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JP2012091259A - エンドミル - Google Patents

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JP2012091259A
JP2012091259A JP2010239715A JP2010239715A JP2012091259A JP 2012091259 A JP2012091259 A JP 2012091259A JP 2010239715 A JP2010239715 A JP 2010239715A JP 2010239715 A JP2010239715 A JP 2010239715A JP 2012091259 A JP2012091259 A JP 2012091259A
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JP
Japan
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cutting
end mill
margin
outer peripheral
different
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Pending
Application number
JP2010239715A
Other languages
English (en)
Inventor
Asako Fujita
朝子 藤田
Yoshinari Nagami
佳成 長見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nachi Fujikoshi Corp
Sumitomo Electric Hardmetal Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
Sumitomo Electric Hardmetal Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nachi Fujikoshi Corp, Sumitomo Electric Hardmetal Corp filed Critical Nachi Fujikoshi Corp
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Abstract

【課題】外周刃の摩耗やチッピングを抑制し、加工効率を高めると共に被削材の加工面精度の高いエンドミルを提供する。
【解決手段】隣接する底刃2a、2b、2c同士のなす角度θ1、θ2が異なり(いわゆる不等分割)、かつ各外周刃4、4のねじれ角α、βを異なる大きさとすることで軸方向の間隔(リード)が異なっている(いわゆる不等リード)エンドミル1であって、外周刃4の先端にマージン12を設ける。また、マージン12の幅dは20μm以上70μm以下とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に一般鋼材など金属材料の溝加工等の切削加工で使用するエンドミルに関する。
自動車や航空機などの金属材料からなる部品(部材)の溝加工等の切削加工を行う際には、その材質に応じた種々のエンドミルが使用されている。しかし、高速回転、高速送り、または高切込みの加工条件ではエンドミルに振動(びびり振動)が発生するため工具自体の剛性が確保できない場合には外周刃や底刃が損傷(折損)するという問題が生じていた。また、エンドミルの(ねじれ)溝において切屑詰まりを起すという問題もあった。
そこで、特許文献1では、底刃の間隔が不等に分割されており(不等分割)、外周刃のねじれ角を異なる大きさとすることで軸方向の間隔(リード)が異なる(不等リード)エンドミルが開示されており、本エンドミルにより切屑詰まりを防止できるので切刃(外周刃、底刃)の欠損を防止し、寿命延長を図ることができる。
また、特許文献2では不等分割、不等リードのエンドミルであって、外周刃にはマージン(丸ランド)を設けるエンドミルが開示されており、本エンドミルにより工具の高剛性が確保できるので外周刃や底刃の損傷を防止して、長寿命化を図ることができる。
特開2007−268648号公報 特開2010−120099号公報
しかし、特許文献1に開示されたエンドミルにおいては、外周刃の先端部には二番角が施されるために高速回転、高速送りまたは高切込みの加工条件では切刃の摩耗などが著しくなるという問題があった。
また、特許文献2に開示されたエンドミルにおいては、例え外周刃の刃先にマージンが設けられていても、マージン幅によっては却ってエンドミルとワーク(被削材)との切削抵抗が大きくなるため、高速回転、高速送りまたは高切込みの条件で切削加工ができずに結果として加工効率が低下するという問題があった。
特に軸方向の切込量を大きく(高切込み)して切削加工した場合には、エンドミルの送り方向に発生する力(送り分力)やエンドミルとワークとの間で発生する力(背分力)が大きくなりすぎるので、被削材の加工面粗さや加工面たおれ量(エンドミルによる側面加工後の被削材の垂直面からのはみ出し量)が大きくなる、すなわち被削材の加工面精度が悪化するという問題もあった。
そこで、本発明においては前述した問題点に鑑みて、外周刃などの摩耗やチッピングを抑制し、加工効率を高めると共に被削材の加工面精度の高いエンドミルを提供することを課題とする。
前述した課題を解決するために、本発明においては、隣接する底刃同士のなす角度が異なり、かつ各外周刃のねじれ角を異なる大きさとすることで軸方向の間隔が異なるエンドミルであって、外周刃の先端にはマージンを設けて、マージンの幅を20μm以上70μm以下とするエンドミルを提供することとした。これにより、切削加工中においてマージンがワークと接触することで外周刃などの摩耗やチッピングを抑制する。特に、軸方向の切込量を大きくして切削加工した場合でも送り分力や背分力の上昇を抑制する。
マージン幅を20μm以上70μm以下に限定した主な理由は、後述する切削試験結果に基いている。すなわち、マージン幅が20μm未満の場合にはマージン幅が狭すぎるので外周刃の刃先部分に摩耗やチッピングが進行しやくなるからである。同時にマージン幅を20μm未満に調整することは使用する砥石の種類も限定されて製作上困難であり、製作工数増につながるという理由もある。また、マージン幅が70μmを超える場合には、高速回転、高速送りまたは高切込みでの切削加工においてマージン幅が広すぎるため、被削材とエンドミルとの切削抵抗が大きくなり、結果として低速回転または低速送りでの切削加工を強いられて加工効率の低下につながるためである。
以上述べたように、本発明においては、隣接する底刃同士のなす角度が異なり、かつ各外周刃のねじれ角を異なる大きさとすることで軸方向の間隔が異なるエンドミルであって、外周刃の先端にはマージンを設けて、マージンの幅を20μm以上70μm以下とするエンドミルを用いることにより、マージンが被削材と接触することで外周刃の刃先部分の摩耗やチッピングを抑制するので、高速回転、高速送りまたは高切込みでの切削加工が可能になり、加工効率を高めるという効果を奏する。
また、軸方向の切込量を大きくして切削加工した場合でも送り分力や背分力の上昇を抑制するので、切削加工の加工効率を高めると同時に被削材の加工精度を確保できる(加工面粗さ小、加工面たおれ量小)という効果も奏する。
本発明の実施の形態の一例であるエンドミル1の正面図である。 図1のエンドミル1先端部の左側面図である。 図1のX−X線矢視の外周刃4先端部分の断面拡大図である。
本発明のエンドミルの実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例であるエンドミル1の正面図、図2は図1のエンドミル1先端部の左側面図、図3は図1のX−X線矢視の外周刃4先端部分の断面拡大図である。
図1に示すように、溝5a、5bを持つエンドミル1は底刃2からコーナ3を介して外周刃4、4を有している。また、軸中心Oと溝5a、5bとのなす角度(ねじれ角)α、βは各々異なる角度である(いわゆる不等リードエンドミル)。また、図2に示すようにエンドミル1の底刃2a、2b、2c、2dにおいて、第1の底刃2aと第2の底刃2bとがなす角度θ1と、第2の底刃2bと第3の底刃2cとがなす角度θ2とは共に異なる角度である(いわゆる不等分割エンドミル)。すなわち、本発明に係るエンドミル1は不等分割、不等リードのエンドミルである。さらに、図3に示すように外周刃4のすくい面10の最外周縁部にあたる外周刃先11と外周逃げ面13との間に幅(マージン幅)dのマージン12が設けられている。
本発明に係るエンドミルの外周刃におけるマージンの有無による外周刃付近への損傷の程度を確認するため、後述する切削条件で切削試験を行った。その結果について表1を用いて説明する。
本切削試験に用いたエンドミルは、外径10.0mm、長さ75mm、刃長25mm、ねじれ角40°および43°、シャンク径10.0mm、底刃数4枚を共通仕様として、本発明に係るエンドミル(本発明品)については外周刃の先端に30μm幅のマージンを設けて、従来のエンドミル(従来品)についてはマージンを設けていない。
本切削試験は、以下の条件で行い、切削長が100mに到達するまでエンドミルによる切削加工を行った。
・切削速度:129m/min
・送り速度:1450mm/min
・送り量:0.088mm/t
・回転数:4100min−1
・切込量:軸方向(ap)15mm、半径方向(ae)2mm
・被削材:炭素鋼S50C
・切削油:切削油剤なし(エアブロー)
・加工形態:側面加工(ダウンカット)
表1は、上述した条件で切削試験を行った後の本発明品および従来品の摩耗量の測定結果である。摩耗量の測定は、切刃である4枚刃全てにおいてエンドミルのコーナ(以下、コーナ部という)、外周刃の逃げ面(以下、逃げ面部という)および外周刃の切削部と非切削部との境界(以下、境界部という)の3箇所について測定し、4枚刃の平均値を表1にまとめた。また、表2は上述した条件で切削試験を行った後のコーナ部、逃げ面部および境界部におけるチッピングの有無についてまとめたものである。
Figure 2012091259
Figure 2012091259
表1に示すように、本発明品はコーナ部、逃げ面部および境界部の摩耗量は、それぞれ102μm、36μmおよび18μmであった。これに対して、マージンの無い従来品ではコーナ部、逃げ面部および境界部の摩耗量は、それぞれ150μm、120μmおよび69μmであった。これらの結果より、本発明に係るエンドミルは外周刃の先端にマージンを設けることで、従来品に比べてコーナ部、逃げ面部および境界部における摩耗量を約32%〜74%低減できたことがわかった。
また、チッピングの有無については、表2に示すように本発明品は逃げ面部にはチッピングが確認されているが、コーナ部および境界部には確認されなかった。これに対して、マージンの無い従来品ではコーナ部、逃げ面部および境界部の全てについてチッピングが確認された。これらの結果より、本発明に係るエンドミルは外周刃の先端にマージンを設けることで、従来品に対してコーナ部および境界部におけるチッピングの発生を抑止できたことがわかった。
次に、エンドミルの外周刃に設けるマージン幅の変化によるコーナ部などのチッピングや被削材の加工面精度(加工面粗さ、加工面たおれ量)への影響を確認するために以下の条件で切削長が105mに到達するまで切削加工を行ったので、その結果について表3ないし表5を用いて説明する。本切削試験に用いたエンドミルのマージン幅は、5μm以上15μm以下に設定した場合、20μm以上70μm以下に設定した場合、および80μm以上100μm以下に設定した場合の計3水準とした。なお、本試験で用いたエンドミルの他の仕様については、実施例1と同様である。
・切削速度:77m/min
・送り速度:635mm/min
・送り量:0.065mm/t
・回転数:2450min−1
・切込量:軸方向(ap)15mm、半径方向(ae)0.5mm
・被削材:ダイス鋼SKD61
・切削油:水溶性切削油剤
・加工形態:側面加工(ダウンカット)
表3は、切削試験後のコーナ部、逃げ面部および境界部におけるチッピングの有無を確認した結果である。
Figure 2012091259
表3に示すようにエンドミルのマージン幅を20μm以上70μm以下に設定した場合は、逃げ面部にはチッピングが確認されたもののコーナ部や境界部にはチッピングは確認されなかった。これに対して、マージン幅を5μm以上15μm以下に設定した場合および80μm以上100μm以下に設定した場合は、コーナ部、逃げ面部および境界部の全てにおいてチッピングが確認された。以上より、エンドミルのマージン幅を20μm以上70μm以下に設定することで他のマージン幅のエンドミルに比べて、高速回転、高速送りまたは高切込みの条件で切削加工を行ってもコーナ部や境界部におけるチッピングの発生を未然に防止できることがわかった。
また、表4は切削試験における切削長が35m、75mおよび105mの時点での被削材の加工面粗さの測定結果であり、表5は切削試験における切削長が35m、75mおよび105mの時点での被削材の加工面たおれ量の測定結果である。
Figure 2012091259
Figure 2012091259
表4に示すようにエンドミルのマージン幅を20μm以上70μm以下に設定した場合、加工面粗さは切削長が35mから105mまでを通して7μmRz〜18μmRzの範囲にあり、その差は10μmRz前後であることから加工面粗さの変化は小さい。これに対して、マージン幅を5μm以上15μm以下に設定した場合および80μm以上100μm以下に設定した場合、加工面粗さは12μmRz〜87μmRzの範囲や10μmRz〜42μmRzの範囲で切削長により大きく変化する。以上の結果より、マージン幅を20μm以上70μm以下に設定することで他のマージン幅のエンドミルに比べて、高速回転、高速送りまたは高切込みの条件で切削加工を行っても切削長に関わらず安定した被削材の加工面粗さが得られることがわかった。
また、表5に示すように、エンドミルのマージン幅を20μm以上70μm以下に設定した場合、加工面たおれ量は切削長が35mから105mまでを通して22μm〜24μmの範囲にあり、その差は2μmであることから加工面たおれ量の変化は数μm程度である。これに対して、マージン幅を5μm以上15μm以下に設定した場合および80μm以上100μm以下に設定した場合、加工面たおれ量は27μm〜30μmの範囲や31μm〜35μmの範囲であり、その変化は数μm程度であるがいずれも最大で30μm以上になる。以上の結果より、マージン幅を20μm以上70μm以下に設定することで他のマージン幅のエンドミルに比べて、高速回転、高速送りまたは高切込みの条件で切削加工を行っても、切削長に関わらず加工面たおれ量は30μm未満となり、高精度が得られることがわかった。
よって、本発明に係るエンドミルはマージン幅を20μm以上70μm下に設定することで他のマージン幅のエンドミルに比べて、高速回転、高速送りまたは高切込みの条件で切削加工を行ってもチッピングの発生を抑止できるので、切削加工の加工効率を高めると共に被削材の加工面精度も高めることができる。
1 エンドミル
2a、2b、2c 底刃
4 外周刃
12 マージン
d マージン幅
α、β ねじれ角
θ1、θ2 隣接する底刃同士がなす角度

Claims (1)

  1. 隣接する底刃同士のなす角度が異なり、かつ各外周刃のねじれ角を異なる大きさとすることで軸方向の間隔が異なるエンドミルであって、前記外周刃の先端にはマージンが設けられており、前記マージンの幅は20μm以上70μm以下であることを特徴とするエンドミル。
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