JP2012156968A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 撮像部により取得された入力画像データを入力し、入力画像データに基づいて、入力画像データの入力ヒストグラムを生成し、入力画像データの示す画像中の画素の特徴を決定し、ノイズ特性データと入力ヒストグラムと画素の特徴とに基づいて、入力画像データを補正する。ノイズ特性データは、注目画素の特性値の理想値が、複数の特性値の各々である確率に応じたデータである。
【選択図】 図16
Description
(画像処理装置の概要)
図1は、本実施例における画像処理装置を示す図である。
撮像部101は、ズーム/フォーカス/ぶれ補正/レンズ、絞り、シャッター、光学LPF、IRカットフィルタ、カラーフィルタ、及びCMOSやCCDなどのセンサなどから構成され、被写体から入射される光量を取得(撮像)する。
A/D変換部102は、センサが取得した被写体から入射される光量をデジタル値に変換する。
D/A変換部104は、デジタル画像データに対しアナログ変換を行い、表示部113に出力する。
メディアインターフェース106は、PCその他メディア(例えば、ハードディスク、メモリーカード、CFカード、SDカード、USBメモリ)につなぐためのインターフェースである。
操作部111は、タッチパネルやボタン、モードダイヤルなどにより構成され、これらを介して入力されたユーザ指示を受け取る。
多次元ヒストグラムを用いたノイズ低減方法の原理の説明のため、まず一次元ヒストグラムを用いたノイズ低減方法について以下に述べる。
図3(a)に一次元ヒストグラムを用いたノイズ低減処理に必要なブロック構成図を示す。図3(a)の各ブロックの動作を説明する。まず、入力部301は、入力画像データをA/D変換部102から取得する。また、入力部301は、入力画像データが示す入力画像の総画素数およびノイズ特性データをROM108あるいはRAM109から取得する。なお、入力画像の総画素数は、入力された入力画像データを解析することにより取得しても良い。
図4(a)のノイズ特性テーブルは、ある画素値(理想値)が画像処理装置に入力された際に、その画素値がノイズの影響によりどのようなデジタル値(実際値)に変換されるかという確率ヒストグラムを示すテーブルである。
図4(a)の例では、入力された画素値58に対して、画像中の画素の10%(0.10)は画素値が58となる。一方で、5%の画素は画素値が56となり、9%の画素は画素値が57となり、9%の画素は画素値59となる。
また、代表的な中央画素値Mに対する正規化ノイズヒストグラムHMを複数取得し、取得された正規化ノイズヒストグラムHMに対して補間処理を行なうことによって残りの中央画素値Mに対する正規化ノイズヒストグラムHMを計算しても良い。
輝度が略一様な被写体を撮影した場合、ノイズが少なければ図5(a)のような分散の少ない画像値の正規化ノイズヒストグラムの分布が得られる。一方で、ノイズが画像に混入した場合、図5(b)のような分散の大きい画素値の正規化ノイズヒストグラムの分布が得られる。この広がりがノイズの特性を表している。実際に得られる画像は図5(b)のようになることが多い。
ノイズ特性は、露光量のみならず、温度に依存する。よって、ノイズ低減処理の精度を高めるために、図4(a)に示すノイズ特性テーブルを温度に応じて作成していても良い。
次に、LUT作成部310によりノイズ特性データ、及び回復ヒストグラムからLUT(ルックアップテーブル)を作成し、LUT保持バッファ311にLUTを保存する。LUTは入力画像データの画素値を、ノイズ混入前の画素値の推定値に変換するためのテーブルである。
ノイズの混入前のなんらかの画素値がノイズの混入により、入力画像データの画素値が90になると推定する。そこで、どのような画素値にノイズが混入することで入力画像データの画素値が90となったかを考える。まず図4(a)のノイズ特性テーブルにおいて、ノイズ混入後に画素値が90となる行(実際値が90になる行)を抜き出したものを図8(a)に示す。図8(a)によれば、画素値が90になる確率が最も高い元の画素値は90である。また、元の画素値が89や91など画素値が90に近い画素値は、ノイズが混入すると画素値90となる確率を有する。しかし、元の画素値が0である画素が、ノイズが混入することにより画素値が90になる確率は0となっている。このように図4(a)のノイズ特性テーブルを横方向に読むことによって、ノイズ混入により画素値90となり得る画素値の確率が特定され得るのである。
この図8(b)のような横方向の正規化画素頻度の分布をノイズ変動特性分布と呼ぶ。
以下、回復行列の生成及び適用方法について説明する。
図4(a)に示されたノイズ特性を表すノイズ特性テーブル中の正規化画素頻度を要素として持つ行列をDと表記する。行列Dの要素Dijはj番目のノイズ混入前の画素値(図4(a)の中央画素値)がノイズ混入によってi番目の画素値(図4(a)の画素値)になる確率を表している。入力画像データの一次元ヒストグラムをベクトル表記でp’(x)とする。xは画素値である。ノイズ混入前の画像のヒストグラムを同じくベクトル表記でp(x)とする。行列D及びベクトルp’(x)とp(x)との間には次式の関係が成り立つ。
上記の一次元ヒストグラムを用いたノイズ低減方法では、実際のノイズ低減には不充分である場合があることを示す。図9(a),(b)はグラデーション画像と、グラデーション画像にノイズが重畳された画像をそれぞれ示す。図9(a),(b)の一次元ヒストグラムは図10(a),(b)のように平坦なものとなる。これらの一次元ヒストグラムの回復ヒストグラムはやはり平坦であり、回復前後でヒストグラムに差が生じにくい。
そこで本実施例では、多次元ヒストグラムを用いたノイズ低減処理を示す。
図3(b)は、多次元ヒストグラムを用いたノイズ低減処理に必要なブロック構成図を示している。なお、図3(b)の処理の一部は、図3(a)に記載の一次元ヒストグラムを用いたノイズ低減処理と同様の処理を行なうため重複する部分の詳細は省略する。
そして、多次元ヒストグラム生成部354は、入力画像データ、及び総画素数により多次元ヒストグラムを生成する。多次元ヒストグラム生成部の詳細を図20(b)に示す。周辺画素選択部2011は入力画像データの画素値をA/D変換部から逐次取得し、注目画素の画素値と、所定の位置関係にある画素の画素値の組合せを頻度計算部2012に出力する。頻度計算部2012では組合せの頻度をカウントし、入力部351により入力される画素値で除算することにより多次元ヒストグラムを生成する。本実施例において、多次元ヒストグラムとは、複数画素を一組とする頻度分布を言う。即ち、多次元ヒストグラムとは、入力画像データが示す入力画像中の各注目画素の画素値と所定の位置関係にある画素の画素値との組合せの出現頻度に基づいて生成される。本実施例では、一次元ヒストグラムを用いたノイズ低減処理における画素値、および、或いは多次元ヒストグラムを用いたノイズ低減処理における画素値と画素値の組合せを特性値と呼ぶ。
図12(a)は、対角方向に0でない頻度が分布している。これはグラデーション画像では隣接する画素の画素値が近いため、X=Yとなる直線の付近に分布が発生するためである。一方で、X=Yとなる直線から外れた領域での分布は発生しない。
回復テンソル生成部356にて行われる処理を説明する。まず、二次元ヒストグラムを用いる場合に上述の(1)式に対応する、ヒストグラムとノイズの関係を表すモデル式は次式となる。
そして、ヒストグラム回復部358により、回復テンソル保持バッファ357に保持されている回復テンソルRxiRyjを用いて、回復ヒストグラム(回復多次元ヒストグラム)
入力画像と、ノイズ低減処理後の出力画像との関係からみた本実施例の特徴は、入力画像のある画素値とその隣の画素値の組合せによって出力画素の値が決定する事である。さらにかかる決定の方法は、入力画素値の組合せを、入力画像の二次元ヒストグラムにおいて、頻度の高い画素値の組合せに近づけるようになされることである。これはヒストグラム回復により、入力ヒストグラムの山はより急峻になり、山の付近の画素値の組合せはより山に近づくように変換されるからである。
実施例1のノイズ低減処理では、入力画像を走査しつつ、図7(c)のLUTを用いて入力画像データの画素値の組合せ(X’、Y’)に対して、ノイズ混入前の画素値の推定値の組合せ(X,Y)を取得する。そして、画素値変換部362は、LUTを参照することにより注目画像の画素値X’を推定値Xに変換する。
図22(a)は、画素値変換部362により画素値Wを割り当てる際の組合せを模式的に示している。AからIは入力画像データの画素を示している。
注目画素が画素Aの場合、画素Aの画素値XA’と画素Bの画素値YB’と基づいて実施例1に記載されたノイズ低減処理によりノイズ混入前の画素値の推定値XAとYBとを得る。同様に注目画素が画素Bの場合、画素Bの画素値XB’と画素Cの画素値YC’と基づいてノイズ混入前の画素値の推定値XBとYCとを得る。
WB=(YB+XB)/2 (10)
即ち、実施例1では、画素Bに対して推定値XBを割り当てられる。一方で、本実施例では、画素Bに対して二つの組合せ(1701および1702)それぞれについて推定された画素Bの推定値(YBおよびXB)の平均値WBが割り当てられる。
組合せB,C,Eにおける画素Eの推定画素値V1
組合せD,E,Gにおける画素Eの推定画素値V2
組合せE,F,Hにおける画素Eの推定画素値V3
V1、V2、V3を使用してWEは以下の式により求める。
WE=(V1+V2+V3)/3 (11)
以上のように、本実施例では、より多くの情報を使うためノイズ混入前画像の推定精度が高まることが期待される。
X2=X−(X−X’+Y−Y’)/2 (12)
Y2=Y−(X−X’+Y−Y’)/2 (13)
と計算できる。上式によれば
(X2+Y2)/2=(X+Y)/2 (14)
となりDCが保存されていることが分かる。
(多次元ヒストグラムを用いた場合のノイズ低減方法の拡張)
以下、画像を複数の領域に分割して、よりエッジをぼけにくくしながら、ノイズ低減処理を実現する実施例を示す。
平坦度計算部4221は、まず注目領域の平均画素値μ、及び分散σを計算する。仮に注目領域が平坦領域であれば、注目領域内の画素のばらつきはノイズによるものとみなせる。ノイズは正規分布に従うため、注目領域内の画素群は正規分布に従って分布しているはずである。統計学では、平均μ、分散σの正規分布に従うk個の独立な変数をxiとすると、
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (11)
- 撮像部により取得された入力画像データを入力する入力手段と、
前記入力画像データに基づいて、前記入力画像データの入力ヒストグラムを生成する第一生成手段と、
前記入力画像データの示す画像中の画素の特徴を決定する第一決定手段と、
ノイズ特性データと前記入力ヒストグラムと前記画素の特徴とに基づいて、前記入力画像データを補正する補正手段と、
を有する画像処理装置であって、
前記ノイズ特性データは、注目画素の特性値の理想値が、複数の特性値の各々である確率に応じたデータであることを特徴とする画像処理装置。 - 前記特性値は画素値であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記特性値は、第一の画素の第一の画素値と該第一の画素に対して第一の位置関係にある第二の画素の第二の画素値との組合せにより決定される値であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第一決定手段は、前記画像中の注目画素とその周辺画素とから、該注目画素のエッジ及び/又は平坦にかかる特徴を決定し、
前記補正手段は、前記ノイズ特性データと前記入力ヒストグラムと前記注目画素のエッジ及び/又は平坦にかかる特徴とに基づいて、前記入力画像データを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 更に、前記第一決定手段は、前記画像中の注目画素とその周辺画素とから、該注目画素のエッジの方向にかかる特徴を決定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記第一の位置関係は、前記画素の特徴に基づいて決定されることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記補正手段は、
前記撮像部に起因するノイズ特性データと前記入力ヒストグラムとに基づいて、前記組合せにおける第一の画素値に対応する第三の画素値と前記第二の画素値に対応する第四の画素値とを決定する第二決定手段と、
前記第三の画素値と前記第四の画素値とに基づいて、第五の画素値を生成する第二生成手段と
を有することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記入力ヒストグラムは、前記入力画像データが示す画像中の各注目画素の第六の画素値と該各注目画素に対して前記第一の位置関係にある画素の第七の画素値との組合せの頻度を示すヒストグラムであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記ノイズ特性データに基づいて、前記入力ヒストグラムを、前記入力画像データ中のノイズが低減されたヒストグラムである回復ヒストグラムに変換する変換データ生成手段を更に有し、
前記補正手段は、前記ノイズ特性データと前記回復ヒストグラムとに基づいて、前記入力画像データを補正することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 撮像部により取得された入力画像データを入力し、
前記入力画像データに基づいて、前記入力画像データの入力ヒストグラムを生成し、
前記入力画像データを示す画像中の画素の特徴を決定し、
ノイズ特性データと前記入力ヒストグラムと前記画素の特徴とに基づいて、前記入力画像データを補正する、
画像処理方法であって、
前記ノイズ特性データは、注目画素の特性値の理想値が、複数の特性値の各々である確率に応じたデータであることを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを請求項1乃至10に記載されている手段として機能させるためのプログラム。
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