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JP2012005226A - ワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

ワイヤレス電力伝送システム Download PDF

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JP2012005226A
JP2012005226A JP2010137219A JP2010137219A JP2012005226A JP 2012005226 A JP2012005226 A JP 2012005226A JP 2010137219 A JP2010137219 A JP 2010137219A JP 2010137219 A JP2010137219 A JP 2010137219A JP 2012005226 A JP2012005226 A JP 2012005226A
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power
power transmission
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JP2010137219A
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Kazuhiro Takechi
和洋 武智
Masaki Hayashi
政樹 林
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

【課題】ワイヤレス電力伝送システムにおいて、安全性を向上させることにある。
【解決手段】医療機器装着者が車両10に接近したことが検知されると、充電装置30の1次コイル35から車両10の2次コイル15への送電電力が抑制される。ここで、無線で電力が伝送される場合、1次コイル35及び2次コイル15間で電磁波が外に漏れるおそれがある。この電磁波は、1次コイル35への供給電力が大きくなるほど強く、かつ広範囲に伝播する。例えば、医療機器装着者が電磁波を受けた場合、その医療機器へ影響が及ぶことが懸念される。その点、本実施形態によれば、医療機器装着者が車両周辺に存在する場合、1次コイル35から2次コイル15への送電電力が抑制されるため、電磁波による医療機器への影響を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両の充電を行うワイヤレス電力伝送システムに関する。
近年、電力により走行可能とされる電気自動車やハイブリッドカーが注目されている。これら車両は、車載バッテリを備え、車外に設けられる電力供給源から同車載バッテリに電力が供給される。これにより、車載バッテリが充電される。
従来、車載バッテリの充電においては、充電ケーブルを介して電力供給源から車両への送電を行う有線電力伝送システムが採用されている。しかし、近年、利便性向上の観点から無線で電力供給源から車両への送電を行うワイヤレス電力伝送システムの採用が検討されている。
具体的には、車両及び電力供給源にそれぞれコイルを設ける。充電を開始するにあたって、車両はそのコイルが電力供給源のコイルに対向する位置となるように止められる。電力供給源側のコイルに交流電力が供給されることで、同コイルは磁束を発生させる。この磁束が車両側のコイルに入ることで、同コイルには起電力が発生する。このように、磁束を介して両コイルが電気的に結合されることを電磁結合という。この電磁結合により、電力供給源から車両へのワイヤレス電力伝送が可能となる。これにより、充電の際に、充電ケーブルを車両に着脱する手間がなく、利便性が向上する(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−237890号公報
ところで、上記構成においては、電力供給源側のコイルが発する磁束が全て車両側のコイルに入るわけではなく、現実には必ず漏れ磁束が発生する。この漏れ磁束は、例えば、両コイルの位置ずれ等によって多くなる。漏れ磁束が多くなることで、その磁束に基づき発生する電磁波の及ぶ範囲は大きくなる。この場合、車両周辺に存在するユーザは電磁波を受けるおそれがある。ここで、ユーザがペースメーカ等の医療機器を装着している場合、その医療機器へ影響が及ぶことが懸念される。このような送電時における電磁波の問題は、電磁結合を通じた電磁誘導型のワイヤレス電力伝送に限らず、その他の磁場共鳴型及び電波受信型においても生じうる。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全性を向上させたワイヤレス電力伝送システムを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、車外電源の送電部から車両の受電部に無線で送電することで前記車両のバッテリの充電を行うワイヤレス電力伝送システムにおいて、車両に人が接近したことを検知する人検知手段と、前記人検知手段を通じて車両に人が接近したことが検知されたとき、前記送電部から前記受電部への送電電力を抑制する制御装置と、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、人検知手段を通じて車両に人が接近したことが検知されると、送電部から受電部への送電電力が抑制される。ここで、送電部及び受電部間で無線にて電力が伝送される場合、電磁波の放射が問題となる。この電磁波は、送電電力が大きくなるほど強く、かつ広範囲に伝播する。例えば、ペースメーカ等の医療機器を装着する者が電磁波を受けた場合、その医療機器へ影響が及ぶことが懸念される。その点、本構成によれば、車両周辺に人が存在する場合、送電電力を低減させることにより電磁波の放射が抑制されるため、医療機器への影響を抑制することができる。これにより、ワイヤレス電力伝送システムの安全性を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のワイヤレス電力伝送システムにおいて、ユーザに携帯されるとともに、そのユーザが医療機器装着者であるか否かの情報が含まれる無線信号を送信する携帯機を備え、前記人検知手段は、前記携帯機からの前記無線信号を受信したとき、車両にユーザが接近したと検知し、前記制御装置は、受信した前記無線信号に基づき、前記人検知手段を通じて検知された車両に接近するユーザが医療機器装着者である旨認識した場合に限り、前記送電部から前記受電部への送電電力を抑制することをその要旨としている。
同構成によれば、携帯機のユーザが医療機器装着者である旨認識された場合に限り、送電電力が抑制される。従って、医療機器装着者でない携帯機のユーザが車両周辺に存在する場合に送電電力が抑制されることはなく、送電電力、ひいてはバッテリへの充電電力を維持することができる。これにより、車外電源から車両への送電電力を確保しつつ、医療機器装着者に対する安全性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のワイヤレス電力伝送システムにおいて、前記無線信号はIDコードを含み、前記制御装置は、前記無線信号に含まれるIDコードの妥当性を認識したとき、車両ドアの解錠を可能とすることをその要旨としている。
同構成によれば、無線信号には、車両ドアの解錠に係るIDコードが含まれている。よって、携帯機は、送電電力を抑制するためだけに、無線信号を送信する必要がない。
本発明によれば、ワイヤレス電力伝送システムにおいて、安全性を向上させることができる。
ワイヤレス電力伝送システムの構成図。 車両の上面図。 供給電力制御プログラムの処理手順を示したフローチャート。
以下、本発明にかかるワイヤレス電力伝送システムを具体化した一実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、電気自動車である車両10は、駐車場に備え付けられる充電装置30により充電が行われる。充電装置30は、その制御を行う充電側制御部31と、駐車場の地中に埋設される1次コイル35と、同1次コイル35に電力を供給する電源回路32と、車両10から送信される指令信号を受信する受信回路37及び受信アンテナ37aと、充電開始及び停止時にユーザにより操作される充電スイッチ33とを備える。
充電スイッチ33が操作されると、その操作信号が充電側制御部31に出力される。充電側制御部31は、充電スイッチ33が操作された旨認識すると、電源回路32を介して交流電流を1次コイル35に供給する。充電側制御部31は再び充電スイッチ33が操作された旨認識すると、1次コイル35への電力供給を停止する。
車両10は、車両側制御部11と、充電回路12と、バッテリユニット13と、モータ14と、2次コイル15とを備える。
2次コイル15は、駐車された車両10における1次コイル35に対向する位置に設けられている。1次コイル35は、電源回路32から交流電力が供給されると磁束を発生させる。電源回路32から交流電力が供給されているため、1次コイル35の磁束は時間的に変化する。2次コイル15には、1次コイル35の時間的に変化する磁束が入ることで、起電力が生じる。これにより、1次コイル35から2次コイル15への無線での電力伝送が可能となる。ここで、上記背景技術において説明したように、両コイル15,35の電磁結合を通じた電力伝送においては、漏れ磁束に基づき電磁波が発生する。図2に示すように、車両10の上方からみたとき、電磁波は両コイル15,35を中心として車両10の側方に及ぶ範囲に形成される第1の伝播エリア55に伝播する。
図1に示すように、充電回路12は、2次コイル15の起電力(交流電力)を直流電力に変換して、その直流電力をバッテリユニット13に供給する。これにより、バッテリユニット13を充電することができる。車両側制御部11は、充電回路12を通じてバッテリユニット13の充電に係る制御を行う。また、充電回路12は、バッテリユニット13の電圧を検出する電圧センサを備える。車両側制御部11は、電圧センサの検出結果に基づき、バッテリユニット13の充電が完了したか否かを認識できる。
バッテリユニット13は、バッテリの他にスイッチ回路等を備える。車両側制御部11は、当該スイッチ回路を通じて、バッテリユニット13からモータ14への電力供給を許容又は遮断する。モータ14はバッテリユニット13からの電力に基づき駆動する。バッテリユニット13からモータ14への電力供給が許容されたとき、モータ14を通じて車両の駆動輪は駆動して走行可能となる。
また、車両側制御部11は、不揮発性のメモリ11aを備え、同メモリ11aには車両10に個別に設定されたIDコードが記憶されている。車両10には、ユーザに携帯される電子キー20との間での通信を通じて車両ドアの施解錠が可能とされる電子キーシステムが搭載されている。
車両10は、送信回路18と、送信アンテナ18aと、受信アンテナ17aと、受信回路17とを備えている。送信回路18は、車両側制御部11から入力されるリクエスト信号を所定周波数の電波に変調する。本実施形態では所定周波数は、LF(Low Frequency)帯の周波数である。送信アンテナ18aは、送信回路18により変調されたリクエスト信号を車両周辺に送信する。
図2に示すように、送信回路18及び送信アンテナ18aは、各車両ドアのドアハンドルに内蔵されている。従って、リクエスト信号は、車両10上方からみて、ドアハンドルを中心として車外側に半円状に形成される通信エリア50に送信される。各通信エリア50は、相互にカバーし合って車外において第1の伝播エリア55を内包する態様で形成される。また、各ドアハンドルには、ドアハンドルスイッチ19が設けられている。図1に示すように、ドアハンドルスイッチ19が操作されると、その旨の操作信号が車両側制御部11に出力される。
電子キー20は、キー側制御部21と、送信回路28と、送信アンテナ28aと、受信アンテナ27aと、受信回路27とを備えている。受信アンテナ27aは、車両10から送信されてくるリクエスト信号を受信する。受信回路27は、受信アンテナ27aにより受信されたリクエスト信号を復調して、キー側制御部21に出力する。
キー側制御部21は、不揮発性のメモリ21aを備え、このメモリ21aには、車両10のメモリ11aに記憶されるIDコードと同一のIDコード、並びに電子キー20を携帯するユーザがペースメーカ等の医療機器を装着する者(以下、医療機器装着者と称す)であるか否かを示す情報コードが記憶されている。キー側制御部21は、受信回路27からリクエスト信号が入力されたとき、メモリ21aに記憶されるIDコード及び情報コードを含む応答信号を生成するとともに、その応答信号を送信回路28に出力する。送信回路28は、キー側制御部21から入力された応答信号を所定周波数の電波に変調する。本実施形態では所定周波数はRF(Radio Frequency)帯の周波数である。送信アンテナ28aは、送信回路28により変調された応答信号を送信する。このとき、電子キー20を携帯するユーザは、第1の伝播エリア55外であって、通信エリア50内に位置する。
車両10の受信アンテナ17aは、電子キー20からの応答信号を受信する。受信回路17は、受信アンテナ17aを通じて受信された応答信号を復調して車両側制御部11に出力する。
車両側制御部11は、応答信号に含まれている情報コードに基づき、電子キー20の携帯者が医療機器装着者であるか否かを判断する。車両側制御部11は、医療機器装着者である旨判断したとき、1次コイル35への供給電力を抑制する旨の指令信号を生成するとともに、その指令信号を送信回路18、送信アンテナ18aを介して送信する。この指令信号は、リクエスト信号と同様にLF帯の電波である。充電装置30の受信アンテナ37aは、車両10からの指令信号を受信する。具体的には、図2に示すように、充電装置30は、車両10のバックドアのドアハンドルに設けられる送信回路18等からの指令信号を受信する。すなわち、充電装置30は、車両10が駐車された状態における通信エリア50内に設置する必要がある。受信回路37は、受信アンテナ37aを通じて受信された指令信号を復調して充電側制御部31に出力する。充電側制御部31は、指令信号に基づき、電源回路32を介して1次コイル35への供給電力を抑制する。従って、1次コイル35が発する磁束、ひいては両コイル15,35間の漏れ磁束が少なくなる。これにより、漏れ磁束による電磁波の伝播範囲が抑制される。この結果、図2に示すように、電磁波が伝播するエリアは、第1の伝播エリア55からそれより小さい第2の伝播エリア56となる。この第2の伝播エリア56は、車両10の上方からみて車内に納まっている。よって、電磁波が第2の伝播エリア56に伝播している場合には、医療機器装着者が車両周辺に存在しても、その者が電磁波を受けることが抑制される。換言すると、第2の伝播エリア56が車外に及ばない程度に1次コイル35への供給電力は小さく設定される。これにより、医療機器装着者の医療機器への電磁波による影響を抑制することができる。
車両側制御部11は、応答信号に含まれているIDコードと、メモリ11aに記憶されるIDコードとの照合を行う。車両側制御部11は、IDコードの照合が成立したとき、解錠許可状態となる。車両側制御部11は、解錠許可状態において、ドアハンドルスイッチ19が操作された旨の操作信号を受けると、ドアロック装置16を介して車両ドアを解錠する。
ここで、IDコードの照合の成否に関わらず、応答信号に電子キー20のユーザが医療機器装着者である旨の情報コードが含まれていれば指令信号が送信される。すなわち、電子キー20は、車両10に対応したものでなくてもよい。すなわち、医療機器装着者は、電子キー20を携帯するだけで、自車両のみならず他車両からの電磁波を受けることが抑制される。
次に、車両側制御部11が実行する供給電力制御プログラムについて説明する。当該プログラムは、図3に示されるフローチャートに従って実行される。なお、このプログラムとは別にリクエスト信号及び応答信号の授受やIDコードの照合等を通じて車両ドアを解錠するドアロック制御プログラムが独立して実行される。
供給電力制御プログラムが開始されるにあたり、車両10は、両コイル15,35が互いに対向するように、かつ車両10のバックドアが充電装置30に対向するように駐車される。そして、車両10の周辺にはリクエスト信号が所定周期毎に送信されている。
供給電力制御プログラムは、充電回路12を通じてバッテリユニット13の充電が開始されたときに開始される。そして、まず、応答信号の受信の有無が判断される(S101)。応答信号の受信がない旨判断された場合(S101でNO)、バッテリユニット13の充電が完了したか否かが判断される(S102)。バッテリユニット13の充電が完了した場合(S102でYES)、当該プログラムは終了される。バッテリユニット13の充電が完了しない場合(S102でNO)、再び応答信号の受信の有無が判断される(S101)。すなわち、充電中においては応答信号の受信の有無が常時監視される。
応答信号を受信した旨判断されたとき(S101でYES)、すなわち、ユーザの車両10への接近が検出されたとき、その応答信号に含まれる情報コードに基づき、電子キー20を携帯するユーザが医療機器装着者であるか否かが判断される(S103)。ユーザが医療機器装着者でない旨判断された場合(S103でNO)、当該プログラムは終了される。これにより、医療機器装着者でない者が電子キー20を携帯して通信エリア50内に進入した場合には、1次コイル35への供給電力、ひいてはバッテリユニット13への充電電力が抑制されることがない。よって、バッテリユニット13への充電を迅速に行うことができる。
ユーザが医療機器装着者である旨判断された場合(S103でYES)、指令信号が送信される(S104)。これにより、1次コイル35への供給電力、ひいては電磁波の伝播範囲が抑制され、電磁波による医療機器への影響を抑制することができる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)医療機器装着者が車両10に接近したことが検知されると、充電装置30の1次コイル35から車両10の2次コイル15への送電電力が抑制される。ここで、無線で電力が伝送される場合、1次コイル35及び2次コイル15間で電磁波が外に漏れるおそれがある。この電磁波は、1次コイル35への供給電力が大きくなるほど強く、かつ広範囲に伝播する。例えば、医療機器装着者が電磁波を受けた場合、その医療機器へ影響が及ぶことが懸念される。その点、本実施形態によれば、医療機器装着者が車両周辺に存在する場合、1次コイル35から2次コイル15への送電電力が抑制されるため、電磁波による医療機器への影響を抑制することができる。これにより、ワイヤレス電力伝送システムの安全性を高めることができる。
(2)電子キー20からの応答信号に基づき、そのユーザが医療機器装着者である旨判断された場合に限り、1次コイル35から2次コイル15への送電電力が抑制される。従って、医療機器装着者でない者の電子キー20が車両周辺に存在する場合、同電子キー20からの応答信号により送電電力が抑制されることはなく、1次コイル35への供給電力、ひいてはバッテリユニット13への充電電力を維持することができる。これにより、充電装置30から車両10への送電電力を保ちつつ、医療機器装着者に対する安全性を向上させることができる。
(3)リクエスト信号は、通信エリア50に送信される。各通信エリア50を車両周辺に形成される単一の通信エリアとしてみたとき、この単一のエリアは第1の伝播エリア55を内包する態様で、すなわち第1の伝播エリア55の周囲にはみ出して形成される。従って、応答信号は、電子キー20を携帯する医療機器装着者が電磁波を受けない車両周辺(正確には、通信エリア50内であって第1の伝播エリア55の外)に存在するときに送信される。これにより、車両側制御部11は、医療機器装着者が第1の伝播エリア55に進入する前に電磁波の伝播範囲を抑制することができる。また、電子キー20は、リクエスト信号に対して、自動で応答信号を返信する。このため、ユーザは電子キー20を操作することなく、電磁波の伝播範囲を抑制することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、電子キー20を携帯する医療機器装着者が通信エリア50に進入したときには、1次コイル35への供給電力が抑制されていた。しかし、医療機器装着者であるか否かを区別することなく、1次コイル35への供給電力を抑制してもよい。この場合、応答信号に含まれる情報コードは省略される。すなわち、車両10は、電子キー20からの応答信号を認識すると、ID照合の成否に関わらず、充電装置30に指令信号を送信して、電磁波の伝播範囲を抑制する。
・上記実施形態においては、電子キー20を携帯する医療機器装着者が通信エリア50に進入したときには、1次コイル35への供給電力が抑制されていた。しかし、指令信号を通じて1次コイル35への電力供給を停止し、電磁波が発生しないようにしてもよい。
・上記実施形態においては、充電スイッチ33が操作されると、バッテリユニット13の充電が開始されていた。しかし、充電スイッチ33が操作された後、ユーザが車両10から離れたときに、バッテリユニット13の充電を開始してもよい。具体的には、車両10は、リクエスト信号に対して電子キー20からの応答信号の返信がなくなったとき、ユーザが車両10から離れたとして、充電の開始を要求する要求信号を充電装置30に送信する。充電装置30は、受信した要求信号に基づき、1次コイル35への電力供給を開始する。これにより、バッテリユニット13の充電が開始される。当該制御によれば、充電開始直後において、電子キー20を携帯する医療機器装着者が電磁波を受けることが抑制され、より安全性を向上させることができる。
・上記実施形態においては、充電装置30は、車両10からの指令信号に基づき、1次コイル35への供給電力、ひいては電磁波の伝播範囲を抑制していた。しかし、充電装置30は、受信回路37等を介して直接に応答信号を受信して、その応答信号に含まれる医療機器装着者である旨の情報コードを認識したとき、1次コイル35への供給電力を抑制してもよい。この場合、車両10は指令信号を送信する必要がなくなるとともに、より迅速に電磁波の伝播範囲を抑制できる。
・上記実施形態において、車両10に搭載される電子キーシステムは、車両10及び電子キー20間での双方向通信を通じて電子キー20を操作することなく車両ドアの解錠を可能とする操作フリーキーシステムであった。しかし、電子キー20から車両10への単方向通信にて車両ドアの施解錠を可能とするワイヤレスキーシステムを採用してもよい。この場合、電子キー20は、ロックスイッチ及びアンロックスイッチを備える。ロックスイッチが操作されると、電子キー20から車両10にIDコード及び情報コードを含む施錠要求信号が送信され、アンロックスイッチが操作されると、電子キー20から車両10にIDコード及び情報コードを含む解錠要求信号が送信される。車両10は、施錠要求信号を受信し、同信号に含まれるIDコードの照合が成立すると車両ドアを施錠する。また、車両10は、解錠要求信号を受信し、同信号に含まれるIDコードの照合が成立すると車両ドアを解錠する。車両10は、施錠又は解錠要求信号に含まれる医療機器装着者である旨の情報コードを認識すると、指令信号を通じて電磁波の伝播範囲を抑制させる。これにより、上記実施形態と同様に、医療機器装着者の医療機器への電磁波の影響が抑制される。さらに、電子キー20に電磁波を抑制する専用のスイッチを設けてもよい。この場合、同スイッチが操作されると、電子キー20は車両10に電磁波の抑制を要求する旨の要求信号を送信する。車両10は、同要求信号に基づき、指令信号を送信して1次コイル35への供給電力を抑制する。この場合も、充電装置30は車両10を介さずに電子キー20からの要求信号を受信して、その要求信号に基づき1次コイル35への供給電力を抑制してもよい。
・上記実施形態における電子キー20から車両ドアの施錠及び解錠に係る電子キー機能を省いて、医療機器装着者への電磁波の影響を抑制する専用の携帯機としてもよい。また、例えば、携帯電話に医療機器装着者への電磁波の影響を抑制する機能を付加してもよい。これら構成においては、電子キー機能において利用されるIDコードを省略することができる。
・上記実施形態においては、通信エリア50に進入してきたユーザが医療機器装着者である場合、指令信号を通じて電磁波の伝播範囲が抑制されていた。さらに、この後、通信エリア50に医療機器装着者が存在するか否かを定期的に監視してもよい。例えば、ステップS104において指令信号を送信した後、ステップS101と同様に、応答信号の受信の有無を監視する。そして、応答信号の受信がない場合には、医療機器装着者は通信エリア50から出たとして、1次コイル35への供給電力をもとの大きさに戻す。これにより、医療機器装着者が通信エリア50に存在しないときのバッテリユニット13への充電電力を確保することができる。
・上記実施形態においては、電子キー20のメモリ21aに医療機器装着者であるか否かの情報コードが記憶されていた。しかし、車両10のメモリ11aに医療機器装着者であるか否かの情報が登録されていてもよい。ここで、応答信号に含まれるIDコードは、正確にはメインキー、サブキー等、電子キー毎に異なる。例えば、車両10のメモリ11aには、メインキーのユーザは医療機器装着者であって、サブキーのユーザは医療機器装着者でないといった情報が登録されているとする。この場合、車両10は、メインキーからの応答信号を受け取ったときは、指令信号を通じて電磁波の伝播範囲を抑制し、サブキーからの応答信号を受け取ったときは指令信号を送信しない。
・上記実施形態においては、電子キー20は、車両10から送信されるリクエスト信号に対して情報コードを含む応答信号を送信していた。しかし、電子キー20は、応答信号とは別に所定周期毎に情報コードを含むRF帯の警告信号を送信してもよい。車両10は、警告信号を受信すると、電磁波の伝播範囲を抑制する。ここで、電子キー20から送信されるRF帯の信号は、車両から送信されるLF帯の信号に比べて、遠くまで到達する。従って、車両10から離れた位置において電子キー20から送信される警告信号により通信エリア50に進入する前に電磁波の伝播範囲を抑制することができる。これにより、より確実に医療機器装着者の医療機器への電磁波の影響を抑制することができる。
・上記実施形態において、車両10はリクエスト信号に対して応答信号を受信したとき、人の接近があった旨検知することができる。しかし、車両10への人の接近を検知する人検知手段であれば、超音波及び赤外線を利用した人感センサ、又はカメラ等を利用してもよい。また、足音を通じて人の接近を検知してもよい。これら構成においては、上述と同様に、車両10に接近する人が医療機器装着者であるか否かを区別することなく、1次コイル35への供給電力の低減を通じて電磁波の伝播範囲を抑制する。
・上記実施形態においては、電子キー20を携帯する医療機器装着者が通信エリア50に進入すると、電磁波の伝播範囲が抑制されていた。これに加えて、電子キー20を通じて電磁波を受けるおそれがある旨の警告をしてもよい。具体的には、車両10は、充電中においてはリクエスト信号に充電中である旨の情報を含ませて送信する。電子キー20は受信したリクエスト信号に充電中である旨の情報が含まれている旨認識した場合、警告手段を通じてユーザに警告する。警告手段として、例えば、音声を発するスピーカ、振動を発生させる振動発生装置又はディスプレイ等の表示装置等を採用することができる。また、電磁波の伝播範囲の抑制を行うことなく、上記警告のみを行ってもよい。
・上記実施形態においては、両コイル15,35の電磁結合を利用した電磁誘導型のワイヤレス電力伝送により充電が行われていたが、ワイヤレス電力伝送であればそのタイプは限定されず、例えば磁場共鳴型及び電波受信型のワイヤレス電力伝送により充電を行ってもよい。
・上記実施形態においては、車両10は電気自動車であったが、ガソリン及び電気の双方で走行可能とされるハイブリッドカーであってもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システムにおいて、前記制御装置は、前記車外電源に送電電力の抑制を要求する旨の指令信号を送信し、前記車外電源は、受信した前記指令信号に基づき、送電電力を抑制するワイヤレス電力伝送システム。
同構成によれば、指令信号に基づき車外電源の送電部からの送電電力が抑制される。
(ロ)請求項3に記載のワイヤレス電力伝送システムにおいて、前記制御装置は、前記送電部から前記受電部への送電電力に基づき発生する電磁波が伝播する範囲を含むエリアにリクエスト信号を送信するとともに、前記携帯機は、前記電磁波が伝播する範囲の外において前記リクエスト信号を受信して、同リクエスト信号に対して前記無線信号を送信する電力伝送システム。
同構成によれば、ユーザに携帯される携帯機がリクエスト信号を受けると、無線信号が返信されることで、車両ドアの解錠が可能となるとともに、送電電力が抑制される。これらは、ユーザが携帯機を操作することなく、自動で行われるため、利便性を向上させることができる。また、リクエスト信号は、送電電力に基づき発生する電磁波が伝播する範囲を含むエリアに送信される。よって、ユーザに携帯される携帯機が、電磁波が伝播する範囲に進入する前に、リクエスト信号の受信を通じて応答信号が送信され、送電電力が抑制される。これにより、電磁波が伝播する範囲が小さくなり、ユーザが電磁波を受けることが抑制される。
10…車両、11…車両側制御部(制御装置)、13…バッテリユニット、14…モータ、15…2次コイル(受電部)、20…電子キー、30…充電装置(車外電源)、35…1次コイル(送電部)。

Claims (3)

  1. 車外電源の送電部から車両の受電部に無線で送電することで前記車両のバッテリの充電を行うワイヤレス電力伝送システムにおいて、
    車両に人が接近したことを検知する人検知手段と、
    前記人検知手段を通じて車両に人が接近したことが検知されたとき、前記送電部から前記受電部への送電電力を抑制する制御装置と、を備えたワイヤレス電力伝送システム。
  2. 請求項1に記載のワイヤレス電力伝送システムにおいて、
    ユーザに携帯されるとともに、そのユーザが医療機器装着者であるか否かの情報が含まれる無線信号を送信する携帯機を備え、
    前記人検知手段は、前記携帯機からの前記無線信号を受信したとき、車両にユーザが接近したと検知し、
    前記制御装置は、受信した前記無線信号に基づき、前記人検知手段を通じて検知された車両に接近するユーザが医療機器装着者である旨認識した場合に限り、前記送電部から前記受電部への送電電力を抑制するワイヤレス電力伝送システム。
  3. 請求項2に記載のワイヤレス電力伝送システムにおいて、
    前記無線信号はIDコードを含み、
    前記制御装置は、前記無線信号に含まれるIDコードの妥当性を認識したとき、車両ドアの解錠を可能とするワイヤレス電力伝送システム。
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