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JP2011233565A - 光結合装置及びその製造方法 - Google Patents

光結合装置及びその製造方法 Download PDF

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JP2011233565A
JP2011233565A JP2010099905A JP2010099905A JP2011233565A JP 2011233565 A JP2011233565 A JP 2011233565A JP 2010099905 A JP2010099905 A JP 2010099905A JP 2010099905 A JP2010099905 A JP 2010099905A JP 2011233565 A JP2011233565 A JP 2011233565A
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Tetsuji Matsuo
哲二 松尾
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Sanken Electric Co Ltd
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】1チップ化された光結合装置において、発光光の利用効率を高くする。
【解決手段】受光素子領域B1中において受光素子10が形成され、発光素子領域B2中におけるSi基板(半導体基板)11の一方の主面上に発光素子20が形成される。Si基板11の他方の主面には、絶縁性基板40が、絶縁性接着剤41によって接合されている。また、受光素子10と発光素子20とは、Si基板11中に形成された溝50で電気的に分離されている。受光素子10は、コレクタ領域(Si基板11)、ベース領域12、エミッタ領域13からなるフォトトランジスタである。発光素子20は、n型GaN層21、MQW層22、p型GaN層23からなる。受光素子10における受光面はSi基板11中に形成され、発光素子20における発光面はSi基板11上に形成された半導体層中に形成されるため、受光面と発光面とは異なる高さとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、同一基板上に形成された発光素子と受光素子とで構成される光結合装置の構造及びその製造方法に関する。
光結合装置(フォトカプラ)は、電気的に絶縁された系において信号を光を用いて伝達するために用いられ、光信号を発する発光素子と、この光信号を受光する受光素子とで構成される。ここで、通常は受光素子としてはシリコン(Si)で構成されたフォトトランジスタが用いられる。一方、Siで発光素子を構成することは困難であるため、III−V族化合物半導体で構成されたpn接合からなる発光ダイオードが発光素子として用いられる。このため、別々に製造されたこれらの2つの素子(チップ)を同一パッケージ内に封入した形態の光結合装置が広く使用されている。なお、発光素子と受光素子とは光信号で結合されるが、電気的には絶縁される。
こうした光結合装置全体を小型化、低価格化するためには、発光素子と受光素子とを1チップ化する、すなわち、これらを別々に製造するのではなく、同一の基板上にこれらを製造することが有効である。この構成の一例が、特許文献1に記載されている。この構成においては、半導体基板中に凹部を形成し、その中に半導体層をエピタキシャル成長させる。この半導体層における左右の領域にそれぞれ発光素子と受光素子を形成し、これらの間を溝で分離し、この溝を透光性樹脂材料で埋め込む。これによって、形成された発光素子と受光素子とは溝によって電気的に分離され、発光素子による発光光は溝(透光性樹脂材料)を通って受光素子に到達する。
同様の構成は、特許文献2にも記載されている。この構成においては、Si基板上にエピタキシャル成長させた半導体層に発光素子と受光素子を形成し、Si基板を絶縁基板上に貼り付ける。その後、発光素子と受光素子との間においてSi基板を貫通する溝を形成し、この溝を透光性樹脂で埋め込む。これによって、特許文献1と同様に、受光素子が発光素子からの光を受光でき、かつ溝によって発光素子と受光素子が電気的に分離された構成が実現できる。
こうした構成を用いて、1チップ化された光結合装置を得ることができる。
特開平6−5906号公報 特開2006−351859号公報
上記のいずれの製造方法においても、発光素子と受光素子とは、半導体基板上にエピタキシャル成長によって形成された同一の半導体層で形成されるため、発光素子と受光素子とは半導体基板上のほぼ同じ高さに形成される。
ここで、発光素子における発光箇所は、pn接合界面付近に限定され、その光はこの界面に垂直な方向において強く発せられ、この界面と平行な方向では弱くなる。すなわち、このpn接合界面を発光面と考えることができる。ここで、発光素子と受光素子とがほぼ同一の高さに形成された場合、この発光面からみて受光素子は発光光の強度が弱くなる方向に位置する。従って、発光面から受光素子にこの発光光が達する割合は低くなり、光結合装置における発光光の利用効率は低くなる。あるいは、発光強度が弱い場合には、この発光を受光素子が検知することができない。
このように、1チップ化された光結合装置において、発光光の利用効率を高くすることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の光結合装置は、電気的に絶縁された受光素子と発光素子とがそれぞれ半導体基板における受光素子領域と発光素子領域において形成された光結合装置であって、前記受光素子領域において、前記半導体基板中の拡散層によって形成された受光素子と、前記半導体基板の一方の主面上の前記受光素子領域と異なる前記発光素子領域において、前記半導体基板の一方の主面上に形成された半導体層によって形成された発光素子と、前記半導体基板の他方の主面に接合された絶縁性基板と、前記発光素子と前記受光素子との間において、前記一方の主面側から前記他方の主面側まで前記半導体基板を貫通する溝と、を具備することを特徴とする。
本発明の光結合装置は、前記発光素子上に第1の反射層が形成されたことを特徴とする。
本発明の光結合装置において、前記半導体基板は導電性シリコン単結晶であり、前記受光素子は、前記半導体基板と逆の導電型をもち前記半導体基板中に形成されたベース拡散層と、前記半導体基板と同じ導電型をもち前記ベース拡散層中に形成されたエミッタ拡散層と、を具備し、前記半導体基板をコレクタ拡散層として動作することを特徴とする。
本発明の光結合装置において、前記半導体層は、N、As、P又はOの少なくとも一つを構成元素として含みその禁制帯幅が前記半導体基板よりも大きな化合物半導体材料で構成され、当該化合物半導体材料からなるn型半導体層とp型半導体層とを含むことを特徴とする。
本発明の光結合装置は、前記溝に絶縁性材料が充填されたことを特徴とする。
本発明の光結合装置は、透光性絶縁材料からなり前記半導体基板の一方の主面上において前記発光素子と前記受光素子とを覆う導光層を具備することを特徴とする。
本発明の光結合装置は、透光性絶縁材料からなり前記半導体基板の一方の主面上において前記発光素子と前記受光素子とを覆い、かつ前記溝を充填する形態とされた導光層を具備することを特徴とする。
本発明の光結合装置は、前記導光層上に形成された第2の反射層を具備することを特徴とする。
本発明の光結合装置の製造方法は、電気的に絶縁された受光素子と発光素子とがそれぞれ受光素子領域と発光素子領域において半導体基板の一方の主面側に形成された光結合装置の製造方法であって、前記受光素子領域において、前記半導体基板中に複数の拡散層を形成することによって受光素子を形成する受光素子形成工程と、前記半導体基板の一方の主面上に半導体層をエピタキシャル成長によって形成した後に、前記発光素子領域以外の領域における前記半導体層を除去し、前記発光素子領域において前記半導体層中に発光素子を形成する発光素子形成工程と、前記半導体基板の他方の主面に絶縁性基板を接合する絶縁性基板接合工程と、前記受光素子と前記発光素子との間に、前記一方の主面側から前記他方の主面側まで前記半導体基板を貫通する溝を形成する溝形成工程と、を具備することを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、1チップ化された光結合装置において、発光光の利用効率を高くすることができる。
本発明の実施の形態に係る光結合装置の上面図(a)及びそのA−A方向における断面図(b)である。 本発明の実施の形態に係る光結合装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態に係る光結合装置の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態となる光結合装置及びその製造方法につき説明する。この光結合装置は、シリコン(Si)基板を用いて製造され、Si基板上の異なる領域において、受光素子がSi基板中、発光素子がSi基板上にそれぞれ製造され、両者が1チップ化された構成となっている。この際、受光素子(フォトトランジスタ)は、Si基板(半導体基板)中に形成された拡散層によって構成される。発光素子は、Si基板の一方の主面上にエピタキシャル成長によって形成された半導体層(GaN層)で構成され、その主な発光領域となるpn接合部は、Si基板中に形成された受光素子とは異なる高さに形成される。
図1は、この光結合装置の上面図(a)、及びそのA−A方向の断面図(b)である。この光結合装置1においては、受光素子領域B1中において受光素子10が形成され、発光素子領域B2中におけるSi基板(半導体基板)11の一方の主面(図1(b)中の上側の面)上に発光素子20が形成される。
Si基板11の他方の主面(図1(b)中の下側の面)には、絶縁性基板40が、絶縁性接着剤41によって接合されている。また、受光素子10と発光素子20とは、Si基板11中に形成された溝50で電気的に分離されている。溝50は、図1(b)中の上下方向にSi基板11を貫通するように形成され、図1(a)中の上下方向に延びた形状とされる。
受光素子10は、コレクタ領域(Si基板11)、ベース領域12、エミッタ領域13からなるフォトトランジスタである。ベース領域12、エミッタ領域13は、Si基板11中に不純物拡散あるいはイオン注入によって形成された拡散層である。この受光素子10において受光効率が最も高いのは、ベース領域12とコレクタ領域(Si基板11)の界面となるベース領域12の下面である。すなわち、この面を受光面と考えることができる。なお、コレクタ領域(Si基板11)、エミッタ領域13上には、これらの領域と電気的接続がなされるように、それぞれ電極31、32が形成されている。
発光素子20は、Si基板11上にエピタキシャル成長によって形成された半導体層で構成された発光ダイオードであり、この半導体層は、n型GaN層(n型半導体層)21、MQW(Multi Quantum Well)層22、p型GaN層(p型半導体層)23からなる。ここで、MQW層22は、例えば特開2006−114813号公報に記載されているように、例えば数nm〜数10nmの厚さのInGaN、GaN薄膜が複数積層された構造をもつ。この構成においては、最も発光効率が高いのはMQW層22である。MQW層22は薄いため、この発光領域は面状であると考えることができる。光は、この発光面から主に図1(b)における上下方向に発せられる。このため、その発光強度は、この発光面の法線方向(上下方向)において高く、その発光面の面内方向(左右方向)において低くなる。
発光素子20(p型GaN層22)上には、第1の反射層24が形成されており、発光素子20から図1(b)中の上側に発せられた光は、第1の反射層24によって反射される。また、p型GaN層23、n型GaN層21との電気的接続をとるために、第1の反射層24、n型GaN層21上には、それぞれ電極33、34が形成されている。発光素子20におけるp型GaN層23及びMQW層22の大きさ、受光素子10におけるベース領域12の大きさは、それぞれ例えば100μm程度である。
以上の構成においては、受光素子10における受光面はSi基板11中に形成され、発光素子20における発光面はSi基板11上に形成された半導体層中に形成されるため、受光面と発光面とは異なる高さとなる。従って、発光面から発せられた光のうち、図1(b)中における上下方向に発せられた光が受光面(受光素子10)に達しやすくなり、受光面に達する光の割合を増大させることができる。すなわち、発光光の利用効率を高めることができる。
また、受光素子10と発光素子20とを覆う形態で、透光性かつ絶縁性の導光層51を介して第2の反射層52が形成されている。導光層51は、発光素子20から受光素子10までの光のガイド層となる。すなわち、発光素子10から発せられた光は、第1の反射層24、第2の反射層52によって反射され、導光層51中を伝搬して受光素子10(受光面)に達する。すなわち、この構造によっても、発光光の利用効率を高めることができる。
なお、上記の構造において、図1(a)に示されるように、電極33上の導光層51の開口、及び電極34はそれぞれ矩形形状となっている。このため、この開口部、及び電極34に対してワイヤボンディングを施すことができ、これらによって発光素子20におけるp型GaN層23、n型GaN層21とそれぞれ電気的接続をとることが可能である。この構成によって、発光素子20を駆動することが可能である。
一方、エミッタ領域13に接続された電極32は、Si基板11上に絶縁層を介し、図1(a)中の下側に向かって延びた形状をなす。図1(a)に示された範囲外において電極32にはワイヤボンディングが施される。コレクタ領域(Si基板11)に接続された電極31についても同様である。これらによって、エミッタ領域13、コレクタ領域(Si基板11)とそれぞれ電気的接続をとることができる。この構成によって、受光素子10を動作させることが可能である。
この際、受光素子10と発光素子20(半導体層)との間には、溝50が形成されており、導光層51と同じ透光性絶縁材料によって溝50の中は充填されている。これによりSi基板11は受光素子10側と発光素子20側で分断され、受光素子10と発光素子20とは電気的に絶縁される。従って、上記の構造を、光結合装置として使用することができる。この光結合装置1における発光光の利用効率は、上記の通り高くなる。
図2は、この光結合装置1の製造方法を示す工程断面図である。この断面は、図1(b)と同じ箇所の断面である。
まず、図2(a)に示されるように、Si基板(半導体基板)11が準備される。Si基板11は、この中にフォトトランジスタを形成することができ、かつGaN等からなる半導体層をこの上にヘテロエピタキシャル成長させることのできるシリコン単結晶基板である。その面方位は、良質のGaN等がヘテロエピタキシャル成長できるように適宜設定される。また、図中に示されたSi基板11は、受光素子(フォトトランジスタ)におけるコレクタ領域となりうるべくドーピングが施されており、所定の導電型(n型又はp型)をもつ。
次に、図2(b)に示されるように、Si基板11の右側の領域(受光素子領域)に、不純物拡散により、コレクタ領域(Si基板11)と反対側の導電型をもつベース領域12、更にその中にコレクタ領域と同じ導電型をもつエミッタ領域13を、順次形成する(受光素子形成工程)。これらの工程は、通常知られるバイポーラトランジスタの製造工程と同様に行われ、例えばシリコン酸化膜をマスクとした選択的不純物拡散によって行うことができる。これにより、Si基板11中に、コレクタ領域、ベース領域12、エミッタ領域13からなるフォトトランジスタが形成される。ここで、光が入射して形成される光電流がベース電流となってこのフォトトランジスタはオンオフ動作をする。このため、このフォトトランジスタにおける実質的な受光部(受光面)は、コレクタ領域(Si基板11)とベース領域12の界面のpn接合となり、これは主にベース領域12の下面となる。
次に、図2(c)に示されるように、図2(b)に示された形態とされたSi基板11の一方の主面(図中上側の面)上に、エピタキシャル成長によって半導体層、すなわちn型GaN層(n型半導体層)21、MQW層22、p型GaN層(p型半導体層)23を順次形成する。この工程は、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法、あるいはMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法によって行うことができる。n型GaN層21にはドナーとなる不純物が、p型GaN層23にはアクセプタとなる不純物が適宜ドーピングされる。n型GaN層21の厚さは例えば5.0μm、p型GaN層23の厚さは例えば0.2μm程度とすることができる。また、MQW層22は、例えば数nm〜数10nmの厚さのInGaN、GaN薄膜が複数積層された構造をもち、InGaN、GaNの各層はn型GaN層21、p型GaN層23と同様に形成される。なお、このエピタキシャル成長においては、その基板となるSi基板11表面は平坦であるため、良質のn型GaN層21、MQW層22、p型GaN層23を全面で得ることが容易である。
次に、図2(d)に示されるように、n型GaN層21、MQW層22、p型GaN層23をそれぞれ成形し、発光素子20とする(発光素子形成工程)。この工程は、フォトレジストやシリコン酸化膜等をマスクとして形成し、このマスクが形成された領域以外の領域におけるこれらの材料をドライエッチングあるいはウェットエッチングすることによって行われる。また、図示されるように、MQW層22、p型GaN層23は、n型GaN層21よりも更に小さくする。これにより、この成形後の半導体層(n型GaN層21、MQW層22、p型GaN層23)とからなる発光素子20が形成される。なお、GaNの禁制帯幅はSiの禁制帯幅よりも大きいため、この発光素子20が発した光を前記の受光素子10(フォトトランジスタ)が受光することが可能である。
次に、図2(e)に示されるように、p型GaN層23の表面(上面)に、第1の反射層24を形成する。第1の反射層24は、p型GaN層23とオーミックコンタクトがとれ、かつ発光領域となるMQW層22から発せられた光を反射できる材料で構成される。例えば、Al等の金属材料をこの材料として使用することができる。図2(e)では、第1の反射層24はp型GaN層23の全面にわたり形成されているが、必ずしもその全面にわたり形成されている必要はない。その形成方法としては、全面に上記の金属材料を成膜し、所望の箇所にフォトレジスト等のマスクを形成してからエッチングを行い、所望の箇所以外の金属材料を除去する(エッチング法)、(2)所望の箇所以外にフォトレジスト等のマスクを形成してから全面に上記の金属材料を成膜し、後でマスクを除去することによって所望の箇所以外の金属材料を除去する(リフトオフ法)、のいずれかの方法を用いることができる。
次に、図2(f)に示されるように、Si基板11(コレクタ領域)、エミッタ領域13、第1の反射層24、n型GaN層21の各層に対して、これらと電気的接合あるいはオーミック接合がとれる材料を用いて、電極31〜34がそれぞれ形成される。ここでは単純化して示しているが、実際には、各層に対して電気的接合あるいはオーミック接合がとれる材料は異なるため、その形成は別々に行われる。どの場合においても、その形成方法としては、前記のエッチング法又はリフトオフ法のいずれかの方法を用いることができる。
その後、図2(g)に示されるように、Si基板11の裏面(下面)に、絶縁性基板40を絶縁性接着剤41を用いて接合する(絶縁性基板接合工程)。絶縁性基板40には、充分な機械的強度がありかつ絶縁性の高い材料が用いられ、例えばアルミナが用いられる。
次に、図2(h)に示されるように、図中上側から絶縁性基板40まで達する溝50を、n型GaN層21(発光素子20)とベース領域12(受光素子10)との間に形成する(溝形成工程)。図1(h)は、この溝50が延びる方向に垂直な断面となっている。この工程は、例えばダイシングソー等を用いて行われる。この工程後においては溝50によってSi基板11は図中左右で分断されるが、絶縁性基板40が接合されているために、図2(h)に示された構造を取り扱うことは容易である。
次に、図2(i)に示されるように、溝50中を埋め込み、かつp型GaN層23、第1の反射層24、電極33等(発光素子20)とベース領域12、エミッタ領域13、電極32等(受光素子10)とを覆う形態で、導光層51を形成する。導光層51の材料としては、透光性でありかつ絶縁性の材料(透光性絶縁材料)であり、かつ溝50を充填することのできる、例えばポリイミド樹脂等を用いることができる。ポリイミド樹脂をこの形態とするためには、例えば、液状のポリイミド樹脂を塗布した後に硬化させ、その後で図2(i)の形態となるべくこれをマスクを用いて選択的にエッチングすればよい。ここで、第1の反射層24上の電極33上には、後でこの箇所にワイヤボンディングが施せるように開口を設けておく。
その後、図2(j)に示されるように、導光層51上に第2の反射層52を形成する。第2の反射層52としては、第1の反射層24と同様に光を反射する材料を用いることができるが、第2の反射層52と半導体とは直接接続されないため、オーミック性は要求されない。第2の反射層52のパターニングは、第1の反射層24と同様に、エッチング法又はリフトオフ法によって行うことができる。
これにより、図1の構成の光結合装置1が製造される。なお、実際にはこの構造がパッケージ内に封入され、電極31、32、34上、あるいは電極33上の第2の反射層52にワイヤボンディングが施され、パッケージにおける各リード端子と接続されるが、その記載は省略している。
この製造方法においては、受光素子10となる複数の拡散層を予めSi基板11中に形成した後に、発光素子20となる半導体層をSi基板11上に形成する。これにより、発光素子20における発光面と受光素子10における受光面とが異なる高さとなる光結合装置1を容易に得ることができる。
なお、上記の製造工程において、絶縁性基板接合工程(図2(g))は、溝形成工程の前であり、かつそれ以降に行われる他の工程において絶縁性基板40、絶縁性接着剤41が悪影響を与えない限りにおいて、上記と異なる時点で行うことが可能である。例えば、発光素子形成工程における半導体層の成形(図2(d))、第1の反射層形成(図2(e))、電極の形成(図2(f))のいずれかの前に絶縁性基板接合工程を行うことも可能である。その他、図2における各工程の順序は、図1の構造が形成でき、かつ受光素子10と発光素子20の特性が良好に保たれる限りにおいて適宜変更することが可能である。
また、上記の例では、n型GaN層21、MQW層22、p型GaN層23をSi基板11の一方の主面全面にエピタキシャル成長によって形成し(図2(c))、その後でこれらの層を所望の箇所以外で除去する(図2(d))設定とした。しかしながら、これらの層を予めSi基板11上に選択的にエピタキシャル成長させることも可能である。
また、前記の例では、発光効率を高めるためにMQW層22をn型GaN層21とp型GaN層23との間に挿入していたが、MQW層22を挿入しない通常のpn接合を利用した発光ダイオードとしてもよい。この場合においても、pn接合面を発光面と考えることができ、やはり発光面が受光面よりも高い場所に形成されるため、上記の効果は同様に得られる。
また、前記の通り、第1の反射層24、導光層51、第2の反射層52によって発光光の利用効率が更に高まるが、これらを用いない場合でも、上記の構成においては、発光面と受光面とが異なる高さに設定されるため、発光光の利用効率を高めることができることは明らかである。また、溝50が形成されていれば、この溝50中に絶縁性材料が充填されていない場合でも、発光素子20と受光素子10とが電気的に絶縁されることも明らかである。これらを用いない場合においては、上記の製造方法をより簡略化できる。
上記の導光層51、第2の反射層52等に関して、他の構成を用いることもできる。図3は、この一例の構成を用いた光結合装置101の断面図である。ここでは、溝50中に充填する絶縁性材料と、発光素子20から受光素子10まで光をガイドする透光性絶縁材料とで異なる材料を使用している。なお、ここではMQW層22は使用しておらず、発光素子20は単純なpn接合を利用した発光ダイオードとなっている。
図3において、溝50中には、絶縁性充填層53が形成されている。絶縁性充填層53の材料としては、高い絶縁性をもつ材料でありかつ溝50を充填できる材料が用いられ、例えば前記と同様のポリイミド樹脂を使用することができるが、透光性は不要である。
一方、導光層54としては、絶縁性充填層53の材料ほど充填性は要求されず、その代わりに透光性のより高い材料を用いることができる。こうした材料としては、例えば酸化シリコン、SOG(Spin−On Glass)等がある。
すなわち、溝充填層53と導光層54とで異なる材料とすることにより、前者においてはより絶縁性の高い材料を用い、後者においてはより透光性の高い材料を用いることができる。これにより、発光素子20と受光素子10の絶縁性を高め、かつ光の利用効率を更に高めることが可能である。
なお、上記の例では、Si基板11を導電性としてSi基板11自身をコレクタ領域として用いていたが、Si基板をノンドープとし、コレクタ領域をベース領域12等と同様に不純物拡散によって形成してもよい。更に、上記の例では、受光素子20としてフォトトランジスタを用いたが、発光素子が発した光を受光して電気信号に変換できるものであれば、これに限定されない。例えば、pn接合からなるフォトダイオードを用いることも可能である。
また、受光素子、発光素子に接続される各電極の構成は、図1に記載の構成以外にも、これらに電気的接続がとれ、かつ受光素子が発光素子からの発光光を受光できる限りにおいて任意の構成をとることができる。
また、上記の例では、Si基板11中に受光素子10を形成し、この上にエピタキシャル成長させた層において発光素子20を形成した。同様の構成は、半導体基板としてSi基板以外を用いた場合でも形成することが可能である。この際、発光素子側の材料の禁制帯幅を、基板となる材料の禁制帯幅以上とすることにより、発光素子が発した光を受光素子が受光することが可能である。また、発光素子側の材料は、基板上にエピタキシャル成長させることのでき、かつ高い発光効率をもつ材料であることが必要である。この一例として、GaAs基板を半導体基板として用い、この中に受光素子としてダイオードを形成し、GaAs基板上にn型GaN層、p型GaN層を順次形成して発光素子(発光ダイオード)を形成することができる。他にこうした条件が満たされる場合として、例えば、半導体基板の材料として前記のSi、GaAsを用いることができる。発光素子の材料としては、GaAsやGaP、InP等のIII−V族化合物半導体や、ZnO等の酸化物半導体のように、N、As、P又はOの少なくとも一つを構成元素として含む化合物半導体材料を用いることができる。ただし、この化合物半導体材料の禁制帯幅を半導体基板の材料の禁制帯幅以上とすることにより、受光素子がこの発光光を受光することが可能となる。こうしたIII−V族化合物半導体としては、III族窒化物半導体としてGaN系の混晶半導体等も用いることができる。なお、上記のGaAsを用いる場合のように、半導体基板と、この上にエピタキシャル成長によって形成された半導体層の材料が同一であってもよい。
また、上記の例では、絶縁性基板40を絶縁性接着剤41を用いてSi基板(半導体基板)11に接合したが、受光素子と発光素子との間の絶縁性が溝を形成した後で確保できる限りにおいて、絶縁性基板と半導体基板の接合方法は任意である。例えば、予め絶縁性基板上に形成された半導体基板を用いて上記と同様の光結合装置を製造することも可能である。
1、101 光結合装置
10 受光素子
11 Si基板(半導体基板)
12 ベース領域
13 エミッタ領域
20 受光素子(半導体層)
21 n型GaN層(n型半導体層)
22 MQW(Multi Quantum Well)層
23 p型GaN層(p型半導体層)
24 第1の反射層
31〜34 電極
40 絶縁性基板
41 絶縁性接着剤
50 溝
51、54 導光層
52 第2の反射層
53 絶縁性充填層

Claims (9)

  1. 電気的に絶縁された受光素子と発光素子とがそれぞれ半導体基板における受光素子領域と発光素子領域において形成された光結合装置であって、
    前記受光素子領域において、前記半導体基板中の拡散層によって形成された受光素子と、
    前記半導体基板の一方の主面上の前記受光素子領域と異なる前記発光素子領域において、前記半導体基板の一方の主面上に形成された半導体層によって形成された発光素子と、
    前記半導体基板の他方の主面に接合された絶縁性基板と、
    前記発光素子と前記受光素子との間において、前記一方の主面側から前記他方の主面側まで前記半導体基板を貫通する溝と、
    を具備することを特徴とする光結合装置。
  2. 前記発光素子上に第1の反射層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の光結合装置。
  3. 前記半導体基板は導電性シリコン単結晶であり、
    前記受光素子は、
    前記半導体基板と逆の導電型をもち前記半導体基板中に形成されたベース拡散層と、
    前記半導体基板と同じ導電型をもち前記ベース拡散層中に形成されたエミッタ拡散層と、
    を具備し、
    前記半導体基板をコレクタ拡散層として動作することを特徴とする、請求項1又は2に記載の光結合装置。
  4. 前記半導体層は、
    N、As、P又はOの少なくとも一つを構成元素として含みその禁制帯幅が前記半導体基板よりも大きな化合物半導体材料で構成され、当該化合物半導体材料からなるn型半導体層とp型半導体層とを含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光結合装置。
  5. 前記溝に絶縁性材料が充填されたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光結合装置。
  6. 透光性絶縁材料からなり前記半導体基板の一方の主面上において前記発光素子と前記受光素子とを覆う導光層を具備することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光結合装置。
  7. 透光性絶縁材料からなり前記半導体基板の一方の主面上において前記発光素子と前記受光素子とを覆い、かつ前記溝を充填する形態とされた導光層を具備することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光結合装置。
  8. 前記導光層上に形成された第2の反射層を具備することを特徴とする請求項6又は7に記載の光結合装置。
  9. 電気的に絶縁された受光素子と発光素子とがそれぞれ受光素子領域と発光素子領域において半導体基板の一方の主面側に形成された光結合装置の製造方法であって、
    前記受光素子領域において、前記半導体基板中に複数の拡散層を形成することによって受光素子を形成する受光素子形成工程と、
    前記半導体基板の一方の主面上に半導体層をエピタキシャル成長によって形成した後に、前記発光素子領域以外の領域における前記半導体層を除去し、前記発光素子領域において前記半導体層中に発光素子を形成する発光素子形成工程と、
    前記半導体基板の他方の主面に絶縁性基板を接合する絶縁性基板接合工程と、
    前記受光素子と前記発光素子との間に、前記一方の主面側から前記他方の主面側まで前記半導体基板を貫通する溝を形成する溝形成工程と、
    を具備することを特徴とする光結合装置の製造方法。
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