JP2012051175A - 防眩フィルムの製造方法および防眩フィルム作製のための金型の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型用基材1の表面を研磨する研磨工程と、研磨された面に平坦部と凹部3からなる第1凹凸面4を形成する第1凹凸面形成工程と、第1凹凸面をエッチング処理によって鈍らせて第2凹凸面11を形成する第2凹凸面形成工程と、形成された第2凹凸面にクロムめっきを施すめっき工程とを含み、第1凹凸面における平坦部の占める面積をA(%)とし、凹部の平均深さをB(μm)とし、凹部の中心間直線距離の平均値をC(μm)とし、第2凹凸面形成工程におけるエッチング深さをD(μm)としたときに、特定の条件を満たすことを特徴とする防眩フィルム製造用金型の製造方法ならびに当該金型を用いた防眩フィルムの製造方法。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の金型の製造方法の好ましい一例を模式的に示す図である。図1には各工程での金型の断面を模式的に示している。本発明の金型の製造方法は、〔1〕研磨工程と、〔2〕第1凹凸面形成工程と、〔3〕第2凹凸面形成工程と、〔4〕めっき工程とを基本的に含む。以下、図1を参照しながら、本発明の金型の製造方法の各工程について詳細に説明する。
本発明の金型の製造方法ではまず、金型に用いる基材の表面を研磨する。当該工程を経て、基材表面は、鏡面に近い状態に研磨されることが好ましい。これは、基材となる金属板や金属ロールは、所望の精度にするために、切削や研削などの機械加工が施されていることが多く、それにより基材表面に加工目が残っているためである。また、後述するように金型に用いる基材が表面に銅めっきまたはニッケルめっきが施された状態であっても、上述した加工目が残ることがあるし、また、めっきした状態で、表面が完全に平滑になるとは限らないためである。すなわち、このような深い加工目などが残った表面に後述する工程を施したとしても、各工程を施した後に形成される凹凸よりも加工目などの凹凸の方が深いことがあり、加工目などの影響が残る可能性があり、そのような金型を用いて防眩フィルムを製造した場合には、光学特性に予期できない影響を及ぼすことがある。図1(a)には、平板状の金型用基材1が研磨工程によって鏡面研磨された表面2を有するようにされた状態を模式的に示している。
続く第1凹凸面形成工程では、上述した研磨工程によって鏡面研磨を施した基材1の表面2に、平坦部と凹部からなる第1凹凸面を形成する。図1(b)には、基材1の表面2に凹部3が形成され、平坦部5と凹部3からなる第1凹凸面4が形成された状態を模式的に示している。
本発明の金型の製造方法において、第1凹凸面において形成される平坦部5の占める面積の割合Aは式(1)を満たすことが好ましい。図3は、第1凹凸面の断面を模式的に示す図である。図3に示すように第1凹凸面において形成されるある一つの平坦部5の直線距離およびある一つの凹部3の直線距離をそれぞれXおよびYとしたとき、精度良く第1凹凸面を形成するためにはXの平均値XAVEおよびYの平均値YAVEはともに10μm以上であることが好ましい。それぞれの平均値XAVEもしくはYAVEが10μm未満である場合には、直線距離XもしくはYのわずかな変動の及ぼす影響が大きくなり、結果として得られる表面形状に予期せぬムラなどが発生するためである。ここである一つの平坦部の直線距離Xの平均値XAVEおよびある一つの凹部の直線距離Yの平均値YAVEは平坦部の占める面積の割合Aと後述する凹部間の中心間直線距離の平均値Cを用いて次のように表すことができる。
第1の好ましい第1凹凸面形成工程は、〔2−1−1〕感光性樹脂膜塗布工程と、〔2−1−2〕露光工程と、〔2−1−3〕現像工程と、〔2−1−4〕エッチング工程と、〔2−1−5〕感光性樹脂膜剥離工程とを基本的に含む。図6は、本発明の金型の製造方法における第1の好ましい第1凹凸面形成工程を模式的に示す図である。図6には各工程での金型の断面を模式的に示している。
感光性樹脂膜塗布工程では、上述した研磨工程によって鏡面研磨を施した基材1の表面2に、感光性樹脂を溶媒に溶解した溶液として塗布し、加熱・乾燥することにより、感光性樹脂膜を形成する。図6(a)には、基材1の表面2に感光性樹脂膜6が形成された状態を模式的に示している。
続く露光工程では、所定のパターンを上述した感光性樹脂膜形成工程で形成された感光性樹脂膜6上に露光する。露光工程に用いる光源は塗布された感光性樹脂の感光波長や感度等に合わせて適宜選択すればよく、たとえば、高圧水銀灯のg線(波長:436nm)、高圧水銀灯のh線(波長:405nm)、高圧水銀灯のi線(波長:365nm)、半導体レーザー(波長:830nm、532nm、488nm、405nmなど)、YAGレーザー(波長:1064nm)、KrFエキシマーレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマーレーザー(波長:193nm)、F2エキシマーレーザー(波長:157nm)などを用いることができる。
続く現像工程においては、感光性樹脂膜6にネガ型の感光性樹脂を用いた場合には、露光されていない領域8は現像液によって溶解され、露光された領域7のみ金型用基材上に残存し、続く第1エッチング工程においてマスクとして作用する。一方、感光性樹脂膜6にポジ型の感光性樹脂を用いた場合には、露光された領域7のみ現像液によって溶解され、露光されていない領域8が金型用基材上に残存して、続く第1エッチング工程におけるマスクとして作用する。
続くエッチング工程では、上述した現像工程後に金型用基材表面上に残存した感光性樹脂膜をマスクとして用いて、主にマスクの無い箇所の金型用基材をエッチングする。図6(e)にはエッチング工程によって、主にマスクの無い箇所10の金型用基材1がエッチングされる状態を模式的に示している。
続く感光性樹脂膜剥離工程では、エッチング工程でマスクとして使用した残存する感光性樹脂膜を完全に溶解し除去する。感光性樹脂膜剥離工程では剥離液を用いて感光性樹脂膜を溶解する。剥離液としては、上述した現像液と同様のものを用いることができ、pH、温度、濃度および浸漬時間などを変化させることによって、ネガ型の感光性樹脂膜を用いた場合には露光部の、ポジ型の感光性樹脂膜を用いた場合には非露光部の感光性樹脂膜を完全に溶解して除去する。感光性樹脂膜剥離工程における剥離方法についても特に制限されず、浸漬剥離、スプレー剥離、ブラシ剥離、超音波剥離などの方法を用いることができる。
第2の好ましい第1凹凸面形成工程は、上記研磨された面に凹部を切削加工によって形成する切削工程を基本的に含む。図8には、金型用基材の表面に凹部が形成された状態を模式的に示している。
第3の好ましい第1凹凸面形成工程は、〔2−3−1〕着色塗料塗布工程と、〔2−3−2〕レーザー照射工程と、〔2−3−3〕エッチング工程と、〔2−3−4〕着色塗膜剥離工程を基本的に含む。図12は、本発明の金型の製造方法における第3の好ましい第1凹凸面形成工程を模式的に示す図である。図12には各工程での金型の断面を模式的に示している。
着色塗料塗布工程では、上述した研磨工程によって鏡面研磨を施した基材1の表面2に、着色塗料を塗布し、加熱・乾燥することにより、着色塗膜22を形成する。図12(a)には、基材1の表面2に着色塗膜22が形成された状態を模式的に示している。
続くレーザー照射工程では、所定のパターンを上述した着色塗料塗布工程で形成された着色塗膜22上にレーザーアブレーションによって描画する。すなわち、レーザー光を着色塗膜22上に照射し、着色塗膜22中の光吸収体でレーザー光を吸収して熱に変換し、可燃物質を酸化剤の下で瞬間に加熱蒸発させ、後のエッチング工程の際にエッチング処理を行う領域の金型用基材表面を露出する。この際にレーザー光を照射しなかった領域は後のエッチング工程においてマスクとして作用する。レーザー照射工程に用いる光源は着色塗膜22をレーザーアブレーション可能であるものを適宜選択すればよく、たとえば、YAGレーザー(波長:1064nm)や波長が800nm前後の半導体レーザーなどを用いることができる。
続くエッチング工程では、上述したレーザー照射工程後に金型用基材表面上に残存した着色塗膜をマスクとして用いて、主にマスクの無い箇所の金型用基材をエッチングする。図12(c)にはエッチング工程によって、主にマスクの無い箇所の金型用基材1がエッチングされる状態を模式的に示している。
続く着色塗膜剥離工程では、エッチング工程でマスクとして使用した残存する着色塗膜22を完全に溶解し除去する。着色塗膜剥離工程では剥離液を用いて着色塗膜22を溶解する。剥離液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水などの無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミンなどの第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミンなどの第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミンなどの第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジンなどの環状アミン類などのアルカリ性水溶液、キシレン、トルエンなどの有機溶剤などを使用することができる。着色塗膜剥離工程における剥離方法についても特に制限されず、浸漬剥離、スプレー剥離、ブラシ剥離、超音波剥離などの方法を用いることができる。
第2凹凸面形成工程では、第1凹凸面形成工程によって形成された第1凹凸面4の表面形状を、エッチング処理によって鈍らせる。このエッチング処理によって、第1凹凸面4の表面形状における表面傾斜の急峻な部分がなくなり、得られた金型を用いて製造された防眩フィルムの光学特性が好ましい方向へと変化する。図1(c)には、エッチング処理によって、基材1の第1凹凸面4の表面形状が鈍化し、表面傾斜が急峻な部分が鈍らされ、緩やかな表面傾斜を有する第2凹凸面11が形成された状態が示されている。
続くめっき工程において、金型の最表面に高い硬度と小さい摩擦係数を有するクロムめっき層を形成することによって金型の最表面を保護する。図1(d)には、上述したように第2凹凸面形成工程のエッチング処理によって形成された第2凹凸面11にクロムめっき層23を形成した状態が示されている。
本発明はまた、上述した本発明の金型の製造方法で得られた金型を用いた防眩フィルムの製造方法についても提供する。すなわち、本発明の防眩フィルムの製造方法は、本発明の金型の製造方法で製造された金型の凹凸面を透明樹脂フィルムに転写する工程と、金型の凹凸面が転写された透明樹脂フィルムを金型から剥がす工程とを含む。このような本発明の防眩フィルムの製造方法によって、好ましい光学特性を示す防眩フィルムが好適に製造される。
(平坦部の占める面積の割合A)
顕微鏡eclipse 80i((株)ニコン製)を用いて第1凹凸面を上方から観察した。測定の際、対物レンズの倍率は10倍として測定を行った。水平分解能ΔxおよびΔyはともに1.93μmであり、測定面積は1236μm×927μmであった。得られた顕微鏡観察画像の中央部から256個×256個(測定面積で494μm×494μm)のデータをサンプリングし、画像処理ソフトImageJ(アメリカ国立衛生研究所製)を用いて、平坦部が白表示で、凹部が黒表示である二階調の二値化画像に変換した。この二値化画像より白色の画素数と黒色の画素数を求め、以下の式で平坦部の占める面積の割合Aを求めた。
(凹部の深さB)
三次元顕微鏡PLμ2300(Sensofar社製)を用いて、防眩フィルムの表面形状を測定し、凹部の深さを求めた。測定の際、対物レンズの倍率は50倍として測定を行った。
平坦部の占める面積の割合Aを求める際に得られた二値化画像の階調を二次元関数h(x,y)として求めた。得られた二次元関数h(x,y)を離散フーリエ変換して二次元関数H(fx,fy)を求めた。二次元関数H(fx,fy)を二乗してパワースペクトルの二次元関数H2(fx,fy)を計算し、二次元関数H2(fx,fy)の逆フーリエ変換より自己相関関数R(x,y)を計算した。得られた自己相関関数R(x,y)のy=0の断面から、原点から最も近い極大値を求めることによって凹部の中心間直線距離の平均値Cを求めた。
(ヘイズ)
防眩フィルムのヘイズは、JIS K 7136に規定される方法で測定した。具体的には、この規格に準拠したヘイズメータHM−150型(村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した。防眩フィルムの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。一般的にヘイズが大きくなると、画像表示装置に適用したときに画像が暗くなり、その結果、正面コントラストが低下しやすくなる。それ故に、ヘイズは低い方が好ましい。
JIS K 7105に準拠したスガ試験機(株)製の写像性測定器「ICM−1DP」を用いて、防眩フィルムの透過鮮明度を測定した。この場合も、サンプルの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて防眩層の微細な凹凸形状面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。この状態でガラス側から光を入射させ、測定を行なった。ここでの測定値は、暗部と明部との幅がそれぞれ0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmである4種類の光学くしを用いて測定された値の合計値である。この場合の透過鮮明度の最大値は400%となる。一般的に透過鮮明度は低くなると、画像表示装置に適用した時に画像の鮮明性が低下する。それ故に、透過鮮明度は高い方が好ましい。
JIS K 7105に準拠したスガ試験機(株)製の写像性測定器「ICM−1DP」を用いて、防眩フィルムの反射鮮明度を測定した。この場合も、サンプルの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて防眩層の微細な凹凸形状面が表面となるように黒色アクリル基板に貼合してから、測定に供した。この状態で凹凸形状面側から光を45°で入射させ、測定を行なった。ここでの測定値は、暗部と明部との幅がそれぞれ0.5mm、1.0mmおよび2.0mmである4種類の光学くしを用いて測定された値の合計値である。この場合の反射鮮明度の最大値は300%となる。一般的に反射鮮明度は高くなると、防眩性が低下し、映り込みが発生しやすくなる。それ故に、反射鮮明度は低い方が好ましい。
(映り込み、白ちゃけの目視評価)
防眩フィルムの裏面からの反射を防止するために、凹凸面が表面となるように黒色アクリル樹脂板に防眩フィルムを貼合し、蛍光灯のついた明るい室内で凹凸面側から目視で観察し、蛍光灯の映り込みの有無、白ちゃけの程度を目視で評価した。映り込み、白ちゃけは、それぞれ1から3の3段階で次の基準により評価した。
2:映り込みが少し観察される。
白ちゃけ 1:白ちゃけが観察されない。
3:白ちゃけが明瞭に観察される。
ギラツキは、以下の方法で評価した。すなわち、市販の液晶テレビ(LC−32GH3、シャープ(株)製)から表裏両面の偏光板を剥離した。それらオリジナル偏光板の代わりに、背面側および表示面側とも、偏光板(スミカラン SRDB31E、住友化学(株)製)を、それぞれの吸収軸がオリジナルの偏光板の吸収軸と一致するように粘着剤を介して貼合し、さらに表示面側偏光板の上には、以下の各例に示す防眩フィルムを凹凸面が表面となるように粘着剤を介して貼合した。この状態で、サンプルから約30cm離れた位置から、目視観察することにより、ギラツキの程度を7段階で官能評価した。レベル1はギラツキが全く認められない状態、レベル7はひどくギラツキが観察される状態に該当し、レベル3はごくわずかにギラツキが観察される状態である。
直径200mmのアルミロール(JISによるA5056)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚みは、約200μmとなるように設定した。その銅めっき表面を鏡面研磨し、研磨された銅めっき表面に感光性樹脂を塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成した。ついで、図14に示すパターン(ランダムな明度分布を有するパターンから、0.039μm-1以下の低空間周波数成分と0.146μm-1以上の高空間周波数成分を除去するバンドパスフィルターを通過させて作成した)を繰り返し並べたパターンを感光性樹脂膜上にレーザー光によって露光し、現像した。レーザー光による露光、および現像はLaser Stream FX((株)シンク・ラボラトリー製)を用いて行った。感光性樹脂膜にはポジ型の感光性樹脂を使用した。
表1に示されるような特性(露光されない領域の基材表面に占める面積の割合AMPおよび露光される領域の中心間直線距離の平均値CMP)を有するパターンを感光性樹脂膜上に露光し、表1に示す製造条件で金型B〜Eを作製した。得られた金型B〜Eを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムB〜Eを作製した。
表2に示されるような特性(露光されない領域の基材表面に占める面積の割合AMPおよび光される領域の中心間直線距離の平均値CMP)を有するパターンを感光性樹脂膜上に露光し、表2に示す製造条件で金型F〜Jを作製した。得られた金型F〜Jを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムF〜Jを作製した。
直径200mmの鉄ロール(JISによるSTKM13A)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚さは、約200μmであった。その銅めっき表面を鏡面研磨し、さらにその研磨面に、ブラスト装置((株)不二製作所製)を用いて、東ソー(株)製のジルコニアビーズ“TZ−B125”(商品名、平均粒径:125μm)を、ブラスト圧力0.05MPa(ゲージ圧、以下同じ)、ビーズ使用量8g/cm2(ロールの表面積1cm2あたりの使用量、以下同じ)でブラストし、表面に凹凸をつけた。得られた凹凸つき銅めっき鉄ロールに対し、塩化第二銅液でエッチング処理を行った。その際のエッチング量は10μmとなるように設定した。その後、クロムめっき加工を行い、金型Kを作製した。このとき、クロムめっき厚みが6μmとなるように設定した。得られた金型Kを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムKを作製した。
Claims (6)
- 金型用基材の表面を研磨する研磨工程と、
研磨された面に平坦部と凹部からなる第1凹凸面を形成する第1凹凸面形成工程と、
第1凹凸面をエッチング処理によって鈍らせて第2凹凸面を形成する第2凹凸面形成工程と、
形成された第2凹凸面にクロムめっきを施すめっき工程とを含み、
第1凹凸面における平坦部の占める面積をA(%)とし、凹部の平均深さをB(μm)とし、凹部の中心間直線距離の平均値をC(μm)とし、第2凹凸面形成工程におけるエッチング深さをD(μm)としたときに、以下の条件を満たすことを特徴とする防眩フィルム製造用金型の製造方法。
- 前記めっき工程において、クロムめっき層の厚みが1〜10μmになるようにクロムめっきを施す請求項1に記載の防眩フィルム製造用金型の製造方法。
- 前記第1凹凸面形成工程が、
研磨された面に感光性樹脂膜を塗布形成する感光性樹脂膜塗布工程と、
感光性樹脂膜上にパターンを露光する露光工程と、
パターンが露光された感光性樹脂膜を現像する現像工程と、
現像された感光性樹脂膜をマスクとしてエッチング処理を行い、研磨されためっき面に
凹凸を形成するエッチング工程と、
エッチング処理後に感光性樹脂膜を剥離する感光性樹脂膜剥離工程とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の防眩フィルム製造用金型の製造方法。 - 前記第1凹凸面形成工程が、金型用基材の表面と平行な方向に相対的に直線移動し、かつ直線移動と同時に金型用基材の表面と垂直な方向に微小往復移動する切削工具による切削加工によって行われることを特徴とする請求項1または2に記載の防眩フィルム製造用金型の製造方法。
- 前記第1凹凸面形成工程が、
研磨された面に着色塗料を塗布し、着色塗膜を形成する着色塗料塗布工程と、
着色塗膜上にレーザーによってパターンを描画するレーザー照射工程と、
パターンが描画された着色塗膜をマスクとしてエッチング処理を行い、研磨されためっき面に凹凸を形成するエッチング工程と、
エッチング処理後に着色塗膜を剥離する着色塗膜剥離工程とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の防眩フィルム製造用金型の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された金型の凹凸面を透明樹脂フィル
ムに転写した後、金型の凹凸面が転写された透明樹脂フィルムを金型から剥がすことを特
徴とする防眩フィルムの製造方法。
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