JP2012109821A - パッチアンテナの実装方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】給電ピン13の長さを、下端が給電パッド61に当接した際に上端が放射電極10の上面から突出する程度の長さに設定し、当該給電ピン13を誘電体11の貫通孔20に遊嵌させ、給電ピンの上端部から前記放射電極に亘って付着された第1の半田に30によって当該給電ピン13の下端が接地電極12の下面と面一又は当該下面より上方に位置する状態で当該給電ピンの仮止めをしておき、第1の半田を加熱により溶融させることによって、給電ピン13を貫通孔20内で落下させ、当該給電ピン13の下端を給電パッド61に当接させるようにすることで、給電パッド61の損傷の防止と、給電ピン13と給電パッド61との接続を確実に行えるようにした。
【選択図】 図1
Description
また、後者の実装方法の場合も、同様の理由によって、給電ピンの下端とクリーム半田とが適切に当接せず、溶融した半田が給電ピンに沿ってうまく上らず、好適な半田フィレットが形成されない虞がある。
一方、このような問題を避けるため、給電ピンの下端を接地電極の下面から少し突出させるとパッチアンテナの搬送の際などに、給電ピンの突出部分が外部物体に衝突したりして、給電ピンが損傷する虞がある。さらには、給電ピンの下端を接地電極の下面から突出させると、パッチアンテナを実装基板に載置したとき、給電ピンの下端がパッチアンテナの他の部分よりも先に給電パッドに強く当接し、給電パッドが損傷したり、或いは、給電ピンと給電パッドとの当接点を支点としてパッチアンテナが傾き、傾いたままでパッチアンテナが実装されてしまう虞もある。
上下方向に貫く貫通孔を有する誘電体、前記誘電体の上面に形成された放射電極、前記誘電体の下面に形成された接地電極、及び、前記貫通孔に挿入された給電ピンを備えるパッチアンテナを、前記誘電ピンの下端部を実装基板の上面に形成された給電パッドに電気的に接続させて、前記実装基板に実装するにあたり、
前記給電ピンの長さを、下端が前記給電パッドに当接した際に上端が前記放射電極の上面から突出する程度の長さに設定し、当該給電ピンを前記貫通孔に遊嵌させ、前記給電ピンの上端部から前記放射電極に亘って付着された第1の半田によって当該給電ピンの下端が前記接地電極の下面と面一又は当該下面より上方に位置する状態で当該給電ピンの仮止めをしておき、
前記パッチアンテナを前記実装基板の上に載置し、前記第1の半田を加熱により溶融させることによって、前記給電ピンを前記貫通孔内で落下させ、当該給電ピンの下端を前記給電パッドに当接させるようにしたことを特徴とするパッチアンテナの実装方法である。
ここで、「遊嵌」とは、給電ピンが貫通孔内を重力によって円滑に落下できる程度の間隙をもって、給電ピンが貫通孔に挿入された状態をいう。
また、同様の理由により、パッチアンテナを実装基板の上に載置する場合でも、給電ピンの下端がパッチアンテナの他の部分よりも先に給電パッドに当接することがないので、給電パッドの損傷が防止できるとともに、パッチアンテナが傾くことも防止される。
一方、実装の際の半田の溶融によって、給電ピンが落下するので、給電ピンの下端部と給電パッドとの電気的接続が確実に行えることになる。
このパッチアンテナ1は、放射電極10、誘電体11及び接地電極12を備えている。 このうち誘電体11は例えばセラミックスによって形成されている。この誘電体11には上下方向に貫通する貫通孔20が形成されている。
この仮止め状態では、給電ピン13の下端は、接地電極12の下面と面一、又は、当該下面よりも上方に位置している。そのため、給電ピン13の下端部は、パッチアンテナ1の搬送の際などに、それを取り囲む壁によって保護され、外部の物体との衝突が防止される。
この製造方法では、図2(A)に示すように、始発材料としてアンテナ本体1Aが使用される。ここで、アンテナ本体1Aとは、放射電極10、誘電体11及び接地電極12を備え、誘電体11に貫通孔20及び凹部21が形成されたものを言う。
また、この製造方法では、図2(A)に示すように、アンテナ本体1Aを載置するための基台50が使用される。基台50の上面には突起51が形成されている。この突起51は、アンテナ本体1Aの貫通孔20近くの接地電極12の欠損部分21aに対向して形成されており、基台50の上面から僅かに突出している。基台50の上面のその他の部分は平面となっている。また、突起51の上面も平面となっている。この突起51は、給電ピン13の下端を接地電極12の下面よりも上方に位置させるためのものである。
パッチアンテナ1を製造するにあたっては、まず、図2(A)に示すように接地電極12を下方に向けた状態で、アンテナ本体1Aを基台50の上に載置する。載置した状態では、図2(B)に示すように、基台50の突起51と接地電極21の欠損部分21aとの平面的な位置を合致させるようにする。
次に、図2(C)に示すように、アンテナ本体1Aの貫通孔20に上方から給電ピン13を挿入する。そして、給電ピン13の下端を突起51の上面に当接させる。給電ピン13の下端を突起51の上面に当接させた状態では、給電ピン13の上端は、放射電極10の上面から突出している。一方、給電ピン13の下端は、接地電極12の下面よりも上方に位置している。
この状態で、アンテナ本体1Aの上面に半田30を付着させ、半田30を加熱によって溶融させ、第2(D)に示すように、給電ピン13を、その上端部が半田30を介して放射電極10の上面と電気的に接続された状態で、仮止めする。
これによって、図1に示すパッチアンテナ1が得られる。
また、上記製造方法によれば、アンテナ本体1Aを基台50に載置した後に給電ピン13を貫通孔20に挿入したが、基台50に載置する前に、給電ピン13を上又は下からアンテナ本体1Aの貫通孔20に挿入しておき、その後にアンテナ本体1Aを基台50に載置し、給電ピン13の下端を突起51に当接させてもよい。
この実装では、図3(A)に示すような実装基板60が使用される。この実装基板60は、給電ピン13に電気的に接続すべき給電パッド61と、接地電極11に電気的に接続すべき接地電極62とを上面に備えている。
パッチアンテナ1を実装するにあたっては、まず、図3(B)に示すように、この実装基板60の給電パッド61及び接地電極62の上にクリーム半田70を塗布する。
次に、給電ピン13の下端と実装基板60の給電パッド61とが対向するように位置決めして、図3(C)に示すように、実装基板60の上にパッチアンテナ1を載置する。この時点では、給電ピン13の下端はクリーム半田70に当接されていなくてもよい。
半田30は溶融されると、給電ピン13の保持力を失う。その結果、給電ピン13は貫通孔20内を自重によって落下し、接地電極12の下面から突出する。
これによって、パッチアンテナ1の給電ピン13の下端部が第2の給電パッド61に電気的に接続される。
また、パッチアンテナ1の接地電極12もクリーム半田70を介して実装基板60の接地電極62に電気的に接続される。
すなわち、本実施形態によれば、給電ピン13の下端は、接地電極12の下面と面一か当該下面よりも上方に位置しているので、給電ピン13の下端部はそれを取り囲む壁に保護され、パッチアンテナ1の搬送の際などに、給電ピン13の下端部が外部の物体と衝突するのが防止される。その結果、給電ピン13の下端部が損傷する虞がなくなる。
また、同様の理由により、パッチアンテナ1を実装基板60の上に載置する場合でも、給電ピン13の下端がパッチアンテナ1の他の部分よりも先に給電パッド61に当接することがないので、給電パッド13の損傷が防止できるとともに、パッチアンテナ1が傾くことも防止される。
一方、実装の際の半田30の溶融によって、給電ピン13が落下するので、給電ピン13の下端部と給電パッド61との電気的接続が確実に行えることになる。
なお、このパッチアンテナ2において、上記パッチアンテナ1と同じ要素には、同じ符号を付している。
このパッチアンテナ2の誘電体11には、下面に開口し貫通孔20の直径よりも大きい内周を有し当該貫通孔と連通された凹部21が形成されている。
また、このパッチアンテナ2の給電ピン13の下端には、全周囲に張り出す座部13aが形成されている。この給電ピン13の座部13aの下端は、給電ピン13の仮止め状態では、接地電極12の下面と面一又は当該下面よりも上方に位置している。
また、座部13aは重りとしても機能し、給電ピン13が落下し易くなる。
このパッチアンテナ3の給電ピン13の上端には、全周囲に張り出す頭部13bが形成されている。この頭部13bの下面はテーパ面となっている。そして、この頭部13bから放射電極10の上面に亘って半田30が付着され、誘電ピン13が仮止めされている。この仮止め状態では、給電ピン13の下端は、接地電極12の下面と面一又は当該下面よりも上方に位置している。
1A アンテナ本体
10 放射電極
11 誘電体
12 接地電極
13 給電ピン
20 貫通孔
21 凹部
30 半田
50 基台
60 実装基板
61 給電パッド
Claims (4)
- 上下方向に貫く貫通孔を有する誘電体、前記誘電体の上面に形成された放射電極、前記誘電体の下面に形成された接地電極、及び、前記貫通孔に挿入された給電ピンを備えるパッチアンテナを、前記誘電ピンの下端部を実装基板の上面に形成された給電パッドに電気的に接続させて、前記実装基板に実装するにあたり、
前記給電ピンの長さを、下端が前記給電パッドに当接した際に上端が前記放射電極の上面から突出する程度の長さに設定し、当該給電ピンを前記貫通孔に遊嵌させ、前記給電ピンの上端部から前記放射電極に亘って付着された第1の半田によって当該給電ピンの下端が前記接地電極の下面と面一又は当該下面より上方に位置する状態で当該給電ピンの仮止めをしておき、
前記パッチアンテナを前記実装基板の上に載置し、前記第1の半田を加熱により溶融させることによって、前記給電ピンを前記貫通孔内で落下させ、当該給電ピンの下端を前記給電パッドに当接させるようにしたことを特徴とするパッチアンテナの実装方法。 - 前記給電パッドの上に第2の半田を付着させておき、前記第1の半田と前記第2の半田とを加熱により同時に溶融させ、前記第2の半田によって前記給電ピンの下端部を前記給電パッドに電気的に接続させることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナの実装方法。
- 前記誘電体に、下面に開口し前記貫通孔の直径よりも大きい内周を有し当該貫通孔と連通された凹部を形成しておくとともに、前記給電ピンの下端に、当該給電ピンの全周囲に張り出した座部を形成しておき、前記仮止めの際に前記座部の下端を前記接地電極の下面と面一又は当該下面より上方に位置させておくことを特徴とする請求項1又は2のパッチアンテナの実装方法。
- 前記給電ピンの上端に全周囲に張り出した頭部を形成しておき、前記頭部の下面から前記放射電極に亘って付着させた前記第1の半田によって前記仮止めをしておくことを特徴とする請求項1又は2のパッチアンテナの実装方法。
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