JP2011228261A - 燃料電池電極用触媒スラリー組成物、これを利用した燃料電池電極用触媒層、その製造方法及びこれを含む膜−電極接合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】気孔の大きさの制御が容易で、且つ表面積及び気孔度が高く、燃料電池の性能及び寿命が向上した触媒スラリー組成物等を提供する。
【解決手段】触媒スラリー組成物を支持体にコーティングして触媒層を形成し、前記触媒層をアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成するための燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、活性金属100質量部に対してバインダー高分子5〜約30質量部、シリカ6〜約70質量部を含んでなる。
【選択図】図1
【解決手段】触媒スラリー組成物を支持体にコーティングして触媒層を形成し、前記触媒層をアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成するための燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、活性金属100質量部に対してバインダー高分子5〜約30質量部、シリカ6〜約70質量部を含んでなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池電極用触媒スラリー組成物、これを利用した燃料電池電極用触媒層、その製造方法及びこれを含む膜−電極接合体に関する。
燃料電池(Fuel Cell)とは、水素(H2)と酸素(O2)が有する化学的エネルギーを直接電気エネルギーに変換させる電気化学的装置であり、水素と酸素をアノード(anode)とカソード(cathode)にそれぞれ供給して連続的に電気を生産する新しい発電技術である。該燃料電池は、総効率を80%以上に高める高効率発電が可能で、またNOxやCO2の排出量が殆どなく、騒音も非常に少ないため、公害排出要因が殆どない無公害エネルギー技術であり、次世代のエネルギー変換装置として脚光を浴びている。
該燃料電池は、内部電解質の種類によって、リン酸型(PAFC)、アルカリ型(AFC)、高分子電解質型(PEMFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、直接メタノール型(DMFC)に分けることができ、但し、これらの各燃料電池は根本的には同じ原理によって作動するが、燃料の種類、運転温度、触媒及び電解質に違いがある。
このうち、高分子膜を用いる高分子電解質燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell,PEFC)は、エネルギー密度が大きく出力に優れるという長所があるため脚光を浴びている。該高分子電解質燃料電池は、時間の経過によって性能が低下するという短所があるが、このような性能低下の原因は、一定電流値での反応電位減少と強い関連がある。前記の反応電位減少の主な原因としては、触媒の遅い活性化による電位減少(activation loss)、燃料の反対電極への透過(cross−over)によって発生する逆電位(reverse potential)によるOCV(open circuit voltage)の減少、高分子膜でのイオン伝導に関するオーム抵抗による電位減少(ohmic loss)及び触媒界面での燃料の枯渇と副産物の累積によって発生した物質伝達抵抗による電位減少(mass transport loss)を挙げることができる。
これにより、燃料電池の性能を向上させるために、膜−電極接合体の触媒層を多孔性にして触媒層の触媒への燃料供給をスムーズにし、触媒層で生成された水のような副産物をスムーズに排出させる方法が開発されている。
このとき、燃料電池の性能向上に寄与するためには、触媒層での気孔の大きさ及び気孔度(気孔体積)を調節することが非常に重要である。水素やメタノール等の燃料を利用する燃料電池システムでは、カソード(陽極)で水素イオンと酸素イオンの反応によって水が生成されるが、この水が触媒層内に溢れると(water flooding現象)空気(酸素)がカソードの触媒層内部までスムーズに到達できなくなり燃料電池の性能減少をもたらすことになる。よって、カソード触媒層で生成される水をスムーズに排出できるように触媒層内部の気孔の大きさと気孔度を調節できれば、触媒への燃料供給を向上できるため、燃料電池の性能と長期寿命を向上させることができる。また、PEMFC(高分子電解質燃料電池)用触媒スラリーは、通常、触媒、バインダーの役割をする陽イオン伝導性高分子(ionomer)、溶媒及びその他添加物等からなるが、これをキャスティングした後に乾燥させると多くの触媒が陽イオン伝導性高分子に閉じ込められ、触媒層内部に存在する燃料(水素、酸素、メタノール等)の触媒表面や触媒層内部への到達がスムーズでなくなるため、触媒層内部で燃料移動遅延による律速現象が発生し、触媒層を構成する触媒量に比べて実際の利用量(触媒利用率)が低くなるという問題点を有している。ところが、触媒層に気孔を形成させ、その大きさと量を調節すれば触媒層内部に位置している触媒やバインダー高分子に閉じ込められている触媒が既存よりもさらに効果的に燃料と反応できるため、燃料電池の性能を向上させることができる。
多孔性触媒層を製造するための従来の技術として、代表的には触媒層製造用スラリーに可塑剤を混合する方法、無機塩を混合する方法、又は気孔形成部材を混合する方法がある。
特許文献1によると、燃料電池の性能を向上させるために、触媒層を成している陽イオン伝導性高分子(ionomer)に可塑剤を混合して微細気孔を形成させる方法を開示している。このような可塑剤としては、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリ(アルキル)アクリル酸、スルホン酸基を有する高分子、セルロース系高分子、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、リン酸エステル系、ジオクチルアセテート(DOA)等が使用される。
特許文献2と特許文献3とには、MgSO4、LiCO3等の無機塩を含む物質を触媒層スラリーに混合して触媒層を製造した後、酸処理にて再度無機塩を溶かす工程によって電極の触媒層に微細気孔を形成する技術を提示している。
しかし、上記のように触媒層スラリーに可塑剤や無機塩を添加して除去する技術は、触媒層での気孔の大きさを制御し難い。つまり、可塑剤は特定の形態や大きさを有する材料ではなく、無機塩を含む物質は主に微粒子形態で存在するが、その粒子の大きさの調節が困難で、触媒スラリーの製造時には、通常、高沸点のアルコール、水または有機溶媒が溶媒として使用されるが、可塑剤だけでなく無機塩が前記溶媒で溶解されたり、イオン化して様々な形態で存在するため、触媒層の気孔の大きさや分散状態を制御することは非常に困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、気孔度の調節が容易で燃料電池の性能が向上した新規かつ改良された燃料電池電極用触媒スラリー組成物、これを利用した燃料電池電極用触媒層、その製造方法及びこれを含む膜−電極接合体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、活性金属100質量部に対して、バインダー高分子約5〜約30質量部、球形シリカ約6〜約70質量部を含んで成る燃料電池電極用触媒スラリー組成物が提供される。
具体例において前記球形シリカは、溶媒に分散されたコロイドシリカ、乾燥状態の球形シリカ粒子またはこれらの組み合わせであり得る。
前記球形シリカの直径は、約1nm〜約5μmであり得る。具体例においては、前記球形シリカの直径は約15nm〜約1000nmであり得る。
他の具体例においては、前記組成物は溶媒を更に含むことができる。前記溶媒の含量は、活性金属100質量部に対して約100〜約300質量部で含むことができる。
本発明の他の観点によれば、活性金属及びバインダー高分子を含み、直径約1nm〜約5μmの気孔を有し、気孔体積が約20〜約150cm3/gで、比表面積が約5〜約15m2/gであり、前記気孔は球形シリカの除去によって形成されたことを特徴とする燃料電池電極用触媒層が提供される。
前記触媒層は、約10〜約50μmの厚さを有し得る。
具体例においては、前記触媒層は電極基材によって支持され得る。前記電極基材は、カーボンペーパー又はカーボン布(carbon cloth)で有り得る。
本発明のまた別の観点によれば、高分子電解質膜;及び前記高分子電解質膜の両面に対向し合って位置し、触媒層を含むアノード電極及びカソード電極からなる膜−電極接合体において、前記アノード電極とカソード電極の少なくとも一つは、前記燃料電池電極用触媒層であることを特徴とする膜−電極接合体が提供される。
具体例において、前記触媒層で構成された膜−電極接合体の性能は、13.9cm2電極面積で1Mメタノール燃料と空気を2.5stoicで供給し、60℃の作動温度条件で最大電力密度が約90〜約150mW/cm2であり、電流密度(0.45V)が約90〜約180mA/cm2であり得る。
本発明のまた別の観点によれば、球形シリカが分散された触媒スラリー組成物を製造し;前記触媒スラリー組成物を支持体にコーティングして触媒層を形成し;そして前記触媒層をアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成する段階を含んでなる燃料電池電極用触媒層の製造方法が提供される。
本発明の燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、活性金属100質量部に対してバインダー高分子5〜約30質量部、シリカ5〜約70質量部を含んでなることにより、気孔度の調節が容易で燃料電池の性能が向上した燃料電池電極用触媒スラリー組成物、これを利用した燃料電池電極用触媒層、その製造方法及びこれを含む膜−電極接合体を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[燃料電池電極用触媒スラリー組成物]
本発明の燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、活性金属、バインダー高分子及び球形シリカを含んでなる。
[燃料電池電極用触媒スラリー組成物]
本発明の燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、活性金属、バインダー高分子及び球形シリカを含んでなる。
(a)活性金属
本発明で使用される活性金属は、燃料電池内反応に参与して触媒活性を有する如何なる金属でも使用できる。具体例においては、白金或いは非白金系触媒共に用いることができ、好ましくは、白金又は白金を含む合金が使用できる。例えば、Pt、Ru、Rh、Mo、Os、Ir、Re、Pd、V、Co、W、PtRu、PtW、PtMo、PtCr、PtPd、PtSn、PtCo、PtNi、PtFe、PtRuRh、PtRuW、PtRuMo、PtRuV、PtFeCo、PtRuRhNi、PtRuSnW、PtRuCoW、PtRuMoW、PdRu、PdSn、FeNiCo、WC等を例に挙げることができる。このような活性金属は、単独又は2種以上混合して使用できる。
本発明で使用される活性金属は、燃料電池内反応に参与して触媒活性を有する如何なる金属でも使用できる。具体例においては、白金或いは非白金系触媒共に用いることができ、好ましくは、白金又は白金を含む合金が使用できる。例えば、Pt、Ru、Rh、Mo、Os、Ir、Re、Pd、V、Co、W、PtRu、PtW、PtMo、PtCr、PtPd、PtSn、PtCo、PtNi、PtFe、PtRuRh、PtRuW、PtRuMo、PtRuV、PtFeCo、PtRuRhNi、PtRuSnW、PtRuCoW、PtRuMoW、PdRu、PdSn、FeNiCo、WC等を例に挙げることができる。このような活性金属は、単独又は2種以上混合して使用できる。
前記活性金属は、金属触媒自体で使用でき、触媒分散度と利用率を高めるために担体に担持された形態でも使用できる。前記担体としては、黒鉛、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノワイヤ、カーボンナノボール、活性炭等のようなカーボン系担体を使用でき、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア等も担体として使用できる。
(b)バインダー高分子
本発明では、バインダー高分子として陽イオン伝導性高分子や非イオン伝導性高分子を共に使用できる。
本発明では、バインダー高分子として陽イオン伝導性高分子や非イオン伝導性高分子を共に使用できる。
前記陽イオン伝導性高分子は、陽イオン交換基を有する高分子であり、燃料電池のアノード(陰極)で生成された水素イオンがアノードとカソードの触媒層内で移動できるようにする水素イオンの伝導体の役割をすると同時に、触媒が触媒層から離脱しないようにするバインダーの役割もする。前記陽イオン交換基は、酸又は塩の形態で存在でき、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、スルホンイミド基等がある。
前記陽イオン交換基を有する高分子としては、ポリスルホン系高分子、ポリエーテルケトン系高分子、ポリエーテル系高分子、ポリエステル系高分子、ポリベンゾイミダゾール系高分子、ポリイミド系高分子、ポリフェニレンスルフィド系高分子、ポリフェニレンオキシド系高分子、Nafion(Dupont社登録商標)等のようなフッ素系高分子等を例に挙げることができる。
前記非イオン伝導性高分子は、陽イオン交換基を含有しない高分子であり、触媒を触媒層に固定させるバインダーの役割をし、リン酸等の液体電解質を吸収する場合は、触媒層から水素イオンが移動できるように伝導体の役割をする。このような非イオン伝導性高分子としては、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)やポリ(ビニリデンフルオライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)[P(VdF−HFP)]等のようなフッ素系高分子、ポリベンゾイミダゾール(PBI)系高分子、ポリイミド(PI)系高分子、ポリフェニレンスルフィド(PPS)系高分子、ポリフェニレンオキシド(PPO)系高分子、ポリエチレンオキシド(PEO)系高分子、ポリプロピレンオキシド(PPO)系高分子、ポリビニルクロライド(PVC)系高分子、ポリアクリロニトリル(PAN)系高分子等を例に挙げることができるが、必ずしもこれに制限されるのではない。前記バインダー高分子は、単独又は2種以上混合して使用することもできる。
具体例においては、前記バインダー高分子は、活性金属100質量部に対して約5〜約30質量部で使用できる。前記範囲内で使用する場合は、分散された触媒粒子を触媒層に安定的に固定させて触媒の脱離を防止でき、触媒、バインダー高分子及び燃料の3相界面の形成の可能性を増加させて膜−電極接合体の性能を向上させることができるという長所がある。好ましくは、約10〜25質量部である。
(c)球形シリカ
一般的に合成シリカは、乾式法によって製造されるフュームドシリカ(fumed silica)、湿式法によって製造されるコロイダルシリカ(colloidal silica)又はシリカゲル(silica gel)等の様々な種類があるが、本発明ではシリカの大きさを容易に制御できる湿式法で製造した球形シリカであるコロイダルシリカ又はシリカゲルを使用する。
一般的に合成シリカは、乾式法によって製造されるフュームドシリカ(fumed silica)、湿式法によって製造されるコロイダルシリカ(colloidal silica)又はシリカゲル(silica gel)等の様々な種類があるが、本発明ではシリカの大きさを容易に制御できる湿式法で製造した球形シリカであるコロイダルシリカ又はシリカゲルを使用する。
このような触媒層の気孔形成剤として使用できる球形シリカの大きさは、直径が約1nm〜約5μmの範囲であり得る。具体例においては、前記球形シリカの大きさは約15nm〜約1000nmが好ましい。より好ましくは、約50〜約800nmであり、最も好ましくは、約100〜500nmである。前記範囲においてカソードで生成された水が触媒層の外にスムーズに排出でき、触媒層内部から触媒への燃料移動もスムーズで、且つ均一な触媒層を形成でき、支持体に対する触媒層の十分な接着力を有することができるため、燃料電池の寿命低下を誘発する触媒脱離現象が発生しない。
前記球形シリカを利用して触媒スラリーを製造する際、コロイダルシリカは溶媒に分散された状態(ゾル(sol))で使用したり、コロイダルシリカゾル(sol)の溶媒を除去した後に乾燥した球形シリカ粒子を使用できる。
具体例においては、約1nm以上約100nm以下の直径範囲を有するシリカを使用する場合、分散状態を維持するために溶媒にゾル(sol)状態で使用することが好ましく、平均直径が100nmを超える場合は溶媒に分散されたゾル(sol)状態又は乾燥状態の球形シリカ粒子を直接スラリーに混合する場合もある。前記コロイダルシリカゾル(sol)を使用する場合は、触媒スラリーの溶媒やバインダー高分子の種類に応じてゾル(sol)の分散溶媒を変化させる必要があり、ゾル(sol)の分散溶媒としては、水、メタノール(Me−OH)、エタノール(Et−OH)、エチレングリコール(EG)、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)等の様々な溶媒を単独又は混合して使用できる。
このように球形シリカを利用する場合は、触媒スラリーに混合される球形シリカの直径を調節できるため、燃料電池の運転条件に適した触媒層内の気孔の大きさを制御できるという長所がある。その反面、他のフュームドシリカやシリカエアロゲル(silica aerogel)、シリカキセロゲル(silica xerogel)等は一定の大きさや形を有するように制御し難いため、触媒層内の気孔の大きさの調節が困難だという短所を有している。
前記球形シリカの含量は、活性金属100質量部に対して約6〜約70質量部の範囲で使用できる。前記範囲で気孔形成量が十分なため、カソードで生成された水の排出と触媒への燃料供給がスムーズで、支持体と触媒層間の接着性を確保できる。具体例においては、活性金属100質量部に対して約10〜約50質量部、例えば約15〜約45質量部であり得る。他の具体例においては、活性金属100質量部に対して約55〜約65質量部であり得る。
(d)溶媒
本発明の燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、溶媒を更に含むことができる。使用できる溶媒としては、極性を表す溶媒を用いることができる。例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−プロパノール、エチレングリコール、多価アルコール、NMP、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を使用できるが、必ずしもこれに制限されるのではない。
本発明の燃料電池電極用触媒スラリー組成物は、溶媒を更に含むことができる。使用できる溶媒としては、極性を表す溶媒を用いることができる。例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−プロパノール、エチレングリコール、多価アルコール、NMP、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を使用できるが、必ずしもこれに制限されるのではない。
前記溶媒は、活性金属100質量部に対して約100〜約300質量部、例えば約150〜約250質量部さらに含むことができる。
[燃料電池電極用触媒層及びその製造]
本発明のまた別の観点は、前記触媒スラリー組成物を利用した燃料電池電極用触媒層の製造方法に関するものである。具体例において前記製造方法は、球形シリカが分散された触媒スラリー組成物を製造し;前記触媒スラリー組成物を支持体にコーティングして触媒層を形成し;そして前記触媒層をアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成する段階を含んでなる。
本発明のまた別の観点は、前記触媒スラリー組成物を利用した燃料電池電極用触媒層の製造方法に関するものである。具体例において前記製造方法は、球形シリカが分散された触媒スラリー組成物を製造し;前記触媒スラリー組成物を支持体にコーティングして触媒層を形成し;そして前記触媒層をアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成する段階を含んでなる。
前記の球形シリカは、乾燥されたシリカ粒子や溶媒に分散されたコロイド状態のシリカを利用できる。シリカの大きさにおいて、特定直径の単分散球形シリカを使用したり、直径が異なる2種類以上の単分散粒子を混合して使用できる。又は様々な大きさの球形シリカが混合された多分散粒子を使用できる。具体例においては、前記球形シリカは平均直径が約1nm以上約100nm以下の場合は溶媒に分散されたコロイドシリカを用い、平均直径が約100nmを超える場合は乾燥状態の球形シリカ粒子を使用できる。
前記支持体は、離型紙、燃料電池用高分子膜(membrane)、カーボンペーパー及びカーボン布(carbon cloth)からなる群から選択できる。
前記触媒スラリー組成物をコーティングする方法は、特に制限されていなく、バーコーティング、スクリーンプリンティング、噴射等の方法を使用できる。
支持体にコーティングされた触媒スラリー組成物は、乾燥されて触媒層を形成する。このように形成された触媒層は、アルカリ溶液で処理して球形シリカを除去させることができる。前記球形シリカを溶かして除去する際に使用するアルカリ溶液は、NaOH、KOH等のアルカリ金属やアルカリ土金属の水酸化物を蒸留水に溶かして製造できる。前記アルカリ溶液の濃度は、球形シリカが十分に溶けるようにするために、約1M〜約15Mの範囲で使用できる。好ましくは、シリカ除去工程時間の短縮及びシリカのより完全な除去のためにアルカリ溶液の濃度を高めて使用できる。シリカの除去効率、アルカリ溶液の製造費用及び高濃度アルカリ溶液に対する危険性を考慮すると、3M〜約10M範囲のモル濃度のアルカリ溶液を準備することがより好ましい。また、シリカ除去過程でシリカを触媒層からより効果的に溶かし出すために、高濃度のアルカリ溶液を使用するだけでなく、温度を約50〜約95℃程度に高く維持することが好ましい。
アルカリ処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層は、酸処理する段階をさらに含むことができる。前記酸処理は、硫酸、硝酸、塩酸等の酸性水溶液で約30〜約110℃、好ましくは約50〜約100℃の温度で行うことができる。前記酸処理は、触媒層のバインダーと高分子膜の陽イオン交換のために行うことができ、酸処理にてK+等のイオンを水素イオンに置換させることができる。
このように球形シリカが除去された触媒層は、気孔が形成され多孔性を有する。本発明では、球形シリカを気孔形成剤として用いることにより、気孔の大きさ及び気孔度(気孔体積)の調節が容易である。
具体例において前記触媒層は、直径が約1nm〜約5μm、例えば約15nm〜約1000nmの気孔を有することができる。具体例においては、約50〜約800nmであり得、例えば約100〜500nmであり得る。
また、前記触媒層は気孔体積が約20〜約150cm3/gであり得、具体例においては約25〜約100cm3/g、例えば約30〜約80cm3/gであり得る。
前記触媒層の比表面積は、約5〜約15m2/g、具体例においては約5〜10m2/gであり得る。
また、前記触媒層で構成された膜−電極接合体の性能は、作動温度60℃において1Mメタノール燃料で2.5stoic、Air下において13.9cm2電極面積条件で最大電力密度が約90〜約150mW/cm2であり、電流密度(0.45V)が約90〜約180mA/cm2であり得る。
一具体例において前記触媒層は、10〜約50μmの厚さを有することができる。
また前記触媒層は、電極基材によって支持され得る。前記電極基材は、電極を支持する役割をすると共に、触媒層に燃料及び酸化剤を拡散させて触媒層に燃料及び酸化剤が接近し易くする役割をする。前記電極基材は、導電性基材を使用でき、カーボンペーパー又はカーボン布(carbon cloth)であり得る。又はカーボンフェルト(carbon felt)、金属布、金属めっきされた高分子布等を使用できるが、必ずしもこれに制限されるのではない。他の具体例においては、前記電極基材はフッ素樹脂で撥水処理されたものも使用できる。
[燃料電池電極用触媒層を使用した膜−電極接合体及びその製造]
本発明のまた別の観点は、前記燃料電池電極用触媒層を使用した膜−電極接合体に関するものである。
本発明のまた別の観点は、前記燃料電池電極用触媒層を使用した膜−電極接合体に関するものである。
図1は、本発明の一具体例にかかる膜−電極接合体を概略的に図示した断面図である。図1を参照すると、前記膜−電極接合体(100)は高分子電解質膜(10);及び前記高分子電解質膜両面に対向し合って位置し、触媒層を含むアノード電極(11a)及びカソード電極(11b)からなる膜−電極接合体において、前記アノード電極とカソード電極の少なくとも一つは前記燃料電池電極用触媒層であることを特徴とする。具体例においては、前記で製造された多孔性触媒層をカソード電極あるいはアノード電極だけに用いるか、カソード電極及びアノード電極共に用いることができる。
図2は、本発明の他の具体例にかかる膜−電極接合体を概略的に図示した断面図である。図2を参照すると、前記アノード電極(11a)及びカソード電極(11b)の他面には、触媒層に燃料及び酸化剤を拡散させて触媒層に燃料及び酸化剤が接近し易くするようにする電極基材(12a、12b)を更に含むことができる。
前記膜−電極接合体は、通常の方法で製造できる。
一具体例において前記膜−電極接合体は、球形シリカが分散された触媒スラリー組成物を製造し;前記触媒スラリー組成物を離型紙にコーティングした後、乾燥して触媒層を形成し;前記触媒層を燃料電池用高分子膜に熱間圧着法で転写して前記離型紙を除去し、触媒層を高分子膜に接合したCCM(catalyst−coated membrane)を製造し;前記CCMをアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成し;そして、前記の製造されたCCMとカーボンペーパーを接合して膜−電極接合体を製造できる。前記カーボンペーパーに接合する前に、高分子膜や触媒層バインダーの陽イオン交換のために酸処理する段階を更に含むことができる。
他の具体例においては、前記膜−電極接合体は球形シリカが分散された触媒スラリー組成物を製造し;前記触媒スラリー組成物を燃料電池用高分子膜にコーティングした後、乾燥して触媒層が直接高分子膜にコーティングされたCCM(catalyst−coated membrane)を製造し;そして、前記CCMをアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成し;そして、前記の製造されたCCMとカーボンペーパーを接合して膜−電極接合体を製造できる。前記カーボンペーパーに接合する前に高分子膜や触媒層バインダーの陽イオン交換のために酸処理する段階をさらに含むことができる。
また別の具体例においては、前記膜−電極接合体は球形シリカが分散された触媒スラリー組成物を製造し;前記触媒スラリー組成物を燃料電池電極用カーボンペーパーにコーティングした後、乾燥して触媒層を形成し触媒層が直接カーボンペーパーにコーティングされたCCE(catalyst−coated electrode)を製造し;前記CCEをアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成し;そして、前記CCEと燃料電池用高分子膜を接合して膜−電極接合体を製造できる。前記燃料電池用高分子膜に接合する前に酸処理する段階をさらに含むことができる。
以下、本発明の好ましい実施例にて本発明の構成及び作用をより詳しく説明する。但し、これは本発明の好ましい例示として提示するものであり、如何なる意味でもこれによって本発明が制限されると解釈してはならない。
(実施例1)
(1)球形シリカの製造
1−プロパノール3.3M、メタノール6.3M、水15.6M、及びNH3 2.0Mの混合溶液を準備した。このとき、NH3は平均20wt%のNH4OH水溶液を使用した。そして、TEOS 0.3Mを前記溶液に投入した後、常温で20分攪拌した結果、溶液に球形のコロイドシリカが形成されたことを確認した。遠心分離機を利用して球形シリカ粒子を溶液から分離した後、真空オーブンで乾燥して平均直径が400nmの球形シリカ粒子を得ることができた。製造された球形シリカのSEM写真は図3に示した。
(1)球形シリカの製造
1−プロパノール3.3M、メタノール6.3M、水15.6M、及びNH3 2.0Mの混合溶液を準備した。このとき、NH3は平均20wt%のNH4OH水溶液を使用した。そして、TEOS 0.3Mを前記溶液に投入した後、常温で20分攪拌した結果、溶液に球形のコロイドシリカが形成されたことを確認した。遠心分離機を利用して球形シリカ粒子を溶液から分離した後、真空オーブンで乾燥して平均直径が400nmの球形シリカ粒子を得ることができた。製造された球形シリカのSEM写真は図3に示した。
(2)触媒スラリー組成物の製造
アノード触媒スラリーを製造するために、PtRu触媒100質量部、上で製造した400nm球形シリカ20質量部、バインダーとしてNAFION(Dupont社製品)15質量部、溶媒として1−プロパノール、EG(エチレングリコール)及び蒸留水213質量部を準備した。先ずバインダーと溶媒を混合してバインダー溶液を製造した後、PtRu触媒を混合して分散させた。そして、400nmの大きさの球形シリカをPtRu触媒分散スラリーに混合し、分散させて最終的に固形分38質量%のアノード触媒スラリーを製造した。同様に、カソードの場合は、Pt触媒を使用したことを除いては、上のアノード触媒スラリーを製造したものと同一な方法でカソード触媒スラリーを製造した。
アノード触媒スラリーを製造するために、PtRu触媒100質量部、上で製造した400nm球形シリカ20質量部、バインダーとしてNAFION(Dupont社製品)15質量部、溶媒として1−プロパノール、EG(エチレングリコール)及び蒸留水213質量部を準備した。先ずバインダーと溶媒を混合してバインダー溶液を製造した後、PtRu触媒を混合して分散させた。そして、400nmの大きさの球形シリカをPtRu触媒分散スラリーに混合し、分散させて最終的に固形分38質量%のアノード触媒スラリーを製造した。同様に、カソードの場合は、Pt触媒を使用したことを除いては、上のアノード触媒スラリーを製造したものと同一な方法でカソード触媒スラリーを製造した。
(3)触媒層及び膜−電極接合体の製造
前記で製造されたアノードとカソードのそれぞれの触媒スラリーをバーコーター(bar−coater)を利用してポリイミドフィルム上にコーティングした後、乾燥して触媒層を製造した。このとき、触媒層に存在する単位面積当りの触媒量は、アノード5mgPtRu/cm2、カソード5mgPt/cm2程度になるようにした。これを熱間圧着法(hot−press法)を利用して135℃の温度で陽イオン伝導性高分子膜であるNAFION膜に触媒層を転写することにより、転写方式のCCM(catalyst−coated membrane)を製造した。前記のCCMの断面SEM写真を図4に示した。前記のCCMを8MのKOHアルカリ水溶液に含浸して触媒層にある球形シリカを除去した。このとき、アルカリ水溶液の温度は80℃に維持し、一定時間が過ぎた後に新しいアルカリ水溶液に代え、これを3回繰り返してシリカ粒子を十分に除去した。触媒層のバインダーと高分子膜の陽イオン交換のために、上でアルカリ水溶液で処理したCCMを再度硫酸1M水溶液で95℃の温度で酸処理を施してK+イオンを水素イオンに置換させた。このように製造された多孔性触媒層を有するCCMとGDL(gas diffusion layer)があるカーボンペーパーを125℃の温度で熱間圧着して膜−電極接合体を製造した。カソードに対して、アルカリ溶液に処理する前のSEM写真を図5に示し、アルカリ溶液に処理した後のSEM写真を図6に示した。図5及び図6から分かるように、球形シリカが混合された触媒層を形成した後にアルカリ溶液で処理すると、触媒層に多量の気孔が形成されることが分かる。
前記で製造されたアノードとカソードのそれぞれの触媒スラリーをバーコーター(bar−coater)を利用してポリイミドフィルム上にコーティングした後、乾燥して触媒層を製造した。このとき、触媒層に存在する単位面積当りの触媒量は、アノード5mgPtRu/cm2、カソード5mgPt/cm2程度になるようにした。これを熱間圧着法(hot−press法)を利用して135℃の温度で陽イオン伝導性高分子膜であるNAFION膜に触媒層を転写することにより、転写方式のCCM(catalyst−coated membrane)を製造した。前記のCCMの断面SEM写真を図4に示した。前記のCCMを8MのKOHアルカリ水溶液に含浸して触媒層にある球形シリカを除去した。このとき、アルカリ水溶液の温度は80℃に維持し、一定時間が過ぎた後に新しいアルカリ水溶液に代え、これを3回繰り返してシリカ粒子を十分に除去した。触媒層のバインダーと高分子膜の陽イオン交換のために、上でアルカリ水溶液で処理したCCMを再度硫酸1M水溶液で95℃の温度で酸処理を施してK+イオンを水素イオンに置換させた。このように製造された多孔性触媒層を有するCCMとGDL(gas diffusion layer)があるカーボンペーパーを125℃の温度で熱間圧着して膜−電極接合体を製造した。カソードに対して、アルカリ溶液に処理する前のSEM写真を図5に示し、アルカリ溶液に処理した後のSEM写真を図6に示した。図5及び図6から分かるように、球形シリカが混合された触媒層を形成した後にアルカリ溶液で処理すると、触媒層に多量の気孔が形成されることが分かる。
(実施例2)
直径が400nmの球形シリカ粒子の代わりに、直径が20〜30nm範囲のコロイド球形シリカゾル(sol)(SS−SOL 30F、S−Chemtech社、固形分30質量%)を使用して蒸留水含量を調節し最終的に固形分36質量%の触媒分散スラリーを製造したことを除いては、前記実施例1と同様な方法で触媒層及び膜−電極接合体を製造した。
直径が400nmの球形シリカ粒子の代わりに、直径が20〜30nm範囲のコロイド球形シリカゾル(sol)(SS−SOL 30F、S−Chemtech社、固形分30質量%)を使用して蒸留水含量を調節し最終的に固形分36質量%の触媒分散スラリーを製造したことを除いては、前記実施例1と同様な方法で触媒層及び膜−電極接合体を製造した。
(実施例3)
球形シリカ含量を10質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行った。
球形シリカ含量を10質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行った。
(実施例4)
球形シリカ含量を20質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。
球形シリカ含量を20質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。
(実施例5)
球形シリカ含量を30質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。
球形シリカ含量を30質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。
(比較例1)
触媒スラリー製造時に球形シリカを使用せず、アルカリ処理工程を行わないことを除いては、前記実施例1と同様に行った。カソード触媒層に対するSEM写真を図7に示した。図7に示したように、気孔形成剤を使用しない場合は、触媒がバインダー高分子とくっ付いて塊となり、塊間の隙間が存在するだけで気孔が多く形成されていないことが分かる。
触媒スラリー製造時に球形シリカを使用せず、アルカリ処理工程を行わないことを除いては、前記実施例1と同様に行った。カソード触媒層に対するSEM写真を図7に示した。図7に示したように、気孔形成剤を使用しない場合は、触媒がバインダー高分子とくっ付いて塊となり、塊間の隙間が存在するだけで気孔が多く形成されていないことが分かる。
(比較例2)
球形シリカ含量を5質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。
球形シリカ含量を5質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。
(比較例3)
球形シリカ含量を100質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。触媒層の高分子膜への転写不良により膜−電極接合体の製造ができなく、これは図8に示した。
球形シリカ含量を100質量部にし、カソードだけに用いたことを除いては、前記実施例3と同様に行った。触媒層の高分子膜への転写不良により膜−電極接合体の製造ができなく、これは図8に示した。
前記実施例1〜5及び比較例1〜3で製造された膜−電極接合体に対して、両面にバイポーラプレートを結合させてDMFC単位電池を製作し性能評価を行った。電極面積は13.9cm2に製作し、カソード(cathode)には空気を、アノード(anode)には1Mメタノールをそれぞれ2.5化学両論的(stoich.)に供給し、温度は60℃に維持した。tafel評価(I−V評価)ではOCV(open circuit voltage)で0.15V又は0.2Vの電圧まで電流を5mA/secの速度で増加させながら電流による電圧変化を測定してI−V曲線を得た。図9は実施例1〜2及び比較例1で製造された膜−電極接合体に対する単位電池性能であり、図10は実施例3〜5及び比較例2のI−V(電流−電圧)曲線を示したものである。最大電力密度(mW/cm2)及び0.45Vで電流密度(mA/cm2)を表1に示した。
前記表1及び図9に示した通り、球形シリカを使用して人為的に気孔を形成させない比較例1の場合は、球形シリカによって形成された多孔性触媒層を有する実施例1〜2に比べて性能が非常に低いことが分かる。
一方、実施例1と実施例2の単位電池性能評価結果を比較分析すると、球形シリカの大きさが膜−電極接合体の性能に及ぼす影響が分かる。図9から観察されるように、実施例2のように小さい直径(20〜30nm)の球形シリカを用いた膜−電極接合体は、単位電池から発生する電流値が大きくなるほど電圧曲線において電圧が実施例1に比べてより早く減少することが分かる。このような現象は、高電流ではカソードに多量の水が生成されるため、触媒層の気孔の大きさが小さいほど生成された水の排出がスムーズでないためである。また別の理由としては、発生する電流値が大きい場合、触媒層の触媒により多量の燃料がスムーズに供給されなければならないが、小さい直径のシリカを使用した場合は、触媒層に形成された気孔の大きさが小さいため触媒層からの燃料移動が電力生産の律速段階に作用するためである。よって、燃料電池を運転する電圧や電流値の範囲でカソードからの水の排出と触媒層への燃料移動に多くの障害が生じないように、多孔性触媒層を有する膜−電極接合体の製造時に球形シリカの大きさを選択しなければならない。
図10のように、シリカの含量が小さい比較例2の場合は、実施例3〜5より単位電池の性能評価で低い性能を見せた。シリカの含量が少ない場合は、触媒層に形成される気孔の量が少ないため、電流値が増加するほど燃料移動による律速現象が深刻になり、球形シリカの含量が高い実施例3〜5に比べて性能の差がより大きくなる。最大電力密度を比較すると、比較例2の性能は65mW/cm2だが、実施例3〜5は93mW/cm2以上と高い性能を見せることが確認できる。
また、実施例1及び比較例1の触媒層の気孔体積(気孔度)と表面積を比較するためにカソード触媒層に対するBET分析を実施した。先ず、実施例1のカソード用触媒スラリーで形成された触媒層をNAFION膜の一面だけに転写した。これを実施例1に記載された方法でアルカリ処理してシリカを除去し、酸処理を施した後、BET測定により多孔性触媒層の吸着された体積(気孔体積)と触媒層の表面積を分析した。比較例1のカソード用触媒スラリーで形成された触媒層をNAFION膜の一面だけに転写してカソード触媒層を製作し、これは球形シリカが含有されないことからアルカリ溶液処理をしなかった。カソード触媒層だけがNAFION膜に形成されたこのような2種類の試片に対して、Micromeritics社で製造された分析器を使用してBET分析を実施し、高分子膜の重さを除いた触媒層の重さだけを考慮して単位重さ当りの吸着された体積(気孔体積)と単位重さ当りの表面積を計算した。その結果を表2及び図11に示した。
表2と図11に示した通り、本発明にかかる触媒層は吸着体積(気孔体積)及び表面積が比較例1に比べて著しく大きいことが分かる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
Claims (13)
- 活性金属100質量部、バインダー高分子5〜30質量部、球形シリカ6〜70質量部を含んでなる燃料電池電極用触媒スラリー組成物。
- 前記球形シリカは、溶媒に分散されたコロイドシリカ、乾燥状態の球形シリカ粒子又はこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池電極用触媒スラリー組成物。
- 前記球形シリカの大きさは、1nm〜5μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池電極用触媒スラリー組成物。
- 前記球形シリカの大きさは、15nm〜1000nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池電極用触媒スラリー組成物。
- 前記組成物は、溶媒を100〜300質量部さらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に燃料電池電極用触媒スラリー組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の触媒スラリー組成物から形成されたことを特徴とする燃料電池電極用触媒層。
- 前記燃料電池電極用触媒層は、直径1nm〜5μmの気孔を有し、気孔体積が20〜150cm3/gであり、比表面積が5〜15
m2/gである請求項6に記載の燃料電池電極用触媒層。 - 前記触媒層は、10〜50μmの厚さを有することを特徴とする請求項6または7に記載の燃料電池電極用触媒層。
- 前記触媒層は、電極基材によって支持されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の燃料電池電極用触媒層。
- 前記電極基材は、カーボンペーパー又はカーボン布(carbon cloth)であることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池電極用触媒層。
- 高分子電解質膜;及び前記高分子電解質膜の両面に対向し合って位置し、触媒層を含むアノード電極及びカソード電極からなる膜−電極接合体において、前記アノード電極とカソード電極の少なくとも一つは請求項6に記載の燃料電池電極用触媒層を含むことを特徴とする膜−電極接合体。
- 前記膜−電極接合体は、13.9cm2電極面積で1Mメタノール燃料と空気を2.5stoicで供給し、60℃作動温度条件で最大電力密度が90〜150mW/cm2で、電流密度(0.45V)が90〜180mA/cm2であることを特徴とする請求項11に記載の膜−電極接合体。
- 請求項1に記載の触媒スラリー組成物を支持体にコーティングして触媒層を形成し、
前記触媒層をアルカリ溶液で処理して球形シリカが除去された多孔性触媒層を形成する段階を含んでなることを特徴とする燃料電池電極用触媒層の製造方法。
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