JP2012185911A - リチウムイオン二次電池用複合正極活物質及びこれを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リチウムイオン二次電池用複合正極活物質は、Li(2−0.5x)Mn1−xM1.5xO3…(1)(式中のxは0.1≦x≦0.5を満たし、MはNiαCoβMnγ(ここでα、β、γはそれぞれ0<α≦0.5、0≦β≦0.33、0<γ≦0.5を満足する)を示す)で表される正極活物質と、この正極活物質の表面に存在し、Li3yLa2/3−y□1/3−2yTiO3…(2)(式中のyは0.1<y<0.17を満足する)で表される活物質助剤を含む。
リチウムイオン二次電池は、このような複合正極活物質を含む正極を備える。
【選択図】なし
Description
そして、これらの固溶体系材料の中では、Li2MnO3を母構造とするリチウム過剰層状正極活物質(固溶体活物質)が、高容量正極候補材料として期待されている(例えば、特許文献1参照。)。
次の化学式(1)
Li(2−0.5x)Mn1−xM1.5xO3…(1)
(式中のxは0.1≦x≦0.5を満たし、MはNiαCoβMnγ(ここでα、β、γはそれぞれ0<α≦0.5、0≦β≦0.33、0<γ≦0.5を満足する)を示す)で表される正極活物質と、
この正極活物質の表面に存在し、次の化学式(2)
Li3yLa2/3−y□1/3−2yTiO3…(2)
(式中のyは0.1<y<0.17を満足する)で表される活物質助剤を含む、ことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用複合正極活物質は、以下に示す化学式(1)で表される正極活物質と、化学式(2)で表される活物質助剤を含有し、この活物質助剤が正極活物質の表面に存在するものである。
Li(2−0.5x)Mn1−xM1.5xO3…(1)
(式中のxは0.1≦x≦0.5を満たし、MはNiαCoβMnγ(ここでα、β、γはそれぞれ0<α≦0.5、0≦β≦0.33、0<γ≦0.5を満たし、且つα+β+γ=1を満足する)を示す)で表される。
また、化学式(2)は、
Li3yLa2/3−y□1/3−2yTiO3…(2)
(式中のyは0.1<y<0.17を満足する)で表される。
xが0.5を超えると、正極活物質の重量当たりの充放電容量を公知の層状正極活物質よりも高い200mAh/g以上にすることができない。また、xが0.1未満では、組成がLi2MnO3に近くなり、充放電できなくなることがある。
αが0.5を超えると、Niの酸化数を2価とした場合、Niが上記xの組成範囲を満足する当該複合正極活物質に含まれなくなる。
また、βについては、0≦β≦0.33を満足することを要する。
βが0.33を超えると、酸化数が2価のNiを含み且つxの組成範囲を満足する当該複合正極活物質にコバルト(Co)が含まれなくなる。
更に、γについては、0<γ≦0.5を満足することを要する。
γが0.5を超えると、マンガン(Mn)の酸化数が4価である場合、上記α、β及xの組成範囲を満足する当該複合正極活物質にMnが含まれなくなる。
NiαCoβMnγM1 σ
(式中のα、β、γ、σはそれぞれ0<α≦0.5、0≦β≦0.33、0<γ≦0.5、0≦σ≦0.1を満たし、且つα+β+γ+σ=1を満足し、M1はAl、Fe、Cu、Mg及びTiから成る群より選ばれた少なくとも1種のものである)で表される成分を好ましく適用することができる。
σが0.1を超えると、正極活物質の可逆容量が低くなることがある。なお、M1としては、上記の元素のうちでも、AlとTiを好ましく用いうることができる。
一般に、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びマンガン(Mn)は、材料の純度向上及び電子伝導性向上という観点、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)及びチタン(Ti)は、結晶構造の安定性向上という観点から、容量及び出力特性に寄与することが知られている。
化学式(2)において、yは、0.1<y<0.17を満足する必要がある。この範囲を逸脱すると、当該化合物のイオン伝導度が10−4S・cm−1未満下となり、得られる複合正極活物質のへのリチウムイオンの移動を阻害する要因となってしまう。
よって、この複合正極活物質を用いた正極を備えたリチウムイオン二次電池では、充電時における高電位(Li基準にて4.6V以上)においても、電解液と正極活物質が直接は接触しないために、電解液の分解が抑制されサイクル特性が改善される。
即ち、正極活物質の表面にイオン伝導性無機固体酸化物を配置することにより、充放電過程における正極活物質の体積変化に伴う粒子の割れが抑制されるため、正極の構造を保持でき、サイクル特性を改善できる。
活物質助剤の含有割合が、1質量%未満では、上述した活物質助剤を配置することによる効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、複合正極活物質中の正極活物質量が相対的に減少するため、電池エネルギー密度を減少させてしまうことがある。
上述の如く、活物質助剤は、正極活物質表面に存在して、リチウムイオン二次電池の充電時に電解液と正極活物質とが直接接触するのを抑制し、電解液の分解を抑制する機能を果たし、この機能は、特に高電位における充電時において極めて有効である。
r/(r+t)×100=0.16〜3.05(%)
で表される関係が成立することが好ましい。
この関係式において、3.05%を超えると、正極活物質としての機能が低下して初期容量が低くなることがある。
一方、0.16%未満では、上述した活物質助剤を配置することによる効果が得られないことがある。
上述の如く、本発明のリチウムイオン二次電池は、以上に説明した複合正極活物質を含む正極を有するものである。
よって、本発明のリチウムイオン二次電池は、高い放電容量を有し、且つサイクル特性に優れる。
<正極活物質>
正極活物質としては、上述の如く、本発明の複合正極活物質を必須成分とするが、これ以外の他の正極活物質を併用することも可能である。
かかる正極活物質としては、例えば、リチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物、3元系、NiMn系、NiCo系及びスピネルMn系などのものが挙げられる。
3元系としては、ニッケル・コバルト・マンガン系(複合)正極材等が挙げられる。スピネルMn系としてはLiMn2O4等が挙げられる。NiMn系としては、LiNi0.5Mn1.5O4等が挙げられる。NiCo系としては、Li(NiCo)O2等が挙げられる。
なお、これらの正極活物質がそれぞれ固有の効果を発現する上で最適な粒径が異なる場合には、それぞれの固有の効果を発現する上で最適な粒径同士をブレンドして用いればよく、全ての活物質の粒径を必ずしも均一化させる必要はない。
負極活物質はリチウムを可逆的に吸蔵及び放出できるものであれば特に制限されず、従来公知の負極活物質をいずれも使用できる。
例えば、高結晶性カーボンであるグラファイト(天然グラファイト、人造グラファイト等)、低結晶性カーボン(ソフトカーボン、ハードカーボン)、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック等)、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンフィブリルなどの炭素材料;Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等のリチウムと合金化する元素の単体、及びこれらの元素を含む酸化物(一酸化ケイ素(SiO)、SiOx(0<x<2)、二酸化スズ(SnO2)、SnOx(0<x<2)、SnSiO3など)及び炭化物(炭化ケイ素(SiC)など)等;リチウム金属等の金属材料;リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:Li4Ti5O12)等のリチウム−遷移金属複合酸化物;並びにその他の従来公知の負極活物質が使用可能である。
上記負極活物質は、単独で使用しても又は2種以上の混合物の形態で使用してもよい。
電解質層は、非水電解質を含む層である。電解質層に含まれる非水電解質(具体的には、リチウム塩)は、充放電時に正負極間を移動するリチウムイオンのキャリアーとしての機能を有する。非水電解質としては、かような機能を発揮できるものであれば特に限定されないが、液体電解質又はポリマー電解質を用いることができる。
また、リチウム塩としては、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiTaF6、LiClO4、LiCF3SO3等の電極の活物質層に添加されうる化合物を同様に採用できる。
ゲルポリマー電解質は、好ましくはイオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導性を遮断することが容易になる点で優れている。
ここで、上記のイオン伝導性ポリマーは、活物質層において電解質として用いられるイオン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。電解液(リチウム塩及び有機溶媒)の種類は特に制限されず、上記で例示したリチウム塩などの電解質塩及びカーボネート類などの有機溶媒を用いることができる。
これらの電解質層に含まれる非水電解質は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。
セパレータの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
電解質層の厚さは、内部抵抗を低減させるには薄ければ薄いほどよいといえる。電解質層の厚さは、通常1〜100μm、好ましくは5〜50μm、とするのがよい。
バインダは、活物質同士又は活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。
かようなバインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリアクリロニトリル(PAN)などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、並びにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。
導電助剤(導電剤とも称する)とは、導電性を向上させるために配合される導電性の添加物をいう。
本発明で使用し得る導電助剤は特に制限されず、従来公知のものを利用することができる。例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。
導電助剤を含有させると、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上、電解液の保液性の向上による信頼性向上に寄与し得る。
上述のようなリチウムイオン二次電池において、正極は、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔及びステンレス箔などの導電性材料から成る集電体(正極集電体)の片面又は両面に、正極活物質層、即ち正極活物質とともに、必要に応じて導電助剤やバインダを含む正極活物質層を形成した構造を有するものである。
負極も、正極同様に、上記のような導電性材料から成る集電体(負極集電体)の片面又は両面に、負極活物質層、即ち負極活物質とともに、必要に応じて導電助剤やバインダを含む負極活物質層を形成した構造を有するものである。
なお、上述のような正極及び負極(電極)において、正極活物質層及び負極活物質層を1枚の集電体の片面と他面にそれぞれ形成することも可能であり、このような電極は、双極型電池に適用される。
リチウムイオン二次電池は、上述のような正極と負極とが電解質層を介して接続された電池素子(電極構造体)を有しており、かかる電池素子を缶体やラミネート容器(包装体)などの電池ケースに収容した構造を有している。
なお、電池素子が正極、電解質層及び負極を巻回した構造を有する巻回型の電池と、正極、電解質層及び負極を積層型の電池に大別され、上述の双極型電池は積層型の構造を有する。
また、電池ケースの形状や構造に応じて、いわゆるコインセル、ボタン電池、ラミネート電池などと称されることもある。
試料の合成は、複合炭酸塩法を用い以下のように行った。
硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガンを所定量秤量して、これらの混合溶液を調製し、これにアンモニア水をpH7になるまで滴下し、さらにNa2CO3溶液を滴下してNi−Co−Mnの複合炭酸塩を沈殿させた(Na2CO3溶液を滴下している間、アンモニア水でpH7を保持した。)。
その後、吸引ろ過して水洗し、120℃にて5時間乾燥した。これを500℃にて5時間仮焼成した。これに小過剰のLiOH・H2Oを加えて、自動乳鉢で30分間混合した。
しかる後、900℃にて12時間本焼成してから、液体窒素を用い急速冷却して、Li1.850[Ni0.175Co0.100Mn0.86]O3(以下、「固溶体正極活物質1」という)、Li1.77[Ni0.32Co0.05Mn0.86]O3(以下、「固溶体正極活物質2」)の組成を有する2種の正極活物質(固溶体正極活物質)を得た。
(比較例2〜4)
被覆物の前駆体であるアルコキシド又は有機塩(ここでは、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシドチタン、酢酸ランタン)を所定量、イオン交換水又は低級アルコールに溶解させて前駆体溶液を調製し、この中に上記の固溶体正極活物質1を浸漬させた。
この混合溶液を室温にて5時間攪拌した後、80℃で濃縮乾涸した。得られた固体を大気下800℃にて8時間焼成して、表1に示すような比較例2〜4の複合正極活物質を得た。
なお、被覆を行わなかった固溶体正極活物質1(自体)を比較例1として表1に記載した。
所定量のチタンイソプロポキシドと酢酸をイソプロパノールに、酢酸リチウムと酢酸ランタンをイオン交換水に溶解させ、これら2種の溶液をさらに混合した後、室温にて12時間攪拌した。
こうして得られた2種類のLi3yLa2/3−y□1/3−2yTiO3(表1参照)の前駆体溶液に、固溶体正極活物質1を浸漬させ、室温にて5時間攪拌した後、80℃で濃縮乾涸した。得られた固体を大気下800℃にて8時間焼成し、表1に示すような実施例1〜6の複合正極活物質を得た。
固溶体正極活物質1の代わりに固溶体正極活物質2を用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、実施例7及び8の複合正極活物質を得た。
なお、被覆を行わなかった固溶体正極活物質2(自体)を比較例6として表2に記載した。
<電極の作成>
上述のようにして得られた各比較例及び各実施例の複合正極活物質と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンを80:10:10の質量比となるように配合し、これにN−メチルピロリドンを溶媒として添加して混合し、正極スラリーを作成した。
また、集電体としてはアルミニウム箔を使用し、上記で得た正極スラリーをそれぞれ70μmの厚さとなるように塗布し、十分に乾燥させることによって各例の複合正極活物質を用いた正極を作製した。得られた正極は、それぞれ80℃で真空乾燥した。
(正極ハーフセルの作製)
上記で作製したそれぞれの正極と、ステンレスディスクに金属リチウムを貼り付けた負極とを対向させ、この間に、ポリオレフィン製で厚さ20μmのセパレータを配置した。
この負極・セパレータ・正極の積層体をステンレス鋼(SUS316)製のコインセル(CR2032)に配し、1M LiPF6 EC:DEC(1:1v/v%)を電解液として用いてコインセル内に注入した後、密閉し、各例のリチウムイオン二次電池(ハーフセル)を得た。
上記によって作製した各例のリチウムイオン二次電池について、充放電サイクル試験を行い、放電容量保持率について調査した。すなわち、30℃の雰囲気下、定電圧方式(CC、電流:0.1C)で4.8Vまで充電し、10分間休止させた後、定電流(CC、電流:0.1C)で2Vまで放電し、放電後10分間休止させる充放電過程を1サイクルとし、これを30回繰り返した。
得られた結果を表1及び2に併記する。
なお、表中、30thcycle時維持率として示した値は、1st cycle時の放電容量を100%とした場合の値である。
(1)La2O3、TiO2、SiO2といったイオン伝導性が無いと考えられる酸化物を被覆した例(比較例2〜4)においては、1サイクル目の放電容量が被覆前(比較例1)と比較して低下している。これは、被覆種にイオン伝導性がないことにより、充放電過程でのLiイオン移動が阻害されたためだと考えられる。
30サイクル後の維持率は、被覆前と比較して改善されているが、これについては、初期容量が低下したことと、被覆により電解液の分解が抑制されたことなどが推測される。
(2)各比較例に対して、各実施例では、イオン伝導性を有するLLTを用いたことで、1サイクル目の放電容量が被覆前と同程度の値を維持しつつ、30サイクル後の放電容量維持率が改善している。
即ち被覆される正極活物質の組成が変化しても、正極特性に対するLLT被覆の効果が変わらないことが理解できる。
例えば、上記の実施形態では、被覆方法として被覆物前駆体溶液に正極活物質を投入し、乾燥、焼成することで被覆を行っているが、これに限定されるものではなく、焼成前の被覆物前駆体と正極活物質とを機械的に混合するミリング処理をした後に焼成するなどの方法でも被覆することが可能である。
Claims (4)
- 次の化学式(1)
Li(2−0.5x)Mn1−xM1.5xO3…(1)
(式中のxは0.1≦x≦0.5を満たし、MはNiαCoβMnγ(ここでα、β、γはそれぞれ0<α≦0.5、0≦β≦0.33、0<γ≦0.5を満足する)を示す)で表される正極活物質と、
この正極活物質の表面に存在し、次の化学式(2)
Li3yLa2/3−y□1/3−2yTiO3…(2)
(式中のyは0.1<y<0.17を満足する)で表される活物質助剤を含む、ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用複合正極活物質。 - 上記活物質助剤が1〜20質量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用複合正極活物質。
- 上記複合正極活物質が、上記正極活物質を上記活物質助剤で被覆したほぼ真球状をなすと仮定した場合、上記活物質助剤の被覆厚み(t)が、上記正極活物質の粒子径(r)との間で、次式
r/(r+t)×100=0.16〜3.05(%)
で表される関係を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用複合正極活物質。 - 請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のリチウム二次電池用複合正極活物質を含む正極を備えることをリチウムイオン二次電池。
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