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JP2012061186A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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JP2012061186A JP2010208742A JP2010208742A JP2012061186A JP 2012061186 A JP2012061186 A JP 2012061186A JP 2010208742 A JP2010208742 A JP 2010208742A JP 2010208742 A JP2010208742 A JP 2010208742A JP 2012061186 A JP2012061186 A JP 2012061186A
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Abstract

【課題】着用時に吸収体が非肌当接面側に隆起してポケットを形成し易くなされており、着用者の排泄部への密着性を高め、排泄物の漏れを効果的に防止することができるパンツ型吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明のおむつ1は、腹側部A、背側部B及び股下部Cを有し、外装体2と、吸収体31を含む吸収性本体3とを具備している。吸収体31は、中央吸収体311と、その両側縁部311dに沿って対称的に配された一対のサイド吸収体312とを有し、それらは、少なくとも股下部Cにおいて分離している。中央吸収体311は背側部B側の端部311bに、背側切欠部313を有している。外装体2における腹側部A及び背側部Bに、複数本の弾性部材4を有し、外装体2と吸収体31とが重なる領域においては、伸縮性がないか、該重なる領域の横方向外側よりも伸縮性が弱い。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品に関する。
従来のパンツ型吸収性物品として、着用者の排泄部や臀部の凹凸への密着性を高めるために、着用時に吸収体が隆起するパンツ型使い捨ておむつが知られている。
例えば、特許文献1には、吸収性物品の具備する吸収体が、下層吸収体及び複数の上層吸収体とからなり、該下層吸収体が、易変形性の可撓部分を有し、該可撓部分に前記上層吸収体が跨るように配されており、前記下層吸収体が、股下部に対応する位置に最狭部を有し、該最狭部の両側部に略長手方向に沿う複数の弾性伸縮部材を備えた吸収性物品が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、パンツ型使い捨ておむつの具備する外装体が、後身頃に、一方側縁接合部から股下側に迂回して他方側縁接合部に到達する複数本の湾曲した弾性伸縮部材を備え、パンツ型使い捨ておむつの具備する吸収体が、後身頃側の端部に略V字状に欠損した欠損部分を備えたパンツ型使い捨ておむつが記載されている。
特開2007−167505号公報 特表2008−253289号公報
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品及び特許文献2に記載のパンツ型使い捨ておむつは、ともに、着用時に吸収体が身体側(肌当接面側)に隆起するように形成されたものであり、着用時に吸収体が非肌当接面側に隆起してポケットを形成するようになされたものではなく、着用者の排泄部からの排泄物の漏れを効果的に防止することが難しい。
したがって、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るパンツ型吸収性物品を提供することにある。
本発明は、装着時に装着者の腹側に配される腹側部、背側に配される背側部、前記腹側部及び前記背側部の間に配される股下部を有し、前記腹側部から股下部を介して背側部に亘る方向の縦方向とこれに直交する横方向とを備え、外装体と、該外装体の内側に固定された、吸収体を含む吸収性本体とを具備し、該外装体における前記腹側部及び前記背側部に位置するそれぞれの両側縁部が接合されて、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品であって、前記吸収体は、中央吸収部と、該中央吸収部の両側縁部に沿って対称的に配された一対のサイド吸収部とを有し、前記中央吸収部と一対の前記サイド吸収部それぞれとは、少なくとも前記股下部において分離しており、前記中央吸収部は、縦方向の前記背側部側の端部に、前記股下部に向かって凸状に切り欠かれた背側切欠部を有しており、前記外装体における前記腹側部及び前記背側部それぞれに、横方向に伸長した複数本の弾性部材を有し、前記外装体と前記吸収体とが重なる領域においては、伸縮性がないか又は該重なる領域の横方向外側よりも伸縮性が弱いパンツ型吸収性物品を提供するものである。
本発明のパンツ型吸収性物品によれば、着用時に吸収体が非肌当接面側に隆起してポケットを形成し易くなされており、着用者の排泄部への密着性を高め、排泄物の漏れを効果的に防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 図2は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつを伸長させて拡げた状態を表面シート側から見た平面図である。 図3は、図2に示すパンツ型使い捨ておむつの具備する吸収体と弾性部材を有する外装体との位置関係を説明する要部拡大平面図である。 図4(a)は、本発明の他の実施形態のパンツ型使い捨ておむつの備える吸収体の平面図であり、図4(b)は、本発明の更に他の実施形態のパンツ型使い捨ておむつの備える吸収体の平面図である。
以下、本発明のパンツ型吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき、図1〜図3を参照しながら説明する。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」ともいう。)は、図1,図2に示すように、外装体2と、外装体2の内側に固定された吸収体31を含む吸収性本体3とを具備している。おむつ1は、図1,図2に示すように、装着時に装着者の腹側に配される腹側部A、装着時に装着者の背側に配される背側部B、腹側部A及び背側部Bの間に配される股下部Cを有し、外装体2における腹側部Aに位置する両側縁部2d,2dと外装体2における背側部Bに位置する両側縁部2e,2eとが接合されて、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている。以下、おむつ1について、詳述する。
おむつ1は、図1〜図3に示すように、中心線CLに対して左右対称に形成されている。従って以下の説明では、左右対称な部分については、主に、右側について説明する。
また、本明細書において、「肌当接面側」とは、吸収性本体3などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面側であり、「非肌当接面側」とは、吸収性本体などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面側である。
おむつ1は、図1〜図3に示すように、腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに亘る方向の縦方向(以下「Y方向」ともいう。Y方向:中心線CLに平行な方向をいう。)と、縦方向(Y方向)に直交する横方向(以下「X方向」ともいう。)とを備えている。おむつ1の備える外装体2は、図1に示すように、おむつ1の外観を構成しており、図2に示すように、伸長状態において、おむつ1の縦方向(Y方向)に、腹側部A、股下部C、背側部Bを有している。腹側部A、背側部B及び股下部Cは、図2に示す展開状態のおむつ1において、その縦方向(Y方向)の全長を略3等分に区分したときの各領域である。
外装体2は、図2に示すように、縦方向(Y方向)中央部の両側部において内方に括れている。本実施形態のおむつ1においては、外装体2の腹側部A側の両側縁部2d,2dの内面と外装体2の背側部B側の両側縁部2e,2eの内面同士を互いに重ね合わせ、合掌状に固定することにより、図1に示すように、一対のサイドシール部5,5が形成されるとともに、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている。
おむつ1は、図2に示すように、外装体2における腹側部A及び背側部Bそれぞれに、横方向(X方向)に伸長した複数本の弾性部材4を有している。詳述すると、本実施形態のおむつ1の有する弾性部材4は、複数本のウエスト弾性部材41、複数本の胴回り弾性部材42及び複数本のレッグ弾性部材43からなる。外装体2は、本実施形態においては、図2に示すように、非肌当接面側にパンツ型使い捨ておむつ1の最外表面となる外層シート21と、外層シート21の内面側(肌当接面側)に配され、ホットメルト等の接着剤やヒートシール等の融着により固定される内層シート22とから形成されている。本実施形態の外層シート21は、内層シート22の縦方向(Y方向)の両外方縁よりそれぞれ延出しており、延出した部分が吸収性本体3側に折り返され、折り返された外層シート21が、吸収性本体3の縦方向(Y方向)の両外方縁部上を被覆している。外装体2を構成する外層シート21及び内層シート22の間に、図1,図2に示すように、弾性部材4であるウエスト弾性部材41、胴回り弾性部材42及びレッグ弾性部材43が配されていることにより、おむつ1の外装体2には、ウエスト弾性領域(ウエストギャザー)、胴回り弾性領域(胴回りギャザー)及び環状の一対のレッグ弾性領域(レッグギャザー)が形成されている。
ウエスト弾性領域(ウエストギャザー)は、図1,図2に示すように、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、横方向(X方向)に伸長した状態で、複数本のウエスト弾性部材41を、ウエスト開口部WOの開口縁から股下部Cに向かって40mmまでの領域に間欠的に配し、外装体2の外層シート21又は内層シート22に固定することにより形成されている。胴回り弾性領域(胴回りギャザー)も同様に、図1,図2に示すように、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、横方向(X方向)に伸長した状態で、複数本の胴回り弾性部材42を、ウエスト弾性部材41より股下部C寄り(内方側)に間欠的に配し、外装体2の外層シート21又は内層シート22に固定することにより形成されている。レッグ弾性領域(レッグギャザー)は、図1,図2に示すように、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、外装体2の括れに沿って伸長した状態で、複数本のレッグ弾性部材43を、互いに間隔を空けて配し、外装体2の外層シート21又は内層シート22に固定することにより形成されている。
本発明のおむつ1では、外装体2と吸収体31が重なる領域では伸縮性がないか、胴回りの横方向において、前記重なる領域より外側の領域よりも伸縮性が弱い。このために、有効な非肌面側への隆起が達成できる。ここで、「胴回りの横方向において、前記重なる領域より外側の領域よりも伸縮性が弱い」とは、胴回り領域を自然状態(弛緩状態)から横方向に引張ったときの最大伸長率({[最大伸長時長さ−弛緩状態長さ]/弛緩状態長さ}×100)が、重なる領域でその外側の領域よりも小さいことを意味する。本実施形態では、おむつ1の有する弾性部材4は、外装体2と吸収体31とが重なる領域においては伸縮性を発現する状態で配されていない。ここで、「伸縮性を発現する状態で配されていない」とは、弾性部材4が前記重なる領域に配されていない形態を意味するのみならず、前記重なる領域に配されていたとしても、各弾性部材4が細かく分断されていたり過剰の熱を付与されていたりして、もはや伸縮性を失ってしまった状態で配されている場合も含む意味である。具体的には、本実施形態のおむつ1においては、複数本の胴回り弾性部材42の内、外装体2と吸収体31とが重なる領域に位置する腹側部A側の胴回り弾性部材42は、吸収性本体3の有する吸収体31の両側縁それぞれと一対のサイドシール部5それぞれとの間においては横方向(X方向)に伸長した状態で配されているが、該重なる領域においては、各胴回り弾性部材42が細かく分断され伸縮性を失ってしまった状態で配されている。背側部B側の胴回り弾性部材42についても、腹側部A側の胴回り弾性部材42と同様に、外装体2と吸収体31とが重なる領域においては、各胴回り弾性部材42が細かく分断され伸縮性を失ってしまった状態で配されている。
また、少なくとも背側部Bにおいては、吸収性本体3の縦方向(Y方向)外方縁と吸収体31の縦方向(Y方向)外方縁との間隔L(図2参照)の50%以上の領域に、弾性部材4(本実施形態においては胴回り弾性部材42)が配されていないことが柔軟な非肌面側への突出形状が形成され易くなるので好ましく、間隔Lの領域には、弾性部材4(本実施形態においては胴回り弾性部材42)が配されていないことが更に好ましい。言い換えれば、本実施形態のおむつ1においては、複数本の胴回り弾性部材42が、間隔Lの50%以上の領域を除いて、該領域より縦方向(Y方向)外方の領域及び内方の領域に、間欠的に配されていることが好ましい。
また、後述するように、吸収体31を構成する中央吸収体311が、背側切欠部313のみならず腹側切欠部314も有する場合には、腹側部Aにおいても、背側部Bと同様に、吸収性本体3の縦方向(Y方向)外方縁と吸収体31の縦方向(Y方向)外方縁との間隔L(図2参照)の50%以上の領域に、弾性部材4(本実施形態においては胴回り弾性部材42)が配されていないことが好ましく、間隔Lの領域には、弾性部材4(本実施形態においては胴回り弾性部材42)が配されていないことが更に好ましい。
外装体2の内側に固定された吸収性本体3は、図2に示すように、実質的に縦長の長方形状であり、液透過性の表面シート32、液不透過性(撥水性も含む)の裏面シート33、両シート32,33間に介在する吸収体31を備えている。また、吸収性本体3は、図2に示すように、吸収性本体3の縦方向(Y方向)の両側部3d,3dに、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス34,34を備えている。各側方カフス34の自由端部近傍には、図2に示すように、立体ギャザー形成用弾性部材35が縦方向(Y方向)に伸長した状態で配されている。側方カフス34は、おむつの着用時に自由端部側が起立し、所謂立体ギャザーとなり横方向(X方向)への体液の流出が阻止される。
吸収性本体3の備える吸収体31は、図2,図3に示すように、中央吸収部としての中央吸収体311と、中央吸収体311の両側縁部311d,311dに沿って対称的に配された一対のサイド吸収部としてのサイド吸収体312,312とを有し、中央吸収体311と一対のサイド吸収体312,312それぞれとは、少なくとも股下部Cにおいて分離している。中央吸収体311は、図2,図3に示すように、縦方向(Y方向)の背側部B側の端部311bに、股下部Cに向かって凸状に切り欠かれた背側切欠部313を有している。吸収体31は、図2,図3に示すように、中央吸収体311と、一対のサイド吸収体312,312と、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなる透水性の被覆シート(図示せず)とを有し、中央吸収体311及び一対のサイド吸収体312,312の全体が、透水性の被覆シート(図示せず)で被覆されて形成されている。
中央吸収体311は、図2に示すように、吸収性本体3の縦方向(Y方向)両外方縁それぞれから間隔L(図2参照)を空けて、吸収性本体3の縦方向(Y方向)に、腹側部Aから背側部Bに亘って配されている。各間隔Lは、1〜300mmであることが好ましく、10〜260mmであることが好適な非肌面側への隆起形状を形成しやすくなるので更に好ましい。中央吸収体311は、図2に示すように、背側部B側の端部311bに背側切欠部313を有しており、本実施形態においては、図3に示すように、背側部側の両角部311e,311eそれぞれが円弧状に形成されている。
背側切欠部313は、本実施形態においては、図2,図3に示すように、中央吸収体311の背側部B側の端部311bの横方向(X方向)中央部を、股下部Cに向かって三角形状に切り欠いて形成されている。従って、中央吸収体311は、本実施形態においては、図2,図3に示すように、背側部B側において、Y字状に形成されている。切り欠かれた部分の面積は、500〜3100mm2であることが好ましく、1000〜2600mm2であることが更に好ましい。尚、背側切欠部313の形状は、三角形状でなくても、このような面積を有するように切り欠かれていれば半円形状、半楕円形状、四角形状、多角形状等であってもよい。
上述したように、中央吸収体311は、本実施形態においては、図3に示すように、背側部B側の両角部311e,311eそれぞれが横方向(X方向)外方に向かって円弧状に形成されている。こうすることで、非肌面側への隆起が生じ易くなるとともに、着用者肌への当たり方が柔らかくなるので、好ましい。各角部311eの曲率半径は、3〜20mmであることが好ましく、5〜15mmであることが更に好ましい。
また、本実施形態においては、中央吸収体311は、図2に示すように、縦方向(Y方向)の腹側部A側の端部311aにも、股下部Cに向かって凸状に切り欠かれた腹側切欠部314を有している。また、本実施形態においては、図2に示すように、中央吸収体311の腹側部A側の両角部も、円弧状に形成されている。背側部Bにおいて円弧状にしたのと同様の観点から好ましい。
腹側切欠部314は、本実施形態においては、図2に示すように、背側切欠部313と同様に、中央吸収体311の腹側部A側の端部311aの横方向(X方向)中央部を、股下部Cに向かって三角形状に切り欠いて形成されている。従って、中央吸収体311は、本実施形態においては、図2に示すように、腹側部A側においても、Y字状に形成されている。切り欠かれた部分の面積は、500〜3100mm2であることが好ましく、1000〜2200mm2であることが更に好ましい。防漏性の観点から、腹側部分の吸収材は多いほうが良く、特に男性の座位姿勢の場合は、前モレ頻度が高いため、腹側切欠部314の面積の方が背側切欠部313の面積より小さいことが好ましい。
尚、腹側切欠部314の形状は、背側切欠部313と同様に、三角形状でなくても、このような面積を有するように切り欠かれていれば半円形状、半楕円形状、四角形状、多角形状等であってもよい。
上述したように、中央吸収体311は、本実施形態においては、図2に示すように、腹側部A側の両角部も、背側部B側の角部311eと同様に、それぞれが横方向(X方向)外方に向かって円弧状に形成されており、各角部の曲率半径は、3〜20mmであることが好ましく、5〜15mmであることが更に好ましい。
一対のサイド吸収体312,312それぞれは、中央吸収体311と少なくとも股下部Cにおいて分離していればよいが、本実施形態においては、図2に示すように、中央吸収体と、背側部B側から腹側部A側に亘って分離している。詳述すると、各サイド吸収体312は、股下部Cのみならず、その縦方向(Y方向)の背側部B側の端部312bにおいても、腹側部A側の端部312aにおいても中央吸収体311と連設されておらず、中央吸収体311と独立して配されている。
各サイド吸収体312の縦方向(Y方向)の長さは、中央吸収体311の縦方向(Y方向)の長さの20%〜95%好ましくは60%〜80%であることが好ましい。尚、各サイド吸収体312及び中央吸収体311の縦方向(Y方向)の長さは、縦方向(Y方向)に最も長い位置での長さである。
また、各サイド吸収体312と中央吸収体311とは、5〜40mmの間隔を空けて配されていることが好ましく、10〜30mmの間隔を空けて配されていることが防漏性の観点から更に好ましい。尚、各サイド吸収体312と中央吸収体311との間隔は、最も狭い位置での長さである。
吸収性本体3は、中央吸収体311及び一対のサイド吸収体312,312を被覆シート(図示せず)で被覆して形成される吸収体31を挟持するように、表面シート32と裏面シート33とがホットメルト等の接着手段等により固定されて形成されており、一対のサイド吸収体312,312と中央吸収体311との分離している部分や、背側切欠部313においては、被覆シート(図示せず)を介して表面シート32及び裏面シート33が固定されて形成されている。尚、本実施形態においては、中央吸収体311が腹側切欠部314も有しているため、腹側切欠部314においても、被覆シート(図示せず)を介して表面シート32及び裏面シート33が固定されて形成されている。
吸収性本体3は、外装体2の内側に固定されており、本実施形態においては、縦方向(Y方向)の背側部B側の端部3b及び腹側部A側の端部3aそれぞれにおいて、横方向(X方向)の全面に亘って外装体2と固定されている。詳述すると、吸収性本体3は、外装体2の横方向(X方向)中央部において、中心線CLに沿って、吸収性本体3の裏面シート33の非肌当接面及び外装体2の内層シート22の肌当接面が、ホットメルト等の接着手段等により固定されている。また、縦方向(Y方向)の背側部B側の端部3b及び腹側部A側の端部3aそれぞれにおいては、横方向(X方向)の全面に亘って、吸収性本体3の裏面シート33の非肌当接面及び外装体2の内層シート22の肌当接面が、ホットメルト等の接着手段等により固定されている。従って、I字状に塗布されたホットメルト等の接着手段等により、吸収性本体3は外装体2の内側に固定されている。
吸収性本体3の背側部B側の端部3bにおいて、横方向(X方向)の全面に亘って外装体2と固定されている吸収性本体3の縦方向(Y方向)の領域は、吸収性本体3の縦方向(Y方向)外方縁から中央吸収体311の背側切欠部313の頂部(股下部C側の頂部)までの領域であることが好ましい。また、本実施形態のように、中央吸収体311が腹側切欠部314も有する場合には、吸収性本体3の腹側部A側の端部3aにおいても、横方向(X方向)の全面に亘って外装体2と固定されている吸収性本体3の縦方向(Y方向)の領域は、吸収性本体3の縦方向(Y方向)外方縁から中央吸収体311の腹側切欠部314の頂部(股下部C側の頂部)までの領域であることが好ましい。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1の形成材料について説明する。
外装体2を構成する外層シート21と内層シート22としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、外層シート21及び内層シート22としては、撥水性の不織布等を用いることができる。
吸収性本体3を構成する表面シート32、裏面シート33、吸収体31及び側方カフス34を形成するシートとしては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート32としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート33としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。側方カフス34を形成するシートとしては、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。吸収体31の有する中央吸収体311及び一対のサイド吸収体312,312としては、吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成された吸収コア等を用いることができる。
ウエスト弾性領域(ウエストギャザー)を形成するウエスト弾性部材41、胴回り弾性領域(胴回りギャザー)を形成する胴回り弾性部材42、レッグ弾性領域(レッグギャザー)を形成するレッグ弾性部材43、及び側方カフス34に配される立体ギャザー形成用弾性部材35としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができ、例えば、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。
サイドシール部5の接合には、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられる接着剤や、ヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等の融着手段が用いられる。吸収性本体3と外装体2との固定や、表面シート32、裏面シート33、側方カフス35の固定も同様に、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるホットメルト等の接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等の融着手段が用いられる。
上述した本発明の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」ともいう。)を使用した際の作用効果について説明する。
本実施形態のおむつ1は、図2,図3に示すように、吸収体31が、中央吸収体311と、一対のサイド吸収体312,312とを有し、中央吸収体311が、縦方向(Y方向)の背側部B側の端部311bに背側切欠部313を有している。ここで、上述したように、吸収性本体3よりも外方の外装体2においては、外層シート21と内層シート22とが、複数本の弾性部材4を挟んで、ホットメルト等の接着剤やヒートシール等の融着により固定されている。また、上述したように、吸収性本体3の背側部Bにおいては、吸収性本体3の縦方向(Y方向)の外方縁から吸収体31の有する中央吸収体311の背側切欠部313までの領域で、被覆シート(図示せず)を介して表面シート32及び裏面シート33がホットメルト等の接着手段等により固定され、更に外層シート21と内層シート22とがホットメルト等の接着剤やヒートシール等の融着により固定されている。従って、背側部Bにおいては、吸収性本体3の外方縁から背側切欠部313までの領域の方が、部材数が多いため、吸収性本体3よりも外方の外装体2の領域よりも剛性が高くなる。また、背側切欠部313を有する中央吸収体311の縦方向(Y方向)の外方縁から股下部Cに向かう領域では、吸収体31(中央吸収体311,一対のサイド吸収体312)を有するため、該領域の方が、吸収性本体3の外方縁から背側切欠部313までの領域よりも剛性が高くなる。また、本実施形態のおむつ1においては、図2,図3に示すように、外装体2が、腹側部A及び背側部Bそれぞれに、横方向(X方向)に伸長した複数本の弾性部材4を有し、弾性部材4が、吸収性本体3の有する吸収体31の両側縁それぞれと一対のサイドシール部5それぞれとの間においては横方向(X方向)に伸長した状態で配されているが、外装体2と吸収体31とが重なる領域においては伸縮性を発現する状態で配されていない。従って、図1に示すように、本実施形態のおむつ1は、装着前の状態の背側部Bにおいて、複数本の弾性部材4が収縮すると、吸収性本体3よりも外方の外装体2の領域よりも剛性の高い、吸収性本体3の外方縁から背側切欠部313までの領域が非肌当接面側に隆起してポケットを形成し易い。また、背側切欠部313を有する中央吸収体311の外方縁から股下部Cに向かう領域は、中央吸収体311と一対のサイド吸収体312,312それぞれとが、少なくとも股下部Cにおいて分離しているので、着用時に吸収体31(特に中央吸収体311)が非肌当接面側に隆起してポケットを形成し易い。従って、着用時に、着用者の排泄部への密着性を高め、排泄物の漏れを効果的に防止することができる。
また、本実施形態のおむつ1は、図2,図3に示すように、吸収体31の有する中央吸収体311における背側部B側の両角部311e,311eそれぞれが、横方向(X方向)外方に向かって円弧状に形成されている。従って、吸収性本体3の外方縁から背側切欠部313までの領域が、両角部311e,311eそれぞれの円弧状に沿って、非肌当接面側に隆起し易く、更にポケットを形成し易い。
また、本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、一対のサイド吸収体312,312は、股下部Cのみならず、その縦方向(Y方向)の背側部B側の端部312bにおいても、腹側部A側の端部312aにおいても中央吸収体311と連設されておらず、中央吸収体311と独立して配されている。従って、着用時に、中央吸収体311が非肌当接面側に隆起し易く、更にポケットを形成し易い。
また、本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、中央吸収体311が腹側部A側の端部にも腹側切欠部314を有し、また、中央吸収体311の腹側部A側の両角部も、円弧状に形成されている。従って、本実施形態のおむつ1は、装着前の状態の腹側部Aにおいても、複数本の弾性部材4の収縮により、吸収性本体3の外方縁から腹側切欠部314までの領域も非肌当接面側に隆起してポケットを形成し易い。従って、着用時に、背側部B及び腹側部A側それぞれにおいて、着用者の排泄部への密着性を高め、排泄物の漏れを効果的に防止することができる。
また、本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、吸収性本体3が、縦方向(Y方向)の背側部B側の端部3b及び腹側部A側の端部3aそれぞれにおいて、横方向(X方向)の全面に亘って外装体2と固定されている。従って、本実施形態のおむつ1は、吸収性本体3の外方縁から背側切欠部313までの領域が非肌当接面側に隆起し易く、更にポケットを形成し易い。特に、本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、複数本の胴回り弾性部材42が、間隔L(図2参照)の50%以上の領域を除いて、該領域より縦方向(Y方向)外方の領域及び内方の領域に間欠的に配されているので、吸収性本体3の外方縁から背側切欠部313までの領域が非肌当接面側に隆起し易く、更にポケットを形成し易い。
本発明のパンツ型吸収性物品であるパンツ型使い捨ておむつは、上述の実施形態のパンツ型使い捨ておむつに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上述の実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1においては、図2に示すように、各サイド吸収体312は、中央吸収体と、背側部B側から腹側部A側に亘って分離しており、股下部Cのみならず、その縦方向(Y方向)の背側部B側の端部312bにおいても、腹側部A側の端部312aにおいても中央吸収体311と連設されておらず、中央吸収体311と独立して配されているが、背側部B側の端部312b及び腹側部A側の端部312aのいずれか一方が中央吸収体311と連設されていてもよく、背側部B側の端部312b及び腹側部A側の端部312aのいずれも中央吸収体311と連設されていてもよい。例えば、図4(a)に示す吸収体31における各サイド吸収体312は、背側部B側の端部312bが中央吸収体311と連設されており、腹側部A側の端部312aが中央吸収体311と連設されておらず、開放されている。また、図4(b)に示す吸収体31における各サイド吸収体312は、背側部B側の端部312bが中央吸収体311と連設されており、腹側部A側の端部312aも中央吸収体311と連設されている。
また、パンツ型吸収性物品は、幼児又は成人用のパンツ型使い捨ておむつの他、パンツ型の生理用ナプキン等であってもよい。
1 パンツ型使い捨ておむつ
2 外装体
2d 腹側部A側の側縁部
2e 背側部B側の側縁部
21 外層シート
22 内層シート
3 吸収性本体
3d 縦方向(Y方向)の側部
31 吸収体
311 中央吸収体
311a 腹側部A側の端部
311b 背側部B側の端部
311d 側縁部
311e 背側部B側の角部
312 サイド吸収体
313 背側切欠部
314 腹側切欠部
32 表面シート
33 裏面シート
34 側方カフス
35 立体ギャザー形成用弾性部材
4 弾性部材
41 ウエスト弾性部材
42 胴回り弾性部材
43 レッグ弾性部材
5 サイドシール部
A 腹側部,B 背側部,C 股下部
CL おむつの縦方向に延びる中心線

Claims (5)

  1. 装着時に装着者の腹側に配される腹側部、背側に配される背側部、前記腹側部及び前記背側部の間に配される股下部を有し、前記腹側部から股下部を介して背側部に亘る方向の縦方向とこれに直交する横方向とを備え、外装体と、該外装体の内側に固定された、吸収体を含む吸収性本体とを具備し、該外装体における前記腹側部及び前記背側部に位置するそれぞれの両側縁部が接合されて、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収体は、中央吸収部と、該中央吸収部の両側縁部に沿って対称的に配された一対のサイド吸収部とを有し、前記中央吸収部と一対の前記サイド吸収部それぞれとは、少なくとも前記股下部において分離しており、
    前記中央吸収部は、縦方向の前記背側部側の端部に、前記股下部に向かって凸状に切り欠かれた背側切欠部を有しており、
    前記外装体における前記腹側部及び前記背側部それぞれに、横方向に伸長した複数本の弾性部材を有し、前記外装体と前記吸収体とが重なる領域においては、伸縮性がないか又は該重なる領域の横方向外側よりも伸縮性が弱いパンツ型吸収性物品。
  2. 前記中央吸収部は、前記背側部側の両角部それぞれが円弧状に形成されている請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記中央吸収部と一対の前記サイド吸収部それぞれとは、前記背側部側から前記腹側部側に亘って分離している請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記中央吸収部は、縦方向の前記腹側部側の端部に、前記股下部に向かって凸状に切り欠かれた腹側切欠部を有し、且つ前記腹側部側の両角部それぞれが円弧状に形成されている請求項1〜3の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記吸収性本体は、縦方向の前記背側部側及び前記腹側部側の端部それぞれにおいて、横方向の全面に亘って前記外装体と固定されている請求項1〜4の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
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