する。なお、図示例のリチウムイオン二次電池24は、円筒形であるが、本発明はこれに限定されず、角形、扁平状、ピン状、等の様々な形状のリチウムイオン二次電池に適用することができる。
リチウムイオン二次電池24は、正極26と、負極28と、それらの間に介在されるセパレータ30とを渦巻き状に巻回して構成された電極群31を備えている。電極群31は、図示しない非水電解質とともに、開口部を有する有底円筒型の金属製の電池ケース32に収納される。電池ケース32の内部において、電極群31の上側および下側には、それぞれ上側絶縁板36および下側絶縁板38が配設される。
電池ケース32の開口部は組立封口板34により封口されており、これにより電極群31および非水電解質は電池ケース32の内部に密閉される。組立封口板34は、絶縁体のガスケット44により電池ケース32とは電気的に絶縁された状態で、電池ケース32の上部に設けられた小径部46の上に載置される。その状態で、組立封口板34の周縁部を、ガスケット44の上から、小径部46と開口端部とにより挟持するように、電池ケース32の開口端部をかしめることで、組立封口板34は、電池ケース32の開口部に装着される。
組立封口板34は、正極26と、正極リード40を介して接続されている。これにより、組立封口板34が正極26の外部端子として機能する。一方、負極28は、負極リード48を介して電池ケース32と接続されている。これにより、電池ケース32が負極28の外部端子として機能する。
正極は、例えば、正極集電体および正極集電体上に形成された正極活物質層からなる。正極活物質層は、例えば、正極活物質、導電材および結着剤の混合物からなる。
正極活物質には、一般式:LiNiCo1−x−y(式中、Mは、長周期型周期表における、2族元素、3族元素、4族元素、7族元素及び13族元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素であり、0.3≦x<1.0、0<y<0.4)で表されるリチウム含有複合酸化物を用いるのが好ましい。
上述したように、このリチウム含有複合酸化物を用いると、充電時間短縮及び充放電サイクル寿命特性向上の効果が顕著に得られる。そのようなリチウム含有複合酸化物は、公知の方法により作製することができる。xを0.3以上とすることにより、Ni系正極材料を使用することによる充電電圧の低減効果が顕著に得られる。同様に、yを0.4未満とすることにより、充電電圧の低減効果が顕著に得られる。xは、0.6≦x≦0.9、がより好ましく、yは、0.05≦y≦0.2、がさらに好ましい。また、上述のMを添加することにより、充放電サイクル寿命特性を向上させることができるとともに、高容量化が容易となる。2族元素の例としては、Mg及びCaが挙げられる。3族元素の例としては、Sc及びYが挙げられる。4族元素の例としては、Ti及びZrが挙げられる。7族元素の例としては、Mnが挙げられる。13族元素の例としては、B及びAlが挙げられる。これらの中でも、結晶構造の安定性に優れ、かつ安全性が確保される点で、MはAlが最も好ましい。
導電材には、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、またはアセチレンブラック等の炭素材料を使用することができる。結着剤には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を使用することができる。正極集電体には、アルミニウム箔などの金属箔を使用することができる。そして、正極は、正極活物質、導電材、及び結着剤の混合物をN−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させることにより得られる正極ペーストを、正極集電体上に塗布した後、乾燥することにより得ることができる。
負極28も正極26と同様に、負極集電体及び負極集電体上に形成された負極活物質層を含む。負極活物質層は、蒸着等により形成される堆積膜でもよく、負極活物質、導電材、及び結着剤の混合物でもよい。負極活物質には、リチウムの吸蔵及び放出が可能な炭素材料、人造黒鉛、または天然黒鉛を使用することができる。また、ケイ素合金や、ケイ素酸化物も使用することができる。負極集電体には、ニッケル箔や銅箔等の金属箔を使用することができる。導電材及び結着剤には、上記正極と同じものを使用することができる。そして、負極は、例えば、負極活物質、導電材、及び結着剤の混合物をN−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて得られる負極ペーストを、負極集電体上に塗布した後、乾燥することにより得ることができる。
非水電解質は、非水溶媒及び非水溶媒に溶解する支持塩を含む。支持塩には、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等のリチウム塩を使用することができる。非水溶媒には、エチレンカーボネート(EC)及びプロピレンカーボネート(PC)等の環状エステルと、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、及びメチルエチルカーボネート(MEC)等の鎖状エステルとの混合溶媒が用いられる。
以下に、図3及び図4を参照して、制御部18が実行する充電処理を説明する。図3及び図4は、制御部の例えばCPUが実行する処理のフローチャートである。
図3で、二次電池12のNc回目の充電が開始されると、kに0が入力される(S1)。そして、電圧検出部16により検出された二次電池12の電圧Eと、充電終止電圧Eとが比較され、EがEよりも小さい場合(S2でYes)、kに1が加算されて(S3)、第1ステップの定電流充電が実行されることとなる。
まず、後述の充電目標電圧補正処理により補正される(S4)。次に、二次電池12の電圧Eと第1ステップの目標電圧Eとが比較され、EがEよりも小さいかが判定される(S5)。
電圧Eが目標電圧Eよりも小さければ(S5でYes)、上記充電電流に関する情報の中から目標電圧Eと対応する電流値Iが読み出されて、充電電流Iが、Iに設定される(S6)。これにより、補正された充電目標電圧Eまで、二次電池12が定電流充電される。ただし、充電目標電圧補正処理は、充放電サイクル数によっては省略される場合もある。
ここで、Iは、0.7〜2.0Itの範囲内の一定の電流であり、補正前のEは、3.8〜4.0Vの範囲内の一定の電圧であることが好ましい。
上記S6の後に所定時間(例えば5ms)が経過すると、S5に戻る。S5〜S6の手順は、電圧Eが目標電圧Eになる(S5でNo)まで、繰り返し実行される。
電圧Eが目標電圧Eになれば(S5でNo)、S2において、再度、二次電池12の電圧Eと、充電終止電圧Eとが比較される。EがEよりも小さい場合(S2でYes
)、さらにkに1が加算されて(S3)、充電目標電圧補正処理により目標電圧が補正され(S4)、次のステップの定電流充電が開始されることとなる。S5〜S6の手順は、電圧Eが目標電圧E以上になる(S5でNo)まで、繰り返し実行される。
ここで、第1ステップの目標電圧Eよりも大きい目標電圧Eとして1つだけを使用する場合には、そのEは、二次電池12の充電終止電圧Eと等しい電圧である。一方、目標電圧を複数個設定する場合には、その中の最大のものが充電終止電圧Eであり、それ以外は、Eよりも大きく、かつEよりも小さい電圧である。
第1ステップの目標電圧Eよりも大きい目標電圧Eが複数ある場合には、小さいものから順に使用して、最も大きい目標電圧E(すなわち、充電終止電圧E)まで、各目標電圧Eを補正し、S5〜S6の手順が実行されることで、電流値I、…、Iで定電流充電ステップが行われる。
S2において、電圧検出部16により検出された二次電池12の電圧Eが、充電終止電圧E以上である場合(S2でNo)、定電流充電から、定電圧充電へと切り替わり、充電終止電圧Eで二次電池12の定電圧充電が開始される(S7)。
定電圧充電が開始されると、充電電流Iが、所定の充電終止電流Iと比較され、Iが、I以下であるかが判定される(S8)。IがIよりも大きければ(S8でYes)、所定時間(例えば5ms)が経過した後に、再度S8の判定が行われ、IがI以下となる(S8でNo)まで、繰り返し実行される。Iが、I以下となると(S8でNo)、充電を停止し(S9)、処理を終了する。充電終止電流Iは、例えば、50〜140mAとすることができる。
次に、図4を参照して、充電目標電圧補正処理を説明する。図4は、充電目標電圧補正処理の一例のフローチャートである。
なお、図4の例では、制御部18が二次電池12の充電回数を計数する充電回数計数器を有するものとしている。そして、二次電池12の使用頻度は、充電回数計数器により計数された充電回数により表されるものとしている。このとき、充電回数は、例えば二次電池の公称容量の所定割合以上に相当する電気量が連続して充電された場合を「1回」として計数する。
これに限らず、二次電池12の使用頻度を表すパラメータとして、上述のように、二次電池の劣化割合、例えば容量の低下割合を使用することもできる。さらには、二次電池12の内部抵抗を測定し、その増大量を、二次電池12の使用頻度を表すパラメータとして使用することもできる。
充電目標電圧補正処理では、二次電池12の使用頻度を表すパラメータ、ここでは、上記充電回数計数器により計数された充電回数Ncが読み込まれる(S10)。充電回数Ncおよび定電流充電のステップ数kが、充電目標電圧補正テーブルと照合され、充電回数Ncに対して最適な目標電圧とする補正量ΔE(n)が読み込まれる(S12)。
図5に、充電目標電圧補正テーブルの一例を示す。この例では、充電目標電圧補正テーブルには、充電回数Ncの各範囲Nc1〜Nc2(Nc1以上Nc2未満)、Nc2〜Nc3(Nc2以上Nc3未満)、Nc3〜Nc4(Nc3以上Nc4未満)、・・・、のそれぞれに対して、各補正値ΔE(1)、ΔE(2)、ΔE(3)、・・・、が設定されている。ここで、Nc1<Nc2<Nc3<Nc4、かつNc2−Nc1=Nc3−Nc2=Nc4−Nc3であり、ΔE(1)<ΔE(2)<ΔE(3)である。
なお、充電目標電圧補正処理は、所定の充放電サイクル毎に行う。よって、充放電サイクル数によっては、処理が行われない場合もある。
また、充電目標電圧は、上述したように、当該二次電池についてあらかじめ得られた二次電池の劣化割合に関するデータから一定の補正量を算出し、充電の1サイクル毎に一定の補正量を加算することで補正してもよい。
次に、検索された補正量ΔE(n)が、上記S5で設定された目標電圧Eから加算される(S12)。これにより、目標電圧Eが二次電池12の使用頻度ないしは分極電圧の増大に応じて、最適な値となるように補正される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記手順により本発明の充電方法に用いられる図2に示す円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
(1)正極の作製
正極活物質としてのLiNi0.8Co0.15Al0.05の100重量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン1.7重量部と、導電材としてのアセチレンブラック2.5重量部と、適量のN−メチル−2−ピロリドンとを双腕式練合機にて攪拌し、正極ペーストを得た。なお、正極活物質は以下のように作製した。NiSO水溶液に所定比率のCoおよびAlの硫酸塩を加え飽和水溶液を調製した。この飽和水溶液を攪拌しながら水酸化ナトリウム水溶液をゆっくりと滴下し、飽和水溶液を中和し、共沈法により水酸化物Ni0.8Co0.15Al0.05(OH)の沈殿を得た。得られた沈殿物をろ過し、水洗し、80℃で乾燥した。この水酸化物に、Ni、CoおよびAlのモル数の和とLiのモル数とが等量になるように水酸化リチウム1水和物を加え、乾燥空気中にて800℃で10時間熱処理した。このようにしてLiNi0.8Co0.15Al0.05を得た。
正極ペーストを厚み15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布、乾燥して正極集電体の両面に正極活物質層を形成し、正極を得た。その後、この正極を圧延、裁断して帯状の正極5(厚み0.128mm、幅57mm、長さ667mm)とした。
(2)負極の作製
負極活物質としてのグラファイト100重量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン0.6重量部と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース1重量部と、適量の水とを双腕式練合機にて攪拌し、負極ペーストを得た。この負極ペーストを厚み8μmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布、乾燥して負極集電体の両面に負極活物質層を形成し、負極を得た。その後、この負極を圧延、裁断して帯状の負極6(厚み0.155mm、幅58.5mm、長さ745mm)とした。
(3)非水電解液の調製
エチレンカーボネートと、メチルエチルカーボネートと、ジメチルカーボネートとを体積比1:1:8の割合で混合した非水溶媒に、LiPFを1mol/Lの濃度で溶解して非水電解液を調製した。
(4)電池の組み立て
上記で得られた正極26と負極28と、両電極を隔離するセパレータ30とを渦巻き状に捲回して電極群31を構成した。セパレータ30には、厚み16μmのポリプロピレン製の微多孔膜を用いた。この電極群31を有底円筒形の電池ケース32内に挿入した。このとき、電極群31の上部および下部にそれぞれ上側絶縁板36および下側絶縁板38を配置した。その後、負極28より引き出された負極リード48を電池ケース32の内底面に溶接し、正極26より引き出された正極リード40を組立封口板34の下面に溶接した。次に、上記で得られた非水電解液を電池ケース32内に注入した。電池ケース32の開口端部をガスケット44を介して組立封口板34の周縁部にかしめつけ、電池ケース32の開口部を封口した。このようにして、18650サイズの円筒形リチウムイオン二次電池(径18mm、高さ65mm、電池容量2000mAh)を作製した。
(5)電池パックの組み立て
上記で得られた6個の電池を2並列×3直列で電気的に接続して、電池群を作製した。そして、その電池群にBMU(電池管理ユニット)を備えさせることで電池パックを作製した。
(6)充放電サイクル試験
上記で作製した電池パックを用いて以下の充放電サイクル試験を実施した。上記の電池パックを、電池群の電圧が12.0V(このとき、各電池の電圧は4.0Vとなる)の第1目標電圧Eに達するまで、第1電流値Iを0.7Itとして定電流充電を行った(第1ステップ)。
第1ステップの後、12.3V(このとき、各電池の電圧は4.1Vとなる)の第2目標電圧Eに達するまで第1電流値Iよりも小さい0.5Itの第2電流値Iで定電流充電を行った(第2ステップ)。
第2ステップの後、12.6V(このとき、各電池の電圧は4.2Vとなる)の第3目標電圧Eに達するまで第2電流値Iよりも小さい0.3Itの第3電流値Iで定電流充電し、その後、充電電流が50mAに減少するまで上記第3目標電圧Eにて定電圧充電を行った(第3ステップ)。
こうして充電した後、20分間休止した。その後、電池パックを、1.0Itで放電した。放電終止電圧を7.5V(このとき、各電池の電圧は2.5Vとなる)とした。以上を充放電の1サイクルとする充放電処理を300サイクル繰り返した。この時、直流成分の内部抵抗上昇量は30mΩであった。
また、充放電サイクルにおいて、以下の充電目標電圧補正を実施した。すなわち、電池パックのBMUのサイクルカウント機能を利用し、1サイクル毎に各ステップの目標電圧を、内部抵抗上昇量に応じて補正した。実施例1において、1サイクルあたりの内部抵抗上昇量は0.1mΩ(=30mΩ÷300サイクル)であり、ここではこの値を用いた。より具体的には、nサイクル目(nは2以上の整数)の第kステップの補正量ΔE(n-)を、ΔE(n-)=I×(0.1/1000)×n、とした。
(実施例2)
正極活物質をLiCoOとした電池(電池容量1800mAh)を用い、充放電サイクルにおいて、放電終止電圧を9.0V(このとき、各電池の電圧は3.0Vとなる)にした以外は、実施例1と同様な手順で実施した。
(実施例3)
第1ステップの第1目標電圧を11.4V(このとき、各電池の電圧は3.8Vとなる
)にした以外は、実施例1と同様な手順で実施した。
(実施例4)
第1ステップの第1電流値を2.0Itにした以外は、実施例1と同様な手順で実施した。
(実施例5)
第2ステップにおいて、電圧が12.6V(このとき、各電池の電圧は4.2Vとなる)の第2目標電圧に達するまで第1電流値よりも小さい0.3Itの第2電流値で定電流充電した後、充電電流が50mAに減少するまで上記第2目標電圧にて定電圧充電を行い、第3ステップの定電流充電を未実施にした以外は、実施例1と同様な手順で実施した。
(実施例6)
第2ステップにおいて、電圧が13.2V(このとき、各電池の電圧は4.3Vとなる)の第2目標電圧に達するまで第1電流値よりも小さい0.3Itの第2電流値で定電流充電した後、充電電流が50mAに減少するまで上記第2目標電圧にて定電圧充電を行い、第3ステップの定電流充電を未実施にした以外は、実施例2と同様な手順で実施した。
(比較例1)
充放電サイクルにおいて、各定電流充電ステップの目標電圧を一定とし、充放電サイクルに伴い目標電圧を変更しなかったこと以外は、実施例1と同様な手順で実施した。
(比較例2)
充放電サイクルにおいて、各定電流充電ステップの目標電圧を一定とし、充放電サイクルに伴い目標電圧を変更しなかったこと以外は、実施例2と同様な手順で実施した。
(比較例3)
充放電サイクルにおいて、各定電流充電ステップの目標電圧を一定とし、充放電サイクルに伴い目標電圧を変更しなかったこと以外は、実施例3と同様な手順で実施した。
(比較例4)
充放電サイクルにおいて、各定電流充電ステップの目標電圧を一定とし、充放電サイクルに伴い目標電圧を変更しなかったこと以外は、実施例4と同様な手順で実施した。
(比較例5)
充放電サイクルにおいて、各定電流充電ステップの目標電圧を一定とし、充放電サイクルに伴い目標電圧を変更しなかったこと以外は、実施例5と同様な手順で実施した。
(比較例6)
充放電サイクルにおいて、各定電流充電ステップの目標電圧を一定とし、充放電サイクルに伴い目標電圧を変更しなかったこと以外は、実施例6と同様な手順で実施した。
実施例1〜6、比較例1〜6の充放電条件で、充放電サイクルを300回繰り返し、300サイクル目の充電時間、放電容量を調べた。そして、以下の式により容量維持率を求めた。
容量維持率(%)=(300サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
その結果および初期充電時間(1サイクル目の充電時間)を、充電条件とともに(表1)に示す。
充放電サイクルに伴う内部抵抗上昇量に応じて、定電流充電ステップの各目標電圧を高くした実施例1は、各目標電圧を一定とした比較例1よりも、300サイクル目の充電時間を短縮することができ、初期充電と同等の時間で充電できることが確かめられた。また、容量維持率は、実施例1と同等であった。
以上の結果より、充放電サイクルに伴い、定電流充電ステップの各目標電圧を高くすることにより、サイクル特性を維持しつつ、充電時間が長くなることを抑えられることが確かめられた。
また、第1ステップの充電条件を変更した実施例3、4、および定電流充電ステップを2ステップとした実施例5においても、それぞれ比較例3、4および5の電池と同等のサイクル特性を維持しつつ、充電時間が長くなることを抑えられることが確かめられた。
さらに、正極活物質としてCo系正極材料(LiCoO)を用いた実施例2、6においても、それぞれ比較例2、6の電池と同等のサイクル特性を維持しつつ、充電時間が長くなることを抑えられることが確かめられた。
また、Ni系正極材料(LiNi0.8Co0.15Al0.05)を用いた実施例1および5は、Co系正極材料(LiCoO)を用いた実施例2および実施例6と比較して、充電電圧のプロファイルが低く、より充電時間を短縮できることが確認できた。
以上の結果より明らかなように、本発明の充電方法を用いて充放電を繰り返した場合、充電時間の短縮とサイクル寿命特性とを同時に実現することができる。
本発明の充電方法及び、その方法を用いた電池パックは、携帯機器および情報機器等の電子機器の電源に好適に用いられる。
10 電池パック
12 二次電池
14 充放電回路
16 電圧検出部
17 電流検出部
18 制御部
26 正極
28 負極
30 セパレータ
31 電極群
32 電池ケース
34 組立封口板
36 上側絶縁板
38 下側絶縁板
40 正極リード
44 ガスケット
46 小径部
48 負極リード

Claims (7)

  1. リチウム含有複合酸化物を正極活物質に用いた非水電解質二次電池の充電方法であって、
    所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、前記電流値を低減しつつ充電電圧が所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ実行したのち、前記充電終止電圧で充電電流が所定電流に低下するまで充電する定電圧充電ステップを実行することで充電を行い、
    前記定電流充電ステップは、充放電サイクル数が大きくなるに伴い前記目標電圧を高くして実行する非水電解質二次の充電方法。
  2. 複数の前記定電流充電ステップにおいて、第kステップの電流値Iを、0.1≦I/Ik−1≦0.75(k≧2)とする請求項1記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  3. 複数の前記定電流充電ステップにおいて、第1ステップは、電流値Iを0.7〜2.0Itとし目標電圧Eまで充電するステップであり、前記目標電圧Eは3.8〜4.0Vとする請求項1または2記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  4. 前記定電流充電ステップは、2ステップで構成されており、
    第1ステップは、電流値Iを0.7〜2.0Itとし目標電圧Eまで充電するステップであり、前記目標電圧Eは3.8〜4.0Vであり、
    第2ステップは、電流値Iを0.3〜0.7Itとし目標電圧Eまで充電するステップであり、目標電圧EはE>Eかつ4.0〜4.4Vである請求項1または2記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  5. 目標電圧Eまで充電する第kステップの後に、目標電圧Ek+1まで充電する第k+1ステップを実行する前記定電流充電ステップにおいて、第kステップに続いて、目標電圧Eで定電圧充電を行い、その後に第k+1ステップを実行する請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  6. 前記リチウム含有複合酸化物は、一般式LiNiCo(1−x−y)(式中、Mは、長周期型周期表における、2族元素、3族元素、4族素、および13族元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素であり、0.3≦x<1.0、0<y<0.4)で表される請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  7. 少なくとも1つの非水電解質二次電池と、前記二次電池を外部電源からの電力により充電する充電回路と、前記充電回路による前記二次電池の充電を制御する制御部とを具備した電池パックであって、
    前記制御部は、所定の電流値で所定の目標電圧まで充電する定電流充電ステップを、前記電流値を低減しつつ充電電圧が所定の充電終止電圧に達するまで複数ステップ実行したのち、前記充電終止電圧で充電電流が所定電流に低下するまで充電する定電圧充電ステップを実行することで充電を行い、前記定電流充電ステップは、充放電サイクル数が大きくなるに伴い前記目標電圧を高くして実行するように、前記充電回路を制御する、電池パック。
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