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JP2012181749A - 電子機器 - Google Patents

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JP2012181749A JP2011045236A JP2011045236A JP2012181749A JP 2012181749 A JP2012181749 A JP 2012181749A JP 2011045236 A JP2011045236 A JP 2011045236A JP 2011045236 A JP2011045236 A JP 2011045236A JP 2012181749 A JP2012181749 A JP 2012181749A
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Abstract

【課題】圧電素子などによりタッチパネルを湾曲振動させる電子機器において、振動を可能な限り減衰させずに防水および防塵対策を施した電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、タッチパネルと、タッチパネルを振動させる振動部と、タッチパネルの縁辺部分を挟持する弾性部材と、弾性部材を支持する支持部材と、を備え、弾性部材は、中空体であって中空部に気体が充填され、タッチパネルの振動に応じて弾性変形するとともに、支持部材によって圧縮され、支持部材とタッチパネルとの間を封止するようにしたことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器に関するものである。より詳細には、本発明は、タッチパネルに対する操作入力を検出して、操作感をフィードバックする電子機器に関するものである。
現在、電子機器の入力装置として、タッチパネルやタッチパッドなどが広く採用されている。そのような入力装置において、操作者がタッチパネルやタッチパッドなどを操作した際に、タッチパネルやタッチパッドを湾曲振動させることにより、操作者の指先などに操作感をフィードバックするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図10は、特許文献1に記載の電子機器を分解した外観斜視図である。図10に示すように、特許文献1に記載の電子機器(ディスプレイ装置)は、ディスプレイモニタ100、パネル固定用フレーム210、タッチパネル400、およびカバー500を備えている。この電子機器は、タッチパネル400等の各部品が、上記ディスプレイモニタ100に対して組付けられることにより構成されている。
特許文献1に記載の電子機器において、ディスプレイモニタ100は、液晶ディスプレイ(LCD)からなり、全体が矩形かつ扁平な形状を有している。ディスプレイモニタ100は、図示しない制御装置による制御に従って、例えばキーやボタン等のオブジェクトまたは各種の情報などを、その表示面に表示する。このディスプレイモニタ100の表示面上には、当該モニタ100とほぼ同じ大きさのタッチパネル400が位置するように組付けられる。
タッチパネル400は、例えば透明な樹脂板にマトリクス状のスイッチ回路が形成され、パネル表面が操作者の指先などにより接触されると、その接触位置に応じた検出信号を前記制御装置に出力するように構成されている。つまり、操作者は、タッチパネル400を通して映し出されるディスプレイモニタ100の表示に従って当該パネル400に対して操作を行うことにより、前記電子機器に対して当該表示に応じた各種情報を入力することができる。
この電子機器においては、図10に示すように、タッチパネル400の裏面側の上辺(図の奥側)および下辺(図の手前側)に沿って、一対の圧電素子(ピエゾ素子)420が貼り付けられている。タッチパネル400が操作者による接触を検出すると、この電子機器は、前記制御装置から圧電素子420に駆動信号(電圧)を付与する。この駆動信号を受信すると、圧電素子420は伸縮してタッチパネル400を変形(湾曲)させるため、この電子機器は、タッチパネル400の操作面に対して振動を発生させることができる。すなわち、上記操作に伴って、タッチパネル400が振動することにより、操作者は操作感を得ることができるようになっている。
なお、この電子機器において、タッチパネル400は、パネル固定用フレーム210を介して前記ディスプレイモニタ100に組付けられている。パネル固定用フレーム210は、ABS等の硬質の樹脂材料から形成されることにより全体が剛性を有した構成となっている。
図10に示すように、パネル固定用フレーム210には、前記タッチパネル400をその四隅において保持するホルダ220が組付けられる。図11は、4つのホルダ220のうち1つが、タッチパネル400の隅に取り付けられる様子を示す拡大図である。各ホルダ220には、タッチパネル400の角部を差込み可能なスリット状の差込み部360がそれぞれ形成されている。また、図10に示すように、パネル固定用フレーム210の周囲側面には、各側面それぞれの端部付近に、ホルダ220を固定するための固定孔320が設けられている。そして、図11に示すホルダ220に形成されたフック340aが、図10に示す各固定孔320に差し込まれることにより、各ホルダ220は、タッチパネル400をパネル固定用フレーム210に固定する。
このように、各ホルダ220にタッチパネル400の四隅がそれぞれ差込まれると、各ホルダ220は、タッチパネル400を四隅で外側から拘束するとともに、厚み方向の両側からも拘束した状態で保持する。したがって、特許文献1に記載の電子機器は、タッチパネル400が固定されるように配置することができる。
また、ホルダ220は、それぞれ、パネル固定用フレーム210よりも弾性係数の小さい材料から形成されており、例えばシリコーン系の樹脂またはゴムにより一体成型されている。このように、ホルダ220は、タッチパネル400を安定的に保持する一方で、タッチパネル400が振動できるように弾性変形可能に構成されている。なお、タッチパネル400とディスプレイモニタ100との間には、タッチパネル400の厚み方向の変位を可能とする隙間が確保される。このため、圧電素子420が振動する際に、当該振動に伴うタッチパネル400の厚み方向の変位が可能となっている。
したがって、特許文献1に記載の電子機器は、タッチパネル400を振動させる際に、その振動を大きく妨げることがないようになっているため、タッチパネル400の振動による操作感を良好に確保することができる。
特開2010−44497号公報
上述したように、特許文献1に記載の電子機器は、タッチパネルの振動による操作感を良好に確保することができるとともに、タッチパネルが固定されるように配置することができる。
ところで、特許文献1に記載の電子機器は、例えば車載用ナビゲーションシステムのディスプレイ装置などを想定しており、電子機器そのものの防塵対策および防水対策は特に施されていない。例えば、図10に示す電子機器を組み立てると、タッチパネル400は、弾性材料のホルダ220の差込み部360に差し込まれた状態で、つまりホルダ220を介して、パネル固定用フレーム210に取り付けられる。これは、タッチパネル400をパネル固定用フレーム210に強固に固定してしまうと、圧電素子420が振動する際に、タッチパネル400が厚み方向に変位せず、タッチパネル400を良好に振動させることができなくなるためである。したがって、タッチパネル400とパネル固定用フレーム210との間には、隙間ができることになり、当該隙間から埃や水分が浸入することが多分に想定される。
そこで、特許文献1に記載の電子機器において、防塵対策として、例えば、タッチパネル400とパネル固定用フレーム210との間に防塵用クッションなどの部材を挿入することも考えられる。しかしながら、このような防塵用クッションは、ある程度圧縮可能な材質を用いたとしても、圧縮後の厚さのぶんだけタッチパネルが湾曲する物理的なスペースを奪ってしまうことになる。したがって、このような構造においては、タッチパネルが振動する際の振幅を稼ぐことができないという問題が生じる。
また、特許文献1に示されている電子機器に対して防水を施す場合、外部からの埃や水の浸入を防ぐために、例えば、タッチパネル400と当該タッチパネル400の周囲を覆う部材との間を防水テープで固着するという対策が考えられる。例えば図10に示したように、パネル固定用フレーム210を介してタッチパネル400とディスプレイモニタ100とを組み合わせたものに、さらにカバー500を装着する場合、カバー500とタッチパネル400とを防水テープで固着することができる。このようにしてカバー500とタッチパネル400とを防水テープで固着すれば、カバー500とタッチパネル400との隙間を埋めることができるため、外部からの水の浸入を防ぐことができる。
しかしながら、このようにカバー500とタッチパネル400とを防水テープで固着してしまうと、タッチパネル400が振動する際の振幅を稼ぐことができなくなってしまう。このように、タッチパネル装置に防水対策を施すと、同時にタッチパネルを振動させる際の振幅を減殺してしまうという問題がある。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、圧電素子などによりタッチパネルを湾曲振動させる電子機器において、振動を可能な限り減衰させずに防水および防塵対策を施した電子機器を提供することにある。
上記目的を達成する第1の観点に係る電子機器の発明は、
タッチパネルと、
前記タッチパネルを振動させる振動部と、
前記タッチパネルの縁辺部分を挟持する弾性部材と、
前記弾性部材を支持する支持部材と、
を備えた電子機器であって、
前記弾性部材は、中空体であって中空部に気体が充填され、前記タッチパネルの振動に応じて弾性変形するとともに、前記支持部材によって圧縮され、前記支持部材と前記タッチパネルとの間を封止するようにしたものである。
第2の観点に係る発明は、第1の観点に係る電子機器において、
前記振動部は前記タッチパネルに接着された圧電素子である、
ことを特徴とするものである。
第3の観点に係る発明は、第1または第2の観点に係る電子機器において、
前記弾性部材は、パッキン部を有し、
前記支持部材は、前記パッキン部を圧縮させることにより、前記弾性部材を支持する、
ことを特徴とするものである。
本発明によれば、圧電素子などによりタッチパネルを湾曲振動させる電子機器において、振動を可能な限り減衰させずに防水および防塵対策を施した電子機器を提供することができる。
本発明の第1実施の形態に係る電子機器の外観斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係る電子機器を分解した外観斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係る電子機器をさらに分解した外観斜視図である。 図1に示す電子機器のA−A端面図である。 本発明の第1実施の形態に係る電子機器の内部構成の変形例を説明する図である。 本発明の第1実施の形態に係る電子機器の内部構成の変形例を説明する図である。 本発明の第2実施の形態に係る電子機器を分解した外観斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係る電子機器をさらに分解した外観斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係る電子機器の内部構成を説明する図である。 従来の電子機器の構造を説明する図である。 従来の電子機器の構造を説明する他の図である。
(第1実施の形態)
以下、本発明の第1実施の形態に係る電子機器の概略構成について説明する。図1は、本発明の第1実施の形態に係る電子機器の外観を示す斜視図である。図1に示すように、電子機器1は、外観上、上部筐体10aと、下部筐体10bと、タッチパネル20と、を備えている。
第1実施の形態においては、上部筐体10aと下部筐体10bとが「支持部材」を構成する。上部筐体10aおよび下部筐体10bは、両者が一体に組み合わされている。上部筐体10aおよび下部筐体10bは、両者が一体に組み合わされることにより、筐体10を構成する。これら上部筐体10aと下部筐体10bとの間は、これらが一体に組み合わされた状態においては、例えばゴム製のパッキンを介した密閉構造にする等して、適当な防水および防塵の措置がなされているものとする。上部筐体10aおよび下部筐体10bは、例えば樹脂製のケースなどとして、ある程度の衝撃に耐えうる素材により構成するのが好適である。なお、第1実施の形態においては、LCDなどの表示部や種々の電子部品が配置された基板などの詳細な説明は省略する。
上部筐体10aは、タッチパネル20の縁辺部分を覆い、タッチパネル20を外部から視認可能な開口部を有する額縁状である。上部筐体10aの開口部はタッチパネル20の外形より小さいため、タッチパネル20が電子機器1から脱落することはない。上部筐体10aは、例えば金属製、樹脂製とすることができる。
タッチパネル20は、通常は表示部(図示せず)の前面に配置して、表示部に表示したオブジェクトに対する操作者の指やスタイラスペン等(以下、単に「接触物」と総称する)による接触を、対応するタッチパネル20のタッチ面において検出する。したがって、本実施の形態において、「タッチパネル」とは、例えばLCD等とすることができる表示部の前面に配置する、すなわち当該表示部とは別に設けられる部材を想定して説明する。また、タッチパネル20は、タッチ面に対する接触物の接触の位置を検出し、当該検出した接触の位置を制御部(図示せず)に通知する。
このタッチパネル20は、例えば抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等の公知の方式のもので構成されたタッチパネルを用いることができる。なお、タッチパネル20が接触物による接触を検出する上で、接触物がタッチパネル20に物理的に触れることは必須ではない。例えば、タッチパネル20が光学式である場合は、タッチパネル20は当該タッチパネル20上の赤外線が接触物で遮られた位置を検出するため、接触物がタッチパネル20に触れることは不要である。
上述した表示部は、例えばキーのような押しボタンスイッチ(プッシュ式ボタンスイッチ)等のオブジェクトを画像で表示する。このオブジェクトは、タッチパネル20のタッチ面上において接触すべき領域を操作者に示唆する画像である。また、押しボタンスイッチとは、操作者が入力の操作に用いるボタンやキー等(以下、単に「キー等」と総称する)である。この表示部は、例えば、液晶表示パネル(LCD)や有機EL表示パネル等を用いて構成する。すなわち、図1に示すタッチパネル20の裏側には、図示しないが、LCDなどの表示部を配置することができる。しかしながら、本明細書においては、表示関連の事項については、詳細な説明を省略する。
図2は、図1に示した電子機器1において、下部筐体10bから上部筐体10aを取り外した状態を示す分解斜視図である。図2に示すように、下部筐体10bの内部にタッチパネル20が嵌め込まれている。このタッチパネル20の縁辺部分の全周にわたって、環状の弾性部材30が配置されている。弾性部材30は、内部に空間を有するチューブ状、すなわち、中空体であり、その中空部には、気体として、圧縮空気が充填されている。弾性部材30は、シリコーンゴムなどの弾性材料製であり、例えばJIS−A硬度40〜60度程度とするのが好適である。
図3は、図2に示した下部筐体10bから弾性部材30付きのタッチパネル20を取り外した状態を示す分解斜視図である。下部筐体10bには、その側面に、内部に突出する支持部12が形成されている。この支持部12によって弾性部材30付きのタッチパネル20が支持されている。
タッチパネル20の裏面には、図に示すX方向の縁辺付近に、振動部40が接着されている。振動部40は、タッチパネル20の裏面に例えば両面テープまたは接着剤などにより接着されている。この振動部40は、例えば圧電素子で構成し、タッチパネル20を振動させる。また、圧電素子は、電圧を印加すると、その長手方向に伸縮するため、図3に示すように、タッチパネル20は、圧電素子の長手方向に平行な方向に湾曲することになる。
この振動部40は、所定の振動パターンによる振動を発生させることにより、タッチ面に接触している接触物に対して触感を呈示する。本実施の形態において、振動部40は、例えば図示しない制御部から供給される駆動信号に基づいて振動を発生する。
次に、本発明の第1実施の形態に係る電子機器の内部構成の詳細について、図4〜図6を用いて説明する。図4は、図1のA−A線に沿って電子機器1を切断した際の端面を示す図であり、図5および図6は、図1のA−A線に沿って電子機器1を切断した際の端面に対応する、他の実施の形態に係る電子機器1の端面を示す図である。
図4に示すように、弾性部材30は、上側挟持部31と下側挟持部32とによりタッチパネル20の縁辺部分を挟持している。また、弾性部材30は、内部に中空部33を有し、その中空部33には空気圧より若干圧力の高い空気(圧縮空気)が充填されている。下部筐体10bの側面には、電子機器1の内部に突出する支持部12が形成されている。この支持部12と上部筐体10aの上面部11とが、弾性部材30を圧縮しながら支持している。それゆえ、上面部11と上側挟持部31との密着性、上側挟持部31とタッチパネル20との密着性、タッチパネル20と下側挟持部32との密着性、および下側挟持部32と支持部12との密着性が高まる。このように、弾性部材30は、上部筐体10aとタッチパネル20との間および下部筐体10bとタッチパネル20との間を封止して、防水および防塵対策を施している。
弾性部材30の中空部33は、上側挟持部31および下側挟持部32の内部にも延在している。すると、上述したように、上面部11と支持部12とによって、上側挟持部31および下側挟持部32は圧縮されるが、上側挟持部31および下側挟持部32の内部に圧縮空気が充填された中空部33を有することにより、上側挟持部31および下側挟持部32はタッチパネル20の図に示すZ方向の振動に応じて十分に弾性変形することができる。上側挟持部31および下側挟持部32の内部まで弾性材料が充填されている場合でも、上側挟持部31および下側挟持部32は、タッチパネル20の振動に応じて変形することはできるが、上側挟持部31および下側挟持部32の内部にも中空部33を有することにより、タッチパネル20の変形に十分に追従することができるので、タッチパネル20の湾曲をより制限せず、タッチパネル20の振動の減衰を最小限に抑制することができる。
タッチパネル20が弾性部材30に嵌め込まれる前、上側挟持部31と下側挟持部32との間の距離は、タッチパネル20の厚さよりわずかに短いものとする。これにより、上側挟持部31および下側挟持部32とタッチパネル20との密着性が高まり、上側挟持部31および下側挟持部32とタッチパネル20との間が封止され、防水および防塵機能が高まるとともに、タッチパネル20が振動しても上側挟持部31および下側挟持部32から外れるおそれがなくなる。また、タッチパネル20と弾性部材30(上側挟持部31および下側挟持部32)との間の封止を強化するために、タッチパネル20と弾性部材30との間を接着剤等で接着することもできる。
図5を参照して、本発明の第1実施の形態に係る電子機器の内部構成の変形例を説明する。弾性部材30は、タッチパネル20の反対側に延在するパッキン部34を有する。このパッキン部34は、上部筐体10aの側面部13と下部筐体10bの突起部14との間の空間に嵌合されることにより、上部筐体10aと下部筐体10bとの密着性を補強して、防水および防塵機能を高めることができる。
図6を参照して、本発明の第1実施の形態に係る電子機器の内部構成の変形例を説明する。弾性部材30は、上側挟持部31と、下側挟持部32と、上側挟持部31および下側挟持部32に接続された本体部35と、からなる。本体部35は、内部に圧縮空気が充填された中空部33を有する。支持部12と上面部11とが、本体部35を圧縮しながら支持している。本体部35の内部の中空部33には圧縮空気が充填されているため、本体部35と上面部11との間の密着性および本体部35と支持部12との間の密着性を高め、防水および防塵対策を施している。
一方、上側挟持部31と下側挟持部32の内部には、圧縮空気が充填された中空部33は延在していない。しかし、本体部35が中空部33を有することによって、タッチパネル20の振動に応じて本体部35が弾性変形するので、タッチパネル20の振動が制限されることはない。また、上側挟持部31と上面部11との間には空間が存在し、下側挟持部32と支持部12との間にも空間が存在する。ここに空間が存在することにより、上側挟持部31および下側挟持部32は、上面部11および支持部12によって圧縮されていないので、弾性部材として、タッチパネル20の振動に応じて十分に変形することができる。また、上側挟持部31および下側挟持部32の上下に空間があるので、上側挟持部31および下側挟持部32がタッチパネルの振動により変形したとしても、上面部11および支持部12に接触してしまいタッチパネルの振動を阻害させるということはない。
(第2実施の形態)
次に、本発明の第2実施の形態に係る電子機器について説明する。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。第2実施の形態に係る電子機器1は、第1実施の形態に係る電子機器1と同様に、外観上、上部筐体10aと、下部筐体10bと、タッチパネル20と、を備えている。第2実施の形態においては、上部筐体10aと下部筐体10bと後述するLCDホルダ60とが「支持部材」を構成する。
図7は、下部筐体10bから上部筐体10aを取り外した状態を示す分解斜視図である。下部筐体10bの縁辺部分の全周にわたって、図に示すZ方向に突出する突起部14が設けられている。この突起部14の内側に、弾性部材30付きのタッチパネル20が配置されている。
図8は、図7に示した下部筐体10bから弾性部材30付きのタッチパネル20を取り外した状態を示す分解斜視図である。下部筐体10bには、突起部14の内側に、LCD50を保持するためのLCDホルダ60が配置されている。LCDホルダ60は、例えば金属製、樹脂製とすることができる。
図9を参照して、本発明の第2実施の形態に係る電子機器の内部構成を説明する。図9は、図1のA−A線に沿って電子機器1を切断した際の端面に対応する、第2実施の形態に係る電子機器1の端面を示す図である。下部筐体10b内には、種々の電子部品が配置された基板70が配置され、基板70上にLCDホルダ60が配置されている。LCDホルダ60は、中央に凹部61を有し、この凹部61内にLCD50が配置されている。LCDホルダ60は、凹部61の周囲に支持部62を有し、この支持部62と上部筐体10aの上面部11とが、弾性部材30を圧縮しながら支持している。弾性部材30は、内部に圧縮空気が充填された中空部33を有するので、上面部11とタッチパネル20との間を封止して、防水および防塵対策を施している。また、LCDホルダ60は、支持部62の周囲に側面部63を有する。この側面部63と下部筐体10bの突起部14との間の空間に、パッキン部34が嵌合され、上部筐体10aと下部筐体10bとの密着性を補強している。
上側挟持部31と下側挟持部32とによりタッチパネル20の縁辺部分を挟持することにより、タッチパネル20の湾曲を制限せず、タッチパネル20の振動の減衰を最小限に抑制することができる。上側挟持部31の内部には、圧縮空気が充填された中空部33が延在するので、上側挟持部31は、圧縮されたときの押し返す力が大きく、タッチパネルの振動に応じて十分に変形することができる。一方、下側挟持部32の内部には、中空部33が延在していないが、下側挟持部32は、上述した図6の場合と同様に、弾性部材として、タッチパネルの振動に応じて十分に変形することができる。このように、本実施の形態ではタッチパネル20の振動の減衰を抑制し、防水および防塵対策を施している。
本明細書においては、支持部材は、ディスプレイなどの表示部や基板などを含まないものとして説明した。しかしながら、本発明において、「支持部材」は上部筐体10aと下部筐体10bとからなるもの、あるいは、上部筐体10aと下部筐体10bとLCDホルダ60とからなるものに限定されず、例えば、上述した表示部の保持部材や各種の基板など、種々の部材を含めたものとすることもできる。例えば、タッチパネル20が、ポリマーシートなどの弾性部材を介して支持部材に配置されるような構成においては、当該支持部材は、表示部や基板などを含めたものとして構成するのが好適である。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上述した実施の形態では、上部筐体10aと下部筐体10bとを別体として構成したが、一体成型した部材として構成することもできる。また、弾性部材30に関して、上側挟持部31および下側挟持部32の長さおよび厚さは、弾性部材の硬度や形状に合わせて適宜設計することができる。
さらに、本発明は、タッチパネル20および弾性部材30を中心に特徴を有するものであり、その他の構成要素については、本明細書において説明した以外にも、種々の構成を採用することができる。例えば、上述した各実施の形態では、上部筐体10aおよび下部筐体10bは、電子機器の本体を構成する筐体を想定して説明した。しかしながら、本発明の筐体は上述した部材に限定されるものではなく、種々の部材とすることができる。例えば、弾性部材30付のタッチパネル20を支持する部材として、筐体をLCDや各種基板などとすることもできる。
また、上述した各実施の形態においては、タッチパネル20の裏側に配置した表示部(図示せず)にオブジェクトを表示してタッチパネル20が操作者の接触を検出する態様について説明した。しかしながら、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば表示部30を有さずに、タッチパネル20のタッチ面上にオブジェクトがインクなどにより直接印刷されているような態様を想定することもできる。
また、上記実施の形態では、タッチパネル20を用いて、当該タッチパネル20のタッチ面に対する接触を検出した。すなわち、上記実施の形態において、「タッチパネル20」は、いわゆるタッチセンサのような部材を想定して説明した。しかしながら、本発明による電子機器に用いるタッチパネルは、操作者の指やスタイラスペンなどの接触物により接触されるものであれば任意のものとすることができる。
例えば、本発明による電子機器に用いるタッチパネルは、タッチ面に対する接触物の接触の位置を検出しない(つまりセンシング機能を有さない)、単なる「パネル」のような部材とすることもできる。このような構成の電子機器においては、例えば、押圧の荷重を検出する荷重検出部をさらに設けることにより、所定の押圧荷重の基準を満たした場合に、タッチパネルに対する接触がなされたものと判定することができる。このような荷重検出部は、任意の個数の歪みゲージセンサ等をタッチパネル20に設けたものとして構成することができる。
また、上記実施の形態では、タッチパネル20を用いて、当該タッチパネル20のタッチ面に対する接触を検出した。しかしながら、タッチパネル20に対する押圧の荷重を検出して、所定の押圧荷重の基準が満たされた場合に、タッチパネル20に対する接触がなされたものと判定することもできる。このような荷重の検出を行う場合、任意の個数の歪みゲージセンサ等をタッチパネル20に設けて、押圧によるタッチパネル20の歪みを検出することにより、当該歪みからタッチパネル20対する押圧の荷重を算出するなどの構成を想定することができる。
このような荷重の検出は、タッチパネル20における接触検出方式に応じて各種の構成を想定することができる。例えば、抵抗膜方式の場合には、接触面積による抵抗変化に基づく出力信号の変化から荷重が検出できれば、歪みゲージセンサを用いることなく構成することができる。あるいは、静電容量方式の場合には、静電容量の変化に基づく出力信号の変化から荷重が検出できる場合も、歪みゲージセンサを用いることなく構成することができる。
また、振動部40は、任意の個数の圧電振動子を用いて構成したり、タッチパネル20の全面に透明圧電素子を設けて構成したり、偏心モータを駆動信号の1周期で1回転させるようにして構成したり、することもできる。さらに、荷重検出部および振動部40は、圧電素子を用いて構成する場合は、圧電素子を共用して荷重検出部兼振動部を構成することもできる。圧電素子は、圧力が加わると電力を発生し、電力が加えられると変形するためである。
また、上述したように、振動部40は、荷重検出部も兼ねる圧電素子の出力に基づいて検出される押圧荷重が所定の基準を満たした際に、当該圧電素子を駆動することにより振動を発生するようにもできる。ここで、圧電素子の出力に基づいて検出される押圧荷重が触感を呈示する基準を満たした際とは、検出される押圧荷重が触感を呈示する基準値に達した際であってもよいし、検出される押圧荷重が触感を呈示する基準値を超えた際でもよいし、圧電素子の出力に基づいて触感を呈示する基準値が検出された際でもよい。
上述した実施の形態においては、タッチパネル20を表示部の上面に重ねて配置した構成を想定して説明した。本発明による電子機器は、このような構成にすることは必須ではなく、タッチパネル20と表示部とを離間した構成にすることもできる。しかしながら、タッチパネル20を表示部の上面に重ねて配置した構成とする方が、表示される画像と発生する振動との対応関係を、操作者に容易に認識させることができる。
また、本実施の形態の説明における表示部およびタッチパネル20は、表示部と接触検出部との両機能を共通の基板に持たせる等により、一体化した装置によって構成されるようにしてもよい。このように表示部と接触検出部との両機能を一体化した装置の構成の一例としては、液晶パネルが有するマトリクス状配列の画素電極群に、フォトダイオード等の複数の光電変換素子を規則的に混在させたものを挙げることができる。この装置は、液晶パネル構造によって画像を表示する一方で、パネル表面の所望位置をタッチ入力するペンの先端で液晶表示用のバックライトの光を反射し、この反射光を周辺の光電変換素子が受光することによって、タッチ位置を検出することができる。
なお、振動部40は、振動モータ(偏心モータ)などに基づいて電子機器を振動させることにより、タッチパネル20を間接的に振動させるように構成してもよいし、タッチパネル20に圧電素子を配設することにより、タッチパネル20を直接的に振動させるように構成してもよい。
また、上述した各実施の形態においては、弾性部材30の中空部33に充填される気体として、空気圧より若干圧力の高い空気(圧縮空気)が充填される態様について説明した。しかしながら、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、気体として、空気圧の空気であってもよいし、空気とは異なる他の気体であってもよい。
1 電子機器
10 筐体
10a 上部筐体
10b 下部筐体
11 上面部
12 支持部
13 側面部
14 突起部
20 タッチパネル
30 弾性部材
31 上側挟持部
32 下側挟持部
33 中空部
34 パッキン部
35 本体部
40 振動部
50 LCD
60 LCDホルダ
61 凹部
62 支持部
63 側面部
70 基板

Claims (3)

  1. タッチパネルと、
    前記タッチパネルを振動させる振動部と、
    前記タッチパネルの縁辺部分を挟持する弾性部材と、
    前記弾性部材を支持する支持部材と、
    を備えた電子機器であって、
    前記弾性部材は、中空体であって中空部に気体が充填され、前記タッチパネルの振動に応じて弾性変形するとともに、前記支持部材によって圧縮され、前記支持部材と前記タッチパネルとの間を封止するようにした、
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 前記振動部は前記タッチパネルに接着された圧電素子である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記弾性部材は、パッキン部を有し、
    前記支持部材は、前記パッキン部を圧縮させることにより、前記弾性部材を支持する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
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