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JP2013130581A - クロマティックポイントセンサシステム - Google Patents

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JP2013130581A JP2012279785A JP2012279785A JP2013130581A JP 2013130581 A JP2013130581 A JP 2013130581A JP 2012279785 A JP2012279785 A JP 2012279785A JP 2012279785 A JP2012279785 A JP 2012279785A JP 2013130581 A JP2013130581 A JP 2013130581A
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Abstract

【課題】材料の影響に起因する潜在的な誤差を補正することができるクロマティックポイントセンサ(CPS)システムを提供すること。
【解決手段】共焦点系の第1光路、第2光路、共焦点系の第1光路及び第2光源に接続された光源、第1の不能化手段、第2の不能化手段、CPS電子機器部を備える。共焦点系の第1光路は、長軸方向の分散素子を含み、ワーク近傍の異なる距離に異なる波長光が合焦するように形成されている。第2光路は、ワーク近傍の略同一距離に異なる波長光が合焦するように形成されている。CPS電子機器部は、出力スペクトルプロファイルのデータを供給するCPS波長検出器し、第2光路からの出力スペクトルプロファイルのデータを使って、ワーク材料に起因する誤差を含む距離非依存性のプロファイル成分のために、共焦点系の第1光路からの出力スペクトルプロファイルのデータを補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、概して精密測定器具に関し、特にクロマティックポイントセンサシステム、及び、これと同様の光学距離を定めるための機器、並びにこれらの使用方法に関する。
従来、光学高さ又は、光学距離の測定センサの分野において、クロマティック共焦点の技術を利用することが知られている。特許文献1に記載されているように、光軸方向に色収差(ここでは、光軸方向または長軸方向の色分散とも呼ぶ)を持つ光学素子は、広波長帯域の光源を合焦させるのに用いられて、焦点までの光軸方向距離が波長により変化するようにすることができる。このように、広波長帯域の光源のうちの唯一つの波長の光のみが被測定面上に正確に合焦し、また、合焦要素に呼応する被測定面の高さ又は光軸方向の距離により、どの波長が最も良く合焦するかが定まる。被測定面から反射された光は、ピンホールおよび/または光ファイバ端部のような検出用の小さなアパーチャ上で再び合焦する。被測定面を反射して入出力ファイバへの光学系を通って逆戻りする光のうちの、被測定面上で十分に合焦した波長光だけがアパーチャ上でも十分に合焦する。他の波長は全てアパーチャ上で不完全に合焦し、その光のほとんどのパワーはファイバ中でカップリングしない。従って、被測定面の高さ又は被測定面までの距離に応じた波長において、ファイバを通過して戻る光の信号レベルが最大となる。分光器形式の検出器が、波長毎の信号レベルを測定し、被測定面の高さ等を決定する。
特許文献1には、さらに数社のメーカが、上述の作用を発揮し、工業的な据付に用いるクロマティック共焦点式の照準器に適するような、実用的で小型の光学系をクロマティックポイントセンサとして、言及していることの記載がある。そのような光学系に使用される小型、かつ色分散する光学アセンブリが、「共焦点系の第1光路」又は「ペン」として言及されている。共焦点系の第1光路は、光ファイバによって、クロマティックポイントセンサの電子機器部に接続されている。この電子機器部は、共焦点系の第1光路から出射されるように光をファイバに伝導するとともに、戻された光を検出し分析する分光器を備えている。戻された光は、波長毎に分散された強度プロファイルを形成し、分光器の検出器アレイによって受光される。波長毎に分散された強度プロファイルに対応するピクセルデータは分析され、強度プロファイルのピーク又は重心によって示される「主波長の位置座標」が定められる。また、結果として生じるピーク又は重心のピクセル座標は、被測定面までの距離を定めるためのルックアップテーブルとして使用される。ピクセル座標は、サブピクセル分解能を有するように決定され、以下では「距離表示座標(DIC)」と称する。
特許文献1には、さらにCPS分光器が通常の動作において、或る一定の測定距離に対して、通常、或る一定の波長範囲または或る一定の波長のピーク領域の光を受光するという記載がある。CPS分光器は、波長のピーク領域の形状を歪める可能性を有している。そして、このことが、対応するピーク又は重心、及び、結果として得られる距離表示座標(DIC)に影響を及ぼすということが開示されている。特許文献1のシステム及び方法は、ある成分の校正データ(補正データとも呼んでいる。)を提供するものであるが、そのデータは、CPS分光器、及び/又は、CPS広波長帯域の光源における波長依存性の変動(例えば非均一応答)の影響をもたらすということが、言及されている。特許文献1の補正データは、分光器や光源におけるこれらの影響に伴って生じる誤差を低減させたり、又は除去したりする目的で使用される。分光器及び/又は光源の特性が変化する場合であっても(例えば、構成要素の経年変化や周辺環境の変動など)、誤差の低減又は除去に対して特許文献1の補正データが有効な状態を維持するように、その補正データは諸々の時点で再度決定され、及び/又は、置き換えられるようになっている。
クロマティックポイントセンサは、距離校正データに基づく、非常に高い分解能及び測定精度(例えば、サブミクロンの分解能及び測定精度)を提供する。この距離校正データは、既知の測定距離と、結果として得られる検出器アレイに沿った主波長の位置座標(距離表示座標)とを、互いに関連付けている。しかしながら、特許文献1のシステム及び方法を使用したとしても、クロマティックポイントセンサによってもたらされるレベルの分解能及び測定精度においては、校正時の条件に現在の測定条件を正確に一致させることができない為、測定誤差が生じ得るという問題があった。
例えば、クロマティックポイントセンサの誤差の原因の1つは、ワーク特有の分光反射率(スペクトル反射率)の変動である。この変動を、以下、分光反射特性とも呼ぶ。特許文献2には、分光反射特性を補正する手段を備えているクロマティックポイントセンサが開示されている。手短に言えば、共焦点の光束は分割されて、その分割された各光束部分は、各々のエネルギ集中検出器上に各々の信号を供給するために、それぞれの焦点において共焦点開口部およびセンターストップ(逆のピンホール)によって空間的にフィルタリングされる。一方、特許文献2には、掃引中の瞬時において、開口部での信号とセンターストップの周囲を通過するエネルギからの信号との比率が最大になる時に、その開口部を通過するエネルギは、ターゲットの反射率に非依存性の合焦によって生じたものであるということが記載されている。校正は、(指定されない手段によって、)ここで言う瞬時における波長を、表面深さに関連付けるために、提供されるものである。
米国特許第7,876,456号 米国特許第5,790,242号
しかしながら、特許文献2のクロマティックポイントセンサの精度は、上記の理由で掃引の実行方法に依存してしまう。また、その精度は、「瞬時の信号」である2つの信号の関連性のセンシングにも依存してしまうし、その瞬時における複数の信号のうちの一つについての主波長の検出方法にも依存してしまう。このような光学系は、電子工学的な複雑さと、随伴するノイズ源をもたらす。また、使用者にとって、そのような光学系を理解し難く、校正も難しくなる。さらに、そのような光学系では、ターゲットである被測定面の反射率の特性を特徴付けるようなデータを全く収集することができない。そのようなデータは、様々な適用において、精度又は校正を検証するものとして、又は材質を検証するものとして、収集することが要求されている。
本発明は、上記課題を解決するもので、測定条件の変更に起因する測定誤差、特にワーク特有の分光反射特性に起因する測定誤差の原因が追加されたとしても、それを克服することによって、改良された、及び/又は、信頼性の高められたクロマティックポイントセンサの動作方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、材料の分光反射特性のために、即座に(オン・ザ・フライで)、すなわち、対応するCPS測定データと同時又はほとんど同時に、材料の分光反射特性のための補正に使用できるスペクトルプロファイルのデータを提供することを目的とする。幾つかの実施形態では、スペクトルプロファイルのデータは、また、光源などの変動に伴って生じる誤差を補正するためにも使用できる。
本発明の構成によれば、特許文献2に比較して、容易に使用することができて、また、幾つかの適用においては誤差に対して一層精密で堅調な補正を提供することができる。特許文献1の開示内容は、材料の分光反射特性に起因する誤差についてまで言及していない。そして、そのような誤差を補正することに使われ得るシステム構成も、補正方法も提案するものではない。
本発明のクロマティックポイントセンサ(CPS)システムは、ワーク材料に起因する誤差を含んだ潜在的な誤差を補償するために構成されたものである。このCPSシステムは、光軸方向の色分散素子を含んで構成され、ワーク近傍の異なる距離にそれぞれ異なる波長の光を合焦させる共焦点系の第1光路と、ワーク近傍の略同一距離に異なる波長の光を合焦させるように構成された第2光路と、第1光路に第1入力スペクトルプロファイルを有する第1の光を入力するための光源と、第2光路に第2入力スペクトルプロファイルを有する第2の光を入力するための光源と、第1光路を通じて第1の光がワークに到達しないように、第1光路を不能化する第1の不能化手段と、第2光路を通じて第2の光がワークに到達しないように、第2光路を不能化する第2の不能化手段と、測定軸方向に配置された複数のピクセルで各波長の光を受光して、出力スペクトルプロファイルデータを生成するCPS波長検出器を備えたCPS電子機器部と、を有し、第1の不能化手段が非アクティブな場合に、第1光路を介して第1の光がワーク表面に照射され、CPS電子機器部が該ワーク表面からの反射光のスペクトルプロファイルに相当する第1出力スペクトルプロファイルデータを生成し、第2の不能化手段が非アクティブな場合に、第2光路を介して第2の光がワーク表面に照射され、CPS電子機器部が該ワーク表面からの反射光のスペクトルプロファイルに相当し、該ワークの材料に起因した成分を含む距離非依存性のプロファイル成分から構成された第2出力スペクトルプロファイルデータを生成し、CPS電子機器部は、第1出力スペクトルプロファイルデータに含まれる潜在的な測定距離誤差であって、ワークの材料に起因した誤差を含む潜在的な測定距離誤差を補正するために、生成した前記第2出力スペクトルプロファイルデータを供給することを特徴とする。
このCPSシステムによれば、第1の不能化手段がアクティブでない場合は、第1光路を介して第1の光がワーク表面に照射され、CPS電子機器部ではその反射光のスペクトルプロファイルに応じた第1出力スペクトルプロファイルデータを生成する。また、第2の不能化手段がアクティブでない場合は、第2光路を介して第2の光がワーク表面に照射され、CPS電子機器部ではその反射光のスペクトルプロファイルに応じた第2出力スペクトルプロファイルデータを生成する。この第2出力スペクトルプロファイルデータは第1出力スペクトルプロファイルデータに含まれる潜在的な測定距離誤差を補正するために供給される。
ここで、第1の出力スペクトルプロファイルデータには、前記第1光路から前記ワークまでの測定距離を表すピーク波長を有する距離依存性のプロファイル成分と、ワークの分光反射特性に関連する成分などのワークの材料に起因する成分(以下、「ワーク材料成分」と称す)を含む距離非依存性のプロファイル成分とから構成される。一方、第2出力スペクトル特性データは、ワーク材料成分を含む距離非依存性のプロファイル成分で構成される。よって、第1出力スペクトルプロファイルデータを補正するためにこの第2出力スペクトルプロファイルデータを提供することで、該第1出力スペクトルプロファイルデータに含まれるワーク材料成分などの距離非依存性のプロファイル成分を相殺/低減して、潜在的な測定距離誤差を補正することが可能になる。
幾つかの実施形態では、第1光路及び第2光路は、第1の光および前記第2の光を、ワークの同じ部分に向けて照射するように形成されていることが好ましい。幾つかの実施形態では、第1光路及び第2光路は、それぞれ共有の対物レンズを含んでいることが好ましい。
幾つかの実施形態では、クロマティックポイントセンサシステムは、該クロマティックポイントセンサシステムがマシンビジョン検査装置に統合されており、第1光路及び前記第2光路がそれぞれ共有の対物レンズを含んでいることが好ましい。また、マシンビジョン検査装置が共有の対物レンズを通してワーク表面の画像を取得するように形成されることが好ましい。このことは、高い分解能でのマシンビジョン検査装置の光軸に平行な方向における表面高さの測定方法の提供に有利となる。幾つかの実施形態において、マシンビジョン検査装置は、共有の対物レンズを通してワーク表面の画像を取得するように形成されていることが好ましい。
幾つかの実施形態では、第1及び第2入力スペクトルプロファイルが同一のスペクトルプロファイルになるように、第1の光を第1光路へ入力するための光源と、第2の光を第2光路へ入力するための光源とが、同一の光源であることが好ましい。また、代替可能な実施形態においては、第1の光を共焦点系の第1光路へ入力するために接続された光源と、第2の光を第2光路へ入力するために接続された光源とが、異なる光源であることが好ましい。
幾つかの実施形態では、第1の不能化手段および第2の不能化手段が同一手段であることが好ましい。幾つかの実施形態では、第1の不能化手段および第2の不能化手段が、(a)ホイール・シャッター又は(b)切換器(ファイバー切換器)のうちのいずれかであることが好ましい。
幾つかの実施形態では、CPS電子機器部は、さらに、ワーク材料成分に関連する誤差からなる潜在的な測定距離誤差を、第1出力スペクトルプロファイルデータから補正するために、第2出力スペクトルプロファイルデータに基づいて、ワーク特有のスペクトルプロファイルの補正データを決定する信号演算器を備えていることが好ましい。
幾つかの実施形態では、距離非依存性のプロファイル成分は、光源に関連付けられた光源スペクトルプロファイル成分を含んでおり、かつ、第2出力スペクトルプロファイルデータは、光源スペクトルプロファイル成分に関連付けられた誤差を補正することに使用されることが好ましい。
幾つかの実施形態では、第1光路が異なる波長の光を合焦させるような異なる距離が、測定範囲を定義するとともに、第2光路が異なる波長の光を合焦させる距離が、測定範囲内となることが好ましい。
幾つかの実施形態では、第1光路および第2光路は、共有のビームスプリッタを有する共通経路を備えていることが好ましい。幾つかの実施形態では、第1光路および第2光路は、共有のビームスプリッタとワーク表面との間で同じ線上に設けられていることが好ましい。幾つかの実施形態では、第1光路および第2光路のうちの一方が反射器から構成されていることが好ましい。
幾つかの実施形態では、共焦点系の第1光路は、第1光学ペンによって構成され、第2光路は、第2光学ペンによって構成されていることが好ましい。幾つかの実施形態では、第2光路は、色消しレンズ(アクロマート)によって構成されていることが好ましい。幾つかの実施形態では、第2光路が共焦点系の光路であることが有利である。
幾つかの実施形態では、第2光路は、ワーク表面の代表的な部分からの反射光を取得することに使用され、第1光路は、代表的な部分とは異なるワーク表面の測定部分からの反射光を取得することに使用されることが好ましい。また、CPS電子機器部は、第2出力スペクトルプロファイルデータに基づいて、潜在的な測定距離誤差を補正する補正部を更に備えていることが好ましい。
本発明に係るCPS測定プロファイルのピーク領域の信号が、波長検出器上の幾つかのピクセル領域に、又は、数十個のピクセル領域若しくそれ以上に、渡って広がっていることが好ましい。以上の概要の補正方法が無いときは、CPS測定プロファイルのピーク領域の信号形状は、一般的に、動作変動(例えば、反射率の変動、光源の変動、波長検出器の変動など)を原因とする幾つかのタイプの誤差又は歪みを含む。もし、そのような誤差又は歪みが補正されなければ、測定プロファイルのピーク領域のためのピーク位置の決定は、ワーク表面の違い等によって、不定となり、又は間違ったものになるだろう。それゆえ、様々な実施において、上記に述べた誤差の補正因子は、サブピクセルの分解能での距離表示座標(DIC)の決定に先立って、測定プロファイルのピーク領域の信号に適用されることが重要である。この距離表示座標(DIC)は、測定プロファイルのピーク領域の信号におけるピーク位置を表示するものである。
本発明に係る第1光路及び第2光路を含むクロマティックポイントセンサ(CPS)システムの第1実施形態のブロック図である。 検出器アレイ内のピクセルの電圧オフセット信号レベルを示す、クロマティックポイントセンサからのプロファイルデータの線図である。 測定距離表示座標に対応するピーク領域の信号を示す、クロマティックポイントセンサからのプロファイルデータの線図である。 既知の測定距離を距離表示座標に相関付けるクロマティックポイントセンサの距離校正データの線図である。 CPSサブシステム(光源+検出器)の未処理の強度プロファイル信号を、CPS光源に起因する信号成分、及び、測定距離表示座標に対応する典型的な理想のピーク領域の信号と同時に示したグラフである。 (A),(B)は、測定距離表示座標に対応するピーク領域の信号により決定された距離表示座標に対する、狭い範囲の未処理の強度プロファイルの信号成分の影響を説明するための、図5のグラフから選択された部分的なグラフである。 異なるタイプのワーク材料の分光反射率を説明するグラフである。 本発明に係る第1光路及び第2光路を含むクロマティックポイントセンサ(CPS)システムの第2実施形態のブロック図である。 本発明に係る第1光路及び第2光路を含むクロマティックポイントセンサ(CPS)システムの第3実施形態のブロック図である。
図1は、本発明の第1実施形態のクロマティックポイントセンサ(CPS)システム100のブロック図である。図1に示すように、CPSシステム100は、2経路光学部分110と、光路切換部(切換器)141と、CPS電子機器部(以下、単に電子機器部と言う。)160とを含む。電子機器部160は、サブシステム(光源+検出器)161によって構成されている。2経路光学部分110は、共焦点系の第1光路120と、第2光路130とを備えている。共焦点系の第1光路120は、色分散光学素子123を有する。第2光路130は、非分散光学素子133を有する。例えば、非分散光学素子133を色消しレンズ(アクロマート)で構成してもよい。
サブシステム(光源+検出器)161は、CPS波長検出器(以下、単に波長検出器と呼ぶ)162及び光源164を備える。この波長検出器162は、該波長検出器162の測定軸に沿って配列された複数のピクセルから構成されている。複数のピクセルは、それぞれの波長光を受光して、出力スペクトルプロファイルのデータを供給する。光源164は、共焦点系の第1光路120に関連付けられた光ファイバ112に、波長光の第1スペクトルプロファイル(第1の光)を入力するために接続されている。加えて、光源164は、第2光路130に関連付けられた光ファイバ113に、波長光の第2スペクトルプロファイル(第2の光)を入力するために接続されている。図1に示す実施形態では、第1及び第2光路は、同一の光源164に接続されている。必要であれば、これに代わる実施形態において、それぞれの経路を異なった光源に接続してもよい。
動作中、光源164は、複数波長の放射光を出力する。この複数波長の放射光は、入力されたスペクトルプロファイルを光路(例えば、共焦点系の第1光路120、又は第2光路130)に供給する。共焦点系の第1光路120は、クロマティック共焦点センサシステムとして既知のように、ワーク170の表面位置190の近傍の異なった距離において、異なる波長の光が焦点を結ぶように、構成されている。第2光路130は、ワーク170の表面位置190の近傍の略同一距離において、異なる波長の光が焦点を結ぶように、構成されている。光路切換部141は、光源164と、第1及び第2光路120,130の少なくとも一部分との間に配置されている。これは、光路切換部141が、ワーク170に向けての第1及び第2光路120,130の出力を選択的に実行不能にできるようにするためである。
様々な実施形態においては、光路切換部141は、共焦点系の第1の不能化手段と、第2の不能化手段とを備えている。共焦点系の第1の不能化手段は、第1入力スペクトルプロファイルが共焦点系の第1光路120を通ってワークに到達することを防止できるように構成されている。第2の不能化手段は、第2入力スペクトルプロファイルが第2光路130を通ってワークに到達することを防止できるように構成されている。図1に示す実施形態では、光路切換部141は、旋回式シャッターによって構成されている。この旋回式シャッターは、第2光路130による入力スペクトルプロファイルを遮断している間、1回目として共焦点系の第1光路120によって入力スペクトルプロファイルを接続するように、形成されている。また、旋回式シャッターは、共焦点系の第1光路120による入力スペクトルプロファイルを遮断している間、2回目として第2光路130によって入力スペクトルプロファイルを接続するように、形成されている。ここで、光路切換部141は、第1及び/又は第2の不能化手段として動作できることが好ましい。また、適切な信号処理が第1及び第2の出力スペクトルプロファイルの存在に同期するように、光路切換部141は、(例えば、電力線/信号線141S上で接続された)CPS電子機器部160によって感知され、かつ制御されている。
共焦点系の第1の不能化手段がアクティブでないとき、第1入力スペクトルプロファイルが、共焦点系の第1光路120を通じて接続される。共有のビームスプリッタ143及び共有の対物レンズ150からなる共通の経路を含んで、共焦点系の第1光路120は、ワーク170の表面位置190に向けて対応する放射光を出力し、かつ、ワーク170を反射した第1経路の放射光を受光する。共焦点系の第1光路120は、第1経路の反射放射光を空間的にフィルタリングする開口部121に、その第1経路の反射放射光を合焦させるとともに、その第1経路の反射放射光をCPS電子機器部160に向けて出力する。共焦点系の第1光路120によって供給される光軸方向の色分散のために、第1経路の反射放射光は第1出力スペクトルプロファイルを有している。この第1出力スペクトルプロファイルは、基準位置RPからワーク170までの測定距離Zを示すピークを有している距離依存性のプロファイル成分より構成されている。第1出力スペクトルプロファイルは、また、距離非依存性のプロファイル成分より構成されている。この距離非依存性のプロファイル成分は、以下により詳述するように、ワークの材料成分を含んでいる。CPS電子機器部160は、距離依存性のプロファイル成分及び距離非依存性のプロファイル成分を含んでいるそれぞれ対応した第1出力スペクトルプロファイルのデータを供給する。
第2の不能化手段がアクティブでないとき、(この実施形態の第1入力スペクトルプロファイルと同様に、)第2入力スペクトルプロファイルが第2光路130を通って接続される。共有のビームスプリッタ143及び共有の対物レンズ150からなる共通の経路を含んで、第2光路130は、ワーク170の表面位置190に向けて対応する放射光を出力し、かつ、ワーク170を反射した第1経路の放射光を受光する。第2光路130は、第2経路の反射放射光を空間的にフィルタリングする開口部131に、その第2経路の反射放射光を合焦させるとともに、その第2経路の反射放射光をCPS電子機器部160に向けて出力する。第2光路130によって供給される光には光軸方向の色分散性が無いために、第2経路の反射放射光は、距離依存性のプロファイル成分を含まない第2出力スペクトルプロファイルを有している。しかし、第2出力スペクトルプロファイルは、以下に詳述するようなワークの材料成分を含む距離非依存性のプロファイル成分から構成されている。CPS電子機器部160は、距離非依存性のプロファイル成分を含んでいるそれぞれ対応した第2出力スペクトルプロファイルのデータを供給する。それゆえ、以下に詳述するように、その距離非依存性のプロファイル成分に含まれている少なくともワーク材料成分に関連する潜在的な測定距離誤差のために、第1出力スペクトルプロファイルを補正する場合に、第2出力スペクトルプロファイルのデータを使用することができる。
クロマティックポイントセンサ100の主な目標達成地点は、比較的不慣れなユーザによっても実施可能な迅速かつロバストな方法で、(ワークの材料成分の範囲内で存在している)ワーク特有の分光反射率に関連付けられる誤差のための補正をすることである。しかし、距離非依存性のプロファイル成分の補正が、ワーク特有の分光反射率に関連付けられるその成分に限定されないことが望ましい。例えば、幾つかの実施形態では、距離非依存性のプロファイル成分が、光源140に関連付けられる光源のスペクトルプロファイル成分及び/又は波長検出器162に関連付けられる成分を含んでいる。さらに、仮に光源及び/又は波長検出器が第1、第2光路に共有されているときは、第2出力スペクトルプロファイルがこれらの誤差を補正するのによく用いられる。
図1に示す実施形態では、電子機器部160は、信号演算器166と、記憶部168と、波長検出器162及び広波長帯域光源164(白色光源とも呼ばれる)からなるサブシステム(光源+検出器)161とを含む。様々な実施形態では、波長検出器162は、分光計の検出器アレイ163を含む。波長検出器162は、関連する信号演算手段(例えば、信号演算器166によって備えられる)を含んでいてもよい。その関連する信号演算手段は、記憶部168に記憶され得る補正データ169を使って、検出器アレイ163により提供されるプロファイルデータから特定の誤差成分を取り除き、又は補正する。ここに開示された様々な実施形態では、補正データ169は、第2出力スペクトルプロファイルに基づくワーク特有の補正データ169WSから構成されている。電子機器部160は、光ファイバケーブル112及び光ファイバケーブル112を含んだ光路を通じて、共焦点系の第1光路120及び第2光路130にそれぞれ連結されている。なお、光ファイバケーブル112及び光ファイバケーブル112は、2×1接続器CONNECTOR−Eによって、2×1連結器COUPLER−Eに結合されている。幾つかの実施形態においては、信号演算器166は、ワーク特有のスペクトルプロファイルの補正データ169WSを決定する。この決定は、後ろの図に示された方法に従って、ワークの材料成分に関連する誤差からなる潜在的な測定距離誤差のために第1出力スペクトルプロファイルを補正するための第2出力スペクトルデータに基づいて行なわれる。従って、幾つかの実施形態においては、波長検出器162および信号演算器166の特定の態様を統合してもよく、かつ/または区別をなくしてもよい。
信号演算器166によって制御されている広波長帯域の光源164は、照明ファイバセグメント165Iを通じて、2×1連結器COUPLER−Eに連結されている。波長検出器162は、信号ファイバセグメント165Sを通じて、2×1連結器COUPLER−Eに連結されている。第1又は第2出力スペクトルプロファイルのデータに対応する反射された波長依存性の光強度は、光ファイバの経路を通って、電子機器部160及び連結器COUPLER−Eまで戻って行く。その結果、光の約50%が、信号ファイバセグメント165Sを通って、波長検出器162に向けられるようになる。
波長検出器162は、第1又は第2出力スペクトルプロファイルのデータに応じた波長依存性の光強度を受け取り、その光強度を検出器アレイ163の測定軸に沿ってピクセルの配列に渡って分布するスペクトル強度プロファイルに変換する。そして、波長検出器162は、検出器アレイ163から出力されるピクセルデータに基づいて対応するプロファイルデータを供給するように動作する。
ワーク材料成分を含む波長非依存性のプロファイル成分が補正された後、第1出力スペクトルプロファイルのデータについてのサブピクセル分解能を有する距離表示座標(DIC:distance-indicating coordinate)が、信号演算器166によって計算される。そして、図4について後でさらに述べるように、計算されたDICが、距離校正のルックアップテーブル等を介して表面位置190までの測定距離Zを決める。距離校正のルックアップテーブル等は、記憶部168に記憶されている。距離表示座標(DIC)は、さらに後述する様々な方法(例えば、プロファイルデータのピーク領域に含まれるプロファイルデータの重心を決定する方法)によって、決定され得る。距離表示座標(DIC)が校正動作中に決定される場合は、そのDICを校正距離表示座標と呼ぶ。また、距離表示座標(DIC)がワーク表面の測定動作中に決定される場合は、そのDICを測定距離表示座標と呼ぶ。
図1に示す実施形態では、CPS電子機器部は、ワーク特有の補正部167を備えている。第2光路130は、ワーク170の代表的な部分からの第2出力スペクトルプロファイルを取得するのに使われる。このワーク特有の補正部167は、第2出力スペクトルプロファイルを受けて、(例えば、ワーク特有の補正データの記憶部169WSに保存されているような、)ワーク特有の補正データを決定する。第1光路は、ワーク表面の測定部分から第1出力スペクトルプロファイルを取得するのに使われる。(ワーク170の部分から第2出力スペクトルプロファイルを取得した後、仮に、ワークが移動するのであれば、その測定部を代表的な部分とは異なった部分にすることができる。)また、ワーク特有の補正部167は、ワーク材料成分に関連する誤差からなる潜在的な誤差のために、第1出力スペクトルプロファイルのデータを補正する。図1に示された実施形態において、ワークが移動しない場合は代表的な部分および測定部分が同一となるように、共焦点系の第1光路120と第2光路130はワーク170の同じ部分に向けて第1光源放射光および第2光源放射光を照射する。しかし、このようにすることが望ましいということに過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、代替的な実施形態において、共焦点系の第1光路120および第2光路130は、同様の反射率特性を示すことが期待される同様の材料からなるワーク170において、その異なった位置へ第1光源放射光および第2光源放射光を出力するようにしてもよい。そのような実施形態の1つにおいて、共焦点系の第1光路120および光路130が、ワーク上に近接した視界を有するそれぞれ分離された第1および第2の対物レンズから構成されるようにしてもよい。
図1に示される実施形態が、特に、マシンビジョン検査装置の中に統合されているCPSシステムに適していることが望ましい。そして、そのマシンビジョン検査装置の中で、共焦点系の第1光路120および第2光路130はそれぞれマシンビジョン検査装置の部品である共有された対物レンズを含んでいることが望ましい。そのようなCPSシステムにおいて、マシンビジョン検査装置は、共有された対物レンズを通じてワーク表面の画像を取得し得る。そのようなシステムの一実施形態を図9に示して後で詳述する。
様々な実施形態において、共焦点系の第1光路120により異なる波長光が焦点を結ぶような、異なった距離によって測定範囲MRが定義される。また、第2光路130によってその異なった波長光(MRを定義する全ての波長光)が焦点を結ぶような距離は、常に測定範囲内に入っている。
図1に示されている実施形態において、共焦点系の第1光路120および光路130は、共有のビームスプリッタ143を含む共通経路によって構成されている。共焦点系の第1光路120および光路130は、共有のビームスプリッタ143とワーク170との間では、同一線になっている。第2光路130は反射器145を含む。この配置は例示的であって、これに限定されるものではない。
図1は、基本的骨格として、XYZ直交座標軸を含んでいる。Z方向は、共焦点系の第1光路120の光軸または距離の測定軸に平行するものとして定義されている。図1に示すように、動作中、ワーク170は、共焦点系の第1光路120の光軸に沿って配置される。一実施形態では、ワーク170は、移動ステージ175上に載置された状態で、位置合わせされる。有利なことには、ガイドベアリング175Bによって拘束されたX軸方向に沿って、それ(ワーク170)が移動できて、その表面175AがXY平面に名目上平行な状態になるように、その移動ステージ175自体が位置合わせされ得るようになっている。クロマティックポイントセンサ100の他の例示的な特徴および動作について、より詳細に後述する。
特許文献1に開示の教示に従って、接続器CONNECTOR−F経由でサブシステム(光源+検出器)161に取り付け可能なバイパス用の光路112A’-Fが、図1に付加的に示されている。光源164からの光路に沿って伝送されたバイパス用の光が光ファイバのループ112A’-Fを循環し、その光路へ戻って波長検出器162に戻されるように、バイパス用の光路112A’-Fは、接続器部FBypassに取り付けられた光ファイバのループによって構成されている。そのバイパス用の光路112A’-Fによって、戻された光は、特許文献1及び/又は以下の図5,6を参照して記載されているような校正処理に使用され得る未処理の強度プロファイルを形成する。
以下の図2の説明において、既知の雑音(バックグラウンド)の信号処理、及び/又は、校正動作の概要を説明する。これらは、本発明の様々な実施形態に結びついて、使用され得る。この説明の目的は、以下のことを強調することである。つまり、ここでさらに開示される本発明に係る方法は、これらの動作とは区別されるが、両立できるということである。
図2は、クロマティックポイントセンサからのプロファイルデータの線図200である。この線図200は、測定表面が無い場合(例えば、図1のワーク170の表面位置190が無い場合)での、検出器アレイ163内のピクセルに関する電圧オフセットの信号レベルVoffsetについて説明している。これより、意図的な反射光が存在せず、かつ、結果として生じる強度プロファイル中に顕著な主波長ピークが存在しないことが分かる。図2に示すように、電圧オフセットの信号Voffsetは、1,024個のピクセルのそれぞれの正規化電圧でプロットされる。「正規化電圧」では、1.0の値が検出器アレイ163の飽和電圧に割り当てられている。電圧オフセットの信号Voffsetは、アレイ全体に渡って一定であるように示されているバイアスの信号レベルVbiasと、アレイ全体に渡ってピクセル座標pに依存しているように示されている雑音信号成分Vbackとを含む。変化する雑音信号Vbackは、クロマティックポイントセンサ内の波長依存性の疑似反射等からの背景光といった信号はもちろん、様々なピクセルpの暗電流による信号を表している。様々な実施形態では、検出器アレイ163のピクセル配置を校正し、又は補正するために、継続して、その信号成分Vback(又は、これと同様の変動を示す信号。例えば電圧オフセット信号Voffset)が記憶され、また、各ピクセルpから後続する全てのプロファイルデータ信号を(例えば、減算によって)補正するために使用されれば、有利である。従って、雑音信号成分Vbackが、本発明による様々な実施形態においても既知の方法で補正されることが想定されるので、後述する様々な強度プロファイル又は独創的な信号処理動作等に関連して、これ以上、明示的に考慮することも、又は説明することも必要がない。
時間が経っても比較的安定し得る雑音信号成分Vbackとは対照的に、周囲温度の変化および動作中に電子機器部160の発熱に伴って生じる電圧ドリフトの結果として、座標非依存性のバイアス信号レベルVbiasは変化し得る。
以下の図3および図4の説明において、より再現性のある距離測定が得られるように、プロファイルデータの距離指示サブセットに基づいて、距離表示座標(DIC)を決定することができる特定の信号処理動作について概説する。このプロファイルデータは、同時に発生するバイアス信号レベルVbiasの変化を補正することに対して動的に適合したものである。ここで概説する動作は、特許文献1により詳細に説明されている。この説明の目的は、クロマティックポイントセンサの距離測定動作を全体的に理解するために有用となるような、バックグラウンド情報を提供することである。および、以下に開示される独創的な方法が、これら動作と区別することができるが、両立することもできるということを強調することである。
図3には、CPS測定動作中に得られたCPS検出器(例えば、検出器162)からのプロファイルデータ310(測定プロファイル信号のデータ)の線図300が示されている。CPS測定動作中とは、特定の光路又は全体システムについての校正動作中でも、通常の測定動作中でもよい。プロファイルデータ310は、プロファイル信号MSとも称され得る。但し、MSは、検出器アレイ(例えば、検出器アレイ163)の各ピクセルpに関連付けられる信号レベル(正規化電圧で示される)である。図3のグラフ300は、目標表面を共焦点系の第1光路120の光軸OAに沿ってある距離に位置決めされた状態にして作成されており、図3に示すように、距離に対応する主波長のピーク領域を有する測定プロファイルデータ310が生成されている。
図3は、測定バイアスの信号レベルMVbias(正規化電圧で示す)、ピークのピクセル座標ppc、ピーク位置のインデックス座標ppic、及び、データ閾値MVthresholdを示す。データ閾値MVthresholdは、ピーク領域内のデータの距離表示サブセットの下限を定義している。すべての「MV」値は正規化電圧である。図3は、校正スペクトルのピーク領域内のデータの距離表示サブセットに基づいて決定される距離指示座標(DIC)も示す。米国特許第11/940,214号出願(‘214号出願)に説明されるように、いくつかの実施形態では、データ閾値MVthresholdは、インデックス特性の閾値MVthreshold(ppic)としてもよい。
簡潔に言えば、一実施形態において、距離表示座標(例えば、プロファイルデータ310と関連して説明した距離表示座標DIC)を決定する測定動作は、以下を含み得る。
・目標表面を対物レンズの光軸OAに沿って位置決めし、結果として生成されるプロファイルデータ310を取り込む。
・ピークのピクセル座標ppc(すなわち、最も高い信号を有するピクセル)を決定する。
・ピーク位置のインデックス座標ppicを決定する。このインデックス座標ppicは、特定の校正データ(例えば、インデックス特性の閾値校正データ)を記憶し、及びその校正データを検索するためのインデックスである。いくつかの実施形態では、これはピークのピクセル座標ppcと同じにしてもよい。
・測定バイアスの信号レベルMVbiasを決定する。
・データ閾値MVthresholdを決定する(例えば、ピーク高さの存在する割合として決定する。又は、現在のピーク位置のインデックス座標ppicに対応するインデックス特性の閾値校正データに基づいて決定する)。
・測定ピーク領域において、データ閾値MVthresholdよりも大きな値のデータである距離表示サブセットに基づいて、サブピクセル分解能での距離表示座標DICを決定する。
・距離校正の測定の場合、(例えば、干渉計により、)所望の精度で目標表面までの対応する距離を独立して決定する。そして、距離校正のテーブル内または曲線上(例えば、図4に示す距離校正データ410により表されるような距離校正のテーブル内または曲線上)での距離校正データの位置を決定する。
・ワーク距離の通常測定の場合、記憶された距離校正データ内での対応する距離に、測定DICを相関付けることによって、測定距離Zを決定する。この距離校正データは、例えば、図4に示す距離校正データ410により表されるような距離校正のテーブル又は曲線とする。
上記動作では、データ閾値MVthresholdよりも上のデータである距離表示サブセットに基づいて、距離表示座標DICをサブピクセル分解能で決定することができる。いくつかの異なる方法のうちの1つによって、測定DICを決定することができる。一実施形態では、測定DICは、データの距離表示サブセットの重心XCをサブピクセル分解能で表わした座標として、決定される。例えば、1024個のピクセルを有する検出器の場合、重心XCは、次の式(1)に従って決定することができる。
Figure 2013130581
ここで、式(1)中のSM(p)は、次の式(2)で与えられる。
Figure 2013130581
特定の一例では、式(1)において、n=2である。式(2)は、重心の計算に使用されるデータを、距離表示サブセットのデータ内に制限することが好ましい。校正動作中に、距離表示座標DICが決定される場合は、距離表示座標DICを校正距離表示座標と呼ぶ。同様に、測定動作中に決定される場合は、距離表示座標DICを測定距離表示座標と呼ぶ。
図4は、CPS測定距離校正データ410の図400である。この校正データは、縦軸に表わすクロマティックポイントセンサ100等の既知の又は校正された測定距離ZOUT(ミクロン単位)を、横軸に表わす距離表示座標DIC(ピクセル単位)に相関付けるものである。図4に示す例は、300ミクロンに指定された測定範囲MRを有する共焦点系の第1光路120の場合であり、この校正データは、約150〜490個のピクセルの範囲内での校正距離表示座標に対応する。しかし、クロマティックポイントセンサ100は、望まれるならば、検出器アレイ163のより大きなピクセルの範囲に渡って、校正されてもよい。基準とする距離、又は、ZOUTが「ゼロ」となる距離は、多少、恣意的なものであり、共焦点系の第1光路120と関連して所望の基準距離に設定することができる。
距離校正データ410は平滑な曲線を形成しているように見えるが、典型的な従来技術のCPSシステムのための、特に経済的なCPSシステムのための距離校正データ410は、小さい範囲での誤差又は不規則性を表わすことができるものであることが好ましい。
いくつかの実施形態では、CPS測定距離校正データ410は、図3を参照して述べたように決定され、及び/又は、使用され得る。CPS距離校正データ410の性質をさらに明確にするため、例示的な実験室用の校正方法をここで簡潔に概説する。簡潔に言えば、ミラーが、(例えば、図1の表面190を代替するものとして)共焦点系の第1光路の光軸に沿った校正表面を提供し得る。ミラーの変位は、約0.1ミクロン又は0.2ミクロンの刻みで制御され得る。刻み毎に、実際のミラーの位置または変位が、干渉計等の参照基準を使用して取得される。実際のミラー位置毎に、それに対応するクロマティックポイントセンサの校正距離表示座標(校正DIC)は、CPS検出器によって(例えば、上述したように)提供されるミラー位置に対応した強度プロファイルデータに基づいて決定される。校正距離表示座標および対応する実際の位置は、次に、校正データ410を提供するために記憶される。
次に、測定動作中、ワーク表面(例えば、図1の表面190)の距離測定を提供するために、ワーク表面は共焦点系の第1光路120の光軸に沿って位置決めされる。クロマティックポイントセンサの測定距離表示座標は、CPS検出器により提供される強度プロファイルデータから決定される測定距離表示座標に基づいて決定される。次に、距離校正データ410を使用して、その特定の測定距離表示座標に対応するCPS測定距離ZOUTが決定される。
特許文献1に開示されているように、特許文献1の中で教示されている補正方法が無かったとしたら、CPS測定プロファイルのピーク領域の信号は、通常、いくつかのタイプの歪みを含んでしまう。その歪みは、光源若しくは波長検出器に、又は、それらの両方(光源+検出器のサブシステム)にとって、特有のものであり、特定されるものであり、以下に説明する通りである。もし、この特有の形状の歪みが補正されなければ、プロファイルのピーク領域におけるピーク位置の決定は、異なるCPSシステム毎に、不定なものとなり、間違ったものとなるだろう。及び/又は、その決定は、個々のCPSシステムにおいても、潜在的には、様々な測定距離毎に、不定なものとなり、間違ったものとなるだろう。特許文献1は、サブピクセル分解能での距離表示座標(DIC)の決定に先行して、サブシステム(光源+検出器)における歪み除去用の誤差の補正因子(補正ファクター)を、測定プロファイルのピーク領域の信号に対して適用することができることを教示している。なお、DICは、測定プロファイルのピーク領域の信号におけるピーク位置を表示するものである。特許文献1は、また、様々な実施形態において次のことも教示している。CPS距離校正データに使用されるCPS距離表示座標(DIC)は、誤差を補正された測定プロファイルの信号データに基づいていることである。その信号データは、サブシステム(光源+検出器)の影響を取り除くために、誤差を補正されている。
例えば、特許文献1に教示されているように、校正に使用されるそのシステムは、誤差を補正された測定プロファイルの信号データを提供することができる。この測定プロファイルの信号データは、光源と検出器における誤差の補正因子に基づいて補正されており、また、その誤差の補正因子は、標準的な又は基準となるプロファイルの信号データのセットに関連して決定されたものである。後で同じ共焦点系の第1光路を使用するとき、及び/又は、異なったサブシステム(光源+検出器)を使用するときに、そのサブシステム(光源+検出器)は、誤差を補正された測定プロファイルの信号データを提供することができる。この測定プロファイルの信号データは、そのサブシステム(光源+検出器)用に決定された誤差の補正因子に基づいて補正されており、また、その誤差の補正因子は、標準的な又は基準となる同じプロファイルの信号データのセットに関連して決定されたものである。その結果、そのCPS距離校正データが、そのサブシステム(光源+検出器)用として効果的なものとなる。
図5及び図6は、特許文献1で教示されたサブシステム(光源+検出器)についての補正の類型を説明するのに役立つ。そのポイントは、特許文献1中の同様の図に関連して記載されているポイントと同様である。そのポイントは、以下に提供する理解を補足することができる。以下の数式において、説明又は文脈によって他に表示がなければ、「Z」は、ワーク表面までの実際の測定距離を指す。「ZOUT」は、決定された距離表示座標DICに基づいて、CPSによる距離測定の出力を指す。この距離指示座標DICは、図3および図4に関して上述したように、順次対応するプロファイル信号MSに依存している。
本発明においては、CPSが、測定距離Z毎に、Zに依存するこれら信号の特有のセットを実際に生成することが好ましい。そのため、このような各プロファイル信号のセットをMS(Z)と称する。各プロファイル信号のセットMS(Z)は、対応する距離表示座標DIC(Z)(例えば、式1および式2に従って決定される)を生成し、対応するCPS測定の出力ZOUT(Z)を生成する。これらの規則を使用すると、前の説明は、距離Zに関連付けられたDIC(Z)が、対応する測定プロファイルデータMS(Z)のピーク領域の全体形状又は全体プロファイルに依存していることを示すことになる。
本明細書において、MSpに上付き文字を導入して、以下において使用する。上付き文字RAWは、現在の測定条件による補正が未だであることを意味する。上付き文字COMPは、補正されていることを意味する。上付き文字REFは、基準条件または校正条件を意味する。上付き文字PENは、指定され又は標準的な光源強度スペクトルに基づいて光学ペン又は共焦点系の第1光路120により生成されたものを意味する。
これら規則を使用して、以下の式(3)を導入する。
Figure 2013130581
式中、SI RAWは、指定された又は標準化された波長検出器の各ピクセルPに、CPS光源の広波長帯域の波長が分布された際の、その光に含まれる各波長の相対的な又は正規化された強度を表わす。KPEN(Z)は、指定された又は標準化された波長検出器の各ピクセルPに、CPS光源の広波長帯域の波長が分布された際の、CPSペンからCPS波長検出器に入力される測定距離Zの測定プロファイルのデータセット内に含まれる各波長の相対的な又は正規化された伝達(または減衰)を表わす。KPEN(Z)は、各波長(又は各波長に対応する検出器のピクセル)についてのCPSペンの距離依存性の伝達関数として考えることができる。DG RAWは、波長検出器の各ピクセルに関連付けられた相対的な又は正規化された信号の利得(ゲイン)を表わす。従って、式(3)は、与えられた測定距離Zについて、各ピクセルPでの未処理の波長検出器信号MS RAW(Z)が、ピクセルPに到達した波長についてのCPSペンに入力された未処理の強度SI RAWと、距離ZでピクセルPに到達した波長についてのCPSペンの距離依存性の伝達関数KPEN(Z)と、ピクセルPの信号利得DG RAWとを乗算したものに等しいことをおおよそ表わしている。
特許文献1で教示されたサブシステム(光源+検出器)の補正の類型を手短に説明するため、図5は、CPSサブシステム(光源+検出器)の未処理の強度プロファイル信号520を説明するグラフ500の線図である。その強度プロファイル信号520は、CPS光源に起因する長範囲の信号変動成分530と、他に、検出器の波長感度といったCPSシステムの処理能力についての長範囲の信号変動成分とを含む。長範囲の信号変動成分530は、波長検出器162により実際には個々に検出されないが、光源と検出器との強度プロファイルを表わす円滑な及び/又は標準的な形状に概ね対応し得ること、また、使い易い基準を提供できることが好ましい。図5には、測定距離表示座標510-DICに対応する代表的で理想的な測定プロファイルの信号データ510も、示されている。未処理の強度プロファイル信号520は、特許文献1に教示されているように、光学ペンをバイパスすることによって取得される。例えば、特許文献1に全容が示された構成の1つを使って、光ファイバのループ(図1のCONNECTOR−Fに対応する)が、接続子(図1のCONNECTOR−Eに対応する)からの光源の光を入力するために取り付けられている。そして、その接続子を通って、サブシステム(光源+検出器)161に光を戻す。未処理の強度プロファイル信号520については、サブシステム(光源+検出器)161を特徴付ける信号SDSS RAWのセットとして定義することができ、おおよそ次の式(4)のようになる。
Figure 2013130581
将来の参照のため、式(4)を式(3)に代入して、次の式(5)を得る。
Figure 2013130581
未処理の強度プロファイル信号520。式(4)及び式(5)中の光源・検出器の項であるSI RAWとDG RAWとSDSS RAWに反映されている変動(光源+検出器)は、以下に図6A、6Bを参照して説明する距離表示座標を決定する工程において、誤差を誘導し得る。
理想の測定プロファイルの信号データ510は、基準となる又は標準的な強度プロファイルに前記の項KPEN(Z)を乗算したものに対応する。式(5)及び式(3)に示す項KPEN(Z)は、上述したように、各波長(又は各波長に対応する検出器のピクセル)についての光学ペン(及び/又は、第1光路120)の距離依存性の伝達関数として考えることができる。理想の測定プロファイルの信号データ510および対応する測定距離指示座標510-DICは、信号520には含まれていないことが強調されるべきである。むしろ、これらの信号データおよび座標は、グラフ500のセグメント550についての説明を補助するために、図6にのみ設けられている。セグメント550に基づく説明は、図6A,6Bを参照して以下に続く。
図6A,6Bは、図5のグラフのセグメント550を含んでいる線図600A,600Bであり、CPSサブシステム(光源+検出器)についての未処理の強度プロファイル信号520を含んでいる。代表的で理想的な測定プロファイルの信号データ510、及び、これに対応する理想の距離指示座標510-DICは、先に記載した通りである。図6A,6Bは、また、標準的な又は基準となるプロファイル信号データのセットを表わす基準のプロファイル信号640も含んでいる。プロファイル信号データのセットは、特許文献1で教示され、また上述したように、校正のために使用される。(例えば、図4のように、距離校正データ410を成立させるために使用される実際の又は補正された強度プロファイル信号に対応している。)基準となるプロファイル信号640は、図5に示した信号変動成分530、又は、校正に使用される実際のプロファイル(例えば式(4)に表わされたように、)とおおよそ同じである。
しかし、より一般的には、基準となるプロファイル信号640は、理想的な又は標準化されたプロファイル(例えば、平坦なプロファイル)に置き換え可能である。先に示したように、未処理の強度プロファイル信号520は、サブシステム(光源+検出器)161を特徴付ける信号SDSSP RAWのセットに対応している。また、理想の測定プロファイルの信号データ510は、基準となる又は標準化された強度プロファイルに、項KPENP(Z)を乗算したものに対応している。この項KPENP(Z)は、検出器の各ピクセルPでの波長(又は複数の波長)を表わすための、CPSペン又は光路120の距離依存性の伝達関数であると考えられる。
式(5)は、CPSサブシステム(光源+検出器)によって生成された未処理の又は標準化されていない強度プロファイルと、光学ペン又は共焦点系の第1光路についての距離依存性の伝達関数KPENP(Z)と、を乗算したデータMSP RAW(Z)のセットを表わしており、光学ペン又は共焦点系の第1光路から距離Zの位置にあるワーク表面を表わすためのものである。これは、図6Aの未処理の測定プロファイルの信号データ510Aに対応する。図6Aに示すように、ある特定のサブシステム(光源+検出器)161での波長依存性の変動(信号520に反映させた。)は、未処理の測定プロファイルの信号データ510Aのピーク領域の形状に表れる、対応した固有の不規則性および非対称性の原因となる。この波長依存性の変動は、理想の測定プロファイルの信号データ510のピーク領域に関係する固有の方法で、未処理の信号データ510Aのピーク領域を歪ませている。
ここで、理想の信号データ510のピーク領域は、基準となる又は標準化された強度プロファイルに、光学ペン又は共焦点系の第1光路120の距離依存性の伝達関数項KPEN(Z)を乗算したものに対応している。当然ながら、固有の歪みを有する未処理の測定プロファイルの信号データ510Aに対して決定される距離表示座標510A-DICは、サブシステム(光源+検出器)に特有のものとなり、歪みのない理想の測定プロファイルの信号データ510に対応する距離表示座標510-DICと一致しない。例えば、Z方向への比較的小さな変化に対応して、測定プロファイルの信号データ510の位置が比較的小さくシフト(例えば、図6Aおよび6Bでのピクセル20個分の左側へのシフト)した場合、未処理の測定プロファイルの信号データ510Aの形状が劇的に変化するということに留意する。そのため、結果として生成される距離表示座標(DIC)の相対的な位置は、Z方向の小さな変化と比較してかなり不規則に変化する。多くの従来技術において、理由も無くピーク領域が比較的狭いと仮定されている。また、それゆえに、このような形状の歪みや非対称性の重要性は、CPSの設計又は信号処理において、十分には説明されていない。(例えば、ピクセル数個分の幅のピークは、顕著な歪み又は非対称性を示すものではないと仮定されるといったこと等である。)
図6Bは、特許文献1に含まれる技術により改良された信号処理方法の結果を示す。図6Bでは、サブシステム(光源+検出器)161を特徴付ける信号SDSSP RAWの変動が、基準となるプロファイル(例えば、基準となるプロファイル信号640によって代表される)に関連して、除去又は補正されている。前に定義した命名規則を使用すると、基準となるプロファイル信号640は、信号SDSSP REFのセットに対応している。補正された測定プロファイルの信号データ510Bは、信号MSP COM(Z)のセットに対応している。つまり、信号MSP COM(Z)は次の式(6)となる。
Figure 2013130581
図6Bに示すように、MSP COM(Z)信号のセットに対応している補正された測定プロファイルの信号データ510Bのピーク領域は、理想の測定プロファイルの信号データ510に名目上、一致する。なぜなら、SDSSP REF信号から構成されるプロファイルは、基準となるプロファイル信号640に名目上、一致しているからである。したがって、補正された測定プロファイルの信号データ510Bに対応する距離表示座標510B-DICは、理想の測定プロファイルの信号データ510に対応する距離表示座標510-DICと一層ぴったりと一致する。
将来の参照のために、これらの信号に基づいて得ることができる補正因子KCOMPPのセットを、次の式(7)のように定義する。
Figure 2013130581
すなわち、(例えば距離校正に使用するような)基準のセットであれば、そのプロファイル又はSDSSP REF信号のセットは既知であるから、そのプロファイル又は未処理のSDSSP RAW信号のセットも既知とすることができる。特許文献1に教示されているように、及び/又は、ここで開示されているように、プロファイル又は未処理のSDSSP RAW信号のセットを測定することができ、その後、補正因子KCOMPPのセットを決定することができるからである。この補正因子KCOMPPのセットは、距離校正データ(例えば、距離校正データ410)に一致するように、未処理の測定信号値MSP RAW(Z)を、補正された測定信号値MSP COM(Z)に変換する。
式(7)の関係を使用して、式(6)を次の式(8)のように書き換えることができる。
Figure 2013130581
式(8)と式(5)を組み合せて、次の式(9)が得られる。
Figure 2013130581
先に示したように、本発明の目的は、即座に(オン・ザ・フライで)、すなわち、対応するCPS測定データと同時又はほとんど同時に、材料の分光反射特性のための補正に使用できるスペクトルプロファイルのデータを提供することである。特許文献1及び/又は前述の数式は、材料の分光反射特性に起因する誤差を考慮していない。そのような誤差の原因は、図7を参照することで理解され得る。
図7は、異なる種類のワーク材料の分光反射率を説明するグラフ700の線図である。これらの分光反射率は、材料成分・入射角、光源特性に応じて幾つかの波長において顕著に変化する。図7は、アルミニウム製のミラーの分光反射率の曲線710、金製のミラーの分光反射率の曲線720及び銀製のミラーの分光反射率の曲線730を示す。全ての分光反射率の曲線は、通常の入射角で測定されたものである。図示の通り、材料の反射率は波長に依存する。特徴的な例として、通常のCPS波長検出器の検出範囲内で波長が500nmから600nmに変化すると、金の反射率が60%から95%まで変化する。そのような因子は、ある特定の適用において(例えば、精密測定が必要となる電子機器産業や半導体産業で、金が広く利用されている場合)、特に妥当であるといえることが好ましい。アルミニウム製のミラーの分光反射率の曲線710が比較的平坦であることにより、ある実施形態においては、アルミニウム製のミラーが校正動作に適したものとなることも、特記すべきである。他のタイプの表面材料(例えば、塗装された表面、薄いフィルム、絶縁材料、樹脂など)は、もっと複雑で予測できない分光反射率を有する。
特許文献1の開示では、材料の分光反射特性に起因する誤差について言及されていない。さらに、そのような誤差を補正するために利用できる構成についても開示されていない。そのような誤差について記載し説明するため、上述した様々な数式を変形する。特に、距離非依存性のプロファイル又はスペクトル形状について、それらの決定又は補正を表わすためには、式(4)を理解しなければならない。(例えば、式(4)中のSIP RAW項で示される光源のスペクトルに起因するプロファイル成分、及び、DGP RAW項で示される検出器の利得に起因するプロファイル成分である。)すなわち、光学ペン又は共焦点系の第1光路120によって決定され又は与えられた距離依存性のプロファイル成分のKPENP(Z)項と対比すると、式(4)のその項は、ワークまでの測定距離に依存していない。材料の分光反射特性は、他の距離非依存性のプロファイル成分またはスペクトル形状の決定とみなされる。それゆえ、式(4)を変形して、ワーク表面(及び/又は、校正表面)の材料の分光反射特性を、次の式(10)にて説明する。
Figure 2013130581
式中のSDSS(MAT)P RAW信号は、サブシステム(光源+検出器)161に関連付けられた距離非依存性の未処理の強度プロファイルを特徴付けている。このサブシステム161は、MAT材料(例えばアルミニウム、金等)で形成された個々のワーク表面(又は校正表面)と組み合せて使用される。材料の波長因子MWF(MAT)Pは、検出器のピクセルPに対応する波長での(例えば図7のような)材料の相対的な反射率を特徴付ける因子(正規化された因子)であるとして理解される。上記説明に基づいて、ワーク表面の材料の影響を表わすために、式(5)を変形したものが次の式(11)であることが理解される。
Figure 2013130581
また、ワーク表面の材料の影響を表わすために、式(7)を変形したものが次の式(12)であることが理解される。
Figure 2013130581
式(12)の関係を使用して、式(6)を次の式(13)のように書き換えることができる。
Figure 2013130581
式(11)と式(13)を組み合せて、次の式(14)が得られる。
Figure 2013130581
先に式(8)と式(9)についての議論と類似するが、ワーク材料特有の補正因子KCOMP(MAT)pのセットは、次のように決定される。つまり、補正因子KCOMP(MAT)pのセットが距離校正データ(例えば、距離校正データ410)に一致するように、特有のワーク材料から生じた未処理の測定信号値MS(MAT)P RAW(Z)を、補正された測定信号値MSP COM(Z)に変換することによる。
特許文献1は、式(4)及び式(10)を参照して記載されている光源及び検出器のSIP RAW項、及びDGP RAW項を特徴付けるために、及び/又は、これらを補正するために、「バイパス」方法を教示している。しかし、特許文献1は、式(4)及び式(10)中の材料特有のMWF(MAT)P項、又は、式(11)〜式(14)中に反映されているような付随する材料特有の因子については、扱っていない。材料の反射率特性および付随する誤差は、特許文献1では無視されている。また、特許文献1で教示されているように共焦点系の第1光路をバイパスするその校正及び/又は補正の「バイパス」方法は、ワーク表面もバイパスするものである。このように、特許文献1は、ワーク表面に関する材料の反射率データを収集する方法を何も提案していないし、付随する誤差を認めるためのものでも、又はそれを修正するためのものでもない。
ここに開示された原理に従って、図1を参照して上述した第2光路130は、材料表面に関する材料の反射率データを収集することに使われ得る。特に、第2光路130は色分散を起こさせないので、式(10)を参照して議論した距離非依存性のSDSS(MAT)P RAW信号を供給することができる。そのSDSS(MAT)P RAW信号は、個々のワーク表面と組み合わせて使用されるサブシステム(光源+検出器)161に関連付けられた、距離非依存性の未処理の強度プロファイルを特徴付けるものである。プロファイル又はSDSSP REF信号のセットは、(例えば、距離校正用に使用されるように、)基準セットであるため、既知であると言える。また、プロファイル又は未処理のSDSS(MAT)P RAW信号のセットは、ここで開示されているように色分散性を示さない光路によって測定され得るから、既知となり得る。これらのことより、補正因子KCOMP(MAT)Pのセットは、個々のワーク表面の材料MS(MAT)P RAW(Z)からの未処理の測定信号の値を、(例えば、式14に示された関係に従って)補正された測定信号の値MSP COM(Z)に変換するものとして、(例えば、式12に示された関係に応じて)決定され得る。なお、補正因子KCOMP(MAT)Pのセットは、ここに開示されているように、距離校正データと一致するように決定される。
ここで開示されているように色分散を起こさせない光路の使用によって、式(10)に示された項の組合せが特徴付けられ得るから、幾つかの実施形態において、それが、ワーク表面の材料特性と組み合された特性(光源+検出器)を特徴付けることができ、また、それが、特許文献1のバイパス方法の必要性と置き換わって又はその必要性を除くことができることが認識されるであろう。代わりに、特許文献1のバイパス方法の使用(例えば図1を参照して議論された光源及び検出器に接続されたバイパスCONNECTOR−Fの使用など)は、式(4)及び式(10)に示された光源及び検出器のSIP RAW項及びDGP RAW項を切り離すことができて、それによって、式(10)に含まれる材料特有のMWF(MAT)P項がバイパス信号及びバイパスしない信号の比較に基づいて個別に決定される、ということがバイパス方法の使用によって許されることが認識されるであろう。幾つかの実施形態において、第1光源は、共焦点系の第1光路への波長光の第1入力スペクトルプロファイルを入力するように接続され得る。また、第2光源は、第2光路への波長光の第2入力スペクトルプロファイルを入力するように接続され得る。そして、上記の代案を使用すれば、第2光路が材料特有のMWF(MAT)P項を切り離すために使用可能なデータを供給することができるようになり、また、ワーク材料成分に関連する誤差からなる潜在的な測定距離誤差のために出力スペクトルプロファイルのデータを補正することができるようになり得る。もちろん、所望であれば、距離校正中に生じる光源及び検出器の影響から分離して校正ミラーの材料の影響を特徴付けるために、上述した手順を使用することも可能である。
上の開示に基づいて、式(10)の個々の項を特徴付けるための、及び/又は、基準プロファイル又はSDSSP REF信号のセットを特徴付けるための、様々な方法があることが認識されるであろう。また、幾つかの実施形態、それらの実施形態の組合せ、又は、順次他の実施形態など、この開示の教示に従って、様々な距離非依存性のプロファイル成分または形状寄与率が決定され、かつ、補正され得ることが認識されるであろう。前述の数式は、本発明に従って、色分散を起こさせない光路を使って収集された信号の使用を説明する1つの方法に過ぎず、これらに限定されるものではない。
図8は、第2実施形態に係るクロマティックポイントセンサ800のブロック図である。クロマティックポイントセンサ800は、図1に示したクロマティックポイントセンサ100と同様である。同様に番号が付された要素8XXは、図1の要素1XXと同様か、又は同一である。ただし図1とかなり異なる部分のこれらの観点のみの全容が図8に関して示されている。図8に示される実施形態において、クロマティックポイントセンサ800は、連結器COUPLER−Eを備えている。連結器COUPLER−Eは、CPS電子機器部160に接続された光ファイバケーブル812,813によって、接続器SWITCH/CONNECT‐Eに接続されている。接続器SWITCH/CONNECT‐Eは光路切換因子であり、その光路切換部はファイバ切換器(例えば、光電切換器)から構成され、そのファイバ切換器は、まず、入力スペクトルプロファイル(及び、波長検出器162)を共焦点系の第1光路820に接続し、次に、入力スペクトルプロファイル(及び、波長検出器162)を第2光路830に接続するものであることが好ましい。接続器SWITCH/CONNECT‐Eは、第1及び/又は第2の不能化手段として動作し得るとともに、適切な信号処理が第1及び/又は第2出力スペクトルプロファイルの存在に同期するように、それらの不能化手段がCPS電子機器部160によって感知され及び/又は制御されることが好ましい。このように、図1に示された光路切換部141は、この実施形態において、接続器SWITCH/CONNECT‐Eによって機能的に置き換えられる。より一般的には、共焦点系の第1の不能化手段および第2の不能化手段は、ある時点には1つの動作可能な共焦点系の経路を備えるために動作する分割手段(例えば、シャッター)によって提供され、あるいは、(例えば、1枚の回転盤上の1つの開口、又は、共有された偏光器などのように、)それらは統合されてもよく、かつ/または区別をなくすようにしてもよい。
図9は、本発明の第3実施形態に係るクロマティックポイントセンサ900のブロック図である。クロマティックポイントセンサ900は、図8のクロマティックポイントセンサ800と同様である。同様に番号が付された要素9XXは、図1の要素1XXと同様か、又は同一である。ただし図8とかなり異なる部分のこれらの観点のみの全容が図9に関して示されている。
図9に示される実施形態において、クロマティックポイントセンサ900は、マシンビジョン用ホストコントローラ991を含むマシンビジョン検査装置990に統合されている。より特徴的なことは、共焦点系の第1光路920及び第2光路がそれぞれ共有の対物レンズ950を含むように、2経路光学部分910がマシンビジョン検査装置990に統合されている。この対物レンズ950は、マシンビジョン検査装置990の画像取得用(イメージング用)の光路の一部分になっている。共焦点系の第1光路920及び第2光路930は、付加的に共有のビームスプリッタ945及び共有のビームスプリッタ947を備えている。マシンビジョン検査装置990は、また、カメラ951、及び、レンズのターレットシステム953を備えている。カメラ951は、共焦点系の第1光路920及び第2光路930によって使用される対物レンズ950を共有する光路に沿って、ワーク970の画像を取得できるように形成されている。レンズのターレットシステム953は、画像の取得に使用される所望の拡大率又はその他の光学的な特徴のレベルに応じて、レンズを選択できるように構成されている。
マシンビジョン検査装置990は、また、共焦点系の第1光路120、第2光路130及びマシンビジョン検査装置の画像取得の経路が平行になるように形成されたビームスプリッタ943を備えている。共有された対物レンズ950から、非分散光学素子923又は分散光学素子933までの典型的な路長は、おおよそ300cmオーダーとすることができる。幾つかの実施形態において、分散光学素子923から対物レンズ950までの光は、コリメーション(視準調整)とは異なり、それの波長に依存する。また、非分散光学素子933から対物レンズ950までの光は、全波長において、おおよそ視準調整され得る。共有されたビームスプリッタ945及び947の位置は調整することができ、又は、付加されたビームスプリッタがマシンビジョン検査装置990の構成に関連して望ましい位置に共焦点系の第1光路920及び第2光路930を配置するために追加され得ることが好ましい。
マシンビジョン用ホストコントローラ991を含むマシンビジョン検査装置990に統合された場合、CPS電子機器部960の構成は、図1に示されたCPS電子機器部160とは異なるものとなり得る。例えば、図9に示すように、ワーク特有の補正部967’、及び、ワーク特有の補正データ969WS’を含む補正データ969’を保存するために構成された記憶部968’は、マシンビジョン用ホストコントローラ991中に設けられ得る。このマシンビジョン用ホストコントローラ991は、既知の技術に応じて必要ならば、CPS電子機器部960を用いてデータを変換することができる。幾つかの実施形態において、マシンビジョン用ホストコントローラ991は、また、CPS電子機器部960と相互作用するソフトウェア・ルーチンのような、マシンビジョン検査装置990を動作させるための汎用コンピュータ及び制御用ソフトウェアを備え得る。この開示に基づいて、様々な置き換え可能な構成があることは、先行技術の1つには明白である。様々な実施形態において、第2光路(例えば、第2光路130,830又は930)は、共焦点系の光路として構成してもよい。その場合、関連する共焦点系の開口部(例えば131,831,931)は、関連する光ファイバ(例えば、113,813,913)との接続位置に設けられる。これは、多くの場合、もっとも経済的で効果的な構成と言える。しかし、より一般的に言えば、第2光路を共焦点系にする必要はない。例えば、もし、第2光路に関して光ファイバ及び/又は開口部(例えば光ファイバの端部)が第2光路を通じて材料表面からの十分な反射光の信号を受け取れる程度に大きい場合、第2光路は共焦点系にする必要がない。しかし、そのような実施形態においても、もし、材料表面の特有の代表部分が、結果として得られる照明スポットによって切り離され得るように、異なる波長の光がワーク近傍の略同一距離において焦点を結ぶように第2光路が形成されているならば、そのことに利点があることには変わらない。
本発明の好適な実施形態を示し説明したが、この開示に基づいて、図示し説明した動作の特徴および動作の順序に対する多くの変形が、当業者には明白である。したがって、本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、本明細書に様々な変更を行い得ることが明らかである。

Claims (19)

  1. 光軸方向の色分散素子を含んで構成され、ワーク近傍の異なる距離にそれぞれ異なる波長の光を合焦させる共焦点系の第1光路と、
    前記ワーク近傍の略同一距離に異なる波長の光を合焦させるように構成された第2光路と、
    前記第1光路に第1入力スペクトルプロファイルを有する第1の光を入力するための光源と、
    前記第2光路に第2入力スペクトルプロファイルを有する第2の光を入力するための光源と、
    前記第1光路を通じて前記第1の光がワークに到達しないように、前記第1光路を不能化する第1の不能化手段と、
    前記第2光路を通じて前記第2の光がワークに到達しないように、前記第2光路を不能化する第2の不能化手段と、
    測定軸方向に配置された複数のピクセルで各波長の光を受光して、出力スペクトルプロファイルデータを生成するCPS波長検出器を備えたCPS電子機器部と、を有し、
    前記第1の不能化手段が非アクティブな場合に、前記第1光路を介して前記第1の光が前記ワーク表面に照射され、前記CPS電子機器部が該ワーク表面からの反射光のスペクトルプロファイルに相当する第1出力スペクトルプロファイルデータを生成し、
    前記第2の不能化手段が非アクティブな場合に、前記第2光路を介して前記第2の光が前記ワーク表面に照射され、前記CPS電子機器部が該ワーク表面からの反射光のスペクトルプロファイルに相当し、前記ワークの材料に起因した成分を含む距離非依存性のプロファイル成分から構成された第2出力スペクトルプロファイルデータを生成し、
    前記CPS電子機器部は、第1出力スペクトルプロファイルデータに含まれる潜在的な測定距離誤差であって、前記ワークの材料に起因した誤差を含む前記潜在的な測定距離誤差を補正するために、生成した前記第2出力スペクトルプロファイルデータを供給する、ように形成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  2. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1光路及び前記第2光路は、前記第1の光および前記第2の光を、前記ワークの同じ部分に向けて照射するように形成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  3. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1光路及び前記第2光路は、それぞれ共有の対物レンズを含んでいることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  4. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、該クロマティックポイントセンサシステムがマシンビジョン検査装置に統合されており、前記第1光路及び前記第2光路がそれぞれ共有の対物レンズを含んでいることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  5. 請求項4記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記マシンビジョン検査装置が共有の対物レンズを通してワーク表面の画像を取得するように形成されることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  6. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1及び前記第2入力スペクトルプロファイルが同一のスペクトルプロファイルになるように、
    前記第1の光を前記第1光路へ入力するための前記光源と、
    前記第2の光を前記第2光路へ入力するための前記光源とが、同一の光源であることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  7. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、
    前記第1の光を前記共焦点系の第1光路へ入力するために接続された光源と、
    前記第2の光を前記第2光路へ入力するために接続された光源とが、異なる光源であることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  8. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1の不能化手段および前記第2の不能化手段が同一手段であることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  9. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1の不能化手段および前記第2の不能化手段が、(a)ホイール・シャッター又は(b)切換器のうちのいずれかであることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  10. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記CPS電子機器部は、さらに、前記ワーク材料成分に関連する誤差からなる潜在的な測定距離誤差を、前記第1出力スペクトルプロファイルデータから補正するために、前記第2出力スペクトルプロファイルデータに基づいて、ワーク特有のスペクトルプロファイルの補正データを決定する信号演算器を備えることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  11. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記距離非依存性のプロファイル成分は、前記光源に関連付けられた光源スペクトルプロファイル成分を含んでおり、かつ、前記第2出力スペクトルプロファイルデータは、前記光源スペクトルプロファイル成分に関連付けられた誤差を補正することに使用されることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  12. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、
    前記第1光路が異なる波長の光を合焦させるような異なる距離が、測定範囲を定義するとともに、
    前記第2光路が異なる波長の光を合焦させる距離が、前記測定範囲内となることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  13. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1光路および前記第2光路は、共有のビームスプリッタを有する共通経路を備えることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  14. 請求項13記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1光路および前記第2光路は、前記共有のビームスプリッタと前記ワーク表面との間で同じ線上に設けられていることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  15. 請求項13記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第1光路および前記第2光路のうちの一方が反射器から構成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  16. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第2光路は、色消しレンズによって構成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  17. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、
    前記第2光路は、前記ワーク表面の代表的な部分からの反射光を取得することに使用され、
    前記第1光路は、前記代表的な部分とは異なる前記ワーク表面の測定部分からの反射光を取得することに使用されることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  18. 請求項1記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記第2光路が共焦点系の光路であることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載のクロマティックポイントセンサシステムにおいて、前記CPS電子機器部は、前記第2出力スペクトルプロファイルデータに基づいて、前記潜在的な測定距離誤差を補正する補正部を更に備えることを特徴とするクロマティックポイントセンサシステム。
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