JP2011208262A - 高疲労強度肌焼鋼の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】C:0.10〜0.35質量%、Si:0.01〜0.50質量%、Mn:0.40〜1.50質量%、P:0.02質量%以下、S:0.03質量%以下、Al:0.04〜0.10質量%、Cr:0.5〜2.5質量%、B:0.0005〜0.0050質量%、Nb:0.003〜0.050質量%、Ti:0.003質量%以下およびN:0.0080質量%未満を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼素材を、一旦、1150℃以上の温度に加熱した後に500℃以下まで冷却し、その後に1000℃以下に加熱後、850℃以上の温度にて加工を終了したのち、800〜500℃の温度域を0.1〜1.0℃/sの冷却速度で冷却する。
【選択図】なし
Description
また、特許文献3および4では、Nb、TiおよびVなどの炭化物生成元素を多量に使用しているため、微細析出した場合に加工時の変形抵抗を著しく上昇させる等の問題があった。更に、浸炭時の粗粒化抑制のためには、一般的に、AlNを微細分散させる技術が用いられているが、Bを活用するためにはN量を下げる必要があり、その結果、十分な量のAlNが確保できない、おそれがある。
まず、耐疲労強度を向上するために、肌焼鋼の浸炭表層において、粗大な炭化物の生成を抑制して炭化物を微細に分散させるための方途を鋭意究明した。
すなわち、図1に、肌焼鋼の浸炭表層における、炭化物の最大粒子径に及ぼすAl、BおよびTi量の関係を示す。同図からわかるように、粗大な炭化物の生成を抑制し、炭化物を微細に分散させるためには、AlおよびB量の制御とTi添加量の抑制とが重要である。ここで、図1には、一部の鋼に関して面疲労強度を測定した結果についても示したが、粗大な炭化物の生成の抑制により、高い面疲労強度が得られることもわかる。
すなわち、鋼素材より、25mmφ丸棒を加工し、カーボンポテンシャル2%、950℃で5時間の高濃度浸炭を行い、一旦600℃に冷却した後、再度850℃で30分保持し、60℃で油冷後、170℃で2時間の焼戻し処理を行った。この処理を行ったサンプルを切断した後、切断面をピラクール液で腐食し、表面から30μm深さまでの領域を走査型電子顕微鏡で6000μm2にわたって観察し、画像解析により炭化物の最大粒子径を求めた。また、上記丸棒よりローラピッチング試験片を採取し、これに上述の高濃度浸炭から焼戻し処理までの各処理を施したサンプルに対し、すべり率40%および油温80℃の条件でローラピッチング試験を行い、107回強度(試験片表面にピッチングが発生する限界強度)を評価した。
なお、図2に示す実験は、0.2質量%C−0.1質量%Si-0.6質量%Mn−1.5質量%Cr−0.02質量%Nb−0.05質量%Al−0.002質量%Bの成分組成の鋼素材を、一旦1150〜1200℃に加熱後、熱間圧延により170mm角断面の中間素材とし、この中間素材を850〜1100℃の間で変化させて再加熱した後に熱間加工し、この熱間加工後に種々の冷却速度にて冷却して得た棒鋼について、冷間加工、擬似浸炭熱処理後の耐結晶粒粗大化特性を評価したものである。図2では、再加熱温度を横軸に、熱間加工後の冷却速度を縦軸にとり、再加熱温度と冷却速度とが耐結晶粒粗大化特性に及ぼす影響を示している。ここで、耐結晶粒粗大化特性の調査は、得られた棒鋼より8mmφ×12mmの圧縮試験片を採取し、これに70%の冷間据え込みを行った後、1000℃で3時間の擬似浸炭熱処理を行ってから急冷したものについて、旧オーステナイト粒径を評価することで行った。粒度番号が3番より大きな結晶粒が観察された場合に、「×:粗粒化」と判断し、それ以外を「○:粗粒化なし」と判断した。
(1)C:0.10〜0.35質量%、
Si:0.01〜0.50質量%、
Mn:0.40〜1.50質量%、
P:0.02質量%以下、
S:0.03質量%以下、
Al:0.04〜0.10質量%、
Cr:0.5〜2.5質量%、
B:0.0005〜0.0050質量%、
Nb:0.003〜0.050質量%、
Ti:0.003質量%以下および
N:0.0080質量%未満
を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼素材を、一旦、1150℃以上の温度に加熱した後に500℃以下まで冷却し、その後に1000℃以下に加熱後、850℃以上の温度にて加工を終了したのち、800〜500℃の温度域を0.1〜1.0℃/sの冷却速度で冷却することを特徴とする高疲労強度肌焼鋼の製造方法。
Cu:1.0質量%以下、
Ni:0.50質量%以下、
Mo:0.50質量%以下および
V:0.5質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する前記(1)に記載の高疲労強度肌焼鋼の製造方法。
Ca:0.0005〜0.0050質量%および
Mg:0.0002〜0.0020質量%
の1種または2種を含有する前記(1)または(2)に記載の高疲労強度肌焼鋼の製造方法。
まず、本発明において、鋼素材の成分組成を上記の範囲に限定した理由について成分毎に詳しく説明する。
浸炭熱処理後の焼入れにより中心部の硬度を高めるために、0.10質量%以上のCを必要とするが、含有量が0.35質量%を超えると、芯部の靭性が低下するため、C量は0.10〜0.35質量%の範囲に限定した。好ましくは、0.3質量%以下の範囲である。
Siは、脱酸剤として必要であり、少なくとも0.01質量%以上の添加が必要である。しかしながら、Siは浸炭表層で優先的に酸化し、粒界酸化を促進する元素である。また、フェライトを固溶強化し変形抵抗を高めて冷間鍛造性を劣化させるため、上限を0.50質量%とする。好ましくは0.03〜0.35質量%である。
Mnは、焼入性の向上に有効な元素で有り、少なくとも0.40質量%の添加を必要とする。しかし、Mnは粒界酸化を引き起こしやすく、また過剰な添加は残留オーステナイトを増加させ、表面硬さの低下を招くことから、上限を1.50質量%とした。好ましくは0.60〜1.40質量%の範囲である。
Pは、結晶粒界に偏析し、靭性を低下させるため、その混入は低いほど望ましいが、0.02質量%までは許容される。好ましくは、0.018質量%以下である。
Sは、硫化物系介在物として存在し、被削性の向上に有効な元素である。しかしながら、過剰な添加は疲労強度の低下を招くため、上限を0.03質量%とした。
Alは、鋼中のNをAlNとして固定することによって、Bの焼入れ性効果を得るための重要な元素である。この効果を得るためには、少なくとも0.04質量%の添加が必要である。しかしながら、含有量が0.10質量%を超えると、疲労強度に対して有害なA1203介在物の生成を助長するため、Al量は0.04〜0.10質量%の範囲に限定した。
Crは、焼入性のみならず、焼戻し軟化抵抗の向上に寄与し、さらには炭化物の球状化促進にも有用な元素であるが、含有量が0.5質量%に満たないと、その添加効果に乏しく、一方、2.5質量%を超えると、浸炭部での残留オーステナイトの生成を促進し、疲労強度に悪影響を与える場合がある。よって、Cr量は0.5〜2.5質量%の範囲に限定した。好ましくは0.6〜2.0質量%の範囲である。
Bは、本発明において最も重要な元素である。Bは、焼入れ熱処理時にオーステナイト粒界に偏析することで焼入れ性を高め、素材の硬度上昇に寄与する。この効果により、他の強化元素を削減でき、その結果、変形抵抗の低下による冷間鍛造性の向上が得られる。この効果を発揮するためには、少なくとも0.0005質量%以上の添加が必要である。一方、過剰な添加は、靭性や鍛造性などの低下を招くことから、上限を0.0050質量%とした。
Nbは、鋼中でNbCを形成し、浸炭熱処理時のオーステナイト粒径の粗粒化をピン止め効果により抑制する。この効果を得るためには、少なくとも0.003質量%の添加が必要である。一方、0.050質量%を超えて添加すると、粗大なNbCの析出による粗粒化抑制能の低下や疲労強度の劣化を招く、おそれがあるため、0.050質量%以下とする。好ましくは、0.010〜0.045質量%である。
Tiは、鋼中への混入を極力回避することが好ましい成分である。Tiは、Nと結合し、粗大なTiNを形成しやすい。かように、浸炭表層の炭化物の粗大化や疲労強度の低下を招くため、上限を0.003質量%とする。
Nは、鋼中への混入を極力回避することが好ましい成分である。従って、Nは、Bの焼入れ性を確保することと、TiNの形成を抑制するために、0.008質量%未満とした。
Cuは、焼き入れ性の向上に有効な元素であり、好ましくは0.1質量%以上で添加するが、多量の添加は鋼材の表面性状の劣化や合金コストの増加を招くため、上限を1.0質量%とした。
すなわち、CaおよびMgによる上記効果を得るには、各々、少なくともそれぞれ0.0005質量%、0.0002質量%の添加が必要である。一方、過剰に添加した場合には、粗大な介在物を形成し、疲労強度に悪影響を与えるため、CaおよびMgについて上限をそれぞれ0.0050質量%および0.0020質量%とした。
本発明では、鋳造時の冷却過程で、析出した粗大なNbC粒子を固溶させておく必要があるため、熱間加工に先立ち鋼素材を1150℃以上の温度に加熱する。その後、500℃以下まで冷却する。これは、後続する1000℃以下での加熱時のオーステナイト粒を微細化するためである。
なお、1150℃以上に加熱後、圧延等の加工を行って中間素材とし、これを500℃以下まで冷却してもよい。
前述の図2に示したように、上記の加熱により固溶したNbCを微細に析出し、浸炭時の粗粒化抑制効果を向上させるために、1000℃以下の温度範囲に再加熱することが肝要である。好ましくは、980℃以下の範囲とする。なお、再加熱温度は、後述する仕上げ温度を850℃以上にできる温度以上とすればよい。
本発明では、圧延後の組織とNbCの状態を制御するために、熱間加工の仕上げ温度を850℃以上とする。すなわち、仕上げ温度が850℃未満では、非常に細かいNbCが歪誘起析出し、ピン止め効果が不均一になることによって、浸炭時に粗粒化し易くなる。
熱間加工後の冷却過程において、800〜500℃の温度域における冷却速度が0.1℃/sに満たないと、フェライト粒径が大きくなり、また浸炭時における粒径も粗大となる。一方、1.0℃/sを超えると、冷却後のフェライト分率が減少して、浸炭時に粗大粒が発生しやすくなるだけでなく、圧延材の硬さが上昇する。従って、この温度域における冷却速度は0.1〜1.0℃/sの範囲にした。好ましくは、0.2〜0.8℃/sの範囲である。
表1に示す成分組成の鋼を溶製し、これを加熱(鋼片加熱)して170mm角断面の中間素材へ熱間圧延して室温まで冷却し、さらに再加熱(棒鋼圧延時加熱)した後、熱間圧延して表2に示す径の棒鋼とした。表2には、鋼片加熱温度、棒鋼圧延時加熱温度、仕上げ温度、圧延後800〜500℃の冷却速度を示す。得られた棒鋼について、冷間鍛造性の評価を行った。
すなわち、上記の棒鋼の1/4D位置から回転曲げ試験片とローラーピッチング試験片を採取し、これらの試験片に通常浸炭と炭化物を多く生成させるための高濃度浸炭との2種類の熱処理を行った。通常浸炭は930℃、7時間、カーボンポテンシャル1.1質量%の条件で浸炭を実施後、60℃で油冷し、170℃、2時間の焼戻し処理を施した。一方、高濃度浸炭は、950℃、5時間、カーボンポテンシャル2質量%の条件で保持し、一旦600℃に冷却した後、再度850℃に30分保持し、60℃で油冷後、170℃、2時間の焼戻し処理を施した。
上記浸炭後の各試験片につき、回転曲げ試験およびローラーピッチング試験を行った。まず、回転曲げ疲労試験は、回転数3500rpmで実施し、107回の耐疲労強度にて評価した。また、ローラーピッチング試験は、すべり率40%、油温80℃の条件で107回強度(試験片表面にピッチングが発生する限界強度)で評価した。
得られた評価結果を表3に示す。
Claims (4)
- C:0.10〜0.35質量%、
Si:0.01〜0.50質量%、
Mn:0.40〜1.50質量%、
P:0.02質量%以下、
S:0.03質量%以下、
Al:0.04〜0.10質量%、
Cr:0.5〜2.5質量%、
B:0.0005〜0.0050質量%、
Nb:0.003〜0.050質量%、
Ti:0.003質量%以下および
N:0.0080質量%未満
を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼素材を、一旦、1150℃以上の温度に加熱した後に500℃以下まで冷却し、その後に1000℃以下に加熱後、850℃以上の温度にて加工を終了したのち、800〜500℃の温度域を0.1〜1.0℃/sの冷却速度で冷却することを特徴とする高疲労強度肌焼鋼の製造方法。 - 前記鋼素材は、更に、
Cu:1.0質量%以下、
Ni:0.50質量%以下、
Mo:0.50質量%以下および
V:0.5質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項1に記載の高疲労強度肌焼鋼の製造方法。 - 前記鋼素材は、更に、
Ca:0.0005〜0.0050質量%および
Mg:0.0002〜0.0020質量%
の1種または2種を含有する請求項1または2に記載の高疲労強度肌焼鋼の製造方法。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の肌焼鋼に対して浸炭を施し、表面から0.4mmまでの表層域における炭素量を0.85質量%以上、かつ前記表層域における、炭化物の最大径を10μm以下、かつ平均粒子径を4μm以下に制御することを特徴とする高疲労強度浸炭材の製造方法。
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