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JP2013035550A - 袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】箱形容器内に収容して詰替袋として使用する袋を、箱形容器内で容易に開封できるようにし、開封後には、大きく開口した状態を維持し、かつ低コストで提供できるようにする。
【解決手段】上面に開口部を有し、該開口部を覆う蓋40を備えた箱形の容器本体30に収容される、粉末状物質が充填されたフィルム製の袋10Aが、底部にマチ11を有し、上部が平袋型で、袋の外法の幅が上端部に対して底端部で狭い。袋10Aの上部に袋の幅方向に延びた易開封加工領域21を有する。易開封加工領域21の上端縁21a又は下端縁21bが袋10Aのトップシール13の下端縁13bと重なるか、又は易開封加工領域21とトップシール13の下端縁13bとが重なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉末洗剤等の粉末状物質が充填された袋であって、箱形容器内で使用される詰替袋として好適な袋に関する。
粉末洗剤等の顆粒ないし粉末の粉末状物質に用いる容器として、板紙、プラスチックシート等の板紙状材料からなる箱形容器が使用されている(特許文献1)。この箱形容器は、内容物の使用後には通常廃棄される。
これに対し、省資源化を図るものとして、内容物をチャック付きの自立性の袋に収容すること(特許文献2)や、内容物を詰替袋に充填し、その袋ごと箱形容器に入れることにより箱形容器を繰り返し利用することが知られている。そして、このような、詰替袋と箱形容器の組み合わせとしては、詰替袋を厚紙製とし、その開封容易性を高めるために、側面上部に外方へ突出する引剥爪と、その引剥爪に対応する部分に引剥用ガイドテープを設け、廃棄時には袋をコンパクトに折り畳めるように、袋の底部に折り曲げ線を設けることが提案されている(特許文献3)。また、詰替袋を紙又はプラスチックフィルム製とし、詰替袋を収容する箱形の容器本体に詰替袋の開口縁部を係止する係止部を設け、詰替袋の開口がつぼまらないようにすることが提案されている(特許文献4)。
実開平6−1221号公報 特許4043229号公報 実開平6−32364号公報 特開2010−143635号公報
しかしながら、チャック付きの袋は製造コストが高くなる。詰替袋を厚紙製とし、厚紙製の袋へ折り曲げ加工を施し、引剥爪や引剥用ガイドテープを設ける場合にも袋の製造コストが高くなる。詰替袋をプラスチックフィルム製とする場合には、縁部にノッチを形成することにより詰替袋を引き裂いて開封できることもあるが、引裂ラインが安定しない。また、プラスチックフィルムが引裂時に延びてしまい、引き裂きができなくなることもある。さらに、プラスチックフィルム製の詰替袋を箱形容器と組み合わせて使用する場合に、詰替袋の開封後に、詰替袋の開口縁部を箱形容器に係止させる作業を行うのは煩雑である。
これに対し、本発明は、箱形容器内に収容して詰替袋として使用できる袋を、箱形容器内であっても容易に開封できるようにし、開封後には、大きく開口した状態を維持し、かつそのような袋を低コストで提供できるようにすることを目的とする。
本発明者は、底部にマチを有する特定形状の袋の上部に易開封加工領域を帯状に設け、その易開封加工領域と袋のトップシールとを特定の位置関係にすると、袋を容器本体内においたまま、袋の上端部を摘んで引っ張ることにより容易に袋を開封することができ、かつ開封後の袋は、内容物によって容器本体へ強く押し付けられるので、開口面が広く開いた状態が維持されることを見出した。
即ち、本発明は、上面に開口部を有し、該開口部を覆う蓋を備えた箱形の容器本体に収容される、粉末状物質が充填されたフィルム製の袋であって、
袋は、底部にマチを有し、上部が平袋型で、袋の外法の幅が上端部に対して底端部で狭く、袋の上部に袋の幅方向に延びた易開封加工領域を有し、
該易開封加工領域の上端縁又は下端縁が袋のトップシールの下端縁と重なるか又は易開封加工領域とトップシールの下端縁とが重なっている袋を提供する。
また、本発明は、上述の袋を箱形の容器本体に入れ、袋を容器本体内に置いた状態で袋の再度シールから開封する袋の使用方法を提供する。
さらに本発明は、上述の袋、該袋を収容した箱形の容器本体、及び容器本体の開口部を覆う蓋を備えた箱形容器を提供する。
本発明の袋によれば、袋の形状を、底部にマチを有し、上部が平袋型で、袋の外法の幅が上端部に対して底端部で狭い形状としたので、袋を容器本体に入れるときには、袋は、底部側が細い逆テーパー型となることにより容器本体に入れやすく、かつ、容器本体内に入れた後はすわりがよい。即ち、袋の外側面と容器本体とに殆ど隙間が生じることなく、袋は容器本体内に嵌り込んだ状態となる。
また、袋を容器本体に入れ、開封開始部から袋をトップシール近傍のサイドシールから引き裂くと、易開封加工領域が袋の幅方向に袋が引き裂かれ、あるいはそれに続いてトップシールの下端縁に沿って袋が引き裂かれ、袋が全幅にわたって開口する。この場合、容器本体内に袋を置いたままで袋を開封できるので、袋内の内容物の重さを手で支えることなく、容易に開封できる。そして、袋の開口面は、袋が内容物によって容器本体へ強く押し付けられることにより、大きく広く開いた状態に維持される。したがって、内容物を計量スプーンなどで取り出すことが容易となる。またこれにより、容器本体内で袋が大きく開口するように袋を容器本体の内壁に掛止させるための切り込み、穴、押さえ部材などを容器本体に設けることが不要となる。
図1は、粉末状物質が充填されている実施例の袋10Aの斜視図である。 図2は、粉末状物質が充填されていない袋10Aの(1)正面図、(2)A−A図及び(3)B−B図である。 図3は、易開封加工領域における切込の配列状態の説明図である。 図4Aは、袋10Aが収容されている箱形容器の斜視図である。 図4Bは、袋10Aが収容されている箱形容器の蓋を開けた状態の斜視図である。 図4Cは、容器本体に収容された袋10Aの開封開始時の斜視図である。 図4Dは、容器本体に収容された袋10Aの開封後の(1)斜視図及び(2)正面図である。 図5は、袋10Aの引き裂きラインの説明図である。 図6Aは、袋10Aの製造方法の説明図である。 図6Bは、袋10Aの製造方法の説明図である。 図6Cは、袋10Aの製造方法の説明図である。 図6Dは、袋10Aの製造方法の説明図である。 図6Eは、袋10Aの製造方法の説明図である。 図6Fは、袋10Aの製造方法の説明図である。 図7Aは、粉末状物質が充填されていない実施例の袋10Bの部分正面図である。 図7Bは、粉末状物質が充填されていない実施例の袋10Cの部分正面図である。 図7Cは、粉末状物質が充填されていない実施例の袋10Dの部分正面図である。 図8Aは、実施例の袋10Aの変更態様の正面図である。 図8Bは、実施例の袋10Bの変更態様の正面図である。 図8Cは、実施例の袋10Bの変更態様の正面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。なお、各図中、同一符号は同一
又は同等の構成要素を表している。
図1は、本発明の一実施例の、粉末状物質が充填されたフィルム製の袋10Aの斜視図である。図2は、説明の便宜上、粉末状物質を充填しない状態での袋10Aの正面図(1)、A−A図(2)、及びB−B図(3)を示したものである。また、図4Aは、この袋10Aを収容した箱形容器1の斜視図であり、図4Bは、その箱形容器1の蓋40を開けた状態の斜視図であり、図4Cは箱形容器1内における袋10Aの開封時の斜視図であり、図4Dは袋10Aの開封後の斜視図(1)と正面図(2)である。
図2に示すように、この袋10Aでは、袋胴部を形成する表裏一対のフィルムシートがサイドシール12でシールされ、底部のマチ11を形成するフィルムと袋胴部を形成するフィルムシートとがヘムシール14でシールされ、上端部がシール幅の広いトップシール13でシールされている。この場合、トップシール13のシール幅L1は、ここを摘んで袋10Aをサイドシール12のトップシール近傍領域から開封するときの摘みやすさを向上させる点から、10mm以上とすることが好ましい。
袋10Aの両側部のサイドシール12は、マチ11の領域では袋10Aの底端縁に対して傾いた斜めシール部12aとなっている。この斜めシール部12aの縁辺と底端縁の延長線とが挟む角度θは、好ましくは40〜50°、より好ましくは45°である。これより、袋10Aの底部の外形が矩形になるので、袋10Aを箱形容器1の容器本体30に収容したときに、袋10Aの外形を容器本体30の内側形状にうまく沿わせることができる。
袋10Aの上部は、トップシール13とサイドシール12により平袋型となっている。このため、底部における袋の外法の幅W1 が、袋10Aの上端部における袋の外法の幅W2 よりも狭くなり、袋10Aに粉末状物質が充填されると、図1に示すように、上端部に対して下端部の幅が狭い逆テーパー型となる。ここで、マチ11により形成される底部の面積を容器本体30の底面の面積と同等以下にすると、容器本体30内の袋10Aを詰め替えるときに、容易に袋10Aを容器本体30に挿入することができる。また、この袋10Aには、底部にヘムシール14が形成されているので、内容物である粉末状物質が袋10Aに充填されると、袋10Aの底部のマチ11が袋10Aの厚み方向に広がるため、詰替袋単体としての自立性が安定する。したがって、この袋10Aは、容器本体30に収容しなくても、粉末状物質の容器として使用することができる。
サイドシール12は袋10Aの両側部において上下方向に延びており、各サイドシール12には、V字型に切り込まれたノッチ16が設けられている。本発明において、開封開始部は袋の幅方向の引裂性を向上させるため、必要に応じて設けられる。開封開始部として、I字型ノッチ、U字型ノッチ、マジックカット等を形成してもよい。開封開始部における開封開始点(図1に示したV字型ノッチ16の場合、そのV字型の先端)とトップシール13との距離D1は5mm以下が好ましい。
また、サイドシール12におけるノッチ16の形成位置に関しては、袋10Aの底端縁からノッチ16までの上下方向の長さH1を、容器本体30の深さH2と略同寸法とすることが好ましい。ここで、袋10Aの底端縁とは、袋内部の最下端で箱形容器の底部に当たる部分をいい、底端縁からのノッチ16までの上下方向の長さH1が、容器本体30の深さH2と略同寸法であるとは、ノッチ16から袋10Aを開封した場合の袋10Aの開口面と容器本体30の開口面とが面一であると言える程度にこれらの寸法H1、H2が近接していることをいう。例えば、容器本体30の深さH2と袋10Aの底端縁からノッチ16までの長さH1との差△H(図4D)が好ましくは5mm以内、より好ましくは0mmである場合、袋10Aの開口面と容器本体30の開口面とは面一となる。
また、袋10Aの底端縁からノッチ16までの長さH1は、容器本体30の深さH2以下とすることが好ましい。袋10Aの底端縁からノッチ16までの長さH1が容器本体30の深さH2よりも過度に大きく、袋本体10Aをノッチ16から開封した後、袋本体10Aの開口面が容器本体30の開口面よりも突出していると、容器本体30に蓋40を閉めた場合に、容器本体30の開口端と蓋40との間に袋10Aの開口端部が挟まり、容器本体30の開口端と蓋40との間に隙間が生じる場合があるが、袋10Aの開口面を容器本体30の開口面の近傍で容器本体30の開口面以下に位置させることにより、容器本体30を蓋40で密封するように閉じることができる。よって、蓋40を閉じた箱形容器1を洗面所等の湿気の高い所に保管しても、内容物の粉末状物質が湿気ることを防止できる。
また、袋10Aの開口面を容器本体30の開口面の近傍で容器本体30の開口面以下に位置させることにより、内容物を計量スプーンなどで取り出すときに、袋10Aと容器本体30との間に内容物が入り込むことを防止できる。
さらに、袋10Aの開口面を容器本体30の開口面の近傍で容器本体30の開口面以下に位置させることにより、開封後の袋10Aの開口面を、容器本体30の開口面と袋10A内の内容物の上面との間に位置させることができるので、袋10Aが内容物によって容器本体へ強く押し付けられることにより、袋10Aの開口面が大きく広く開いた状態で維持され、内容物を計量スプーンなどで取り出すことが容易となる。これに対し、袋10Aの開口面が容器本体30の開口面から突出していると、容器本体30の蓋40を閉じるときに、袋10Aの上端部を折り曲げなくてはならないので、袋10Aの開口面を大きく開いた状態で維持することができない。
一方、袋10Aの開口面が容器本体30の開口面に対して低すぎると、袋10Aの開封
時に、容器本体30内でノッチ16から袋10Aを開封することが難しくなる。
本発明において、袋10Aを容器本体30内に入れた状態で、袋10Aの開口面を容器本体30の開口面の近傍で容器本体30の開口面以下に位置させることは、上述のように重要である。そこで、本実施例の袋10Aでは、ノッチ16よりも袋の上端側で、袋胴部を形成する表裏一対のフィルムのそれぞれに、袋10Aの幅方向に延びた帯状の易開封加工領域21を設けている。易開封加工領域21は、例えば図3に示すように、袋の幅方向xに断続的に形成された切込22の列が袋の上下方向に複数配列した領域とすることができる。この場合、切込22は、袋10Aを形成するフィルムの貫通傷であっても非貫通傷であってもよい。また、切込22に代えて、直線エンボスを設けてもよい。
易開封加工領域21を袋の幅方向xに容易に引き裂くことができるようにするため、袋の幅方向xに断続的に設けられた切込22の長さL21を、好ましくは0.5〜1.0mm、より好ましくは0.7〜0.8mmとし、隣り合う切込22の間隔L22を好ましくは0.5〜1.0mm、より好ましくは0.7〜0.8mmとし、切込22の断続的な列同士の間隔L23を好ましくは0.5〜1.0mm、より好ましくは0.7〜0.8mmとする。また、易開封加工領域21の袋10Aの上下方向の幅L20は、5〜20mmが好ましい。
易開封加工領域21を形成するフィルム自体としては、格別の引裂直進性をもたない一般的なフィルムを使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;低密度ポリエチレン(LDPE)、リニア低密度ポリエチレン(L-LDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)等のオレフィン系フィルム等が挙げられ、単層又は積層フィルムとして使用できる。
また、フィルムの厚さとしては、内容物が無い状態でも袋10Aが自立する程度にフィルムがコシを有するように、好ましくは40〜200μm、より好ましくは100〜150μmとする。これにより、袋10Aを開封後、袋10A内の粉末状物質の使用に伴って粉末状物質が減り、粉末状物質が袋10Aを容器本体30の内壁に押し付ける位置が下がっても、袋10Aが開口状態を維持し、粉末状物質の取り出しやすさを保つことができる。なお、袋10Aの自立性は、前述のように、袋10Aの底部にヘムシール14を形成することによっても向上させることができる。
本実施例の袋10Aにおいて、易開封加工領域21とトップシール13とは、易開封加工領域21の上端縁21aが、トップシール13の下端縁13bと重なるように隣接している(図2)。易開封加工領域21と、トップシール13とが隣接せず、これらの間に易開封加工をしていない領域が介在している場合に比して、これらを隣接させることにより、袋10Aの幅方向の引裂直進性を大きく向上させることができ、袋10Aをノッチ16から引き裂き始めると、袋10Aはその全幅にわたって容易に開口する。こうして、袋10Aの開口面を容器本体30の開口面の近傍で容器本体30の開口面以下に容易に位置させることができる。
袋10Aを幅方向に開口したときの開口部の周長は、容器本体30の内寸の周長に対して、略同寸法とすることが好ましい。これにより、図4Dに示すように、袋10Aを開封後、袋10A内の粉末状物質Pが広がろうとすることにより、袋10Aの周面の略全面が容器本体30の内壁に押し付けられる。このため、袋10Aは開口形状が広く安定し、粉末状物質Pを計量スプーンで取り出しやすくなる。ここで、同寸法程度とは、袋10Aの上端開口部の周長が容器本体30の内寸の周長に対して過度に短いことにより、袋10Aより袋10Aに大きなたるみができたりする場合を含まず、容器本体30内で袋10Aの上端開口部が内側に倒れず、かつ袋10Aの上端部にたるみができない程度に袋10Aの開口部口の周長と容器本体30の内寸の周長が同程度であることをいう。
図6A〜図6Fは、袋10Aの製造方法の一例の説明図である。まず、図6Aに示すように、マチ11を形成するためのフィルム110を2つ折りにし、その上下に、袋胴部の表裏を形成するための帯状のフィルム100を積層する。次いで、図6Bに示すように、サイドシール12となるシール120と、ヘムシール14となる連続シール140を形成し、図6Cに示すように、易開封加工領域21を形成する。その後、図6Dに示すように、隣り合う袋のサイドシール12の切り離しと、底部のVカットと、ノッチ16の形成を行う。こうして図6Eに示す袋10Xを得、この袋10Aの上端開口部から内容物である粉末状物質を充填し、その後トップシール13で袋を閉じ、図6Fに示すように袋10Aを得ることができる。
なお、この製造方法において、易開封加工領域21の形成は、表裏の帯状のフィルム100の積層前に行ってもよい。
一方、袋10Aを収容する容器本体30としては、板紙、プラスチックシート、プラスチックボックス等の板紙状材料を用いて形成された直方体型の容器とすることができる。
また、蓋40は、容器本体30の上面開口部を覆うものであればよく、例えば、その一縁辺が容器本体30の背面とヒンジ状に結合したものを使用することができる。
袋10Aは、図4Aに示す箱形容器1の詰替袋として好ましく使用することができる。この場合の使用方法としては、図4Bに示すように蓋40を開け、図4Cに示すように、袋10Aを容器本体30に置いたまま、手で袋10Aをつまみ、ノッチ16から袋10Aをその幅方向に引き裂く。図5は、この場合の引き裂きラインを破線で示したものである。同図のように、引き裂き開始時はノッチ16の先端から袋10Aが引き裂かれるが、まもなく引き裂きが易開封加工領域21に達し、そこで直線的に引き裂かれるか、あるいはトップシール13の下端縁に沿って引き裂かれ、そのまま袋10Aは全幅にわたって直線的に引き裂かれ、袋10Aの上端部が除去される。そして、図4Dに示すように、容器本体30内に残った袋10Aは、袋10A内の粉末状物質Pによって容器本体30の内壁に矢印で示すように押し付けられ、広く開口する。
袋10A内の粉末状物質Pの使用により、粉末状物質Pが無くなった場合には、粉末状物質Pが充填された新たな詰め替え用の袋10Aを用意し、それまでの袋10Aと取り替える。この取り替え時において、粉末状物質Pが充填された袋10Aは逆テーパー型をしているので、容易に袋10Aを容器本体30に挿入することが可能となる。
以上、図1に示した袋10Aにより本発明の一実施例を説明したが、本発明は、種々の態様をとることができる。例えば、図7Aに示す袋10Bは、易開封加工領域21とトップシール13の下端縁13bとが重なるようにしたものである。この場合、易開封加工領域21の上端縁21aと下端縁21bとの間にトップシール13の下端縁13bが位置する。図7Bに示す袋10Cは、トップシール13の形成領域と易開封加工領域21を一致させたものである。図7Cに示す袋10Dは、易開封加工領域21の下端縁21bがトップシールの下端縁13bと重なっているが、易開封加工領域21の上端縁21aは、トップシール13の上端縁13aと下端縁13bの間の領域に位置させたものである。
このように本発明の袋においては、易開封加工領域21の上端縁21a又は下端縁21bがトップシール13の下端縁13bと重なるか、又は易開封加工領域21とトップシール13の下端縁13bとが重なっているが、易開封加工領域21とトップシール13の位置関係としては、袋の密閉性の点から図2に示すように、袋上部から、トップシール13、易開封加工領域21が順に形成されていることが好ましい。
また、図8Aに示す袋は、図1Aに示したように、トップシール13の下端縁13bに易開封加工領域21の上端縁21aを隣接させ、かつノッチ16を易開封加工領域21内に形成したものである。図8Bは、図7Aに示したように、易開封加工領域21の上端縁21aと下端縁21bとの間にトップシール13の下端縁13bを位置させ、かつノッチ16を易開封加工領域21内に形成したものである。図8Cは、図7Aに示したように、易開封加工領域21の上端縁21aと下端縁21bとの間にトップシール13の下端縁13bを位置させ、かつノッチ16の開封開始点をトップシール13の下端縁13bの延長線に一致させたものである。これらのなかでも、易開封加工領域21とノッチ16の位置関係としては、開封性の点から図2、図8A、図8Bに示すように、袋上部から易開封加工領域、ノッチが順に形成されていることが好ましい。
また、本発明の袋においては、袋胴部を形成するフィルムでマチ11も形成し、ヘムシール14を省略してもよい。
本発明において、上述した袋の種々の変形態様は、適宜組み合わせることができる。
袋に充填する粉末状物質としては、粉末洗剤、砂糖、塩等の顆粒ないし粉末の粉末状物質をあげることができる。粉末状物質の嵩密度は700g/L以上であれば、袋を外側に開く作用によりきれいに開口できてよい。本発明によれば、袋内の粉末状物質が800g以上となる場合でも、袋を形成するフィルムに、そのような充填量を収容するに十分な強度を持たせ、かつ袋を容易に開封することが可能となる。
本発明の袋は粉末洗剤等の粉末状物質の詰替容器として有用であり、本発明の箱形容器は、粉末洗剤等の粉末状物質の容器として有用である。
1 箱形容器
10A、10B、10C、10D、10X 袋
11 マチ
12 サイドシール(上下方向のシール)
12a 斜めシール部
13 トップシール
13a トップシールの上端縁
13b トップシールの下端縁
14 ヘムシール
16 ノッチ
21 易開封加工領域
21a 易開封加工領域の上端縁
21b 易開封加工領域の下端縁
22 切込
30 容器本体
40 蓋
100 袋胴部を形成する帯状フィルム
110 マチを形成するフィルム
120 サイドシールとなるシール
140 ヘムシールとなる連続シール
D1 開封開始部における開封開始点とトップシールとの距離
H1 袋の底端縁からノッチまでの上下方向の長さ
H2 容器本体の深さ
L1 トップシールのシール幅
L20 易開封領域の袋の上下方向の幅
L21 切込の長さ
L22 切込の間隔
L23 切込が断続的に形成された列同士の間隔
P 粉末状物質
θ 斜めシール部の縁辺と底端縁の延長線とが挟む角
x 袋の幅方向
W1 袋の底部における袋の外法の幅
W2 袋の上端部における袋の外法の幅

Claims (6)

  1. 上面に開口部を有し、該開口部を覆う蓋を備えた箱形の容器本体に収容される、粉末状物質が充填されたフィルム製の袋であって、
    袋は、底部にマチを有し、上部が平袋型で、袋の外法の幅が上端部に対して底端部で狭く、袋の上部に袋の幅方向に延びた易開封加工領域を有し、
    該易開封加工領域の上端縁又は下端縁が袋のトップシールの下端縁と重なるか又は易開封加工領域とトップシールの下端縁とが重なっている袋。
  2. 易開封加工領域が、袋の幅方向に断続的に形成されたエンボス又は切込の列が複数列配列した領域である請求項1記載の袋。
  3. 袋のサイドシール内であって、トップシールの下端縁から袋の底部側の領域に、開封開始部を有する請求項1又は2記載の袋。
  4. 開封開始部とトップシールとの距離が5mm以下である請求項3記載の袋。
    1記載の袋。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の袋を箱形の容器本体に入れ、袋を容器本体内に置いた状態で袋のサイドシールから開封する袋の使用方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の袋、該袋を収容した箱形の容器本体、及び容器本体の開口部を覆う蓋を備えた箱形容器。
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