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JP2013017044A - 自動開閉制御システム - Google Patents

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JP2013017044A JP2011148433A JP2011148433A JP2013017044A JP 2013017044 A JP2013017044 A JP 2013017044A JP 2011148433 A JP2011148433 A JP 2011148433A JP 2011148433 A JP2011148433 A JP 2011148433A JP 2013017044 A JP2013017044 A JP 2013017044A
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Abstract

【課題】入庫する車両の到着時刻に合わせて開閉部の自動開放を行い、車両が車庫に到着した時点での速やかな入庫を可能にするための技術を提供する。
【解決手段】車載コンピュータ10は、自車両が車庫に到着する到着予想時刻を取得し、その取得した到着予想時刻を含む開放指示を、移動通信端末20を用いてホームサーバ30に送信する。ホームサーバ30は、入庫する車両から送信されてきた開放指示に含まれる到着予想時刻と現在時刻とを比較し、その比較結果から到着予想時刻の事前の所定タイミングで車庫40の開放を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車庫の出入口の開閉部を遠隔制御により自動で開閉する自動開閉制御システムに関する。
従来、リモコン発信機などの開閉制御操作機器を用いなくても、車両の出入りに応じてシャッタ等の開閉部を自動的に開閉できるようにするための技術として、特許文献1に記載の自動開閉制御装置が開示されている。この自動開閉制御装置は、車庫の前に設置された圧力センサにより入庫する車両を検知することで、車庫の開閉部を開放する。
また、特許文献2には、車両側の端末装置とシャッタの開閉装置との間でBluetooth(登録商標)による近距離無線通信が確立されるのに伴って、シャッタを開放する自動開閉制御システムが開示されている。この近距離無線通信による通信可能距離は、数m〜数十m程度である。
特開平11−101018号公報 特開2002−271869号公報
上記従来技術における開閉部の自動開閉制御では、何れも、入庫する車両が車庫のすぐ近くまで接近したのを検知してからシャッタの開放を開始するようになっている。しかしながら、余程の高性能なシャッタでもない限り、機械式のシャッタが開き始めてから開放が完了するまでには相応の待ち時間が必要である。したがって、車庫のすぐ近くで車両を検知してから開放を開始するといった従来の制御方法では、入庫する車両はシャッタの開放が完了するまで車庫の前で待機する必要がある。
そのため、車庫のある敷地内に待機スペースがなく、車庫の出入口が道路に面していた場合、入庫する車両はシャッタの開放が終わるまで道路上に停車して待機することを余儀なくされる。しかし、その待機場所となる道路が、交通量が多く路肩スペースもない幹線道路や、踏切や交差点に近い場所である場合、車庫入れに伴って他の交通参加者に多大な影響を及ぼすことになり、入庫する車両の運転者のストレスとなるばかりか、当該道路の円滑な交通の妨げになるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされており、入庫する車両の到着時刻に合わせて開閉部の自動開放を行い、車両が車庫に到着した時点での速やかな入庫を可能にするための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、車庫の出入口を開閉する開閉部の開閉制御を行う自動開閉制御システムであり、取得手段と、開放判断手段と、開放制御手段とを備えることを特徴とする。
取得手段は、入庫予定の車両が車庫に到着する到着予想時刻を取得する。なお、到着予想時刻は、車両の現在地から目的地である車庫までの道程及び移動速度に基づいて算出されたものを用いるとよい。また、経路上の交通規制や渋滞状況等を加味して精度よく算出された到着予想時刻を用いることもできる。開放判断手段は、取得手段により取得された到着予想時刻と現在時刻とを比較し、その比較結果に基づいて到着予想時刻の事前の所定タイミングで開放指示を出力する。開放制御手段は、開放判断手段により出力された開放指示を受けることで、開閉部を開閉駆動する開閉駆動手段に対して直ちに開閉部を開放させる。
このように構成した本発明によれば、入庫する車両の車庫への到着予想時刻に合わせたタイミングで、事前に車庫の開閉部を開放し始めることで、車両が車庫の手前で待機する必要をなくし、車両を速やかに入庫させることができる。なお、車庫の開閉部を開放するタイミングとしては、車両が車庫に到着した時点で開閉部の開放が完了していることが望ましい。そこで、開放を開始する好適なタイミングの一例としては、到着予想時刻から、開閉部の開放に要する時間(開放を開始してから完了するまでの時間)を差引いた時刻を目安に開放を開始するように構成することが考えられる。
ところで、本発明の自動開閉制御システムを構成する開放判断手段は、入庫する車両側に搭載されるものであってもよいし、車庫側に配置されるものであってもよい。
例えば、請求項2に記載の自動開閉制御システムは、車庫側が開放判断手段を備え、車庫側で開閉部の開放タイミングを決定するものである。具体的には、車両に搭載される車両側装置が、前記取得手段と車両側通信手段とを備え、車庫に付随して設けられる車庫側装置が、車庫側通信手段と、前記開放判断手段と、前記開放制御手段とを備えることを特徴とする。このうち、車両側通信手段は、取得手段により取得された到着予想時刻を示す情報を含む開放要求情報を車庫側装置宛てに送信する。一方、車庫側通信手段は、車両側装置から送信される開放要求情報を受信する。そして、開放判断手段は、車両側から受信した開放要求情報に含まれる到着予想時刻に基づく所定タイミングで開放指示を前記開放制御手段に出力する。
一方、請求項3に記載の自動開閉制御システムは、車両側が開放判断手段を備え、車両側で車庫の開放タイミングを決定するものである。具体的には、車両に搭載される車両側装置が、前記取得手段と、前記開放判断手段と、車両側通信手段とを備え、車庫に付随して設けられる車庫側装置が、車庫側通信手段と、開放制御手段とを備えることを特徴とする。このうち、車両側通信手段は、開放判断手段により出力された開放指示を含む開放要求情報を車庫側装置宛てに送信する。一方、車庫側通信手段は、車両側装置から送信される開放要求情報を受信する。そして、開放制御手段は、車両側から受信した開放要求情報に含まれる開放指示を受けることで、開閉駆動手段に対して直ちに開閉部を開放させる。
ところで、予想された到着予想時刻と、実際に車両が車庫に到着する到着時間との間には、誤差があると考えられる。そこで、より正確なタイミングで車庫の開放を行うためには、この誤差による到着時刻の変動(ゆらぎ)を考慮して開放タイミングを判断するとよい。
具体的には、請求項4に記載のように構成するとよい。すなわち、入庫する車両が実際に車庫に到着した到着時刻を取得する到着時刻取得手段と、車両が過去に入庫した際に取得した到着予想時刻と、その到着予想時刻の対象となる入庫の際に到着時刻取得手段により取得した実際の到着時刻とを含む履歴情報を累積的に蓄積する履歴データベース手段とを更に備える。なお、到着時刻取得手段及び履歴データベース手段は、車両側に搭載されるものであってもよいし、車庫側に配置されるものであってもよい。一例としては、開放判断手段を備える車両側装置又は車庫側装置が備えるように構成することが考えられる。
そして、開放判断手段は、履歴データベース手段に蓄積されている過去の到着予想時刻と、その到着予想時刻に対応する実際の到着時刻との差異に基づいて、到着予想時刻と実際の到着時刻との誤差に関する変動時間を算出し、今回の到着予想時刻に更に変動時間を加味した事前の所定タイミングで開放指示を出力する。
このようにすることで、過去に行った車庫の開放時における到着予想時刻と、実際の到着時刻との誤差に基づき、到着予想時刻に対する到着時刻の変動を統計的に予測できる。そして、その変動時間の予測結果を到着予想時刻に反映して車庫の開放タイミングを判断することで、より正確なタイミングで車庫の開放を行うことができる。
つぎに、請求項5に記載の自動開閉制御システムは、以下の特徴を有する。すなわち、車庫側装置は、開閉部が開放状態であるときに車庫内に不正に侵入した侵入者を検知する検知手段と、検知手段により侵入者を検知した結果に基づく検知情報を車庫側通信手段を介して車両に通知する通知制御手段とを更に備える。そして、車両側装置は、車両側通信手段を介して車庫側装置から受信した検知情報に基づく所定の警報動作を実行する警報制御手段を更に備える。
このようにすることで、車両が入庫する際の開閉部の開放時における侵入者に対する防犯性が向上する。なお、警報制御手段が実行する警報動作としては、例えば、運転者に対する警報(音声、画像表示等)や、外部の保安機関に対する通報等が挙げられる。
自動開閉制御システムの概略構成を示すブロック図。 第1実施形態の自動開閉制御システム各部の機能的構成を示すブロック図。 自動開閉制御処理(第1実施形態)の手順を示すシーケンス図。 第2実施形態の自動開閉制御システム各部の機能的構成を示すブロック図。 自動開閉制御処理(第2実施形態)の手順を示すシーケンス図。 警報制御処理の手順を示すシーケンス図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
[自動開閉制御システムの概略構成]
実施形態の自動開閉制御システムの概略構成について、図1を参照しながら説明する。
実施形態の自動開閉制御システムは、車両に搭載される車両側装置として車載コンピュータ10と移動通信端末20とを備え、車両を格納する車庫(ガレージ)40に付随して設けられる車庫側装置としてホームサーバ30を備え、更に、車庫の設備としてシャッタ駆動部41、侵入センサ部42及び到着検知部43を備える。
車載コンピュータ10は、CPU,ROM,RAM,I/O等を備えた周知の情報処理装置(例えば、マイクロコンピュータ)を中心に構成されている。また、車載コンピュータ10は、GPS等で用いられる測位衛星からの測位信号を元に自車両の位置を検出すると共に、地図データに基づいて目的地までの経路案内を行う周知のナビゲーション装置を構成として含むものである。
移動通信端末20は、車載コンピュータ10と接続されることにより、互いにデータ通信を行うと共に、無線通信を利用してインターネットに接続する機能を有する通信装置であり、インターネットを介してホームサーバ30との間でデータ通信を行う。
ホームサーバ30は、CPU,ROM,RAM,I/O等を備えた周知の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータやサーバ、ルータ)等を中心に構成されている。ホームサーバ30、適宜な通信回線を介してインターネットに接続し、インターネット経由で送信されてくる車両側装置からの要求に応じて車庫40の入口に設けられたシャッタの開閉制御を行う。
シャッタ駆動部41は、電動モータ等の動力により車庫40のシャッタを開閉する駆動装置である。侵入センサ部42は、シャッタの開放中に車庫内に不正に侵入した侵入者を検知するためのセンサ類であり、例えば、赤外線センサや監視用カメラ等を用いる。到着検知部43は、入庫する車両が車庫に到着したことを検知するためのセンサ類や通信装置である。具体的には、車庫の前に設置した機械センサや光学センサにより車両を検知するものであってもよいし、車庫に設置した通信装置を用いて入庫する車両との間で赤外線通信やBluetooth(登録商標)による近距離無線通信を行うことで車両の到着を検知するものであってもよい。
[各部構成の説明(第1実施形態)]
つぎに、図1で示した自動開閉制御システムの第1実施形態における各部の機能的構成について、図2を参照しながら説明する。
第1実施形態の車載コンピュータ10は、機能的構成として到着予想時刻演算部11及び自動開閉指示部13を備える。到着予想時刻演算部11は、自車両が現在地から最適経路を通って車庫まで走行する場合における、車庫への到着予想時刻を算出する。本実施形態では、周知のナビゲーション装置が到着予想時刻演算部11としての機能を担っており、地図データに基づいて現在地から目的地としての車庫までの最適経路を探索し、その最適経路に沿って走行した場合の到着予想時刻を算出する。ナビゲーション装置を用いることで、現在地から車庫までの道程及び移動速度に加え、経路上の交通規制や渋滞状況等を加味することで精度よく到着予想時刻を算出することができる。
自動開閉指示部13は、到着予想時刻演算部11から車庫への到着予想時刻を取得し、その到着予想時刻を示す情報を含む開放指示を移動通信端末20に出力する。第1実施形態の移動通信端末20は、機能的構成として通信部21を備える。通信部21は、車載コンピュータ10から出力された情報を、無線通信を利用してインターネット経由でホームサーバ30に送信する。
第1実施形態のホームサーバ30は、機能的構成として通信部31、自動開閉処理部33、履歴データベース35及びシャッタ制御部37を備える。通信部31は、インターネット経由で車両側の移動通信端末20から送信されてきた情報を受信し、自動開閉処理部33に入力する。自動開閉処理部33は、車両側から受信した開放指示に含まれる到着予想時刻と現在時刻とを対比し、到着予想時刻の所定時間前(例えば30秒前)になった時点でシャッタを開放させる指示をシャッタ制御部37に対して出力する。なお、自動開閉処理部33は、履歴データベース35に蓄積されている過去の到着時刻に関する履歴情報を参照し、車両から受信した到着予想時刻に対して予想される誤差である変動(ゆらぎ)時間を算出する。そして、その変動時間を到着予想時刻に加味してシャッタを開放させるタイミングを判断する。
履歴データベース35は、過去に車両が入庫した際の日時や曜日、そのときに車両側から受信した到着予想時刻、実際に車両が到着した到着時刻を含む履歴情報を記憶装置に蓄積するデータベースである。この履歴データベース35には、車両が入庫する度にそのときの到着時刻に関する履歴情報が新たに登録される。シャッタ制御部37は、自動開閉処理部33からの指示を受けたタイミングで、車庫40のシャッタ駆動部41を駆動しシャッタを開放させる。
[自動開閉制御処理の説明(第1実施形態)]
つぎに、図2で示した第1実施形態の自動開閉制御システムが実行する自動開閉制御処理の流れについて、図3のシーケンス図を参照しながら説明する。
まず、車載コンピュータ10の到着予想時刻演算部11及び自動開閉指示部13において、到着5分前判定処理(S101)を実行する。ここでは、到着予想時刻演算部11で算出された車庫への到着予想時刻を自動開閉指示部13が取得する。自動開閉指示部13は、現在時刻が到着予想時刻の5分前になるまでの間この処理を繰返し、到着予想時刻と現在時刻とをチェックする。なお、ここでいう5分前という時間は一例であり、その時間長については任意に設定可能である。
そして、自動開閉指示部13は、現在時刻が到着予想時刻の5分前になった時点で、到着予想時刻演算部11から取得した到着予想時刻を含む開放指示を生成し(S103)、これを移動通信端末20の通信部21を通じて、インターネット経由でホームサーバ30宛てに送信する(S105)。
一方、ホームサーバ30の通信部31は、車両側からインターネット経由で送信されてきた開放指示を受信し(S301)、その受信した開放指示を自動開閉処理部33に入力する(S303)。自動開閉処理部33は、開放指示を受信すると、履歴データベース35の履歴情報を参照し、受信した開放指示に含まれる到着予想時刻に基づいて変動時間を算出する(S305:履歴取得処理)。ここでは、受信した到着予想時刻と同じ曜日や時間帯に該当する過去の履歴情報を抽出し、それらの履歴情報における到着予想時刻と実際の到着時刻との差の平均値を変動時間として算出する。
つぎに、到着予想時刻とその変動時間とに基づいてシャッタを開放するタイミングを判定する開放判定処理を実行する(S307)。ここでは、車両側から受信した到着予想時刻にS305で算出した変動時間を加減(到着時刻が予想より遅延する場合は変動時間を加算し、予想より先行する場合は変動時間を減算する。)した調整後の到着予想時刻の30秒前になるまで、現在時刻のチェックを繰返す(S309)。なお、ここでいう30秒前という時間は一例であり、その時間長についてはシャッタの開放を始動してから開放が完了するまでに要する時間等に応じて任意に設定可能である。その一例としては、到着予想時刻から、シャッタの開放に要する時間を差引いた時刻を目安に開放を開始するように構成することが考えられる。
そして、自動開閉処理部33は、現在時刻が到着予想時刻(到着予想時刻±変動時間)の30秒前になった時点で、シャッタの開放を開始させるOpen指令をシャッタ制御部37に対して出力する(S311)。シャッタ制御部37は、Open指令を受けると即座に車庫40のシャッタ駆動部41を駆動し、シャッタの開放を開始する。そして、シャッタの開放が完了すると、シャッタ制御部37は開放が完了した旨を通知するOpened通知を自動開閉処理部33に対して出力する(S313)。
その後、車庫40の到着検知部43によって車両の到着が検知されると、シャッタ制御部37は車両が到着した旨を通知するCarin通知を自動開閉処理部33に対して出力する(S315)。自動開閉処理部33は、Carin通知を受けると、入庫後処理を実行する(S317)。ここでは、Carin通知を受けたタイミングで到着時刻を取得し、今回の入庫を通じて車両側から受信した到着予想時刻、実際に検知された到着時刻、及び日時や曜日等の情報を含む履歴情報を生成し、その履歴情報を履歴データベース35に登録する(S319:履歴登録処理)。
なお、車両が車庫40に到着する前に、ユーザの操作により車載コンピュータ10が通信部21を通じてキャンセル指示をホームサーバ30側に送信することで、ホームサーバ30は、自動開閉処理のキャンセル及び開放したシャッタの自動閉鎖を行う。
[各部構成の説明(第2実施形態)]
つぎに、図1で示した自動開閉制御システムの第2実施形態における各部の機能的構成について、図4を参照しながら説明する。
第2実施形態の車載コンピュータ10は、機能的構成として到着予想時刻演算部12、自動開閉指示部14、自動開閉処理部16及び履歴データベース18を備える。到着予想時刻演算部12は、自車両が現在地から最適経路を通って車庫まで走行する場合における、車庫への到着予想時刻を算出する。本実施形態では、周知のナビゲーション装置が到着予想時刻演算部12としての機能を担っており、地図データに基づいて現在地から目的地としての車庫までの最適経路を探索し、その最適経路に沿って走行した場合の到着予想時刻を算出する。ナビゲーション装置を用いることで、現在地から車庫までの道程及び移動速度に加え、経路上の交通規制や渋滞状況等を加味することで精度よく到着予想時刻を算出することができる。
自動開閉指示部14は、車庫への到着予想時刻を到着予想時刻演算部12から取得し、その到着予想時刻を示す情報を含む開放指示を生成する。自動開閉処理部16は、自動開閉指示部14により生成された開放指示に含まれる到着予想時刻と現在時刻とを対比し、到着予想時刻の所定時間前(例えば30秒前)になった時点でシャッタを開放させるためのOpen指示を移動通信端末20に出力する。なお、自動開閉処理部16は、履歴データベース18に蓄積されている過去の到着時刻に関する履歴情報を参照し、車両から受信した到着予想時刻に対して予想される誤差である変動(ゆらぎ)時間を算出する。そして、その変動時間を到着予想時刻に加味してシャッタを開放するタイミングを判断する。
履歴データベース18は、過去に車両が入庫した際の日時、そのときに車両側から受信した到着予想時刻、実際に車両が到着した到着時刻を含む履歴情報を記憶装置に蓄積するデータベースである。この履歴データベース18には、車両が入庫する度にそのときの到着時刻に関する履歴情報が新たに登録される。
第2実施形態の移動通信端末20は、機能的構成として通信部22を備える。通信部22は、車載コンピュータ10から出力された情報を、無線通信を利用してインターネット経由でホームサーバ30に送信する。
第2実施形態のホームサーバ30は、機能的構成として通信部32及びシャッタ制御部34を備える。通信部32は、インターネット経由で車両側の移動通信端末20から送信されてきた情報を受信し、シャッタ制御部34に入力する。シャッタ制御部34は、車両側からOpen指示を受信したタイミングで、車庫40のシャッタ駆動部41を駆動してシャッタを開放させる。
[自動開閉制御処理の説明(第2実施形態)]
つぎに、図4で示した第2実施形態の自動開閉制御システムが実行する自動開閉制御処理の流れについて、図5のシーケンス図を参照しながら説明する。
まず、車載コンピュータ10の到着予想時刻演算部12及び自動開閉指示部14において、到着5分前判定処理(S102)を実行する。ここでは、到着予想時刻演算部12で算出された車庫への到着予想時刻を自動開閉指示部14が取得する。自動開閉指示部14は、現在時刻が到着予想時刻の5分前になるまでの間この処理を繰返し、到着予想時刻と現在時刻とをチェックする。なお、ここでいう5分前という時間は一例であり、その時間長については任意に設定可能である。
そして、自動開閉指示部14は、現在時刻が到着予想時刻の5分前になった時点で、到着予想時刻演算部12から取得した到着予想時刻を含む開放指示を生成し(S104)、これを基に自動開閉処理部16は開放処理を開始する(S106)。
自動開閉処理部16は、開放処理を開始すると、履歴データベース18の履歴情報を参照し、開放指示に含まれる到着予想時刻に基づいて変動時間を算出する(S108:履歴取得処理)。ここでは、受信した到着予想時刻と同じ曜日や時間帯に該当する過去の履歴情報を抽出し、それらの履歴情報における到着予想時刻と実際の到着時刻との差の平均値を変動時間として算出する。
つぎに、自動開閉処理部16は、到着予想時刻とその変動時間とに基づいてシャッタを開放するタイミングを判定する開放判定処理を実行する(S110)。ここでは、到着予想時刻にS108で算出した変動時間を加減(到着時刻が予想より遅延する場合は変動時間を加算し、予想より先行する場合は変動時間を減算する。)した調整後の到着予想時刻の30秒前になるまで、現在時刻のチェックを繰返す(S112)。なお、ここでいう30秒前という時間は一例であり、その時間長についてはシャッタの開放を始動してから開放が完了するまでに要する時間等に応じて任意に設定可能である。その一例としては、到着予想時刻から、シャッタの開放に要する時間を差引いた時刻を目安に開放を開始するように構成することが考えられる。
そして、自動開閉処理部16は、現在時刻が到着予想時刻(到着予想時刻±変動時間)の30秒前になった時点で、シャッタの開放を開始させるOpen指令を出力し(S114)、これを移動通信端末20の通信部22を通じて、インターネット経由でホームサーバ30宛てに送信する。
一方、ホームサーバ30の通信部32は、車両側からインターネット経由で送信されてきたOpen指令を受信し(S302)、その受信したOpen指令をシャッタ制御部34に入力する(S304)。シャッタ制御部34は、Open指令を受けると即座に車庫40のシャッタ駆動部41を駆動し、シャッタの開放を開始する。
一方、車載コンピュータ10の到着予想時刻演算部12及び自動開閉指示部14において、到着時刻取得処理を実行する(S116)。ここでは、到着予想時刻演算部12が自車両の現在地の測位結果に基づいて車庫に到着したと判定したときの到着時刻を、自動開閉指示部14が取得する。そして、この取得した到着時刻を基に自動開閉処理部16が入庫後処理を開始する(S118)。
入庫後処理では、自動開閉処理部16は、今回の入庫における到着予想時刻、実際の到着時刻、及び日時や曜日等の情報を含む履歴情報を生成し、その履歴情報を履歴データベース18に登録する(S120:履歴登録処理)。
なお、車両が車庫40に到着する前に、ユーザの操作により車載コンピュータ10が通信部22を通じてキャンセル指示をホームサーバ30側に送信することで、ホームサーバ30は、自動開閉処理のキャンセル及びシャッタの自動閉鎖を行う。
[警報制御処理の説明]
つぎに、自動開閉制御システムが実行する警報制御処理の流れについて、図6のシーケンス図を参照しながら説明する。なお、この警報制御処理は、上述の第1及び第2実施形態何れの自動開閉制御システムにも共通して適用可能である。
まず、車庫40の侵入センサ部42及びシャッタ制御部34,37において、開放中判定処理(S401)を実行する。ここでは、車庫40のシャッタが開放されている期間中に侵入センサ部42によって不正な侵入者の警戒を行い、侵入者が検出された場合、侵入者が検知されたことを通知する旨の検知情報や、防犯カメラにより撮像された画像を含む情報をシャッタ制御部34,37に送信する(S402:侵入者検知)。
シャッタ制御部34,37は、侵入者に関する警報を行う旨の警報指示を生成し(S501)、通信部31,32を通じて、検知情報及びカメラ画像をインターネット経由で車両側の移動通信端末20宛てに送信する(S503)。
一方、移動通信端末20の通信部21,22は、ホームサーバ30側からインターネット経由で送信されてきた検知情報及びカメラ画像を受信する(S601)。それらの情報を取得した車載コンピュータ10は、取得した検知情報及びカメラ画像を基に警報処理を実行する(S603)。ここでは、図示しない音声出力装置や表示装置を用いて、車両の乗員に対して車庫への侵入者がある旨を音声や画像表示等により警告すると共に、通報を指示する旨の操作を乗員から受付けることで、外部の保安機関に侵入者を通報するための通報指示を生成する(S605)。そして、車載コンピュータ10は、移動通信端末20の通信部21,22を通じて、侵入者の検知情報及びカメラ画像等を含む通報情報を、予め通報先として設定されている外部の保安機関(セキュリティセンタ等)宛てに送信し、侵入者を通報する(S607,S609)。
[効果]
上述した実施形態の自動開閉制御システムによれば、以下のような効果を奏する。
(1)車両が車庫に到着すると予想される到着予想時刻に合わせて、その事前(例えば30秒前)にシャッタを開放し始めることで、車両が車庫の手前で待機する必要をなくし、車両を速やかに入庫させることができる。
(2)過去に車両が入庫した際の日時や曜日、そのときに車両側から受信した到着予想時刻、実際に車両が到着した到着時刻を含む履歴情報を履歴データベースに蓄積しておくことで、その履歴情報を利用して現在取得している到着予想時刻に対して予想される変動時間を算出できる。そして、変動時間を到着予想時刻に反映してシャッタの開放タイミングを判断することで、より正確なより正確なタイミングでシャッタの開放を行うことができる。
(3)シャッタの開放中に不正な侵入者を検知した場合、ホームサーバ側から車両側に検知情報やカメラ画像を送信し、車載コンピュータにおいて運転者に対する警報や外部の保安機関に対する通報等の警報動作を実行できるようにしたことで、シャッタの開放時における侵入者に対する防犯性が向上する。
[特許請求の範囲に記載の構成との対応]
実施形態の自動開閉制御システムの構成と、特許請求の範囲に記載の構成との対応は次のとおりである。車載コンピュータ10の到着予想時刻演算部11,12が、取得手段に相当する。車載コンピュータ10の自動開閉処理部16又はホームサーバ30の自動開閉処理部33が、開放判断手段に相当する。ホームサーバ30のシャッタ制御部34,37が、開放制御手段及び通知制御手段に相当する。移動通信端末20の通信部21,22が、車両側通信手段に相当する。ホームサーバ30の通信部31,32が、車庫側通信手段に相当する。車載コンピュータ10の履歴データベース18又はホームサーバ30の履歴データベース35が、履歴データベース手段に相当する。車載コンピュータ10の到着予想時刻演算部11又はホームサーバ30の自動開閉処理部33が、到着時刻取得手段に相当する。車庫40の侵入センサ部42が、検知手段に相当する。車載コンピュータ10が警報制御手段に相当する。
10…車載コンピュータ、11,12…到着予想時刻演算部、13,14…自動開閉指示部、16…自動開閉処理部、18…履歴データベース、20…移動通信端末、21,22…通信部、30…ホームサーバ、31,32…通信部、33…自動開閉処理部、34,37…シャッタ制御部、35…履歴データベース、40…車庫、41…シャッタ駆動部、42…侵入センサ部、43…到着検知部。

Claims (5)

  1. 車庫の出入口を開閉する開閉部の開閉制御を行う自動開閉制御システムであって、
    入庫予定の車両が前記車庫に到着する到着予想時刻を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された到着予想時刻と現在時刻とを比較し、その比較結果に基づいて前記到着予想時刻の事前の所定タイミングで開放指示を出力する開放判断手段と、
    前記開放判断手段により出力された開放指示を受けることで、前記開閉部を開閉駆動する開閉駆動手段に対して直ちに前記開閉部を開放させる開放制御手段とを備えること
    を特徴とする自動開閉制御システム。
  2. 請求項1に記載の自動開閉制御システムにおいて、
    車両に搭載され、
    自車両が前記車庫に到着する到着予想時刻を取得する前記取得手段と、
    前記取得手段により取得された到着予想時刻を示す情報を含む開放要求情報を車庫側装置宛てに送信する車両側通信手段と
    を備える車両側装置と、
    前記車庫に付随して設けられ、
    前記車両側装置から送信される開放要求情報を受信する車庫側通信手段と、
    前記車庫側通信手段により受信された開放要求情報に含まれる到着予想時刻と現在時刻とを比較し、その比較結果に基づいて前記到着予想時刻の事前の所定タイミングで開放指示を前記開放制御手段に出力する前記開放判断手段と、
    前記開放制御手段と
    を備える車庫側装置とからなること
    を特徴とする自動開閉制御システム。
  3. 請求項1に記載の自動開閉制御システムにおいて、
    車両に搭載され、
    自車両が前記車庫に到着する到着予想時刻を取得する前記取得手段と、
    前記取得手段により取得された到着予想時刻と現在時刻とを比較し、その比較結果に基づいて前記到着予想時刻の事前の所定タイミングで開放指示を出力する前記開放判断手段と、
    前記開放判断手段により出力された開放指示を含む開放要求情報を車庫側装置宛てに送信する車両側通信手段と
    を備える車両側装置と、
    前記車庫に付随して設けられ、
    前記車両側装置から送信される開放要求情報を受信する車庫側通信手段と、
    前記車庫側通信手段により受信された開放要求情報に含まれる開放指示を受けることで、前記開閉駆動手段に対して直ちに前記開閉部を開放させる前記開放制御手段と
    を備える車庫側装置とからなること
    を特徴とする自動開閉制御システム。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の自動開閉制御システムにおいて、
    入庫する車両が実際に前記車庫に到着した到着時刻を取得する到着時刻取得手段と、
    前記車両が過去に入庫した際に取得した前記到着予想時刻と、その到着予想時刻の対象となる入庫の際に前記到着時刻取得手段により取得した実際の到着時刻とを含む履歴情報を累積的に蓄積する履歴データベース手段とを更に備え、
    前記開放判断手段は、前記履歴データベース手段に蓄積されている過去の到着予想時刻と、その到着予想時刻に対応する実際の到着時刻との差異に基づいて、到着予想時刻と実際の到着時刻との誤差に関する変動時間を算出し、今回の前記到着予想時刻に更に前記変動時間を加味した事前の所定タイミングで開放指示を出力すること
    を特徴とする自動開閉制御システム。
  5. 請求項2又は請求項3、あるいは請求項2又は請求項3を引用する請求項4の何れか1項に記載自動開閉制御システムにおいて、
    前記車庫側装置は、
    前記開閉部が開放状態であるときに前記車庫内に不正に侵入した侵入者を検知する検知手段と、
    前記検知手段により侵入者を検知した結果に基づく検知情報を前記車庫側通信手段を介して前記車両に通知する通知制御手段とを更に備え、
    前記車両側装置は、
    前記車両側通信手段を介して前記車庫側装置から受信した検知情報に基づく所定の警報動作を実行する警報制御手段を更に備えること
    を特徴とする自動開閉制御システム。
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