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JP2012096749A - 車輪用転がり軸受装置 - Google Patents

車輪用転がり軸受装置 Download PDF

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JP2012096749A
JP2012096749A JP2010248425A JP2010248425A JP2012096749A JP 2012096749 A JP2012096749 A JP 2012096749A JP 2010248425 A JP2010248425 A JP 2010248425A JP 2010248425 A JP2010248425 A JP 2010248425A JP 2012096749 A JP2012096749 A JP 2012096749A
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Takeshi Kamikawa
剛 上川
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Abstract

【課題】車輪用転がり軸受装置について、ハブ軸と等速ジョイントを連結する際のボルト締結の締結緩みの防止を図る。
【解決手段】 ハブ軸23は、軸方向に貫通孔34が形成されており、等速ジョイント60の継手外輪70の端面72には、ネジ孔が形成される連結軸部位73が構成されており、連結軸部位73は、ハブ軸23の貫通孔34の一端側から挿入され、ハブ軸23の貫通孔34の他端側からボルト80を締結してハブ軸23と等速ジョイント60をトルク伝達可能に連結し、ボルト80の頭部81とハブ軸23のボルト座面36との間には、ハブ軸23の貫通孔34の他端に形成された溝部37と嵌合する凸部93と、頭部81に形成される凹部に嵌合するかしめ部94とを有することでボルト80の締結緩みを防止する座金90が介挿されている。
【選択図】図2

Description

この発明は車輪用転がり軸受装置に関する。詳しくは、ハブホイールのハブ軸と等速ジョイントがトルク伝達可能に連結された車輪用転がり軸受装置に関する。
従来、ハブホイールのハブ軸と等速ジョイントがトルク伝達可能に連結された車輪用転がり軸受装置の構成の一つとして特許文献1のような構成のものが知られている。
図7に図示されるように、この特許文献1に示す車輪用転がり軸受装置510の構成は次の通りである。ハブホイール520のハブ軸523の外周面に、内輪531、外輪540及び玉(転動体)551、552を備えた転がり軸受としての複列のアンギュラ玉軸受530が組み付けられている。一方、駆動軸561の端部が連結される等速ジョイント560の継手外輪570にはその外輪筒部571の端面572から外輪軸部573が一体に突出されている。また、ハブホイール520のハブ軸523の内孔の内周面には内歯スプライン524が形成され、この内歯スプライン524に噛み合う外歯スプライン574が外輪軸部573の外周面に形成されている。そして、内外歯のスプライン524、574が相互に噛み合わされながらハブホイール520のハブ軸523の内孔に外輪軸部573が嵌挿され、外輪軸部573の先端から突出された雄ねじ部575に締付ナット576が締め付けられることで、ハブホイール520と等速ジョイント560とがトルク伝達可能に結合されている。
ここで、上記特許文献1の車輪用転がり軸受装置510における等速ジョイント560の継手外輪570に構成される外輪軸部573は、駆動軸561からの駆動力をハブホイール520へトルク伝達する部位であり加工精度の要求が高く加工コストがかかる。また、この外輪軸部573を形成すると等速ジョイント560全体の重量が重くなるという問題点があった。
そこで、上記問題点の解決手段として特許文献2に示すような車輪用転がり軸受装置が知られている。図8に図示されるように、この特許文献2に示す車輪用転がり軸受装置610の構成は次の通りである。先ずハブホイール620のハブ軸623は軸方向を貫通する貫通孔634が形成されている。一方、ハブ軸623と連結される等速ジョイント660の継手外輪670の端面には、従来のハブ軸の内孔に嵌合する外輪軸部に替えて、ハブ軸623の貫通孔634に向かって挿入されて連結する部材としてハット状シールプレート672が組付け固定されている。このハット状シールプレート672にはその中心部位にネジ孔が構成されている。ハブ軸623と等速ジョイント660の連結は、ハット状シールプレート672がハブ軸623の貫通孔634の一端側に挿入され、ハブ軸623の貫通孔634の他端側からボルト680を挿入して、このボルト680とハット状シールプレート672を締結することにより達成される。
また、等速ジョイント660とハブ軸623とのトルク伝達の構成は、ハブホイール620と複列の転がり軸受とを分離不可にユニット化する連結部材690が構成されており、等速ジョイント660と接する面に外歯スプライン692が形成されており、等速ジョイント660の継手外輪670に形成した内歯スプライン662と係合することで達成される。このような構成によれば、等速ジョイント660の継手外輪670に構成されていた外輪軸部を省略することができ、加工コストの抑制と等速ジョイント660の軽量化を図ることができる。
特開2002−114004号公報 特開2003−246203号公報
しかしながら、上記特許文献2の車輪用転がり軸受装置610においてはハット状シールプレート672、連結部材690等の新たな構成品を有し部品点数が増えてしまい部品コストが増加するという懸念がある。また、ハブ軸623と等速ジョイント660の連結するボルト680の締結に対する緩み止め対策は、既存のワッシャを介挿する対策しか図られておらず、ボルト締結の緩みが発生するおそれがあるため更なる改善余地がある。
而して、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、車輪用転がり軸受装置について、ハブ軸と等速ジョイントを連結する際のボルト締結の締結緩みの防止を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車輪用転がり軸受装置は次の手段をとる。
先ず、第1の発明に係る車輪用転がり軸受装置は、ハブホイールのハブ軸と等速ジョイントがトルク伝達可能に連結された車輪用転がり軸受装置であって、前記ハブ軸の外周面の一部には複列の転がり軸受の内側軌道面の一方が構成されており、該ハブ軸の外周面には前記複列の転がり軸受の内側軌道面の他方が構成される環状の内輪が配設されており、前記内側軌道面の外周側には、前記内側軌道面に対応して、その内周面に前記複列の転がり軸受の外側軌道面が構成される外輪が配設されており、前記ハブ軸及び内輪に形成される内側軌道面と外輪に形成される外側軌道面との間には転動体が組みつけられて転がり軸受を構成しており、前記ハブ軸は、軸方向に貫通孔が形成されており、前記等速ジョイントの継手外輪の端面には、前記ハブ軸の貫通孔に向かって突出形成されると共にネジ孔が形成される連結軸部位が構成されており、前記連結軸部位は、前記ハブ軸の貫通孔の一端側から挿入され、前記ハブ軸の貫通孔の他端側からボルトを締結することにより前記ハブ軸と連結軸部位とを結合し、前記ボルトの頭部とハブ軸のボルト座面との間には、前記ハブ軸の貫通孔の他端に形成された溝部と嵌合する凸部と、前記ボルト頭部に形成される凹部に嵌合するかしめ部とを有することで前記ボルトの締結緩みを防止する座金が介挿されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、ボルトの締結緩みを防止する座金は、ハブ軸の貫通孔の他端に形成された溝部と嵌合する凸部と、ボルト頭部に形成される凹部に嵌合するかしめ部とを有しており、ボルトの頭部とハブ軸のボルト座面との間に介挿されている。これにより、座金の凸部とハブ軸の貫通孔の他端に形成された溝部とが係合することで座金はボルトの軸周りにおいて回転しない。この状態で、座金のかしめ部がボルト頭部に形成される凹部に嵌合することでボルト締結後の締結緩みを防止することができる。
次に、第2の発明に係る車輪用転がり軸受装置は、上述した第1の発明において、前記ボルトの頭部と前記ハブ軸のボルト座面に挟まれる前記座金の挟装面は、前記座金の外周縁から軸中心に向かって前記ボルト側に傾斜する傾斜面を形成しており、前記ボルトの締結時に前記挟装面が弾性変形することで前記ボルトの頭部と前記ハブ軸のボルト座面に密着する構成であり、前記座金のかしめ部は、前記挟装面の弾性変形によって前記ボルトの頭部に形成される凹部に近接することを特徴とする。
この第2の発明によれば、ボルトの頭部とハブ軸のボルト座面に挟まれる座金の挟装面は、座金の外周縁から軸中心に向かってボルト側に傾斜する傾斜面を形成している。そのため、ボルト締結時においては、この挟装面が備える傾斜面によって発生する弾性力に抗して締結する構成である。よってこの挟装面の弾性力によって締結力を保持する作用を得ることができる。また、座金のかしめ部は、挟装面の弾性変形によってボルトの頭部に形成される凹部に近接する構成である。そのため、ボルト締結時において挟装面の弾性変形が作用する前はボルトの頭部とかしめ部が干渉しないため締結作業が容易となる。
本発明は上記各発明の手段をとることにより、車輪用転がり軸受装置は、ハブ軸と等速ジョイントを連結する際のボルト締結の締結緩みの防止を図ることができる。
実施例1に係る車輪用転がり軸受装置の各構成品の組付け状態を軸方向の側方から示した断面図である。 実施例1に係る車輪用転がり軸受装置の各構成品をハブ軸の軸中心上に並べた分解断面図である。 実施例1に係る車輪用転がり軸受装置の構成品である締結緩み防止座金の斜視図及び断面図である。(a)図は、締結緩み防止座金の挟装面のうち等速ジョイントと接する面側から示した斜視図である。(b)図は、締結緩み防止座金の挟装面のうち座付きボルトの頭部と接する面側から示した斜視図である。(c)図は、(b)図のc−c線断面図である。 実施例1に係る車輪用転がり軸受装置の構成品である締結緩み防止座金の装着状態を示した斜視図である。(a)図は、ハブホイールのハブ軸のボルト座面、締結緩み防止座金、座付きボルトの各構成品をハブ軸の軸中心上に並べた分解断面図である。(b)図は、締結緩み防止座金が、座付きボルトとハブホイールのハブ軸のボルト座面との間に介挿された状態を示した斜視図である。 実施例2に係る車輪用転がり軸受装置の各構成品の組付け状態を軸方向の側方から示した断面図である。 実施例3に係る車輪用転がり軸受装置の各構成品の組付け状態を軸方向の側方から示した断面図である。 特許文献1に係る車輪用転がり軸受装置の各構成品の組付け状態を軸方向の側方から示した断面図である。 特許文献2に係る車輪用転がり軸受装置の各構成品の組付け状態を軸方向の側方から示した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態の実施例について図面を用いて説明する。
先ず、この発明の実施例1に係る車輪用転がり軸受装置を図1から図4にしたがって説明する。
図1及び図2に図示されるように、この実施例1の車輪用転がり軸受装置10は、概略、ハブホイール20と、転がり軸受としての複列のアンギュラ玉軸受30と、等速ジョイント60と、座付きボルト80と、締結緩み防止座金90とを備えて構成されている。
ハブホイール20について説明する。
図1及び図2に図示されるように、ハブホイール20は、円筒状をなすハブ軸23と、ハブ軸23の一端部寄り外周面に形成されたフランジ21とを一体に有している。そして、フランジ21には、ブレーキロータ(図示しない)を間に挟んで車輪(図示しない)を取り付けるための複数本のハブボルト22が所定ピッチでかつ圧入によって固定されている。
ハブ軸23の外周には、外輪40、内輪31、転動体としての複数の玉51、52及び保持器55、56を備えた複列のアンギュラ玉軸受30が組み付けられている。
この実施例1において、ハブ軸23はフランジ21側に形成された大径軸部25と、大径軸部25よりも小径でかつ大径軸部25と段差部をもって連続して形成された小径軸部26とを一体に有している。そして、大径軸部25の外周面には外輪40の一方の外側軌道面41に対応する内側軌道面32が形成されている。
さらに、外輪40の他方の外側軌道面42に対応する内側軌道面33が外周面に形成された内輪31がハブ軸23の小径軸部26の外周面に嵌込まれた後、小径軸部26の先端部をかしめて拡開した拡開かしめ部27が形成されることによって、内輪31が段差部と拡開かしめ部27との間に固定されている。
また、ハブホイール20のフランジ21が形成される側の端部は、車輪が嵌合される嵌合部35が形成されている。また、ハブ軸23の軸中心には軸方向に貫通する貫通孔34が形成されている。また、ハブ軸23の端部のうち嵌合部35が構成される側の貫通孔34の外周には座付きボルト80の頭部81と対向するボルト座面36が構成されている。
このボルト座面36には後述する締結緩み防止座金90の凸部93と係合する溝部37が形成されている。
また、外輪40の両外側軌道面41、42と、ハブ軸23側の両内側軌道面32、33との間には各複数個の玉51、52と、これら各複数個の玉51、52をそれぞれ保持する保持器55、56が組み付けられる。また、外輪40の外周面には、車両の懸架装置(図示しない)に支持された車体側部材(ナックル、又はキャリア)にボルトによって取り付けるための固定フランジ45が一体に形成されている。
なお、本実施例における等速ジョイント60と対向する小径軸部26側が本発明における「ハブ軸の貫通孔の一端側」に相当し、ハブ軸23の貫通孔34のうちボルト座面36が構成されている側が本発明における「ハブ軸の貫通孔の他端側」に相当する。
等速ジョイント60について説明する。
図1及び図2に図示されるように、等速ジョイント60は、周知のツェッパー型、バーフィールド型と呼ばれている等速ジョイントが使用されており、駆動軸61の一端に一体状に連結された継手内輪62と、継手外輪70と、これら継手内輪62、継手外輪70の間に配設された複数のボール63と、これら複数のボール63を保持する保持器64を備えて構成されている。等速ジョイント60の継手外輪70は、椀形状の外輪筒部71と、外輪筒部71外周の端面72の中心部から一体に突出された連結軸部位73とを備え、連結軸部位73の先端には孔部が形成されており、内周面に雌ねじ部75が形成されている。なお、実施例1における連結軸部位73は、後述する座付きボルト80との螺合強度が確保できる長さを有していれば良い。
図1及び図2に図示されるように、連結軸部位73は、ハブ軸23の貫通孔34のうち小径軸部26側から挿入される。一方、ハブ軸23の貫通孔34のうちボルト座面36が構成されている側から後述する座付きボルト80を挿入して、連結軸部位73の雌ねじ部75と締結することによりハブ軸23と連結軸部位73とを結合する。
ハブ軸23の端面(拡開かしめ部27の端面)と、この端面に突き合わされる等速ジョイント60の継手外輪(外輪筒部71)70の端面72との相互には、環状部分が設けられている。そして、環状部分が相互に噛み合うことでハブホイール20と等速ジョイント60とをトルク伝達可能に連結するサイドフェーススプライン28、78がそれぞれ形成されている。これにより、ハブホイール20と等速ジョイント60とがトルク伝達可能に結合される。
座付きボルト80について説明する。
図1及び図2に図示されるように、この座付きボルト80は、先端部に上記した等速ジョイント60の継手外輪70に構成される連結軸部位73に形成された雌ねじ部75と螺合可能な雄ねじ部83が形成されている。また、座付きボルト80の座面部84の外周には、後述する締結緩み防止座金90に構成されるかしめ部94と嵌合可能な凹部85(図4参照)が形成されている。なお、座付きボルト80が本発明の「ボルト」に相当する。
締結緩み防止座金90について説明する。
図1及び図2に図示されるように、この締結緩み防止座金90は座付きボルト80の頭部81とハブホイール20のハブ軸23のボルト座面36との間に介挿されて座付きボルト80の締結緩みを防止する役目を果たすものである。なお、この締結緩み防止座金90が本発明の「座金」に相当する。
図3(a)、(b)に図示されるように、この締結緩み防止座金90は金属製の板状部材によって環状に形成されている。この締結緩み防止座金90は座付きボルト80(図1、2参照)が挿通される挿通孔91が座付きボルト80の軸部82(図1、2参照)よりも大きな径で形成されている。また、この挿通孔91の外周縁には、座付きボルト80の頭部81とハブ軸23(図1、2参照)のボルト座面36(図1、2参照)に挟まれる挟装面92が形成されている。
図3(c)に図示されるように、この締結緩み防止座金90の挟装面92は外周縁から挿通孔91の軸中心に向かって座付きボルト80の頭部81(図1、2参照)に当接する側(図3(c)の図示において上側)に傾斜角度βを有して形成される。挟装面92は、この漸次傾斜して形成される傾斜面の構成により座付きボルト80と等速ジョイント60(図1、2参照)との締結の際に弾性変形した状態で座付きボルト80の頭部81とハブ軸23のボルト座面36に密着し、頭部81及びボルト座面36に弾性力を及ぼす構成とされている。
図3(a)に図示されるように、この挟装面92のうちハブ軸23のボルト座面36に対向する面側には、ハブホイール20のボルト座面36に形成された溝部37(図1、2参照)と係合する凸部93が折曲げ形成されている。この凸部93は、挟装面92の内周縁から軸中心向かって延出した部位を形成しておき内周縁を境界として折曲げ形成することによって形成されている。
図3(b)に図示されるように、また、この挟装面92のうち座付きボルト80の頭部81と対向する面側には、挟装面92の外周にかしめ部94が座付きボルト80の頭部81に向かって突出形成されている。このかしめ部94は、挟装面92の外周縁から延出した部位を形成しておき外周縁を境界として折曲げ形成することによって形成されている。このかしめ部94は、挟装面92の外周の全周にわたって所定ピッチで形成されている。図3(c)に図示されるように、本実施例におけるかしめ部94は、挟装面92の傾斜角度βと同一の傾斜角度βで形成されており、挟装面92に対して垂直に形成されている。そのため、かしめ部94は座付きボルト80の頭部81とハブホイール20のハブ軸23のボルト座面36との間に介挿されない状態のときは、この締結緩み防止座金90の軸中心に対して拡開して構成されている。
図4(a)(b)に図示されるように、この車輪用転がり軸受装置10のハブホイール20と等速ジョイント60とを連結する際、締結緩み防止座金90は座付きボルト80の頭部81とハブホイール20のハブ軸23のボルト座面36との間に介挿する。そして、まず締結緩み防止座金90に構成された凸部93をハブホイール20のボルト座面36に形成された溝部37と係合する。
そして、座付きボルト80が締結されると挟装面92が座付きボルト80の頭部81とハブ軸23のボルト座面36に挟まれ、挟装面92に形成された傾斜面によって作用する弾性力に抗して締結される。このとき、かしめ部94は挟装面92の弾性変形によってボルトの頭部81の座面部84に形成される凹部85に近接する。そして、この凹部85に位置するかしめ部をかしめて座付きボルト80を固定する。なお、本実施例においては、かしめ部94は挟装面92に対して垂直に形成されるものについて示したが、挟装面92の傾斜角より小さい傾斜角にする構成であってもよい。この場合、座付きボルト80と等速ジョイント60とを締結した際に、かしめ部94とボルトの頭部81の座面部84に形成される凹部85がより近接することとなる。
この実施例1に係る車輪用転がり軸受装置10は上述したように構成される。
したがって、車両の走行時等において、駆動軸61のトルクが等速ジョイント60の継手内輪52、複数のボール63及び継手外輪70に順次伝達され、駆動軸61と同方向に継手外輪70が回転される。等速ジョイント60に伝達されたトルクは、ハブホイール20のハブ軸23の端面(拡開かしめ部27の端面)と、等速ジョイント60の継手外輪70の端面72との相互の環状部分のサイドフェーススプライン28、78の噛み合いによってハブホイール20に伝達され、車輪が回転駆動される。
このように、本実施例1の車輪用転がり軸受装置によれば、座付きボルト80の締結緩みを防止する締結緩み防止座金90は、ハブ軸23の貫通孔34の他端に形成された溝部37と嵌合する凸部93と、座付きボルト80の頭部81の座面部84に形成される凹部85に嵌合するかしめ部94とを有しており、座付きボルト80の頭部81とハブ軸23のボルト座面36との間に介挿されている。これにより、締結緩み防止座金90の凸部93とハブ軸23の貫通孔34の他端に形成された溝部37とが係合することで締結緩み防止座金90は座付きボルト80の軸周りにおいて回転しない。この状態で、締結緩み防止座金90のかしめ部94が頭部81に形成される凹部85に嵌合することで座付きボルト80の締結後の締結緩みを防止することができる。
また、座付きボルト80の頭部81とハブ軸23のボルト座面36に挟まれる締結緩み防止座金90の挟装面92は、締結緩み防止座金90の外周縁から軸中心に向かって座付きボルト80側に傾斜する傾斜面を形成している。そのため、座付きボルト80の締結時においては、この挟装面92が備える傾斜面によって発生する弾性力に抗して締結する構成である。よってこの挟装面92の弾性力によって締結力を保持する作用を得ることができる。また、締結緩み防止座金90のかしめ部94は、挟装面92の弾性変形によって座付きボルト80の頭部81の座面部84に形成される凹部85に近接する構成である。そのため、座付きボルト80の締結時において挟装面92の弾性変形が作用する前は座付きボルト80の頭部81とかしめ部94が干渉しないため締結作業が容易となる。
次に、この発明の実施例2に係る車輪用転がり軸受装置210を図5にしたがって説明する。なお、上記実施例1と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略することがある。以後の各実施例も同様とする。この実施例2では、上記実施例1とはハブホイール20と等速ジョイント60の連結構成が異なっている。すなわち、実施例1ではハブホイール20と等速ジョイント60に形成されたサイドフェーススプライン28、78が相互に噛み合うことで、ハブホイール20と等速ジョイント60とをトルク伝達可能に連結する構成であった。実施例2はこの点の構成を変更したものである。
図5に図示されるように、ハブホイール220と等速ジョイント260のトルク伝達可能な連結は、連結リング277によって構成されている。
詳しくは、ハブ軸223の端部に延長軸部227が形成されており、外周面には外歯スプライン227aが形成されている。この延長軸部227の外周面にはハブホイール220と、等速ジョイント260とをトルク伝達可能に連結するための連結リング277が取り付けられている。この連結リング277は、金属製の筒状部材で形成されており内周面にはハブ軸223の延長軸部227の外周面に形成された外歯スプライン227aに対応する内歯スプライン277aが形成されている。
そして、延長軸部227の先端から連結リング277が嵌挿され、延長軸部227の外歯スプライン227aと連結リング277の内歯スプライン277aとが噛み合わされる構成とされている。
等速ジョイント260の継手外輪270の端部には、連結リング277にトルク伝達可能に嵌合される筒状体279が一体に突出形成されており、内周面に内歯スプライン279bが形成されている。連結リング277の外周面には等速ジョイント260の継手外輪270の筒状体279とトルク伝達可能に噛み合う外歯スプライン277bが形成されている。
このように、ハブ軸223の延長軸部227と、等速ジョイント260の継手外輪270の筒状体279との間に連結リング277が嵌挿された状態で、ハブホイール220と等速ジョイント260は座付きボルト80によって締結される。これにより、ハブホイール220と等速ジョイント260はトルク伝達可能な連結構成とされている。その他の構成については実施例1と同様である。以上より、本実施例2の車輪用転がり軸受装置210は、実施例1と同一の機能を果たし、同一の作用、効果を得ることができる。
次に、この発明の実施例3に係る車輪用転がり軸受装置310を図6にしたがって説明する。なお、上記実施例1と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略することがある。この実施例3も実施例2と同様に、上記実施例1におけるハブホイール20と等速ジョイント60の連結構成が異なったものである。
図6に図示されるように、駆動軸61の端部が連結される等速ジョイント360の継手外輪370にはその外輪筒部371の端面372から外輪軸部373が一体に突出されている。また、ハブホイール320のハブ軸323の貫通孔334の内周面には内歯スプライン324が形成され、この内歯スプライン324に噛み合う外歯スプライン374が外輪軸部373の外周面に形成されている。そして、内外歯のスプライン324、374が相互に噛み合わされながらハブホイール320のハブ軸323の貫通孔334に外輪軸部373が嵌挿される。外輪軸部373の先端には孔部が形成されその内周面に雌ねじ部375が形成されており、座付きボルト80が締め付けられることで、ハブホイール320と等速ジョイント360とがトルク伝達可能に連結されている。その他の構成については実施例1と同様である。以上より、本実施例3の車輪用転がり軸受装置310は、実施例1と同一の機能を果たし、同一の作用、効果を得ることができる。なお、実施例3における外輪軸部373は、ハブホイール320と等速ジョイント360とがトルク伝達可能な強度を確保する長さに形成されている。
以上、本発明の実施形態を実施例1から実施例3において説明したが、本発明の車輪用転がり軸受装置は、本実施の形態に限定されず、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。
例えば、前記実施例1から3においては、複列の転がり軸受として、複列のアンギュラ玉軸受30が採用された場合を例示したが、複列の円すいころ軸受けを用いてもこの発明を実施可能である。
10 車輪用転がり軸受装置
20 ハブホイール
21 フランジ
22 ハブボルト
23 ハブ軸
25 大径軸部
26 小径軸部
27 拡開かしめ部
28 サイドフェーススプライン
30 アンギュラ玉軸受
31 内輪
32 内側軌道面
33 内側軌道面
34 貫通孔
35 嵌合部
36 ボルト座面
37 溝部
40 外輪
41 外側軌道面
42 外側軌道面
45 固定フランジ
51 玉
52 玉
55 保持器
56 保持器
60 等速ジョイント
61 駆動軸
62 継手内輪
63 ボール
64 保持器
70 継手外輪
71 外輪筒部
72 端面
73 連結軸部位
75 雌ねじ部
78 サイドフェーススプライン
80 座付きボルト
81 頭部
82 軸部
83 雄ねじ部
84 座面部
85 凹部
90 締結緩み防止座金
91 挿通孔
92 挟装面
93 凸部
94 かしめ部
210 車輪用転がり軸受装置
220 ハブホイール
223 ハブ軸
227 延長軸部
227a 外歯スプライン
260 等速ジョイント
270 継手外輪
277 連結リング
277a 内歯スプライン
277b 外歯スプライン
279 筒状体
279b 内歯スプライン
310車輪用転がり軸受装置
320 ハブホイール
323 ハブ軸
324 内歯スプライン
334 貫通孔
360 等速ジョイント
370 継手外輪
371 外輪筒部
372 端面
373 外輪軸部
374 外歯スプライン
375 雌ねじ部

Claims (2)

  1. ハブホイールのハブ軸と等速ジョイントがトルク伝達可能に連結された車輪用転がり軸受装置であって、
    前記ハブ軸の外周面の一部には複列の転がり軸受の内側軌道面の一方が構成されており、該ハブ軸の外周面には前記複列の転がり軸受の内側軌道面の他方が構成される環状の内輪が配設されており、前記内側軌道面の外周側には、前記内側軌道面に対応して、その内周面に前記複列の転がり軸受の外側軌道面が構成される外輪が配設されており、前記ハブ軸及び内輪に形成される内側軌道面と外輪に形成される外側軌道面との間には転動体が組みつけられて転がり軸受を構成しており、
    前記ハブ軸は、軸方向に貫通孔が形成されており、
    前記等速ジョイントの継手外輪の端面には、前記ハブ軸の貫通孔に向かって突出形成されると共にネジ孔が形成される連結軸部位が構成されており、
    前記連結軸部位は、前記ハブ軸の貫通孔の一端側から挿入され、前記ハブ軸の貫通孔の他端側からボルトを締結することにより前記ハブ軸と連結軸部位とを結合し、
    前記ボルトの頭部とハブ軸のボルト座面との間には、前記ハブ軸の貫通孔の他端に形成された溝部と嵌合する凸部と、前記ボルト頭部に形成される凹部に嵌合するかしめ部とを有することで前記ボルトの締結緩みを防止する座金が介挿されていることを特徴とする車輪用転がり軸受装置。
  2. 請求項1に記載の車輪用転がり軸受装置であって、
    前記ボルトの頭部と前記ハブ軸のボルト座面に挟まれる前記座金の挟装面は、前記座金の外周縁から軸中心に向かって前記ボルト側に傾斜する傾斜面を形成しており、
    前記ボルトの締結時に前記挟装面が弾性変形することで前記ボルトの頭部と前記ハブ軸のボルト座面に密着する構成であり、
    前記座金のかしめ部は、前記挟装面の弾性変形によって前記ボルトの頭部に形成される凹部に近接することを特徴とする車輪用転がり軸受装置。
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