JP2012017146A - パウチホルダ及びパウチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成のパウチ200と、前記パウチ200を交換可能に保持するホルダ本体10と、該ホルダ本体10に設けられ前記パウチ200内に収容された液状内容物を注出する注出具20と、前記パウチ200に突き刺し可能な突き刺し具30と、を備えたパウチホルダ1において、前記パウチ20は、折り曲げ部を上にして前記ホルダ本体10に保持されており、前記突き刺し具30による突き刺し予定領域は前記パウチ200の折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具30により突き刺した際の反力を保持部によって支持する構成となっている。
【選択図】図1
Description
しかし、パウチをそのまま保持するようになっているために、ホルダ自体の背が高くなり、嵩張るという問題があった。
さらに、突刺具で突き刺した部分から内容物が漏れないように、パウチの底部フィルムを特殊な層構成とする必要があった。
また、他の目的とするところは、開封操作が容易なコンパクトなパウチを提供することにある。
前記パウチは、前記ホルダ本体に保持されており、前記突き刺し具による突き刺し予定
領域は前記パウチの折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具により突き刺した際の反力を保持部によって支持する構成となっていることを特徴とする。
1.ホルダ本体は、パウチの折り曲げ部に当接して、突き刺し予定領域を内包する突き刺し面を形成するための面形成部を備えている。
2.前記パウチの前記突き刺し予定領域には、弱め加工が施されていることを特徴とする。
3.前記突き刺し予定領域の弱め加工は、パウチを構成するフィルムの表面に肉厚方向に部分的に切れ目を入れたスコア形状である。
4.突き刺し予定領域は、突き刺した際に発生する亀裂を制限するリングスコアを備えている。
5.前記リングスコアは、突き刺し具のリングスコア位置における断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具表面に流体密に密着する構成となっている。
7.前記リングスコアより外側にシールスコアを備えている。
8.前記突き刺し具のパウチとの密接部には、密接部をシールするためのシール部材が設けられている。
9.前記パウチはフィルムが熱溶着されたサイドシール部を備え、前記パウチの折り曲げ部を挟んだ前記サイドシール部の重なり合う部分に、互いに係合する係合部を構成する切り込みが設けられている。
10.前記サイドシール部には保持部用の切り込みが設けられている。
11.前記ホルダ本体には、予備のパウチが保持可能となっている。
12.パウチを支持・押圧する支持板を備える。
13.支持部材は、パウチの胴部を前後に支持・押圧する構成となっている。
14.支持部材は、パウチの側縁部をパウチの中心側に向かって支持、押圧する構成となっている。
15.ホルダ本体には、突き刺し具を出没自在に保持する突き刺し具ホルダ部がパウチに接離する方向に移動自在に支持され、突き刺し具ホルダ部のパウチとの対向端面に面形成部が設けられ、前記突き刺し具ホルダ部と突き刺し具とを連動させて、突き刺し面を形成しながら突き刺し具を動作させる操作機構を有する。
また、他の発明に係るパウチは、フィルムが熱溶着されたサイドシール部を有し、サイドシール部を含めて上部を折り曲げて本体部に折り重ねられたフィルム構成のパウチにおいて、
前記上部と本体部は重ね合わされたサイドシール部で係止され、折り曲げ部の近傍に、弱め加工が施された突き刺し予定領域を備えることを特徴とする。
さらに、突き刺し具により突き刺した際の反力を保持部によって保持する構成となっているので、突き刺し予定領域を確実に突き刺すことができる。
2.突き刺し予定領域に、弱め加工を施しておけば、比較的弱い力で確実に突き刺すこと
ができるので、突き刺し操作を容易かつ安全に行うことができる。
3.弱め加工をスコア形状とすれば、加工が容易である。
4.弱め加工がリングスコアを備えていれば、亀裂がリングスコア外に広がることが防止され、確実に所定の大きさの孔を形成することができる。
このリングスコアには亀裂の拡大を防ぐ効果の他、突き刺し位置が中心から多少はずれてもシール性に影響しにくい効果がある。
5.リングスコアを突き刺し具断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具表面に液密に密着する構成としておけば、突き刺した後の液漏れが防止できる。
7.また、リングスコアより外側にシールスコアを設けて、シールスコアとリングスコアとの間に切り裂きスコアがない部分を設けると、リングスコアが変形しやすくなり、突き刺し具の外周へのフィルムの密着を助ける効果があり、シールがより確実になる。
8.突き刺し具とパウチの密接部にシール部材を設けておけば、突き刺し部のシールが確実になる。
9.パウチはフィルムが熱溶着されたサイドシール部に、折り重ねられた状態のパウチの係合部を構成する切り込みを設けておけば、折り畳み状態を確実に保持できる。特に、係合部を切り込みによって構成すれば、加工時に除去片が出ないので、ゴミの問題がない。10.さらに、重なり合ったサイドシール部に保持部としての吊り下げ孔を設けておけば、保持部の強度を保持できる。
11.ホルダ本体には、突き刺し具によって注出具と連通するパウチのほかに、予備のパウチを吊り下げ可能としておけば、大量に使用する場合に便利である。
12.パウチを支持・押圧する支持板を備えていれば、内容物の減少に追随して支持板が移動して内容物が押し上げられるので、パウチが屈曲して閉塞されるのを防止することができ、より確実に内容物を取り出せるようになる。
13.パウチの胴部を前後に支持・押圧するようにすれば、コンパクトになる。
14.パウチの側縁部をパウチの中心側に向かって支持、押圧するようにすれば、閉塞しがちな上部の平面的な部分を強制的に立体形状とすることができ、閉塞防止効果が高い。15.突き刺し具ホルダ部と突き刺し具とを連動させて、突き刺し面を形成しながら突き刺し具を動作させるようにすれば、操作性が向上する。
また、本発明のパウチは、張りのある背の低いコンパクトな構造とすることができ、さらに弱め加工した突き刺し予定領域を通じて突き刺し具により突き刺し開封が可能である。
図1乃至図3は、本発明に係るパウチホルダを示している。
図1において、1はパウチホルダ全体を示している。このパウチホルダ1は、上部を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成の折り曲げ形態パウチ200と、この折り曲げ形態パウチ200を交換可能に保持するホルダ本体10と、ホルダ本体10に設けられた折り曲げ形態パウチ内に収納された液状内容物を注出する注出具20と、前記折り曲げ形態パウチ200に突き刺し可能な突き刺し具30と、を備えている。
折り曲げ形態パウチ200は、折り曲げ部を上にしてホルダ本体10に保持されており、突き刺し具30による突き刺し予定領域50はパウチ100の折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具30により突き刺した際の反力を保持部15によって支持する構成となっている。
このパウチ100の上部であるヘッドスペース対応部分100Aが、内容物上面より下方の内容物充填対応部分100Bに折り曲げ可能となっている。
パウチ100はサイドシール部121を有し、パウチの折り曲げ部106を挟んだ前記サイドシール部121の重なり合う部分に、互いに係合する係合部130を構成する第1、第2切り込みパターン131,132が設けられている。
この例では、第1切り込みパターン131がヘッドスペース対応部分100A側に、第2切り込みパターン132が内容物充填対応部分100Bに設けられ、第1切り込みパタ
ーン131によって構成される差し込み部分が第2切り込みパターン132に差し込まれ、差し込まれた部分が重なり合って折り重ねられた折り曲げ部の分離を規制するように構成されている。
第1切り込みパターン131は、サイドシール部121の内側縁側が一部開いたループ形状で、上方に湾曲状に突出する上部湾曲切り込み部131aと、下方に湾曲状に突出する下部湾曲切り込み部131bと、上部湾曲切り込み部131aと下部湾曲切り込み部131bの外側端部間を接続する側方切り込み部131cとを備えている。側方切り込み部131cは直線状でもよいし、湾曲していてもよい。
サイドシール部121の内側縁側に位置する第1切り込みパターン131の開放されたループ端間の間隔は、上部湾曲切り込み部131aと下部湾曲切り込み部131b間の上下方向の最大幅よりも狭い。
第2切り込みパターン132は、側方に向かって湾曲する円弧状の切り込み線によって構成されている。この例では、第2切り込みパターン132の湾曲方向はサイドシール部121の外側縁方向に膨らむ方向に湾曲している。
また、差し込み側の第1切り込みパターン131は、上下両端部に上部湾曲部131aと下部湾曲部131bを有する構成について説明したが、上部湾曲部131aあるいは下部湾曲部131bのみでもよく、要するに他方の切り込みパターン132に差し込み可能で、かつ切り込み縁部に係合する構成であればよい。
また、互いに差し込まれる第1切り込みパターンと第2切り込みパターンが一組だけの場合について説明したが、複数組設けられていてもよい。
保持穴形成部140は、ヘッドスペース対応部側に設けられる第1保持穴形成部141と、内容物充填対応部側に設けられる第2保持穴形成部142とを備えている。この第1保持穴形成部141と第2保持穴形成部142は、サイドシール部121を折り重ねた状態で、互いに重なり合うように構成されている。
第1保持穴形成部141は、上方に向かって一部開いた円形の第1保持穴用切り込み141aによって構成され、第1保持穴用切り込み141aによって保持穴に対応する第1保持穴対応片141bが切り出されるように形成されている。第1保持穴対応片141bは、第1保持穴用切り込み141aの開放端間の第1連結部143を介してサイドシール部121と連結されている。
第2保持穴形成部142は、下方に向かって一部開いた円形の第2保持穴用切り込み142aによって構成され、第2保持穴用切り込み142aによって保持穴に対応する第2保持穴対応片142bが切り出されるように形成されている。第2保持穴対応片142bは、第2保持穴用切り込み142aの開放端間の第2連結部144を介してサイドシール部121と連結されている。第2保持穴用切り込み142aは第1保持穴用切り込み141aと同じ形状、大きさに設定されている。
第2連結部144は、第2保持穴用切り込み142aの開放端から所定長さだけ下方に直線的に延びる一対の第2連結部用切り込み144a,144aによって構成され、この第2連結部用切り込み144a,144aによって、第2保持穴対応片142bをサイドシール部121に連結する所定長さの連結片部144bが切り出されるように構成されている。
上記第1、第2保持穴形成部141,142の第1、第2保持穴用切り込み141a,142aは、折り曲げ部106に対して線対称に形成されている。
この例では、第1、第2保持穴対応片141b,142bを折り曲げたヘッドスペース対応部100A側から押し込む構成となっており、この保持穴用切り込み140の押し込み方向に合わせて、上記した係合部130の第1係合パターン131と第2係合パターンの位置が決められている。すなわち、いずれも、ヘッドスペース対応部100A側から押し込むように構成され、係合部130と、保持穴形成部140の連結を、一工程で行うように構成されている。
また、重なり合わせた部分の固定方法としては、切り込みの係合以外に、ヒートシールしたり、ホットメルト接着剤や両面粘着テープを用いたりすることもできるが、切り込みによる方法が最も簡便であり、上記のような形態とすれば十分な係合力が得られる。
部106bが形成され、パウチ内部に向かって亀裂が生じないように構成されている。
また、折り曲げ部106には、図5に示すように、突き刺し予定領域50が設けられている。突き刺し予定領域50は、折り曲げ部106の近傍であればよいが、図示の例では直近の内容物充填対応部分100B側に設定される。
図7には、スコア形状の各種パターンを示している。
スコア形状は、突き刺し具30によって引き裂かれる引き裂きスコア51と、引き裂きスコア51を取り囲み引き裂きスコア51に沿った亀裂を制限するリングスコア52と、を備えた構成となっている。
弱め加工としては、レーザー加工の他に、刃物、砥石等の機械加工、コロナ放電やプラズマ放電等の放電加工でも可能である。
リングスコア52は特に円形に限定されず、楕円形状等、突き刺し具の断面形状に合わせて非円形状としてもよい。
また、同心線や放射線ではなく、リングスコア52から中心に向かって舌状に突出する複数の湾曲線を、周方向に複数箇所(図示例では4か所)に配置した構成(図7(D)参照)、さらに舌状の湾曲線を、リングスコア52の周方向一か所から直径線に沿って、所定間隔を隔ててリングスコア52の他端まで複数形成し、各湾曲線の直径線近傍を他端に向けて凸形状に突出し、直径線から離れるに従って徐々に広がって変曲点を介して凹状になだらかに広がるような形状としてもよい(図7(E)参照)。さらに、図7(F)に示すように、八等分三重丸等の、多重円で等分の放射線で区分したような構成でもよい。
具体的には、(リングスコア52の周長)<(突き刺し具30の周長)<(リングスコア52の周長+フィルムの破断伸び)となるように設定する。
液状内容物は注出具30によって注出されるが、注出具20としては、ポンプディスペンサやスプレーによって注出される。
また、図7(G)に示すように、リングスコア52より外側に同心状にシールスコア53を設けて、シールスコアとリングスコア52との間に切り裂きスコア51がない部分を設けると、シールがより確実になる。
シールスコアによってリングスコア52が変形しやすくなり、突き刺し具30の外周へのフィルムの密着を助ける効果がある。
シールスコア53の周長も、突き刺し具30の周長を越えないように設定するのが好ましい。
なお、パウチ100としてはスタンディングパウチに限定されるものではなく、底部フィルム105の無い平面的なパウチ等種々の形態のパウチについても適用することができる。また、本発明の詰め替えパウチの内容物としては、低粘度,中粘度,高粘度のいずれの内容物についても適用可能である。
パウチ200は予め折り曲げられているので、輸送効率が高く、廃棄する際にも嵩張らない。
ベース部11は、四角形状の底壁11aと、底壁11aの四側縁から立ち上がってパウチの底部近傍を取り囲んで支持板を構成する四角形状の囲い壁11bが設けられている。この囲い壁11bによって、折り曲げ形態パウチ200が支持されて、底部の揺れが規制される。
この縦フレーム12,13の内側縁には、所定長さだけ前後に張り出す張り出し部が形成されている。
一方、一対の縦フレーム12,13の、外側縁はほぼ上部フレーム14まで直線的に延び、上部フレーム14との接続部の隅角部にはアール部が形成されている。
上部フレーム14の左右両端部は、縦フレーム12,13の外側縁から外側に所定寸法だけ突出しており、この上部フレーム14の左右長さは、ベース部11とほぼ同一長さとなっている。
この上部フレーム14の上側縁には、前後に張り出す上端板14aが設けられている。
また、上部フレームの上端板14aには、注出具20が取り付けられている。注出具20はポンプディスペンサで、ディスペンサ本体21と、ディスペンサ本体21を上部フレームに接続する首部22と、を備え、首部22を手に持って、ディペンサ本体21のトリガ23に指をかけることが可能な構成となっている。
この注出具20のディスペンサ本体21の向きは、図1に示すように、折り曲げ形態パウチ200を正面に見て横向きとなっていてもよいし、図3に示すように、折り曲げ形態パウチ200を正面に見て正面を向いていてもよく、その向きは任意であり、首振り可能な構成としてもよい。
が閉じると共に、ポンプ室の吸引バルブが開き、折り曲げ形態パウチ200内の内容液がポンプ室に吸引されるように構成される。
折り曲げ形態パウチ200の突き刺し具30が突き刺される突き刺し面201は、突き刺し具ホルダ部のガイド孔16aが開口する下端面によって構成される面形成部16bによって押圧されて下方に屈曲し、張りのある平坦面となる。すなわち、図4に示すように、折り曲げ形態パウチ200は、サイドシール部121の左右上端近くの保持穴形成部140,140が保持部15,15によって保持された状態で、折り曲げ部106の中央部が突き刺し具ホルダ部16の下端面の面形成部16bで押圧されることで、折り曲げ部106に張りを持たせて平坦な突き刺し面201が形成される。この突き刺し面201に突き刺し予定領域50が内包されるように構成される。
この実施形態では、パウチ200を面形成部16bに押し付けながらホルダ本体に取り付けるが、この例に限らず、面形成部16bを可動部材で構成して、面形成部16bがパウチ200から退避した位置でパウチ200を取り付けた後に、面形成部16bを押し下げて折り曲げ部を押圧するようにしてもよい。
この場合、面形成部16bを押し下げた後に突き刺し具30を押し込む一連の動作が、使用者のひとつの動作で行えるように連動させるのが好ましい。
使用する折り曲げ形態パウチ200については、充填後の製造工程内で、予め、パウチを折り重ねて、切り込みパターン・保持穴用切り込みとも、ヘッドスペース部分A側から充填部分B側へ差し込んで係合しておく。
すなわち、付け替え用のパウチ100の上部であるヘッドスペース対応部分100Aを折り曲げて内容物充填部分100Bに折り重ねて折り曲げ形態パウチ200とし、サイドシール部121の重ね合わせた部分を、第1切り込みパターン131の上部湾曲部31a及び下部湾曲部131bを第2切り込みパターン132に差し込んで固定する。同時に重なり合った保持穴形成部140,140の保持穴対応片をヘッドスペース部分側から充填部分側へ差し込んで係合しておく。
このように構成された折り曲げ形態パウチ200の保持穴形成部140を保持部15に差し込んで吊り下げると共に、底部をベース部11の囲い壁11b内に収納して折り曲げ形態パウチ200の底部の揺れを規制する。
折り曲げ形態パウチ200の保持穴形成部140に保持部15を差し込むようにして保
持すると、折り曲げ部106の中央部が突き刺し具ホルダ部16の下端面の面形成部16bで押圧されることで、折り曲げ部106に突き刺し予定領域50を内包した張りのある平坦な突き刺し面201が形成される。
この状態で、ホルダ本体10の突き刺しホルダ部に保持された突き刺し具30を押し込むと、突き刺し具30の針部32がパウチの突き刺し予定領域50に突き刺さる。突き刺した際の反力は、ホルダ本体の保持部15によって支持され、突き刺し予定領域50に確実に突き刺すことができる。特に、パウチ200は突き刺し面201とほぼ同じ高さで保持部15により保持されるため、突き刺し操作に対して強い反力が得られる。また、突き刺し予定領域50を、折り曲げ部106直近の内容物充填対応部分B側に設けているので、剛性が高く、さらに突き刺し具ホルダ部16によって案内され、突き刺し予定領域50に対してほぼ垂直方向に突き刺すことができ、確実に内容物充填対応部分B側へ突き刺すことができる。
また、突き刺し予定領域50にスコア加工を施しておけば、比較的弱い力で確実に突き刺すことができるので、突き刺し操作を容易かつ安全に行うことができる。
このように突き刺した状態で、パウチ200内部と注出具20とが、不図示の連通チューブを介して連通される。
あるいは、あらかじめ双方の突き刺し具に接続チューブを接続しておき、注出具20と双方の接続チューブとの間に切り換えバルブを設け、使用するパウチをバルブで切り換えるようにしてもよく、迅速に使用を継続することができる。
折り曲げ形態パウチ200は予め折り曲げてあるために全高が低く、ホルダ本体10に取り付けて使用する際の慣性モーメントを小さくでき、パウチホルダ1の操作性がよい。
なお、パウチホルダ本体の囲い壁11bについては、可動部材で構成して開閉できるようにしてもよい。また、支持板自体の弾性、あるいはスプリング等によって、折り曲げ形態パウチ200を積極的に押圧できるようにしてもよい。すなわち、パウチを支持・押圧する支持板を備えていれば、内容物の減少に追随して支持板が移動して内容物が押し上げられるので、パウチが屈曲して閉塞されるのを防止することができ、より確実に内容物を取り出せるようになる。
この変形例では、一対の縦フレーム210のベース側端部が前後に延長され、この延長
部分に緩やかに傾斜したガイド孔215が設けられ、このガイド孔215に沿って移動可能に可動式支持板211が取り付けられている。ガイド孔215は、縦フレーム210の前端から中央に向かって徐々に高くなる方向に直線状に傾斜している。ガイド孔215の始端部には、可動式支持板211を倒れた状態で支持する係止溝216が設けられている。
可動式支持板211の下端部は、ガイド孔215に沿って案内されるガイド軸214を中心に回転自在に支持されている。また、可動式支持板211のガイド軸214の一端は、縦フレーム210の外側に突出し、その端部(手前側下端)に、可動式支持板211を起倒させる操作レバー211Aが固定されている。操作レバー211Aは、可動式支持板211の姿勢とほぼ同じ方向に延びている。
縦フレーム210の側面にはスプリング220が取り付けられていて、このスプリング220が、可撓性の線材221を介してレバーピン213に接続され、スプリングのばね力を姿勢保持レバー212を引き付ける方向にテンションを作用させている。線材221は方向を転換する方向転換ガイド222に掛けられている。
パウチを交換する場合には、操作レバー211Aを、スプリング220のテンションに抗して引き戻すと、ガイド軸214とレバーピン213がガイド孔215に沿って前方に移動し、レバーピン213が係止溝216に達すると、係止溝216に案内されて可動式支持板211が倒れ、スプリング220のばね力によって係止溝216の溝端位置に保持されることになる。
パウチ装着後、操作レバー211Aを操作して可動式支持板211を起こすと(図中、IIの状態)、姿勢保持レバー212のレバーピン213は係止溝216から外れ、ガイド孔215に沿って引き上げる方向のテンションがかかるようになり、可動式支持板211がパウチを押圧するようになる。
パウチの内容量が減ると、スプリング220のテンションにより支持板は引き起こされた姿勢のままガイド孔215に沿って移動し(図9(A)中、IIIの状態)、パウチの変形に追随して押圧し続ける。
図11に示すように、押し込み支持部材300は、上部フレーム14に回転自在に取り付けられる構成で、パウチの側辺を押し込む押し込み位置Pと(図11(A)参照)、パウチから離間させる開放位置Q(図11(B)参照)間を回転移動可能となっている。
押し込み部材300の構成について、押し込み位置Pの状態を参照して説明すると、押し込み支持部材300は上部フレーム14から下方に延びる構成で、パウチの側面と対向し上部フレーム14よりも前に位置する支持部材本体310と、支持部材本体310の後縁部から上部フレームの前面に沿ってパウチの後面側に延びる板状の後面板部311と、さらに上部フレーム14の背面に沿って延びる背面板部312とを有する構成で、後面板部311と背面板部312とで上部フレーム14の前面と背面間を挟み、上部フレーム14の保持部15を軸にして、回転自在に支持されている。
支持部材本体310のパウチに当接する側の側面は、折り曲げ形態パウチ200の側面を押し込むための十分な幅を有し、保持部15の高さより若干下の位置から下方に向けて徐々にパウチ側に向けて突出する凸形状部320が設けられている。この凸形状部320は下方に向けて徐々にパウチ側に突出する傾斜面で、下端部付近の突出幅が最も大きい頂部322となっている。この凸形状部320の傾斜面はパウチ側に向けて凸の曲面構成となっている。また、凸形状部320には、折り曲げ形態パウチ200のサイドシール部121が嵌り込むような溝324が設けられている。
押し込み支持部材300の開放位置Qは、押し込み支持部材300を、保持部15を中心として、ほぼ90°パウチ側辺から離間させる方向に回転させた位置であり、上部フレーム14の上方に跳ね上げた形態となる。
パウチホルダ10への、折り曲げ形態パウチ200の装着は、押し込み支持部材300を開放位置Qまで回転させておき、折り曲げ形態パウチ200の吊り下げ穴を保持部15に差し込んで吊り下げる。
その後、押し込み支持部材300を開放位置Qから、下方に向けて押し込み位置Pまで回転させ、吊り下げた折り曲げ形態パウチ200の側辺部を中心側に押圧して所定量食い込ませる。
押し込み支持部材300によって、折り曲げ形態パウチ200は左右から保持された状態であり、折り曲げ形態パウチ200の脱落防止としても機能する。特に、凸形状部320には溝324が設けられているので、折り曲げ形態パウチ200のサイドシール部121が溝324に嵌り込み、より確実に脱落防止を図ることができる。
押し込み支持部材300をセットした後に、折り曲げ形態パウチ200に突き刺し具30を突き刺し、注出具20とパウチ内部を連通させる。突き刺し具30が気密に保持される点は同様である。
内容液を注出して減少するにつれて、上部がバキュームされて平面的な形状(2次元化
)に移行しようとするが、押し込み支持部材300によって、3次元的な立体的形状が維持されるので、閉塞が防止される。
図12、図13は、突き刺し具ホルダ部160を可動とした形態例を示している。
上記実施の形態では、突き刺し具ホルダ部が上部フレーム14に対して固定されているが、この例では、上部フレーム14の支柱部14bに対して面形成部16bが形成された可動の突き刺し具ホルダ部160が、パウチに対して接離する方向に移動自在となっており、折り曲げ形態パウチを装着した後に、突き刺し具ホルダ部160を押し下げ、下端面の面形成部16bによって突き刺し面を形成しながら、同時に突き刺し具30を突き刺すように構成されている。
突き刺し具ホルダ部160は直方体形状で、ガイド部材170に対して離脱しないように直線方向に案内される。突き刺し具30は斜めに差し込まれるので、突き刺し具ホルダ部160は、ガイド部材170に沿って、ガイド穴162の孔軸方向と平行に案内される。ガイド部材170は上部フレーム14の支柱部14bに固定されている。
操作レバー180は、突き刺し具ホルダ部160の左右側面を挟むように配置される一対のレバー板181,181と、レバー板181,181の自由端を連結する連結バー185と、を備えた構成で、レバー板181,181の後端が上部フレーム14の支柱部14bに枢支軸183を介して回転自在に支持されている。
また、突き刺し具ホルダ部160の上端には、突き刺し具30の連結ピン197が、突き差し具ホルダ160に対して相対移動可能とするように、連結ピン197が移動自在の直線的な切欠き溝161が設けられている。
操作レバー180を上方に開放した状態で、パウチを吊り下げる。この状態では、突き刺し具30の先端は突き刺し具ホルダ部160のガイド穴162内にあり、端面から突き刺し具30の先端は突出していない(図13(A)参照)。
操作レバー180を押し下げていくと、係合穴185に係合する連結ピン195を介して突き刺し具ホルダ部160が徐々に下方に移動し、端面の面形成部16bによって折り曲げ形態パウチ200の折曲部が押されて突き刺し面が形成が開始され、同時に突き刺し具30の先端が突き刺し具ホルダ部160の面形成部16bから突出し始める(図13(B)参照)。
突き刺し具30の連結ピン197が係合穴187の一端に到達すると、突き刺し具30はそれ以上下方に突出せず、下限位置となる。このようにすれば、一つの操作レバー180を押し下げるだけで、突き刺し面の形成と突き刺し操作を同時に行うことができる。
なお、パウチホルダに、上記押し込み支持部材300と、操作レバー180の両方を設けてもよいし、押し込み支持部材300だけを設けてもよいし、操作レバー180だけを設けてもよい。 押し込み支持部材300と、操作レバー180の両方を設ける場合、さらに操作レバー180と押し込み支持部材300をリンクレバーなどで連結して両者の動きを連動させてもよい。
操作レバー180による動作とは逆に、突き刺し具ホルダ部側はフレームに固定しておき、保持部(保持部が取り付けられたフレームの一部)を可動式にして、保持部に取り付けたパウチ側を移動させる構成としてもよい。
突き刺し操作は、スタンド部513を上向きにした状態(パウチ200が正立となる姿勢)で、上から行うようにしてもよく、ベース部材511をこの姿勢で立たせることができるように構成してもよい。
いずれにしても、突き刺し予定領域はパウチの折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具530により突き刺した際の反力を保持部515によって支持する構成となっている。
このように、折り曲げ形態パウチ200を寝かして保持するようにすれば、内容液が減少しても自重によって突き刺し具530の針先に集まるので、閉塞は起こらない。また、突き刺し具530は、気密性があるので、液漏れは生じない。 なお、使用時のバランス上、ヘッド部512はパウチ200の上方に位置するが、スタンド部513を回動可能に構成し、パウチ交換時にはヘッド部512をパウチ200の上方から退避できるようにしてもよい。
ホルダ本体610は、ベース部材611と、このベース部材611から立ち上がる縦フレーム部612と、を備えた構成で、縦フレーム部612の上端部にポンプディスペンサ620が取り付けられる。
この保持部615が設けられた側の縦辺部から、突き刺し具630を突き刺すように構成される。
図示例では、面形成部616bが設けられた突き刺し具ホルダ部616が設けられ、折り曲げ部近傍に突き刺し面が形成され、突き刺し具630により突き刺した際の反力を保持部615によって支持する構成となっている。
このように、折り曲げ形態パウチ200を横倒しの状態で使用するようにすれば、折り曲げ形態パウチ200を上下方向に立てた状態で使用する場合に比べて閉塞は起こりにくい。
この場合も、パウチ200を正立の姿勢で取り付けられるように、縦フレーム部612の右辺側(突き刺し具ホルダ部616を設けた辺の反対側)で立たせることができるようにしてもよい。
図14(A),(B)いずれの形態でも、上述の支持部材や可動式の突き刺し具ホルダ部と、適宜組み合わせることができる。
また、上記実施の形態では、ホルダ本体をフレーム構造としたが、これに限定されるものではなく、突き刺し具30を突き刺し予定領域50へ正確に案内できるように、折り曲げ形態パウチ200を保持可能な構成であればどのような構成であってもよい。
また、注出具としてはポンプディスペンサに限らず、スプレーや、ポンプ機能の無い注出具を用いることもできる。
上記の各実施例では、突き刺し具は突き刺し具ホルダ部から進退可能に収容されて、パウチを取り付けた後に突き刺すように操作され、突き刺し具が飛び出している状況を局限
して安全性を高めているが、構造を簡易にしたい場合は、突き刺し具をフレーム(の面形成部)に固定しておき、パウチを取り付ける際に同時に突き刺すようにしてもよい。
本発明では、突き刺し具が短くても内容物を確実に吸い上げられるので、このような構成でも比較的安全である。
また、各図面では、注出具と突き刺し具を連通させる接続チューブは、分かりやすいように露出して描いているが、うっかり引っ掛けたりしないように、フレーム表面を這わせたり、フレーム内部に隠れるように取り回すのが好ましい。
また、接続チューブを介さず、注出具が突き刺し具に直接取り付けられていてもよく、場合によっては突き刺し具を注出具と兼用するような構成としてもよい。
さらに、パウチをホルダ本体に交換自在とする利用形態について説明したが、ホルダ本体とは別に、折り曲げ形態パウチ200単独での利用が可能である。このようにすれば、張りのあるコンパクトなパウチを実現でき、たとえば、ストローなどの突き刺し具を用いる飲料用途等に適用可能である。
10 ホルダ本体
11 ベース部
11a 底壁、11b 囲い壁(支持板)
12,13 縦フレーム
12a、13a 円弧状部
14 上部フレーム
14a 上端板
15 保持部
16 突き刺し具ホルダ部
16a ガイド孔
16b 面形成部
20 ポンプディスペンサ(注出具)
21 ディスペンサ本体、22 首部、23 トリガ、25 接続チューブ
30 突き刺し具
31 軸部
32 針部
33 シール部材
50 突き刺し予定領域
51 引き裂きスコア
52 リングスコア
100 パウチ
100A ヘッドスペース対応部分(上部)
100B 内容物充填対応部分
101 パウチ本体
102,102 平面フィルム
105 底部フィルム、
151 底部シール部
152 ポイントシール部
106 折り曲げ部
121 サイドシール部
122 上辺シール部
130 係合部
131 第1切り込みパターン
131a 上部湾曲部
131b 下部湾曲部
132 第2切り込みパターン
140 保持穴形成部
141 第1保持穴形成部
142 第2保持穴形成部
143 第1連結部、 144 第2連結部
200 折り曲げ形態パウチ
201 突き刺し面
W 内容物
Claims (17)
- ヘッドスペース部分を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成のパウチと、前記パウチを交換可能に保持するホルダ本体と、該ホルダ本体に設けられ前記パウチ内に収容された液状内容物を注出する注出具と、前記パウチに突き刺し可能な突き刺し具と、を備えたパウチホルダにおいて、
前記パウチは、前記ホルダ本体に保持されており、前記突き刺し具による突き刺し予定領域は前記パウチの折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具により突き刺した際の反力を保持部によって支持する構成となっていることを特徴とするパウチホルダ。 - ホルダ本体は、パウチの折り曲げ部に当接して、突き刺し予定領域を内包する突き刺し面を形成するための面形成部を備えている請求項1に記載のパウチホルダ。
- 前記パウチの前記突き刺し予定領域には、弱め加工が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパウチホルダ。
- 前記突き刺し予定領域の弱め加工は、パウチを構成するフィルムの表面に肉厚方向に部分的に切れ目を入れたスコア形状である請求項3に記載のパウチホルダ。
- 突き刺し予定領域は、突き刺し具によって引き裂かれる亀裂を制限するリングスコアを備えている請求項4に記載のパウチホルダ。
- 前記リングスコアは、突き刺されるべき突き刺し具のリングスコア位置における断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具表面に流体密に密着する構成となっている請求項5に記載のパウチホルダ。
- 前記リングスコアの内側に、突き刺し具によって引き裂かれる引き裂きスコアを備えている請求項5又は6に記載のパウチホルダ。
- 前記リングスコアより外側にシールスコアを備えている請求項5乃至7のいずれの項に記載のパウチホルダ。
- 前記突き刺し具のパウチとの密接部にはシール部材が設けられている請求項5乃至8のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
- 前記パウチはフィルムが熱溶着されたサイドシール部を備え、前記パウチの折り曲げ部を挟んだ前記サイドシール部の重なり合う部分に、互いに係合する係合部を構成する切り込みが設けられている請求項1乃至9のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
- 前記サイドシール部には、前記保持部用の切り込みが設けられている請求項10に記載のパウチホルダ。
- パウチを支持・押圧する支持部材を備える請求項1乃至11のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
- 支持部材は、パウチの胴部を前後に支持・押圧する構成となっている請求項12に記載のパウチホルダ。
- 支持部材は、パウチの側縁部をパウチの中心側に向かって支持、押圧する構成となっている請求項12に記載のパウチホルダ。
- 前記ホルダ本体には、予備のパウチが保持可能となっている請求項1乃至14のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
- ホルダ本体には、突き刺し具を出没自在に保持する突き刺し具ホルダ部がパウチに接離する方向に移動自在に支持され、突き刺し具ホルダ部のパウチとの対向端面に面形成部が設けられ、前記突き刺し具ホルダ部と突き刺し具とを連動させて、突き刺し面を形成しながら突き刺し具を動作させる操作機構を有する請求項1乃至15のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
- フィルムが熱溶着されたサイドシール部を有し、サイドシール部を含めて上部を折り曲げて本体部に折り重ねられたフィルム構成のパウチにおいて、
前記上部と本体部は重ね合わされたサイドシール部で係止され、
折り曲げ部の近傍に、弱め加工が施された突き刺し予定領域を備えることを特徴とするパウチ。
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